JP2006261037A - アルカリ蓄電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 内圧特性が良好で、且つ、長期間にわたり自己放電特性が良好なアルカリ蓄電池を提供する。
【解決手段】 本発明のアルカリ蓄電池は、正極、負極、セパレータ、及びアルカリ性の電解液を備える。このうち、セパレータは、当該セパレータを構成する繊維が、酸化チタンを担持し、且つ、親水化処理されてなり、2種類の材質部分を含む分割型複合繊維であって、一方の材質部分が他方の材質部分に比べて、酸化チタンの担持量、及び親水化処理による親水化の程度、のいずれについても上回る分割型複合繊維を有する。

Description

本発明は、アルカリ蓄電池に関する。
アルカリ蓄電池は、ポータブル機器や携帯機器などの電源として、また、電気自動車やハイブリッド自動車などの電源として注目されている。このようなアルカリ蓄電池としては、様々なものが提案されているが、このうち、水酸化ニッケルを主体とした活物質からなる正極と、水素吸蔵合金を主成分とした負極とを備えるニッケル水素二次電池は、エネルギー密度が高く、信頼性に優れた二次電池として急速に普及している。
ところで、ニッケル水素二次電池では、充放電の繰り返しに伴い、水素吸蔵合金がアルカリ電解液と反応して腐食する。腐食により水素吸蔵合金の成分が、金属イオンとなってアルカリ電解液中に溶出すると、この金属イオンが導電性析出物となってセパレータや正極上に析出し、この導電性析出物によって正極と負極との間に連続した導電パスが形成されてしまうことがあった。特に、セパレータに保持される電解液の量が減少(液枯れ)すると、電解液に溶出した金属イオンがセパレータ上に析出し易くなるので、導電パスが形成され易くなる。このため、ニッケル水素二次電池では、充放電の繰り返しにより、自己放電特性が低下(悪化)してしまう問題があった。
これに対し、近年、自己放電特性を良好とするアルカリ蓄電池が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−113904号公報
特許文献1では、セパレータを構成する繊維に、金属酸化物粒子(酸化チタンなど)を担持させている。この金属酸化物粒子は、単独で高い親水性を有している。このため、セパレータを構成する繊維に金属酸化物粒子を担持させることにより、セパレータの保液性を良好にすることができる。しかも、金属酸化物粒子を担持させることにより、セパレータを構成する繊維の表面積を増大させることができる。これにより、セパレータの繊維に沿って形成される正極と負極との間のパス(以下、これを正負極間パスともいう)を長くできるので、正負極間を連結する導電パスが形成され難くなる。従って、セパレータを構成する繊維に、金属酸化物粒子を担持させることにより、アルカリ蓄電池の自己放電特性を良好とすることができるとされている。
ところが、アルカリ蓄電池では、長期間にわたる充放電の繰り返しにより、電解液が、正極活物質結晶格子間や電極の膨潤により生じた電極空間に取り込まれ、セパレータ中の電解液が不足してしまう問題がある。このため、特許文献1のように、セパレータに金属酸化物粒子を担持させたアルカリ蓄電池でも、長期間にわたる充放電の繰り返しによって、セパレータ内の電解液が次第に減少し、良好な自己放電特性が維持できなくなる虞があった。特に、近年、ニッケル水素二次電池などのアルカリ蓄電池について(特に、電気自動車やハイブリッド自動車などの電源に用いる場合)、更なる電池寿命の長期化の要求が高まっている。しかしながら、特許文献1のアルカリ蓄電池では、その要求を満足させることができなかった。
セパレータの液枯れを抑制するためには、予め、アルカリ蓄電池に、多量の電解液を注液しておくことが考えられる。しかしながら、多量の電解液を注液すれば、セパレータの通気性が低下してしまい、アルカリ蓄電池の内圧が上昇してしまう虞がある。その上、極板の金属成分が、金属イオンとなってアルカリ電解液中に溶出し易くなるので、正負極間を連結する導電パスが形成され易くなってしまう。このため、単純に、電解液の液量を増加させても、上記課題を解決することはできなかった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、内圧特性が良好で、且つ、長期間にわたり自己放電特性が良好なアルカリ蓄電池を提供することを目的とする。
その解決手段は、正極、負極、セパレータ、及びアルカリ性の電解液を備えるアルカリ蓄電池であって、上記セパレータは、当該セパレータを構成する繊維が、酸化チタンを担持し、且つ、親水化処理されてなり、2種類の材質部分を含む分割型複合繊維であって、一方の材質部分が他方の材質部分に比べて、上記酸化チタンの担持量、及び上記親水化処理による親水化の程度、のいずれについても上回る分割型複合繊維を有するアルカリ蓄電池である。
本発明のアルカリ蓄電池では、セパレータを構成する繊維に、親水化処理が施されている。これにより、セパレータの保液性を良好とすることができる。
さらに、本発明のアルカリ蓄電池では、セパレータを構成する繊維に、酸化チタンが担持されている。酸化チタンは、単独で高い親水性を有しているため、セパレータを構成する繊維に酸化チタンを担持させることにより、セパレータの保液性を良好にすることができる。しかも、酸化チタンを担持させることにより、セパレータを構成する繊維の表面積を増大させることができる。これにより、正負極間パスを長くできるので、正負極間を連結する導電パスが形成され難くなる。
さらに、本発明のアルカリ蓄電池では、セパレータに、分割型複合繊維が含まれている。セパレータに、分割型複合繊維を含有させることで、正負極間パスを大きくすることができるので、正負極間を連結する導電パスの形成を抑制することができる。
しかも、分割型複合繊維をなす2種類の材質部分(例えば、ポリプロピレンとポリエチレン)について見ると、一方の材質部分が、他方の材質部分に比べて、酸化チタンの担持量、及び親水化処理による親水化の程度、のいずれについても上回っている。
酸化チタンの担持量の違いにより、親水性の程度も異なることから、分割型複合繊維をなす2種類の材質部分について、酸化チタンの担持量を異ならせることにより、2種類の異なる材質部分において、親水性の程度が異なることになる。これにより、セパレータ内において、電解液を偏在させることができる。具体的には、親水性が高い材質部分に電解液を集中して保持させることにより、親水性が低い材質部分の周りに通気路を形成することができる。これにより、セパレータの通気性を良好とすることができる。
しかも、上記分割型複合繊維は、2種類の材質部分を比較すると、酸化チタンの担持量が多い材質部分のほうが、親水化処理による親水化の程度も大きくなっている。このため、分割型複合繊維では、2種類の異なる材質部分について、親水性の程度の差が大きくなる。これにより、セパレータ内において電解液を大きく偏在させて、より一層、セパレータの通気性を良好にできる。従って、セパレータの液枯れを防止すべく、多量の電解液(例えば、正極の理論容量1Ahあたり2.6ccのアルカリ電解液)を含有させても、電池の内圧上昇を抑制することができる。
また、多量の電解液(例えば、正極の理論容量1Ahあたり2.6ccのアルカリ電解液)を含有させることにより、極板の金属成分が、金属イオンとなってアルカリ電解液中に溶出し易くなるが、上述のように、セパレータの保液性を高めると共に、正負極間パスを大きくしているので、正負極間を連結する導電パスの形成を抑制することができる。
従って、長期間にわたり、電池の内圧上昇を抑制しつつも、より一層、正負極間を連結する導電パスの形成を抑制することができる。すなわち、内圧特性が良好で、且つ、長期間にわたり自己放電特性が良好となる。
なお、親水化処理を施す手法としては、スルホン化処理、コロナ処理、プラズマ処理、フッ素処理、グラフト化処理などが挙げられる。
また、セパレータを構成する繊維として、分割型複合繊維に加えて、他の単一繊維を含む場合には、他の単一繊維が、分割型複合繊維をなす2種類の材質部分と比べて、酸化チタンの担持量、及び親水化処理による親水化の程度、のいずれについても異なることが好ましい。また、他の複合繊維(例えば、ポリプロピレンとポリエチレンとからなる芯鞘構造の複合繊維)を用いるようにしても良い。これにより、セパレータ内の電解液をより一層偏在させ、通気性を向上させることができるため、長期間にわたり、電池の内圧上昇を抑制することができる。
また、電解液の液量は、正極の理論容量1Ahあたり1.7cc以上3.3cc以下とするのが好ましい。これにより、適切に、内圧特性を良好にしつつ、長期間にわたり、自己放電特性を良好にすることができる。
さらに、上記のアルカリ蓄電池であって、当該アルカリ蓄電池について、2Cの電流値で30分間充電を施し、2Cの電流値で電池電圧が1Vになるまで放電する充放電を1サイクルの充放電とし、上記充放電を所定サイクル行った後のアルカリ蓄電池について、0.6Cの電流値でSOC60%まで充電し、45℃の雰囲気下に1週間放置した後、0.3Cの電流値で電池電圧が1.0Vになるまで放電したときの放電容量(Ah)を残存容量としたとき、上記充放電を1000サイクル行ったアルカリ蓄電池にかかる上記残存容量である第1残存容量と、上記充放電を2000サイクル行ったアルカリ蓄電池にかかる上記残存容量である第2残存容量とを比較すると、上記第2残存容量が、上記第1残存容量に対し、90%以上の値となるアルカリ蓄電池とするのが好ましい。
本発明のアルカリ蓄電池では、第2残存容量(上記充放電を2000サイクル行ったアルカリ蓄電池にかかる残存容量)が、第1残存容量(上記充放電を1000サイクル行ったアルカリ蓄電池にかかる残存容量)に対し、90%以上の値となる。換言すれば、上記充放電を2000サイクル行っても、上記充放電を1000サイクル行った場合と比べて、残存容量の低下率を、10%未満にとどめることができる。従って、本発明のアルカリ蓄電池は、長期間にわたり自己放電特性が良好なアルカリ蓄電池と言える。
なお、SOCは、「State Of Charge」の略である。また、満充電(SOC100%)のアルカリ蓄電池を、1時間で完全放電(SOC0%)できる電流値が、1Cの電流値に相当する。
さらに、上記いずれかのアルカリ蓄電池であって、前記親水化処理は、コロナ処理、プラズマ処理、フッ素処理、及びグラフト化処理のいずれかであるアルカリ蓄電池とすると良い。
セパレータに親水化処理を施す手法としては、スルホン化処理、コロナ処理、プラズマ処理、フッ素処理、グラフト化処理が知られている。この中で、スルホン化処理は、セパレータの親水性を高める手法として最も有効な手法であるが、硫酸を用いるため、作業環境が悪く、また、廃液処理にコストがかかる等の問題がある。
これに対し、本発明のアルカリ蓄電池では、スルホン化処理を行うことなく、コロナ処理、プラズマ処理、フッ素処理、及びグラフト化処理のいずれかにより、セパレータに親水化処理を施している。これにより、本発明のアルカリ蓄電池を製造するにあたり、作業環境が良好になると共に、製造コストも低減することができる。
なお、コロナ処理、プラズマ処理、フッ素処理、グラフト化処理は、いずれも、スルホン化処理に比べて、セパレータの親水性を高める効果が小さい。しかしながら、本発明のアルカリ蓄電池では、前述のように、セパレータを構成する繊維に酸化チタンを担持させているので、コロナ処理、プラズマ処理、フッ素処理、及びグラフト化処理のいずれかの親水化処理を施すことで、セパレータの親水性を十分に高めることができる。
さらに、上記いずれかのアルカリ蓄電池であって、前記酸化チタンの平均粒径は、5μm以下であるアルカリ蓄電池とすると良い。
セパレータを構成する繊維に担持させる酸化チタンは、その粒径が小さいほど、繊維の表面積を大きくできるので、正負極間パスが長くなる。本発明のアルカリ蓄電池では、酸化チタンの平均粒径を5μm以下と小さくしているため、正負極間パスが長くなり、より一層、正負極間を連結する導電パスが形成され難くなる。
さらに、上記いずれかのアルカリ蓄電池であって、前記酸化チタンの担持量は、前記セパレータに対し、0.1wt%以上20wt%以下であるアルカリ蓄電池とすると良い。
本発明のアルカリ蓄電池では、酸化チタンの担持量を、セパレータに対し、0.1wt%以上としている。これにより、適切に、酸化チタンを担持させたことによる前記効果を得ることができる。すなわち、適切に、セパレータの保液性を良好にすると共に、正負極間パスを長くして、正負極間を連結する導電パスの形成を抑制することができる。
また、酸化チタンの担持量を多くし過ぎると、セパレータ内に電解液を保持する物理的な保液空間が小さくなるので、セパレータ内の電解液の絶対量が少なくなり、正負極間を連結する導電パスが形成されやすくなってしまう。これに対し、本発明のアルカリ蓄電池では、酸化チタンの担持量を、セパレータに対し、20wt%以下に抑制している。これにより、セパレータ内に十分な保液空間を確保することができるので、セパレータ内に、十分な電解液を保持することができる。
さらに、上記いずれかのアルカリ蓄電池用セパレータであって、前記酸化チタンは、アナターゼ型のTiO2であるアルカリ蓄電池とすると良い。
酸化チタンの中でも、アナターゼ型のTiO2は、アルカリ電解液中で最も安定であり、しかも、最も高い親水性を有している。本発明のアルカリ蓄電池では、アナターゼ型のTiO2を、セパレータを構成する繊維に担持させているので、長期間にわたり、セパレータの親水性が極めて良好となる。従って、本発明のアルカリ蓄電池は、長期間にわたり自己放電特性が良好となる。
次に、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(実施例)
(ステップ1:セパレータの製作)
まず、ポリプロピレンとポリエチレンとからなる分割型複合繊維と、ポリプロピレンとポリエチレンとからなる芯鞘構造複合繊維(芯部分がポリプロピレンで、鞘部分がポリエチレン)とを用意する。また、平均粒径が0.5μmのアナターゼ型TiO2を、エタノール中に添加しつつ、超音波照射することにより、TiO2分散溶液を用意する。次いで、このTiO2分散溶液中に、上記分割型複合繊維及び芯鞘構造複合繊維を浸漬して、各繊維に、平均粒径が0.5μmのアナターゼ型TiO2を担持させる。
次に、平均粒径0.5μmのアナターゼ型TiO2を担持させた分割型複合繊維と、芯鞘構造複合繊維とを、重量比3:7の割合で水に分散させて、スラリーを調整する。次いで、湿式抄紙機を用いて、スラリーから抄紙ウェブ層を作成する。次いで、この抄紙ウェブ層について、脱水処理、熱処理等を行って、単層の湿式不織布を製造する。その後、この湿式不織布について、公知のプラズマ処理を施して、本実施例のセパレータを製作した。なお、このセパレータは、厚みを190μm、目付を70(g/m2)としている。また、TiO2の担持量を、5.0(g/m2)としている。すなわち、TiO2の担持量を、セパレータに対し、7.14wt%としている。
ところで、セパレータに含まれる分割型複合繊維及び芯鞘構造複合繊維は、ポリプロピレンとポリエチレンとの2種類の材質によって構成されている。ポリプロピレンとポリエチレンとでは、TiO2との親和性が異なるため、分割型複合繊維をTiO2分散溶液中に浸漬すると、TiO2の担持量に差が生じる。詳細には、ポリエチレンのほうが、ポリプロピレンよりもTiO2との親和性が高いため、TiO2の担持量が多くなる。
さらに、ポリプロピレンとポリエチレンとでは、プラズマ処理による親水化の程度が異なる。詳細には、ポリエチレンのほうが、ポリプロピレンよりも、プラズマ処理による親水化の程度が大きくなる。
従って、ポリエチレンは、ポリプロピレンに比べて、TiO2の担持量が多くなると共に、プラズマ処理による親水化の程度も大きくなる。このため、セパレータを構成する繊維(分割型複合繊維と芯鞘構造複合繊維)について、アナターゼ型TiO2を担持させ、プラズマ処理を施すことにより、セパレータの親水性を高めると共に、分割型複合繊維及び芯鞘構造複合繊維をなす、ポリプロピレンとポリエチレンとにおいて、親水性の程度の差を大きくすることができる。
(ステップ2:正極の製作)
水酸化ニッケル粒子を含む活物質ペーストを、発泡ニッケルに充填し、乾燥した後、加圧成形することにより、ニッケル正極板を製作する。次いで、このニッケル正極板を所定の大きさに切断し、正極を得る。
(ステップ3:負極の製作)
水素吸蔵合金を含むペーストを、導電性の電極支持体に塗布し、乾燥した後、加圧成形することにより、水素吸蔵合金負極板を製作する。次いで、この水素吸蔵合金負極板を所定の大きさに切断し、負極を得る。
(ステップ4:アルカリ蓄電池の組立)
上記のように製作した、正極、負極、及びセパレータを、正極と負極との間にセパレータが介在するように交互に積層して、電極群を作製する。次いで、この電極群をケース内に挿入して、アルカリ電解液(8mol/Lの水酸化カリウム水溶液)を注液する。その後、安全弁を備える封口板によって、ケースを封口する。このようにして、4ヶのアルカリ蓄電池(サンプル1〜4)を製作した。
なお、本実施例では、アルカリ電解液の注液量を、正極の理論容量1Ahあたり2.6ccとしている。また、電池容量(正極の理論容量と一致する)は、6.5Ahとしている。
(比較例1)
本比較例1のアルカリ蓄電池は、実施例と比較して、セパレータのみが異なり、その他の部分については同様である。
具体的には、実施例では、ステップ1において、セパレータを構成する繊維にアナターゼ型TiO2を担持させたが、本比較例1では、担持させていない。また、実施例では、セパレータ(湿式不織布)の親水化処理として、プラズマ処理を施したが、本比較例1では、スルホン化処理を施している。その他については、実施例と同様にして、セパレータを作製している。なお、このセパレータは、実施例と同様に、厚みを190μm、目付を70(g/m2)としている。
その後、ステップ2〜4については、実施例と同様にして行い、4ヶのアルカリ蓄電池(サンプル5〜8)を製作した。
なお、本比較例1のアルカリ蓄電池でも、実施例と同様に、電池容量(正極の理論容量と一致する)を6.5Ahとしている。また、電解液の液量も、実施例と同様に、正極の理論容量1Ahあたり、2.6ccとしている。
(比較例2)
本比較例2のアルカリ蓄電池は、実施例と比較して、セパレータのみが異なり、その他の部分については同様である。
具体的には、実施例では、ステップ1において、セパレータを構成する繊維として、分割型複合繊維と芯鞘構造複合繊維(芯部分がポリプロピレンで、鞘部分がポリエチレン)とを用いたが、本比較例2では、ポリプロピレンからなる単一繊維のみを用いている。その他については、実施例と同様にして、セパレータを作製している。なお、このセパレータは、実施例と同様に、TiO2の担持量を、5.0(g/m2)としている。すなわち、TiO2の担持量を、セパレータに対し、7.14wt%としている。また、実施例と同様に、プラズマ処理を施している。また、厚みを190μm、目付を70(g/m2)としている。
その後、ステップ2〜4については、実施例と同様にして行い、4ヶのアルカリ蓄電池(サンプル9〜12)を製作した。
なお、本比較例2のアルカリ蓄電池でも、実施例と同様に、電池容量(正極の理論容量と一致する)を6.5Ahとしている。また、電解液の液量も、実施例と同様に、正極の理論容量1Ahあたり、2.6ccとしている。
(自己放電特性評価試験)
まず、上記のように製作した実施例及び比較例1,2のアルカリ蓄電池(サンプル1〜12)について、それぞれ、2Aで4時間充電したときの最大の内圧(MPa)を測定(以下、この値を単に内圧という)した。
次に、サンプル1〜12について、それぞれ、自己放電特性評価試験を行った。まず、サンプル1〜12について、それぞれ、充放電を1000サイクルを行った。なお、2C(13A)で30分充電し、2C(13A)で電池電圧が1Vになるまで放電する充放電を1サイクルとしている。その後、サンプル1〜12について、それぞれ、0.6C(3.9A)でSOC(State Of Charge)60%まで充電し、45℃の雰囲気下に1週間放置した。ここで、1C=6.5A,SOC100%=6.5Ahである。
次いで、各サンプルについて、0.3C(1.95A)で電池電圧が1.0Vになるまで放電すると共に、このときの放電容量(Ah)を測定した。このときの放電容量を、各サンプルの第1残存容量(Ah)とする。また、各サンプルについて、SOC100%の容量(6.5Ah)に対する第1残存容量(Ah)の割合を、第1残存容量率(%)とした。なお、第1残存容量率は、1000サイクル後の自己放電特性の良否を判断する判断基準となる。第1残存容量率(%)が高い値を示すサンプルほど、自己放電特性が良好なアルカリ蓄電池と言うことができる。
さらに、本評価試験では、サンプル1〜12について、それぞれ、上記のように1000サイクルの充放電を行った後、さらに、1000サイクルの充放電を追加して行った。すなわち、サンプル1〜12について、それぞれ、合計2000サイクルの充放電を行った。その後、サンプル1〜12について、それぞれ、0.6C(3.9A)でSOC60%まで充電し、45℃の雰囲気下に1週間放置した。
次いで、1000サイクル後と同様に、各サンプルについて、0.3C(1.95A)で電池電圧が1.0Vになるまで放電すると共に、このときの放電容量(Ah)を測定した。このときの放電容量を、各サンプルの第2残存容量(Ah)とする。また、各サンプルについて、SOC100%の容量(6.5Ah)に対する第2残存容量(Ah)の割合を、第2残存容量率(%)とした。なお、第2残存容量率は、2000サイクル後の自己放電特性の良否を判断する判断基準となる。第2残存容量率(%)が高い値を示すサンプルほど、長期間にわたり、自己放電特性が良好なアルカリ蓄電池と言うことができる。
以上の結果を表1に示す。
Figure 2006261037
まず、各サンプルの内圧特性について、比較検討する。
実施例のアルカリ蓄電池(サンプル1〜4)では、正極の理論容量1Ahあたり2.6ccと、多量の電解液を含んでいるにも拘わらず、内圧平均が0.44MPa(実測値0.40〜0.48MPa)と比較的小さな値を示し、内圧特性が良好であった。比較例1のアルカリ蓄電池(サンプル5〜8)についても、同様に、内圧平均が0.49MPa(実測値0.42〜0.53MPa)と比較的小さな値を示し、内圧特性が良好であった。
これは、実施例及び比較例1のアルカリ蓄電池では、セパレータを構成する繊維として、分割型複合繊維及び芯鞘構造複合繊維を含んでいるためと考えられる。具体的には、ポリプロピレンとポリエチレンとでは、親水化処理による親水化の程度に差が生じるため、分割型複合繊維及び芯鞘構造複合繊維をなす、ポリプロピレンとポリエチレンとにおいて、親水性の程度に差を付けることができたためと考えられる。これにより、セパレータ内において電解液を偏在させて、セパレータの通気性を良好にできるので、多量の電解液を含んでいるにも拘わらず、電池の内圧上昇を抑制できたと考えられる。
但し、実施例のアルカリ蓄電池と比較例1のアルカリ蓄電池との内圧平均値を比較すると、僅かではあるが、実施例のアルカリ蓄電池(0.44MPa)のほうが、比較例1のアルカリ蓄電池(0.49MPa)よりも小さい。従って、実施例のアルカリ蓄電池のほうが、比較例1のアルカリ蓄電池よりも内圧特性が良好であると言える。これは、実施例のアルカリ蓄電池では、セパレータに含まれる分割型複合繊維及び芯鞘構造複合繊維に対し、親水化処理(実施例では、プラズマ処理)を施すだけでなく、アナターゼ型TiO2を担持させたためと考えられる。
具体的には、前述のように、ポリエチレンは、ポリプロピレンに比べて、TiO2の担持量が多くなると共に、親水化処理(実施例では、プラズマ処理)による親水化の程度も大きくなる。このため、分割型複合繊維に、アナターゼ型TiO2を担持させ、親水化処理(実施例では、プラズマ処理)を施すことにより、分割型複合繊維及び芯鞘構造複合繊維をなすポリプロピレンとポリエチレンとにおいて、親水性の程度の差を大きくすることができる。これにより、親水化処理のみを施した比較例1に比べて、セパレータ内において電解液を大きく偏在させて、より一層、セパレータの通気性を良好にできたと考えられる。従って、実施例のアルカリ蓄電池のほうが、比較例1のアルカリ蓄電池よりも、内圧特性が良好になったと考えられる。
これに対し、比較例2のアルカリ蓄電池(サンプル9〜12)では、内圧平均が0.73MPa(実測値0.68〜0.77MPa)と大きな値を示し、内圧特性が好ましくなかった。これは、比較例2のアルカリ蓄電池では、セパレータを、ポリプロピレンからなる単一繊維のみで構成したためと考えられる。すなわち、単一繊維のみからなるセパレータでは、セパレータ内において、繊維の親水性が略均一となる。このため、正極の理論容量1Ahあたり2.6ccと、多量の電解液を含有させたことにより、セパレータの通気性が大きく低下して、内圧特性も大きく低下したと考えられる。
次に、各サンプルの自己放電特性について検討する。
まず、実施例のアルカリ蓄電池(サンプル1〜4)と比較例1のアルカリ蓄電池(サンプル5〜8)との自己放電特性について、比較検討する。
比較例1のアルカリ蓄電池(サンプル5〜8)では、第1残存容量率の平均値が、34.6%(実測値34.2〜34.8%)と高い値を示した。同様に、実施例のアルカリ蓄電池(サンプル1〜4)でも、第1残存容量率の平均値が34.5%(実測値33.9〜34.8%)と高い値を示した。この結果より、比較例1及び実施例のアルカリ蓄電池では、1000サイクルの充放電を行った後においては、共に、自己放電特性が良好であると言える。
ところで、比較例1のアルカリ蓄電池と実施例のアルカリ蓄電池とでは、セパレータを構成する繊維は同一であるが、親水化処理の手法が異なっている。具体的には、比較例1のアルカリ蓄電池では、セパレータの親水化処理として、スルホン化処理を用いたのに対し、実施例のアルカリ蓄電池では、プラズマ処理を用いている。プラズマ処理は、スルホン化処理に比べて、セパレータの親水性を高める効果が小さい。しかしながら、上記の結果の通り、実施例及び比較例1のアルカリ蓄電池では、同程度に、自己放電特性が良好であった。
これは、実施例のアルカリ蓄電池では、プラズマ処理に加えて、セパレータを構成する繊維(分割型複合繊維及び芯鞘構造複合繊維)に、アナターゼ型TiO2を担持させたためであると考えられる。アナターゼ型TiO2は、単独で高い親水性を有しているので、セパレータを構成する繊維に、アナターゼ型TiO2を担持させると共にプラズマ処理を施すことにより、スルホン化処理を施す場合と同程度に、親水性を高めることができたと考えられる。このため、実施例及び比較例1のアルカリ蓄電池では、同程度に、自己放電特性が良好になったと考えられる。
ところで、スルホン化処理は、セパレータの親水性を高める手法として最も有効な手法であるが、硫酸を用いるため、作業環境が悪く、また、廃液処理にコストがかかる等の問題がある。これに対し、実施例のアルカリ蓄電池では、スルホン化処理を行うことなく、プラズマ処理により、セパレータに親水化処理を施している。このため、実施例のアルカリ蓄電池を製造するにあたり、作業環境が良好になると共に、製造コストも低減することができる。
上述のように、比較例1及び実施例のアルカリ蓄電池では、1000サイクルの充放電を行った後においては、共に、第1残存容量率が高く、自己放電特性が良好であった。ところが、比較例1のアルカリ蓄電池では、第2残存容量率の平均値が、15.3%(実測値13.2〜17.3%)となり、第1残存容量率の平均値(34.6%)から大きく低下した。すなわち、2000サイクルの充放電を行ったことにより、自己放電特性が大きく低下した。
これに対し、実施例のアルカリ蓄電池では、第2残存容量率の平均値が、33.7%(実測値32.7〜34.3%)となり、第1残存容量率の平均値(34.5%)から僅かに低下したものの、高い値を示した。詳細には、第2残存容量率が、第1残存容量率に対し、90%以上(具体的には、98%)の値となった。このように、実施例のアルカリ蓄電池では、2000サイクルの充放電を行った後においても、自己放電特性が良好であった。この結果より、実施例のアルカリ蓄電池(サンプル1〜4)は、長期間にわたり、自己放電特性が良好なアルカリ蓄電池と言える。
これは、次のような理由によるものと考えられる。
上述のように、比較例1及び実施例のアルカリ蓄電池では、セパレータが、同程度の親水性を有している。このため、セパレータの保液性も同程度になり、極板から電解液中に溶出した金属イオンが、導電性析出物としてセパレータ表面に析出する程度も、同等になると考えられる。
ところが、実施例のアルカリ蓄電池では、比較例1のアルカリ蓄電池と異なり、セパレータを構成する繊維(分割型複合繊維及び芯鞘構造複合繊維)に、アナターゼ型TiO2を担持させている。これにより、実施例のアルカリ蓄電池では、セパレータを構成する繊維の表面積を増大させることができるので、比較例1のアルカリ蓄電池に比べて、正負極間パスを長くできる。このため、導電性析出物がセパレータ表面に析出する程度が同等であっても、正負極間パスを長くできた分、実施例のアルカリ蓄電池のほうが、正負極間を連結する導電パスの形成を抑制できたと考えられる。従って、実施例のアルカリ蓄電池(サンプル1〜4)は、長期間にわたり、自己放電特性が良好であったと考えられる。
なお、実施例のアルカリ蓄電池では、セパレータを構成する繊維(分割型複合繊維及び芯鞘構造複合繊維)に、アナターゼ型TiO2を担持させているため、比較例1のアルカリ蓄電池に比べて、セパレータ内に電解液を保持する物理的な保液空間が小さくなる。しかしながら、実施例のアルカリ蓄電池では、アナターゼ型TiO2の担持量を、5.0(g/m2)に抑制している。すなわち、TiO2の担持量を、セパレータに対し20wt%以下(具体的には、7.14wt%)に抑制している。これにより、正極の理論容量1Ahあたり2.6ccと、多量の電解液を含有させることが可能となり、比較例1と同様に、セパレータ内に十分な電解液を保持することができたと言える。
次に、実施例のアルカリ蓄電池(サンプル1〜4)と比較例2のアルカリ蓄電池(サンプル9〜12)との自己放電特性について、比較検討する。
比較例2のアルカリ蓄電池では、第1残存容量率の平均値が、34.4%(実測値34.1〜34.8%)となり、実施例のアルカリ蓄電池(34.6%)と同程度の高い値を示した。この結果より、比較例2のアルカリ蓄電池は、実施例のアルカリ蓄電池と同様に、1000サイクルの充放電を行った後においては、自己放電特性が良好であったと言える。
ところが、第2残存容量率の平均値を比較すると、比較例2のアルカリ蓄電池では、第2残存容量率の平均値が、23.3%(実測値22.6〜24.2%)となり、第1残存容量率の平均値(34.4%)から大きく低下した。すなわち、比較例2のアルカリ蓄電池では、2000サイクルの充放電を行ったことにより、自己放電特性が大きく低下した。これに対し、実施例のアルカリ蓄電池では、前述のように、第1残存容量率の平均値(34.5%)とほぼ同等の値(33.7%)を示し、長期間にわたり、自己放電特性が良好であった。
これは、比較例2のアルカリ蓄電池では、セパレータを、ポリプロピレンからなる単一繊維のみで構成したのに対し、実施例のアルカリ蓄電池では、セパレータに分割型複合繊維を含有させたためと考えられる。具体的には、ポリプロピレンとポリエチレンとからなる分割型複合繊維を含むセパレータを用いた実施例のアルカリ蓄電池では、ポリプロピレンからなる単一繊維のみからなるセパレータを用いた比較例2のアルカリ蓄電池に比べて、正負極間パスを大きくすることができる。このため、実施例のアルカリ蓄電池では、比較例2のアルカリ蓄電池に比べて、長期間にわたり、正負極間を連結する導電パスの形成を抑制することができたと考えられる。
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例では、分割型複合繊維として、ポリプロピレンとポリエチレンとからなる分割型複合繊維を用いたが、ポリスチレン、ポリメチルペンテン、及びポリブチレンなども、分割型複合繊維を構成する材料として好適に用いることができる。
また、実施例では、シート状のセパレータを用い、セパレータが正極と負極との間に介在するように積層した。しかしながら、このような形態に限定されるものではなく、例えば、セパレータを袋状として、その内部に正極を配置させると共に、これと負極とを交互に積層するように積層しても良い。
また、実施例では、セパレータとして湿式不織布を用いたが、乾式不織布を用いても良い。
また、実施例では、単層の不織布からなるセパレータを用いたが、2以上の抄紙ウェブ層を積層した不織布からなるセパレータを用いるようにしても良い。また、この場合、積層する抄紙ウェブ層は同一である必要はなく、異質の抄紙ウェブ層(例えば、目付が異なる)を積層するようにしても良い。むしろ、異質の抄紙ウェブ層を積層したほうが、アルカリ蓄電池の特性を向上させることができるので好ましい。
具体的には、アルカリ蓄電池(ニッケル水素電池)では、正極側に比して負極側から多くの導電析出物が析出するため、正極側に配置される抄紙ウェブ層(第1抄紙ウェブ層とする)に比して負極側に配置される抄紙ウェブ層(第2抄紙ウェブ層とする)の目付を大きくすることにより、効率良く導電パスの形成を抑制することができる。このように、セパレータ基材について、選択的に抄紙ウェブ層(第2抄紙ウェブ層)の目付を大きくすることは、全ての抄紙ウェブ層(第1抄紙ウェブ層と第2抄紙ウェブ層)の目付を大きくする場合に比して、セパレータ全体の目付の上昇を抑制することができる。このため、セパレータの通気度の低下を抑制でき、ひいては、アルカリ蓄電池の内圧上昇を抑制することができる。
また、実施例では、負極に水素吸蔵合金を用いたニッケル水素蓄電池を作製した。しかしながら、本発明は、ニッケル亜鉛蓄電池やニッケルカドミウム蓄電池など、いずれのアルカリ蓄電池についても同様な効果を得ることができる。
また、実施例では、セパレータに対する親水化処理として、プラズマ処理を用いたが、コロナ処理、フッ素処理、グラフト化処理などの手法を用いても良い。コロナ処理、フッ素処理、グラフト化処理などの手法を用いた場合でも、実施例のアルカリ蓄電池と同程度に、内圧特性を良好にしつつ、長期間にわたり、自己放電特性を良好にすることができる。
また、実施例では、アルカリ電解液の液量を、正極の理論容量1Ahあたり2.6ccとしたが、液量はこれに限定されるものではない。具体的には、電解液の液量を、正極の理論容量1Ahあたり1.7cc以上3.3cc以下とすることで、内圧特性を良好にしつつ、長期間にわたり、自己放電特性を良好にすることができる。

Claims (5)

  1. 正極、負極、セパレータ、及びアルカリ性の電解液を備えるアルカリ蓄電池であって、
    上記セパレータは、
    当該セパレータを構成する繊維が、
    酸化チタンを担持し、且つ、親水化処理されてなり、
    2種類の材質部分を含む分割型複合繊維であって、一方の材質部分が他方の材質部分に比べて、上記酸化チタンの担持量、及び上記親水化処理による親水化の程度、のいずれについても上回る分割型複合繊維を有する
    アルカリ蓄電池。
  2. 請求項1に記載のアルカリ蓄電池であって、
    前記親水化処理は、
    コロナ処理、プラズマ処理、フッ素処理、及びグラフト化処理のいずれかである
    アルカリ蓄電池。
  3. 請求項1または請求項2に記載のアルカリ蓄電池であって、
    前記酸化チタンの平均粒径は、5μm以下である
    アルカリ蓄電池。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のアルカリ蓄電池であって、
    前記酸化チタンの担持量は、前記セパレータに対し、0.1wt%以上20wt%以下である
    アルカリ蓄電池。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のアルカリ蓄電池用セパレータであって、
    前記酸化チタンは、アナターゼ型のTiO2である
    アルカリ蓄電池。
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