JP2006259678A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、中間転写ベルトと感光体ドラムの駆動精度を向上させる一方、中間転写ベルトと感光体ドラムの回転速度変動を同期化させ、ジッタの発生を有効的に抑制させる画像形成装置を提供する。
【解決手段】この画像形成装置は、中間転写装置14の中間転写ベルト13および感光体ドラム12を、駆動モータ61から一系統の減速ギア機構64を介して駆動させ、中間転写ベルト13を駆動させるベルト駆動ギア63と感光体ドラム12を駆動させるドラム駆動ギア74とが噛合している。感光体ドラム12を駆動するドラム駆動軸75は好ましくはドラム駆動ギア74とフライホィール78を有する。感光体ドラム12は中間転写ベルト13より、一系統の減速ギア機構64を構成する多段減速ギア列の下流側に設定したものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電子写真方式のデジタル複写機やカラープリンタに用いられる画像形成技術に係り、特に、感光体ドラムおよび中間転写ベルトの駆動精度を向上させ、かつ両者の回転速度変動を同期化させて色合せ精度を向上させる画像形成装置に関する。
従来の画像形成装置としての特開平09−222826号公報(特許文献1)には、中間転写方式のMFP装置に適用される画像形成技術が示されている。
この画像形成装置では、感光体ドラム等の回転体駆動装置の駆動系の共振周波数振動を感光体ドラムの駆動軸に設けたフライホィールによって減衰させている。
従来の画像形成装置には、一般的に共通の駆動モータを有する回転体駆動装置1が、図6に示すように、備えられる。この回転体駆動装置1は、駆動モータ2のモータ出力軸2aを2段の減速ギア列3を介して中間転写ベルト4のベルト駆動軸4aに駆動連結する一方、感光体ドラム5のドラム駆動軸5aには駆動モータ2のモータ出力軸2aを3段の減速ギア列6を介して駆動連結させ、共通の駆動モータ2にて中間転写ベルト4と感光体ドラム5とを駆動させるようになっている。つまり、従来の回転体駆動装置1は、中間転写ベルト4および感光体ドラム5を別々に独立して駆動させている。
なお、図6において、符号7は一次転写装置、符号8は二次転写装置である。また、図6において、一点鎖線は、2系統の多段の減速ギア列3,6を構成する各ギアのピッチ円をそれぞれ示している。
このため、中間転写ベルト4と感光体ドラム5とが個別駆動に伴って両者の回転速度変動が同期化せず、一次転写位置でジッタが発生する恐れがある。
また、中間転写ベルト4のドライブローラ4aには、駆動モータ2からのモータ駆動力が独立した2段の減速ギア列を介して伝達されるが、感光体ドラム5のドラム駆動系統と中間転写ベルト4のベルト駆動系統が互いに独立しているため、ベルト駆動系統はフライホィールの慣性作用の影響を受けず、慣性モーメントが小さい。このため、外部からの負荷変動に弱く(追従し易く)、中間転写ベルト4は回転ムラを起こし易く、ジッタが発生し易い。ジッタは中間転写ベルトの微小な速度変動や回転ムラにより発生する色ズレや色ムラ(色の濃淡)の発生現象をいう。
特開平09−222826号公報
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、中間転写ベルトと感光体ドラムの駆動精度を向上させるとともに両者の挙動を同期化させて色合せ精度の高い画像形成装置を提供することにある。
本発明に係る画像形成装置は、上述した課題を解決するために、ドラム表面に静電潜像が形成される感光体ドラムと、この感光体ドラム上の静電潜像を所定のトナーで現像させる現像装置と、前記感光体ドラム上に形成されたトナー像を転写させる一次転写装置と、この一次転写装置によりトナー転写像が形成される中間転写ベルトを備えた中間転写装置と、上記中間転写ベルト上に形成されたトナー転写像を記録媒体に転写させる二次転写装置と、前記中間転写ベルトおよび感光体ドラムを、駆動モータから一系統の減速ギア機構を介して駆動させる回転体駆動装置とを備え、この回転体駆動装置は、感光体ドラムを回転駆動させるドラム駆動ギアと中間転写ベルトを駆動させるベルト駆動ギアとを噛合させ、上記ドラム駆動ギアおよびベルト駆動ギアの一方に前記駆動モータを駆動連結させたものである。
また、本発明の画像形成装置は、上述した課題を解決するために、ドラム回転軸に第1ギアを有する感光体ドラムと、この感光体ドラムに形成されるトナー像が転写され、このトナー像を保持する中間転写ベルトと、この中間転写ベルトを駆動し、ローラ回転軸に第2ギアを有する駆動ローラと、モータ回転軸に第3ギアを有する駆動モータと、この第3ギアにより、駆動モータの出力を第2ギアに伝達する第4ギアとを備え、前記第1ギアと第2ギアと直接噛み合わされているものである。
本発明に係る画像形成装置によれば、中間転写ベルトと感光体ドラムの駆動精度を向上させて両者の挙動を同期化させ、色ずれを未然にかつ確実に防止して色合せ精度を向上させることができる。
本発明に係る画像形成装置の一実施形態について添付図面を参照して説明する。
本発明に係る画像形成装置は、電子写真方式のデジタル複写機や中間転写方式のMFP装置等のプリンタ部に備えられる。図1では、本発明に係る画像形成装置10を中間転写方式のMFP装置Aに適用した例を示す。
MFP装置Aは、本体ケーシング11のプリンタ部に画像形成装置10が格納される。画像形成装置10は、回転自在に支持された感光体ドラム12と、中間転写ベルト13を備えた中間転写装置14とを有する。この感光体ドラム12と中間転写装置14は、1つのユニットを構成し、このユニットは画像形成装置の本体ケーシング11のフロント側から引出し可能である。
感光体ドラム12の周りには、ドラムクリーニング装置15、帯電装置16、レーザ光学装置17、現像装置18および一次転写装置19が配置されている。ドラムクリーニング装置15は、感光体ドラム12の表面をクリーニングする一方、帯電装置16は、クリーニングされたドラム表面を所要の電位に一様に帯電させる。レーザ光学装置17は、一様に帯電されたドラム表面にレーザビームLBを照射することで静電潜像を形成する。現像装置18は、形成された静電潜像を現像し、トナー像を形成する。一次転写装置19は、形成されたトナー像を中間転写ベルト13に転写させる。
現像装置18は黒(Bk)トナーの現像装置21とカラートナーのロータリ方式の現像装置22とを独立して備える。黒トナーの現像装置21は回動支点23廻りに回動しドラム表面にトナーを供給するマグローラ24を有する。黒トナーの現像装置21には黒トナーボトル25から図示しないトナー供給路を介して黒トナーが供給される。黒トナーはカラートナーに比べ、使用量が多いため、黒トナーの現像装置21はカラートナーの現像装置22から独立している。
また、ロータリ方式の現像装置22は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、およびシアン(C)の現像器27,28,29が中心角120°をなして、例えば時計方向に間欠回動自在に配置される。各色トナーの現像器27〜29は専用のマグローラ31,32,33をそれぞれ有する。
現像装置18は、感光体ドラム12のドラム表面に形成された静電潜像に所定の色(Bk,Y,MおよびC)のトナーを供給し、ドラム表面に所定の色のトナー像を形成する。
このトナー像は、感光体ドラム12の回転により一次転写装置19の転写位置に送られ、この一次転写位置で中間転写ベルト13上に、転写ロール35の転写バイアスにより転写される。この転写工程が各色毎に繰り返され、中間転写ベルト13上にフルカラトナー転写像が形成される。
中間転写装置14の中間転写ベルト13は、ドライブロール36、転写ロール35、巻付けロール38、ドリブンロール37、テンションロール40に巻き掛けられる。
中間転写ベルト13は、図1において反時計方向に走行駆動せしめられる。走行中のベルト張力はテンションロール40にて調整され、中間転写ベルト13の感光体ドラム12への接触力は巻付けロール38にて調整される。巻付けロール38は中間転写ベルト13を感光体ドラム12側に巻き付け、転写ニップを大きくとるように調整している。
ドライブロール36と一次転写ロール35との間に、ベルトクリーニング装置44が設けられる。ベルトクリーニング装置44は中間転写ベルト13に外接するクリーニングブレート45が支点46廻りに回動自在に支持される。クリーニングブレート45はばね部材47のばね力により中間転写ベルト13に弾力的に押圧接触せしめられ、中間転写ベルト13上のトナーをクリーニングして除去する一方、除去された排トナーはスパイラルシャフト等の排トナー搬送手段48により排トナーボックス(図示せず)に搬送される。
また、ベルトクリーニング装置44には、ばね部材47のばね力に抗してクリーニングブレート45を中間転写ベルト13から離間させるカム機構49が設けられる。このカム機構49により、トナー転写像形成時にはクリーニングブレード45は中間転写ベルト13から離間し、非接触の状態が保たれる。
さらに、中間転写ベルト13のドリブンロール37と対向設置される二次転写ロール50とで二次転写装置51が構成される。この二次転写装置51によって、中間転写ベルト13上のトナー像は転写用紙に転写される。
二次転写装置51の二次転写ロール50は、中間転写ベルト13のドリブンロール(アイドラロール)37から離接自在に設けられ、トナー像の二次転写時には、二次転写ロール50が中間転写ベルト13に外接される。一方、中間転写ベルト13にトナー像が重ね合わされる時には、二次転写ロール50は中間転写ベルト13から離間せしめられる。二次転写ロール50が中間転写ベルト13から離間することにより、中間転写ベルト13上のトナー像は、その重ね合わせの際に乱されることはない。
中間転写ベルト13上のトナー像が転写される転写用紙は、本体ケーシング11下部に収容された給紙カセットから取り出され、搬送路53に沿って搬送される。この搬送路53には転写用紙の姿勢制御および二次転写装置51へ搬送タイミングを図るレジストローラ55、転写用紙にトナー像を二次転写させる二次転写装置51および二次転写されたトナー像を定着させる定着装置56および案内ゲート57が順次配設される。定着装置56にて二次転写されたトナー像が定着された転写用紙は搬送路51から排紙トレイ58上に排出され、堆積される。排紙トレイ58は本体ケーシング11の頂部に形成される。
一方、記録媒体としての転写用紙の給紙は、給紙カセットからだけではなく、図示しない手差しトレイからも行ない得るようになっている。手差しトレイからの給紙は給紙ガイド路59を経てレジストローラ55の手前側で搬送路51に導かれるようになっている。
ところで、感光体ドラム12および中間転写ベルト13は図2および図3に示された回転体駆動装置60により駆動される。回転体駆動装置60は、MFP装置Aのリア側に配設され、感光体ドラム12および中間転写ベルト13の駆動源として共通の駆動モータ61を有する。駆動モータ61としては回転振動の少ないサーボモータや微小ステップのステッピングモータ、DCブラシレスモータ等が用いられる。
駆動モータ61の出力軸62は、モータ回転軸を構成しており、このモータ出力軸62にモータ駆動ギア63が一体あるいは一体的に設けられ、このモータ駆動ギア63は多段の減速ギア列を構成する減速ギア機構64を介してベルト駆動軸65に設けられたベルト駆動ギアとしての中間ドリブンギア66に噛合している。ベルト駆動軸65は、図3に示すように、ベルト駆動カップリング67を介してローラ支持軸68に連結される。ローラ支持軸68は中間転写ベルト13のドライブローラ36を回転一体に支持している。ベルト駆動軸65およびローラ支持軸68は中間転写ベルト13のローラ回転軸を構成している。
多段減速ギア機構64はモータ駆動ギア63に噛合するドリブンギア70で初段の減速ギア列を構成する。このドリブンギア70と一体に設けられた中間ドライブギア71とこのドライブギア71に噛合する中間ドリブンギア66とで第2段の中間減速ギア列を構成している。中間ドリブンギア66は中間転写ベルト13のドライブローラ36を回転駆動させるベルト駆動ギアとして機能する。
また、中間減速ギア列の中間ドリブンギア66には、最終段のドライブギア73が一体的に設けられている。この最終段ドライブギア73は最終段のドリブンギア74に直接噛合し、最終段の減速ギア列が感光体ドラム12駆動用の減速ギア列として構成される。このように、ベルト駆動ギア66は、ドライブギア73を介してドリブンギアであるドラム駆動ギア74と噛合している。ドラム駆動ギア74はドラム駆動軸75に軸装される。なお、図2において、減速ギア機構64を構成する多段の減速ギア列の各ギアは一点鎖線のピッチ円で表わしている。
このドラム駆動軸75には、フロント側にドラム駆動カップリング76が設けられ、このカップリング76を介してドラム支持軸77に連結される。ドラム駆動軸75およびドラム支持軸77によりドラム回転軸が構成される。ドラム回転軸75のリア側に慣性量の大きなフライホィール78が回転一体に設けられる。フライホィール78は亜鉛等の金属鋼板をディスク状に形成して構成される。ドラム支持軸77は感光体ドラム12を一体に支持し、このドラム駆動軸75の回転駆動により、感光体ドラム12は回転駆動される。感光体ドラム12の回転駆動は、ドラム駆動軸75に軸着されたフライホィール78の慣性量により、回転ムラを生じさせることなく安定的かつスムーズに行なわれる。
この回転体駆動装置60においては、中間転写ベルト13を駆動させるベルト駆動ギア66と最終段ドライブギア73とは一体的に形成されて第2ギアを構成し、ベルト駆動軸65に取付けられる。ベルト駆動軸65に取付けられた最終段ドライブギア73はドラム駆動軸75に取付けたドラム駆動ギア(最終段ドリブンギア、第1ギア)74と直接噛合する。しかも、ドラム駆動軸75がフライホィール78を保持することで、感光体ドラム12のドラム駆動は安定化され、さらに、感光体ドラム12のドラム駆動の上流側で駆動される中間転写ベルト13にもフライホィール78の慣性作用を及ぼしてベルト駆動させることができ、ベルト駆動の慣性量も大きくなって安定化させることができる。
この感光体駆動装置60は、減速ギア機構64を介して中間転写ベルト13のベルト駆動ギア73(66)と感光体ドラム12のドラム駆動ギア74とを直接噛み合せ、かつ、感光体ドラム12のドラム駆動軸75にフライホィール78が取付けられる。この結果、感光体ドラム12のドラム駆動と中間転写ベルト13のベルト駆動との双方の回転が同期化し、双方がフライホィール78の効果(慣性力の作用)を共有して回転駆動が安定化される。
また、大きな減速比で回転駆動される感光体ドラム12が、中間転写ベルト13を駆動させるベルト駆動ギア66(73)の下流側で減速駆動されることで、駆動モータ61から感光体ドラム12に至る減速ギア機構64は多段の減速ギア列を緩やかな減速比で継ぐことができる。
この回転体駆動装置60では、駆動モータ61のモータ出力をベルト駆動ギア(中間ドリブンギア,第4ギア)66および最終段ドライブギア(第2ギア)73に伝達し、さらに、最終段ドライブギア73をドラム駆動ギア(第1ギア)74に直接噛合させてドラム駆動ギア(第1ギア)74に伝達し、中間転写ベルト13と感光体ドラム12をそれぞれ駆動させる。ベルト駆動ギア66は、中間ドリブンギアに代えて減速ギア列で構成してもよい。
ところで、減速ギア列の各ギアは、インジェクション成形等で樹脂成形されるヘリカルギアあるいはハスバギアで構成される。ギア材料としては、寸法安定性、自己潤滑性、成形性に優れたポリアセタール樹脂、熱膨脹の少ないポリイミドやポリカーボネートのような合成樹脂、さらに、ポリカーボネートにガラス強化繊維を充填させ、強度や剛性を向上させた樹脂、ポリカーボネートにフッ素樹脂をブレンドさせて自己潤滑性を向上させたものを用いることが可能である。
減速ギア列の各ギアが樹脂成形されたヘリカルギアである場合、ギア噛合による振動を極力小さく抑えるために、ギアのモジュールは0.5以下の小モジュールで形成したり、減速ギア列のギアの噛合い幅を12mm以上25mm以下、好ましくは実機では18mm程度に設定することで、噛合によるギア振動を小さく抑え、ギア騒音を低減することができる。ギア噛合い幅が25mm以上のヘリカルギアでは、精度の良い抜き勾配が得られず、ギアの成形が困難である。また、ギア噛み合い幅が12mm以下では噛合いによるギア振動を小さく抑えることが困難となる。
次に、本発明に係る画像形成装置の作用を説明する。
画像形成装置10の駆動開始により、帯電装置16は感光体ドラム12のドラム表面を一様に帯電する。
帯電装置16によって一様に所要の電位に帯電された感光体ドラム12の表面には、レーザ光学装置17から画像情報に応じたレーザビームLBが照射されて静電潜像が形成される。画像情報は図示しないホストコンピュータやパーソナルコンピュータ等のホスト機器(図示せず)から送られてくる。
一方、ドラム表面に形成された静電潜像は、続いて現像装置18により現像され、所定の色のトナー像となる。
具体的には、黒色トナーの現像装置21により、静電潜像が現像され、黒色トナーによるトナー像が形成される。黒色トナーの現像装置21が現像しているとき、カラートナーの現像装置22は感光体ドラム12のドラム表面から離間した状態に保たれる。
感光体ドラム12上に形成された黒色のトナー像は、中間転写ベルト13上に、一次転写される。
この一次転写が終了した後、感光体ドラム12のドラム表面に残存したトナーはドラムクリーニング装置15でクリーニングされて除去される。
この動作が必要な色の数だけ繰り返され、その結果、中間転写ベルト13上にフルカラトナー像が形成される。このフルカラトナー像は、続いて二次転写位置に送られ、ここで搬送路53を搬送される転写用紙上に二次転写される。
二次転写装置51の転写ロール50は、中間転写ベルト13に一次転写トナー像の重ね合せが行なわれている途中では、中間転写ベルト13から離間した状態に保持される。
二次転写が行なわれた後、中間転写ベルト13に残存するトナーは、ベルトクリーニング装置44によりクリーニングされる。二次転写が終了した転写用紙は搬送路53を経由して定着装置56に送られる。定着装置56では、対をなすヒートロールによりトナー像が加熱・加圧され、転写用紙に定着される。
トナー像を定着した転写用紙は続いて搬送路53に沿って送られ、案内ゲート57を経て排紙トレイ58に順次排出され、この排紙トレイ57上に堆積される。
図4は、回転体駆動方式を用いた本発明の画像形成装置10の場合の出力画像による色ズレ量を示すヒストグラムである。図4において、棒グラフは、出力画像の色ずれ量の統計的頻度を表わすものである。母数が6000回の測定試験では、色ずれ量50μmの発生頻度が約1400回で最高となり、110μmを超える色ズレ量は、1度も発生せず、色ズレ量が極めて小さいことが判明した。
これに対し、図5は、図6に示す一般的な回転体駆動装置1を用いた場合の出力画像による色ズレ量のヒストグラムで示すものである。図5における棒グラフは図4に示した棒グラフに対応するものであり、6000回の測定試験で、70μm〜150μmの色ズレ量が約400回から500回の統計的頻度で表われ、色ズレ量にばらつきがあり、しかもその色ズレ量が大きいことがわかる。
本発明の画像形成装置10のように、減速ギア列を用いて中間転写ベルト13及び感光体ドラム12を同期的に駆動させると、出力画像の色ズレ量が従来の回転駆動装置1より大幅に小さくなり、出力画像には100μm以上の色ズレが生じないことが確認できた。
この回転体駆動装置60では、感光体ドラム12のドラム駆動軸75にフライホィール78を取付けることでドラム駆動を安定させ、スムーズに回転させることができる一方、減速ギア列上流側の中間転写ベルト13のベルト駆動も、フライホィール78の慣性作用が働いて回転速度変動が小さく安定することが判明した。
さらに、回転体駆動装置60を一系統の減速ギア機構64で構成したので、ギア構成のシンプル化が図れ、減速ギア機構64の組立てが容易となり、製造コストを低減させることができ、軽量化、低騒音化、長寿命化を図ることができる。
本発明の実施例の説明では、多段減速ギア機構を備えた回転体駆動装置により感光体ドラムおよび中間転写ベルトを駆動させる例を示したが、中間転写ベルトのドライブロールを駆動モータで直接駆動させ、ドライブロールを駆動するベルト駆動軸にドラムドライブギアを設け、このドラムドライブギアに直接噛合するドラムドリブンギアで減速ギア機構を構成し、感光体ドラムを回転駆動させてもよい。
また、本発明の実施例では、黒色トナー用現像装置をカラートナー用現像装置から独立して構成した例を示したが、黒色を含めた各色用トナーの現像装置をロータリ方式で形成してもよい。その際、使用量の大きな黒色トナーの現像器が他のカラー用トナーの現像器よりトナー収容量を平均的使用量の比に応じて変化させてもよい。
本発明に係る画像形成装置を備えた中間転写方式のMFP装置の一実施例を示すプリンタ部の断面図。 本発明に係る画像形成装置に備えられる回転体駆動装置を概略的に示す図。 上記回転体駆動装置を簡略的に示す斜視図。 上記回転体駆動装置を用いた出力画像の色ずれヒストグラムを示す図。 従来の回転体駆動装置を用いた出力画像の色ずれヒストグラムを示す図。 従来の画像形成装置に備えられる一般的な回転体駆動装置を概略的に示す図。
符号の説明
10 画像形成装置
11 本体ケーシング
12 感光体ドラム
13 中間転写ベルト
14 中間転写装置
15 ドラムクリーニング装置
16 帯電装置
17 レーザ光学装置
18 現像装置
19 一次転写装置
21 黒トナーの現像装置
22 ロータリ方式の現像装置
24 マグローラ
25 黒トナーボトル
27,28,29 現像器
31,32,33 マグローラ
35 転写ロール
36 ドライブロール
37 ドリブンロール
38 巻付けロール
40 テンションロール
44 ベルトクリーニング装置
45 クリーニングプレート
47 ばね部材
48 排トナー搬送手段
49 カム機構
50 二次転写ロール
51 二次転写装置
53 搬送路
55 レジストローラ
56 定着装置
57 案内ゲート
58 排紙トレイ
59 給紙ガイド路
60 回転体駆動装置
61 駆動モータ
62 モータ出力軸
63 モータ駆動ギア
64 減速ギア機構
65 ベルト駆動軸
66 中間ドリブンギア(ベルト駆動ギア)
67 ベルト駆動カップリング
68 ローラ支持軸
70 ドリブンギア
A MFP装置

Claims (13)

  1. ドラム表面に静電潜像が形成される感光体ドラムと、
    この感光体ドラム上の静電潜像を所定のトナーで現像させる現像装置と、
    前記感光体ドラム上に形成されたトナー像を転写させる一次転写装置と、
    この一次転写装置によりトナー転写像が形成される中間転写ベルトを備えた中間転写装置と、
    上記中間転写ベルト上に形成されたトナー転写像を記録媒体に転写させる二次転写装置と、
    前記中間転写ベルトおよび感光体ドラムを、駆動モータから一系統の減速ギア機構を介して駆動させる回転体駆動装置とを備え、
    この回転体駆動装置は、感光体ドラムを回転駆動させるドラム駆動ギアと中間転写ベルトを駆動させるベルト駆動ギアとを噛合させ、上記ドラム駆動ギアおよびベルト駆動ギアの一方に前記駆動モータを駆動連結させたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記回転体駆動装置は、駆動モータのモータ出力を減速させて伝達する一系統の減速ギア機構を備え、この減速ギア機構は減速ギア列を多段にシリーズ状に組み合せて構成するとともに、前記減速ギア機構の中間ドリブンギアが中間転写ベルトのベルト駆動ギアを構成し、さらに、上記ベルト駆動ギアが感光体ドラムのドラム駆動ギアに噛合させ、最終段の減速ギア列を感光体ドラム駆動用減速ギア列に構成した画像形成装置。
  3. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記感光体ドラムは中間転写ベルトより、減速ギア機構を構成する多段減速ギア列の下流側で駆動させた画像形成装置。
  4. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記感光体ドラムのドラム駆動軸にドラム駆動ギアとフライホィールを設け、フライホィールの慣性作用を感光体ドラムのドラム駆動と中間転写ベルトのベルト駆動に付与させた画像形成装置。
  5. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記回転体駆動装置は、少なくとも感光体ドラムのドラム駆動ギアおよび中間転写ベルトのベルト駆動ギアのモジュールを0.5以下の小モジュールに設定したことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記回転体駆動装置は、減速ギア機構のギア噛合い幅が12mmから25mmの範囲のヘリカルギアで構成した画像形成装置。
  7. ドラム回転軸に第1ギアを有する感光体ドラムと、
    この感光体ドラムに形成されるトナー像が転写され、このトナー像を保持する中間転写ベルトと、
    この中間転写ベルトを駆動し、ローラ回転軸に第2ギアを有する駆動ローラと、
    モータ回転軸に第3ギアを有する駆動モータと、
    この第3ギアにより、駆動モータの出力を第2ギアに伝達する第4ギアとを備え、
    前記第1ギアと第2ギアと直接噛み合わされている画像形成装置。
  8. 請求項7に記載の画像形成装置において、
    前記第4ギアは、前記駆動モータのモータ出力を減速させて、このモータ出力を前記第2ギアに伝達する画像形成装置。
  9. 請求項7に記載の画像形成装置において、
    前記感光体ドラムの回転軸に、さらに、フライホイールが設けられた画像形成装置。
  10. 請求項7に記載の画像形成装置において、
    前記観光体ドラムの回転軸および前記駆動ローラの回転軸は、それぞれカップリングを介して第1ギアおよび第2ギアと連結している画像形成装置。
  11. 請求項7に記載の画像形成装置において、
    少なくとも前記感光体ドラム、駆動ローラおよび中間転写ベルトは、1つのユニットを構成し、このユニットは画像形成装置のフロント側から引出可能である画像形成装置。
  12. 請求項7に記載の画像形成装置において、
    前記感光体ドラムの回転軸に、さらに、フライホイールが設けられる一方、
    前記第4ギアは、前記駆動モータのモータ出力を減速させて、このモータ出力を前記第2ギアに伝達する画像形成装置。
  13. 請求項12に記載の画像形成装置において、
    前記感光体ドラムの回転軸および駆動ローラの回転軸は、それぞれ出力カップリングを介して、第1ギアおよび第2キアと連結している画像形成装置。
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