JP3457264B2 - 可視光線反射用粉体塗料及びその塗料を用いた反射板 - Google Patents

可視光線反射用粉体塗料及びその塗料を用いた反射板

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智猛 芦田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、照明器具の反射板
などの光反射面に使用する可視光線反射用粉体塗料に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば蛍光放電灯などの照明器具で
は、蛍光ランプの背面などに可視光を反射する反射板を
設け、蛍光ランプから放射した光を所望の方向に反射さ
せるようにしている。このような反射板は、一般に所望
の形状に加工した金属板の光反射面となる表面に白色の
塗装を施して形成されている。
【0003】この白色塗装面の形成は、可視光線の広い
範囲にわたって高い反射率の例えば水酸基価28のポリ
エステル樹脂と白色顔料である屈折率2.7以上の酸化
チタンとを主として組み合わせたウレタンポリエステル
粉体塗料が使用され、この塗料を金属板の反射面となる
表面に静電塗布し、塗布後の金属板を焼付炉に入れて焼
き付けることにより形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ウレタンポリエステル粉体塗料を塗布し、昇温が早く消
火時の冷却も早いという焼き付け処理上メリットのある
LPGや都市ガスを熱源とする焼付炉(以下、ガス焼付
炉という。)に入れて焼き付けを行なうと塗装面が黄変
する場合がある。この黄変の度合いはガス焼付炉内の焼
付処理する金属板の多少、言い替えればガス焼付炉内の
塗料の分量の多少により大きく異なり、常に安定した色
の塗装面を具えた反射板を得ることができず、また、黄
変によって波長430nm〜450nm部(蛍光ランプ
ではこの波長部に一つの高い分光パワーがある。図2参
照)の反射率を低減しているという問題があった。
【0005】この問題の発生原因につき究明したとこ
ろ、上記のウレタンポリエステル粉体塗料には、硬化剤
としてε(イプシロン)−カプロラクタムブロックドイ
ソシアネートの揮発成分および脱泡剤としてベンゾイン
の揮発成分が含まれており、主としてこれらの揮発成分
が焼付処理時に塗膜表面に沈着してガス焼付炉内のNO
xおよび水分と相乗して黄変していることが判明した。
【0006】本発明は、この判明に基づきなされたもの
で、ガス焼付炉内で黄変原因をなす揮発成分を低減し、
ガス焼付炉内の塗料の分量にかかわらず常に色差の少な
い安定した白色の塗装面が得られ、可視光線の特に波長
430nm〜800nmの全範囲における反射率はもと
より、波長430nm〜450nm部の反射率の高い可
視光線反射用粉体塗料及びその塗料により形成した反射
板を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明
は、酸価20〜80のポリエステル樹脂と、エポキシ当
量99〜2000の固形エポキシ化合物と、屈折率2.
7以上の酸化チタンを組み合わせて可視光線反射用粉体
塗料を構成したことを特徴とする。
【0008】請求項2に係る本発明は、照明器具用反射
板の反射面を請求項1に係る本発明の可視光線反射用粉
体塗料により形成してなることを特徴とする。
【0009】本発明では、酸価20〜80のポリエステ
ル樹脂のうちのいずれか一つもしくは複数と、エポキシ
当量99〜2000の固形エポキシ化合物のうちいずれ
か一つもしくは複数と、屈折率2.7以上の酸化チタン
とをそれぞれ適宜に組み合わせて粉体塗料を形成するの
で、揮発成分の少ない粉体塗料が得られ、特にガス焼付
処理時に発生する黄変を低減することができ、ガス焼付
炉内の塗料の分量にかかわらず常に色差の少ない安定し
た白色の塗装面を得ることができる。これにより焼き付
け処理上メリットのあるガス焼付炉の有効利用が図れ、
生産性を高めることができるとともに、可視光線の波長
450nm〜800nm部の反射率を低減することな
く、波長430nm〜450nm部の反射率を高めるこ
とができる。
【0010】酸価20〜80のポリエステル樹脂とする
理由は、主として焼付処理時および蛍光放電灯の長期使
用で黄変しにくいことによるものであり、エポキシ当量
99〜2000の固形エポキシ化合物とする理由は、硬
化反応が早く塗装面を均整に仕上げることによるもので
ある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を参照して説明する。図1は塗装面の可視光線の波
長に対する反射率を示す図、図2は蛍光ランプの分光分
布を示す図である。なお、蛍光ランプには温白色、白
色、パルック色と称されるものがあるが、いずれも分光
分布の体様は同様で、分光パワーの高いところの値が多
少異なるものである。
【0012】実施例として、酸価20〜80のポリエス
テル樹脂のうちの酸価39のポリエステル樹脂と、エポ
キシ当量99〜2000のうちのエポキシ当量640の
固形エポキシ化合物を選び、酸価39のポリエステル樹
脂約39重量%と、エポキシ当量640の固形エポキシ
化合物約16重量%と、屈折率2.7以上の酸化チタン
約44重量%とおよび脱泡剤などの添加剤類約1重量%
とを組み合わせた粉体塗料を用意し、この塗料を金属板
の表面に厚み約60μm静電塗布し、塗布後の金属板を
量産時と同一条件にてガス焼付炉に入れて焼き付けて塗
装面を形成した。このときのガス焼付炉内の温度は18
0℃、焼き付け時間は0.3時間である。
【0013】また、比較例として水酸基価28のポリエ
ステル樹脂約47重量%と、硬化剤であるε(イプシロ
ン)−カプロラクタムブロックドイソシアネート約6重
量%と、屈折率2.7以上の酸化チタン約46重量%お
よび添加剤類約1重量%とを組み合わせた従来の粉体塗
料と同様のウレタンポリエステル粉体塗料を用意し、こ
の塗料を金属板の表面に厚み約60μm静電塗布し、前
記と同一条件にてガス焼付炉に入れて焼き付けて塗装面
を形成した。
【0014】焼き付け後の塗装面は、実施例および比較
例ともに塗料による凹凸部がなく均整した面となってい
るが、比較例では実施例に比し僅かに黄変していた。そ
こで可視光線の波長に対する反射率を計測し、その結果
を図1に示す。図1において、曲線P1は実施例の反射
率を示し、曲線P2は比較例の反射率を示している。な
お、図1に示すQ1、Q2およびQ3の直線は図2に示
す蛍光ランプの分光分布における高い分光パワーの位置
を示したものである。
【0015】図1から明らかなように、波長430nm
〜450nm部において、比較例の塗料により形成した
塗装面では反射率が89〜90%であるのに対し、実施
例の塗料で形成した塗装面は92%以上の高い反射率が
得られ、黄変の度合が極めて小さいことが分かる。すな
わち蛍光放電灯の反射板の反射面とした場合、蛍光ラン
プの一つの高い分光パワーの位置Q1における反射率が
高められ、蛍光放電灯の照度が向上することが分かる。
また、波長450nm〜800nm部において、従来の
反射率の高い塗料と遜色のない高い反射率が得られる。
【0016】ところで、このような粉体塗料において、
焼き付け処理時の泡の発生を抑制するために脱泡剤とし
て少量のベンゾインが加えられる。このベンゾインは加
熱されると黄色のベンジルに変化し、塗装面が黄変する
一つの原因をなしているものと考えられるが、この実施
例の粉体塗料ではベンゾインを約1/3程度に低減する
ことができることが判明している。
【0017】なお、以上の実施例では、酸価39のポリ
エステル樹脂とエポキシ当量640の固形エポキシ化合
物を組み合わせているが、これは塗料や塗装作業に要す
るコストなども考慮した好適の組み合わせを示すもので
あり、ポリエステル樹脂としては酸価20〜80のうち
のいずれか一つもしくは複数と、固形エポキシ化合物と
してエポキシ当量99〜2000のうちいずれか一つも
しくは複数をそれぞれ、例えば低酸化のポリエステル樹
脂と高エポキシ当量の固形エポキシ化合物あるいは高酸
化のポリエステル樹脂と低エポキシ当量の固形エポキシ
化合物とを組み合わせるなど、適宜に組み合わせること
により実施例と同様の作用効果を享受することができ
る。
【0018】また、実施例で示す各成分の組み合わせ割
合および塗膜の厚みを示す数値は、塗装面の外観、密着
性、耐候性、可撓性などを考慮した最適の例を示すもの
であって、これらの数値に限定されるものではなく、必
要に応じて適宜に変更し得るものである。また上記の説
明は蛍光放電灯の金属製の反射板を例にしているが、光
源は蛍光ランプに限られるものではなく、反射板も金属
製に限らずセラミックス製などであってもよい。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る塗料
は揮発成分が極めて少ないので、ガス焼付炉の有効な利
用が図れ、塗装に要する生産コストの低減が図れるとと
もに、可視光線の波長のほぼ全範囲において反射率の高
い常に安定した白色の塗装面が得られる。また、この塗
装面を反射面とする反射板では、光源から放射する光を
照明のためにより効果的に利用することができるととも
に、反射板によって塗装面の色差がほとんどないので信
頼性の高い反射板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る塗料による塗装面の
可視光線の波長に対する反射率の効果を示す特性図であ
る。
【図2】蛍光ランプの分光分布を示す図である。
【符号の説明】
P1 本発明の塗料による反射率を示す曲線 P2 従来の塗料による反射率を示す曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鬼塚 秀一 兵庫県尼崎市塚口本町2丁目41番1号 川上塗料株式会社内 (72)発明者 芦田 智猛 大阪市淀川区新高3丁目9番14号 明治 ナショナル工業株式会社内 (72)発明者 新家 誠司 大阪市淀川区新高3丁目9番14号 明治 ナショナル工業株式会社内 (72)発明者 中谷 欣弘 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電 工株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−241547(JP,A) 特開 平11−29745(JP,A) 鳥羽山満著,コーテイング用樹脂技 術,株式会社工業調査会,1989年 6月 1日,第2版,第186−193頁 鳥羽山満著,コーテイング用樹脂技 術,株式会社工業調査会,1989年 6月 1日,第2版,第137−146頁 井上幸彦,塗料及び高分子,株式会社 誠文堂新光社,1966年 8月10日,第3 版,第74−75頁 垣内弘著,塗料樹脂の化学,株式会社 昭晃堂,1976年 6月 1日,第4版, 第167−170頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 167/00,5/03,163/00 F21V 7/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸価20〜80のポリエステル樹脂と、
    エポキシ当量99〜2000の固形エポキシ化合物と、
    屈折率2.7以上の酸化チタンを組み合わせてなること
    を特徴とする可視光線反射用粉体塗料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の可視光線反射用粉体塗料
    により反射面を形成してなる照明器具用反射板。
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