JP2006263953A - 植毛伸縮性シートならびにその製造方法 - Google Patents

植毛伸縮性シートならびにその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
伸長性および伸長回復性に優れ、よりソフトで追随性の良い突っ張り感が少ない伸縮性シートに関する。特には、植毛により優れた審美性を有する伸縮性の不織布およびフィルムなどのシート材、およびそれらの製造方法を提供する。

【解決手段】
表面に繊維径が3〜20ミクロンの繊維が植毛されてなる目付が20〜200g/m2であるシートであって、少なくとも1方向の破断伸度が100%以上であり、かつ20%伸長時の伸長回復率が80%以上であることを特徴とする伸縮性シートを用いる。繊維径が3〜50ミクロンの長繊維不織布あるいは同素材からなる押出フィルムに、泡沫加工法により付与された接着剤を介してポリアミドあるいはポリエステルの細い繊維を植毛することにより伸縮性を低下させずに審美性や風合いを改善する。

Description

本発明は伸長性および伸長回復性に優れた不織布あるいはフィルム等を基布として植毛された伸縮特性が優れたシートに関する。更に詳しくは、植毛により外観の審美性、装着感に優れた伸長回復性にすぐれた伸縮性シートに関する。これらは、衣料用途や生活資材用途、さらには湿式あるいは乾式の貼付剤や包帯、テーピング材、サージカルドレッシング、人体の補助機能を有するベルトやサポーター、コルセット等の医療衛生材料、あるいは、高い伸縮性があるため、マッサージ椅子などの可動部の周辺部材などのように変形を繰り返し受けながら用いられる可能性のある表皮シートとしても好適に用いることが可能である。また、本発明でブロック共重合ポリエステルよりなる不織布にほぼ同一の化学組成よりなるフィルム層を貼り合せることにより得られる透湿防水性を有する不織布複合体を作成して後に植毛処理したシートは、ハウスラップ、屋根下葺き材、ルーフィング材、熱交換器などの一般工業用途など透湿防水性を要求される全ての用途に用いることが可能である。
熱可塑性ポリウレタン、イソプレン系エラストマーなどよりなる伸縮不織布やフィルムは、その優れた伸縮性が要求される分野、例えば手袋やゼッケンなどの衣料用途等に用いられてきた。しかしながらこれらの樹脂は、一般的に用いられている汎用樹脂に比して耐溶剤性や耐候性が劣るという問題があり使用用途が限られてきた。そのため、熱により捲縮を発現するポリエステル繊維などを用いた不織布がパップ材基布や傷テープなどの医療用途を中心に用いられてきた。しかしながら、これらの樹脂を用いたものは、耐溶剤性や耐候性は優れるが、変化量が大きい場合には残留ひずみ率が大きいために変形の大きい用途にでは満足する性能が得られないという問題があった。
また、ポリウレタンよりなる伸縮不織布は優れた回復性を示し、医療用途での実績も多いことからテーピング材や傷テープなどにも用いられてきたが(例えば特許文献1参照)、初期の引張応力が高いため人体を動かす際に突っ張り感があることから、よりソフトで追随性の良い不織布の要求があった。
さらに、伸縮性のシートは、一般に表面摩擦係数が大きいため使用時にひっかかりや擦れなどの問題を起こしやすく、酸化チタンを含む樹脂などの滑り度調整液を塗布する方法が開示されている(例えば特許文献2参照)。しかしながら、滑り度調整液により不織布の伸長回復性を阻害されたり、不織布本来のもつ通気性を阻害されたりするという問題が発生する可能性があった。
不織布と透湿防水機能を有するフィルムを張り合わせた複合体としては、不織布にポリオレフィンやフッ素形の樹脂多孔膜等に代表される多孔質フィルムのラミネートされた複合体があげられる。これらのフィルムは、透湿性,防水性、機械的特性、及び化学的特性などに優れており、それぞれの特性に応じて、例えば衣料用や産業資材用のテキスタイルに使用されている。この多孔膜の孔形成は延伸によりボイドを形成させるタイプやレーザーなどにより直接所望の孔を形成するなどの手段がとられている。しかし、これらの手法では多孔膜の製造コストが高く用途が制限されるという問題があった。また、実質上の孔が開いているために防水性を高くするのは容易でなかった。また、防水性を高くすると透湿性が低下してしまい湿度コントロール性などの所望の特性を得る事が困難であった。更には本発明において期待される複合体での高い伸縮性を実現可能な多孔質フィルムやその複合体は得られていない。
また、無孔質のエラストマー樹脂をフィルム化して透湿防水材として利用する試みも行われており、例えば、ハードセグメントとソフトセグメントよりなるブロック共重合ポリエステル樹脂より形成された無孔の透湿性フィルムを伸縮可能な不織布に接合することが開示されている(例えば特許文献3参照)。しかしながら、無孔の透湿性フィルムを不織布に接合する際に、接着剤を用いて接合するため、伸縮性が低下し、透湿性と防水性の両方が優れた性能は達成されていない。
従来の伸縮性シートは上述のような不具合点を有する一方で、近年、伸縮性シートの需要が増大するにつれて更に消費者の要求レベルが高くなり、夏場は蒸れて装着感が悪くなる点、冬場は冷たい感触がする点を改善する要望が強くなり、更には審美性をも有するシートが求められるに至っている。
特開平2−14059号公報 特開平11−9632号公報 特開平8−126663号公報 特開平11−81151号公報 不織布の基礎と応用(日本繊維機械学会不織布研究会編、平成5年刊)
本発明は、伸長性および伸長回復性に優れ、よりソフトで追随性の良い突っ張り感が少ない伸縮性シートに関する。特には、植毛により優れた審美性と風合いを有する伸縮性の不織布およびフィルムなどのシート材、およびそれらの製造方法を提供することを課題とする。
かかる問題点を解決した伸縮性シートを提供するために以下の手段をとる。すなわち、
(1)表面に繊維径が3〜20ミクロンの繊維が植毛されてなる目付が20〜250g/m2であるシートであって、少なくとも1方向の破断伸度が100%以上であり、かつ20%伸長時の伸長回復率が80%以上であることを特徴とする伸縮性シートである。
(2) 第2の発明は、(1)において植毛される繊維がポリアミドあるいはポリエステルである伸縮性シートである。
(3)さらに第3の発明は、植毛される基材となるシートの主原料が、ハードセグメントとソフトセグメントからなるブロック共重合ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂のいずれかを主原料とすることを特徴とする(1)又は(2)のいずれかに記載の伸縮性シートである。
(4)また、第4の発明は、(1)〜(3)に記載の伸縮性シートが、片面に厚み5〜100ミクロンの伸縮性フィルムが積層された不織布であることを特徴とする伸縮性シートである。
(5)次に、第5の発明は、マッサージ椅子の可動部近傍に使用される、植毛された繊維長が0.3〜3mmである(1)〜(4)に記載の伸縮性シートである。
(6)そして、第6の発明は、膝などの関節、腰の機能補助や痛みの緩和のためのベルトやサポーターに使用される、植毛された繊維長が0.3〜3mmである(1)〜(5)いずれかに記載の伸縮性シートである。
(7)また、第7の発明は、ハードセグメントとソフトセグメントからなるブロック共重合ポリエステルあるいはポリウレタン、ポリオレフィン、ポリアミドのいずれかからなる繊維径が3〜50ミクロンの長繊維不織布あるいは前記素材のいずれかよりなる押出フィルムに、泡沫加工法により付与された接着剤を介してポリアミドあるいはポリエステルの繊維を植毛することを特徴とする(1)〜(6)いずれかに記載の伸縮性シートの製造方法特徴とする伸縮性シートである。
本発明による伸縮性シートは、初期にはある程度の腰があるために取り扱い性が良く、かつ伸長性および伸長回復性に優れ、よりソフトで追随性の良い突っ張り感の少ない不織布を提供することが可能であり、更に審美性、季節を問わない優れた装着感をも有するという利点がある。
本発明の伸縮性シートは、素材自身が変形し易いエラストマーやゴム状物などを主材料とする少なくとも1方向の破断伸度が100%以上の不織布やシートあるいはそれらの複合体により構成されることが好ましい。かかる伸度を有すれば、サポータ等の用途に用いた場合、身体運動による変形に追従することができ、動き易さを確保できることができるからである。また、立体捲縮繊維などの収縮性の高い繊維を用いた短繊維不織布やその複合体であっても破断伸度が100%以上であれば適用可能である。
さらに、本発明の伸縮性シートは、20%伸長後の伸長回復率が80%以上であることが好ましい。特に好ましくは90%以上である。かかる伸張回復率を有することにより、伸縮運動を繰り返すことができるからである。
本発明の伸縮性シートは、表面に繊維が植毛されていることが好ましい。これにより、伸縮性の素材が持つゴムライクな風合いや手触りが改善されるとともに、外観上も高級感を持たせることが可能である。そして、皮膚等との摩擦が大きく下がるため、伸縮運動してもツッパリ感が無く、サーポー他等に用いて快適な装着感を実現できる。
本発明にかかる伸縮性シートは、目付が20〜250g/m2であることが好ましい。かかる範囲であれば、強度や審美性を損ねることなく、軽量感が得られるからである。より好ましくは30〜240g/m2、更に好ましくは50〜230g/m2である。
特に植毛される繊維は繊維径が3〜20ミクロンの間にあることが好ましく、より好ましくは15ミクロン以下、特に好ましくは13ミクロン以下である。繊維径が細くなることにより触った風合いが柔らかとなるともに、繊維との接触面積が減るためか夏場にはひんやりとした涼しい感覚を感じることができる。一方、冬場においては、繊維間に保持される空気層により保温効果が期待できる。植毛される繊維の長さは0.3〜3mm程度の長さであると静電気植毛により繊維の付着ムラの少ないシートとすることが可能であり、特に好ましくは0.5〜1.5mmである。0.3mmより繊維が短いとビロードのような柔らかな風合いや高級感のある審美性を得ることができず、3mmより長いと植毛時に繊維の開繊にムラを生じやすい。
本発明において、繊維長と繊維径の比であるアスペクト比が、40〜120の間にあることが審美性や風合いをよくする観点から好ましく、より好ましくは50〜100の間であり、特に好ましくは75〜95の間であった。
植毛時の電界は通常3〜6万V程度で加工すると開繊具合の優れた外観の良い植毛シートを得ることができる。植毛される繊維は、ポリアミドあるいはポリエステルであることが、触感が良く、染色した植毛の色合いが鮮やかであり特に好ましかった。特に、ナイロン製の14ミクロン以下の繊維径の繊維が、伸縮性や風合いの良い植毛シートという観点で好ましかった。
表面にポリアミドやポリエステルのような短い繊維が植毛されて、シートの表面に存在させることにより、ゴムライクな肌触りや滑り抵抗が大きいという問題の解決が可能となる。
本発明で、植毛に用いられる不織布あるいはフィルムなどのシートの素材は、伸縮性を有する素材であれば良く、ポリエステル系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂などが上げられる。また、立体倦縮繊維などを用いた短繊維不織布においても本発明は適用可能であり、その場合はナイロンやポリエステル、ビニロン、アクリルなどの材料の繊維も混合して利用することが可能である。伸縮疲労に対する耐久性をあげる為に、繊維化されたのち電子線などで後架橋処理を行うことも好ましい形態のひとつである。
本発明者の検討の範囲では、ハードセグメントとソフトセグメントよりなるブロック共重合ポリエステルは、樹脂として初期引張り抵抗が小さく本発明を実施するうえで特に好ましい。ソフトセグメント成分が伸縮性の発現に寄与しているので、そのセグメント比率や分子量を変更することで所望の伸長性や伸長回復性あるいはドライクリーニング溶剤や貼付剤の薬剤などに対する耐久性などをコントロールすることが可能である。また、この共重合ポリエステルは無孔フィルムであっても高い透湿性が得られる。これは、ポリマーのソフトセグメント部に水分子を吸着させ、アモルファス樹脂層内部を水分子が浸透あるいはミクロブラウン拡散していくことよりと考えられる。例えばソフトセグメントとして、グリコール成分を共重合する比率を増やしていくことで透湿度は向上していくが、樹脂自身の強度は低下していく。共重合ポリエステルのハードセグメント成分としては、芳香族ポリエステルあるいは脂肪族ポリエステルあるいはそれらの誘導体あるいはそれらの混合物などから選択され、ソフトセグメント成分としてはポリテトラメチレングリコールやポリ(エチレン/プロピレン)ブロックポリグリコールなどから選択される事が好ましい。不織布にフィルムを張り合わせる場合には、それらの素材は全く同じでも良いし、ハードセグメントとソフトセグメントの比率や分子量が異なっていても問題ない。
泡加工によりこの無孔の透湿性フィルムに植毛をおこなった場合には、フィルムの透湿性をあまり低下させないので、複合体としても高い透湿性を示した。
本発明で、植毛される前の伸縮性シートが不織布である場合は繊維径が3〜50ミクロン、目付けが20〜200g/m2のポリエステル系長繊維を主体とする不織布が好ましい。繊維径が3ミクロンより細いと、不織布が磨耗などにより毛羽立ちやすく、エンボス加工などによる後加工を行ってもそれを改善することが難しくあまり好ましくない。また、伸長時に応力集中を生じやすく伸長回復性を高くすることが難しくなる。繊維径が50ミクロンより太くなると、植毛面の反対側の面を触った際にべとつき感があり、エンボス加工や滑材添加などの対策を行ってもドライ感あるいはさらさら感を改善することができず問題である。また、繊維径が太いと不織布の地合斑が大きくなりやすい。本発明者の検討の範囲では、繊維径が3〜15ミクロンの間にある事が特に好ましくかった。
また、不織布の目付が20g/m2より小さいと不織布強度が低かったり、不織布の地合斑が目立ったりするなどの問題となりやすい。植毛後の目付が350g/m2を超えると重量が重すぎるためあまり好ましくない。人体などの動物あるいは機械などの稼動部と接触して用いる場合は、目付が100〜350g/m2の間にあることが好ましく、特に好ましくは120〜300g/m2、最も好ましくは150〜250g/m2であった。
また、植毛される伸縮性シートがフィルムである場合はあるいは厚みが50〜200ミクロン前後のフィルムであることが好ましい。50ミクロンより厚みが小さいと破れ易い上に、剛性があまりに小さいので取り扱いが困難になる。一方、厚みが大きくなりすぎると着用時の引張り抵抗などが大きくなり着用感が悪くなる。必要により不織布とフィルムを複合した構造の物でも良い。
本発明の植毛伸縮性シートの基布となる部分が不織布である場合は、接着剤層の見かけの厚みは繊維径の20倍以下の厚みであることが好ましく、より好ましくは15倍以下、特に好ましくは10倍以下である。表面全体に塗布方法としては、連続に全面に塗ると伸長性や伸長回復率低下しやすいことから、巨視的に見て不連続なドットや線などにすることが好ましい。不織布の厚み全体にわたり接着剤が浸透すると伸長性や伸長回復性が低下するためにあまり好ましくない。伸縮性シートが不織布である場合には、接着剤樹脂を発泡させた状態で表面部に塗布する泡沫加工法(通常、泡加工とよばれる。不織布の基礎と応用:日本繊維機械学会不織布研究会編、平成5年刊 第3章参照)を行うことが、柔らかな風合いや高い伸長回復性を得るうえで特に好ましかった。スプレー法なども用いることも可能であるが、植毛繊維が磨耗などによる脱落しやすく注意が必要である。本発明で使用される好適な接着剤としては、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、エステル系接着剤、オレフィン系接着剤などがある。アクリル系接着剤を用いる場合はガラス転移温度が−20度程度より低い、いわゆるソフトアクリル樹脂を用いることが特に好ましい。ガラス転移温度の高いハードアクリル樹脂を用いると伸縮性が阻害されるためあまり好ましくなかった。
接着剤樹脂の使用量としては、20〜100g/m2が好ましく、特に好ましくは35〜60g/m2である。植毛されたシートの伸縮性が高いことから、接着剤樹脂の量が少ないと植毛された短い繊維の脱落を生じやすくあまり好ましくない。一方、接着剤樹脂が多すぎると、引張抵抗が高くなったり伸長回復率が低かしたりしてあまり好ましくない。
本発明の伸縮性シートの製造過程において、接着剤を塗布したり、植毛を実施する際に、伸縮性シートは自重や工程張力などにより変形しやすく、これらの加工後の仕上がりにムラやしわができたりして良くない場合があった。その際には、破断伸度が40%以下の長繊維不織布を伸縮性不織布に重ねた状態で加工することが特に好ましかった。好ましくは、弱い熱エンボス加工処理などにより軽く接着させておいて移動工程でずれないようにしておき、加工後に伸度の低い不織布をはがして除去することが好ましい。
また、本発明の伸縮性シートは、審美性を高めるには厚みが0.5mmより厚い事が好ましく、より好ましくは0.8mm以上、特に好ましくは1mm以上である。厚みを調整するために、植毛前の伸縮性シートにカレンダー処理や熱エンボス処理などを行う事も好ましい形態のひとつである。不織布の場合には、見かけの体積充填率は5〜30%の間にあることが好ましかった。体積充填率が3%より低いと不織布の形態安定性が悪くなり、逆に30%より高いとソフトさが失われゴムライクな風合いとなってあまり好ましくなかった。
本発明の伸縮性シートの加工工程での滑り性を良くするためには、無機系微粒子あるいは滑剤が0.01〜5%分散させることも好ましい形態のひとつである。無機系微粒子としては、酸化チタンやモンモリロナイト、カーボンナノチューブなどの微粒子を繊維やフィルムを製造するポリマーに均一に分散させる事が好ましい。あるいは芯鞘型複合繊維構造をとって表面に無機系粒子がより多く分散させるようにする事も好ましい形態のひとつである。繊維に添加する場合の粒子のサイズとしては、重量換算で球相当直径が、繊維径の10分の1以下である事が好ましく、特に好ましくは0.2ミクロン以下、特に好ましくは0.1ミクロン以下である。粒子が小さいほど繊維中の分散が良くなりやすい。滑剤としては、オレイン酸アミド、エルカ酸アミドやステアリン酸アミドなど耐熱性のあるものをポリマーに分散させる事が好ましい。これらの滑剤は経時的に繊維やフィルム表面にマイグレートして滑り性やドライ感を改善する事が可能である。滑剤のマイグレートを熱処理で行う事により促進する事も好ましい形態のひとつである。特に、本発明のシートの伸長特性を良くする手段のひとつとして、熱収縮処理を行う事で優れた伸長性及び伸長回復率を付与する方法があり、この際に滑剤のマイグレートを促進する事が可能であると考えられる。複数の無機系粒子を添加したり、無機系粒子と有機系滑剤を併用したりする事も効果が高く、好ましい形態のひとつである。無機系微粒子あるいは滑剤の量は合計で5%を超えると不織布やフィルムなどの製造工程で糸切れが切断を発生したり、ポリマーフィルターの背圧上昇が大きくなったりしてあまり好ましくない。
また、本発明の伸縮性シートが不織布の場合は、形態安定性を良くするために、植毛前に不連続なエンボス押さえ部を有するように加工を行う事も好ましく、その面積率が3〜70%になるようエンボス加工処理がなされていることが好ましい。より好ましくは、エンボス押さえ面積率が5〜50%の間であり、特に好ましくは8〜40%である。エンボス押さえ面積率が小さいと弾性体(エラストマ−)独特のべたつき感がでてきてあまり好ましくない。面積率が大きすぎると、エンボス押さえした凹部分に肌が接触するためべとつき感がでてしまう。この現象は、指などの肌への接触面積が大きくなるとドライ感がなくなるものと考えられる。従って、エンボス押さえ部の面積が小さいほどドライ感がでるため、エンボス押さえ部は不連続であることが必要である。また、エンボス部の深さは押さえられてない部分の表面から約0.2mm以上であることが好ましい。エンボスが浅すぎるとドライ感を出すことが困難となる。エンボス押さえ部のひとつひとつ島の面積が約1mm2より小さい場合には比較的深さが浅くても良いが、面積が大きくなるとより深い加工を行うことがドライ感をだすために必要である。また、エンボス部分の隣接最短接距離が1.5mm以下であることが望ましい。1.5mmより間隔が広いと肌への密着度が高くなるためかべとつき感が高くなる傾向がありあまり好ましくない。このましくは、1.2mm以下、さらに好ましくは1mm以下、最も好ましくは0.8mm以下である。エンボスの形状は、円形、楕円形、ダイヤ柄などいずれでもよく、特に規定されるものではないが、押さえ部の最大巾が2mm程度以上の部分が多いとべたつき感を感じやすくなりあまり好ましくなかった。また、さらにドライ感をさらに向上させるために水流交絡加工を行うなどの手段により繊維を不織布の厚み方向に配向させることも好ましい。植毛を行う際には、彫刻ロールと平面ロールの間にシートを通してエンボス押さえ部を生じさせる場合には、平面ロール側に植毛することが植毛面の平滑化の観点から特に好ましい場合が多かった。
本発明の伸縮性シートを貼付剤などの医療用シートとして用いる場合には、20%伸長後の回復率は95%以上であることが好ましい。より好ましくは98%以上であり、最も好ましくは99%以上である。特に、包帯、プラスター基布、パップ材、外傷被覆剤、傷テープなどの医療用シートやオムツなどの人体や動物に触れる材料は、接触する相手である肌などの表層材と同等の高い変形性とその範囲内での高いひずみ回復性を有することが必要である。20%伸長後の回復率は95%より小さいと、繰り返し使用時に変形に追従できなくなったり、不織布の残留ひずみが大きいために表面が波立ったりするなどの問題点を生じるため問題となる。あるいは、回復率が悪いと変形後にシワなどが発生するなどの問題を生じる場合があり好ましくない場合があった。シート膝などの関節、腰の機能補助や痛みの緩和のためのベルトやサポーターに使用する場合にも同等の伸長回復性があることが好ましかった。
また、20%伸長後の回復率が90%以上である伸縮性シートは、マッサージ椅子の可動部近傍に使用して、機械部を見えなくしたり、埃の進入を防止したりする用途にも好適に使用できた。
熱可塑性樹脂よりなる伸長性不織布の伸長回復率を高くするためには、不織布が70〜200℃の温度で少なくとも一方向に5〜80%収縮処理されることが好ましい。収縮処理することで不織布内での繊維の緊張がほぐれること、繊維構造が安定化されることから伸長回復性が良くなるものと推定される。収縮処理される温度は、ポリマーの熱的な特性によるが、ハードセグメントとソフトセグメントよりなるブロック共重合ポリエステルの場合には70〜200℃の温度が適切であった。70度より温度が低いと伸長回復性を良くするための収縮を生じさせる際に時間がかかりすぎるなど問題であった。一方、200℃より温度が高いと繊維の一部が溶融して硬い風合いになったり、収縮が大きすぎるために不織布表面が波打ったりする問題を生じやすくあまり好ましくなかった。収縮量は5%より低いと伸長回復性の改善効果が少なく、80%以上では不織布の風合いが外観の不良を生じやすくなるためあまり好ましくない。
また、本発明の好ましい形態のひとつとして伸縮性不織布にフィルムを積層した伸縮性積層体に植毛することも好ましいが、伸縮性不織布の少なくとも片面に融点150〜230℃の間にあるブロック共重合ポリエステルよりなる厚み5〜50ミクロンのフィルムが押し出しラミネートされていることも特に好ましい形態のひとつである。積層方法としては単純に積層してもよいが、フィルムに伸縮性がない場合には伸縮性不織布を5〜50%程度伸長させた状態で貼りあわせることにより、応力解放後にフィルムが小さなシワ状に折れ曲がることにより積層体としての伸縮性を出す事が可能となる。不織布の伸長性がフィルムの伸長性より小さい場合には逆にフィルムをより多く伸長させた状態で不織布と張り合わせることでも同様のメカニズムにより伸縮性を高める事が可能である。フィルムを貼りあわせると一般的には伸長回復性が低下していく方向にあるため、フィルムの厚みが厚すぎないように注意する事が好ましい。積層貼り合せの方法としては、接着剤法でもよいがリサイクル性の観点などから、熱ラミネート法、押出ラミネート法、超音波ウェルダー法などによる接着が好ましい。
本発明の伸縮性不織布に、適当な組成のハードセグメントとソフトセグメントよりなるブロック共重合ポリエステルよりなる厚み5〜100ミクロンのフィルムを押出ラミネートすることにより、防水性を保ったうえで500〜10000g/m2・24時間の透湿度を無孔フィルム状態で達成することができる。衣料用途で用いる際には、植毛後の透湿度が1000〜10000g/m2・24時間にあることが特に好ましい。フィルム厚みが100ミクロンより厚いと耐水圧を高くすることが可能であるが透湿性に劣るという問題点を生じやすく、特に好ましくは50ミクロン以下である。一方、膜厚みが5ミクロンより薄いと、外力がかかったり、水圧がかかったりした際に膜の破壊が生じるために耐水性が低下しやすいのであまり好ましくない。不織布とフィルムを類似の化学構造の素材を使用したり、あるいは平衡水分率の近い素材を使用したりすることで、界面での剥離を防止する事が容易となる。
本発明の植毛シートの基布となる不織布やフィルムに、必要に応じてコロナ処理などを行うことにより、フィルムと不織布との接着性や植毛繊維の耐剥離性を改善することも推奨される。また、本発明の不織布やフィルムには、適切な酸化防止剤や耐候材、滑材、着色剤などを混合することも可能である。
次に本発明を具体的な実施例で説明する。
本発明で使用される測定法は以下のとおりである。
(厚み)7g/cm2荷重での厚みをピーコック厚み計により測定した。
(破断伸度)JIS L 1096に準じて、不織布を5cmx10cmの矩形に切り出し、有効巾5cm、ゲージ長2.5cmで一定クロスヘッド速度10cm/分により破断時の伸度を測定した。
(20%伸長回復率)JIS L 1096 B2法に準じて、無荷重下での初期標線間距離L0に対して20%伸長後に1分間放置してのち除重して標線間距離L1を測定した。残留ひずみ率を以下の式により測定した。
20%伸長回復率(%)=L1÷ L0 × 100
(繊維径)
操作型電子顕微鏡により適当な倍率で写真撮影を行い、ランダムに繊維を20〜200程度選んで各繊維の側面間の距離を測定した。撮影倍率より換算して円断面を仮定して繊維径を測定した。
(実施例1)
東洋紡績株式会社製共重合ポリエステル樹脂のペルプレンP40B(190℃でのMFR10g/10分、融点180℃)を215℃でスパンボンド法により直径14ミクロン、目付100g/m2の不織布を作成した。つづいて150℃の熱エンボスロールを用いて繊維の接着を行うと同時に不織布の収縮率が20%になるように加工をした。この不織布に目付20g/m2のポリエチレンテレフタレート樹脂製不織布を重ね合わせてから泡加工によりウレタン系の接着剤45g/m2付与してから、さらに約5万Vの電界で繊維径約11ミクロン、長さ0.9mmのナイロン繊維を電気植毛した。植毛完了後に、ポリエチレンテレフタレート樹脂製不織布は除去した。不織布の目付は214g/m2、厚み約1.3mmとなった。破断伸度が218%であり、20%伸長回復率は、96%であった。植毛により審美性が大幅に改善されたにもかかわらず、優れた伸縮性および伸長回復性が確認できた。得られた伸縮性シートを用いてサポータを作成し、肘に装着し運動したところ、密着性を有しつつ、皮膚との摩擦が適度であったためツッパリ感がなく、快適であった。
(比較例1)
東洋紡績株式会社製ポリエチレンテレフタレート樹脂をスパンボンド法により直径14ミクロン、目付100/m2の不織布を作成した。つづいて200℃の熱エンボスロールを用いて繊維の接着を行うと同時に不織布の収縮率が1.2%になるように加工をした。さらに、実施例1と同様にして繊維径約8ミクロン、長さ0.5mmのナイロン繊維を電気植毛した。不織布の目付は194g/m2、厚み0.75mmとなった。破断伸度が31%であり、20%伸長回復率は、20%未満であった。植毛により審美性が大幅に改善されたが、伸縮性がなく風合いが硬いために、フィット性が悪いうえにごわごわとした感じで、腰痛緩和コルセットなどに利用することは困難であった。
(比較例2)
実施例1で用いた不織布を用いて、植毛時の接着剤としてハードアクリル系(推定ガラス転移温度20度)を用いて含浸法により約53g/m2付与した以外は実施例1と同様にして植毛を行った。この際にポリエチレンテレフタレート製の長繊維不織布と重ねずにペルプレンP40B樹脂製の不織布単独で加工を行った。不織布の目付は223g/m2、厚み約1mmとなった。破断伸度が97%であり、20%伸長回復率は、49%であった。植毛により審美性が大幅に改善されたが、伸縮性が著しく低下して風合いが硬いために、不フィット性が悪いうえにごわごわとした感じで、腰痛緩和コルセットなどに利用することは困難であった。また、加工時に不織布が伸びてしまい、シートをロールに巻き取った際に中央部が盛り上がった状態となり、巻き皴を生じた。工程テンションやシート自重で変形してしまったことが原因と考えられる。
本発明の伸縮性シートは、人体を締め付けすぎず、更には優れた装着感、審美性を有するため、医療用途、一般衣料、スポーツ分野等幅広い用途に利用することができ、産業界に寄与することが大である。

Claims (7)

  1. 表面に繊維径が3〜20ミクロンの繊維が植毛されてなる目付が20〜250g/m2であるシートであって、少なくとも1方向の破断伸度が100%以上であり、かつ20%伸長時の伸長回復率が80%以上であることを特徴とする伸縮性シート。
  2. 請求項1において植毛される繊維がポリアミド及び/又はポリエステルである伸縮性シート。
  3. 植毛されるシート基布の主原料が、ハードセグメントとソフトセグメントからなるブロック共重合ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂のいずれかを主原料とすることを特徴とする請求項1又は2いずれかに記載の伸縮性シート。
  4. 請求項1〜3に記載の伸縮性シート基布が不織布であり、該不織布の片面に厚み5〜100ミクロンの伸縮性フィルムが積層されてなることを特徴とする伸縮性シート。
  5. マッサージ椅子の可動部近傍に使用される、植毛された繊維長が0.3〜3mmであることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の伸縮性シート。
  6. 関節、腰の機能補助や痛みの緩和のためのベルト又はサポーターに使用される、植毛された繊維長が0.3〜3mmである請求項1に記載の伸縮性シート。
  7. ハードセグメントとソフトセグメントからなるブロック共重合ポリエステルあるいはポリウレタン、ポリオレフィン、ポリアミドのいずれかからなる繊維径が3〜50ミクロンの長繊維不織布又は前記素材のいずれかよりなる押出フィルムに泡沫加工法により付与された接着剤を介してポリアミドあるいはポリエステルの繊維を植毛することを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の伸縮性シートの製造方法
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