JP2006261384A - 酸化物熱電変換材料の構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】発電に有効な温度差をつけることが可能な酸化物熱電変換素子、及び熱電変換システムを提供する。
【解決手段】p型及びn型の酸化物半導体から構成される熱電素子において、p型及びn型の酸化物半導体又はいずれかの酸化物半導体が、気孔相の複合構造を含むことからなる熱電変換素子の構造、p型及びn型の酸化物半導体で構成される熱電素子であって、いずれかの酸化物半導体が、上記構造を有する熱電素子、及び熱電変換システム。
【効果】気孔相の複合構造を導入することにより、熱電変換材料中に容易に温度差をつけて、発電効率を大幅に高めることを可能とする熱電素子を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱電材料中に容易に温度差をつけることを可能とする熱電変換材料の微細構造に関するものであり、更に詳しくは、該構造を有する酸化物熱電素子、及び該素子を使用した熱電変換システムに関するものである。本発明は、酸化物半導体からなる熱電素子において、該酸化物半導体に、気孔相の複合構造を導入することにより、熱電変換材料中に温度差を容易につけて、高い熱電変換効率を発揮することが可能な新しい酸化物熱電素子、及び発電システムを提供するものである。
即ち、本発明は、例えば、大気中に廃棄されている熱エネルギーを有効に利用して、直接電気エネルギーに効率良く変換することが可能な熱電素子を提供して、エネルギー利用効率を向上させるものであり、熱電変換発電の技術分野において、発電に有効な温度差を素子に付けることを可能とする熱電素子の構造を提供するものである。また、本発明は、特殊な素材を使用することなく、また、燃料電池のように水素等の資源を使用することなく、廃熱等を直接、効率よく電気エネルギーに変換することが可能な、低コストで、環境に優しい熱電変換システムを提供するものである。
我が国では、一次供給エネルギーからの有効なエネルギーの利用効率は30%程度しかなく、約70%ものエネルギーを最終的には熱として大気中に廃棄している。また、工場及びごみ焼却場等の燃焼により生ずる熱も他のエネルギーに変換されることなく大気中に廃棄されている。このように、我々人類は、非常に多くの熱エネルギーを無駄に廃棄しており、希少となりつつある化石エネルギーからわずかなエネルギーしか獲得していない。
エネルギーの利用効率を向上させるためには、例えば、大気中に廃棄されている熱エネルギーを利用できるようになれば良い。そのためには、熱エネルギーを直接電気エネルギーに変換する熱電変換は有効な手段である。この熱電変換とはゼーベック効果を利用したものである。即ち、熱電発電は、熱電変換材料の両端に温度差をつけることで電位差を生じさせ、発電を行う直接エネルギー変換法である。
この熱電発電では、熱電変換材料の一端を廃熱により生じた高温部に配置し、もう一端を大気中に配置して、両端に外部抵抗を接続するだけで電気が得られ、一般の発電に必要なモーターやタービン等の可動装置は全く必要ない。このため、コストも安く、更に、燃焼等によるガスの排出も無く、熱電変換材料が劣化するまで継続的に発電を行うことが可能である。また、熱電発電は、出力エネルギー密度が高く、更に、発電機(モジュール)そのものが小型、軽量化が可能であるため、例えば、携帯電話やノート型パソコン等の移動用電源としても用いることができる。
この様に、熱電発電は、今後心配されるエネルギー問題への解決の一端を担うと考えられている。なかでも酸化物熱電素子は、高温安定性に優れ、400℃以上での使用が可能であるため、高温廃熱の有効的な利用に大きく寄与すると位置づけられ、多くの提案がなされている(例えば、特許文献1、2参照)。また、高温動作により発電効率が上昇すること、更に、温度差が大きいほど出力密度も上がることから、高温作動型熱電素子の実現が特に期待されている。
しかしながら、発電素子を作製してその評価を行うと、その出力が、酸化物熱電変換材料の物性より予想される理論出力よりも大幅に低下するという問題があった。これは、発電に寄与する酸化物熱電変換材料に、温度差がついていないためであるということが詳細な検討により明らかとなった。すなわち、発電素子を構成する電極、基板、ケーシング、ヒートシンク等の他の部材及びこれらの部材同士の接合部での熱抵抗が大きく、熱電変換材料に温度差がついていないという問題であった。また、自然放冷により素子を冷却する場合は、熱電変換材料の熱伝導率が高すぎるため、ほとんど温度差がつかないという問題があった。
この様な問題を解決するために、例えば、燃焼型の熱電素子が提案されている(特許文献3、非特許文献1参照)。この方式では、開気孔を有する熱電素子に燃焼ガスを通過させ、熱電素子の一端で燃焼させることにより、温度差を強制的につけている。しかし、この方式は、廃熱の発電利用には利用することができず、省エネルギーという目的を達成することができない。
特開2003−229605号公報 特開2003−48714号公報 特開2002−345271号公報 趙 源丞、宮崎武彦、土井良彦、林 宏爾、日本金属学会誌、第60巻、第3号(1996)p311−317
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、上記従来技術の問題を解決し、酸化物熱電素子に発電に有効な温度差をつけることを可能とする酸化物熱電素子を開発することを目標にして鋭意研究を積み重ねた結果、気孔相の複合構造を有する酸化物により構成された熱電変換材料を用いることにより、所期の目的を達成することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、大きな温度差をつけることが可能な酸化物熱電変換素子、及び該熱電素子を使用した熱電変換システムを提供することを目的とするものである。また、本発明は、p型及びn型の酸化物半導体で構成される熱電素子において、いずれかの酸化物半導体を、上記酸化物熱電変換材料で構成した発電効率の高い熱電素子を提供することを目的とするものである。また、本発明は、自然放冷により酸化物熱電素子を冷却した場合においても、有効な温度差を保持することが可能な熱電素子を提供することを目的とするものである。更に、本発明は、例えば、大気中等に廃棄されている熱エネルギーを直接電気エネルギーに変換し、熱エネルギーの変換効率を向上させること、及び環境に優しく、省エネルギーを達成することを可能とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)p型及びn型の酸化物半導体から構成される熱電素子において、p型及びn型の酸化物半導体又はいずれかの酸化物半導体が、気孔相の複合構造を含むことを特徴とする熱電素子。
(2)酸化物半導体が、気孔相を体積分率で40%以上含む上記(1)に記載の熱電素子。
(3)酸化物半導体が、気孔相の体積分率を熱流束の方向に対して変化させた傾斜構造又は層状構造を有する上記(1)に記載の熱電素子。
(4)粉末の大きさの異なる層を積層することにより形成された傾斜構造を有する上記(3)に記載の熱電素子。
(5)熱電材料の圧力勾配下での焼結により形成された傾斜構造を有する上記(3)に記載の熱電素子。
(6)多角形の気孔を導入して熱伝導率を低下させた上記(1)に記載の熱電素子。
(7)p型酸化物半導体が、ナトリウムコバルト酸化物、カルシウムコバルト酸化物、又はリチウム添加酸化ニッケルであり、n型酸化物半導体が、ランタンビスマスニッケル酸化物、ストロンチウム鉛酸化物、又は酸化亜鉛である上記(1)に記載の熱電素子。
(8)気孔相として、外気と遮断された閉気孔を導入した上記(1)に記載の熱電素子。
(9)p型及びn型の酸化物半導体から構成される熱電素子において、p型及びn型の酸化物半導体又はいずれかの酸化物半導体が、気孔相の複合構造を含むことを特徴とする熱電素子の構造。
(10)上記(9)に記載の熱電素子の構造を有する熱電材料を構成要素として含むことを特徴とする熱電変換システム。
更に、本発明について詳細に説明する。
本発明は、p型及びn型の酸化物半導体からなる酸化物熱電変換素子において、該酸化物半導体が、気孔相の複合構造を含むことを特徴とするものである。本発明は、p型及びn型の酸化物半導体で構成された熱電素子であって、好適には、例えば、p型及びn型の酸化物半導体又はいずれかの酸化物半導体が、気相を体積分率で40%以上含むことを特徴とするものである。本発明は、上記酸化物半導体に、気孔相を含む複合構造を導入することにより、酸化物熱電変換材料中に容易に温度差をつけることを可能とするものである。また、本発明では、気孔相の体積分率を傾斜構造とすることにより、温度差を更に大きくすることが可能である。更に、本発明では、本発明と、例えば、廃熱回収システム等を組み合わせることにより、廃熱の発電利用が可能な熱電変換システムを構築することが可能である。
本発明において、酸化物熱電変換材料としては、p型酸化物半導体及びn型酸化物半導体の両者が用いられ、例えば、p型ではナトリウムコバルト酸化物やカルシウムコバルト酸化物、n型ではランタンビスマスニッケル酸化物やストロンチウム鉛酸化物等が例示される。これらの熱電変換材料に、発電に有効な温度差をつけるには、これらを熱伝導率の低い材料とする必要がある。このためには、第2相を材料中に分散させることが有効である。ここで、第2相としては、その熱伝導率が、熱電変換材料の熱伝導率より低いものを選定する。ところで、酸化物熱電変換材料の熱伝導率は、数W/mKである。この値は、一般の低熱伝導率材料とほぼ同程度の値であり、そのために、酸化物中に、他の固相を分散しても、熱伝導率の低下にはほとんど寄与しない。
本発明者らは、熱伝導率を低下させるための唯一の有効な方法は、熱電変換材料中に気孔を導入することであると考えた。そこで、本発明者らは、酸化物熱電変換材料に、気孔を導入した複合構造とすることによって、その熱伝導率を低下させることを検討した。その結果、酸化物熱電変換材料中に、気孔を分散することにより、熱伝導率は大きく低下したが、熱伝導率の変化量は、気孔の体積分率と以下の関係で表された。
(式中、kは気孔を分散した材料の熱伝導率、kは緻密な材料の熱伝導率、Vは気孔の体積分率である。)
例えば、気孔の体積分率を40%程度とすると、熱伝導率は1/2になり、素子形状及び熱流量が同じ場合、温度差は2倍となる。気孔の導入は、熱伝導率を下げるという良い効果を生む一方で、電気抵抗率を上昇させるので、発電効率を下げる原因とも考えることができる。熱電変換材料を評価する指数に性能指数Zがある。
(式中、Sはゼーベック係数、ρは電気抵抗率、kは熱伝導率である。)
この式で示されるように、電気抵抗率の上昇により熱伝導率の低下効果が相殺されると、気孔の導入は、Zの向上には寄与しないことになる。実際、両者はフォノン伝導又は電子伝導という違いはあるが、両伝導に与える気孔の影響は全く同じであった。即ち、ρkは気孔率によらず一定であった。したがって、気孔の導入は、Zには全く影響を与えず、換言すれば、熱電変換材料の熱電特性は気孔の導入によっても変わらないことになる。
ところで、熱電発電の最大効率ηは次の式で与えられる。
(式中、ΔTは熱電変換材料両端の温度差、Tは熱電変換材料の高温端の温度、Tは低温端の温度である。)
また、Mは次式で表せる。
これらの数式より、Zが同じ場合は、ΔTが大きいほど、発電効率は高くなることがわかる。即ち、気孔の導入により、熱電変換材料に発生する温度差は確実に大きくなるので、熱電素子の発電効率を向上させることができる。例えば、気孔相の体積分率を40%以上とすると、温度差を2倍以上とることができ、その結果、発電効率を倍増することが可能となる。
次に、本発明の酸化物熱電変換材料について説明すると、本発明では、熱電変換材料としては、p型酸化物半導体及びn型酸化物半導体の両者が用いられ、p型では、例えば、ナトリウムコバルト酸化物、カルシウムコバルト酸化物、リチウム添加酸化ニッケル、n型では、例えば、ランタンビスマスニッケル酸化物、ストロンチウム鉛酸化物、酸化亜鉛が例示される。更に具体的には、p型として、Ca2.7Bi0.3Co、NaCo、NiO、n型として、La0.9Bi0.1NiO、SrPbO、(Zn,Al)Oが挙げられる。これらのp型及びn型の酸化物半導体から構成される熱電素子の構造は、例えば、図1で示される熱電素子の構造となっている。
本発明の酸化物熱電変換材料を構成する酸化物半導体は、好適には、気孔相を体積分率で40%以上含む複合構造を有するものである。酸化物半導体に、気孔相を体積分率で40%以上を導入することにより、従来の酸化物半導体と比較して、発電効率は著しく向上する。
本発明の酸化物熱電変換素子は、種々の方法で形状を構築することができるが、最も一般的な方法としては、粉末焼結法が用いられる。原料粉末には、所定の化学組成比になるように秤量後、熱処理を施し、固相反応により合成した後、粉砕処理により微粉化したものを用いるのが最も一般的である。この際、粉砕方法には、ボールミルによる方法を用い、処理時間や粉砕媒体、及び粉砕速度を調整することで、所望の大きさの粉末とする。この方法は、大量に粉末を合成する場合に適している。これにより、およそサブミクロンから数ミクロンの大きさで、不規則な形状の粉末を得ることができる。
あるいは、上記粉末を共沈法により合成しても良い。この方法では、溶液より所望の粉末を析出させることで原料粉末を得る。これにより、数10ナノメートルの微細な粉末を得ることができる。他に、溶融塩を用いて結晶を成長させ、単結晶の粉末を合成する方法がある。この方法によれば、ファッセットの現れた板状又は針状の粉末を得ることができる。あるいは、例えば、硝酸塩等の塩を溶媒中で混合し、加熱により水和物として結晶化させ、更に、高温に加熱することにより金属酸化物を合成する方法を用いても良い。
これらの合成方法で得られたいずれかの粉末、又は適宜それぞれを混合した粉末を、乾式プレスによりブロック状に成形すること、あるいは、粉末を水系又は有機系溶媒に分散させスラリーを作製し、シート状に乾燥させ、シートを積層・熱圧着させることにより板材を作製し、これを所望の形状に切断してブロック体を得ること、あるいは、粉末を可塑性の樹脂と混合し、型より押し出すことにより棒状の成形体を作製し、これを所望のブロック形状に切断すること、等により成形体とすることができる。より気孔の体積含有率を増やしたい場合は、これらの成形体中に気孔形成体や、発泡剤を加えても良い。
次に、上記成形体を加熱し、脱脂及び焼結を行う。焼結は、酸化雰囲気中で行うことが望ましい。気孔形成体や発泡剤を混入した場合は、例えば、脱脂工程の昇温速度は毎分10℃以下の速度で昇温を行うことが好ましい。それ以上の昇温速度で昇温を行うと、熱電変換材料が割れたり、粗大な気孔が導入されたりするので望ましくない。
熱電材料の熱伝導率を低下させるには、気孔率を増やすことが最も効果的であるが、その形状によっても若干(数%)影響される。例えば、球状の気孔よりは、多角形の気孔の方が、同じ気孔率でも数%程度熱伝導率が低くなる。また、熱対流の影響を避けるために、外気と遮蔽された閉気孔を導入することが好ましい。
これらの気孔構造は、一様である必要はなく、傾斜構造や層状構造をとっても良い。後記する実施例に示したように、熱電素子で気孔相の体積分率を、熱流束の方向に対して変化させた傾斜構造を有する酸化物半導体を用いた場合は、同程度の気孔率を有する均一な酸化物半導体を用いた場合と比較して、例えば、温度差を約10〜30℃程度高くすることが可能である。このように、酸化物半導体材料の気孔相の体積分率を傾斜構造にすることにより、熱電材料に温度差をつけることが可能であり、それにより発電効率が向上するが、その気孔率については、好適には、例えば、一端の気孔率を40体積%とし、他端を60体積%とすることが例示される。しかし、これらに制限されるものではなく、本発明では、気孔相の体積分率は任意に設計することができる。
本発明では、酸化物半導体の、気孔相の傾斜構造は、例えば、粉末の大きさの異なる層を積層することにより作製することができる。この方法では、シートを積層・熱圧着する成形法を用いることが好ましい。あるいは、例えば、熱電変換材料を圧力勾配下で焼結しても良い。圧力勾配を発生させるには、遠心焼結が利用できる(特開2004−359529号公報参照)。この方法では、遠心力下で焼結が行われるが、試料内のそれぞれの場所は、その場所より回転半径の内側にある材料の重さを支える必要があるため、回転半径方向に圧力が傾斜する。このため、多孔体を作製した場合、気孔率が連続的に変化するという特徴がある。
形状が直方体の酸化物熱電変換材料で、無負荷の場合の温度分布は、気孔率により以下のように表される。
(式中、T(x)は高温端からx離れた場所の温度、Thは高温端の温度、qは熱流量、xは高温端からの距離、V(x)は気孔率(xの関数)である。)
熱電素子では、qは冷却側の熱流量により決まる。例えば、自然放冷の場合は、フィンの形状により決定される。
従来の酸化物熱電素子には、実際に発電素子を作製してその評価を行うと、その出力が、材料の物性値から予想される理論出力よりも大幅に低下するという問題があった。これは、熱電変換素子に、発電に有効な温度差がついていないことに起因するものであり、特に、自然放冷により素子を冷却する場合には、ほとんど温度差がつかない。これに対して、本発明では、酸化物半導体に、気孔相を含む複合構造を導入することにより、熱電材料中に容易に温度差をつけて、発電に必要な温度差を確保することを可能とした酸化物熱電変換素子及びこの熱電素子を使用した熱電変換システムを提供することが可能となる。これにより、従来、酸化物熱電素子において問題点とされていた、出力の大幅低下を防止することを可能とする新しい酸化物熱電変換材料の微細構造を提供することを実現するものである。
本発明により、(1)高温型熱電素子である酸化物熱電素子に、発電に有効な温度差をつけることができる、(2)酸化物半導体に、気孔相を含む多孔体構造を導入することにより、熱電素子に温度差を大きくつけて、発電効率を向上させることができる、(3)自然放冷により酸化物熱電素子を冷却した場合においても、有効な温度差を保持することが可能な熱電素子を提供することができる(4)大気中等に廃棄されている熱エネルギーを有効に利用し、エネルギー利用効率を向上させることが可能な熱電素子を提供することができる、(5)環境に優しく、省エネルギーを達成することが可能な発電システムを提供することができる、という格別の効果を奏する。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
(1)原料粉末の調製
CaCO、Co、Biを、化学組成が、Ca2.7Bi0.3Coとなるように秤量し、ボールミルによりエタノール中で12時間混合した後、ロータリーエバポレーターにより乾燥し、乳鉢により解砕した。解砕した粉末を、800℃で10時間、大気中で仮焼させた。同仮焼粉末を、再度、乳鉢により解砕し、単軸プレスにより30MPaを加えてペレットを作製した。次に、ペレットを850℃で20時間、酸素分圧1気圧の雰囲気中で加熱し、固相反応させて合成を行った。合成後、ペレットをボールミルによりエタノール中で24時間粉砕し、ロータリーエバポレーターにより乾燥し、乳鉢により解砕して、150μmのふるいにかけた。得られた粉末を、XRDにより解析し、所望の相が得られていることを確認し、p型の熱電変換材料の原料粉末とした。
(2)多孔体構造を有する熱電材料(実施例材料)及び緻密な熱電材料(比較例材料)の製造
p型の熱電変換材料の原料粉末Ca2.7Bi0.3Coを、単軸プレスにより30MPaを加えてペレットを作製し、同ペレットを、空気中、850℃、無加圧で焼結させた。この材料の気孔率は20%程度であった。
また、比較例として、p型の熱電変換材料の原料粉末Ca2.7Bi0.3Coを、単軸プレスにより30MPaを加えてペレットを作製し、同ペレットを、空気中、850℃、8MPaで加圧しながら熱間フォージングにより焼結させ、緻密なp型熱電変換材料を得た。この材料の気孔率は4%以下であった。
(3)熱伝導率の測定
上記により作製した、多孔体構造を有する熱電変換材料(本発明材料)、及び緻密な熱電変換材料(比較例材料)の熱伝導率を、レーザーフラッシュ法により測定した。その結果、気孔を導入することで大幅に熱伝導率が低下することを確認した。表1にその結果を示す。
(1)原料粉末の調製
硝酸ランタン、硝酸ビスマス、硝酸ニッケルを、化学組成が、La0.9Bi0.1NiOとなるように秤量し、これらを蒸留水に溶解させた。同溶液を加熱により蒸発乾固した後、600℃にて10時間、大気中で仮焼させた。同仮焼体をボールミルによりエタノール中で24時間粉砕し、ロータリーエバポレーターにより乾燥し、乳鉢により解砕した。解砕した粉末を、900℃で20時間、酸素分圧1気圧の雰囲気中で固相反応させた。固相反応後、乳鉢により解砕し、再度、同条件で固相反応を行った。同ペレットを、ボールミルによりエタノール中で24時間粉砕し、ロータリーエバポレーターにより乾燥し、乳鉢により解砕した後、150μmのふるいにかけた。得られた粉末を、XRDにより解析し、所望の相が得られていることを確認し、n型の熱電変換材料の原料粉末とした。
(2)多孔体構造を有する熱電材料(実施例材料)及び緻密な熱電材料(比較例材料)の製造
n型の熱電変換材料の原料粉末La0.9Bi0.1NiOを、単軸プレスにより30MPaを加えてペレットを作製し、同ペレットを、空気中、900℃、無加圧で焼結させた。この材料の気孔率は40%程度であった。
また、比較例として、n型の熱電変換材料の原料粉末La0.9Bi0.1NiOを、単軸プレスにより30MPaを加えてペレットを作製し、同ペレットを、空気中、900℃、8MPaで加圧しながら熱間フォージングにより焼結させ、緻密なn型熱電変換材料を得た。この材料の気孔率は4%以下であった。
(3)熱伝導率の測定
上記により作製した多孔体構造を有する熱電変換材料(本実施例材料)、及び緻密な熱電変換材料(比較例材料)の熱伝導率を、レーザーフラッシュ法により測定した。気孔を導入することにより大幅に熱伝導率が低下することを確認した。その結果を表2に示す。気孔率を40%とした場合、半分以下に熱伝導率を低下させることができた。
実施例1で合成したp型の熱電変換材料の原料粉末Ca2.7Bi0.3Coを、単軸プレスにより30MPaを加え、更に、静水圧加圧により100MPa加えてペレットを作製した。同ペレットに、1万Gの遠心力を加えることにより、300MPa/mの圧力勾配を試料に発生させた。圧力勾配を発生させながら試料を850℃に加熱し、粉末焼結を行った。SEMにより試料断面を観察し、試料内に気孔傾斜構造が形成されていることを確認した。同SEM像を画像解析し、試料の一端では気孔率が20%、反対の一端では、10%となっていることを確認した。試料の平均気孔率は17%であった。本実施例で作製した傾斜試料、及び同程度の気孔率を有する均一試料を、熱流量が同じになるように冷却したところ、傾斜試料の方が、温度差が約10℃大きかった。
実施例2で合成したn型の熱電変換材料の原料粉末La0.9Bi0.1NiOを、単軸プレスにより30MPaを加え、更に、静水圧加圧により100MPa加えてペレットを作製した。同ペレットに、1万Gの遠心力を加えることにより、300MPa/mの圧力勾配を試料に発生させた。圧力勾配を発生させながら試料を900℃に加熱し、粉末焼結を行った。SEMにより試料断面を観察し、試料内に気孔傾斜構造が形成されていることを確認した。同SEM像を画像解析し、試料の一端では気孔率が40%、反対の一端では、30%となっていることを確認した。試料の平均気孔率は36%であった。本実施例で作製した傾斜試料、及び同程度の気孔率を有する均一試料を、熱流量が同じになるように冷却したところ、傾斜試料の方が、温度差が約30℃大きかった。
以上詳述したように、本発明は、酸化物半導体からなる熱電変換材料の構造に係るものであり、本発明は、高温型熱電素子である酸化物熱電変換材料に、気孔を含む複合構造を導入して、熱電変換材料の熱伝導率を大幅に低減させ、発電に有効な温度差を付与することを可能とする熱電素子の構造を提供するものである。本発明の酸化物熱電素子は、気孔を含む複合構造により、発電に有効な温度差を素子につけることを可能とするものである。
また、本発明の熱電素子は、自然放冷により酸化物熱電素子を冷却した場合においても、有効な温度差を保持することが可能であることから、小型用電源として利用した場合、あるいは使用環境により強制冷却ができない場合に、特に有効な発電手段であり、熱電素子の産業への応用を促進するものである。更に、本発明は、大気中等に廃棄されている熱エネルギーを有効に利用し、環境に優しく、省エネルギーを達成することができる発電システムを提供することを可能とするものである。
本発明の熱電素子の概略図を示す。
符号の説明
1. 多孔質n型セラミックス半導体
2. 多孔質p型セラミックス半導体
3. 断熱層
4. 基板

Claims (10)

  1. p型及びn型の酸化物半導体から構成される熱電素子において、p型及びn型の酸化物半導体又はいずれかの酸化物半導体が、気孔相の複合構造を含むことを特徴とする熱電素子。
  2. 酸化物半導体が、気孔相を体積分率で40%以上含む請求項1に記載の熱電素子。
  3. 酸化物半導体が、気孔相の体積分率を熱流束の方向に対して変化させた傾斜構造又は層状構造を有する請求項1に記載の熱電素子。
  4. 粉末の大きさの異なる層を積層することにより形成された傾斜構造を有する請求項3に記載の熱電素子。
  5. 熱電材料の圧力勾配下での焼結により形成された傾斜構造を有する請求項3に記載の熱電素子。
  6. 多角形の気孔を導入して熱伝導率を低下させた請求項1に記載の熱電素子。
  7. p型酸化物半導体が、ナトリウムコバルト酸化物、カルシウムコバルト酸化物、又はリチウム添加酸化ニッケルであり、n型酸化物半導体が、ランタンビスマスニッケル酸化物、ストロンチウム鉛酸化物、又は酸化亜鉛である請求項1に記載の熱電素子。
  8. 気孔相として、外気と遮断された閉気孔を導入した請求項1に記載の熱電素子。
  9. p型及びn型の酸化物半導体から構成される熱電素子において、p型及びn型の酸化物半導体又はいずれかの酸化物半導体が、気孔相の複合構造を含むことを特徴とする熱電素子の構造。
  10. 請求項9に記載の熱電素子の構造を有する熱電材料を構成要素として含むことを特徴とする熱電変換システム。
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