JPH0978421A - 伸縮性不織布およびその製造方法 - Google Patents

伸縮性不織布およびその製造方法

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JPH0978421A
JPH0978421A JP7254585A JP25458595A JPH0978421A JP H0978421 A JPH0978421 A JP H0978421A JP 7254585 A JP7254585 A JP 7254585A JP 25458595 A JP25458595 A JP 25458595A JP H0978421 A JPH0978421 A JP H0978421A
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JP
Japan
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nonwoven fabric
fabric
stretchable
spun lace
elastomer
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JP7254585A
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English (en)
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Yoshikatsu Mizukami
義勝 水上
Tsutomu Tejima
勉 手島
Yoko Fukumoto
洋子 福本
Yutaka Tanaka
豊 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は表面風合いに優れ、伸縮性があ
り、伸縮回復率の大きい伸縮性不織布を安価に提供する
にある。 【解決手段】本発明の伸縮性不織布はスパンレース不織
布とエラストマー不織布からなる積層物であり、両者の
接合部分はエラストマーが溶融し、スパンレース不織布
の断面の少なくとも1/4以上、3/4以下の厚さまで
進入し、スパンレース不織布は溶融せずその形態を保持
している伸縮性不織布である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はディスポーザブル紙
おむつ、テープ等の伸縮性部分ほかに用いられる伸縮性
物品に関する。
【0002】
【従来の技術】紙おむつのウエスト部分等に伸縮性を保
持するため、ゴムやスパンデックスの紐等を縫いつけた
ものが既に上市されている。しかし、縫製上工数が多く
なり、経済的には不利であった。
【0003】このような用途に、伸縮性の不織布や編物
を使う事も提案されている。不織布では鐘紡(株)から
商標名「エスパンシオーネ」が市販されている。これは
ポリウレタンのメルトブロー不織布であり、縦横共に3
00%以上の伸度があり、50%伸長回復率は90%以
上ある。しかし、原料の高価なポリウレタンを使用する
ためディスポーザブル用途としては、特殊な用途にのみ
限定されていた。
【0004】コストを低減するために他のルーズな不織
布または編織物と積層することが考えられる。例えば特
開平6ー293117号公報にはこの不織布と類似の不
織布とポリウレタンの積層品の実施例が記載されてい
る。しかし、この例では引張強力を向上するために目付
けが1000g/m2 と異常に厚い不織布を使用する必
要があり、経済的にも、風合い的にも不利であった。ま
た、特殊な溶剤を接着に用いるため環境的に好ましくな
く、経済的にも不利である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は表面風
合いに優れ、伸縮性があり、伸縮回復率の大きい伸縮性
編物を安価に提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは課題を解決
するため、積層物の積層方法について研究を行い、本発
明の完成に至った。本発明の伸縮性不織布はパラレルウ
エッブスパンレース不織布とエラストマー不織布からな
る積層物であり、両者の接合部分はエラストマーが溶融
し、スパンレース不織布の断面の少なくとも1/4以
上、3/4以下の厚さまで進入し、スパンレース不織布
は溶融せずその形態を保持している伸縮性不織布であ
る。
【0007】本発明に用いる伸縮性基布としては伸縮性
の不織布および編物があり、その目付けは大き過ぎると
経済的に好ましくない。また、小さすぎると必要な伸長
応力が得られない。用途により異なるが適宜選択する必
要がある。この伸縮性基布の1例としてポリウレタン不
織布がある。このポリウレタン不織布としては例えば鐘
紡(株)製の商標名「エスパンシオーネ」がある。この
不織布は主として伸長応力の向上のため用いられ,目付
けが15g/m2 以上あれば50%伸長応力を25g/
cm以上にすることができ、目的を達する。
【0008】一方、伸縮性基布に積層するスパンレース
不織布は伸縮性を保持するためパラレルウエッブに限定
される。その伸縮性は幅方向に限定されるが、伸縮性は
1方向に残っていれば大半の用途には問題なく、取扱は
その方が良くなる。 このスパンレース不織布の原綿は
コットン等の天然繊維、レーヨン等の再生繊維、ポリプ
ロピレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート等の
合成繊維が用いられるが、引裂強度の保持の上では単繊
維強度の大きい合成繊維が好ましい。また、これらの原
綿は混合して用いることができる。原綿に捲縮性の高い
綿を用いると伸縮性がさらに増大するのでより好まし
い。例えば鐘紡(株)製の「エスパンディ」等がある。
このスパンレース不織布の目付けは10g/m2 以上あ
ればウエッブを重ねることができ、操業上、支障なく使
用できる。また、ウエッブ斑の小さい不織布を製造する
ことができ、好ましい。一方、目付けが50g/m2
超えると繊維の交絡が大きくなり過ぎ、幅方向の伸縮性
が小さくなってくる傾向にある。用途により交絡度と目
付けを選定するのが良い。
【0009】ポリウレタン不織布の替わりに他のエラス
トマー、例えばポリブチレンテレフタレートとポリブタ
ンジオールのブロックコポリマーおよびこの変性物、か
らなる不織布を基布として用いることもできる。この場
合、目付けが20g/m2 以上あれば50%伸長応力を
25g/cm以上にすることができる。
【0010】この様に、伸縮性基布に用いる不織布、及
び編織物の材料は例えばジフェニルメタン・ジイソシア
ネートやトリレン・ジイソシアネートのジイソシアネー
トとエステル、エーテル、カーボネート系ポリオールと
ブタンジオール等の鎖伸長剤からなるポリウレタンや、
ポリエチレンオキサイドとポリエチレンテレフタレート
のブロック共重合体等のエステル系エラストマーや、天
然ゴム等のゴム類が選択できる。しかし、伸縮回復性の
点ではポリウレタンがよい。現在では、上記ポリウレタ
ン不織布「エスパンシオーネ」が安定して工業生産され
ているため、入手し易い。
【0011】一般的には伸縮性不織布の製造に際し、伸
縮性基布とスパンレース不織布を張り合わせるために接
着剤を使用する。例えばポリウレタン系、エバ系等の柔
軟性に富んだ接着剤を用いる。しかし、本発明では接着
剤を使用しない。
【0012】本発明では接着方法として型押しに使用す
るエンボス加工方法を使用する。ここで、スパンレース
不織布が接着の際に溶融しない温度を加工温度に設定す
る。スパンレース不織布の溶融温度の少なくとも20℃
以下、好ましくは30℃以下であり、伸縮性基布の見か
けの溶融温度より上の加工温度である。伸縮性基布の見
かけの溶融温度はポリマー組成により異なる。見かけの
溶融温度は温度と圧力によって左右される。従って、エ
ンボスの形状が異なると圧力分布も異なり、伸縮性基布
の溶融状況も異なってくる。即ち、見かけの溶融温度は
常圧で測定した融点より低温になる。スパンレース不織
布が天然繊維等、融点を持たない場合は伸縮性基布のエ
ンボスに都合の良い温度を選定すれば良い。本発明の接
着強力は伸縮性基布が見かけ上溶融し、スパンレース不
織布の組織内に入り込み、一部はフィルム状または塊状
になり、スパンレース不織布を部分的に包埋することに
より生じる。
【0013】エンボスの形状は雄雌型になっていても良
い。金型のクリアランスは大きめに取る方がローラー巻
付が少なく、好ましい。同じ意味から、凸ローラーとフ
ラット金属ローラーの組合せのエンボスが好ましい。
【0014】エンボスの模様はドットでも筋でも格子で
も良い。またこれらの組合せでも良い。風合い上はドッ
ト模様が好ましい。エンボス面積が大きくなるほど、接
着強力は大きくなるが、風合いはフィルムに似て硬くな
るので注意を要する。従って、用途により適宜選択する
のが良い。
【0015】本発明は接合部分のエラストマーが溶融
し、スパンレース不織布の断面の少なくとも1/4以
上、3/4以下の厚さまで進入し、スパンレース不織布
は溶融せずその形態を保持している。この測定は走査型
電子顕微鏡(以下SEMと記す)によるクロスセクショ
ン写真によって行った。エラストマーの進入が1/4未
満では接着強力が弱く、容易に剥離した。エラストマー
の進入が3/4を越えるとフィルム的になり、風合いが
硬くなりすぎた。
【0016】上記の本発明の伸縮性不織布は染色するこ
とも可能であり、一般的な浸染、プリントができる。ま
た、原着伸縮性基布を用いることもできる。さらには、
抗菌剤を混合した伸縮性基布や編物を用いることによ
り、抗菌性能を付与することもできる。また、撥水加工
や、消臭加工等を行った伸縮性基布やスパンレース不織
布を用いることにより、撥水性や、消臭性の機能を付与
することもできる。
【0017】
【発明の効果】本発明の伸縮性不織布はエラストマーに
より伸縮性、特に伸縮回復率に優れ、スパンレース不織
布により引裂き、引張等の機械的物性に優れている。ま
た、積層する際に接着剤を用いない。従って、製造工程
も単純であり、初期設備投資、運転コストも廉価であ
る。
【0018】
【実施例】さら、詳細は実施例にて説明する。伸縮性不
織布等の伸縮性等の測定はJISの編物、芯地の不織布
の規格に準じて測定した。 実施例1 鐘紡(株)製ポリエステル綿SD1.3d、51mmをカ
ードに掛け、パラレルウエッブを作成し、3枚パラレル
に重ねてスパンレース機に供給し、水流交絡法により目
付け25g/m2 のスパンレース不織布を製造した。水
流交絡の程度は軽めにし、幅方向の引張破断伸度が20
0%を超えるように調整した。このスパンレース不織布
の機械方向、幅方向の引張強度はそれぞれ0.25kg/
5cm、0.02kg/5cm、伸度はそれぞれ13%、20
3%であった。
【0019】このスパンレース不織布に鐘紡(株)製の
ポリウレタン不織布商標名「エスパンシオーネ」の目付
け50g/m2 を幅0.3mmの熱融着部、直交する格子
の大きさが4mm角である深さ0.5mmの金属加熱エンボ
スローラーとフラットなクロムメッキ金属ローラーで圧
着して積層した。加熱ローラーの温度は170℃で行
い、スパンレース不織布が加熱ローラーに接するように
積層し、ゲージ圧20kg/cm2 で圧着した。
【0020】本発明の伸縮性不織布の引張強度は機械方
向、幅方向それぞれ0.88kg/5cm、0.38kg/5
cmであった。また、50%引張伸長回復率は幅方向が8
9%であった。SEMでクロスセクションを写真撮影す
ると接合部分ではスパンレース不織布にポリウレタンが
1/2〜2/3の厚さまで進入していた。50%伸縮を
100回繰り返しても、スパンレース不織布とポリウレ
タン不織布は剥離しなかった。ポリウレタンは接合部分
で一部分はフィルム化していたが、大部分は繊維形状が
認められた。風合いは柔らかく、好ましかった。
【0021】金属ローラーの加熱温度を200℃に上げ
ると、ポリウレタンは融着が進み、クロスセクション写
真でスパンレース不織布の3/4を越え、一部はスパン
レース不織布の厚さまで進入していた。この参考例では
風合いがフィルムライクになり、硬くなりすぎた。
【0022】また、金属ローラーの加熱温度が170℃
でもポリウレタンとスパンレース不織布を逆に積層し、
ポリウレタンが加熱ローラーに接するようにするとポリ
ウレタンが金属エンボスローラーに巻上がり、操業でき
なかった。
【0023】実施例2 スパンレース不織布の目付けのみ変化させる以外は実施
例1と同様に進めて、伸縮性不織布を作成した。なお、
水流交絡の程度(水圧と水量)は変化させなかった。得
られた伸縮性不織布の物性を測定し、結果を表1に示し
た。引張強度は機械方向、引張伸度は幅方向の測定値で
ある。
【0024】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 13/525 D06M 17/00 Z 17/00 13/52

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラレルウエッブスパンレース不織布と
    エラストマー不織布からなる積層物であり、両者の接合
    部分はエラストマーが溶融し、スパンレース不織布の断
    面の少なくとも1/4以上、3/4以下の厚さまで進入
    し、スパンレース不織布は溶融せずその形態を保持して
    いる伸縮性不織布。
  2. 【請求項2】 エラストマーがポリウレタンである請求
    項1記載の伸縮性不織布。
  3. 【請求項3】 接着方法がエンボス加工である請求項1
    記載の伸縮性不織布の製造方法。
JP7254585A 1995-09-05 1995-09-05 伸縮性不織布およびその製造方法 Pending JPH0978421A (ja)

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