JP2006269255A - 電子放出素子及び電子放出素子の製造方法、並びに表示装置及び電子機器 - Google Patents

電子放出素子及び電子放出素子の製造方法、並びに表示装置及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 素子電極と配線との接続精度を向上させることができる電子放出素子及び電子放出素子の製造方法、並びに表示装置及び電子機器を提供する。
【解決手段】 一方向に平行して複数本形成されたY方向配線89と、Y方向配線89に対して略直角に交差して複数本形成されたX方向配線88と、両方向配線の間に形成された絶縁膜91とを有し、接続端子92が形成される箇所を区画するバンク部95を設けた。
【選択図】 図5

Description

本発明は、電子放出素子及び電子放出素子の製造方法、並びに表示装置及び電子機器に関する。
従来、素子電極間に形成した導電性膜の一部に電子放出部を有する電子放出素子を複数個配列して、該電子放出素子を選択的に駆動するために形成された配線とを電気的に接続することにより電子放出素子を製造していた。配線は、X方向配線とY方向配線とを有しマトリックス状に形成され、該配線の交差する箇所には電気的に絶縁するための絶縁膜が設けられている。電子放出素子の製造方法として、特許文献1では、Y方向配線を形成した後にY方向配線に対して直交方向に絶縁膜を形成し、該絶縁膜の上にX方向配線を形成させることにより、X方向配線とY方向配線との絶縁を図っている。そして、素子電極と絶縁膜上に形成されたX方向配線とを液滴吐出装置を用いて液滴を吐出して配線膜を形成することにより電子放出素子と各配線を接続している。
特開平11―339641号公報
しかしながら、上記の従来技術では、素子電極と絶縁膜の上に形成されたX方向配線との間を接続するために接続端子の材料を含む機能液を吐出したとき、素子電極の基板に対する高さとX方向配線の基板に対する高さが異なるため、機能液が意図しない箇所に流れてしまい、接続精度を確保することができないという問題があった。
本発明の目的は、上記問題を解決するためになされたものであって、素子電極と配線との接続精度を向上させることができる電子放出素子および電子放出素子の製造方法、並びに表示装置及び電子機器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、基板上に形成された一対の素子電極間に形成した導電性膜の一部に電子放出部を有する電子放出素子と、該電子放出素子を駆動させるための信号配線と、素子電極と信号配線を接続するための接続端子とを有する電子放出素子であって、一方向に平行して複数本形成された第1の信号配線と、第1の信号配線に対して略直角に交差して複数本形成された第2の信号配線と、第1の信号配線と第2の信号配線の間に形成された絶縁膜とを有し、接続端子が形成される箇所を区画するバンク部を設けたことを要旨とする。
これによれば、素子電極と配線を接続するための接続端子は、確実に導通を行うために接続精度が要求される。しかしながら、例えば、接続端子に用いられる液状の材料を塗布して形成する場合、液状材料が意図しない箇所に流れて付着等による電気的不具合が懸念される。本発明では、接続端子を形成する箇所にバンク部を設けることにより、接続端子の液状材料を塞き止め、接続精度を向上させることができる。
本発明の電子放出素子のバンク部は、絶縁膜に延出部を形成することによって設けられ、該延出部によって区画された領域に接続端子が設けられてもよい。
これによれば、素子電極と信号配線間に絶縁膜によって延出部が形成される。該延出部は、バンク機能を有するので、該延出部により区画された領域に接続端子の液状材料を配することにより、延出部の形状に倣って接続端子を形成することができる。
本発明の電子放出素子の絶縁膜は、両信号配線が交差する箇所と、延出部が形成される箇所に形成してもよい。
これによれば、絶縁膜は、両信号配線が交差する箇所と延出部の箇所に形成されるので、材料費を削減することができる。また、絶縁膜の上に形成される信号配線は、素子電極と接続端子によって接続される箇所においては、基板上に形成されるので、段差が少なくなり、機械的応力の影響を低減させ、接続強度を向上させることができる。
本発明の電子放出素子のバンク部は、絶縁膜に凹部を形成することによって設けられ、該凹部によって区画された領域に接続端子が設けられてもよい。
これによれば、絶縁膜の凹部がバンク機能を有するので該凹部に接続端子の液状材料を配することにより、凹部の形状に倣って接続端子を形成することができる。
本発明の電子放出素子のバンク部は、素子電極に延出部を形成することによって設けられ、該延出部によって区画された領域に接続端子が設けられてもよい。
これによれば、素子電極と信号配線間に素子電極によって延出部が形成される。該延出部は、バンク機能を有するので、該延出部により区画された領域に接続端子の液状材料を配することにより、延出部の形状に倣って接続端子を形成することができる。
本発明の電子放出素子の製造方法は、基板上に形成された一対の素子電極間に形成した導電性膜の一部に電子放出部を有する電子放出素子と該電子放出素子を駆動させるための信号配線と、素子電極と信号配線を接続するための接続端子とを有する電子放出素子の製造方法であって、基板上に素子電極を形成する素子電極形成工程と、一方向に平行して複数本の信号配線を形成する第1の信号配線形成工程と、第1の信号配線の上に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、第1の信号配線に対して略直角に交差し、絶縁膜を介して複数本の信号配線を形成する第2の信号配線形成工程と、第2の信号配線と素子電極とを接続するために接続端子の材料を含む機能液を液滴として吐出する液滴吐出工程とを有し、素子電極形成工程と絶縁膜形成工程のうち少なくとも一方の工程において、両工程に用いられる材料と同一の材料を用いて、機能液を溜めるためのバンク部が形成され、機能液は、バンク部によって区画された領域内に吐出されること要旨とする。
これによれば、基板に素子電極が形成された後、第1の信号配線と第2の信号配線は互いに交差するように形成される。第2の信号配線の下には絶縁膜が形成されているので、断面視において、基板面から段差形状となっている。ここで、素子電極形成工程と絶縁膜形成工程のうち少なくとも一方の工程において、該工程に用いられる材料と同一の材料を用いてバンク部が形成される。機能液は、バンク部の形成によって区画された領域内に吐出されることにより、バンク部の形状に倣って溜められ、接続端子を形成する。よって、絶縁膜と第2の信号配線による厚み方向に対して段差形状を有する箇所に対して、機能液を吐出したときに該機能液が意図しない箇所へ流れてしまうことを防止し、段差のある形状でも接続端子の接続精度を向上させることができる。
本発明の表示装置は、上記に記載の電子放出素子を備えたことを要旨とする。
これによれば、信頼性の高い電子放出素子を備えた電気光学装置を製造することができる。この場合の表示装置は、例えば、SED(表面電界ディスプレイ)等がこれに該当する。
本発明の電子機器は、上記に記載の表示装置を搭載した電子機器を要旨とする。
これによれば、信頼性の高い電気光学装置を搭載した電子機器を製造することができる。この場合の電子機器は、例えば、上記SEDを搭載したテレビ受像機、パーソナルコンピュータの他、各種の電子製品がこれに該当する。
以下、本発明を具体化した実施形態について説明する。
まず、液滴吐出装置について説明する。図1は、液滴吐出装置の構成を示す斜視図である。
液滴吐出装置10は、基板32の所定位置に対して機能液70を液滴63として吐出して付着させるための装置である。基板32は、電子放出素子80が複数個形成される大型の基板である。
図1において、液滴吐出装置10は、吐出ヘッド15を備えたキャリッジ18と、吐出ヘッド15の位置を制御するヘッド位置制御装置11と、基板32を所定位置に吸着する吸着テーブル19と、吸着テーブル19に載置された基板32の位置を補正させる基板位置制御装置12と、吐出ヘッド15に対して基板32を主走査移動させる主走査駆動装置13と、基板32に対して吐出ヘッド15を副走査移動させる副走査駆動装置14と、基板32を液滴吐出装置10内の所定の作業位置へ供給する基板供給装置16と、液滴吐出装置10の全般の制御を司るコントロール装置17で構成されている。
ヘッド位置制御装置11、基板位置制御装置12、主走査駆動装置13、副走査駆動装置14の各装置はベース30の上に設置される。また、それらの装置は必要に応じてカバー31によって覆われている。
基板供給装置16は、基板32を収容する基板収容部20と、基板32を搬送するロボット21を有している。ロボット21は、床、地面等といった設置面に置かれる基台22と、基台22に対して昇降移動する昇降軸23と、昇降軸23を中心として回転する第1アーム24と、第1アーム24に対して回転する第2アーム25と、第2アーム25の先端下面に設けられた吸着パッド26とを有する。吸着パッド26は、エアー吸引力によって基板32を吸着できる。
副走査駆動装置14によって駆動されて移動する吐出ヘッド15の軌道下にあって主走査駆動装置13の一方の脇位置に、キャッピング装置45およびクリーニング装置46が配置される。また、他方の脇位置に電子天秤47が配置されている。クリーニング装置46は吐出ヘッド15を洗浄するための装置である。電子天秤47は、吐出ヘッド15に設けられた図3で説明するノズル50から吐出される機能液の液滴重量を測定する機器である。そして、キャッピング装置45は吐出ヘッド15が待機状態にあるときノズル50の乾燥および目詰まりを防止するための装置である。
吐出ヘッド15の近傍には、その吐出ヘッド15と一体に移動するヘッド用カメラ48が配置されている。また、ベース30上に設けられた支持装置(図示せず)に支持された基板用カメラ49が基板32を撮影できる位置に配置される。
コントロール装置17は、プロセッサを収容したコンピュータ本体部27と、入力装置としてのキーボード28と、表示装置としてのCRT等のディスプレイ29とを有する。
図2は、液滴吐出装置10の電気制御ブロック図である。図2において、プロセッサとして各種の演算処理を行うCPU(演算処理装置)40と、各種情報を記憶するメモリ41とを有する。
ヘッド位置制御装置11、基板位置制御装置12、主走査駆動装置13、副走査駆動装置14、吐出ヘッド15を駆動するヘッド駆動回路42の各機器は、入出力インターフェース43およびバス44を介してCPU40およびメモリ41に接続されている。さらに、基板供給装置16、入力装置28、ディスプレイ29、電子天秤47、クリーニング装置46およびキャッピング装置45の各機器も入出力インターフェース43およびバス44を介してCPU40およびメモリ41に接続されている。
メモリ41は、RAM、ROM等といった半導体メモリや、ハードディスク、CD−ROMといった外部記憶装置を含む概念であり、機能的には、液滴吐出装置10の動作の制御手順が記述されたプログラムソフトを記憶する記憶領域や、基板32内における吐出位置を座標データとして記憶するための記憶領域や、副走査方向Yへの基板32の副走査移動量を記憶するための記憶領域や、CPU40のためのワークエリアやテンポラリファイル等として機能する記憶領域やその他各種の記憶領域が設定される。
CPU40は、メモリ41内に記憶されたプログラムソフトに従って、基板32の表面の所定位置に機能液を液滴吐出するための制御を行うものであり、具体的な機能実現部として、クリーニング処理を実現するための演算を行うクリーニング演算部401と、キャッピング処理を実現するためのキャッピング演算部402と、電子天秤47を用いた重量測定を実現するための演算を行う重量測定演算部403と、吐出ヘッド15によって機能液を吐出するための演算を行う吐出演算部406を有する。
吐出演算部406を詳しく分割すれば、吐出ヘッド15を液滴吐出のための初期位置へセットするための吐出開始位置演算部407と、吐出ヘッド15を主走査方向Xへ所定の速度で走査移動させるための制御を演算する主走査制御演算部408と、基板32を副走査方向Yへ所定の副走査量を移動するための制御を演算する副走査制御演算部409と、吐出ヘッド15内の複数あるノズルのうちのいずれを作動させて機能液を吐出するかを制御するための演算を行うノズル吐出制御演算部410等といった各種の機能演算部を有する。
なお、本実施形態では、上記の各機能がCPU40を用いてプログラムソフトで実現することとしたが、上記の各機能がCPUを用いない単独の電子回路によって実現できる場合には、そのような電子回路を用いることも可能である。
次に、液滴吐出装置10に備えられた吐出ヘッド15について説明する。図3(a)は、吐出ヘッド15の一部破断した斜視図であり、図3(b)は、吐出ヘッド15の一部を示した側断面図である。
図3(a)において、吐出ヘッド15は、例えば、ステンレス製のノズルプレート51と、それの対向面に振動板52と、それらを互いに接合する複数の仕切部材53とを有する。ノズルプレート51と振動板52との間には、仕切部材53によって複数の機能液室54と機能液溜り部55とが形成されている。複数の機能液室54と機能液溜り部55とは通路58を介して互いに連通している。機能液室54は、仕切部材53によって区画され、均等間隔で配列して形成されている。
振動板52の適所には機能液供給孔56が形成され、この機能液供給孔56に管路64を介して機能液70を貯留する供給タンク57が接続される。供給タンク57は、機能液を機能液供給孔56へ供給する。供給された機能液70は機能液溜り部55に充満し、さらに通路58を通って機能液室54に充満する。
ノズルプレート51には、機能液室54から機能液70をジェット状に噴射するためのノズル50が設けられている。また、振動板52の機能液室54を形成する面の裏面には、該機能液室54に対応させて機能液加圧体59が取り付けられている。この機能液加圧体59は、図3(b)に示すように、圧電素子材60とこれを挟持する一対の電極61aおよび61bを有する。圧電素子材60は、電極61aおよび61bへの通電によって矢印Aで示す外側へ突出するように撓み変形し、これにより機能液室54の容積が増大する。すると、増大した容量分に相当する機能液70が機能液溜り部55から通路58を通って機能液室54へ流入する。
次に、圧電素子材60への通電を解除すると、該圧電素子材60と振動板52は共に元の形状へ戻る。これにより、機能液室54も元の容積に戻るため機能液室54の内部にある機能液70の圧力が上昇し、ノズル50から基板32へ向けて機能液70が液滴63となって噴射する。なお、ノズル50の周辺部には、液滴63の飛行曲がりやノズル50の孔詰まり等を防止するために、例えばNi−テトラフルオロエチレン共析メッキ層からなる撥機能液層62が設けられている。
次に、図4を用いて液滴吐出装置10の基本動作を説明する。まず、オペレータによる電源投入によって液滴吐出装置10が作動すると、初期設定が実行される(ステップS1)。具体的には、キャリッジ18や基板供給装置16やコントロール装置17等が予め決められた初期状態にセットされる。
次に、重量測定タイミングが到来すれば(ステップS2でYES)、吐出ヘッド15を副走査駆動装置14によって電子天秤47の所まで移動させ(ステップS3)、ノズル50から吐出される機能液70の液滴63の量を電子天秤47を用いて測定させる(ステップS4)。そして、個々のノズル50の機能液70の吐出特性に合わせて、各ノズル50に対応する圧電素子材60に印加する電圧を調節させる(ステップS5)。
次に、クリーニングタイミングが到来すれば(ステップS6でYES)、吐出ヘッド15を副走査駆動装置14によってクリーニング装置46の所まで移動させ(ステップS7)、そのクリーニング装置46によって吐出ヘッド15をクリーニングさせる(ステップS8)。
重量測定タイミングやクリーニングタイミングが到来しない場合(ステップS2及びS6でNO)、あるいはそれらの処理が終了した場合には、ステップS1からステップS9へ移行する。ステップS9において、基板供給装置16により基板32が供給される。
次に、基板用カメラ49によって基板32を観察しながら基板位置制御装置12にあるθモータの出力軸を回転させることにより吸着テーブル19に固定された基板32の位置決めを行う(ステップS10)。ヘッド用カメラ48によって吐出ヘッド15の位置合わせを行い、吐出を開始する位置を演算によって決定し(ステップS11)、主走査駆動装置13および副走査駆動装置14を適宜に作動させて吐出ヘッド15を吐出開始位置へ移動させる(ステップS12)。
次に、X方向への主走査が開始され、同時に機能液70の吐出を開始させる(ステップS13)。具体的には、主走査駆動装置13を作動させることにより基板32が主走査方向Xへ一定の速度で直線的に走査移動し、その移動途中でノズル50が吐出位置に到達したときに、ノズル吐出制御演算部410によって演算された機能液吐出信号に基づいてそのノズル50から液滴63を吐出させる。
1回の主走査が終了すると、副走査駆動装置14によって駆動された副走査方向Yへ予め決められた副走査方向Y成分だけ移動させる(ステップS14)。次に、主走査およびインク吐出が繰返し行われる(ステップS15でNO、ステップS13へ移行)。
以上のような吐出ヘッド15による機能液70の吐出作業が基板32の全領域に対して完了すると(ステップS15でYES)、基板32が外部に排出される(ステップS16)。その後、オペレータによって処理終了の指示がなされない限り(ステップS17でNO)、ステップS2へ戻って別の基板32に対する機能液70の吐出作業を繰り返して行う。
オペレータから作業終了の指示があると(ステップS17でYES)、吐出ヘッド15は副走査駆動装置14によってキャッピング装置45の所まで搬送させ、そのキャッピング装置45によって吐出ヘッド15に対してキャッピングする(ステップS18)。
次に、本実施形態における電子放出素子80の構成について図5を用いて説明する。図5(a)は、電子放出素子80の平面図であり、図5(b)は、同図(a)におけるC−C断面図である。
図5(a),(b)において、基板32に複数本の平行した信号配線としてのX方向配線88と、X方向配線88に対して直交するように複数本の平行した信号配線としてのY方向配線89が形成されている。X方向配線88とY方向配線によって区画された領域内には、一対の素子電極81,82と、導電性膜85が形成されている。素子電極81は、Y方向配線に接続されている。素子電極82は、接続端子92を介してX方向配線88に接続されている。素子電極81,82の間は導電性膜85によって接続され、導電性膜85の一部に電子放出部87が形成されている。X方向配線88は、絶縁膜91の上に形成されている。絶縁膜91は、X方向配線88とY方向配線89とが電気的に絶縁するために形成されている。このため、絶縁膜91の膜厚とX方向配線88の膜厚によって、断面視において段差形状を有している。また、絶縁膜91の一部には、バンク部としての延出部95が形成されている。延出部95は、素子電極82とX方向配線88の間に設けられ、延出部95によって区画された領域に接続端子92が形成されている。
基板32の材料としては、石英ガラス、Na等の不純物含有量を減少させたガラス、青板ガラス、青板ガラスにスパッタ法等により形成したSi02を積層したガラス等、アルミナ等のセラミックス、およびSi基板等を用いることができる。
X方向配線88及びY方向配線89の材料としては、導電材料を用いることができ、一般的にはAgを含むペーストを用いて形成される。
素子電極81,82の材料としては、一般的な導体材料を用いることができる。例えば、Ni、Cr、Au、Mo、W、Pt、Ti、Al、Cu、Pd等の金属もしくは合金等を用いることができる。
導電性膜85,接続端子92の材料としては、Pd、Pt、Ru、Ag、Au、Ti、In、Cu、Cr、Fe、Zn、Sn、Ta、W、Pb等の金属、PdO、SnO2、In23、PbO、Sb23等の金属酸化物等を用いることができる。
図6は、上記電子放出素子80を備えた表示装置の一例としてのSED(表面電界ディスプレイ)100の一部断面図である。図6において、SED100は、複数個の電子放出素子80を固定するリアプレート101と、フェイスプレート102とを有する。リアプレート101とフェイスプレート102は、図示しないスペーサを介して封着されている。フェイスプレート102は、ガラス基板103と蛍光膜104とメタルバック105等を有する。
図7は、上記表示装置としてのSED100を搭載した電子機器の一例としてのテレビ受像機110を示した斜視図である。図7において、テレビ受像機110のディスプレイ部111には、SED100が組み込まれている。電子機器は、この他に、例えば、パーソナルコンピュータの他、各種の電子製品が挙げられる。
なお、電子放出素子80は、SED100への適用に限定されず、電子放出素子80をコヒーレント電子源として使用する様々な機器、例えば、コヒーレント電子ビーム収束装置、電子線ホログラフィー装置、単色化型電子銃、電子顕微鏡、多数本コヒーレント電子ビーム作成装置、電子ビーム露光装置等にも適用することができる。
次に、電子放出素子80の製造方法について図8を用いて説明する。
図8(a)において、基板32の上に、素子電極81,82を形成する。形成方法としては、導電体材料のペーストを印刷法により所望の形状とした後、これを加熱処理する方法や導電体材料を含む機能液70を液滴吐出装置10によって基板に吐出した後に加熱処理する方法や真空蒸着、スパッタ法等により素子電極材を堆積後、フォトリソグラフィー法を用いて所定の形状の電極を形成する方法等を採用することができる。
図8(b)において、Agペーストを所定の所定の形状にスクリーン印刷し、これを加熱焼成してY方向配線89を形成する。Y方向配線89は、素子電極81と接続するように形成する。
図8(c)において、ガラスペーストを所定位置に印刷し、これを加熱焼成して絶縁膜91及び延出部95を形成する。絶縁膜91は、Y方向配線89とX方向配線88と絶縁するための膜である。延出部95は、接続端子92の材料を含む機能液70を溜めるため、素子電極82と接する位置に形成される。
図8(d)において、絶縁膜91の上にAgペーストを印刷し、これを加熱焼成してX方向配線88を形成する。X方向配線88は、Y方向配線89に対して直交して形成される。
図8(e)において、液滴吐出装置10の吐出ヘッド15から素子電極81,82間に向けて導電性膜85の材料を含む機能液70を液滴63として吐出する。
図8(f)において、液滴吐出装置10の吐出ヘッド15から素子電極82とX方向配線88間に形成された延出部95の間に向けて接続端子の材料を含む機能液70を液滴63として吐出する。機能液70は、延出部95によって区画された領域に溜められる。次に、加熱焼成して、導電性膜85と接続端子92を形成する。
その後、通電処理を行う。通電処理は、一対の素子電極81,82の間に電圧を印加して、導電性膜85に電流を流すことによって行う。素子電極81,82間に電圧を印加して電流を流すと、導電性膜85の一部に電子放出部87が形成される。通電処理によれば導電性膜85の局所部に破壊、変形もしくは変質等の構造の変化した部位が形成される。なお、導電性膜85に潜像部が形成され、該潜像部に電子放出部87を形成することもできる。
上記工程が終了すると、電気的特性検査等の所定の工程を経て、電子放出素子80が完成する。
したがって、本実施形態の電子放出素子80の製造方法によれば以下に示す効果がある。
(1)X方向配線88は、絶縁膜91の上に形成されているので、基板に対する素子電極82の高さに比べて高くなる。高さが異なると、接続端子92の材料を含む機能液70を吐出したときに機能液70が流れてしまい、意図しない箇所に接続する恐れがある。本実施形態では、機能液70を吐出する箇所に延出部95を形成し、延出部95によって区画された領域に機能液70を吐出することにより機能液70が他の箇所に流れることを防止する。従って、異なる接続高さに対してバンク機能を有する延出部95を形成することにより、接続端子92の接続精度を向上させることができる。
(2)延出部95は、絶縁膜91の形成工程において一括で形成するので、加工時間を短縮することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように実施してもよい。
(変形例1)
図8において、絶縁膜91と延出部95を繋げて一の形成膜としたが、これに限定されない。例えば、図9に示すように、X方向配線88とY方向配線89とが交差する箇所と、延出部95を切り離して形成してもよい。この場合でも、延出部95によって区画された領域に接続端子92の材料を含む機能液70を吐出することにより接続端子92を形成することができる。また、図8に比べ、絶縁膜91の材料が減少するので材料費用を削減することができる。さらに、接続端子92が接続されるX方向配線88の箇所は、基板32の上に形成されるので、絶縁膜91の膜厚分低くなる。従って、接続端子92の断面視において、段差が少なくなるので、機械的応力の影響を低減させ、接続強度を向上させることができる。
(変形例2)
図8において、絶縁膜91に延出部95を設けたが、これに限定されない。例えば、図10に示すように、絶縁膜91に凹部96を設けてもよい。この場合でも、凹部96に向けて接続端子92の材料を含む機能液70を吐出することにより、機能液70は、凹部96の形状に倣って溜められて接続端子92が形成されるので、素子電極82とX方向配線88との接続精度を向上させることができる。
(変形例3)
図8において、絶縁膜91に延出部95を設けたがこれに限定されない。例えば、図11に示すように、素子電極82に延出部97(凹部97)を設けてもよい。この場合でも、延出部97に向けて接続端子92の材料を含む機能液70を吐出することにより、機能液70は、延出部97の形状に倣って溜められるので、素子電極82とX方向配線88との接続精度を向上させることができる。
(変形例4)
図11に示した素子電極82に設けられた延出部97(凹部97)と、図8〜図10に示した延出部95または凹部96とを組み合わせてもよい。この場合でも、素子電極82側とX方向配線88側の両方にバンク機能が設けられるので、さらに接続精度を向上させることができる。
液滴吐出装置の構成を示す斜視図。 第1実施形態における液滴吐出装置の電気制御ブロック図。 液滴吐出ヘッドの構成を示し、(a)は斜視図であり、(b)は側断面図。 液滴吐出装置の動作を示すフローチャート。 本実施形態における電子放出素子を示し、(a)は平面図であり、(b)は側断面図。 電気光学装置の一例のSED(表面電界ディスプレイ)を示す側断面図。 電子機器の一例のテレビ受像機を示す斜視図。 本実施形態における電子放出素子の製造方法を示す模式図。 変形例1における電子放出素子の平面図。 変形例2における電子放出素子の平面図。 変形例3における電子放出素子の平面図。
符号の説明
10…液滴吐出装置、15…吐出ヘッド、70…機能液、80…電子放出素子、81,82…素子電極、85…導電性膜、87…電子放出部、88…X方向配線、89…Y方向配線、91…絶縁膜、95,97…バンク部としての延出部、96…バンク部としての凹部、100…電気光学装置としてのSED、110…電子機器としてのテレビ受像機。

Claims (8)

  1. 基板上に形成された一対の素子電極間に形成した導電性膜の一部に電子放出部を有する電子放出素子と、該電子放出素子を駆動させるための信号配線と、前記素子電極と前記信号配線を接続するための接続端子とを有する電子放出素子であって、
    一方向に平行して複数本形成された第1の信号配線と、
    前記第1の信号配線に対して略直角に交差して複数本形成された第2の信号配線と、
    前記第1の信号配線と前記第2の信号配線の間に形成された絶縁膜とを有し、
    前記接続端子が形成される箇所を区画するバンク部を設けたことを特徴とする電子放出素子。
  2. 請求項1に記載の電子放出素子において、
    前記バンク部は、前記絶縁膜に延出部を形成することによって設けられ、該延出部によって区画された領域に前記接続端子が設けられたことを特徴とする電子放出素子。
  3. 請求項2に記載の電子放出素子において、
    前記絶縁膜は、前記両信号配線が交差する箇所と、前記延出部が形成される箇所に形成したことを特徴とする電子放出素子。
  4. 請求項1に記載の電子放出素子において、
    前記バンク部は、前記絶縁膜に凹部を形成することによって設けられ、該凹部によって区画された領域に前記接続端子が設けられたことを特徴とする電子放出素子。
  5. 請求項1に記載の電子放出素子において、
    前記バンク部は、前記素子電極に延出部を形成することによって設けられ、該延出部によって区画された領域に前記接続端子が設けられたことを特徴とする電子放出素子。
  6. 基板上に形成された一対の素子電極間に形成した導電性膜の一部に電子放出部を有する電子放出素子と該電子放出素子を駆動させるための信号配線と、前記素子電極と前記信号配線を接続するための接続端子とを有する電子放出素子の製造方法であって、
    前記基板上に前記素子電極を形成する素子電極形成工程と、
    一方向に平行して複数本の前記信号配線を形成する第1の信号配線形成工程と、
    前記第1の信号配線の上に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
    前記第1の信号配線に対して略直角に交差し、前記絶縁膜を介して複数本の前記信号配線を形成する第2の信号配線形成工程と、
    前記第2の信号配線と前記素子電極とを接続するために前記接続端子の材料を含む機能液を液滴として吐出する液滴吐出工程とを有し、
    前記素子電極形成工程と前記絶縁膜形成工程のうち少なくとも一方の工程において、前記両工程に用いられる材料と同一の材料を用いて、機能液を溜めるためのバンク部が形成され、
    前記機能液は、前記バンク部によって区画された領域内に吐出されることを特徴とする電子放出素子の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子放出素子を備えた表示装置。
  8. 請求項7に記載の表示装置を搭載した電子機器。
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