JP2006264120A - 光反射性の高い白色塗装金属板 - Google Patents

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佳子 坂本
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Abstract

【課題】 上塗り塗膜を過度に厚くしなくても、90%以上の高反射率を示す塗装金属板を提供する。
【解決手段】 発泡剤,白色顔料を含む下塗り塗膜に白色顔料を含む上塗り塗膜を積層した塗装金属板であり、発泡剤の発泡で生じた多数の気泡が分散することによって下塗り塗膜が厚膜化されている。塗膜樹脂/気泡の界面や白色顔料の粒子表面で入射光が反射される確率が高く、基板側への光吸収が大幅に抑えられるので、高反射率の塗装金属板となる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、面光源反射板や蛍光灯,白熱灯等のランプシェードに使用され、出射光の有効利用効率を高める白色塗装金属板に関する。
液晶ディスプレイでは、画面の背面にある反射板で照明光の逃げを防止している。反射板には高い光反射率が要求されるため、酸化チタン等の白色顔料を添加したフィルムが使用されている。また、蛍光灯,白熱灯等の照明器具では、光源からの照明光が対象物を照らすようにランプシェードを背面に設けている。ランプシェードも、面光源反射板と同様に高い光反射率が要求される。
代表的な高光反射率材料に、基材表面に金属蒸着膜を堆積して鏡面を形成したAg蒸着フィルム等の反射板がある。この種の反射板は、鏡面反射率が高いものの拡散反射が起こりにくく、液晶等のディスプレイ面に向かう光量は却って少なくなる。しかも、Ag蒸着フィルムを反射板基材に貼り付けて使用するため、作業性が悪い。
Ag蒸着フィルムに代わる反射板として、微細気泡を含む熱可塑性ポリエステル発泡体(特許文献1),シリカエアロゲルを分散させた樹脂塗膜が形成された反射板(特許文献2),鏡面反射強度に対して散乱反射強度を大きくした面光源用反射板(特許文献3)等が知られている。
特許第2925745号公報 特開平11-29745号公報 特開平4-296819号公報
樹脂の発泡で反射率を高めた反射板や反射フィルムでは、膜内に微細気泡が規則的に分布し、樹脂と気泡との間で屈折率に大きな差が生じる。そのため、気泡界面での反射が促進され、酸化チタン等の白色顔料を含んでいなくても反射率の高い白色面を呈する。しかし、反射率を向上させるために厚膜化が必要である。因みに、反射率が高いといわれている蛍光灯反射板用の塗料でも、下塗り:5μm,上塗り:18μmの二層コートでは80〜82%程度の反射率に留まり、90%以上の反射率を得るためには100μm以上の厚膜が必要になる。
厚い塗膜は塗料の重ね塗りにより形成されるが、膜厚が100μm以上になると重ね塗り回数の増加に伴い製造コストが上昇し、生産性が低下しやすい。一般的な連続塗装ラインで2コート2ベークにより膜厚:100μm以上の塗膜を一度に形成すると、ワキを初めとする塗膜欠陥が生じやすい。
塗装金属板の反射率は、膜厚や塗膜構造に影響を受ける。そこで、本発明者等は、反射率:90%以上を目標に膜厚及び塗膜構造が反射率に及ぼす影響を調査・検討した。その結果、塗料焼成時に下塗り塗膜の発泡剤を発泡させるとき、比較的少ない塗布量でも十分な膜厚に熱膨張し、反射板として好適な反射率が得られることを解明した。
本発明は、熱膨張性発泡剤の配合で塗膜が容易に厚膜化されるとの知見をベースに、下塗り塗膜に配合した熱膨張性発泡剤を塗料焼成時の熱で発泡させることにより、塗料の塗布量を多くしなくても塗膜厚みを増加でき、基材側に吸収される光を可能な限り少なくして90%以上の高い反射率を示す白色塗装金属板を提供することを目的とする。
本発明の白色塗装金属板は下塗り塗膜,上塗り塗膜の二層コートであり、下塗り塗膜にはマイクロカプセル型の熱膨張性発泡剤,白色顔料が含まれ、上塗り塗膜には白色顔料が含まれている。下塗り塗膜には発泡剤の発泡で生じた多数の気泡が分散しており、気泡の分散によって下塗り塗膜が厚膜化されている。たとえば、ウエット膜厚に対する乾燥膜厚の比が10倍以上と下塗り塗膜が厚膜化する。
マイクロカプセル型の熱膨張性発泡剤としては、熱可塑性プラスチックの外殻に炭化水素,たとえばイソブタン,イソペンタン等のガス発生物質を充填したマイクロカプセルが使用される。下塗り塗料,上塗り塗料に配合される白色顔料には、酸化チタン,硫化亜鉛,酸化亜鉛,炭酸カルシウム,硫酸バリウム,タルク,アルミナ等の一種又は二種以上がある。
発明の効果及び実施の形態
従来から反射率が高いとされてきた蛍光灯反射板用の塗料でも、下塗り:5μm,上塗り:18μmの二層コート(トータル膜厚:20〜25μm)では反射率が80%程度であり、約20%の光が鋼板側に吸収される。鋼板側への光吸収は、光源からの光を利用効率を下げ、反射板を昇温させるので、可能な限り少なくすることが要求される。塗膜の厚み増加で鋼板側への光吸収を低減できるが、厚膜の形成には多数回の重ね塗りを必要とし、製造コストが高くつく。1,2回の塗装で厚膜を形成しようとすると、溶剤の突沸,ワキの発生等に起因して塗膜が外観不良になり、反射率が却って低下しやすい。
そこで、本発明者等は、マイクロカプセル型の熱膨張性発泡剤を塗膜の厚み増加に利用することを考えた。マイクロカプセル型の熱膨張性発泡剤は、塗膜に空気を内包させるため塗料に配合される添加剤であり、熱可塑性プラスチックのマイクロカプセルに炭化水素等のガスを充填した発泡剤である。たとえば、塩化ビニリデン樹脂やアクリル樹脂等の熱可塑性プラスチックの外殻に炭化水素を内包させたマイクロカプセルが知られており、マツモトマイクロスフェアFシリーズ(松本油脂製薬工業株式会社製)やエクスパンセル(日本フィライト社製)等が市販されている。
下塗り塗料は,通常有機系樹脂を有機溶剤に溶解させた樹脂溶液として用いられる。使用される塗料用樹脂にはアクリル系,ポリエステル系,エポキシ系,フッ素系,ポリウレタン系等が挙げられるが、特にポリエステル樹脂,フッ素樹脂が好ましい。
ポリエステル系樹脂は多塩基酸と多価アルコールとを重縮合させることにより得られる高分子であり、多塩基酸には二価以上の芳香族系,脂肪族系又はそれらの酸無水物、たとえばマレイン酸,無水マレイン酸,アジピン酸,セバシン酸,コハク酸,イソフタル酸,無水フタル酸,テレフタル酸等に代表される。多価アルコールはC2〜C6の二価以上のアルコールであり、たとえばエチレングリコール,ジエチレングリコール,プロピレングリコール,トリエチレングリコール,ネオペンチルグリコール,1,6-ヘキサンジオール,グリセリン,トリメチロールエタン等に代表される。通常は、メラミン樹脂を主成分とするメチル化メラミン樹脂,ブチル化メラミン樹脂又はそれらの混合物が硬化剤に使用される。
フッ素系樹脂としては、クロロトリフルオロエチレン,テトラフルオロエチレン等のフルオロオレフィン成分とシクロヘキシルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル又は高級カルボン酸ビニルエステル等のアルキルビニルエステルとを主構成成分とし、これに特定量のヒドロキシアルキルビニルエーテル又はクロトン酸ヒドロキシアルキル等のヒドロキシ基含有単量体成分を共重合させた含フッ素共重合体等があり、通常はイソシアネート化合物やメチル化メラミン樹脂等が硬化剤に使用される。
その他、フッ素系樹脂には2F系のフッ化ビニリデンもあるが、通常塗料としては硬化剤を用いないため熱可塑性樹脂である。熱可塑性樹脂は加熱により溶融してしまうので、本発明のように熱で膨張する発泡剤を下塗り塗料に配合した場合、上塗り塗装時の加熱・乾燥で膨張した発泡剤の収縮が懸念される。この点から、硬化剤を用いた熱硬化性樹脂の使用が好ましい。
下塗り塗料中の発泡剤の量は、ベース樹脂100質量部に対して20〜80質量部(好ましくは、40〜60質量部)の範囲にある。20質量部未満の配合量では、空気部分の体積が少ないため発泡量が少なく目標膜厚が得られない。逆に80質量部を超える配合量では、部分的に大きく膨れてしまい均一な発泡状態が得られないので、塗膜強度が著しく低下し上塗り塗装もできなくなる。
下塗り塗料中の白色顔料の量は、ベース樹脂100質量部に対して60〜120質量部(好ましくは、80〜100質量部)の範囲にある。60質量部未満の配合量では、下塗り塗膜に無数の気泡が存在しても透過光を反射できず、基材(鋼板)に吸収される光量が多くなる。逆に、120質量部を超える過剰配合では、塗膜中の樹脂分が極端に少なくなって塗膜強度が著しく低下し、上塗り塗装もできなくなる。
塗料を強制乾燥させる場合、塗料樹脂の硬化反応が進行する温度域に焼付け温度が設定され、十分な硬化反応が得られる時間範囲に焼付け時間が設定される。ただし、使用する熱膨張性発泡剤の発泡温度域内での焼付け乾燥が必須である。通常、塗料の硬化剤の硬化開始温度が140℃程度であることから、140℃以上で発泡を開始する熱膨張性発泡剤の選定が必要となる。
マイクロカプセル型の熱膨張性発泡剤を配合した塗料を塗装原板に塗布し焼成すると、焼成時の熱で熱膨張性発泡剤が発泡し膜厚が増加する。塗装原板には、各種めっき鋼板,ステンレス鋼板,アルミニウム板,アルミニウム合金板,銅板,銅合金板等、種々の金属板が使用される。塗布量は、発泡剤の発泡後に乾燥膜厚:400〜700μm程度の塗膜が形成される量に定められる。400μm未満の膜厚では、上塗り塗膜を形成しても反射率が向上しない。逆に700μmを超える厚膜では、上塗り塗装できない程度に塗膜が脆弱化する。たとえば、ウェット膜厚:数μm〜数十μmの塗布量で塗装原板に塗布された塗膜は焼成後の乾燥膜厚:数百μmまで厚膜化するので、必要な乾燥膜厚の(1/10〜1/30)程度のウエット膜厚が得られる塗布量で済む。
熱膨張性発泡剤の発泡によって生じる気泡は、塗膜中にランダムに分布している。気泡のランダム分布は、塗膜樹脂/気泡の界面で入射光を反射させることなく、塗膜を透過して基材(鋼板)側に光が吸収されることを助長する。そこで、白色顔料を塗膜に分散させることにより、基材(鋼板)側での光吸収を低減している。
発泡で塗膜内に生じた気泡は透明で光の屈折率が空気並に小さいため、気泡を取り巻く樹脂塗膜との間で屈折率に大きな差が生じる。その結果、樹脂塗膜に入射した光は、塗膜樹脂/気泡の界面において広い角度で全反射する。また、塗膜に分散した白色顔料は、顔料粒子の表面で入射光を反射させるので、塗膜を透過して基材に至る光量が少なくなる。
マイクロカプセル型の熱膨張性発泡剤,白色顔料を含む塗膜は凹凸の激しい膜面になっており、膜面での正反射(鏡面反射)を期待できない。そこで、発泡剤,白色顔料を含む塗膜を下塗り塗膜とし、白色顔料を含む上塗り塗膜を下塗り塗膜に積層することにより、膜面での正反射率を上げている。
上塗り塗料は、通常有機系樹脂を有機溶剤に溶解させた樹脂溶液として用いられる。使用される塗料用樹脂にはアクリル系,ポリエステル系,エポキシ系,フッ素系,ポリウレタン系等があるが、下塗り塗膜との関係から特にポリエステル系樹脂の使用が好ましい。
ポリエステル系樹脂は多塩基酸と多価アルコールとを重縮合させることにより得られる高分子であり、多塩基酸には二価以上の芳香族系,脂肪族系又はそれらの酸無水物、たとえばマレイン酸,無水マレイン酸,アジピン酸,セバシン酸,コハク酸,イソフタル酸,無水フタル酸,テレフタル酸等に代表される。多価アルコールはC2〜C6の二価以上のアルコールであり、たとえばエチレングリコール,ジエチレングリコール,プロピレングリコール,トリエチレングリコール,ネオペンチルグリコール,1,6-ヘキサンジオール,グリセリン,トリメチロールエタン等に代表される。通常は、メラミン樹脂を主成分とするメチル化メラミン樹脂,ブチル化メラミン樹脂又はそれらの混合物が硬化剤に使用される。
上塗り塗料中の白色顔料の量は、ベース樹脂100質量部に対して80〜120質量部(好ましくは、90〜110質量部)の範囲にある。80質量部未満の配合量では、凹凸のある下塗り塗膜に上塗り塗料を塗布しても、上塗り塗膜表面での正反射(鏡面反射)が期待できず基材(鋼板)に吸収される光量が多くなる。逆に120質量部を超える過剰配合では、塗膜中の樹脂分が極端に少なくなって塗膜強度が低下し均一な膜にならない。
上塗り塗料を強制乾燥させる場合、塗料樹脂の硬化反応が進行する温度域に焼付け温度が設定され、硬化反応が十分進行するように焼き付け時間が設定される。
上塗り塗膜は、3〜20μm(好ましくは、5〜15μm)の膜厚で形成される。3μm未満の膜厚では、凹凸のある下塗り塗膜が完全に覆われないので上塗り塗膜を設けることによる反射率の向上が期待できない。
上塗り塗膜の単独膜で90%以上の反射率を得るには100μm以上の膜厚が必要であるが、マイクロカプセル型の熱膨張性発泡剤,白色顔料を分散させた下塗り塗膜に上塗り塗膜を重ねているので、上塗り塗膜の膜厚が数〜数十μmであっても十分に高い反射率の白色塗装金属板となる。
上塗り塗膜が厚膜でないにも拘わらず高反射率を示すことは、次のように推察される。
外部からの光は、白色顔料を含む上塗り塗膜で大部分が反射されるが、一部は透過して下塗り塗膜に到達する。下塗り塗膜には無数の気泡が分布し白色顔料も分散しているので、上塗り塗膜を透過した光が塗膜樹脂/気泡の界面,白色顔料の粒子表面で反射される確率が極めて高い。そして、屈折率が異なる塗膜樹脂/気泡の界面で光の反射が繰り返されるので、塗膜に入射した光の全てが実質的に反射され、基材(鋼板)に吸収される光がないため極めて高い反射率が示される。
片面当りめっき付着量:45/m2で板厚:0.5mmの溶融亜鉛めっき鋼板を塗装原板に使用し、下塗り塗料,上塗り塗料を用いて二コート塗装鋼板を製造した。
〔下塗り〕
粒径:10〜17μm,熱膨張開始温度:約130℃,熱膨張温度域:160〜180℃,膨張剤:イソブタン/イソペンタンのマイクロカプセルを熱膨張性発泡剤、粒径:0.25〜0.27μmの酸化チタンを白色顔料に用い、熱膨張性発泡剤,白色顔料を種々の割合で熱硬化性フッ素樹脂及び熱硬化性ポリエステル樹脂に配合することにより下塗り塗料を調製した。
塗装前処理した塗装原板に下塗り塗料を塗布し、180℃×40秒で焼成した。下塗り塗料の塗布量は、焼成後に乾燥膜厚:600μmの下塗り塗膜が形成される量に調整した。
Figure 2006264120
〔上塗り〕
上塗り塗料は、イソフタル酸(二塩基酸塩)とネオペンチルグリコール(二価アルコール)からなるポリエステル系樹脂を主成分とし、ポリエステル系樹脂:100質量部に粒径:0.25〜0.27μmの酸化チタンを白色顔料として100質量部添加することにより用意した。
焼成後の下塗り塗膜に上塗り塗料を塗布し、230℃×50秒で焼成することにより上塗り塗膜を形成した。塗料塗布量は、上塗り塗膜の乾燥膜厚が10μmとなるように調整した。
得られた各塗装鋼板から試験片を切り出し、明度,反射率を測定すると共に塗膜密着性を調査した。
明度の測定では、JIS 8722に準拠した物体色の測定に使用される分光測色計(CM-3700d,光源C)を用い、塗膜のL値を測定した。
反射率は、L値測定試験と同じ分光測色計を用い、波長:550nm,650nmの反射率を測定した。
塗膜密着性は、JIS K5400に基づき碁盤目試験で評価し、セロハンテープの引き剥がし後にも剥離が生じていない塗膜を○,剥離した塗膜を×と判定した。
表2の試験結果にみられるように、発泡剤の発泡によって厚膜化した白色顔料含有下塗り塗膜に白色顔料分散上塗り塗膜を重ね合わせた本発明例の塗装鋼板は、上塗り塗膜が比較的薄い膜厚であってもL値が極めて高く、波長:550nm,650nm共に90%を超える反射率を示した。また、塗膜が過度に厚くならないため、塗膜密着性も担保された。
これに対し、発泡剤だけを含む下塗り塗膜を設けた比較例13,15の塗装鋼板では、L値が低く、反射率も90%を下回っていた。発泡剤,白色顔料を含む下塗り塗膜を設けた場合でも上塗り塗膜のない比較例14,16の塗装鋼板では、L値,反射率共に低く、厚膜化したことから塗膜密着性も劣っていた。また、白色顔料だけを含む下塗り塗膜を設けた比較例17の塗装鋼板では、下塗り塗膜の厚膜化が期待できないことから反射率が低い値であった。
Figure 2006264120
以上に説明したように、本発明の白色塗装金属板は、発泡剤,白色顔料を含む下塗り塗膜に白色顔料含有上塗り塗膜を積層している。発泡剤の発泡によって下塗り塗膜が厚膜化されているので、ワキ等の塗装欠陥が発生しやすい塗料の過剰塗布を要せず、90%以上の高反射率を呈する塗膜が容易に得られる。この白色塗装金属板は、反射率が著しく高いことを活用し、液晶ディスプレイや照明器具の反射板を初め、内照式広告看板の反射板,店舗ディスプレイ用内装照明の反射板,自動販売機の反射板等として広範な分野で使用される。

Claims (4)

  1. マイクロカプセル型の熱膨張性発泡剤及び白色顔料を含む下塗り塗膜に、白色顔料を含む上塗り塗膜が重ねられた塗装金属板であり、熱膨張性発泡剤の発泡で生じた気泡が下塗り塗膜に分散していることを特徴とする光反射性の高い白色塗装金属板。
  2. 発泡剤の発泡によりウエット膜厚に対し10倍以上の乾燥膜厚で下塗り塗膜が膨張している請求項1記載の白色塗装金属板。
  3. 熱膨張性発泡剤が熱可塑性プラスチックの外殻にガス発生物質が充填されたマイクロカプセルである請求項1記載の白色塗装金属板。
  4. 酸化チタン,硫化亜鉛,酸化亜鉛,炭酸カルシウム,硫酸バリウム,タルク,アルミナの一種又は二種以上を白色顔料とする請求項1記載の白色塗装金属板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011038060A (ja) * 2009-08-18 2011-02-24 Sumitomo Chemical Co Ltd 光触媒体層の下地層用プレコート液、光触媒体層付壁紙中間体および光触媒体層付壁紙
KR101540282B1 (ko) * 2013-03-29 2015-07-29 세키스이가세이힝코교가부시키가이샤 광반사판

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