JP2006269653A - 積層型電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 素子のコンパクト化が可能であり、しかも、製造条件などによらず、電磁結合のバランスが良く、広帯域化が容易であると共に、低損入損失化の設計が容易であり、コイルの構造に起因する回路設計および構造設計の煩雑さを解消できる積層型バンドパスフィルタなどの電子部品を提供すること。
【解決手段】 少なくとも三つのインダクタ(L1〜L3)が同一の素子本体内に形成されるように、導電パターン(2a〜15a)が形成された絶縁層(1〜15)が複数積層してある積層型電子部品である。三つのインダクタをそれぞれ形成するための第1コイルパターン(L1)、第2コイルパターン(L2−1,L2−2)、および第3コイルパターン(L3)のうちのいずれか一つの第2コイルパターン(L2−1,L2−2)が、他の二つのコイルパターンとは異なる積層位置に形成してあり、これらの間の電磁結合(M1,M2)が、それらの間に存在する絶縁層(8)を介して積層方向Zに行われる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、地上波TV放送、携帯電話、テレビ付き携帯電話等の無線通信機器に使用され、数百MHz〜数GHzの高周波回路用のフィルタに関し、特に、たとえば、絶縁体層と導体パターンを積層して積層体内にバンドパスフィルタが形成された積層型バンドパスフィルタなどの積層型電子部品に関する。
従来、たとえば特許文献1に記載されているような積層構造のバンドパスフィルタは、移動体通信機のRF回路部で使用され、要求される特性により、その回路定数を決定し、その定数を実現するために構造設計されている。
たとえば、特許文献1に示す積層型バンドパスフィルタの等価回路を図10に示す。この等価回路を実現するために、接地電極が形成された絶縁体層と、三つの容量電極が形成された絶縁体層と、接地電極およびスルーホール電極が形成された絶縁体層と、三つのコイル用導体パターンが形成された絶縁体層とが順次積層してある。そして、積層体内に3つのコイルが互いに電磁気的に結合する様に横に並べて配置してある。この構成によれば、図10に示す電気的な等価回路となり、所望の通過帯周波数のみ選択するフィルタ特性を得ている。
ところで、昨今の無線通信機器のRF回路部の小型化から、必要とされるフィルタの小型化の要求は高い。フィルタ共振周波数を維持しつつ小型化するためには、同じインダクタの値を得ようとした場合、螺旋状に接続してコイルを形成する必要がある。しかしながら、コイル用導体パターンを螺旋状に接続してコイルを形成しているので、図11に示すように、3つの並列共振器を電磁気的に結合させたバンドパスフィルタを形成しようとした場合、中央の並列共振器を対称に形成することができない。
したがって、従来の積層型バンドパスフィルタは、並列共振器1と並列共振器2との間と、並列共振器2と並列共振器3との間で、電磁気的な結合係数に差が生じ、所定の特性を得るために回路設計および構造設計が煩雑になるという問題があった。
また、従来では、三つのコイルを単一素子の内部で同一の平面内に収めるパターンであるために、導電パターン印刷時のズレなどにより、三つのうちの中央に位置するコイルと両側のそれぞれに位置するコイルとの電磁結合のバランスが悪くなりやすい。なお、電磁結合のバランスを悪くする製造時の原因としては、導電パターン印刷時のズレ以外に、積層体を素子ごとに切断する際のズレ、積層する際のズレなどが例示される。
電磁結合のバランスが悪いと、バンドパスフィルタとしての機能を発揮する際に、広帯域化が困難になると共に、低損入損失化の設計が困難になるという課題を有する。
特開2000−295007号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、素子のコンパクト化が可能であり、しかも、製造条件などによらず、電磁結合のバランスが良く、広帯域化が容易であると共に、低損入損失化の設計が容易であり、コイルの構造に起因する回路設計および構造設計の煩雑さを解消できる積層型バンドパスフィルタなどの電子部品を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る積層型電子部品は、
少なくとも三つのインダクタ(L1〜L3)が同一の素子本体内に形成されるように、導電パターン(2a〜15a)が形成された絶縁層(1〜15)が複数積層してある積層型電子部品であって、
三つの前記インダクタをそれぞれ形成するための第1コイルパターン(L1)、第2コイルパターン(L2−1,L2−2)、および第3コイルパターン(L3)のうちのいずれか一つのパターン(L2−1,L2−2)が、他の二つのコイルパターンとは異なる積層位置に形成してあり、これらの間の電磁結合(M1,M2)が、それらの間に存在する絶縁層(8)を介して積層方向に行われることを特徴としている。
好ましくは、任意に選択される三つの前記インダクタを等価回路で表した場合に、三つのうちの中央に位置するインダクタ(L2)を構成する第2コイルパターン(L2−1,L2−2)が、同一の前記絶縁層(7または8)の上で、二つに分割して形成される一対の第2分割パターン(7a,7b,8a,8b)を有する。
好ましくは、一対の前記第2分割パターン(7a,7b,8a,8b)が、同一平面において相互に線対称である。
好ましくは、一対の前記第2分割パターン(7a,7b)が、前記絶縁層(7)を介して他の積層位置に形成してある別の一対の第2分割パターン(8a,8b)に対してそれぞれ接続してあり、第2分割コイルパターン(L2−1,L2−2)を形成している。
好ましくは、前記等価回路において、中央に位置するインダクタの両側に位置する二つのインダクタを構成する第1コイルパターン(L1)および第3コイルパターン(L3)が、同一の前記絶縁層(9または10)の上で、隣接して形成される第1パターン(9a,10a)および第3パターン(9b,10b,9c,10c)を有する。
好ましくは、前記第1パターン(9a,10a)および第3パターン(9b,10b)が、同一平面において、相互に線対称なパターンである。
好ましくは、一対の前記第1パターン(9a)および第3パターン(9b)が、前記絶縁層(9)を介して他の積層位置に形成してある別の一対の前記第1パターン(10a)および第3パターン(10b)に対してそれぞれ接続してあり、それぞれ前記第1コイルパターン(L1)および第3コイルパターン(L3)を形成している。
好ましくは、前記第3コイルパターン(L3)が、同一の前記絶縁層(9または10)の上で、二つに分割して形成される一対の第3分割パターン(9b、9c、10b、10c)を有する。
好ましくは、一対の前記第3分割パターン(9b、9c、10b、10c)が、同一平面において、相互に線対称なパターンである。
好ましくは、一対の前記第3分割パターン(9b、9c)が、前記絶縁層(9)を介して他の積層位置に形成してある別の一対の前記第3分割パターン(10b、10c)に対してそれぞれ接続してあり、それぞれ第3分割コイルパターン(L3−1,L3−2)を形成している。
好ましくは、前記第2分割パターン(7a,7b,8a,8b)が形成される前記絶縁層(7,8)の上に、それぞれ第4コイルパターン(L4)を形成するための第4パターン(7c,8c)が、前記第2分割パターン(7a,7b,8a,8b)に隣接して形成してある。
好ましくは、前記第4コイルパターン(L4)が、前記絶縁層(8)を介して、一つの前記第3分割コイルパターン(L3−2)に対して、電磁結合(M4)が行われている。
好ましくは、前記第4コイルパターン(L4)には、このコイルパターン(L4)が形成される積層位置とは異なる積層位置に形成してあるキャパシタ(C4)が電気的に接続してある。
好ましくは、前記第1コイルパターン(L1)、第2コイルパターン(L2−1,L2−2)、および第3コイルパターン(L3,L3−1,L3−2)のそれぞれには、これらのコイルパターンが形成される積層位置とは異なる積層位置に形成してあるキャパシタ(C1,C2−1,C2−2,C3,C3−1,C3−2)がそれぞれ電気的に接続され、バンドパスフィルタを構成している。
好ましくは、前記第2コイルパターン(L2−1,L2−2)に接続される第2キャパシタ(C2−1,C2−2)と、前記第1および第3コイルパターン(L1,L3,L3−1,L3−2)に接続される第1および第3キャパシタ(C1,C3,C3−1,C3−2)とは、相互に別の積層位置に形成される。
好ましくは、第1および第3キャパシタ(C1,C3,C3−1,C3−2)は、複数の層で相互に同じ積層位置に形成される。
好ましくは、前記2キャパシタ(C2−1,C2−2)と前記第4キャパシタ(C4)とは、複数の層で相互に同じ積層位置に形成される。
本発明に係る積層型電子部品では、3つの並列共振回路を構成する第1コイルパターン(L1)、第2コイルパターン(L2−1,L2−2)、および第3コイルパターン(L3)のうちのいずれか一つのパターン(L2−1,L2−2)が、他の二つのコイルパターンとは異なる積層位置に形成してあり、これらの間の電磁結合(M1,M2)が、それらの間に存在する絶縁層(8)を介して積層方向に行われる。そのため、電磁結合(M1,M2)が平面方向に形成してある従来の構造に比較して、大幅に、素子のコンパクト化が可能となる。具体的には、3個のコイルを水平面上で構成する場合に比べ、2/3の実装面積になる。
また、導電パターン印刷時のズレ、積層体を素子ごとに切断する際のズレ、積層する際のズレなどの製造誤差があったとしても、電磁結合(M1,M2)が、絶縁層(8)を介して積層方向に形成してあるために、電磁結合(M1,M2)のバラツキを抑制することが可能になる。
さらに、本発明では、素子本体(積層体)内に左右対称なコイルを形成することができる。この様に形成されたコイルによって作り出される電磁界分布は左右対称となり、2つの電磁結合係数は共通となる。
また、この構成によれば、第1コイルパターンと第3コイルパターン(第1と第3の共振回路)は、水平方向に隣り合わせて配置することになり、この間に発生する電磁結合により、高域の周波数域に減衰域極を設けることが容易となり、選択度の高いフィルタ特性を得ることが可能となる。
したがって、本発明の積層型電子部品をバンドパスフィルタとして用いた場合に、広帯域化が容易であると共に、低損入損失化の設計が容易であり、コイルの構造に起因する回路設計および構造設計の煩雑さを解消できる。
さらに、本発明において、同一の前記絶縁層(9または10)の上で、二つに分割して形成される一対の第3分割パターン(9b、9c、10b、10c)が形成される共に、第4コイルパターン(L4)が形成される場合には、単一素子の内部で、インダクタの数を増大することが可能になり、さらに、コンパクト化が可能である。しかも、この場合には、第4コイルパターン(L4)が、前記絶縁層(8)を介して、一つの前記第3分割コイルパターン(L3−2)に対して、積層方向に電磁結合(M4)が行われているので、その電磁結合(M1,M2のみでなくM4)のバラツキを抑制することが可能になる。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る積層型バンドパスフィルタの分解斜視図、
図2はその積層型バンドパスフィルタの全体斜視図、
図3はその積層型バンドパスフィルタの等価回路図、
図4Aは本発明の他の実施形態に係る積層型バンドパスフィルタの分解斜視図、
図4Bは積層方向の電磁結合を示す概略分解図、
図5は図4Aに示す積層型バンドパスフィルタの等価回路図、
図6は図1に示す実施例に係る積層型バンドパスフィルタの特性を示すグラフ、
図7は図1に示すパターンの水平間隔Lxを変化させた場合の実施例に係る積層型バンドパスフィルタの特性を示すグラフ、
図8は図4Aに示す実施例に係る積層型バンドパスフィルタの特性を示すグラフ、
図9は本発明の比較例に係る積層型バンドパスフィルタの等価回路図、
図10は本発明の比較例に係る積層型バンドパスフィルタのコイル部分の概略図、
図11は本発明の比較例に係る積層型バンドパスフィルタの特性を示すグラフである。
第1実施形態
本発明の一実施形態に係る積層バンドパスフィルタは、3つ以上の並列共振回路を備えている。すなわち、必要な周波数に共振させるために、3対以上のインダクタおよびコンデンサを有し、これらのインダクタの電磁結合が同じとなるように構成してある。
図1〜図3に示すように、本実施形態に係る積層型バンドパスフィルタは、導電パターン2a〜15aがそれぞれ形成された絶縁層2〜15と、必要に応じて導電パターンが何ら形成されていない絶縁層1とが積層してある素子本体40を有する。図2に示すように、素子本体40は、直方体形状を有し、その大きさは、策に限定されないが、縦1.0〜2.0mm、横0.5〜1.25mm、高さ(積層方向Zに一致する)0.6〜1.0mm程度である。
素子本体40の対向する長辺側の二側面には、接地端子電極42および44が形成してあり、その他の対向する短辺側の二側面には、入力端子電極46および出力端子電極48が形成してある。これらの端子電極46および48の材質は、特に限定されないが、たとえばAu、Ag、Cu、及びそれらを主成分とする合金などが用いられる。
素子本体40は、図1に示すように、積層方向Zの上から下に向けて、絶縁層1〜15が積層してある。絶縁層1〜15は、たとえば誘電体グリーンシートを積層後に焼成して得られる。絶縁層1〜15の材質は、特に限定されず、たとえばBaTiO系、BaZrO系、BaNdTi系、BaSnTi系などの誘電体材料が用いられる。各絶縁層1〜15の厚みは、好ましくは40〜80μmである。
各絶縁層2〜15の上に形成してある導電パターン2a〜15aは、絶縁層2〜15となる誘電体グリーンシートの表面に印刷法などで形成され、グリーンシートと共に焼成されて内部電極となる。導電パターン2a〜15aを構成する金属としては、特に限定されず、Au、Ag、Cu、及びそれらを主成分とする合金などが例示される。
絶縁層2の表面に形成してある導電パターン2aは、二つに分割された第2分割キャパシタC2−1およびC2−2における接地側の電極となる部分であり、図2に示す接地端子42および44に接続するためのリードパターンが形成してある。
絶縁層3の上に形成してある一対の導電パターン3a,3bは、それぞれ第2分割キャパシタC2−1およびC2−2におけるインダクタとの接続側の電極となる部分である。これらの導電パターン3a,3bは、それぞれコンタクトホール20および22を通して、二つに分割された第2分割インダクタL2−1およびL2−2を構成する第2分割導電パターン7a,7bの一端にそれぞれ接続してある。
絶縁層4の上に形成してある導電パターン4aは、二つに分割された第2分割キャパシタC2−1およびC2−2における接地側の電極となる部分であり、図2に示す接地端子42および44に接続するためのリードパターンが形成してある。
絶縁層5の上に形成してある一対の導電パターン5a,5bは、それぞれ第2分割キャパシタC2−1およびC2−2におけるインダクタとの接続側の電極となる部分である。これらの導電パターン5a,5bは、それぞれコンタクトホール20および22を通して、二つに分割された第2分割インダクタL2−1およびL2−2を構成する第2分割導電パターン7a,7bの一端にそれぞれ接続してある。なお、一対の導電パターン5a,5bは、連絡導電パターン5cにより接続してある。この連絡導電パターン5cは、図3に示す等価回路において、二つに分割された第2分割インダクタL2−1およびL2−2のキャパシタ側接続部の相互を連絡する回路である。
絶縁層6の上に形成してある導電パターン6aは、二つに分割された第2分割キャパシタC2−1およびC2−2における接地側の電極となる部分であり、図2に示す接地端子42に接続するためのリードパターンが形成してある。
絶縁層7の上に形成してある一対の導電パターン7a,7bは、二つに分割された第2分割インダクタL2−1およびL2−2の一部を構成し、絶縁層7の上の平面において、相互に線対称なC字形状(コイル形状)のパターンである。各導電パターン7a,7bの一端は、前述したように、スルーホール20および22を通して、第2分割キャパシタC2−1およびC2−2における一方の電極と接続する。また、各導電パターン7a,7bの他端は、スルーホール24および26を通して、積層方向Zの下に位置する絶縁層8の上に形成してある一対のU字形状(その他のコイル形状)の導電パターン8a,8bの各一端に対して接続してある。
絶縁層8の上に形成してある導電パターン8a,8bは、上の層に形成してある導電パターン7a,7bに対してコンタクトホール24および26を通してそれぞれ接続されることで、二つに分割された第2分割インダクタL2−1およびL2−2の一部を構成する。これらの導電パターン8a,8bにおけるコンタクトホール24および26との接続部の反対側の端部は、リード部により共通して接続され、図2に示す接地端子42に接続されるようになっている。
絶縁層8の積層方向Zの下に位置する絶縁層9の上に形成してある一対の第1および第3導電パターン9a,9bは、上の層に位置する導電パターン8a,8bと実質的に同一のコイルパターンであり、リード部により共通して接続され、図2に示す接地端子42に接続されるようになっている。
絶縁層9の積層方向の下方に位置する絶縁層10の表面に形成してある一対の第1および第3導電パターン10a,10bは、絶縁層10の上の平面において、相互に線対称なC字形状(コイル形状)のパターンである。すなわち、一対の第1および第3導電パターン10a,10bは、他の積層位置に形成してある一対の導電パターン7a,7bと実質的に同一のコイル状パターンである。
各導電パターン10a,10bの一端は、前述したように、スルーホール28および30を通して、積層方向Zの上に位置する絶縁層9の上に形成してある一対のU字形状(コイル形状)の導電パターン9a,9bの各一端に対して接続してあり、それぞれ、第1および第3インダクタL1およびL3を構成している。
各導電パターン10a,10bの他端は、スルーホール32および34を通して、その積層方向Zの下に位置する第1および第3キャパシタC1およびC3のインダクタ側電極を構成する第1および第3導電パターン12a,12b,14a,14bに接続してある。
絶縁層10の下方に位置する絶縁層11の上に形成してある導電パターン11aは、第1および第3キャパシタC1およびC3の接地側電極を構成し、そのリード部が、図2に示す接地端子42に接続される。なお、接地端子42および44は、図3に示すように、アース接続される。
絶縁層11の下方に位置する絶縁層12の上に形成してある一対の線対称な導電パターン12aおよび12bは、第1および第3キャパシタC1およびC3の入出力側電極を構成し、それぞれのリード部12c、12dが、図2に示す入力端子46および出力端子48に接続される。
絶縁層12の下方に位置する絶縁層13の上に形成してある導電パターン13aは、第1および第3キャパシタC1およびC3の接地側電極を構成し、そのリード部が、図2に示す接地端子42および44に接続される。
絶縁層13の下方に位置する絶縁層14の上に形成してある一対の線対称な導電パターン14aおよび14bは、第1および第3キャパシタC1およびC3の入出力側電極を構成し、コンタクトホール32および34を通して、導電パターン12a,12bに対してそれぞれ接続してある。
絶縁層14の下方に位置する絶縁層15の上に形成してある導電パターン15aは、第1および第3キャパシタC1およびC3の接地側電極を構成し、そのリード部が、図2に示す接地端子42および44に接続される。
図1に示す導電パターン2a〜15aが絶縁層1〜15と共に積層され、コンタクトホール20,22,24,26,28,30,32,34を通して接続されることにより、図3に示すバンドパスフィルタの回路が構成される。
すなわち、図3に示すように、本実施形態では、第1インダクタL1と第1キャパシタC1とが第1の共振回路を構成し、第2インダクタL2と第2キャパシタC2とが第2の共振回路を構成し、第3インダクタL3と第3キャパシタC3とが第3の共振回路を構成する。特に本実施形態では、第2インダクタL2が二つの第2分割インダクタL2−1およびL2−2に分割してあり、第2キャパシタC2が二つの第2分割キャパシタC2−1およびC2−2に分割してある。
しかも本実施形態では、分割してある第2分割インダクタL2−1,L2−2のコイルパターンの一部である導電パターン8a,8bが、第1および第3インダクタL1およびL3のコイルパターンの一部を構成する導電パターン9a,9bとは、絶縁層8を介して、積層方向Zに沿って異なる積層位置に形成してある。そのため、3つのインダクタのコイルパターンを平面方向に形成してある従来の構造に比較して、大幅に、素子のコンパクト化が可能となる。具体的には、3個のコイルを水平面上に構成する場合に比べ、約2/3の実装面積になる。
また、本実施形態では、対称形状の第2分割インダクタL2−1,L2−2のうちの一つのインダクタL2−1と第1インダクタL1との間の第1電磁結合M1と、他の一つのインダクタL2−2と第3インダクタL3との間の第2電磁結合M2とが、実質的に同一の結合度になる。なぜなら、絶縁層8の厚みが実質的に均一だからである。このため、導電パターン印刷時のズレ、積層体を素子ごとに切断する際のズレ、積層する際のズレなどの製造誤差があったとしても、これらの電磁結合M1,M2は、実質的に同一であり、電磁結合M1,M2のバランスが良くなる。
しかも本実施形態では、素子本体(積層体)40内に左右対称なコイルパターンである導電パターン7a,7b,8a,8b,9a,9b,10a,10bを形成してある。この様に形成されたコイルによって作り出される電磁界分布は左右対称となり、2つの電磁結合係数は共通となる。
また、この構成によれば、第1インダクタL1のコイル状導電パターン9a,10aと第3インダクタL3のコイル状導電パターン9b、10b(第1と第3の共振回路)は、水平方向に隣り合わせて配置することになる。これらのパターン間の隙間Lx1(図1参照)が、第3の電磁結合M3を形成する。このため、この間に発生する電磁結合M3により、高域の周波数域に減衰域極を設けることが容易となり、選択度の高いフィルタ特性を得ることが可能となる。
具体的には、一実施例に係る積層型バンドパスフィルタが、図1に示す積層構造を持ち、導電パターン10a,10b間の隙間Lx1が100μmで、各絶縁層1〜15の厚みが100μmであり、各絶縁層1〜15の比誘電率が70であり、素子本体40のサイズが1.0×1.25×1.0mmであるとすると、図6に示す特性が得られる。
すなわち、第1および第2電磁結合M1およびM2により、比較的に広帯域で、約600MHzの中心周波数F1を持ち、電磁結合M3により、高域の周波数域(約879MHz)に減衰域極F2を設けることが可能になる。そして、図1に示す導電パターン10a,10b間の隙間Lx1を100μmと変化させることにより、図7に示すように、減衰域極F2を、約774.5MHzなどのようにずらすことも容易となる。
したがって、本実施形態の積層型バンドパスフィルタは、広帯域化が容易であると共に、低損入損失化の設計が容易であり、コイルの構造に起因する回路設計および構造設計の煩雑さを解消できる。
第2実施形態
本実施形態では、図4A、図4Bおよび図5に示すように、導電パターン3a〜14cのパターンを変化させて、図5に示す等価回路の積層型バンドパスフィルタを構成する以外は、前記第1実施形態と同様にして積層型バンドパスフィルタを構成してある。以下の説明では、第1実施形態と重複する部分の説明はできる限り省略して説明する。
この実施形態に係る積層バンドパスフィルタは、4つの並列共振回路を備えている。すなわち、必要な周波数に共振させるために、4対以上のインダクタおよびコンデンサを有し、これらのインダクタの電磁結合が同じとなるように構成してある。
図4A〜図5に示すように、本実施形態に係る積層型バンドパスフィルタは、導電パターン2a〜15aがそれぞれ形成された絶縁層2〜15と、必要に応じて導電パターンが何ら形成されていない絶縁層1とが積層してある素子本体40aを有する。
素子本体40aは、図4aに示すように、積層方向Zの上から下に向けて、絶縁層1〜15が積層してある。絶縁層2の表面に形成してある導電パターン2aは、二つに分割された第2分割キャパシタC2−1およびC2−2における接地側の電極となる部分であり、図2に示す接地端子42および44に接続するためのリードパターンが形成してある。
絶縁層3の上に形成してある一対の導電パターン3a,3bは、それぞれ第2分割キャパシタC2−1およびC2−2におけるインダクタとの接続側の電極となる部分である。しかも、この実施形態では、これらの導電パターン3a,3bに並列して、同じパターンで、さらにもう一つの導電パターン3cが形成してある。すなわち、3つの導電パターン3a〜3cが同じ絶縁層3の上に並列して形成してある。導電パターン3cは、第4キャパシタC4におけるインダクタとの接続側の電極となる部分である。
一対の導電パターン3a,3bは、それぞれコンタクトホール50および52を通して、二つに分割された第2分割インダクタL2−1およびL2−2を構成する第2分割導電パターン7a,7bの一端にそれぞれ接続してある。また、もう一つの導電パターン3cは、コンタクトホール54を通して、第4インダクタL4を構成する第4導電パターン7cの一端に接続してある。
絶縁層4の上に形成してある導電パターン4aは、二つに分割された第2分割キャパシタC2−1およびC2−2における接地側の電極となる部分であり、図2に示す接地端子42および44に接続するためのリードパターンが形成してある。なお、導電パターン4aは、第4キャパシタC4における接地側の電極となる部分を兼ねる。
絶縁層5の上に形成してある一対の導電パターン5a,5bは、それぞれ第2分割キャパシタC2−1およびC2−2におけるインダクタとの接続側の電極となる部分である。これらの導電パターン5a,5bは、それぞれコンタクトホール50および52を通して、二つに分割された第2分割インダクタL2−1およびL2−2を構成する第2分割導電パターン7a,7bの一端にそれぞれ接続してある。なお、一対の導電パターン5a,5bは、連絡導電パターン5cにより接続してある。この連絡導電パターン5cは、図5に示す等価回路において、二つに分割された第2分割インダクタL2−1およびL2−2のキャパシタ側接続部の相互を連絡する回路である。
しかも、この実施形態では、これらの導電パターン5a,5bに並列して、同じパターンで、さらにもう一つの導電パターン5dが形成してある。すなわち、3つの導電パターン5a,5b,5dが同じ絶縁層5の上に並列して形成してある。導電パターン5dは、第4キャパシタC4におけるインダクタとの接続側の電極となる部分である。しかも、この導電パターン5dには、リードパターン5eが接続して形成してある。このリードパターン5eは、図5に示すように、出力端子に対して接続される。
絶縁層6の上に形成してある導電パターン6aは、二つに分割された第2分割キャパシタC2−1およびC2−2における接地側の電極となる部分であり、図2に示す接地端子42に接続するためのリードパターンが形成してある。この導電パターン6aは、第4キャパシタC4における接地側の電極でもある。
絶縁層7の上に形成してある一対の導電パターン7a,7bは、二つに分割された第2分割インダクタL2−1およびL2−2の一部を構成し、絶縁層7の上の平面において、相互に線対称なC字形状(コイル形状)のパターンである。各導電パターン7a,7bの一端は、前述したように、スルーホール50および52を通して、第2分割キャパシタC2−1およびC2−2における一方の電極と接続する。また、各導電パターン7a,7bの他端は、スルーホール58および60を通して、積層方向Zの下に位置する絶縁層8の上に形成してある一対のU字形状(その他のコイル形状)の導電パターン8a,8bの各一端に対して接続してある。
絶縁層8の上に形成してある導電パターン8a,8bは、上の層に形成してある導電パターン7a,7bに対してコンタクトホール58および60を通してそれぞれ接続されることで、二つに分割された第2分割インダクタL2−1およびL2−2の一部を構成する。これらの導電パターン8a,8bにおけるコンタクトホール58および60との接続部の反対側の端部は、リード部により共通して接続され、図2に示す接地端子42に接続されるようになっている。
本実施形態では、絶縁層7の上には、導電パターン7a,7bの隣に、導電パターン7bに対して線対称に、略C字形状のコイル状導電パターン7cが形成してある。すなわち、絶縁層7の上には、三つのコイル状導電パターン7a〜7cが隣接して形成してある。導電パターン7cは、第4分割インダクタL4の一部を構成する。
導電パターン7cの一端は、前述したように、スルーホール56を通して、第4キャパシタC4における一方の電極と接続する。また、導電パターン7cの他端は、スルーホール62を通して、積層方向Zの下に位置する絶縁層8の上に形成してあるU字形状(その他のコイル形状)の導電パターン8cの一端に対して接続してある。
導電パターン8cは、導電パターン8bに対して線対称であり、上の層に形成してある導電パターン7cに対してコンタクトホール62を通して接続されることで、第4分割インダクタL4を構成する。導電パターン8cにおけるコンタクトホール62との接続部の反対側の端部は、リード部により図2に示す接地端子42に接続されるようになっている。
絶縁層8の積層方向Zの下に位置する絶縁層9の上に形成してある第1導電パターン9aと、二分割された第3分割導電パターン9b,9cは、上の層に位置する導電パターン8a〜8cと実質的に同一のコイルパターンであり、リード部により、図2に示す接地端子42に接続されるようになっている。
絶縁層9の積層方向の下方に位置する絶縁層10の表面に形成してある第1導電パターン10aおよび第3分割導電パターン10b,10cは、絶縁層10の上の平面において、隣接する相互間で、相互に線対称なC字形状(コイル形状)のパターンである。すなわち、導電パターン10a〜10cは、他の積層位置に形成してある導電パターン7a〜7cと実質的に同一のコイル状パターンである。
各導電パターン10a〜10cの一端は、スルーホール64,66および68を通して、積層方向Zの上に位置する絶縁層9の上に形成してあるU字形状(コイル形状)の導電パターン9a〜9cの各一端に対して接続してあり、それぞれ、第1インダクタL1、二つの第3分割インダクタL3−1およびL3−2を構成している。
各導電パターン10a〜10cの他端は、スルーホール70,72および74を通して、その積層方向Zの下に位置する第1キャパシタC1、二つの第3分割キャパシタC3−1およびC3−2のインダクタ側電極を構成する第1および第3導電パターン12a,12b,12e,14a,14bに接続してある。
絶縁層10の下方に位置する絶縁層11の上に形成してある導電パターン11aは、第1キャパシタC1および第3分割キャパシタC3−1およびC3−2の接地側電極を構成し、そのリード部が、図2に示す接地端子42に接続される。
絶縁層11の下方に位置する絶縁層12の上に形成してある3つの導電パターン12a,12bおよび12eのうちの一つの第1導電パターン12aは、第1キャパシタC1の入力端子側電極を構成する。また、他の導電パターン12bおよび12eは、二つの第3キャパシタC3−1およびC3−2のインダクタ側電極を構成する。導電パターン12aに形成してあるリード部12cは、図2に示す入力端子46に接続される。他の二つの導電パターン12b,12eを連絡する連絡パターン12dは、図5に示すように、二つの第3分割インダクタL3−1およびL3−2のキャパシタ側接続部を接続する。
絶縁層12の下方に位置する絶縁層13の上に形成してある導電パターン13aは、第1キャパシタC1および第3分割キャパシタC3−1,C3−2の接地側電極を構成し、そのリード部が、図2に示す接地端子42および44に接続される。
絶縁層13の下方に位置する絶縁層14の上に形成してある三つの導電パターン14a〜14cのうちの第1導電パターン14aは、第1キャパシタC1の入側電極を構成し、コンタクトホール70を通して、導電パターン12aに対して接続してある。また、その他の第3分割導電パターン14bおよび14cは、第3分割キャパシタC3−1およびC3−2のインダクタ側電極を構成し、コンタクトホール72および76を通して、導電パターン12b,12eに対してそれぞれ接続してある。
絶縁層14の下方に位置する絶縁層15の上に形成してある導電パターン15aは、第1キャパシタC1および第3分割キャパシタC3−1およびC3−2の接地側電極を構成し、そのリード部が、図2に示す接地端子42および44に接続される。
図1に示す導電パターン2a〜15aが絶縁層1〜15と共に積層され、コンタクトホール50,52,54,56,58,60,62,64、66,68,70,72,74,76を通して接続されることにより、図5に示すバンドパスフィルタの回路が構成される。
すなわち、図5に示すように、本実施形態では、第1インダクタL1と第1キャパシタC1とが第1の共振回路を構成し、第2インダクタL2と第2キャパシタC2とが第2の共振回路を構成し、第3インダクタL3と第3キャパシタC3とが第3の共振回路を構成し、第4インダクタL4と第4キャパシタ
C4とが第4の共振回路を構成する。
特に本実施形態では、第2インダクタL2が二つの第2分割インダクタL2−1およびL2−2に分割してあり、第2キャパシタC2が二つの第2分割キャパシタC2−1およびC2−2に分割してある。また、第3インダクタL3が二つの第3分割インダクタL3−1およびL3−2に分割してあり、第3キャパシタC3が二つの第3分割キャパシタC3−1およびC3−2に分割してある。
しかも本実施形態では、分割してある第2分割インダクタL2−1,L2−2のコイルパターンの一部である導電パターン8a,8bと、第1インダクタL1および第3分割インダクタL3−1のコイルパターンの一部を構成する導電パターン9a,9bとは、絶縁層8を介して、積層方向Zに沿って異なる積層位置に形成してある。また、第4インダクタL4のコイルパターンの一部である第4導電パターン8cと、第3分割インダクタL3−2のコイルパターンの一部を構成する導電パターン9cとは、絶縁層8を介して、積層方向Zに沿って異なる積層位置に形成してある。
本実施形態では、第1実施形態の作用効果に加えて、単一素子の内部で、インダクタの数を増大することが可能になり、さらに、コンパクト化が可能である。しかも、この場合には、図4Bに示すように、第4インダクタL4が、絶縁層8を介して、一つの第3分割インダクタL3−2に対して、積層方向に第4の電磁結合M4が形成される。本実施形態では、第1および第2電磁結合M1およびM2のみでなく、第4電磁結合M1のバランスが良くなる。
なお、第2分割インダクタL2−2と第4インダクタL4との間の第5の電磁結合M5は、導電パターン8b、8cの間の距離Lx2により決定される。
この実施例に係る積層型バンドパスフィルタが、図4Aに示す積層構造を持ち、導電パターン9a,9b間の隙間Lx1が100μmで、各絶縁層1〜15の厚みが40μmであり、各絶縁層1〜15の比誘電率が70であり、素子本体40のサイズが2.0×1.25×1.0mmであるとすると、図8に示す特性が得られる。
すなわち、第1〜第2電磁結合M1〜M2により、比較的に広帯域で、約600MHzの中心周波数F1を持ち、第3電磁結合M3により、減衰域極F2を設けることが可能になる。さらに、第4および第5電磁結合M4およびM5により、減衰域極F3を設けることが可能になる。
なお、図9および図10に示す従来例に係る積層型バンドパスフィルタでは、図11に示すような特性が得られ、広帯域化と低損入損失化の設計が困難になる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、絶縁層1〜15の比誘電率は、全て同じとする必要はなく、たとえば絶縁層8の誘電率のみを他と変化させることにより、電磁結合度の調節が可能となり、通過帯の帯域幅の調節が可能となる。
図1は本発明の一実施形態に係る積層型バンドパスフィルタの分解斜視図である。 図2はその積層型バンドパスフィルタの全体斜視図である。 図3はその積層型バンドパスフィルタの等価回路図である。 図4Aは本発明の他の実施形態に係る積層型バンドパスフィルタの分解斜視図である。 図4Bは積層方向の電磁結合を示す概略分解図である。 図5は図4Aに示す積層型バンドパスフィルタの等価回路図である。 図6は図1に示す実施例に係る積層型バンドパスフィルタの特性を示すグラフである。 図7は図1に示すパターンの水平間隔Lxを変化させた場合の実施例に係る積層型バンドパスフィルタの特性を示すグラフである。 図8は図4Aに示す実施例に係る積層型バンドパスフィルタの特性を示すグラフである。 図9は本発明の比較例に係る積層型バンドパスフィルタの等価回路図である。 図10は本発明の比較例に係る積層型バンドパスフィルタのコイル部分の概略図である。 図11は本発明の比較例に係る積層型バンドパスフィルタの特性を示すグラフである。
符号の説明
1〜15… 絶縁層
1a〜15a… 導電パターン
40,40a… 素子本体
L1〜L4… インダクタ
C1〜C4… キャパシタ

Claims (17)

  1. 少なくとも三つのインダクタ(L1〜L3)が同一の素子本体内に形成されるように、導電パターン(2a〜15a)が形成された絶縁層(1〜15)が複数積層してある積層型電子部品であって、
    三つの前記インダクタをそれぞれ形成するための第1コイルパターン(L1)、第2コイルパターン(L2−1,L2−2)、および第3コイルパターン(L3)のうちのいずれか一つのパターン(L2−1,L2−2)が、他の二つのコイルパターンとは異なる積層位置に形成してあり、これらの間の電磁結合(M1,M2)が、それらの間に存在する絶縁層(8)を介して積層方向に行われることを特徴とする積層型電子部品。
  2. 任意に選択される三つの前記インダクタを等価回路で表した場合に、三つのうちの中央に位置するインダクタ(L2)を構成する第2コイルパターン(L2−1,L2−2)が、同一の前記絶縁層(7または8)の上で、二つに分割して形成される一対の第2分割パターン(7a,7b,8a,8b)を有する請求項1に記載の積層型電子部品。
  3. 一対の前記第2分割パターン(7a,7b,8a,8b)が、同一平面において相互に線対称である請求項2に記載の積層型電子部品。
  4. 一対の前記第2分割パターン(7a,7b)が、前記絶縁層(7)を介して他の積層位置に形成してある別の一対の第2分割パターン(8a,8b)に対してそれぞれ接続してあり、第2分割コイルパターン(L2−1,L2−2)を形成している請求項3に記載の積層型電子部品。
  5. 前記等価回路において、中央に位置するインダクタの両側に位置する二つのインダクタを構成する第1コイルパターン(L1)および第3コイルパターン(L3)が、同一の前記絶縁層(9または10)の上で、隣接して形成される第1パターン(9a,10a)および第3パターン(9b,10b,9c,10c)を有する請求項2〜4のいずれかに記載の積層型電子部品。
  6. 前記第1パターン(9a,10a)および第3パターン(9b,10b)が、同一平面において、相互に線対称なパターンである請求項4に記載の積層型電子部品。
  7. 一対の前記第1パターン(9a)および第3パターン(9b)が、前記絶縁層(9)を介して他の積層位置に形成してある別の一対の前記第1パターン(10a)および第3パターン(10b)に対してそれぞれ接続してあり、それぞれ前記第1コイルパターン(L1)および第3コイルパターン(L3)を形成している請求項6に記載の積層型電子部品。
  8. 前記第3コイルパターン(L3)が、同一の前記絶縁層(9または10)の上で、二つに分割して形成される一対の第3分割パターン(9b、9c、10b、10c)を有する請求項1に記載の積層型電子部品。
  9. 一対の前記第3分割パターン(9b、9c、10b、10c)が、同一平面において、相互に線対称なパターンである請求項8に記載の積層型電子部品。
  10. 一対の前記第3分割パターン(9b、9c)が、前記絶縁層(9)を介して他の積層位置に形成してある別の一対の前記第3分割パターン(10b、10c)に対してそれぞれ接続してあり、それぞれ第3分割コイルパターン(L3−1,L3−2)を形成している請求項9に記載の積層型電子部品。
  11. 前記第2分割パターン(7a,7b,8a,8b)が形成される前記絶縁層(7,8)の上に、それぞれ第4コイルパターン(L4)を形成するための第4パターン(7c,8c)が、前記第2分割パターン(7a,7b,8a,8b)に隣接して形成してある請求項9または10に記載の積層型電子部品。
  12. 前記第4コイルパターン(L4)が、前記絶縁層(8)を介して、一つの前記第3分割コイルパターン(L3−2)に対して、電磁結合(M4)が行われている請求項11に記載の積層型電子部品。
  13. 前記第4コイルパターン(L4)には、このコイルパターン(L4)が形成される積層位置とは異なる積層位置に形成してあるキャパシタ(C4)が電気的に接続してある請求項12に記載の積層型電子部品。
  14. 前記第1コイルパターン(L1)、第2コイルパターン(L2−1,L2−2)、および第3コイルパターン(L3,L3−1,L3−2)のそれぞれには、これらのコイルパターンが形成される積層位置とは異なる積層位置に形成してあるキャパシタ(C1,C2−1,C2−2,C3,C3−1,C3−2)がそれぞれ電気的に接続され、バンドパスフィルタを構成している請求項1〜13のいずれかに記載の積層型電子部品。
  15. 前記第2コイルパターン(L2−1,L2−2)に接続される第2キャパシタ(C2−1,C2−2)と、前記第1および第3コイルパターン(L1,L3,L3−1,L3−2)に接続される第1および第3キャパシタ(C1,C3,C3−1,C3−2)とは、相互に別の積層位置に形成される請求項14に記載の積層型電子部品。
  16. 第1および第3キャパシタ(C1,C3,C3−1,C3−2)は、複数の層で相互に同じ積層位置に形成される請求項15に記載の積層型電子部品。
  17. 前記2キャパシタ(C2−1,C2−2)と前記第4キャパシタ(C4)とは、複数の層で相互に同じ積層位置に形成される請求項15または16に記載の積層型電子部品。

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