JP4765263B2 - 制御弁式鉛蓄電池 - Google Patents

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Description

本発明は鉛蓄電池に関するものであり、特に制御弁式鉛蓄電池に関する。
鉛蓄電池は、正極活物質に二酸化鉛、負極活物質に鉛、電解液に希硫酸を用いる電池である。その歴史は古く、自動車始動用電源、電力貯蔵用電源、大小移動用電源、通信用電源など最も広い範囲に普及した二次電池である。
特に近年、過充電時に正極側で発生する酸素ガスを負極側で水に還元するメカニズムを利用して電解液の枯渇を防ぎ、密閉化とメンテナンスフリー化を可能にする制御弁式鉛蓄電池が開発され、電気自動車やフォークリフト、工場内搬送ロボットなど一層用途が拡大されるようになっている。
このような制御弁式鉛蓄電池ではガス吸収メカニズムを効率的に進行させるために、一般に正極板と負極板の間を良好な状態に保持するようなマット状セパレータが適用され、極板に含まれる以外の電解液をマット状セパレータに保持させる構成とされてきた。
ところがこのような構成では、電解液の極板への供給に限界が生じ、とくに輸率の関係から電解液を多く必要とする正極板の急速充放電特性が低下していた。しかし電解液量を増加させると、負極板では、過充電時に正極板で発生した酸素ガスの極板面への到達が阻害されて、ガス吸収特性が低下し、早期に特性劣化が起こっていた。
そこで極板への電解液の供給とガス吸収のためのガス拡散をバランス良くさせるために、セパレータ材料を中心として多くの改善が図られてきた。
例えば、特許文献1では、ガラス繊維と合成樹脂繊維からなる二層の複合マット状セパレータが示され、合成樹脂側を内側にして袋状に極板を包囲する構成が開示されている。
また特許文献2では正極側の繊維成分を多く配分したり負極側に粒子成分を多く配分して、電解液の配分調整が図られている。
しかしながら、これらの方法では特性の両立が難しく、上記のような新しい用途への展開に向けてさらに新しい技術が必要となってきた。
そのような状況の中、セパレータの改良に加えて、極板群構成の観点から新たな構成の検討が進められた。その中で、負極を比較的電解液の吸液性が低いセパレータで袋状に包囲し、袋の内部に供給される電解液量を制限する構成が、ガス吸収機能に好ましい構成であることが次第に明らかになってきており、吸液性が低いセパレータの選択とセパレータと極板間の電解液の供給すなわち電気化学的な接合の形成と維持に対する対応が必要となっている。
まず負極板を袋状に包囲する構成としては、特許文献3に一般のフリー電解液の豊富な自動車用電池の構成を転用して、ポリエチレン製の多孔体シートに負極を袋状に収納し、正極板側には、ガラス繊維を主体とするマット状セパレータを配備する鉛蓄電池が開示されている。
一方、セパレータと極板間の電解液の供給については、制御弁式鉛蓄電池では、比較的
深い急速充放電が繰り返されると、極板に湾曲や変形が生じ、セパレータが変形への対応性を有していたとしても、極板とセパレータの間に電解液が存在しない空間が形成され、電解液の供給が滞ってしまっており、この点についての改善方法としては、特許文献4にマット状セパレータとペースト紙を表面に備えた極板を用いて電池を構成し、ペースト紙が極板とセパレータの両面に接合された有形の固定層を形成する構成が示されている。
実開平7−34555号公報 実公平6−103628号公報 特開平4−218259号公報 特開平11−073985号公報
しかしながら、特許文献3に示されているポリエチレン製セパレータを電解液量が制限される制御弁式鉛蓄電池に適用すると、極板とセパレータの間に空間が形成されやすくなり、十分な効果を得ることができなかった。
また、特許文献4に示されている貼付された有形の固定層を形成する方法は、内部抵抗が増加するのに加えて、充放電の繰り返しによって極板の湾曲や変形の為に空間が生じ、電解液の供給にばらつきが生じ、良好な状態を長期間維持することが困難であった。
さらに電解液の吸液性の低い袋状セパレータに負極を収納する構成では、より極板とセパレータ間の接合性が重要になり、上記ペースト紙の貼付層では、不十分であって更なる改善が必要であった。
したがって本発明は、電解液が制限された構成において、セパレータと極板間における電解液の供給を長期間良好に維持できる構成を明らかにし、急速充放電が可能で電解液の減少を抑制する能力に優れた長寿命の制御弁式鉛蓄電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の制御弁式鉛蓄電池は、正極板と負極板と前記正極板の両面に対向する第一のセパレータと、前記負極板を袋状に包含する第二のセパレータとを含み、前記第一のセパレータはマット状セパレータであり、前記第二のセパレータは電解液の吸液性が前記第一のセパレータの40%以上60%以下の袋状セパレータであり、前記正極板と前記第一のセパレータの間および前記負極板と第二のセパレータの間の少なくとも一方に泥状分散層を有していることを特徴とするものである。
本発明は電解液の吸収性が異なる複合セパレータを用いる極板群の充放電特性とガス吸収性を損なうことなく、セパレータと極板間の電解液の接合状態を改善することにより、制御弁式鉛蓄電池の寿命特性を向上するものである。
以下図面を用いて本発明の構成を説明する。
図1は本発明の制御弁式鉛蓄電池の基本構成例を示すセルの部分断面図であり、正極板2の両面に対向するマット状セパレータ4と、負極板3を袋状に包含する袋状セパレータ5と、正極板2とマット状セパレータ4の間および負極板3と袋状セパレータ5の間に形成された泥状分散層6を電槽1に収容した状態を示している。
本発明は、まずマット状セパレータ4に比べて電解液の吸液性が低い袋状セパレータ5
で負極板を包含することによって、電解液の配分を適正化し、負極板のガス吸収反応の拡散経路を確保し、急速充電時の電解液の減少を軽減するとともに、正極板2とマット状セパレータ4の間および負極板3と袋状セパレータ5の間に泥状分散層6を形成し、ガスの逸散と侵入を阻害することなくセパレータからの電解液の供給機能の確保を図るものである。
以下、主要な構成要素について好ましい条件を述べる。
まず上記正極板2は二酸化鉛、負極板3は鉛を活物質とする極板であって、極板群の形成には、鋳造式格子あるいはエキスパンド格子、いずれの方式の極板も適用可能である。また極板群構成の過程では化成済極板、未化成極板のいずれの形態も適用可能である。なお、化成充電で初充電された段階では、いずれも正極側では二酸化鉛、負極側では海綿状鉛が活物質として保持される。
マット状セパレータ4は正極板1の両面に対向し、ガラス繊維を主体とするマット状抄造体が活用可能である。
マット状セパレータには、必要に応じてポリオレフィンなどの合成樹脂の繊維や粉末、あるいはシリカや珪藻土などの無機繊維や粉末が添加されて抄造、成形、加圧焼結されたものが用いられ、マット状セパレータは一般に0.6〜2mmの厚さを有している。また図1では、マット状セパレータを平板状のままで使用しているが、図2に示されるように折り曲げて使用しても本発明の作用効果を妨げることはない。
袋状セパレータ5は負極板を袋状に包含し、マット状セパレータと比較して電解液の吸液性が低い特性を有するセパレータであり、繊維径の中央値は6μm〜9μm、繊維の平均長さが約10mmの耐酸性合成繊維製の不織布であり、この不織布はポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン系繊維を主体とし、繊維径や繊維の長さによって電解液の吸液性を調整することが可能である。さらには得られた不織布にスルホン化処理を施すことによって親水化して用いるとより好ましい。
袋状セパレータの厚さは任意であるが、薄すぎると袋内部に供給される電解液量が不足し容量が低下する危険性があり、逆に厚すぎると、ガスの拡散が阻害されるため、厚さは50〜300μmが良い。
また、袋状セパレータは不織布の毛羽の出やすい表側を袋の内側に配置するのが、自己保持性のない泥状分散物を極板とセパレータの間に保持する上で好ましい。
マット状セパレータおよび袋状セパレータの選択には、電解液に対する吸液性評価が必要となってくるが、吸液性評価は、所定の断面積のセパレータの下端を所定濃度の希硫酸あるいは水に浸漬し、所定時間に吸い上げられる液体の量で比較する吸い上げ方法、所定の圧力で加圧された状態における吸液量を測定する加圧下吸液法、上記試料を希硫酸あるいは水中に広げて浸漬して所定の時間吸液させた後、その試料を液中から一定の時間引き上げて液を自然落下させた後の試料の質量を測定して、浸漬前の質量と比較する自然落下法など任意の方法によって行うことができる。
また、好ましいガス吸収速度を形成するためには、上記吸液性の相対値は、マット状セパレータの単位重量当たりの吸液量100に対して袋状セパレータの電解液の吸液性は40以上60以下である。
次いで希硫酸を吸収した短繊維の泥状分散層6について述べる。泥状分散層の役割は、
充放電サイクル中に剥離するセパレータと極板間に非定型に存在し、発生するガスの逸散を阻害することなく、上記両面間の電解液の移動を助けることにある。
本発明で述べる泥状分散層とは繊維が容易に独立して分離できるような希硫酸との混合層であって、濡れて貼付された紙のような自己支持性を有する層とは異なる。なお、自己支持性を有する層との差異は極板群を分解することによって確認できる。
また、含まれる繊維の量が多くなると上記繊維と希硫酸の混合物の一部が極板やセパレータに付着する場合があるが、紙としては剥離できない。泥状分散層に含まれる繊維では、セパレータあるいは極板表面の粗面に繊維の一部が粘着する場合があるが、これらの粘着繊維は泥状分散した繊維成分を捕捉し分散した繊維の沈降を防ぐ効果をもたらす。
また、泥状分散層の形成材料は、クラフトパルプあるいは天然パルプ繊維を主成分とする繊維の集合体であって極板と対向するセパレータとの間に配備され極板群を形成されている。なお、泥状分散層の繊維の配備は、乾燥状態の繊維のままで極板あるいはセパレータの表面に添付することができるが、必要に応じて界面活性剤を加え繊維と水あるいは希硫酸との混合物の状態でセパレータ表面に充填する方法なども均等に繊維を配備する上で好ましい。
さらに簡便かつ均一に配備する手段としては、繊維材料の抄紙体を作製し、この抄紙体を極板とセパレータの間に挟持させるのが好ましく、この配備方法では極板にペースト紙を付与しない極板あるいはペースト紙が離脱した化成極板を用いる構成において適用することができる。また、上記抄紙体を独立に用いる代わりに、極板にエキスパンド式極板を用いる場合には、上記任意の抄紙体をペースト紙として用い、極板表面に付着させた状態で極板群を構成することができ、泥状分散層成分を増やすためには上記抄紙体を複数枚使用したり、ペースト紙と別途に抄紙体を配備することが好ましい。
制御弁式蓄電池では、一般に両極の活物質化が完了し、所定の充電電位に達するとすぐ電流を低下させ、ガスの発生速度を抑制しながら電解液量を低下させる場合が多く、好ましい分散層が形成されないことがあり、とくにペースト紙として付着させたエキスパンド極板を用いる場合には、ペースト紙として添付した抄紙体の貼付層が形成され、上記貼付層が一旦形成されるとその後に電解液量が減少しても上記貼付層が残留し、特性や寿命のバラツキの原因になるので、本発明の泥状分散層を効率よく形成するには、電解液が多く残留している段階で充分ガス発生させることが好ましく、所定の電位に到達後、1/10C以上の電流でしばらくガス発生させる充電工程を加えるのが好ましい。
以下、本発明の特徴と効果について詳しく説明する。
(実施例1)
電池の作製に先だって、繊維径が約50μm、繊維長さ2mm〜5mmのクラフトパルプ繊維と天然パルプ繊維を主体とした厚さ0.02mmの抄紙体を作製した。
つぎに上記抄紙体をペースト紙として用いてエキスパンド極板を作製し、上記抄紙体を貼付したまま、所定の極板の大きさに裁断した。
つぎに上記抄紙体を貼付した正極板と負極板を用い極板群を構成した。正極板の両面に対向するセパレータには繊維径が0.5μm〜1.0μmのガラス繊維と3μm〜5μmのガラス繊維を混合した繊維長が約10mmの混合繊維を主体とし、3%のアクリル繊維を混抄した20kg/dm2加圧時の厚さ1mmのマット状セパレータを用いた。
一方負極板を袋状に包含するセパレータは、水中にポリプロピレン繊維とポリエチレン繊維を分散させ、抄造によりシート状にした後、水流交絡で分割された繊維径の中央値が6μm〜9μm、長さ約10mmの湿式分割繊維から構成し、乾燥後、20kg/dm2加圧時の厚さ200±20μmに調整し、さらにスルホン化処理を行った。
なおセパレータの電解液の吸液性は、所定の面積になるように採取したセパレータを密度1.30g/cm3の希硫酸に2時間浸した後、液中から引き上げて10分後の質量を測定し、浸漬前の質量との変化率によって求め、上記袋状セパレータのマット状セパレータに対する吸液性の割合が50%であることを確認した。
これらの極板とセパレータを積層し、極板群を作成した。次にこの極板群を電槽内に挿入し、端子および蓋体を付与した。その後1.251g/ccの濃度の希硫酸を500cc注入し、9Aで50時間の充電を行い、ペースト紙から泥状分散層を得た。さらに安全弁を装着し、公称容量12V−60Ahの制御弁式鉛蓄電池を作製し、電池Aとした。
(実施例2)
袋状セパレータの厚みを一定のまま、密度を高くすることにより、袋状セパレータのマット状セパレータに対する吸液性の割合を40%にしたものを用いた以外は、電池Aと同様にして作製した電池を電池Bとした。
(実施例3)
袋状セパレータの厚みを一定のまま、密度を低くすることにより、袋状セパレータのマット状セパレータに対する吸液性の割合を60%にしたものを用いた以外は、電池Aと同様にして作製した電池を電池Cとした。
(実施例4)
極板からペースト紙を取り除きペースト紙を有さない極板を用いたことと、作製したパルプ繊維を主体とする抄紙体を極板と極板が対向するセパレータとの間に配備して極板群を構成した以外は、電池Aと同様にして作製した電池を電池Dとした。
(比較例1)
袋状セパレータの厚みを一定のまま、密度を高くすることにより、袋状セパレータのマット状セパレータに対する吸液性の割合35%にしたものを用いた以外は、電池Aと同様にして作製した電池を電池Eとした。
(比較例2)
袋状セパレータの厚みを一定のまま、密度を低くすることにより、袋状セパレータのマット状セパレータに対する吸液性の割合65%にしたものを用いた以外は、電池Aと同様にして作製した電池を電池Fとした。
(比較例3)
パルプ繊維の抄紙体を極板と極板と対向するセパレータとの間に有さない構成とした以外は電池Aと同様にして作製した電池を電池Gとした。
以下、電池A〜電池Gに対する寿命評価を行った。なお、評価条件は、25℃において、60Aで30分の放電と60A−14.7Vの定電流−定電圧充電を繰り返すサイクル試験とし、充電電気量が放電電気量に対して110%になるところまで充電を行った。また、50サイクルごとに25℃にて150Aで8.4Vまで放電したときの容量を測定すると共に、電池質量の測定をして電解液の減少量を調べた。得られた結果を図3に示す。
図3から明らかなように、パルプ繊維の抄紙体が極板とセパレータ間に配備されていない電池Gでは、150A放電容量は100サイクルを越えると急速に低下し、200サイクルで寿命を終了した。これに対してペースト紙が極板とセパレータ間に付与された電池A〜電池C、および極板とは独立の抄紙体の形態で付与された形態で極板とセパレータ間に付与された電池Dでは、ともに350サイクルを越え、安定した特性が得られた。またこの間、電解液の減少については大きな差が見られなかった。
さらに電池Eでは電解液の減少は他の電池より少ないが、150A放電容量は200サイクルを過ぎると徐々に低下し、電池Fでは、電解液の減少量が多いため、150A放電容量は300サイクルを越えると低下していることより、第二のセパレータの電解液の吸液性を第一のセパレータの吸液性の40〜60%とする必要がある。
試験後、電池を分解して状況を観察してみると、電池Gでは極板とセパレータの間に空間が形成されているのが観察された。とくに負極を袋状に包含するセパレータの上部の一部が乾燥状態になり、セパレータと極板間における電解液の供給が損なわれていたことがわかった。
これに対して、電池Aおよび電池Dでは、正極側、負極側共に極板とセパレータの間には硫酸を吸収したパルプ繊維の泥状分散物がセパレータの全面に存在し、セパレータと極板間における電解液の供給が良好に行われていたことが確認された。
またパルプ繊維を極板のペースト紙として付与した電池Aにおいても繊維はセパレータ側、極板側のいずれにも付着した有形の抄紙体としての形態は確認できず、全てが泥状分散層の形成に寄与したことが確認された。
以上の結果、本発明の構成は、急速充放電とガス吸収に好ましい複合セパレータ構成を形成し、さらに希硫酸を吸収するパルプ短繊維の泥状分散層を形成することによって、ガス吸収機能を損なうことなく好ましいセパレータと極板間の電解液の供給を可能とし、結果として長寿命、高性能の制御弁式鉛蓄電池の実現に大きな効果をもたらすことが明らかとなった。
本発明に係る制御弁式鉛蓄電池は、寿命特性を向上させることが可能となるので、電気自動車用等の産業に好ましい効果を与えるものである。
本発明の構成における一実施例を示す図 本発明の構成における他の一実施例を示す図 本実施例における電池の放電容量特性図
符号の説明
1 電槽
2 正極板
3 負極板
4 マット状セパレータ
5 袋状セパレータ
6 正極側短繊維の泥状分散層
7 負極側短繊維の泥状分散層

Claims (3)

  1. 正極板と負極板と前記正極板の両面に対向する第一のセパレータと、前記負極板を袋状に包含する第二のセパレータとを含む制御弁式鉛蓄電池であって、
    前記第一のセパレータはマット状セパレータであり、前記第二のセパレータは合成樹脂繊維を主体とする不織布からなる電解液の吸液性が前記第一のセパレータの40%以上60%以下の袋状セパレータであり、
    前記正極板と前記第一のセパレータの間および前記負極板と第二のセパレータの間の少なくとも一方に泥状分散層を有し、前記泥状分散層が抄紙体である制御弁式鉛蓄電池。
  2. 前記第一のセパレータがガラス繊維を主体とするマット状抄造体である請求項1に記載の制御弁式鉛蓄電池。
  3. 前記泥状分散層がクラフトパルプあるいは天然パルプ繊維を主成分とする請求項1に記載の制御弁式鉛蓄電池。
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