JPH08186319A - 固体レーザ加工装置 - Google Patents

固体レーザ加工装置

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JPH08186319A
JPH08186319A JP6329044A JP32904494A JPH08186319A JP H08186319 A JPH08186319 A JP H08186319A JP 6329044 A JP6329044 A JP 6329044A JP 32904494 A JP32904494 A JP 32904494A JP H08186319 A JPH08186319 A JP H08186319A
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frequency electric
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真吾 村田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 QスイッチのON、OFF制御を正確に行な
うことができ、高周波電気信号の振幅のしきい値付近に
おけるレーザ光のピークを適正に制御することのできる
固体レーザ加工装置を提供する。 【構成】 レーザ光を選択的に出力させるQスイッチに
所定の波形に形成された高周波電気信号を供給するQス
イッチドライバを設け、このQスイッチドライバに、前
半にスロープが形成されたパルス波形を出力する変調信
号発振器を設けるとともに、この変調信号発振器からの
パルス波形に基づいて高周波をスロープが形成された波
形の高周波電気信号に変調して前記Qスイッチに供給さ
せる変調器を設けたことを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固体レーザ加工装置に係
り、特に、Qスイッチによりレーザ光の出射を制御する
ようにした固体レーザ加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、レーザは、原子や分子による放
射の誘導放出を利用して、光の増幅、発振を行なうこと
をいう。したがって、多くの原子の集まった物質を光励
起させることにより高エネルギ状態の原子を多くして光
の吸収よりも誘導放出を多くしなければならない。そし
て、さらに光強度が強く、指向性の高い固体レーザ光を
得るためには、光を閉じ込めて光を増幅させる共振器が
必要である。
【0003】そして、従来から、例えば、固体のレーザ
活性媒質としてNd:YAGの結晶を用いて共振器によ
り光を増幅させ、このレーザ光を出射させることにより
被加工物に所望のマーキング、トリミング、切断、溶
接、半田付等の加工を行なう固体レーザ加工装置が多く
用いられている。
【0004】図5はこのような固体レーザ装置の一例で
ある従来の固体レーザマーキング装置を示したもので、
光学特性に優れたレーザ活性媒質の一つである円柱状の
YAGロッド1は、楕円鏡筒からなるキャビティ2の内
部の一方の焦点位置に収容されており、このキャビティ
2の内部の他方の焦点位置には、このYAGロッド1中
の原子を光励起させるための励起ランプ3が前記YAG
ロッド1と平行に配設されている。前記励起ランプ3に
は、この励起ランプ3に電力を供給する電源部4が接続
されており、この電源部4には、前記励起ランプ3への
電力供給のタイミングを制御して前記励起ランプ3を点
灯、消灯動作させる制御部5が接続されている。そし
て、前記励起ランプ3の点灯により、YAGロッド1中
の原子が光励起エネルギを吸収、蓄積し、前記YAGロ
ッド1の励起原子が基底状態に戻る過程の際に光を放出
するようになっている。
【0005】また、前記YAGロッド1の一端側には、
全反射ミラー6が前記YAGロッド1の端面に対して所
定間隔を有するように配設されており、前記YAGロッ
ド1の他端側には、前記YAGロッド1から放出される
光を回折するQスイッチ7が前記YAGロッド1の端面
に対して所定間隔を有するように配設されている。さら
に、前記Qスイッチ7には、前記制御部5からの駆動信
号に応じてこのQスイッチ7を特定周波数で作動させる
ために電圧を印加するQスイッチドライバ8が接続され
ており、さらに、前記制御部5には、前記キャビティ2
およびQスイッチ7を冷却するためのクーラ部9が接続
されている。
【0006】前記Qスイッチ7は、図6に示すように、
両側面に反射防止コーティング10が施され内部に合成
石英ガラス11を配設して構成されており、この合成石
英ガラス11の下端面には、接着層12を介して圧電体
13が接着されている。さらに、前記圧電体13には、
例えば、50Ωの特性インピーダンスに整合するインピ
ーダンス整合回路14が接続されており、このインピー
ダンス整合回路14には、前記Qスイッチドライバ8か
らの電圧を入力するための入力端子15が接続されてい
る。
【0007】また、前記Qスイッチドライバ8は、図7
に示すように、制御部5からの駆動信号に応じて、例え
ば、24MHzの周波数の高周波を発振する高周波発振
器16と、変調信号発振器17から発振される1〜50
kHzのパルス信号に基づいて前記高周波を高周波電気
信号に変調する変調器18と、前記変調された高周波電
気信号を50〜70W程度に増幅してQスイッチ7に供
給する電力増幅器19とにより構成されている。さら
に、前記変調信号発振器17は、図8に示すように、所
定の制御電圧が印加されてこの制御電圧に応じた周波数
の方形波形を形成するV−Fコンバータ20と、このV
−Fコンバータ20から出力される方形波形の幅を一定
の幅に揃える、例えば、1ショットマルチバイブレータ
等からなる波形整形回路21とにより構成されており、
図9に示すように、前記制御電圧に応じてV−Fコンバ
ータ20により、所定の周波数のパルス列を形成して出
力し、波形整形回路21により、V−Fコンバータ20
から出力されるパルス波形の幅を一定の幅に揃えて前記
変調器18に出力するようになされている。
【0008】そして、前記制御部5から送られる前記Q
スイッチ7に加える電圧量やそのタイミングを制御する
駆動信号に基づいて、前記高周波発振器16により、2
4MHzの周波数の高周波を発振させ、変調器18によ
り、変調信号発振器17から発振される1〜50kHz
のパルス信号の波形に基づいて前記高周波を所定波形の
高周波電気信号に変調し、電力増幅器19により、変調
された高周波電気信号を50〜70W程度に増幅した
後、前記入力端子15を介してQスイッチ7に供給され
る。このようにQスイッチドライバ8から供給される高
周波電気信号をインピーダンス整合回路14により50
Ωの特性インピーダンスに整合して圧電体13に供給す
ることにより、前記圧電体13を動作させて合成石英ガ
ラス11を駆動させる。これにより、前記Qスイッチ7
を通過するレーザ光を回折させるようになされている。
【0009】また、前記YAGロッド1と前記Qスイッ
チ7とを結ぶ延長線上には、一部透過性の出力ミラー2
2が配設されており、前記Qスイッチ7がOFFの時に
光励起によりレーザ活性媒質を励起してエネルギを蓄
え、前記Qスイッチ7がONの時に出力ミラー22と全
反射ミラー6との間で瞬間にレーザ発振が起こり、出力
ミラー22から一部レーザ光が出力されるようになされ
ている。
【0010】さらに、前記出力ミラー22のレーザ光の
出力側には、スキャナ部23が配設されており、このス
キャナ部23の内部には、前記出力ミラー22からのレ
ーザ光を下方に指向させるとともに、X−Y方向に走査
させるための図示しない2枚の可動ミラーが内蔵されて
いる。また、前記スキャナ部23の出射部分には、fθ
レンズ24が取付けられており、このレンズ24の焦点
位置には、被マーキング材25が配置されるようになさ
れている。
【0011】このような従来の固体レーザ加工装置にお
いては、まず、前記制御部5からの制御信号に応じて前
記電源部4から励起ランプ3に電力を供給することによ
り励起ランプ3を発光させる。このとき、前記励起ラン
プ3の光は放射状に進行するため、前記YAGロッド1
へ向かって直接進行せずに前記キャビティ2の内壁に向
かって衝突してしまうものもあるが、前記キャビティ2
の内壁が鏡面で、かつ、断面楕円形状に形成されてお
り、かつ、前記励起ランプ3およびYAGロッド1がキ
ャビティ2の楕円鏡筒内の各焦点に配置されているた
め、前記キャビティ2の内壁に衝突し反射される光はす
べてYAGロッド1に集中することとなり、前記YAG
ロッド1内の原子を効率的に励起することができる。
【0012】そして、前記励起ランプ3による照射時間
に比例して前記YAGロッド1内に蓄積されるエネルギ
は増大し、時間の経過に伴い固体レーザ光を発振できる
エネルギを蓄積し、さらに定常パルスを発するために必
要なエネルギを蓄積する状態を経て飽和状態に達する。
このように励起されて高エネルギ状態となった原子はも
との基底状態に戻る過程の際にそのエネルギを光として
放出する。これらの光は自然放出による発光であるが、
これらの光のうち前記YAGロッド1の軸方向に放出さ
れた自然放出光により位相のそろった共振姿態が形成さ
れると、これにより、誘導放出が引き起こされて光強度
を増し固体レーザ光を発振することとなる。
【0013】一方、前記制御部5からの駆動信号に基づ
いて、前記高周波発振器16により発振される高周波
を、変調信号発振器17から発振されるパルス信号に基
づいて変調器18により高周波電気信号に変調し、電力
増幅器19により変調された高周波電気信号を増幅した
後、前記入力端子15を介してQスイッチ7に供給され
る。このQスイッチドライバ8から供給される高周波電
気信号をインピーダンス整合回路14を介して圧電体1
3に供給して前記圧電体13を動作させる。この状態
で、YAGロッド1からその軸方向に直進してくる光
が、Qスイッチ7により回折されてレーザ発振しないよ
うに保持され、前記励起ランプ3による照射を続けて前
記YAGロッド1の内部に所定の固体レーザ光を発振す
るために十分大きなエネルギを蓄積させる。
【0014】そして、変調器18により所定の波形に形
成された前記高周波電気信号の振幅が、図10に示すよ
うに、所定のしきい値以下になると、前記圧電体13に
高周波電気信号が供給されなくなり、前記Qスイッチ7
がONとなる。これにより、前記YAGロッド1から出
射されるレーザ光は、前記Qスイッチ7を通過すること
になり、その一部が前記出力ミラー22を透過する。
【0015】その後、前記出力ミラー22を透過したレ
ーザ光は、前記スキャナ部23に入射し、このスキャナ
部23において前記2枚の可動ミラーにより進行方向を
被マーキング材25の方向に偏光されて走査されなが
ら、fθレンズを介して被マーキング材25に集光され
て書込みが行なわれる。
【0016】前記動作を繰り返し行なうことにより、被
マーキング材25に所望の書込みを行なうようになって
いる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の固
体レーザ加工装置においては、前記高周波電気信号の振
幅が、所定のしきい値以下になった場合に、前記Qスイ
ッチ7がONとなるように制御するようにしており、前
記高周波電気信号を変調器18により方形の波形に整形
するようにしているので、この方形波形により、前記高
周波電気信号の振幅が急激に0になり、その結果、前記
高周波電気信号が急激にしきい値を通過することにな
り、前記Qスイッチ7が急激にONされることになる。
そのため、前記しきい値があらかじめ分かっていない
と、Qスイッチ7のON、OFF制御を正確に行なうこ
とができず、目的通りにレーザ光の制御を行なうことが
できないという問題を有している。しかも、前記しきい
値は温度等の環境条件により変化するものであるため、
しきい値付近では、飽和エネルギによるレーザ光のピー
クを押える効果を得ることが困難であるという問題を有
している。
【0018】このようにしきい値付近におけるレーザ光
のピークを適正に制御することができないと、次のよう
な問題を生じる。
【0019】すなわち、従来から使用されている励起ラ
ンプ3は、ランプ発光強度をレーザ光のパルス列のよう
な高速で制御することが不可能であるため、前記YAG
ロッド1の原子は常に励起され続ける。このため、原子
を励起することにより蓄積されるエネルギの量も制御で
きないこととなり、時間の経過とともにYAGロッド1
内の蓄積エネルギ量は増大する。そして、ついには、エ
ネルギの蓄積量が定常時の蓄積量を超えて、飽和状態と
なってしまう。
【0020】したがって、被マーキング材25へのマー
キングを開始するために、前記Qスイッチ7をONにし
て、それまで蓄積されたエネルギをレーザ光として一気
に放出すると、出力開始直後の固体レーザ光の初期パル
スは、定常パルスよりも尖頭値(ピーク値)が大きくな
ってしまう。このような固体レーザ光の尖頭値の大きさ
は、前記被マーキング材25のマーキング深度に直接影
響を与えるため、尖頭値の大きい初期パルスによるマー
キングは、定常パルスによるマーキングに比べて深くな
り、マーキングの開始位置には、ポンチを打ったような
跡が形成されてしまうという問題をも有している。
【0021】本発明は前記した点に鑑みなされたもの
で、QスイッチのON、OFF制御を正確に行なうこと
ができ、高周波電気信号の振幅のしきい値付近における
レーザ光のピークを適正に制御することのできる固体レ
ーザ加工装置を提供することを目的とするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項1に記載の発明に係る固体レーザ加工装置は、光
を受けることにより内部に励起エネルギを蓄積するYA
Gロッドと、このYAGロッドに励起用の光を照射する
励起ランプとを有し、前記YAGロッドのレーザ光の出
射側近傍に、高周波電気信号によりON、OFF動作さ
れて前記レーザ光を選択的に出力させるQスイッチを配
置し、このQスイッチに制御部からの制御信号に基づい
て所定の波形に形成された高周波電気信号を前記Qスイ
ッチに供給するQスイッチドライバを接続し、このQス
イッチを通過する光の進行方向に前記レーザ光の一部を
通過させる出力ミラーを配設するとともに、前記YAG
ロッドのレーザ光の出射方向と反対側に光を全反射させ
る全反射ミラーを配設し、前記出力ミラーを通過するレ
ーザ光をスキャナ部により被加工材の表面に走査させて
所望の加工を行なう固体レーザ加工装置において、前記
Qスイッチドライバに、前半にスロープが形成されたパ
ルス波形を出力する変調信号発振器を設けるとともに、
この変調信号発振器からのパルス波形に基づいて高周波
をスロープが形成された波形の高周波電気信号に変調し
て前記Qスイッチに供給させる変調器を設けたことを特
徴とするものである。
【0023】また、請求項2に記載の発明に係る固体レ
ーザ加工装置は、前記変調信号発振器にパルス波形にス
ロープを形成する積分回路を設けたことを特徴とするも
のであり、請求項3に記載の発明に係る固体レーザ加工
装置は、前記変調信号発振器にあらかじめ前半にスロー
プが形成された複数の波形データを記憶して所定の波形
データを前記変調器に出力する波形データメモリを設け
たことを特徴とするものである。
【0024】
【作用】本発明に係る固体レーザ加工装置によれば、変
調信号発振器により、積分回路あるいは波形データメモ
リを用いてスロープが形成されたパルス波形に基づい
て、高周波発振器から発振される高周波をスロープが形
成された高周波電気信号に整形し、この高周波電気信号
をQスイッチに供給することにより、前記高周波電気信
号の振幅が、所定のしきい値以下になった場合に、前記
QスイッチがONとなるように制御され、Qスイッチの
パルスレーザ光が出力されるようになっている。高周波
電気信号の波形のスロープにより、前記高周波電気信号
の振幅が徐々に0になるように制御され、前記高周波電
気信号がゆっくりとしきい値を通過することになり、温
度等の環境条件によりしきい値が変化した場合でも、Q
スイッチのON、OFF制御を正確に行なうことがで
き、目的通りにレーザ光の制御を行なうことができ、飽
和エネルギによるレーザ光のピークを押える効果を得る
ことができるものである。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1乃至図4を参照
して説明する。
【0026】図1は本発明に係る固体レーザ加工装置の
Qスイッチドライバに適用される変調信号発振器の一実
施例を示したもので、この変調信号発振器17は、所定
の周波数制御電圧が印加されてこの周波数制御電圧に応
じた周波数の波形を形成するV−Fコンバータ20と、
このV−Fコンバータ20から出力されるパルス波形の
幅を一定の幅に揃える、例えば、1ショットマルチバイ
ブレータ等からなる波形整形回路21とを有している。
【0027】さらに、本実施例においては、前記波形整
形回路21の出力側には、スロープ制御電圧に応じたパ
ルス波形を抵抗を介して入力するオペアンプ26が接続
されており、このオペアンプ26と、このオペアンプ2
6に並列に接続された抵抗25,27およびコンデンサ
28とから構成される積分回路29により前記波形整形
回路21からの出力パルス波形にスロープを形成するよ
うになされている。また、前記オペアンプ26の出力側
には、オペアンプ30と2つの抵抗31,32とからな
る増幅器33が接続されている。さらに、この増幅器3
3の出力側には、ダイオード34を介してトランジスタ
35が接続されており、このトランジスタ35により、
前記波形整形回路21から出力されるパルス波形のタイ
ミングをベースに入力し、このタイミングに基づいて、
前記出力パルス波形の前半部分のみを図示しない変調器
に出力させるとともに、出力パルス波形の後半部分を変
調器側に出力させないように動作するようになってい
る。
【0028】次に、本実施例の作用について説明する。
【0029】本実施例においては、図2(a),(b)
に示すように、前記周波数制御電圧に応じてV−Fコン
バータ20により、所定の周波数の方形波形を形成して
出力し、波形整形回路21により、図2(c)に示すよ
うに、V−Fコンバータ20から出力されるパルス波形
の幅を一定の幅に揃える。次に、図2(a)に示すスロ
ープ制御電圧に応じてオペアンプ26および積分回路2
9により、図2(d)に示すように、方形波形の前後に
スロープを形成して台形あるいは三角形のパルス波形に
整形する。このパルス波形のスロープ形状は、前記スロ
ープ制御電圧が低くなるにつれて緩やな傾斜に形成され
るようになっている。そして、スロープが形成されたパ
ルス波形は、図2(e)に示すように、トランジスタ3
5によりその後半部分が除去されて変調器に出力される
ようになっている。
【0030】そして、Qスイッチドライバの図示しない
高周波発振器により発振される高周波は、前記変調信号
発振器17から発振される前半部分にスロープが形成さ
れたパルス波形に基づいて、変調器により所定波形の高
周波電気信号に変調される。その後、この高周波電気信
号は、図示しない電力増幅器により増幅されて図示しな
いQスイッチに供給され、前記高周波電気信号の振幅
が、所定のしきい値以下になった場合に、前記Qスイッ
チがONとなるように制御され、前記Qスイッチを通過
してレーザ光を発振させるようになっている。
【0031】この場合に、本実施例においては、図3に
示すように、変調信号発振器17によりスロープが形成
されたパルス波形に基づいて、高周波発振器から発振さ
れる高周波をスロープが形成された高周波電気信号に整
形するようにしているので、この高周波電気信号の波形
のスロープにより、前記高周波電気信号の振幅が徐々に
0になるように制御され、前記高周波電気信号がゆっく
りとしきい値を通過することになる。
【0032】したがって、本実施例においては、前記高
周波発振器から発振される高周波をスロープが形成され
た高周波電気信号に整形し、この高周波電気信号の波形
のスロープにより、前記高周波電気信号がゆっくりとし
きい値を通過するようにしているので、温度等の環境条
件によりしきい値が変化した場合でも、QスイッチのO
N、OFF制御を正確に行なうことができ、目的通りに
レーザ光の制御を行なうことができ、飽和エネルギによ
るレーザ光のピークを押える効果を得ることができる。
【0033】また、図4は本発明の他の実施例を示した
もので、本実施例においては、変調信号発振器17は、
あらかじめ前半にスロープが形成された複数の波形デー
タがデジタルデータとして記憶された波形データメモリ
36を有しており、この波形データメモリ36には、ク
ロックジェネレータ37からの出力信号に基づいて前記
波形データメモリ36の対応する波形データのアドレス
を指定するアドレスカウンタ38が接続されている。ま
た、この波形データメモリ36には、前記波形データメ
モリ36から出力されるデジタルの波形データをアナロ
グデータに変換するD/A変換器39が接続されてお
り、このD/A変換器39には、増幅回路40を介して
変調器に出力されるようになされている。
【0034】本実施例においては、前記クロックジェネ
レータ37からの出力信号に基づいてアドレスカウンタ
38により、前記波形データメモリ36の対応する波形
データのアドレスを指定し、この指定された波形データ
をD/A変換器39によりアナログデータに変換し、増
幅回路40を介して変調器に出力されるようになってい
る。
【0035】そして、前記実施例と同様に、図示しない
高周波発振器により発振される高周波を、前記変調信号
発振器17から発振される波形データに基づいて、変調
器により所定波形の高周波電気信号に変調し、この高周
波電気信号をQスイッチに供給するようになっている。
【0036】したがって、本実施例においても前記実施
例と同様に、高周波発振器から発振される高周波をスロ
ープが形成された高周波電気信号に整形し、この高周波
電気信号の波形のスロープにより、前記高周波電気信号
がゆっくりとしきい値を通過するようにしているので、
温度等の環境条件によりしきい値が変化した場合でも、
QスイッチのON、OFF制御を正確に行なうことがで
き、目的通りにレーザ光の制御を行なうことができ、飽
和エネルギによるレーザ光のピークを押える効果を得る
ことができる。
【0037】なお、本発明は前記実施例のものに限定さ
れるものではなく、必要に応じて種々変更することが可
能である。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように本発明に係る固体レー
ザ加工装置は、高周波発振器から発振される高周波をス
ロープが形成された高周波電気信号に整形し、この高周
波電気信号の波形のスロープにより、前記高周波電気信
号がゆっくりとしきい値を通過するようにしたので、温
度等の環境条件によりしきい値が変化した場合でも、Q
スイッチのON、OFF制御を正確に行なうことがで
き、目的通りにレーザ光の制御を行なうことができ、飽
和エネルギによるレーザ光のピークを押える効果を得る
ことができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体レーザ加工装置のQスイッチ
ドライバに適用される変調信号発振器の一実施例を示す
回路図
【図2】本発明の変調信号発振器によるパルス波形の形
成状態を示す説明図
【図3】本発明の高周波電気信号とQスイッチを通過す
るレーザ光との関係を示す説明図
【図4】本発明の他の実施例を示すブロック図
【図5】従来の一般的な固体レーザ加工装置を示す概略
構成図
【図6】従来のQスイッチを示す概略構成図
【図7】従来のQスイッチドライバを示すブロック図
【図8】従来の変調信号発振器を示すブロック図
【図9】従来の変調信号発振器によるパルス波形の形成
状態を示す説明図
【図10】従来の高周波電気信号とQスイッチを通過す
るレーザ光との関係を示す説明図
【符号の説明】
17 変調信号発振器 20 V−Fコンバータ 21 波形整形回路 26 オペアンプ 29 積分回路 35 トランジスタ 36 波形データメモリ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を受けることにより内部に励起エネル
    ギを蓄積するYAGロッドと、このYAGロッドに励起
    用の光を照射する励起ランプとを有し、前記YAGロッ
    ドのレーザ光の出射側近傍に、高周波電気信号によりO
    N、OFF動作されて前記レーザ光を選択的に出力させ
    るQスイッチを配置し、このQスイッチに制御部からの
    制御信号に基づいて所定の波形に形成された高周波電気
    信号を前記Qスイッチに供給するQスイッチドライバを
    接続し、このQスイッチを通過する光の進行方向に前記
    レーザ光の一部を通過させる出力ミラーを配設するとと
    もに、前記YAGロッドのレーザ光の出射方向と反対側
    に光を全反射させる全反射ミラーを配設し、前記出力ミ
    ラーを通過するレーザ光をスキャナ部により被加工材の
    表面に走査させて所望の加工を行なう固体レーザ加工装
    置において、前記Qスイッチドライバに、前半にスロー
    プが形成されたパルス波形を出力する変調信号発振器を
    設けるとともに、この変調信号発振器からのパルス波形
    に基づいて高周波をスロープが形成された波形の高周波
    電気信号に変調して前記Qスイッチに供給させる変調器
    を設けたことを特徴とする固体レーザ加工装置。
  2. 【請求項2】 前記変調信号発振器にパルス波形にスロ
    ープを形成する積分回路を設けたことを特徴とする請求
    項1に記載の固体レーザ加工装置。
  3. 【請求項3】 前記変調信号発振器にあらかじめ前半に
    スロープが形成された複数の波形データを記憶して所定
    の波形データを前記変調器に出力する波形データメモリ
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載の固体レーザ
    加工装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001189513A (ja) * 1999-12-04 2001-07-10 Carl Zeiss Jena Gmbh パルス幅調整可能なqスイッチ固体レーザ
JP2002151777A (ja) * 2000-11-10 2002-05-24 Keyence Corp レーザー発振器およびそのレーザーパルス制御方法
JP2002252403A (ja) * 2001-02-21 2002-09-06 Keyence Corp レーザ発振器およびそのレーザパルス制御方法
JP2010115698A (ja) * 2008-11-14 2010-05-27 Miyachi Technos Corp ファイバレーザ加工装置及びファイバレーザ加工方法

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