JP2006265597A - 白色被膜を有する装飾品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明に係る白色被膜を有する装飾品は、ステンレス鋼からなる装飾品用基材と、該基材表面に形成された下地層と、該層表面に乾式メッキ法で形成された耐摩耗層および該耐摩耗層表面に乾式メッキ法で形成された最外層とから構成され、前記最外層がプラチナ−パラジウム合金からなり、発色層がステンレス鋼色調を有する硬質白色被膜であることを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
最外層として貴金属または貴金属の合金からなる白色色調を有する被膜が乾式メッキ法により形成された装飾品において、ステンレス鋼からなる装飾品用基材と、該基材表面に乾式メッキ法により形成された下地層と、該下地層の表面に乾式メッキ法により形成された耐摩耗層、および該耐摩耗層の表面に乾式メッキ法により形成された最外層からなる発色層とから構成され、
前記最外層は、パラジウムが30〜50W%の範囲で含まれるプラチナーパラジウム合金またはプラチナが30〜50W%の範囲で含まれるパラジウムープラチナ合金からなり、
前記発色層は、厚み0.2〜1.5μmの耐摩耗層と厚み0.002〜0.1μmの最外層とからなる、ステンレス鋼色調を有する硬質の白色被膜であることを特徴とする。
最外層として貴金属または貴金属の合金からなる白色色調を有する被膜が乾式メッキ法により形成された装飾品の製造方法において、ステンレス鋼からなる素材を用い、各種加工手段で装飾品用基材を製造する工程と、該基材表面に、乾式メッキ法により下地層を形成する工程と、該下地層の表面に乾式メッキ法により金属化合物からなる耐摩耗層を形成し、さらに該耐摩耗層の表面に乾式メッキ法によりパラジウムが30〜50W%の範囲で含まれるプラチナーパラジウム合金またはプラチナが30〜50W%の範囲で含まれるパラジウム−プラチナ合金からなる最外層を形成することにより、ステンレス鋼色調を有する硬質の発色層を得る工程と
を含むことを特徴とする。
本発明に係る白色被膜を有する装飾品は、ステンレス鋼からなる装飾品用基材と、該基材表面に乾式メッキ法により形成された下地層と、該下地層の表面に乾式メッキ法により形成された発色層とから構成されている。この発色層は、耐摩耗層と最外層、または耐摩耗層と混合層と最外層とから構成されている。
ステンレス鋼からなる装飾品用基材は、上記の金属から従来公知の機械加工により製造される。また、装飾品用基材には、必要に応じて各種手段により、鏡面、梨地、ヘアライン
模様、ホーニング模様、型打ち模様、エッチング模様の中の少なくとも1つの表面仕上げが施されている。
〔下地層〕
本発明に係る白色被膜を有する装飾品を構成している下地層は、乾式メッキ法により形成される少なくと1つのメッキ被膜からなる。このメッキ被膜として、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)またはタンタル(Ta)などがある。
本発明に係る白色被膜を有する装飾品を構成している発色層は、耐摩耗層と最外層、または耐摩耗層と混合層と最外層とから構成されている。これらの層は乾式メッキ法により形成される。乾式メッキ法としては、具体的には、スパッタリング法、アーク法、イオンプレーティング法、イオンビーム等の物理的蒸着法(PVD)、化学蒸着法(CVD)などが挙げられる。中でも、スパッタリング法、アーク法、イオンプレーティング法が特に好ましく用いられる。
上記耐摩耗層は、下地層表面に乾式メッキ法により形成される金属化合物被膜からなる。このような金属化合物被膜としては、炭化チタン(TiC)、炭化クロム(Cr3C2)、炭化ジルコニウム(ZrC)、炭化ハフニウム(HfC)、炭化バナジウム(VC)、炭化ニオブ(NbC)、炭化タングステン(WC)または炭化タンタル(TaC)からなる金属化合物被膜が望ましい。
上記最外層は、上記耐摩耗層または後述の混合層の表面に、乾式メッキ法により形成される貴金属合金の被膜からなる。
プラチナ合金からなる貴金属被膜が望ましい。金属の明るさ(白さ)としては、明るい順に、プラチナ、パラジウム、ステンレス鋼となっている。プラチナ−パラジウム合金は、パラジウムが30w%〜50w%の範囲が好ましく、パラジウムが30w%より少ないとニッケル溶出の危険性がある。また、色調については、プラチナ色が強くなり、ステンレス鋼の色調より明るくなるため被膜厚を薄くし、耐摩耗層の色調とでステンレス鋼の色調をだすことになる。また、パラジウムが50w%より多いとパラジウム−プラチナ合金の特性と同様となる。また、パラジウム−プラチナ合金は、プラチナが30w%〜50w%の範囲が好ましく、プラチナが30w%より少ないとニッケル溶出の危険性がある。また、色調については、パラジウム色が強くなる。また、パラジウムが50w%より多いとプラチナ−パラジウム合金の特性と同様となる。また、本発明においては、後述する混合層を最外層とすることができる。最外層の厚みは、0.002〜0.1μm、好ましくは0.002〜0.01μm、最も好ましくは0.005〜0.08μmである。
本発明において必要に応じて耐摩耗層と最外層との間に形成されることがある混合層は、乾式メッキ法により形成される被膜である。この被膜は、耐摩耗層を形成する金属化合物(たとえば炭化チタン)と、最外層を形成する合金とからなる。この混合層の厚みは、通常、0.005〜0.1μm、好ましくは0.01〜0.08μmであることが望ましい。このような混合層を設けることにより、耐摩耗層と最外層との密着性をより強固にすることができる。
本発明に係る白色被膜を有する装飾品は、前記発色層からなるステンレス鋼色調を有する白色被膜表面の一部に、発色層の色調と異なる少なくとも1つの被膜が乾式メッキ法または湿式メッキ法により形成されていてもよい。発色層の色調と異なる被膜としては、金、金合金(好ましくはニッケルを含まない金合金)、窒化チタン、窒化ジルコニウム、窒化ハフニウムまたはダイヤモンドライクカーボン(DLC)からなる被膜が望ましい。この被膜は、発色層を形成する最外層とともに装飾品の外観に現れる。したがって、本発明に係る装飾品には、いわゆるツートーンの装飾品等も含まれる。
に取り付け、アルゴン雰囲気中で基材表面をボンバードクリーニングした。
<成膜条件>
蒸発源:チタン
電子銃:10kV、200〜500mA
ガス:アルゴンガス
成膜圧力:0.004〜0.009Pa
加速電圧(バイアス電圧):Ground〜−100V
アノード電圧:50V
フィラメント電圧:7V
<成膜条件>
蒸発源:チタン
電子銃:10kV、300mA
ガス:メタンガス
成膜圧力:0.02Pa
加速電圧(バイアス電圧):Ground〜−100V
アノード電圧:60V
フィラメント電圧:7V
<成膜条件>
蒸発源:チタン、プラチナ−パラジウム合金(Pt:70w%、Pd:30w%)
電子銃:10kV、300mA(蒸発源:チタン)、
10kV、500mA(蒸発源:プラチナ)
ガス:メタンガス
成膜圧力:0.02Pa
加速電圧(バイアス電圧):Ground〜−50V
アノード電圧:60V
フィラメント電圧:7V
<成膜条件>
蒸発源:プラチナ−パラジウム合金
電子銃:10kV、500mA
ガス:アルゴンガス成膜圧力:0.2Pa
加速電圧(バイアス電圧):Ground〜−50V
アノード電圧:60V
フィラメント電圧:7V
上記のようにして得られた腕時計ケースおよび腕時計バンドの表面に形成されているプラチナ−パラジウム合金(耐摩耗層含む)の表面硬度(Hv;マイクロビッカース硬度計、5g荷重、保持時間10秒)は、1400であった。これらの腕時計ケースおよび腕時計バンドは、耐傷付き性に優れ、しかも、ステンレス鋼被膜に近く高級感のある白色被膜が形成されていた。また、耐食試験において、従来より、更に、ニッケルの溶出が微量となった。
<成膜条件>
蒸発源:チタン
電子銃:10kV、200〜500mA
ガス:アルゴンガス
成膜圧力:0.004〜0.009Pa
加速電圧(バイアス電圧):Ground〜−100V
アノード電圧:50V
フィラメント電圧:7V
<成膜条件>
蒸発源:チタン
電子銃:10kV、300mA
ガス:メタンガスとアルゴンガスとの混合ガス
成膜圧力:0.02Pa
加速電圧(バイアス電圧):Ground〜−100V
アノード電圧:60V
フィラメント電圧:7V
<成膜条件>
蒸発源:プラチナ−パラジウム合金
電子銃:10kV、500mA
ガス:アルゴンガス
成膜圧力:0.2Pa
加速電圧(バイアス電圧):Ground〜−50V
アノード電圧:60V
フィラメント電圧:7V
すなわち、この硬質被膜表面に、厚み0.05μmのチタンメッキ被膜をイオンプレーティング法(熱陰極法)により下記の成膜条件で形成した。
<成膜条件>
蒸発源:チタン
電子銃:10kV、200〜500mA
ガス:アルゴンガス
成膜圧力:0.2Pa
加速電圧(バイアス電圧):Ground〜−100V
アノード電圧:40〜50V
フィラメント電圧:7V
<成膜条件>
蒸発源:チタン
電子銃:10kV、200〜500mA
ガス:アルゴンガスと窒素ガスとの混合ガス
成膜圧力:0.2Pa
加速電圧(バイアス電圧):Ground〜−100V
アノード電圧:40〜50V
フィラメント電圧:7V
<成膜条件>
蒸発源:金−鉄合金
電子銃:8kV、500mA
ガス:アルゴンガス
成膜圧力:0.26Pa
加速電圧(バイアス電圧):Ground〜−100V
アノード電圧:10〜30V
フィラメント電圧:7V
上記のようにして得られた腕時計ケースおよび腕時計バンドの表面に形成されているプラチナ−パラジウム合金被膜(耐摩耗層含む)の表面硬度(Hv;マイクロビッカース硬度計、5g荷重、保持時間10秒)は、1200であり、金−鉄合金メッキ被膜(窒化チタンメッキ被膜含む)の表面硬度(Hv;マイクロビッカース硬度計、5g荷重、保持時間10秒)は、1000であった。これらの腕時計ケースおよび腕時計バンドは、耐傷付き性に優れ、しかも、ステンレス鋼被膜に近く高級感のある白色被膜が形成されていた。また、耐食試験において、、従来より、更に、ニッケルの溶出が微量となった。
すなわち、この硬質被膜が形成された基材を、前処理として電解脱脂、中和、水洗を行ないクリーニングを行なった。
《金ストライクメッキ》
<メッキ液の組成>
金 3〜5g/l
硫酸 10g/l
<メッキ条件>
pH 0.3以上1未満
液温 25℃
電流密度(Dk) 3〜5A/dm2
時間 30秒
《金−鉄合金メッキ》
<メッキ液の組成>
金 4.6g/l
鉄 0.6g/l
インジウム 3.5g/l
光沢剤 適量
<メッキ条件>
pH 3.5〜3.7
浴温 37〜40℃
電流密度(Dk) 1.0〜1.5A/dm2
時間 15分
<成膜条件>
ターゲット:チタン
スパッタガス:アルゴンガス
成膜圧力:0.02Pa
ターゲット印加電力:0.3〜0.5kW
バイアス電圧(加速電圧):−50〜−100V
<成膜条件>
ターゲット:シリコン
スパッタガス:アルゴンガス
成膜圧力:0.05Pa
ターゲット印加電力:0.3〜0.5kW
バイアス電圧(加速電圧):−50〜−100V
ーボン(DLC)メッキ被膜をプラズマCVD(Chemical Vaper Deposition)により下記の成膜条件で形成した。
<成膜条件>
ガ ス :ベンゼン
成膜圧力:0.2Pa
フィラメント電流:20A
アノード電流:2.0A
カソード電圧(加速電圧):−1.0〜−5.0kV
<成膜条件>
ターゲット:ジルコニウムスパッタ
ガス:アルゴンガス
成膜圧力:0.5Pa
ターゲット印加電力:0.5kW
バイアス電圧(加速電圧):−50V
<成膜条件>
ターゲット:ジルコニウムスパッタ
スパッタガス:メタンガスとアルゴンガスとの混合ガス
成膜圧力:0.665Pa
ターゲット印加電力:0.5kW
バイアス電圧(加速電圧):−50V
<成膜条件>
ターゲット:パラジウム−プラチナ合金
スパッタガス:アルゴンガス
成膜圧力:0.2Pa
ターゲット印加電力:0.5kW
バイアス電圧(加速電圧):−50V
上記のようにして得られた腕時計ケースおよび腕時計バンドの表面に形成されているパラジウム−プラチナ合金被膜(耐摩耗層含む)の表面硬度(Hv;マイクロビッカース硬度計、5g荷重、保持時間10秒)は、1300であった。これらの腕時計ケースおよび腕時計バンドは、耐傷付き性に優れ、しかも、ステンレス鋼被膜に近く高級感のある白色被膜が形成されていた。また、耐食試験において、従来より、更に、ニッケルの溶出が微量となった。
<成膜条件>
蒸発源:チタン
電子銃:10kV、200〜500mA
ガス:アルゴンガスとメタンガスとの混合ガス
成膜圧力:0.004〜0.009Pa
加速電圧(バイアス電圧):Ground〜−100V
アノード電圧:50V
フィラメント電圧:7V
蒸発源:チタン
電子銃:10kV、300mA
ガス:メタンガスとアルゴンガスとの混合ガス
成膜圧力:0.02Pa
加速電圧(バイアス電圧):Ground〜−100V
アノード電圧:60V
フィラメント電圧:7V
<成膜条件>
蒸発源:パラジウム−プラチナ合金
電子銃:10kV、500mA
ガ ス:アルゴンガス
成膜圧力:0.2Pa
加速電圧(バイアス電圧):Ground〜−50V
アノード電圧:60V
フィラメント電圧:7V
上記のようにして得られた腕時計ケースおよび腕時計バンドの表面に形成されているパラジウム−プラチナ合金被膜(耐摩耗層含む)の表面硬度(HV;マイクロビッカース硬度計、5g荷重、保持時間10秒)は、1200であった。これらの腕時計ケースおよび腕時計バンドは、耐傷付き性に優れ、しかも、ステンレス鋼被膜に近く高級感のある白色被膜が形成されていた。また、耐食試験において、従来より、更に、ニッケルの溶出が微量となった。
なお、比較サンプルとして、実施例1の最外層をプラチナ被膜に変更して試験片を作り(実施例1の最外層はプラチナ−パラジウム合金被膜となっている。)、同時に試験を行った。
《試験方法》
<人工汗組成>
塩化ナトリウム 0.5%(m/m)
乳酸 0.1%(m/m)
尿素 0.1%(m/m)
アンモニウム pHを6.5にするのに必要な量
※ 単位面積当たりの人工汗量はml/cm2とする。
<試験条件>
小型デシケータを恒温槽に入れ30±2℃、168時間維持する。
Claims (40)
- 最外層として貴金属または貴金属の合金からなる白色色調を有する被膜が乾式メッキ法により形成された装飾品において、
ステンレス鋼からなる装飾品用基材と、該基材表面に乾式メッキ法により形成された下地層と、該下地層の表面に乾式メッキ法により形成された耐摩耗層、および該耐摩耗層の表面に乾式メッキ法により形成された最外層からなる発色層とから構成され、
前記最外層は、パラジウムが30〜50W%の範囲で含まれるプラチナーパラジウム合金またはパラジウムが30〜50W%の範囲で含まれるプラチナーパラジウム合金からなり、
前記発色層は、厚み0.2〜1.5μmの耐摩耗層と厚み0.002〜0.1μmの最外層とからなる、ステンレス鋼色調を有する硬質の白色被膜であることを特徴とする白色被膜を有する装飾品。 - 前記装飾品用基材が、ステンレス鋼からなり、かつ、基材表面が鏡面、梨地、ヘアライン模様、ホーニング模様、型打ち模様およびエッチング模様の中から選ばれる少なくとも1つの表面仕上げが施されていることを特徴とする請求項1記載の装飾品。
- 前記装飾品用基材表面に形成される下地層が、乾式メッキ法により形成された、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)またはタンタル(Ta)からなる被膜であることを特徴とする請求項1記載の装飾品。
- 前記装飾品用基材に形成される下地層が、乾式メッキ法により形成された、炭素原子含有量が5〜15原子%の炭化チタン、炭化クロム、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化バナジウム、炭化ニオブ、炭化タングステンまたは炭化タンタルからなる金属化合物被膜であることを特徴とする請求項1記載の装飾品。
- 前記装飾品用基材に形成される下地層が、乾式メッキ法により形成された厚み0.02〜0.2μmの被膜であることを特徴とする請求項1、請求項3または請求項4のいずれかに記載の装飾品。
- 前記耐摩耗層が、炭化チタン(TiC)、炭化クロム(Cr3C2)、炭化ジルコニウム(ZrC)、炭化ハフニウム(HfC)、炭化バナジウム(VC)、炭化ニオブ(NbC)、炭化タングステン(WC)または炭化タンタル(TaC)からなる金属化合物被膜であることを特徴とする請求項1記載の装飾品。
- 前記耐摩耗層の厚みが0.5〜1.0μmであることを特徴とする請求項1または請求項6記載の装飾品。
- 前記最外層の厚みが0.01〜0.08μmであることを特徴とする請求項1記載の装飾品。
- 前記耐摩耗層と前記最外層との間に、前記耐摩耗層を形成する金属化合物と、前記最外層を形成する合金とからなる混合層を有していることを特徴とする請求項1記載の装飾品。
- 前記混合層の厚みが0.005〜0.1μmであることを特徴とする請求項9記載の装飾品。
- 前記発色層のL*、a*、b*表示系(CIE表系)による色評価が、70<L*<91、−0.1<a*<3.0、1.0<b*<5.5であることを特徴とする請求項1記載の装飾品。
- 色々な表面仕上げが施された前記装飾品用基材に形成された発色層のL*、a*、b*のΔ値が、
ΔL*=±6.0、Δa*=±1.55、Δb*=±2.25
であることを特徴とする請求項1記載の装飾品。 - 前記下地層、前記耐摩耗層、前記混合層、前記最外層の各層が、スパッタ法、イオンプレーティング法およびアーク法の中の少なくとも1つの方式で形成されていることを特徴とする請求項1、請求項3〜請求項10のいずれかに記載の装飾品。
- 前記発色層からなるステンレス鋼色調を有する白色被膜表面の一部に、乾
式メッキ法または湿式メッキ法により形成された、該発色層の色調と異なる少なくとも1つの被膜を有していることを特徴とする請求項1記載の白色被膜を有する装飾品。 - 前記発色層の色調と異なる被膜が、金、金合金、窒化チタン、窒化ジルコニウム、窒化ハフニウムまたはダイヤモンドライクカーボン(DLC)からなることを特徴とする請求項1記載の白色被膜を有する装飾品。
- 前記発色層と異なる被膜が、窒化チタン、窒化ジルコニウムまたは窒化ハフニウムからなる下層と、金または金合金からなる上層との二層構造になっていることを特徴とする請求項1記載の白色被膜を有する装飾品。
- 前記発色層と、該発色層と異なる被膜であるダイヤモンドライクカーボン(DLC)被膜との間に、チタン被膜と該チタン被膜表面に形成されたシリコン被膜とを有していることを特徴とする請求項1または請求項15記載の白色被膜を有する装飾品。
- 前記最外層が、前記耐摩耗層を形成する金属化合物と、プラチナ−パラジウム合金またはパラジウム−プラチナ合金とからなる混合層であることを特徴とする請求項1、請求項8〜請求項10のいずれかに記載の装飾品。
- 前記発色層の表面硬度(Hv;マイクロビッカース硬度計、5g荷重)が、700〜2000であることを特徴とする請求項1、請求項9〜請求項13、請求項18のいずれかに記載の装飾品。
- 前記装飾品が時計外装部品であることを特徴とする請求項1〜請求項19のいずれかに記載の装飾品。
- 最外層として貴金属または貴金属の合金からなる白色色調を有する被膜が乾式メッキ法により形成された装飾品の製造方法において、
ステンレス鋼からなる素材を用い、各種加工手段で装飾品用基材を製造する工程と、
該基材表面に、乾式メッキ法により下地層を形成する工程と、
該下地層の表面に乾式メッキ法により金属化合物からなる耐摩耗層を形成し、さらに該耐摩耗層の表面に乾式メッキ法によりパラジウムが30〜50W%の範囲で含まれるプラチナーパラジウム合金またはプラチナが30〜50W%の範囲で含まれるパラジウム−プラチナ合金からなる最外層を形成することにより、ステンレス鋼色調を有する硬質の発色層を得る工程と
を含むことを特徴とする白色被膜を有する装飾品の製造方法。 - 前記装飾品用基材が、ステンレス鋼からなり、かつ、基材表面が鏡面、梨地、ヘアライン模様、ホーニング模様、型打ち模様およびエッチング模様の中から選ばれる少なくとも1つの表面仕上げが施されていることを特徴とする請求項21記載の白色被膜を有する装飾品の製造方法。
- 前記装飾品用基材表面に、前記下地層として、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)またはタンタル(Ta)からなる被膜を乾式メッキ法により形成することを特徴とする請求項21記載の白色被膜を有する装飾品の製造方法。
- 前記装飾品用基材表面に、前記下地層として、炭素原子含有量が5〜15原子%の炭化チタン、炭化クロム、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化バナジウム、炭化ニオブ、炭化タングステンまたは炭化タンタルからなる金属化合物被膜を乾式メッキ法により形成することを特徴とする請求項21記載の白色被膜を有する装飾品の製造方法。
- 前記装飾品用基材表面に、前記下地層として、厚み0.02〜0.2μmの被膜を乾式メッキ法により形成することを特徴とする請求項21、請求項23または請求項24のいずれかに記載の白色被膜を有する装飾品の製造方法。
- 前記耐摩耗層が、炭化チタン(TiC)、炭化クロム(Cr3C2)、炭化ジルコニウム(ZrC)、炭化ハフニウム(HfC)、炭化バナジウム(VC)、炭化ニオブ(NbC)、炭化タングステン(WC)または炭化タンタル(TaC)からなる金属化合物被膜であることを特徴とする請求項21記載の白色被膜を有する装飾品の製造方法。
- 前記耐摩耗層の厚みが0.2〜1.5μmであることを特徴とする請求項21または請求項26記載の白色被膜を有する装飾品の製造方法。
- 前記最外層の厚みが0.002〜0.1μmであることを特徴とする請求項21記載の白色被膜を有する装飾品の製造方法。
- 前記耐摩耗層と前記最外層との間に、該耐摩耗層を形成する金属化合物と、該最外層を形成する金属または合金とからなる混合層を形成することを特徴とする請求項21記載の白色被膜を有する装飾品の製造方法。
- 前記発色層のL*、a*、b*表示系(CIE表系)による色評価が、70<L*<91、−0.1<a*<3.0、1.0<b*<5.5であることを特徴とする請求項21記載の白色被膜を有する装飾品の製造方法。
- 色々な表面仕上げが施された前記装飾品用基材に形成された発色層のL*、a*、b*のΔ値が、
ΔL*=±6.0、Δa*=±1.55、Δb*=±2.25
であることを特徴とする請求項21記載の白色被膜を有する装飾品の製造方法。 - 前記下地層、前記耐摩耗層、前記混合層および前記最外層の各層を、スパッタ法、イオンプレーティング法およびアーク法の少なくとも1つの方式で形成することを特徴とする請求項21、請求項23〜請求項29のいずれかに記載の白色被膜を有する装飾品の製造方法。
- 前記発色層からなるステンレス鋼色調を有する白色被膜表面の一部に、該発色層の色調と異なる少なくとも1つの被膜を乾式メッキ法または湿式メッキ法により形成することを特徴とする請求項21記載の白色被膜を有する装飾品の製造方法。
- 前記発色層の色調と異なる被膜が、金、金合金、窒化チタン、窒化ジルコニウム、窒化ハフニウムまたはダイヤモンドライクカーボン(DLC)からなることを特徴とする請求項21記載の白色被膜を有する装飾品の製造方法。
- 前記発色層の色調と異なる被膜が、金、ニッケルを含まない金合金、窒化チタン、窒化ジルコニウム、窒化ハフニウムまたはダイヤモンドライクカーボン(DLC)からなることを特徴とする請求項21記載の白色被膜を有する装飾品の製造方法。
- 前記発色層と異なる被膜として、窒化チタン、窒化ジルコニウムまたは窒化ハフニウムからなる下層と、金または金合金からなる上層との二層構造の被膜を形成することを特徴とする請求項21記載の白色被膜を有する装飾品の製造方法。
- 前記発色層と、該発色層と異なる被膜であるダイヤモンドライクカーボン(DLC)被膜との間に、チタン被膜を形成し、さらに該チタン被膜表面にシリコン被膜を形成することを特徴とする請求項21記載の白色被膜を有する装飾品の製造方法。
- 前記最外層が、前記耐摩耗層を形成する金属化合物と、プラチナ−パラジウム合金またはパラジウム−プラチナ合金からなる混合層であることを特徴とする請求項21記載の白色被膜を有する装飾品の製造方法。
- 前記発色層の表面硬度(Hv;マイクロビッカース硬度計、5g荷重)が、700〜2000であることを特徴とする請求項21、請求項28または請求項29のいずれかに記載の白色被膜を有する装飾品の製造方法。
- 前記装飾品が時計外装部品であることを特徴とする請求項21〜請求項39のいずれかに記載の白色被膜を有する装飾品の製造方法。
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