JP2006260637A - 光メモリの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 樹脂材からスタンパを正確かつ容易に剥離することを可能とする光メモリの製造方法を提供する。
【解決手段】 交互に積層されたコア層とクラッド層との界面に情報再生用の凹凸部8を形成してなる光メモリは、ガラス基板20上に設けられた樹脂基体5a上に、塗布工程、第1硬化工程、塗布工程、スタンパ貼着工程、第2硬化工程、スタンパ剥離工程の順に各工程を繰り返し実施して製造される。光透過性スタンパ23は可撓性を有し、凹凸23bを有する表面23aは樹脂基体5aの表面より大きい。スタンパ貼着工程においてスタンパ23を塗布された硬化性樹脂材の表面に貼着する際に、スタンパ23の端部23cを貼着させずに延出させる。スタンパ剥離工程において、端部23cを把持して矢印Aの方向へ引っ張ることでスタンパ23を湾曲させてクラッド層4から剥離する。
【選択図】 図3
【解決手段】 交互に積層されたコア層とクラッド層との界面に情報再生用の凹凸部8を形成してなる光メモリは、ガラス基板20上に設けられた樹脂基体5a上に、塗布工程、第1硬化工程、塗布工程、スタンパ貼着工程、第2硬化工程、スタンパ剥離工程の順に各工程を繰り返し実施して製造される。光透過性スタンパ23は可撓性を有し、凹凸23bを有する表面23aは樹脂基体5aの表面より大きい。スタンパ貼着工程においてスタンパ23を塗布された硬化性樹脂材の表面に貼着する際に、スタンパ23の端部23cを貼着させずに延出させる。スタンパ剥離工程において、端部23cを把持して矢印Aの方向へ引っ張ることでスタンパ23を湾曲させてクラッド層4から剥離する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、積層導波路型の光メモリの製造方法に関するものである。
近年、樹脂製のコア層と樹脂製のクラッド層とからなり、コア層とクラッド層との界面に再生像を得るための情報を含む情報用凹凸パターンを形成した平面型の光導波路を、1個又は複数個積層させてなる光メモリ(情報記録媒体)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、図10に示すように、コア層101とクラッド層102とが積層されてなる光メモリ100に記録された情報を読み出す際には、光メモリ100の側部に形成された光導入面103にレンズ104を介して光(例えばレーザ光)を照射し、所望のコア層101に光を導入する。コア層101に導入された光は、界面に形成された凹凸パターンで散乱しながら伝播する。このとき凹凸パターンで散乱された散乱光(再生光)は導入光に対して交差する方向(上下方向)に光メモリ100内を透過し、最終的に光メモリ100の上面及び下面から外部へ放出される。この例では、光メモリ100の上面から放出された散乱光が結像された画像(再生像)をイメージセンサ105で受光するようにしており、再生像をデジタル信号化し画像処理を行うことで、凹凸パターンによって光メモリ100に記録された元の情報が復元される。
コア層及びクラッド層の形成には、光や熱で硬化する硬化性樹脂材が用いられる。この硬化性樹脂材としては、瞬間硬化や低温硬化などの特徴を有する光硬化性樹脂材を用いることが好ましく、特に、紫外線に(UV光)によって硬化する紫外線硬化性樹脂材が好適とされている。コア層に用いる硬化性樹脂材は、クラッド層に用いる硬化性樹脂材と硬化後の屈折率が異なり、コア層の屈折率はクラッド層の屈折率より僅かに(0.01程度)大きく設定される。
コア層とクラッド層との界面に凹凸パターンを形成するには、まず、スピンコータなどの塗布装置を用いて紫外線硬化性樹脂材(クラッド材)を膜厚を均一に塗布し、この表面に光透過性スタンパを貼着(ラミネート)する。光透過性スタンパは、紫外線を透過する部材によって形成されており、また、その表面には、クラッド層の表面に転写すべき凹凸パターンに応じた凹凸が刻まれている。塗布された紫外線硬化性樹脂材の表面に光透過性スタンパを貼着した状態で、この上から紫外線を照射することによって紫外線硬化性樹脂材を硬化させた後、光透過性スタンパを剥離(分離)することで、表面に凹凸パターンを備えたクラッド層が形成される。そして、このクラッド層の上に屈折率の異なる紫外線硬化性樹脂材を塗布し、これに紫外線を照射して硬化させることでコア層が形成される。
このようにして、コア層とクラッド層とが形成され、その界面に凹凸パターンが形成される。なお、クラッド層の表面に凹凸パターンを形成せずに、コア層の表面に凹凸パターンを形成することも可能である。
特開2003−233991号公報
ところで、光メモリを大量生産する場合の生産コストを考えると、凹凸パターンを形成するために用いるスタンパは、1回の使用で破棄してしまうのではなく、2回以上繰り返し使用(再利用)することが好ましい。このため、スタンパの再利用性を考慮し、硬化された硬化性樹脂材からの剥離は正確かつ容易に行い得る必要があり、スタンパを傷つけないように剥離することが課題として挙げられる。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、樹脂材からスタンパを正確かつ容易に剥離することを可能とする光メモリの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の光メモリの製造方法は、基体上又は基体上に形成された層の最上層に硬化性樹脂材を塗布する塗布工程と、前記塗布工程によって塗布された前記硬化性樹脂材の表面に情報再生用の凹凸部を形成するためのスタンパを貼着するスタンパ貼着工程と、前記塗布工程の後に前記硬化性樹脂材を硬化させて前記コア層又は前記クラッド層の一方を形成する第1硬化工程と、前記スタンパ貼着工程の後に前記硬化性樹脂材を硬化させて前記コア層又は前記クラッド層の他方を形成する第2硬化工程と、前記第2硬化工程の後にスタンパを剥離するスタンパ剥離工程とを含み、塗布工程、第1硬化工程、塗布工程、スタンパ貼着工程、第2硬化工程、スタンパ剥離工程の順に前記各工程を繰り返し実施することで前記コア層及び前記クラッド層を交互に積層し、前記コア層と前記クラッド層との一方の界面に前記凹凸部を形成してなる光メモリの製造方法であって、前記スタンパとして、可撓性を有し、かつ前記基体の表面より大きい対向面を有する平板状のスタンパを用い、前記スタンパ貼着工程において前記スタンパを前記硬化性樹脂材の表面に貼着する際に前記スタンパの端部を貼着させずに延出させることを特徴とする。
なお、前記スタンパ剥離工程において、前記端部を把持して前記スタンパの剥離を行うことが好ましい。また、前記スタンパ剥離工程において、前記スタンパを湾曲させる方向へ前記端部に力を作用させることが好ましい。また、前記方向が前記基板の表面に対してなす角度を、25°〜85°の範囲内とすることが好ましい。
また、前記スタンパ貼着工程において、ローラを用いて前記スタンパを加圧することが好ましい。また、前記スタンパ貼着工程において、前記スタンパが貼着された前記硬化性樹脂材のうち、前記基板の端部から横方向へ洩出した部分を除去することが好ましい。
また、前記スタンパ剥離工程において、前記スタンパと前記硬化性樹脂材との間に、予め刃物で切れ込みを入れることが好ましい。
また、前記硬化性樹脂材を、光の照射を受けて硬化する光硬化性樹脂材とし、前記スタンパを、この光に対して透過性を有する樹脂材で形成されたものとすることが好ましい。また、前記光硬化性樹脂材を、紫外線の照射を受けて硬化するものとすることが好ましい。
本発明の光メモリの製造方法は、塗布工程、第1硬化工程、塗布工程、スタンパ貼着工程、第2硬化工程、スタンパ剥離工程の順に各工程を繰り返し実施することでコア層及びクラッド層を交互に積層し、コア層とクラッド層との一方の界面に凹凸部を形成してなる光メモリの製造方法であって、スタンパとして、可撓性を有し、かつ基体の表面より大きい対向面を有する平板状のスタンパを用い、スタンパ貼着工程においてスタンパを硬化性樹脂材の表面に貼着する際にスタンパの端部を貼着させずに延出させるようにしたので、スタンパ剥離工程において上記端部に力を作用させることにより、スタンパを正確かつ容易に剥離することができる。また、これによりスタンパの劣化が抑えられるので、スタンパの再利用性を高めることができる。
図1において、光メモリ2は、屈折率の異なるコア層3とクラッド層4とを交互に積層し、その上下を樹脂基体(樹脂フイルム)5a,5bで挟み込んでなるユニット6を接着層7を介して上下に貼り合わせて一体化した構成となっている。
コア層3及びクラッド層4は、紫外線を照射することにより硬化された紫外線硬化性樹脂材(コア材及びクラッド材)によって形成されており、コア層3の屈折率(硬化後の屈折率)は、クラッド層4より屈折率(硬化後の屈折率)が僅かに高く設定されている。例えば、コア層3の屈折率は“1.52”、クラッド層4の屈折率は“1.51”に設定される。コア層3の厚さは、1.0〜1.5μm程度が適切であり、例えば1.4μmと設定される。クラッド層4の厚さは、8〜9μm程度が適切であり、例えば8μmと設定される。紫外線硬化性樹脂材としては、アクリル系、エポキシ系、チオール系などの樹脂材が適切である。
樹脂基体5a,5bは、アートン(登録商標)等の非晶質ポリオレフィン、ポリカーボネート、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)などによって形成されており、屈折率はクラッド層4と同一である。樹脂基体5a,5bの厚さは150μm程度である。
クラッド層4の上面でかつコア層3の下面となる界面には、再生像を得るための情報を含む情報用凹凸部8が形成されている。本実施形態では、後述する光透過性スタンパ23によって、クラッド層4を形成する紫外線硬化性樹脂材の上面に凹部を形成することで、情報用凹凸部8が設けられる。なお、コア層3の上面に凹部を形成して情報用凹凸部8を設けることも可能である。情報用凹凸部8は、光メモリ2に記録すべき情報(デジタル情報)を2次元符号化し、その符号化された情報を元に計算機によって合成されたパターン(計算機ホログラムと称される)が転写されたものである。
このように、コア層3の上下には、相対的に屈折率の低いクラッド層4が積層されている。1つのコア層3と、この上下の2つのクラッド層4とにより、1つの情報再生用の光導波路9が構成される。ただし、各ユニット6の最下層のコア層3aは、情報用凹凸部8を有していないため、コア層3aに関しては情報再生用の光導波路9が構成されない(情報再生用の光導波路としては機能しない)。一方、各ユニット6の最上層のコア層3bは、情報用凹凸部8を有しており、その上にはクラッド層4ではなく樹脂基体5bが形成されている。樹脂基体5bはクラッド層4と同一の屈折率で形成されているため、コア層3bに関しては情報再生用の光導波路9が構成される(情報再生用の光導波路として機能する)。
各ユニット6の側部に形成された光導入面10からコア層3(コア層3bも含む)に導入された光は、クラッド層4との界面で反射されながらコア層3を伝播するとともに、一部が情報用凹凸部8によって散乱される。同図において、各ユニット6には、3層の光導波路9が積層されているが、これは図示の簡単化のためであって、光導波路9の積層数は適宜の数でよい。実際には、20層程度の光導波路9を各ユニット6内に積層するのが好適である。20層の光導波路9を積層してなるユニット6の厚さは、0.4mm程度である。
各ユニット6を接着する接着層7としては、コア層3やクラッド層4に用いられている紫外線硬化性樹脂材が共通に用いられる。接着層7の屈折率が、樹脂基体5a,5bの屈折率と大きく異なると、接着層7と樹脂基体5a,5bとの界面で再生光が反射して、光量やS/N比が低下してしまうことがあるため、接着層7と樹脂基体5a,5bとの屈折率は等しく設定される。
また、光メモリ2を構成するコア層3(コア層3a,3bを含む)、クラッド層4、樹脂基体5a,5b、及び接着層7は、1つの端面(光導入面)10から光導波路9に入射され、情報用凹凸部8での散乱により生じる散乱光(再生光)の波長に対して透明である。よって、各光導波路9から上下に放出された再生光は、光メモリ2内の各層を透過し、光メモリ2の上面及び下面から外部へ放出される。なお、光導波路9から上下に放出された再生光は、別の光導波路9を横切ることになるが、コア層3とクラッド層4との屈折率の差が極めて小さいので、この再生光が別の光導波路9に形成された情報用凹凸部8で再度散乱されることは殆どなく、外部に結像される再生像には乱れは殆ど発生しない。
同図では2つのユニット6が上下に積重され貼り合わされているが、これは図示の簡単化のためであって、ユニット6の積重数は適宜の数でよい。実際には、4個程度のユニット6を積重するのが好適である。複数のユニット6を積重して光メモリ2を構成することの目的は、光導波路9が一定数積層されてなる積層体の上下を高剛性の樹脂基体5a,5bで支持することによって、光導波路9の反りや撓みを抑えるためである。
次に、光メモリ2の製造プロセスを説明する。図2(A)において、まず、ベース基体として用意された厚さ数mmの硬質のガラス基板20の表面上に、スピンコート法によって液状の紫外線硬化性樹脂材を塗布して接着層21を形成し、接着層21の表面上にフイルム状の樹脂基体5aを、間に気泡が入らないようにローラ22で加圧しながら貼着(ラミネート)する。図2(B)において、樹脂基体5aの上から紫外線を照射して接着層21を完全に硬化させる。これにより、接着層21を介して樹脂基体5aがガラス基板20に接着される。
ガラス基板20に接着された樹脂基体5aの表面上に、スピンコート法によって液状の紫外線硬化性樹脂材(コア材)を塗布し、この上から、図2(C)に示すように、紫外線を照射する。樹脂基体5aは紫外線に対する透過性を有しており、樹脂基体5aを透過した紫外線によって、その下の紫外線硬化性樹脂材が照射される。紫外線が照射された紫外線硬化性樹脂材は硬化し、最下層のコア層3aが形成される。コア層3aは、前述のように情報再生用の光導波路9を構成するものではない。
次いで、コア層3aの表面上に、クラッド層4を形成するための液状の紫外線硬化性樹脂材(クラッド材)をスピンコート法によって塗布した後、この表面上に、図3(A)に示すように、光透過性スタンパ23をローラ22で加圧しながら貼着(ラミネート)する。光透過性スタンパ23は、紫外線に対する透過性を有し、かつ可撓性のある平面状(フイルム状)の樹脂材(紫外線硬化性樹脂材など)で形成されており、その表面23aには、記録すべき情報に応じた凹凸23bが刻まれている。また、光透過性スタンパ23の表面(対向面)23aは、樹脂基体5aの上面より大きい。光透過性スタンパ23を図3(B)に示すように貼着する際、その端部23cは貼着されずに、樹脂基体5aの1つの側面30より外に延出する。
図3(B)において、光透過性スタンパ23をコア層3aの表面上に塗布された紫外線硬化性樹脂材に貼着した状態で、この上方から紫外線を照射すると、光透過性スタンパ23を透過した紫外線によってこの下の紫外線硬化性樹脂材が硬化され、クラッド層4が形成される。このとき、クラッド層4の表面には光透過性スタンパ23の凹凸23bが転写された情報用凹凸部8が形成される。
この後、図3(C)に示すようにして光透過性スタンパ23をクラッド層4から剥離する。光透過性スタンパ23の剥離は、ガラス基板20を固定した状態で、端部23cを器具などで把持して同図中の矢印Aの方向へ所定の力を作用させる(引っ張る)ことでなされる。矢印Aは、ガラス基板20の表面に対して角度θをなす方向を指しており、光透過性スタンパ23を湾曲させるように、角度θは少なくとも0°〜90°の範囲内である必要がある。また、この角度θを小さくした場合、つまり光透過性スタンパ23を折り曲げた場合には、光透過性スタンパ23は可塑変形をおこして劣化する恐れがある。このため、光透過性スタンパ23を劣化させないように、弾性変形の許容範囲内で湾曲させることが好ましく、角度θは、25°〜85°の範囲とすることが好ましい。このようにして剥離された光透過性スタンパ23は、別の光メモリを製造する際に再度使用される。
なお、光透過性スタンパ23を貼着した紫外線硬化性樹脂材を完全に硬化させた後に光透過性スタンパ23を剥離しようとすると、光透過性スタンパ23が紫外線硬化性樹脂材に接着されて剥離しにくくなることがあるため、この紫外線硬化性樹脂材を紫外線照射により不完全に硬化させた状態で光透過性スタンパ23を剥離し、その後再びこの紫外線硬化性樹脂材に紫外線照射を行って完全に硬化させるようにしてもよい。
続いて、図4(A)に示すように、クラッド層4の表面上に、クラッド層4よりも屈折率の大きい液状の紫外線硬化性樹脂材をスピンコート法によって塗布した後、この上から紫外線を照射して完全に硬化させるとコア層3が形成される。以後、図3(A)〜図4(A)に示した処理を繰り返し実施することで、樹脂基体5aの上に、コア層3及びクラッド層4を所望の積層数になるまで積層する。各クラッド層4の情報用凹凸部8は、いずれも光透過性スタンパ23と同一構成のスタンパを用い、図3(A)〜図3(C)に示した方法により形成される。だだし、各クラッド層4ごとに異なる情報を記録するため、各スタンパにはそれぞれ異なるパターンの凹凸が刻まれている。
コア層3及びクラッド層4を所望の数積層した後、最上層のクラッド層4の表面上にコア層3bを形成するための液状の紫外線硬化性樹脂材(コア材)をスピンコート法によって塗布する。塗布した紫外線硬化性樹脂材の表面上に樹脂基体5aと同一の性質を有する樹脂基体5bを、図4(B)に示すように、ローラ22で加圧しながら貼着する。図5(A)において、樹脂基体5bの上方から紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂材を完全に硬化させると、コア層3bが形成されるとともに、コア層3bと樹脂基体5bとが接着される。
次いで、樹脂基体5bの表面上にスピンコート法によって液状の紫外線硬化性樹脂材を塗布し、この上から、図6(B)に示すように、紫外線を照射する。樹脂基体5bを透過した紫外線によってこの下の紫外線硬化性樹脂材が硬化して接着層24が形成される。
以上の工程を経てガラス基板20上に積層された積層体25を、図6(A)に示すように、樹脂基体5a,5bを支持しながらガラス基板20から剥離(分離)する。このとき、樹脂基体5aの下に形成された接着層21は、樹脂基体5aに被着したままガラス基板20から剥離される。この後、ダイシング装置を用いて積層体25の外形を切断加工し、図6(B)に示すように、積層体25からユニット6を切り出す。このとき、ユニット6の少なくとも一面に、面精度の高い(表面粗さの少ない)高品質な光導入面10を形成する。
以上の工程を繰り返し、ユニット6を複数個、例えば2個作製する。図7に示すように、2つのユニット6を上下に積み重ね、その積層方向に圧力しながら加熱を行う。これにより、接着層21と接着層24とが熱圧着されて2つのユニット6が一体化し、図1に示した光メモリ2が形成される。
なお、上記実施形態において、図3(A)のようにコア層の上に塗布した紫外線硬化性樹脂材(クラッド材)の上に光透過性スタンパ23を貼着した際、光透過性スタンパ23が貼着された紫外線硬化性樹脂材は押圧力によって、図8に示すように、樹脂基体5aの側部から外へ洩出し(はみ出し)、洩出した洩出部31の一部が光透過性スタンパ23の端部23cに付着することがある。
もし仮に、洩出部31が端部23cに付着したまま紫外線照射が行われて硬化されると、図3(C)に示したように端部23cを把持して光透過性スタンパ23の剥離を行う際に、端部23cとともに洩出部31が把持されてしまうことがあり、このまま剥離を実行すると、形成されたクラッド層4や、光透過性スタンパ23自体を傷つけてしまう。従って、光透過性スタンパ23を紫外線硬化性樹脂材に貼着した後、紫外線照射を行う前に、紫外線硬化性樹脂材の洩出部31を吸引などして除去することが好ましい。
また、上記実施形態において、図3(C)に示したスタンパ剥離工程の直前に、図9に示すように、光透過性スタンパ23とクラッド層4との間(界面)に予めナイフ等の刃物32で切り込みを形成するようにしてもよい。このような切り込みを形成することで、光透過性スタンパ23がさらに剥離し易くなり、剥離の際にクラッド層4や光透過性スタンパ23自体がより傷つきにくくなる。
また、上記実施形態では、図3(B)の工程において、光透過性スタンパ23の1つの端部23cを端面から延出するようにしたが、本発明はこれに限られるものではなく、光透過性スタンパ23の他の端部を同時に端面から延出させてもよい。これらの延出量は、適宜の値に設定してよい。また、光透過性スタンパ23は、その表面(対向面)23aが、樹脂基体5aの上面の面積より大きく、かつ樹脂基体5aの上面を覆うように形成されていればよく、その大きさや形状は限定されない。
また、上記実施形態では、コア層3,3a,3b、クラッド層4、接着層7を形成するための樹脂材として紫外線によって硬化する紫外線硬化性樹脂材を用いたが、本発明はこれに限られるものではなく、紫外線以外の波長の光で硬化する光硬化性樹脂材を用いてもよく、さらには、熱で硬化する熱硬化性樹脂材を用いることも可能である。
2 光メモリ
3 コア層
4 クラッド層
5a,5b 樹脂基体
6 ユニット
6a,6b ユニット
7 接着層
8 情報用凹凸部
9 光導波路
10 光導入面
20 ガラス基板
23 光透過性スタンパ
23a 表面
23b 凹凸
23c 端部
25 積層体
30 側面
31 洩出部
32 刃物
3 コア層
4 クラッド層
5a,5b 樹脂基体
6 ユニット
6a,6b ユニット
7 接着層
8 情報用凹凸部
9 光導波路
10 光導入面
20 ガラス基板
23 光透過性スタンパ
23a 表面
23b 凹凸
23c 端部
25 積層体
30 側面
31 洩出部
32 刃物
Claims (9)
- 基体上又は基体上に形成された層の最上層に硬化性樹脂材を塗布する塗布工程と、
前記塗布工程によって塗布された前記硬化性樹脂材の表面に情報再生用の凹凸部を形成するためのスタンパを貼着するスタンパ貼着工程と、
前記塗布工程の後に前記硬化性樹脂材を硬化させて前記コア層又は前記クラッド層の一方を形成する第1硬化工程と、
前記スタンパ貼着工程の後に前記硬化性樹脂材を硬化させて前記コア層又は前記クラッド層の他方を形成する第2硬化工程と、
前記第2硬化工程の後にスタンパを剥離するスタンパ剥離工程とを含み、
塗布工程、第1硬化工程、塗布工程、スタンパ貼着工程、第2硬化工程、スタンパ剥離工程の順に前記各工程を繰り返し実施することで前記コア層及び前記クラッド層を交互に積層し、前記コア層と前記クラッド層との一方の界面に前記凹凸部を形成してなる光メモリの製造方法であって、
前記スタンパとして、可撓性を有し、かつ前記基体の表面より大きい対向面を有する平板状のスタンパを用い、前記スタンパ貼着工程において前記スタンパを前記硬化性樹脂材の表面に貼着する際に前記スタンパの端部を貼着させずに延出させることを特徴とする光メモリの製造方法。 - 前記スタンパ剥離工程において、前記端部を把持して前記スタンパの剥離を行うことを特徴とする請求項1記載の光メモリの製造方法。
- 前記スタンパ剥離工程において、前記スタンパを湾曲させる方向へ前記端部に力を作用させることを特徴とする請求項2記載の光メモリの製造方法。
- 前記方向が前記基板の表面に対してなす角度を、25°〜85°の範囲内とすることを特徴とする請求項3記載の光メモリの製造方法。
- 前記スタンパ貼着工程において、ローラを用いて前記スタンパを加圧することを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の光メモリの製造方法。
- 前記スタンパ貼着工程において、前記スタンパが貼着された前記硬化性樹脂材のうち、前記基板の側部から外へ洩出した部分を除去することを特徴とする請求項1ないし5いずれか記載の光メモリの製造方法。
- 前記スタンパ剥離工程において、前記スタンパと前記硬化性樹脂材との間に、予め刃物で切れ込みを入れることを特徴とする請求項1ないし6いずれか記載の光メモリの製造方法。
- 前記硬化性樹脂材を、光の照射を受けて硬化する光硬化性樹脂材とし、前記スタンパを、この光に対して透過性を有する樹脂材で形成されたものとすることを特徴とする請求項1ないし7いずれか記載の光メモリの製造方法。
- 前記光硬化性樹脂材を、紫外線の照射を受けて硬化するものとすることを特徴とする請求項1ないし8いずれか記載の光メモリの製造方法。
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2005
- 2005-03-16 JP JP2005074361A patent/JP2006260637A/ja not_active Withdrawn
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