JP2006256262A - 液体供給装置及び方法並びにインクジェット記録装置 - Google Patents

液体供給装置及び方法並びにインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】使用環境や吐出条件(印字内容など)に依らずヘッド背圧を常に略一定に保持し、吐出安定性の向上を図ることができるの液体供給装置及び方法並びにこれを用いたインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】本発明による液体供給装置(10)は、タンク(12)から液体吐出ヘッド(16)に液体を導く液体供給路(14)と、液体供給路(14)内を流れる液体の流量を特定する流量特定手段(60)と、前記流量の特定結果に基づいて液体供給路(14)内全体の圧力損失を特定する圧力損失特定手段(62)と、液体供給路(14)の一部に配置され、液体供給路(14)内の少なくとも一部の圧力損失を可変する圧力損失可変手段(20)と、圧力損失特定手段(62)による液体供給路内(14)全体の圧力損失の特定結果に基づいて、液体供給路(14)内全体の圧力損失を略一定に保つように、圧力損失可変手段(20)を制御する制御手段(66)と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は液体供給装置及び方法並びにインクジェット記録装置に係り、特に液体吐出ヘッドに吐出用の液を供給するための装置及びその方法並びにこれを用いたインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置は、インクタンクからインク供給路を介して印字ヘッド(記録ヘッドともいう。)にインクを供給し、印字ヘッドの各ノズルに対応する吐出駆動素子(圧電素子や加熱素子などで構成される圧力発生素子)を印字データに応じて選択的に駆動することでノズルからインクを吐出させ、そのインク滴を記録媒体上に付着させることによって画像を形成する。かかるインクジェット記録装置では、安定したインク吐出を行うことが要求され、そのための様々な提案がなされている。
特許文献1では、インクの吐出量と吐出周波数とを一定に保つために、インク供給路に設けられたフィルタ部材等の所定の部分のみを部分的に温度調節する温度調節手段を設けることが提案されており、かかる構成により、インク特性によるインクタンク内の負圧安定化及び高デューティ印字時におけるインク供給路(特にフィルタ部)内のインクの粘性抵抗を低減し、インク粘度上昇によるフィルタ部での圧力損失の増大を防止することにより、高デューティ印字の際でも吐出特性を安定させている。
特許文献2では、インク通路に介装されたフィルタ近傍の加熱が可能な加熱手段を設け、フィルタ部を通過するインクを加熱して、その粘度を低下させることにより、流路抵抗を下げ、吐出安定性を得るとともに、インクの再充填(リフィル)速度を高めるようにしている。
特開平8−156280号公報 特開2003−127417号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法は、インク供給系の所定の部分(例えば、フィルタ部)よりも下流側の粘性抵抗低減に効果はあるが、上流側の粘性抵抗変動については考慮されていない。また、特許文献2で開示されているような、高粘度インクを用いるインク供給系では、インク粘度は使用温度環境で変化するとともに、インク供給流速(インク流量)に依存して流路内圧力損失が発生し、吐出デバイスの吐出特性は変化するが、特許文献2に開示された方法は、インク流量変動に伴う粘性抵抗分の圧力損失変動に対して圧力を補正する効果はない。更に、特許文献2では、インク供給系全体の加熱系が複雑となり大型化するとともに、温度制御が複雑になるという欠点がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、使用環境や吐出条件(印字内容など)に依らずヘッド背圧を常に略一定に保持し、吐出安定性の向上を図ることができる液体供給装置及び方法並びにこれを用いたインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に係る発明は、液体吐出ヘッドに対して吐出用の液体を供給する液体供給装置であって、前記液体を貯蔵するタンクと、前記タンク内の液体を前記タンクから前記液体吐出ヘッドに導く液体供給路と、前記液体供給路内を流れる液体の流量を特定する流量特定手段と、前記流量特定手段による前記流量の特定結果に基づいて前記液体供給路内全体の圧力損失を特定する圧力損失特定手段と、前記液体供給路の一部に配置され、前記液体供給路内の圧力損失を可変する圧力損失可変手段と、前記圧力損失特定手段による前記液体供給路内全体の圧力損失の特定結果に基づいて、前記液体供給路内全体の圧力損失を略一定に保つように、前記圧力損失可変手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、流量の変動に応じて圧力損失可変手段が適応的に制御され、液体供給路全体の圧力損失が略一定に保持されるため、流量変動に依らず安定した液体供給が可能となり、吐出安定性を向上させることができる。
本発明における流量の特定は、流量計や流速計などの測定手段(或いは検出手段)を用いて実際に測定(検出)することで把握してもよいし、予測される液体消費量などから計算によって推定してもよい。なお、体積流量は流路断面積と流速の積として表されるため、流量を特定することと流速を特定することは実質的に等価なことと解釈できる。つまり本発明でいう「流量特定手段」は、「流量」という狭義の解釈に限定されず、流速を特定する流速特定手段をも包含している。
また、本発明における「略一定に保つ」とは、制御上の許容範囲内に保つことを意味している。液体供給路内全体の圧力損失を制御目標値と厳密に同一にすることを要求するものではなく、制御目標値を含む所定の許容範囲内に入るように制御すればよい。なお、制御目標値や許容範囲は、具体的な装置条件などから適宜設定される。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の液体供給装置の一態様であり、前記流量特定手段は、前記液体吐出ヘッドから液を吐出させるための吐出データから前記流量を演算することを特徴とする。
液体吐出ヘッドを駆動するための吐出データ(インクジェット記録装置における印字ヘッドの場合はドットを打滴するための打滴データ)に基づいて、ある所定時間(Δt)内に消費される液量(体積V)を予測し、その予測結果から単位時間当たりに液体供給路の断面を通る液量(すなわち、流量Q=V/Δt)を推定(演算)することができる。こうして求めた流量Qから液体供給路内全体の圧力損失を計算して、その計算結果に基づいて圧力可変手段を制御する。これにより、吐出状況の変化に対応した圧力損失の制御が可能である。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の液体供給装置の一態様であり、前記液体供給路内の液体の温度を特定する温度特定手段と、前記温度特定手段による温度の特定結果に基づいて液体の粘度を特定する粘度特定手段と、を備え、前記圧力損失特定手段は、前記粘度特定手段で特定された粘度に基づいて前記液体供給路内の圧力損失を算出する演算手段を含んで構成されることを特徴とする。
一般に液体の粘度は温度に依存して変化するため、温度特定手段によって特定した温度から液体の粘度を特定し、液体供給路内の圧力損失を計算することにより、液体の温度変動(すなわち、粘度変動)に対する圧力損失も制御することができる。かかる態様は、温度変化に対する粘度の変化が比較的大きい特性の液体(高粘度液など)を使用する場合において特に有益である。
なお、本発明における温度の特定は、温度センサの測定手段(或いは検出手段)を用いて実際にタンク内及び/又は液体供給路内の温度を直接又は間接的に測定(検出)することで把握してもよいし、流路内の液体の移動を考慮して温度を予測してもよい。
請求項4に係る発明は、請求項1、2又は3記載の液体供給装置の一態様に係り、前記液体供給路内全体の圧力損失の制御目標値となる所定の基準値を記憶しておく基準値記憶手段を有し、前記制御手段は、前記圧力損失特定手段による前記液体供給路内全体の圧力損失の特定結果と前記基準値とを比較して、その比較結果に基づいて前記液体供給路内全体の圧力損失を前記基準値と略同一に保つように、前記圧力損失可変手段を制御することを特徴とする。
請求項4に示したように、圧力損失特定手段で特定された圧力損失と、予め記憶しておいた所定の基準値とを比較して、基準値に対する圧力損失の増減分を圧力損失可変手段で制御することにより、液体供給路内全体の圧力損失を略一定に保つことができる。
所定の基準値は、通常の使用環境、平均的な吐出条件などを基に基準流量を設定し、圧力損失可変手段の可変範囲の中心値で設定されることが好ましい。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の何れか1項記載の液体供給装置の一態様であり、前記圧力損失可変手段は、前記液体供給路の一部流路の断面積を可変する断面積調整手段を含んで構成されることを特徴とする。
流路の断面積を調整することによってリアルタイムに圧力損失を制御できる。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5の何れか1項記載の液体供給装置の一態様であり、前記圧力損失可変手段は、前記液体供給路の一部流路内の液体を加熱する加熱手段を含んで構成されることを特徴とする。
既述のとおり、液体の粘度は温度との相関があるため、加熱手段によって液体の温度を制御することで粘度を制御でき、粘度の調整によって圧力損失を制御できる。かかる態様は、温度変化に対する粘度の変化が比較的大きい特性の液体(高粘度液など)を使用する場合において特に有益である。
なお、圧力損失可変手段として、請求項5で述べた断面積調整手段と、請求項6で述べた加熱手段とを併用する態様も可能である。
請求項7に係る発明は、請求項6記載の液体供給装置の一態様であり、前記液体吐出ヘッドを加熱するヘッド加熱手段を備え、前記液体吐出ヘッド内の液体温度の方が前記液体供給路内の液体温度よりも常に高くなるように前記ヘッド加熱手段による加熱が行われることを特徴とする。
液体供給路内の液体温度よりも液体吐出ヘッド内の液体温度を常に高く維持することにより、液体吐出ヘッド内の液体温度の安定化(制御の容易性)及び吐出特性の安定化を達成できる。
請求項8に係る発明は、前記目的を達成するための方法発明を提供する。すなわち、請求項8に係る液体供給方法は、液体吐出ヘッドに対して吐出用の液体を供給する液体供給方法であって、前記液体を貯蔵するタンクから前記液体吐出ヘッドに前記液体を導く液体供給路の一部に該液体供給路内の圧力損失を可変する圧力可変手段を設け、前記液体供給路内を流れる液体の流量に基づいて前記液体供給路内全体の圧力損失を特定し、前記特定した圧力損失の結果に応じて前記圧力損失可変手段を制御して前記液体供給路内(全体)の圧力損失が所定の基準値と略同一になるように制御することを特徴とする。
請求項9に係る発明は、前記目的を達成するためのインクジェット記録装置を提供する。すなわち、請求項9に係るインクジェット記録装置は、請求項1乃至7の何れか1項記載の液体供給装置と、前記液体供給装置から前記吐出用の液体としてのインクの供給を受ける前記液体吐出ヘッドと、を備え、前記液体吐出ヘッドの吐出口から吐出したインク滴によって記録媒体上に画像を形成することを特徴とする。
高解像度の画像出力を実現するためには、インク滴を吐出する吐出口(ノズル)と、該吐出口に対応した圧力室及び圧力発生素子とを含んで構成される液滴吐出素子(インク液室ユニット)を複数配列させた液体吐出ヘッド(印字ヘッド)を用いる態様が好ましい。
印字ヘッドの構成例として、記録媒体の全幅に対応する長さにわたって複数の吐出口(ノズル)を配列させたノズル列を有するフルライン型のヘッドを用いることができる。この場合、記録媒体の全幅に対応する長さに満たないノズル列を有する比較的短尺の吐出ヘッドモジュールを複数個組み合わせ、これらを繋ぎ合わせることで全体として記録媒体の全幅に対応する長さのノズル列を構成する態様がある。
フルライン型のヘッドは、通常、記録媒体の相対的な送り方向(相対的搬送方向)と直交する方向に沿って配置されるが、搬送方向と直交する方向に対して、ある所定の角度を持たせた斜め方向に沿ってヘッドを配置する態様もあり得る。
「記録媒体」は、液体吐出ヘッドの吐出口から吐出されるインクの付着を受ける媒体(印字媒体、被画像形成媒体、被記録媒体、受像媒体、被吐出媒体など呼ばれ得るもの)であり、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フイルム、布、配線パターン等が形成されるプリント基板、中間転写媒体、その他材質や形状を問わず、様々な媒体を含む。
記録媒体と液体吐出ヘッドを相対的に移動させる搬送手段は、停止した(固定された)記録ヘッドに対して記録媒体を搬送する態様、停止した記録媒体に対して記録ヘッドを移動させる態様、或いは、記録ヘッドと記録媒体の両方を移動させる態様の何れをも含む。なお、インクジェット方式の印字ヘッドを用いてカラー画像を形成する場合は、複数色のインク(記録液)の色別に印字ヘッドを配置してもよいし、1つの印字ヘッドから複数色のインクを吐出可能な構成としてもよい。
請求項10に係る発明は、請求項9記載のインクジェット記録装置の一態様であり、前記流量特定手段は、前記液体吐出ヘッドからインクを吐出させるための吐出データからインク流量を推定するインク流量演算手段であることを特徴とする。
例えば、画像入力手段を介して入力された画像データ(印字データ)に基づいて色変換やハーフトーニング処理が行われ、インク色に応じた吐出データが生成される。この吐出データに基づいて、液体吐出ヘッドの各ノズルに対応する吐出駆動素子(圧電素子や加熱素子などで構成される圧力発生素子)駆動が制御され、ノズルからインク滴が吐出される。この吐出データからインク吐出量を計算することでインク流量を求めることができる。
更に、吐出データを先読みして、インク流量を予測し、その予測したインク流量からインク供給路内全体の圧力損失を特定して、圧力損失が略一定になるように圧力損失可変手段を制御することで、使用環境や印字デューティによらず、ヘッドの背圧変動を最小限に抑えて安定したインク供給が可能となる。これにより、吐出安定性の向上を図ることができる。
本発明によれば、使用環境や吐出条件に依らずヘッド内圧(ヘッド背圧)を常に略一定に保つことができ、吐出特性を安定化させることができる。
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔第1の実施形態〕
図1は本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置におけるインク供給装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、本例のインク供給装置10は、基本的に、インクタンク12からインク供給路14を介して印字ヘッド(吐出ヘッドに相当)16にインク18を供給するものであり、インク供給路14の一部に設けた圧力損失可変手段20を状況に応じて制御することで、インク供給路14全体の圧力損失を常に略一定に保持するようになっている。
インクタンク12は、供給用のインクを貯蔵するメインタンクである。インクタンク12は可塑性パックで構成されており、柔軟な樹脂性の容器12A内にインク18が封入されている。インクの消費に伴ってインクタンク12内のインク量が低減するとパックの容器12Aが大気圧で収縮する。
インクタンク12の形態には、インク残量が少なくなった場合に、補充口からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を替える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じて吐出制御を行うことが好ましい。
インク供給路14は、インクタンク12から印字ヘッド16にインクを導くためのインク流路である。インクタンク12と印字ヘッド16はインク供給路14を介して連通され、インクタンク12内のインクは、インク供給路14を通って印字ヘッド16に供給される。なお、図1において図示を省略したが、インク供給路14の適宜の位置には、異物や気泡を除去するためにフィルタが設けられる。フィルタ・メッシュサイズは印字ヘッド16のノズル径(インク吐出口の口径)と同等若しくはノズル径以下(一般的には、20μm程度)とすることが好ましい。
図1では、説明の便宜上、インク供給路14を3つの境域に区分している。インクタンク12内に挿入された管(チューブ)22の端から圧力損失可変手段20の上流端までの管路を第1流路部14-1、圧力損失可変手段20の管路部分を第2流路部14-2、圧力損失可変手段20の下流端から印字ヘッド18の入り口までの管24の流路を第3流路部14-3とする。
圧力損失可変手段20は、インク供給路14の一部(図1における第2流路部14-2) に作用して流路の圧力損失を可変する手段である。インク供給路14における圧力損失可変手段20の設置位置や設置数は特に限定されないが、インク供給系の最大圧損部位となる部分に(例えば、インクフィルタ部の直前)圧力損失可変手段20を設ける態様が好ましい。
圧力損失可変手段20は、流路の断面積(流路径)を可変する手段、又はインクを加熱する加熱手段、或いはこれらの組合せによって構成される。ここでは、所定の管路長L2 部分の流路径dを可変制御する機構(流路径可変機構)を用いるものとする。その構造例を図2に示す。
図2(a),(b)は、圧力損失可変手段20の構造例を示した図である。(a)はインクの流れ方向と平行な面で切断した断面図、(b)は流れ方向に垂直な流路断面と平行な面で切断した断面図である。
図示の構成は、インク流路を形成する部材としての弾性チューブ30を機械的に押圧し、流路径を絞る方式(管径収縮方式)の構造例である。弾性チューブ30は、固定板32と可動板34に挟まれ、可動板34の平行移動(図上で上下移動)により流路断面積Sが可変する。可動板34は、固定板32に立設されたガイドシャフト36に滑動可能に支持されており、固定板32と可動板34の間にはガイドシャフト36に沿って圧縮スプリング38が配置されている。
圧縮スプリング38の復元力に抗して可動板34を固定板32方向へ押圧するように可動板34と接する偏芯カム40が設けられており、該偏芯カム40をモータ42で駆動することにより、可動板34の押圧量(押し込みによる変位量)が変化して弾性チューブ30の変形量(すなわち、流路断面積S)が変化する。可動板34は圧縮スプリング38によって偏芯カム40の方向(図の上方向)に付勢されているため、偏芯カム40の回転位置に追従して平行移動する。
偏芯カム40の回転位置はセンサ(検出手段)44によって検出され、該センサ44からの検出信号(位置検出情報)に基づいて制御回路(制御手段)46からモータドライバ48に制御信号を与えることでモータ42の回転角度を制御し、流路断面積Sを制御する。なお、可動板34と固定板32はともに流路方向に沿って長さL2 の大きさを有しているため(図2(a)参照)、長さL2 の流路区間の流路径を絞ることができる。
また、同図では、モータ42の動力をギヤ50,51,52によって偏芯カム40に伝達する機構が示されているが、動力伝達手段としては歯車伝動機構に限らず、ベルト等を用いる巻掛け伝動機構など、公知の伝動機構を適用できる。
上述した圧力損失可変手段20における圧力損失ΔPと偏芯カム40のカム回転角度の相関は、実験データを基に制御してもよいし、弾性チューブ30のつぶれ面積に相当する等価流路直径を用いて制御してもよい。例えば、前者の場合、実験によって取得された相関データのテーブルをメモリ等(データ記憶手段)に格納しておき、必要に応じてテーブルデータを参照してモータ42の回転を制御する。また、後者の場合、所定の演算式を用いて計算を行い、その計算結果に基づいてモータ42の回転を制御する。
図1に示したように、本実施形態のインク供給装置10は、圧力損失可変手段20を制御するための制御系の構成として、インクタンク12内のインク温度を検出する温度検出手段54と、検出したインク温度からインクの粘度を特定(推定)する粘度特定手段56と、印刷(プリント)すべき画像の吐出データを先読み取得する吐出データ先読み手段58と、読み込んだ吐出データからインクの流量を計算する流量演算手段60と、インク供給路14全体の圧力損失を演算する圧力損失演算手段62と、通常の使用環境及び平均的な印字条件で使われるときの圧力損失の基準値が格納される記憶手段(圧力損失基準値記憶手段)64と、圧力損失演算手段62の演算結果を圧力損失基準値と比較してその比較結果に応じて圧力損失可変手段20の動作を制御する制御手段66と、を備えている。
この制御手段66は、図2で説明した制御回路46の機能を果たすものである。また、図1に示した温度検出手段54としては、温度に応じた電気信号を出力する公知の温度センサを用いることができる。
粘度特定手段56、吐出データ先読み手段58、流量演算手段60、圧力損失演算手段62、圧力損失基準値記憶手段64及び制御手段66については、CPU及びメモリ等の周辺回路を含むプロセッサとソフトウエアの組合せによって実現することができる。
一般に、流路内を流れる液体の圧力損失ΔPの基本式は次式(式1)で表される。
−ΔP=128QμL/(πd4 )=(128Q/π)×(Lμ/d4
…(式1)
ただし、Qは単位時間当たりのインク流量、μは粘度、dは圧損部等価直径(円管を想定)、πは円周率、Lは圧損部の長さである。
(式1)からもわかるように、圧力損失ΔPは、圧損部における流体の単位時間当たりの流量Qと流体の粘度μとの積に依存する。
図1に示した構成の場合、第1流路部14-1の等価直径をd1 、管路長をL1 、第2流路部14-2の等価直径d2 、管路長をL2 、第3流路部14-3の等価直径をd3 、管路長をL3 とするとき、インク供給路14内全体の圧力損失ΔPは各流路部14-1〜14-3の圧力損失の総和として下記(式2)で表される。
−ΔP=(128Qμ/π)
×{(L1 /d1 4 ) +(L2 /d2 4 ) +(L3 /d3 4 ) } …(式2)
(式2)におけるパラメータのうち、第1流路部14-1の等価直径d1 、管路長L1 、第2流路部14-2の管路長L2 、第3流路部14-3の等価直径d3 、管路長L3 はそれぞれ装置固有の固定値(圧損部の装置寸法、形状のパラメータ)であり、本実施形態において圧力損失を制御するファクター(制御因子)は第2流路部14-2の等価直径d2 である。
また、単位時間tに流れるインクの流量Q(ここでは、体積流量とする。)は吐出データから確定され、インク粘度μはインク温度Tの情報に基づいて確定される。
図3はインクの粘度と温度の関係の一例を示すグラフである。インクの粘度は温度に依存しており、インク粘度μとインク温度Tとの間には、μ=f(T)という関係がある。具体的な関数fはインクごとに様々であるが、定性的には、図3に示すように、インクの温度Tが高くなるとインクの粘度μは小さくなる傾向を有する。
ただし、常温(25℃)で数cP(1cP=0.001 Pa.s )程度の一般的な水性インク(「低粘度インク」に分類されるインク)は、温度に対する粘度の変化が比較的小さく、近似的には略一定の値として取り扱うことができる。つまり、低粘度化インクを取り扱う系の場合は、図1における温度検出手段54を省略し、インク種類の情報等からインク粘度の値を特定(確定)する構成も可能である。
これに対し、常温(25℃)で10cP以上(インクジェット方式による吐出を考慮すると、上限は概ね40cP)を示すような「高粘度インク」に分類されるインクは、図3で例示したように、温度に対する粘度の変化が比較的大きい。したがって、高粘度インクを取り扱う系においては、図1のように、インク温度を検出して、インク粘度と温度の相関からインク粘度を特定する構成が有益である。
図1で説明した粘度特定手段56は、例えば、図3のようなμ=f(T)なる関係を記述したテーブルデータを備えており、図1の温度検出手段54から得られるインク温度Tの情報からテーブルデータを参照して該当温度に対応するインク粘度を推定する。或いは、テーブルデータに代えて、演算式を用いてインク温度Tの値からインク粘度μの値を計算してもよい。
図1に示した吐出データ先読み手段58は、現在行っている印字動作(または印字開始の準備をしている)に対して、予め設定された所定の時間後(先読み時間差後)に印字する吐出データを先読みするデータ読み込み手段である。予め設定された先読み時間差に応じて先読みすべき吐出データのデータ量(一画像内におけるデータブロック、或いは画像枚数)が確定され、先読み時間差後に印字する印字領域の吐出データを取得する。なお、ここでいう吐出データは、印刷すべき画像データ(多値の入力画像データ)についてハーフトーニング処理を行うことで得られる、より低階調の画像データ(2値或いはドットサイズの変更を考慮した多値のドットデータ)であり、印字ヘッドのノズルからインクを吐出するための打滴データに相当するものである。
流量演算手段60は、先読みした吐出データに基づいて定まるインク滴の吐出数及びそれぞれのインク粒量(或いは粒径)から、所定時間内に消費されるインク量、すなわち、所定時間内にインクタンク12から印字ヘッド16に供給すべきインク量(インク供給量)を計算し、単位時間当たりにインク供給路14を流れるインク量(すなわち、流量Q)を算出する。
圧力損失演算手段62は、流量演算手段60で算出された流量Qと、粘度特定手段56で特定された粘度μの値を用いて所定の計算式に従って、インク供給路14全体の圧力損失を計算する演算を実施する。
制御手段66は、圧力損失演算手段62の算出結果(見込まれる圧力損失の値)と予め圧力損失基準値記憶手段64に記憶されている圧力損失基準値ΔP0 とを比較し、その比較結果(両者の差又は比)に基づいて圧力損失可変手段20を制御してインク供給路14全体の圧力損失が圧力損失基準値ΔP0 と略同一になるように制御する。すなわち、(式2)のΔPが圧力損失基準値ΔP0 と等しくなるように第2流路部14-2の流路径d2 を可変制御する。これにより、印字デューティに依らずヘッド背圧を常に略一定に保持することができ、安定した吐出特性を得ることができる。
なお、圧力損失基準値ΔP0 は、例えば、ヘッド圧換算で− 100mmH2 O(=−980.665 Pa)前後に設定される。図1に示したインク供給路14の流路パラメータは、常温25℃で、平均的な吐出データを基に平均的なインク流量(基準流量Q0 ) を設定し、更に、圧力損失可変手段20を可変調整量の振れ幅の中心値に設定したときのインク供給路14全体の圧力損失が−100 mmH2 O(=−980.665 Pa)前後になるように設定される。
図4は、上記の構成から成るインク供給装置10の制御手順を示したフローチャートである。以下、このフローチャートに沿ってインク供給装置10の動作を説明する。
まず、図1で説明した吐出データ先読み手段58を介して印字すべき画像の吐出データが読み込まれ(図4のステップS110)、この読み込んだ吐出データに基づき、所定時間Δt内に吐出(打滴)される予定のインク液滴吐出数及び各吐出液滴の1滴当たりのインク粒量が算出される(ステップS112)。
ステップS112で算出された情報から、所定時間Δt内に消費されるインク量(つまり、所定時間Δt内にインクタンク12から印字ヘッド16に供給すべきインク供給量)が算出され、これを基に単位時間当たりのインク流量Qが計算される(ステップS114)。
その一方、適宜のタイミングで温度検出手段54からインク温度の情報が取得され(ステップS116)、この温度情報を基にインク温度とインク粘度の相関よりインク粘度が求められる(ステップS118)。
次いで、ステップS114で求めたインク流量Qの値とステップS118で求めたインク粘度の値を用い、(式2)からインク供給路14全体の圧力損失が計算される(ステップS120)。そして、ステップS120で算出された圧力損失の値と、予め記憶させておいた圧力損失基準値とが比較され(ステップS122)、その比較結果に基づいて、インク供給路14全体の圧力損失が圧力損失基準値と一致するように、先読み時間差tp 後に(ステップS110で読み込んだ吐出データを印字するタイミングで)圧力損失可変手段20が制御される(ステップS124)。
本実施形態によれば、読み込んだ吐出データから、連続吐出時のインク供給系の流動抵抗による背圧変化を予測して、その予測結果に基づいて圧力損失可変手段を制御することでインク供給路14内の圧力損失を調整し、インク供給路14全体としての総和(背圧変動)が略一定になるように流動抵抗を制御して背圧変動を最小限に抑制するようになっている。
これにより、リアルタイムに圧力損失を制御でき、使用環境や印字条件(印字デュー.ティ)に依らす、ヘッド背圧を常に略一定(厳密には、制御目標値に対してある許容範囲を含む所定範囲内)に保持することができる。
なお、ステップS112の演算に代えて、又は、ステップS112の演算に加えて、印字デューティを算出し、得られた印字デューティの値からインク流量を算出することもできる。
以下、具体的な装置における数値条件の例を図5及び図6に示す。図5は、インクの流量が一定でインク粘度が変動した場合の例であり、図6は、インク粘度が一定でインク流量が変動する場合の例である。どちらの実施例も装置のタイプ条件は下記1〜3の通りである。
1.ヘッド条件:1吐出当たりの液滴量:2pl(ピコリットル)、印字ヘッドのノズル数(同時に吐出可能なノズル数):14031 ノズル、吐出周波数:10KHz
2.インク条件:0.009 Pa.s (at 25 ℃)
3.圧力損失可変手段20における弾性チューブ30の内径:φ3mm
また、図1で説明した第1流路部14-1の長さL1 =0.5m、直径φd1 =5 ×10-3m 、第2流路部14-2の長さL2 =0.1m、直径φd2 は可変、第3流路部の長さL3 =0.1m、直径φd3 =5 ×10-3m とした。
図5及び図6の表記上、「流路A」とは、図1の第1流路部14-1と第3流路部14-3とを組み合わせた(足し合わせた)流路部分である。また、図5及び図6における「流路B」とは図1で説明した第2流路部14-2のことである。図5では、インク温度の変化(すなわちインク粘度の変化)に対応して可変される流路Bの直径(流路径)が示されている。
また、図6では、インク流量の変化(すなわち印字デューティの変化)に対応して可変される流路Bの直径(流路径)が示されている。なお、フルduty印字(100 %)の場合、単位時間当たりのインク流量Qは、Q=液滴量×ノズル数×吐出周波数によって算出され、上記のタイプ条件の場合、Q=2 ×10-15 ×14031 ×104 =2.81×10-7 [ m3 /s] である。
〔第2の実施形態〕
図7は本発明の第2の実施形態に係るインクジェット記録装置におけるインク供給装置の概略構成を示すブロック図である。図7中図1に示した構成例と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図1では圧力損失可変手段20として流路径を可変する機構を例示した(図2参照)。これに対し、図7に示したインク供給装置70では、インク供給路14における圧力損失を可変する手段としてインク供給路14の一部に加熱手段72を備えている。すなわち、図7のインク供給装置70は、インク供給路14における圧力損失を制御するファクター(制御因子)としてインク粘度を可変するものである(図3で説明したインク粘度と温度との相関から温度制御によってインク粘度を制御することになる)。図7に示す第2の実施形態は、特に、高粘度インクを使用する系について有益な態様である。
図7に示したように、このインク供給装置70では、インク供給路14内のインク温度を把握するために、インク供給路14の流路に沿って、複数の温度検出手段76、77、78が配置されている。なお、図7では、説明の便宜上、インク供給路14を4つの境域(14-1〜14-4)に区分した例を説明するが、流路の区分け方法(区分数や各区分の長さなど)は特に限定されない。
図7において、インクタンク12内に挿入された管(チューブ)22の端から加熱手段72の上流端までの管路を第1流路部14-1、加熱手段72が設けられた範囲の管路部分を第2流路部14-2、加熱手段72の下流端から印字ヘッド18に向かう流路の前半部分(管24A)を第3流路部14-3、後半部分(すなわち、第3流路部14-3の下流端から印字ヘッド16の入り口までの管24B)の流路を第4流路部14-4とする。
第2流路部14-2、第3流路部14-3、第4流路部14-4の各流路部に対応して温度検出手段76,77,78が設けられており、これら温度検出手段76,77,78によって各流路部(14-2,14-3, 14-4)の内のインク温度が検出される。なお、第1流路部14-1内のインク温度については、インクタンク12に設けた温度検出手段54からの温度情報を活用する。各温度検出手段54,76,77,78から得た温度情報(温度検出信号)は、粘度特定手段56に送られ、インク粘度の特定(推定)に用いられる。
図7に示した構成の場合、インク供給路14全体の圧力損失−ΔPは各流路部14-1〜14-4の圧力損失の総和として下記(式3)で表される。
−ΔP=(128Q/π)
×{(L1 μ1 /d1 4 ) +(L2 μ2 /d2 4 )
+(L3 μ3 /d3 4 ) +(L4 μ4 /d4 4 ) } …(式3)
なお、(式3)において、第j流路部14-j内のインク粘度をμj 、第j流路部14-jの等価直径をdj 、管路長をLj (ただし、j=1,2,3,4)とした。ここでは、各流路部14-jの等価直径dj と管路長Lj は装置固有の固定値(装置寸法、形状のパラメータ)であり、圧力損失を制御するファクター(制御因子)は第2流路部14-2のインク粘度μ2 である。なお、第2流路部14-2内のインクを加熱手段72で加熱制御すると、流路内のインク移動によって結果的にこれよりも下流側の第3流路部14-3及び第4流路部14-4のインク温度は変化し、これに伴いインク粘度μ3 , μ4 は変化する。つまり、加熱手段72以降の圧力損失が変化する。
第1流路部14-1内のインク粘度μ1 は温度検出手段54で検出される温度T1 から求められる(μ1 =f(T1 ),図3参照)。同様に、第2流路部14-2内のインク粘度μ2 は温度検出手段76で検出される温度T2 から求められ、第3流路部14-3内のインク粘度μ3 は温度検出手段77で検出される温度T3 から、第4流路部14-4内のインク粘度μ4 は温度検出手段78で検出される温度T4 からそれぞれ求められる。
図7のインク供給装置70では、(式3)で計算される圧力損失ΔPが圧力損失基準値ΔP0 になるように、加熱手段72を制御して温度T2 (すなわち、インク粘度μ2 )を可変制御する。
また、印字ヘッド16には、ヘッド内のインク温度を一定温度に加熱制御するための加熱手段80が設けられている。なお、加熱手段72,80には、通電などの電気的な制御によって加熱のON/OFF(より好ましくは、加熱温度の制御)が可能なヒータが用いられる。
印字ヘッド16に配設された加熱手段80によって、印字ヘッド16内のインク温度はインク供給路14内のインク温度より高い一定温度に加熱制御される。すなわち、加熱手段74は、印字ヘッド16内のインク温度を一定温度T5 (ただし、T5 >T4 )に保持するように制御される。これにより、インク供給流路14内の加熱手段72の外乱による印字ヘッド16内の温度変動を回避することができる。
なお、印字ヘッド16内のインク温度を検出するための温度検出手段(不図示)を設け、ヘッド内温度を監視しながら、その温度検出情報を利用してインク温度が略一定温度T5 (実際には、ある許容温度範囲内)になるように加熱手段80を制御してもよいし、タイマーなどの時間管理によって加熱手段80を制御してもよい。
制御手段66は、加熱手段72,80の駆動を制御する制御回路として機能しており、加熱手段72,80のON/OFF及び加熱温度は、制御手段66から出力される制御信号(加熱制御信号)によって制御される。
圧力損失ΔPとカム回転角度の相関は、実験データを基に制御してもよいし、弾性チューブ30のつぶれ面積に相当する等価流路直径を用いて制御してもよい。例えば、前者の場合、実験によって取得された相関データのテーブルをメモリ等(データ格納手段)に格納しておき、必要に応じてテーブルデータを参照してモータ42の回転を制御する。また、後者の場合、所定の演算式を用いて計算を行い、その計算結果に基づいてモータ42の回転を制御する。
図8は、上記の構成から成るインク供給装置70の制御手順を示したフローチャートである。以下、このフローチャートに沿ってインク供給装置70の動作を説明する。なお、同図において、図4のフローチャートと同一又は類似する工程には同一のステップ番号を付し、その説明は省略する。図4に示したステップS116,S118,S124の工程を、図8ではそれぞれステップS116’,ステップS118’,S124’に置き換えたものになっている。
すなわち、図8のステップS116’において、適宜のタイミングで各温度検出手段54,76〜78からそれぞれインク温度の情報(T1 〜T4 )が取得される。そして、これら温度情報(T1 〜T4 )を基に、図3で説明したインク温度とインク粘度の相関から、各流路部(14-1〜14-4)のインク粘度が求められる(ステップS118’)。
次いで、ステップS114で求めたインク流量Qの値とステップS118’で求めたインク粘度の値を用い、(式3)からインク供給路14全体の圧力損失が計算される(ステップS120)。そして、ステップS120で算出された圧力損失の値と、予め記憶させておいた圧力損失基準値とが比較され(ステップS122)、その比較結果に基づいて、インク供給路14全体の圧力損失が圧力損失基準値と一致するように、先読み時間差tp と加熱制御の応答性とを考慮した適切な時間差後に(ステップS110で読み込んだ吐出データを印字する際に所望のインク温度となるようなタイミングで)加熱手段72が制御される(ステップS124’)。
これにより、リアルタイムに圧力損失を制御でき、使用環境や印字条件(印字デューティ)に依らす、ヘッド背圧を常に略一定(厳密には、制御目標値に対してある許容範囲を含む所定範囲内)に保持することができる。
なお、図7では、第3流路部14-3及び第4流路部14-4にそれぞれ温度検出手段77,78を設けたが、圧力損失ΔPを演算する上で、吐出データを先読みし、単位時間後の流路内の液移動を考慮して温度T3 , 4 の値を予測してもよい。この場合、温度T3 , 4 の予測に必要な演算式(プログラム)やテーブルなどが必要となるが、装置構成上、温度検出手段77,78を省略することが可能である。
また、第1の実施形態で説明した流路径可変型の手段と、第2の実施形態で説明したインク温度を可変する手段(加熱手段)とを併用して圧力損失制御を実施する態様も可能である。この場合、図7で説明した第2流路部14-2の等価直径d2 と、温度T2 の両方を制御することになる。温度制御の応答性は流路径の制御(絞りの制御)に比べて遅いため、両者を併用することによって、より大きな範囲で制御が可能となる。
〔インクジェット記録装置の構成例〕
次に、上記第1の実施形態及び第2の実施形態で説明したインク供給装置を適用したインクジェット記録装置の構成例について説明する。
図9は本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示すように、このインクジェット記録装置110は、黒(K),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各インクに対応して設けられた複数の印字ヘッド112K,112C,112M,112Yを有する印字部112と、各印字ヘッド112K,112C,112M,112Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部114と、記録媒体たる記録紙116を供給する給紙部118と、記録紙116のカールを除去するデカール処理部120と、前記印字部112のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙116の平面性を保持しながら記録紙116を搬送するベルト搬送部122と、印字部112による印字結果を読み取る印字検出部124と、記録済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部126とを備えている。
印字ヘッド112K,112C,112M,112Yは、図1及び図7で説明した印字ヘッド16に相当するものであり、図9のインク貯蔵/装填部114は、図1及び図7で説明したインクタンク12と等価なものである。
すなわち、図9に示したインク貯蔵/装填部114は、各印字ヘッド112K,112C,112M,112Yに対応する色のインクを貯蔵するインクタンク114K,114C,114M,114Yを有する。各インクタンク114K,114C,114M,114Yは図1で説明したインクタンク12と同様の構成からなり、それぞれ所要の管路(図1及び図7で説明したインク供給路14に相当)を介して対応する色の印字ヘッド112K,112C,112M,112Yと連通されている。
また、インク貯蔵/装填部114は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
図9では、給紙部118の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
複数種類の記録媒体(メディア)を利用可能な構成にした場合、メディアの種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される記録媒体の種類(メディア種)を自動的に判別し、メディア種に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部118から送り出される記録紙116はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部120においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム130で記録紙116に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図9のように、裁断用のカッター(第1のカッター)128が設けられており、該カッター128によってロール紙は所望のサイズにカットされる。なお、カット紙を使用する場合には、カッター128は不要である。
デカール処理後、カットされた記録紙116は、ベルト搬送部122へと送られる。ベルト搬送部122は、ローラ131、132間に無端状のベルト133が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部112のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト133は、記録紙116の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引穴(不図示)が形成されている。図9に示したとおり、ローラ131、132間に掛け渡されたベルト133の内側において印字部112のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ134が設けられており、この吸着チャンバ134をファン135で吸引して負圧にすることによって記録紙116がベルト133上に吸着保持される。なお、吸引吸着方式に代えて、静電吸着方式を採用してもよい。
ベルト133が巻かれているローラ131、132の少なくとも一方にモータ(図14符号188)の動力が伝達されることにより、ベルト133は図9上の時計回り方向に駆動され、ベルト133上に保持された記録紙116は図9の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト133上にもインクが付着するので、ベルト133の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部136が設けられている。ベルト清掃部136の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、或いはこれらの組合せなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラ線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、ベルト搬送部122に代えて、ローラ・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラ・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面をローラが接触するので画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面を接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
ベルト搬送部122により形成される用紙搬送路上において印字部112の上流側には、加熱ファン140が設けられている。加熱ファン140は、印字前の記録紙116に加熱空気を吹き付け、記録紙116を加熱する。印字直前に記録紙116を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部112の各印字ヘッド112K,112C,112M,112Yは、当該インクジェット記録装置110が対象とする記録紙116の最大紙幅に対応する長さを有し、そのノズル面には最大サイズの記録媒体の少なくとも一辺を超える長さ(描画可能範囲の全幅)にわたりインク吐出用のノズルが複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている(図10参照)。
印字ヘッド112K,112C,112M,112Yは、記録紙116の送り方向に沿って上流側から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の色順に配置され、それぞれの印字ヘッド112K,112C,112M,112Yが記録紙116の搬送方向と略直交する方向に沿って延在するように固定設置される。
ベルト搬送部122により記録紙116を搬送しつつ各印字ヘッド112K,112C,112M,112Yからそれぞれ異色のインクを吐出することにより記録紙116上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするノズル列を有するフルライン型の印字ヘッド112K,112C,112M,112Yを色別に設ける構成によれば、紙送り方向(副走査方向)について記録紙116と印字部112を相対的に移動させる動作を1回行うだけで(すなわち1回の副走査で)、記録紙116の全面に画像を記録することができる。これにより、印字ヘッドが紙搬送方向と直交する方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組合せについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出する印字ヘッドを追加する構成も可能である。また、各色ヘッドの配置順序も特に限定されない。
図10に示した印字検出部124は、印字部112の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ又はエリアセンサ)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりや着弾位置ずれなどの吐出不良をチェックする手段として機能する。各色の印字ヘッド112K,112C,112M,112Yにより印字されたテストパターン又は実技画像が印字検出部124により読み取られ、各ヘッドの吐出判定が行われる。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定などで構成される。この印字検出部124は打滴サンプルの光学濃度を測定する手段として兼用することもできる。
印字検出部124の後段には後乾燥部142が設けられている。後乾燥部142は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
多孔質のペーパーに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパーの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部142の後段には、加熱・加圧部144が設けられている。加熱・加圧部144は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ145で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物は排紙部126から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置110では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部126A、126Bへと送るために排紙経路を切り換える不図示の選別手段が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)148によってテスト印字の部分を切り離す。また、図10には示さないが、本画像の排出部126Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられる。
〔印字ヘッドの構造〕
次に、印字ヘッドの構造について説明する。色別に設けられた各印字ヘッド112K,112C,112M,112Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号150によって印字ヘッドを示すものとする。
図11(a) は印字ヘッド150の構造例を示す平面透視図であり、図11(b) はその一部の拡大図である。また、図11(c) は印字ヘッド150の他の構造例を示す平面透視図、図12は1つの液滴吐出素子(1つのノズル151に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図11(a) 中の12B−12B線に沿う断面図)である。
記録紙116上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、印字ヘッド150におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例の印字ヘッド150は、図11(a),(b) に示したように、インク吐出口であるノズル151と、各ノズル151に対応する圧力室152等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)153を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
記録紙116の送り方向と略直交する方向に記録紙116の全幅に対応する長さにわたり1列以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図11(a) の構成に代えて、図11(c) に示すように、複数のノズル151が2次元に配列された短尺のヘッドモジュール150’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録紙116の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。
各ノズル151に対応して設けられている圧力室152は、その平面形状が概略正方形となっており(図11(a),(b) 参照)、対角線上の両隅部の一方にノズル151への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口(供給口)154が設けられている。なお、圧力室152の形状は、本例に限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
図12に示したように、各圧力室152は供給口154を介して共通流路155と連通されている。共通流路155はインク供給源たるインクタンク(図12中不図示)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路155を介して各圧力室152に分配供給される。
圧力室152の一部の面(図12において天面)を構成している加圧板(共通電極と兼用される振動板)156には個別電極157を備えたアクチュエータ158が接合されている。個別電極157と共通電極間に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ158が変形して圧力室152の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル151からインクが吐出される。なお、アクチュエータ158には、チタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸バリウムなどの圧電体を用いた圧電素子が好適に用いられる。インク吐出後、アクチュエータ158の変位が元に戻る際に、共通流路155から供給口154を通って新しいインクが圧力室152に供給される。
上述した構造を有するインク室ユニット153を図13に示す如く主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向とに沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。
すなわち、主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット153を一定のピッチdN で複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPN はdN × cosθとなり、主走査方向については、各ノズル151が一定のピッチPN で直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
なお、印字可能幅の全幅に対応した長さのノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、用紙の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図13に示すようなマトリクス状に配置されたノズル151を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。すなわち、ノズル151-11 、151-12 、151-13 、151-14 、151-15 、151-16 を1つのブロックとし(他にはノズル151-21 、…、151-26 を1つのブロック、ノズル151-31 、…、151-36 を1つのブロック、…として)、記録紙116の搬送速度に応じてノズル151-11 、151-12 、…、151-16 を順次駆動することで記録紙116の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと用紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
そして、上述の主走査によって記録される1ライン(或いは帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向といい、上述の副走査を行う方向を副走査方向という。すなわち、本実施形態では、記録紙116の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。
本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。また、本実施形態では、ピエゾ素子(圧電素子)に代表されるアクチュエータ158の変形によってインク滴を飛ばす方式が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式は特に限定されず、ピエゾジェット方式に代えて、ヒータなどの発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式など、各種方式を適用できる。
〔制御系の説明〕
図14は、インクジェット記録装置110のシステム構成例を示すブロック図である。同図に示した構成は、図1で説明した流路径可変型の圧力損失可変手段20を用いた場合の例である。図14に示したように、インクジェット記録装置110は、通信インターフェース170、システムコントローラ172、画像メモリ174、ROM175、モータドライバ176、ヒータドライバ178、流路径可変機構駆動部179、プリント制御部180、画像バッファメモリ182、ヘッドドライバ184等を備えている。
通信インターフェース170は、ホストコンピュータ186から送られてくる画像データを受信するインターフェース部(画像入力手段)である。通信インターフェース170にはUSB、IEEE1394、イーサネット、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
ホストコンピュータ186から送出された画像データは通信インターフェース170を介してインクジェット記録装置110に取り込まれ、一旦画像メモリ174に記憶される。画像メモリ174は、通信インターフェース170を介して入力された画像を格納する記憶手段であり、システムコントローラ172を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ174は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ172は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置110の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、システムコントローラ172は、通信インターフェース170、画像メモリ174、モータドライバ176、ヒータドライバ178等の各部を制御し、ホストコンピュータ186との間の通信制御、画像メモリ174及びROM175の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ188やヒータ189を制御する制御信号を生成する。
また、システムコントローラ172は、流路径可変機構駆動部179を制御する制御信号を生成する。流路径可変機構駆動部179は、図2で説明した流路径可変機構を駆動するためのモータ42及びモータドライバ48を含むブロックである。
図14に示したROM175には、システムコントローラ172のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データなどが格納されている。ROM175は、書換不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書換可能な記憶手段であってもよい。画像メモリ174は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。また、このROM175は、図1で説明した圧力損失基準値記憶手段64に相当している。
図14に示すとおり、インクジェット記録装置110は、インク情報読取部190と温度センサ192を備えている。インク情報読取部190は、使用されるインクの種類に関する情報(インク種の情報)を取得する手段である。具体的には、例えば、インクタンクのカートリッジの形状(インク種を識別可能な特定の形状)、或いはカートリッジに組み込まれたバーコードやICチップなどからインクの物性情報を読み取る手段を用いることができる。その他、ユーザインターフェースを利用してオペレータが必要な情報を入力してもよい。
温度センサ192は、図1で説明した温度検出手段54に相当するものである。図14に示したインク情報読取部190及び温度センサ192により取得された情報はシステムコントローラ172及び/又はプリント制御部180に通知され、インク粘度の確定、インク供給路14における圧力損失の演算、流路径可変機構駆動部179の制御、インク打滴タイミング制御等に利用される。すなわち、システムコントローラ172は、図1で説明した粘度特定手段56、吐出データ先読み手段58、流量演算手段60、圧力損失演算手段62及び制御手段66として機能する。
図14に示したモータドライバ176は、システムコントローラ172からの指示に従って搬送系のモータ188を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ178は、システムコントローラ172からの指示に従って後乾燥部142等のヒータ189を駆動するドライバである。
プリント制御部180は、システムコントローラ172の制御に従い、画像メモリ174内の画像データ(多値の入力画像のデータ) から印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した吐出データ(ドットデータ)をヘッドドライバ184に供給する制御部である。
プリント制御部180には画像バッファメモリ182が備えられており、プリント制御部180における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ182に一時的に格納される。なお、図14において画像バッファメモリ182はプリント制御部180に付随する態様で示されているが、画像メモリ174と兼用することも可能である。また、プリント制御部180とシステムコントローラ172とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
画像入力から印字出力までの処理の流れを概説すると、印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース170を介して外部から入力され、画像メモリ174に蓄えられる。この段階では、例えば、RGBの画像データが画像メモリ174に記憶される。
インクジェット記録装置110では、インク(色材) による微細なドットの打滴密度やドットサイズを変えることによって、人の目に疑似的な連続階調の画像を形成するため、入力されたデジタル画像の階調(画像の濃淡)をできるだけ忠実に再現するようなドットパターンに変換する必要がある。そのため、画像メモリ174に蓄えられた元画像(RGB)のデータは、システムコントローラ172を介してプリント制御部180に送られ、該プリント制御部180においてディザ法や誤差拡散法などを用いたハーフトーン化処理によってインク色ごとのドットデータに変換される。
すなわち、プリント制御部180は、入力されたRGB画像データをK,C,M,Yの4色のドットデータに変換する処理を行う。こうして、プリント制御部180で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ182に蓄えられる。この色別ドットデータは、印字ヘッド150のノズルからインクを吐出するためのCMYK打滴データに変換され、印字されるインク吐出データが確定する。
ヘッドドライバ184は、プリント制御部180から与えられる吐出データ(すなわち、画像バッファメモリ182に記憶されたドットデータ、或いは、CMYK打滴データ、若しくは印字されるインク吐出データ)に基づき、印字ヘッド150の各ノズル151に対応するアクチュエータ158を駆動するための駆動信号を出力する。ヘッドドライバ184にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
ヘッドドライバ184から出力された駆動信号が印字ヘッド150に加えられることによって、該当するノズル151からインクが吐出される。記録紙116の搬送速度に同期して印字ヘッド150からのインク吐出を制御することにより、記録紙116上に画像が形成される。
上記のように、プリント制御部180における所要の信号処理を経て生成されたドットデータに基づき、ヘッドドライバ184を介して各ノズルからのインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
また、このとき、吐出データからインク流量を予測してインク供給路14の圧力損失を推定し、その演算結果と圧力損失基準値との比較に基づいて、印字時の圧力損失が圧力損失基準値と一致するように流路径可変機構駆動部179を制御するため、印字状況の変化に対応して、安定した吐出性能が得られる。
印字検出部124は、図9で説明したように、イメージセンサを含むブロックであり、記録紙116に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつき、光学濃度など)を検出し、その検出結果をプリント制御部180に提供する。なお、この印字検出部124に代えて、又はこれと組み合わせて他の吐出検出手段(吐出異常検出手段に相当)を設けてもよい。
他の吐出検出手段としては、例えば、印字ヘッド150の各圧力室152内又はその近傍に圧力センサを設け、インク吐出時或いは圧力測定用のアクチュエータ駆動時などに、この圧力センサから得られる検出信号から吐出異常を検出する態様(内部検出方法)、或いは、レーザ発光素子などの光源と受光素子から成る光学検出系を用い、ノズルから吐出された液滴にレーザ光等の光を照射し、その透過光量(受光量)によって飛翔液滴を検出する態様(外部検出方法)などがあり得る。
プリント制御部180は、必要に応じて印字検出部124或いは図示しない他の吐出検出手段から得られる情報に基づいて印字ヘッド150に対する各種補正を行うとともに、必要に応じて予備吐出や吸引、ワイピング等のクリーニング動作(ノズル回復動作)を実施する制御を行う。
図15は、図9に示したインクジェット記録装置110の他のシステム構成例を示すブロック図である。図15に示した構成は、図7で説明した加熱手段72を用いてインク粘度を可変制御する態様の例である。図15中図14に示した構成と同一又は類似する要素には同一の符号を付しその説明は省略する。
図14に示した流路径可変機構駆動部179に代えて、図15では、圧力損失可変手段としてのインク加熱用ヒータ196とこれを駆動するためのヒータドライバ198が設けられている。インク加熱用ヒータ196は、図7で説明した加熱手段72に相当するものである。また、図15における温度センサ192は、図7で説明した温度検出手段54,76〜78に相当するものであり、図示の都合上、図15では1つのブロックで代表して示してある。
図15に示した構成によれば、システムコントローラ172は、温度センサ192から得られる温度情報からインク粘度を特定するとともに、吐出データからインク流量を予測してインク供給路14の圧力損失を推定し、その演算結果と圧力損失基準値との比較に基づいて、印字時の圧力損失が圧力損失基準値と一致するように、インク加熱用ヒータ196の駆動を制御する。これにより、印字状況の変化に対応して、安定した吐出性能が得られる。
上述した実施形態では、インクジェット記録装置及びこれに用いられるインク供給装置を例に説明したが、本発明に係る液体供給装置の適用範囲はこれに限定されない。例えば、印画紙に非接触で現像液を塗布する写真画像形成装置等についても本発明の液体供給装置を適用できる。また、本発明に係る液体供給装置の適用に際しては、画像形成装置に限定されず、液体吐出ヘッドを用いて処理液や薬液その他各種の液体を被吐出媒体に向けて吐出する各種の装置(塗装装置、塗布装置、噴射装置など)について本発明を適用することができる。
本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置におけるインク供給装置の概略構成を示すブロック図 圧力損失可変手段の構造例を示した図であり、(a)はインクの流れ方向と平行な面で切断した断面図、(b)は流れ方向に垂直な流路断面と平行な面で切断した断面図 インク粘度とインク温度との関係の一例を示すグラフ 第1の実施形態によるインク供給装置の制御手順を示したフローチャート 具体的な装置における数値条件の実施例を示す図表 具体的な装置における数値条件の他の実施例を示す図表 本発明の第2の実施形態に係るインクジェット記録装置におけるインク供給装置の概略構成を示すブロック図 第2の実施形態によるインク供給装置の制御手順を示したフローチャート第2実施形態の作用を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態を示すインクジェット記録装置の全体構図 図9に示したインクジェット記録装置の印字部周辺の要部平面図 印字ヘッドの内部構造を示す平面透視図 図11(a) の要部拡大図 フルライン型ヘッドの他の構成例を示す平面透視図 図11(a) 中の12B−12B線に沿う断面図 図12(a) に示した印字ヘッドのノズル配列を示す拡大図 第1の実施形態によるインク供給装置を用いたインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図 第2の実施形態によるインク供給装置を用いたインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図
符号の説明
10…インク供給装置、12…インクタンク、14…インク供給路、16…印字ヘッド、18…インク、20…圧力損失可変手段、30…弾性チューブ、32…固定板、34…可動板、36…ガイドシャフト、38…圧縮スプリング、40…偏芯カム、42…モータ、54…温度検出手段、56…粘度特定手段、58…吐出データ先読み手段、60…流量演算手段、62…圧力損失演算手段、64…圧力損失基準値記憶手段、66…制御手段、70…インク供給装置、72…加熱手段、76,77,78…温度検出手段、80…加熱手段(ヘッド加熱手段に相当)、110…インクジェット記録装置、112K,112C,112M,112Y…印字ヘッド、114K,114C,114M,114Y…インクタンク、116…記録紙(記録媒体に相当)、150…印字ヘッド、151…ノズル、152…圧力室、158…アクチュエータ、172…システムコントローラ、180…プリント制御部、179…流路可変機構駆動部、192…温度センサ、196…インク加熱用ヒータ

Claims (10)

  1. 液体吐出ヘッドに対して吐出用の液体を供給する液体供給装置であって、
    前記液体を貯蔵するタンクと、
    前記タンク内の液体を前記タンクから前記液体吐出ヘッドに導く液体供給路と、
    前記液体供給路内を流れる液体の流量を特定する流量特定手段と、
    前記流量特定手段による前記流量の特定結果に基づいて前記液体供給路内全体の圧力損失を特定する圧力損失特定手段と、
    前記液体供給路の一部に配置され、前記液体供給路内の圧力損失を可変する圧力損失可変手段と、
    前記圧力損失特定手段による前記液体供給路内全体の圧力損失の特定結果に基づいて、前記液体供給路内全体の圧力損失を略一定に保つように、前記圧力損失可変手段を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする液体供給装置。
  2. 前記流量特定手段は、前記液体吐出ヘッドから液を吐出させるための吐出データから前記流量を演算することを特徴とする請求項1記載の液体供給装置。
  3. 前記液体供給路内の液体の温度を特定する温度特定手段と、
    前記温度特定手段による温度の特定結果に基づいて液体の粘度を特定する粘度特定手段と、
    を備え、
    前記圧力損失特定手段は、前記粘度特定手段で特定された粘度に基づいて前記液体供給路内の圧力損失を算出する演算手段を含んで構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の液体供給装置。
  4. 前記液体供給路内全体の圧力損失の制御目標値となる所定の基準値を記憶しておく基準値記憶手段を有し、
    前記制御手段は、前記圧力損失特定手段による前記液体供給路内全体の圧力損失の特定結果と前記基準値とを比較して、その比較結果に基づいて前記液体供給路内全体の圧力損失を前記基準値と略同一に保つように、前記圧力損失可変手段を制御することを特徴とする請求項1、2又は3記載の液体供給装置。
  5. 前記圧力損失可変手段は、前記液体供給路の一部流路の断面積を可変する断面積調整手段を含んで構成されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の液体供給装置。
  6. 前記圧力損失可変手段は、前記液体供給路の一部流路内の液体を加熱する加熱手段を含んで構成されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の液体供給装置。
  7. 前記液体吐出ヘッドを加熱するヘッド加熱手段を備え、
    前記液体吐出ヘッド内の液体温度の方が前記液体供給路内の液体温度よりも常に高くなるように前記ヘッド加熱手段による加熱が行われることを特徴とする請求項6記載の液体供給装置。
  8. 液体吐出ヘッドに対して吐出用の液体を供給する液体供給方法であって、
    前記液体を貯蔵するタンクから前記液体吐出ヘッドに前記液体を導く液体供給路の一部に該液体供給路内の圧力損失を可変する圧力損失可変手段を設け、
    前記液体供給路内を流れる液体の流量に基づいて前記液体供給路内全体の圧力損失を特定し、
    前記特定した圧力損失の結果に応じて前記圧力損失可変手段を制御して前記液体供給路内全体の圧力損失が所定の基準値と略同一になるように制御することを特徴とする液体供給方法。
  9. 請求項1乃至7の何れか1項記載の液体供給装置と、
    前記液体供給装置から前記吐出用の液体としてのインクの供給を受ける前記液体吐出ヘッドと、
    を備え、
    前記液体吐出ヘッドの吐出口から吐出したインク滴によって記録媒体上に画像を形成することを特徴とするインクジェット記録装置。
  10. 前記流量特定手段は、前記液体吐出ヘッドからインクを吐出させるための吐出データからインク流量を推定するインク流量演算手段であることを特徴とする請求項9記載のインクジェット記録装置。
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