JP2006216422A - 電子放出素子及び電子放出素子の製造方法、並びに表示装置及び電子機器 - Google Patents

電子放出素子及び電子放出素子の製造方法、並びに表示装置及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 電子放出部から放出される電子の軌道の広がりを低減することができる電子放出素子及び電子放出素子の製造方法、並びに表示装置及び電子機器を提供する。
【解決手段】 基板32に形成された低電位側の第1の素子電極81と、前記基板32に形成された高電位側の第2の素子電極82と、両素子電極81,82の双方に接続された導電性膜83と、導電性膜85の一部に形成された電子放出部87とを有し、第1の素子電極81が、少なくとも導電性膜85の一部を挟み込む形状に形成されている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、電子放出素子及び電子放出素子の製造方法、並びに表示装置及び電子機器に関する。
電子放出素子を備えた表示装置は、電子放出素子の電子放出部から放出された電子を蛍光体に衝突させ、蛍光体を発光させることにより表示を行う。電子放出部から放出された電子は、例えば、特許文献1に記載されるように、フェースプレートの蛍光体に対してある広がりをもって到達し、輝点を形成する。放出された電子の軌道の広がりが大きくなると、電子が蛍光体から外れ、蛍光体に衝突する電子量が少なくなるため、必要とされる輝度が得られず、表示画像の品位が低下するという問題があった。そのため、表示画像の品位を保持するための一つの方法として、素子電極間の印加電圧を上げることにより、電子の放出量を増大させ、蛍光体に衝突する電子量を確保するようにしていた。
特開2000−123763号公報
しかしながら、素子電極間の印加電圧を上げると、表示装置としての消費電力を増大させてしまうという問題があった。
本発明の目的は、上記問題を解決するためになされたものであって、その目的は、画素形状に対して、電子放出部の長さを大きくし、該電子放出部の長さを確保しつつ、電子放出部から放出される電子の軌道の広がりを低減することができる電子放出素子及び電子放出素子の製造方法、並びに表示装置及び電子機器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、基板に形成された第1の素子電極と、基板に形成された第2の素子電極と、第1の素子電極と第2の素子電極とに接続された導電性膜と、導電性膜の一部に形成された電子放出部とを有し、第1の素子電極が、少なくとも導電性膜の一部を挟み込む形状に形成されたことを要旨とする。
これによれば、両素子電極間に電圧が印加されると、低電位を有する導電性膜の電子放出部から高電位を有する導電性膜側へ電子が放出され、さらに、フェースプレート側へ電圧によって加速されて蛍光体に衝突する。例えば、第1の素子電極は低電位を有し、第2の素子電極は高電位を有する場合において、低電位を有する第1の素子電極が、導電性膜を挟み込むように形成されているので、第1の素子電極から高電位の導電性膜の方向に電場が形成される。従って、電子放出部から放出された電子は、高電位側の導電性膜側に集束されるので、電子の軌道の広がりを低減させ、電子放出効率を向上させることができる。また、電子放出部の長さを長くすることにより、電子放出量を増加させ、さらに、放出された電子の方向を中心方向に向けることにより、電子放出効率を向上させることができる。
本発明の電子放出素子は、第1の素子電極が、第2の素子電極を挟み込む形状に形成されてもよい。
これによれば、第1の素子電極は、第2の素子電極を挟み込む形状に形成されているので、第1の素子電極から第2の素子電極の方向に電場が形成される。従って、電子放出部から放出された電子を高電位側の導電性膜側に集束させることができる。さらに、第1の素子電極の膜厚によって、電子が放出する高さ方向に対して電場を形成するので、さらに電子の軌道の広がりを低減させ、電子放出効率を向上させることができる。
本発明の電子放出素子の第1の素子電極の形状は、コの字型を有し、第2の素子電極を挟み込むように形成してもよい。
これによれば、第1の素子電極は、第2の素子電極を挟み込むようにコの字型に形成されているので、電子は、コの字型で形成された第1の素子電極と第2の素子電極間に電場が形成されることにより、電子の第2の素子電極側への放出方向に対して垂直方向への電子の軌道の広がりを低減させることができる。
本発明の電子放出素子の第1の素子電極の形状は、くの字型を有し、第1の素子電極を挟み込むように形成してもよい。
これによれば、第1の素子電極は、第2の素子電極を挟み込むようにくの字型に形成されているので、電子は、くの字型で形成された第1の素子電極と第2の素子電極間に電場が形成されることにより、電子の第2の素子電極側への放出方向に対して垂直方向への電子の軌道の広がりを低減させることができる。
本発明の電子放出素子の製造方法は、基板に低電位側の第1の素子電極と高電位側の第2の素子電極とを形成する素子電極形成工程と、両素子電極間に導電性膜の材料を含む機能液を液滴吐出して液膜を形成する液滴吐出工程と、液膜を導電性膜とするために乾燥/焼成する乾燥/焼成工程と、両素子電極間に通電処理して導電性膜に電子放出部を形成する電子放出部形成工程とを有し、素子電極形成工程は、第1の素子電極が、少なくとも導電性膜の一部を挟み込む形状に形成することを要旨とする。
これによれば、正電位側の第2の素子電極を挟み込むように負電位側の第1の素子電極を形成する。前記両素子基板間には、導電性膜の材料を含む機能液を液滴として吐出し、該液滴を乾燥/焼成することにより導電性膜を形成する。前記両基板間に通電処理することにより導電性膜の一部に電子放出部を形成する。第1の素子電極は、第2の素子電極を挟み込む形状に形成されているので、第1の素子電極から高電位の導電性膜の方向に電場が形成される。従って、電子放出部から放出された電子は、高電位側の導電性膜側に集束されるので、電子の軌道の広がりを低減させ、電子放出効率を向上させることができる電子放出素子を製造することができる。
本発明の表示装置は、上記いずれかに記載の電子放出素子と、電子放出部から放出された電子が衝突することにより発光する蛍光体と、電子放出素子と蛍光体を有するフェースプレートとの間に電圧を印加する基板間電圧印加部と、を有すること要旨とする。
これによれば、電子放出部から放出された電子は、負電位の第1の素子電極によって反発し、第2の素子電極側に集束しながら、基板間電圧印加部によって印加された加速電圧によって、フェースプレートの蛍光体に衝突する。したがって、蛍光体から外れる電子の量を低減させ、画像品位の高い電気光学装置を作ることができる。表示装置としては、例えば、SED(表面電界ディスプレイ)等がこれに該当する。
本発明の電子機器は、上記に記載の表示装置を搭載したことを要旨とする。
これによれば、画像品位の高い表示装置を搭載した電子機器を製造することができる。この場合、電子機器は、例えば、上記SEDを搭載したテレビ受像機、パーソナルコンピュータの他、各種の電子製品がこれに該当する。
本発明は、第1の素子電極の第1端部と第2の素子電極の第2端部とが対向して配置され、第1の素子電極と第2の素子電極との間に電子放出部を有する導電性膜が形成される電子放出素子であって、第2端部の少なくとも一部が第1の方向に形成されてなり、第1端部の少なくとも一部が第1の方向に対して垂直な第2の方向、もしくは第1の方向から第2の方向の間に形成されてなることを要旨とする。
これによれば、第1の素子電極の第1端部は、第2の素子電極の第2端部を囲むように位置するので、放出された電子の軌道の広がりを低減させ、電子放出効率を向上させることができる。
以下、本発明を具体化した第1実施形態について説明する。
まず、液滴吐出装置について説明する。図1は、液滴吐出装置の構成を示す斜視図である。
液滴吐出装置10は、基板32の所定位置に対して機能液を液滴として吐出して付着させるための装置である。基板32は、電子放出素子が複数個形成される大型の基板である。
図1において、液滴吐出装置10は、吐出ヘッド15を備えたキャリッジ18と、吐出ヘッド15の位置を制御するヘッド位置制御装置11と、基板32を所定位置に吸着する吸着テーブル19と、吸着テーブル19に載置された基板32の位置を補正させる基板位置制御装置12と、吐出ヘッド15に対して基板32を主走査移動させる主走査駆動装置13と、基板32に対して吐出ヘッド15を副走査移動させる副走査駆動装置14と、基板32を液滴吐出装置10内の所定の作業位置へ供給する基板供給装置16と、液滴吐出装置10の全般の制御を司るコントロール装置17で構成されている。
ヘッド位置制御装置11、基板位置制御装置12、主走査駆動装置13、副走査駆動装置14の各装置はベース30の上に設置される。また、それらの装置は必要に応じてカバー31によって覆われている。
基板供給装置16は、基板32を収容する基板収容部20と、基板32を搬送するロボット21を有している。ロボット21は、床、地面等といった設置面に置かれる基台22と、基台22に対して昇降移動する昇降軸23と、昇降軸23を中心として回転する第1アーム24と、第1アーム24に対して回転する第2アーム25と、第2アーム25の先端下面に設けられた吸着パッド26とを有する。吸着パッド26は、エアー吸引力によって基板32を吸着できる。
副走査駆動装置14によって駆動されて移動する吐出ヘッド15の軌道下にあって主走査駆動装置13の一方の脇位置に、キャッピング装置45およびクリーニング装置46が配置される。また、他方の脇位置に電子天秤47が配置されている。クリーニング装置46は吐出ヘッド15を洗浄するための装置である。電子天秤47は、吐出ヘッド15に設けられた図3で説明するノズル50から吐出される機能液の液滴重量を測定する機器である。そして、キャッピング装置45は吐出ヘッド15が待機状態にあるときノズル50の乾燥および目詰まりを防止するための装置である。
吐出ヘッド15の近傍には、その吐出ヘッド15と一体に移動するヘッド用カメラ48が配置されている。また、ベース30上に設けられた支持装置(図示せず)に支持された基板用カメラ49が基板32を撮影できる位置に配置される。
コントロール装置17は、プロセッサを収容したコンピュータ本体部27と、入力装置としてのキーボード28と、表示装置としてのCRT等のディスプレイ29とを有する。
図2は、液滴吐出装置10の電気制御ブロック図である。図2において、プロセッサとして各種の演算処理を行うCPU(演算処理装置)40と、各種情報を記憶するメモリ41とを有する。
ヘッド位置制御装置11、基板位置制御装置12、主走査駆動装置13、副走査駆動装置14、吐出ヘッド15を駆動するヘッド駆動回路42の各機器は、入出力インターフェース43およびバス44を介してCPU40およびメモリ41に接続されている。さらに、基板供給装置16、入力装置28、ディスプレイ29、電子天秤47、クリーニング装置46およびキャッピング装置45の各機器も入出力インターフェース43およびバス44を介してCPU40およびメモリ41に接続されている。
メモリ41は、RAM、ROM等といった半導体メモリや、ハードディスク、CD−ROMといった外部記憶装置を含む概念であり、機能的には、液滴吐出装置10の動作の制御手順が記述されたプログラムソフトを記憶する記憶領域や、基板32内における吐出位置を座標データとして記憶するための記憶領域や、副走査方向Yへの基板32の副走査移動量を記憶するための記憶領域や、CPU40のためのワークエリアやテンポラリファイル等として機能する記憶領域やその他各種の記憶領域が設定される。
CPU40は、メモリ41内に記憶されたプログラムソフトに従って、基板32の表面の所定位置に機能液を液滴吐出するための制御を行うものであり、具体的な機能実現部として、クリーニング処理を実現するための演算を行うクリーニング演算部401と、キャッピング処理を実現するためのキャッピング演算部402と、電子天秤47を用いた重量測定を実現するための演算を行う重量測定演算部403と、吐出ヘッド15によって機能液を吐出するための演算を行う吐出演算部406を有する。
吐出演算部406を詳しく分割すれば、吐出ヘッド15を液滴吐出のための初期位置へセットするための吐出開始位置演算部407と、基板32を主走査方向Xへ所定の主走査量を移動するための制御を演算する主走査制御演算部408と、吐出ヘッド15を副走査方向Yへ所定の副走査量を移動させるための制御を演算する副走査制御演算部409と、吐出ヘッド15内の複数あるノズルのうちのいずれを作動させて機能液を吐出するかを制御するための演算を行うノズル吐出制御演算部410等といった各種の機能演算部を有する。
なお、本実施形態では、上記の各機能がCPU40を用いてプログラムソフトで実現することとしたが、上記の各機能がCPUを用いない単独の電子回路によって実現できる場合には、そのような電子回路を用いることも可能である。
次に、液滴吐出装置10に備えられた吐出ヘッド15について説明する。図3(a)は、吐出ヘッド15の一部破断した斜視図であり、図3(b)は、吐出ヘッド15の一部を示した側断面図である。
図3(a)において、吐出ヘッド15は、例えば、ステンレス製のノズルプレート51と、それの対向面に振動板52と、それらを互いに接合する複数の仕切部材53とを有する。ノズルプレート51と振動板52との間には、仕切部材53によって複数の機能液室54と機能液溜り部55とが形成されている。複数の機能液室54と機能液溜り部55とは通路58を介して互いに連通している。機能液室54は、仕切部材53によって区画され、均等間隔で配列して形成されている。
振動板52の適所には機能液供給孔56が形成され、この機能液供給孔56に管路64を介して機能液70を貯留する供給タンク57が接続される。供給タンク57は、機能液を機能液供給孔56へ供給する。供給された機能液70は機能液溜り部55に充満し、さらに通路58を通って機能液室54に充満する。
ノズルプレート51には、機能液室54から機能液70をジェット状に噴射するためのノズル50が設けられている。また、振動板52の機能液室54を形成する面の裏面には、該機能液室54に対応させて機能液加圧体59が取り付けられている。この機能液加圧体59は、図3(b)に示すように、圧電素子材60とこれを挟持する一対の電極61aおよび61bを有する。圧電素子材60は、電極61aおよび61bへの通電によって矢印Aで示す外側へ突出するように撓み変形し、これにより機能液室54の容積が増大する。すると、増大した容量分に相当する機能液70が機能液溜り部55から通路58を通って機能液室54へ流入する。
次に、圧電素子材60への通電を解除すると、該圧電素子材60と振動板52は共に元の形状へ戻る。これにより、機能液室54も元の容積に戻るため機能液室54の内部にある機能液70の圧力が上昇し、ノズル50から基板32へ向けて機能液70が液滴63となって噴射する。なお、ノズル50の周辺部には、液滴63の飛行曲がりやノズル50の孔詰まり等を防止するために、例えばNi−テトラフルオロエチレン共析メッキ層からなる撥機能液層62が設けられている。
次に、図4を用いて液滴吐出装置10の基本動作を説明する。まず、オペレータによる電源投入によって液滴吐出装置10が作動すると、初期設定が実行される(ステップS1)。具体的には、キャリッジ18や基板供給装置16やコントロール装置17等が予め決められた初期状態にセットされる。
次に、重量測定タイミングが到来すれば(ステップS2でYES)、吐出ヘッド15を副走査駆動装置14によって電子天秤47の所まで移動させ(ステップS3)、ノズル50から吐出される機能液70の液滴63の量を電子天秤47を用いて測定させる(ステップS4)。そして、個々のノズル50の機能液70の吐出特性に合わせて、各ノズル50に対応する圧電素子材60に印加する電圧を調節させる(ステップS5)。
次に、クリーニングタイミングが到来すれば(ステップS6でYES)、吐出ヘッド15を副走査駆動装置14によってクリーニング装置46の所まで移動させ(ステップS7)、そのクリーニング装置46によって吐出ヘッド15をクリーニングさせる(ステップS8)。
重量測定タイミングやクリーニングタイミングが到来しない場合(ステップS2及びS6でNO)、あるいはそれらの処理が終了した場合には、ステップS1からステップS9へ移行する。ステップS9において、基板供給装置16により基板32が供給される。
次に、基板用カメラ49によって基板32を観察しながら基板位置制御装置12にあるθモータの出力軸を回転させることにより吸着テーブル19に固定された基板32の位置決めを行う(ステップS10)。ヘッド用カメラ48によって吐出ヘッド15の位置合わせを行い、吐出を開始する位置を演算によって決定し(ステップS11)、主走査駆動装置13および副走査駆動装置14を適宜に作動させて吐出ヘッド15を吐出開始位置へ移動させる(ステップS12)。
次に、X方向への主走査が開始され、同時に機能液70の吐出を開始させる(ステップS13)。具体的には、主走査駆動装置13を作動させることにより基板32が主走査方向Xへ一定の速度で直線的に走査移動し、その移動途中でノズル50が吐出位置に到達したときに、ノズル吐出制御演算部410によって演算された機能液吐出信号に基づいてそのノズル50から液滴63を吐出させる。
1回の主走査が終了すると、副走査駆動装置14によって駆動された副走査方向Yへ予め決められた副走査方向Y成分だけ吐出ヘッド15を移動させる(ステップS14)。次に、主走査およびインク吐出が繰返し行われる(ステップS15でNO、ステップS13へ移行)。
以上のような吐出ヘッド15による機能液70の吐出作業が基板32の全領域に対して完了すると(ステップS15でYES)、基板32が外部に排出される(ステップS16)。その後、オペレータによって処理終了の指示がなされない限り(ステップS17でNO)、ステップS2へ戻って別の基板32に対する機能液70の吐出作業を繰り返して行う。
オペレータから作業終了の指示があると(ステップS17でYES)、吐出ヘッド15は副走査駆動装置14によってキャッピング装置45の所まで搬送させ、そのキャッピング装置45によって吐出ヘッド15に対してキャッピングする(ステップS18)。
次に、本実施形態における電子放出素子80の構成について図5を用いて説明する。図5(a)は、電子放出素子80の平面図であり、図5(b)は、図5(a)のC−C断面図である。
図5(a),(b)において、電子放出素子80は、基板32に一対となる第1の素子電極81と第2の素子電極82と、導電性膜85等を有している。第1の素子電極81は、コの字型に形成され、導電性膜85及び第2の素子電極82を挟み込むように形成されている。両素子電極81,82の間には導電性膜85が形成され、導電性膜85の一部には、電子放出部87が形成されている。後述するように両素子電極81,82間に電圧を印加することによって電子放出部87から電子eが放出し、電子eが蛍光体に衝突して表示を行う。従って、電子放出部87の長さは、表示画素の形状に対応して、長くなるように形成することが望ましい。
基板32としては、石英ガラス、Na等の不純物含有量を減少させたガラス、青板ガラス、青板ガラスにスパッタ法等により形成したSi02を積層したガラス等、アルミナ等のセラミックス、およびSi基板等を用いることができる。
素子電極81,82としては、一般的な導体材料を用いることができる。例えば、Ni、Cr、Au、Mo、W、Pt、Ti、Al、Cu、Pd等の金属もしくは合金等を用いることができる。
導電性膜85としては、Pd、Pt、Ru、Ag、Au、Ti、In、Cu、Cr、Fe、Zn、Sn、Ta、W、Pb等の金属、PdO、SnO2、In23、PbO、Sb23等の金属酸化物等を用いることができる。
図6(a)は、上記電子放出素子80を備えた表示装置の一例としてのSED(表面電界ディスプレイ)90の一部断面図である。図6において、SED90は、複数個の電子放出素子80を固定するリアプレート91と、フェースプレート92とを有する。リアプレート91とフェースプレート92は、図示しないスペーサを介して封着して構成されている。フェースプレート92は、ガラス基板93と蛍光体94とメタルバック95等を有する。SED90には、素子電極81,82間に電圧を印加する素子電極間電圧印加部98と、素子電極間電圧印加部98とフェースプレート92間に電圧を印加する基板間電圧印加部99を有している。
SED90の表示動作は、素子電極間電圧印加部98によって素子電極81,82間に10数ボルトの電圧を印加すると、電子放出部87の第1の素子電極81側から第2の素子電極82側に向かって電子eが放出される。放出された電子eは、基板間電圧印加部99によって印加された10数ボルトの電圧で加速されて蛍光体94に衝突し、蛍光体94が発光することによって表示を行う。
図6(b)は、図6(a)の矢印B方向から見たSED90の一部断面図である。上述のように電子放出部87から放出された電子eは、ある広がりをもって蛍光体94に向かって進む。第2の素子電極82を挟み込むように第1の素子電極81が形成されているので、電子eは、第1の素子電極81から第2の素子電極82側への電場により、集束しながら蛍光体94に向かって進むようになる。
図7は、上記表示装置としてのSED90を搭載した電子機器の一例としてのテレビ受像機100を示した斜視図である。図7において、テレビ受像機100のディスプレイ部101には、SED90が組み込まれている。電子機器は、この他に、例えば、パーソナルコンピュータの他、各種の電子製品が挙げられる。
なお、電子放出素子80は、SED100への適用に限定されず、電子放出素子80をコヒーレント電子源として使用する様々な機器、例えば、コヒーレント電子ビーム収束装置、電子線ホログラフィー装置、単色化型電子銃、電子顕微鏡、多数本コヒーレント電子ビーム作成装置、電子ビーム露光装置等にも適用することができる。
また、前記表示装置以外の、電子の波動性を利用して、固体より放出する電子ビームの本数、放出方向、電子密度分布、輝度を制御することを特徴とするコヒーレント電子源および前記コヒーレント電子源を適用した、コヒーレント電子ビーム収束装置、電子線ホログラフィー装置、単色化型電子銃、電子顕微鏡、多数本コヒーレント電子ビーム作成装置、電子ビーム露光装置等の電子源として利用することもできる。
次に、電子放出素子80の製造方法について図8を用いて説明する。
図8(a)において、基板32を純水、および有機溶剤等を用いて洗浄した後に、素子電極81,82を形成する。素子電極81,82の形成方法としては、導電体材料のペーストを印刷法により所望の形状とした後、これを加熱処理する方法や導電体材料を含む機能液70を液滴吐出装置10によって基板に吐出した後に加熱処理する方法や真空蒸着、スパッタ法等により素子電極材を堆積後、フォトリソグラフィー法を用いて所定の形状の電極を形成する方法等を採用することができる。
第1の素子電極81は、コの字型に形成され、第2の素子電極82を挟み込む位置に設けられる。
図8(b)において、液滴吐出装置10の吐出ヘッド15から素子電極81,82間に向けて機能液70を液滴63として吐出する。機能液70としては、水または溶剤に前述した金属などの導電性材料等を分散させたものが用いられる。基板32に液滴63が吐出されると液状体としての液膜83が形成される。
図8(c)において、加熱および焼成して導電性膜85を形成する。加熱することにより液膜83中の溶媒分が蒸発し、導電性膜85の材料分が固化して導電性膜85を形成する。
図8(d)において、通電処理を行う。通電処理は、一対の素子電極81,82の間に電圧を印加し、導電性膜85に電流を流すことによって行う。素子電極81,82間に電圧を印加して電流を流すと、導電性膜85の一部に電子放出部87が形成される。導電性膜の一部がジュール熱の発生により局所的に高温となり、導電性膜85の材料である金属等が溶融などする。通電処理によれば導電性膜85の局所部に破壊、変形もしくは変質等の構造の変化した部位にナノメートル(nm)オーダーのギャップが形成される。なお、ナノメートル(nm)オーダーのギャップは、導電性膜85の一部における金属溶融後の冷却過程での熱収縮によって形成される場合もある。
上記工程が終了すると、電気的特性検査等の所定の工程を経て、電子放出素子80が完成する。
したがって、第1実施形態によれば以下に示す効果がある。
(1)低電位を有する第1の素子電極81は、コの字型の形状を有し、第2の素子電極82を挟み込むように形成されているので、第1の素子電極81から第2の素子電極82の方向に電場が形成される。電子放出部87から放出された電子eは、高電位側の第2の素子電極82側に集束される。従って、電子放出部87の長辺方向に対する電子eの軌道の広がりを低減させ、電子放出効率を向上させることができる。
(2)電子放出部87から放出された電子eは、第1の素子電極81と第2の素子電極82との間に形成された電場により、第2の素子電極82側に集束しながら、フェースプレート92の蛍光体94に衝突する。したがって、蛍光体94から外れる電子eの量を低減させ、画像品位の高い表示装置90を製造することができる。
(3)電子放出部87の長さを画素に合わせて長くすることにより、電子放出量を増加させることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように実施してもよい。
(変形例1)図5において、第1の素子電極81は、第2の素子電極82を挟み込むようにコの字型の形状としたが、これに限定されない。例えば、図9は、変形例1における電子放出素子を示し、図9(a)は、平面図であり、(b)は、同図(a)のD−D断面図である。図9(a),(b)に示すように、第1の素子電極81がくの字型の形状を有し、第2の素子電極82を挟み込むように形成してもよい。この場合でも、第1の素子電極81から第2の素子電極82の方向に電場が形成され、電子放出部87から放出された電子eは、高電位側の第2の素子電極82側に集束されるので、電子の軌道の広がりを低減させ、電子放出効率を向上させることができる。
(変形例2)図5において、第1の素子電極81は、第2の素子電極82を挟み込むようにコの字型の形状としたが、これに限定されない。例えば、第1の素子電極81がC字型の形状を有し、第2の素子電極82を挟み込むように形成してもよい。この場合でも、第1の素子電極81から第2の素子電極82の方向に電場が形成され、電子放出部87から放出された電子eは、高電位側の第2の素子電極82側に集束されるので、電子の軌道の広がりを低減させ、電子放出効率を向上させることができる。
液滴吐出装置の構成を示す斜視図。 液滴吐出装置の電気制御ブロック図。 液滴吐出ヘッドの構成を示し、(a)は斜視図であり、(b)は側断面図。 液滴吐出装置の動作を示すフローチャート。 本実施形態における電子放出素子を示し、(a)は平面図であり、(b)は側断面図。 (a),(b)は、表示装置の一例のSED(表面電界ディスプレイ)の構成および表示動作を示す模式図。 電子機器の一例のテレビ受像機を示す斜視図。 本実施形態における電子放出素子の製造過程を模式的に示した断面図。 変形例1における電子放出素子を示し、(a)は平面図であり、(b)は側断面図。
符号の説明
10…液滴吐出装置、15…吐出ヘッド、63…液滴、70…機能液、80…電子放出素子、81…第1の素子電極、82…第2の素子電極、83…液膜、85…導電性膜、87…電子放出部、90…表示装置としてのSED(表面電界ディスプレイ)、92…フェースプレート、94…蛍光体、98…素子電極間電圧印加部、99…基板間電圧印加部、100…電子機器としてのテレビ受像機。

Claims (8)

  1. 基板に形成された第1の素子電極と、
    前記基板に形成された第2の素子電極と、
    前記第1の素子電極と前記第2の素子電極とに接続された導電性膜と、
    前記導電性膜の一部に形成された電子放出部と、を有し、
    前記第1の素子電極が、少なくとも前記導電性膜の一部を挟み込む形状に形成されたことを特徴とする電子放出素子。
  2. 請求項1に記載の電子放出素子において、
    前記第1の素子電極が、前記第2の素子電極を挟み込む形状に形成されたことを特徴とする電子放出素子。
  3. 請求項1に記載の電子放出素子において、
    前記第1の素子電極の形状は、コの字型を有し、前記第2の素子電極を挟み込むように形成されたことを特徴とする電子放出素子。
  4. 請求項1に記載の電子放出素子において、
    前記第1の素子電極の形状が、くの字型を有し、前記第2の素子電極を挟み込むように形成されたことを特徴とする電子放出素子。
  5. 基板に低電位側の第1の素子電極と高電位側の第2の素子電極とを形成する素子電極形成工程と、
    前記両素子電極間に導電性膜の材料を含む機能液を液滴吐出して液膜を形成する液滴吐出工程と、
    前記液膜を前記導電性膜とするために乾燥/焼成する乾燥/焼成工程と、
    前記両素子電極間に通電処理して前記導電性膜に電子放出部を形成する電子放出部形成工程とを有し、
    前記素子電極形成工程は、前記第1の素子電極が、少なくとも前記導電性膜の一部を挟み込む形状に形成することを特徴とする電子放出素子の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子放出素子と、
    前記電子放出部から放出された電子が衝突することにより発光する蛍光体と、
    前記電子放出素子と前記蛍光体を有するフェースプレートとの間に電圧を印加する基板間電圧印加部と、を有することを特徴とする表示装置。
  7. 請求項6に記載の表示装置を搭載した電子機器。
  8. 第1の素子電極の第1端部と第2の素子電極の第2端部とが対向して配置され、第1の素子電極と第2の素子電極との間に電子放出部を有する導電性膜が形成される電子放出素子であって、
    前記第2端部の少なくとも一部が第1の方向に形成されてなり、
    前記第1端部の少なくとも一部が前記第1の方向に対して垂直な第2の方向、もしくは第1の方向から第2の方向の間に形成されてなることを特徴とする電子放出素子。


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