JP2008168584A - 液体吐出装置、画像形成装置、液体吐出方法 - Google Patents

液体吐出装置、画像形成装置、液体吐出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガスバリア性を確保し、かつ、吐出用液体に含まれる色材などの凝集や沈殿を防止することにより、吐出用液体の安定した吐出状態を実現すること。
【解決手段】液体吐出装置において、吐出用液体と前記吐出用液体よりも気体透過率が低い不揮発性液体と気体を、前記吐出用液体と前記気体との間に前記不揮発性液体が存在することにより前記吐出用液体と前記気体を分離した状態で筐体内に収容する液体収容部と、前記液体収容部に前記気体を出し入れすることにより前記筐体内の前記吐出用液体の圧力を制御する圧力制御部と、前記液体収容部に連通し前記吐出用液体を加圧してノズルから吐出させる吐出手段を備える記録ヘッドと、を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は液体吐出装置および画像形成装置および液体吐出方法に係り、特にガスバリア性を確保し、かつ、吐出用液体に含まれる色材などの凝集や沈殿を防止することにより、吐出用液体の安定した吐出状態を実現することが出来る液体吐出装置および液体吐出方法に関する。
特許文献1には図15に示すように、おおよそ記録ヘッド222、インクカートリッジ221、圧力制御部223などから構成される液体噴射装置の発明が開示されている。そして、インクカートリッジ221と圧力制御部223内のポンプ238は、圧力制御チューブ237により圧力制御バルブ229を介して連通している。圧力センサ236は、圧力制御チューブ237を介してインクカートリッジ221内の空気圧を検出するものである。
このような構成のもと、圧力センサ236の検出信号により圧力制御部223内の制御回路239が圧力制御バルブ229やポンプ238を制御して、インクパックが収納されるインクカートリッジ221内の空気圧を負圧に維持できるとする。
特開2005−41048号公報
しかしながら、特許文献1の発明においては、インクパックを構成するインク袋231は可撓性とガスバリア性を有する素材で形成されている。具体的には、例えば外側をナイロンフィルム、内側をポリエチレンフィルムにより挟みこんだ構成のアルミニウムラミネートフィルムにより形成されている。
そのため、インク袋231は数100μmの厚みを成し剛性が増すため、インク消費に従い局部に折れやシワが発生する。インク袋231の局部に折れやシワが発生すると、その部分の対流が滞り、インク液に含まれている色材などの凝集や沈降が生じるおそれがある。そして、インクの吐出時に色材などの凝集や沈降により生じた凝集物や沈降物が記録ヘッドに流入すると不吐出が発生してしまう。
また、インク袋231に立体折り込みや蛇腹のような折り目を付ける例が考えられるが、この場合も同様に折り目部分のインクが対流せず、その結果インクの凝集物や沈降物が発生し、凝集物や沈降物が記録ヘッドへ供給され圧力不良や目詰まりが生じてしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ガスバリア性を確保し、かつ、吐出用液体に含まれる色材などの凝集や沈殿を防止することにより、吐出用液体の安定した吐出状態を実現することが出来る液体吐出装置および画像形成装置および液体吐出方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に係る発明は、液体吐出装置において、吐出用液体と前記吐出用液体よりも気体透過率が低い不揮発性液体と気体を、前記吐出用液体と前記気体との間に前記不揮発性液体が存在することにより前記吐出用液体と前記気体を分離した状態で筐体内に収容する液体収容部と、前記液体収容部に前記気体を出し入れすることにより前記筐体内の前記吐出用液体の圧力を制御する圧力制御部と、前記液体収容部に連通し前記吐出用液体を加圧してノズルから吐出させる吐出手段を備える記録ヘッドと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、吐出用液体よりも気体透過性が低い不揮発性液体が気体と吐出用液体の間に存在するので、吐出用液体に気体が溶解することを抑制しながら圧力調整が可能である。また、記録ヘッドから吐出用液体が吐出され液体収容部内の吐出用液体が消費される場合であっても、吐出用液体内において対流を阻害する部分が生じないので、色材などの凝集物や沈殿物が生じない。そのため、記録ヘッドからの安定した吐出状態を実現することが出来る。
前記目的を達成するために請求項2に係る発明は、請求項1に記載の液体吐出装置において、前記不揮発性液体の比重は前記吐出用液体の比重より軽いこと、を特徴とする。
本発明によれば、不揮発性液体が吐出用液体の液面上に配置され、不揮発性液体により確実に吐出用液体と気体を分離した状態にすることができる。そのため、より確実に吐出用液体に気体が溶解することを抑制しながら圧力調整が可能であり、また、吐出用液体内において対流を阻害する部分が生じないので、色材などの凝集物や沈殿物が生じない。したがって、記録ヘッドからの安定した吐出状態を実現することが出来る。
前記目的を達成するために請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の液体吐出装置において、前記不揮発性液体は多孔質部材に含浸されていること、を特徴とする。
本発明によれば、不揮発性液体を固体の多孔質部材に含浸させることにより、外部からの振動の影響を受けず液体収容部内の吐出用液体の圧力を安定させることができる。また、不揮発性液体を固体に含浸させることで、不揮発性液体が記録ヘッドへ流入することを防止できるとともに、液面の揺れが生じないので吐出用液体の残量を最小限にすることができる。
前記目的を達成するために請求項4に係る発明は、請求項1に記載の液体吐出装置において、前記吐出用液体と前記不揮発性液体との間に弾性膜を配置すること、を特徴とする。
本発明によれば、弾性膜により吐出用液体と不揮発性液体が分離されるので、不揮発性液体については比重や吐出用液体との混合性などの物性が問われない。そのため、比較的安価な不揮発性液体も用いることができる。
また、吐出用液体を使い切った場合であっても不揮発性液体が記録ヘッドへ流入することがないため、吐出用液体を完全に使い切ることが可能である。また、記録ヘッドからの吐出用液体の吐出により液体収容部内の吐出用液体が消費される場合であっても、吐出用液体内において対流を阻害する部分が生じないので、色材などの凝集物や沈殿物が生じない。さらに、弾性膜に気体透過性がある場合であっても不揮発性液体の存在により、吐出用液体の脱気を保つことができる。
前記目的を達成するために請求項5に係る発明は、請求項4に記載の液体吐出装置において、前記不揮発性液体と前記気体との間に弾性膜を配置すること、を特徴とする。
本発明によれば、2枚の弾性膜の間に不揮発性液体を充填するので、液体収容部が大型である場合であっても、不揮発性液体を少量にすることが可能であり、コストダウンが可能である。
前記目的を達成するために請求項6に係る発明は、請求項4に記載の液体吐出装置において、前記弾性膜は前記液体収容部の筐体と接する部分に弾性膜支持部材を備え、前記弾性膜支持部材は可動式であること、を特徴とする。
本発明によれば、吐出用液体の液量に応じて弾性膜支持部材および弾性膜が移動し、通常記録動作時は弾性膜の変形量を一定範囲内に抑えることが可能である。そのため、不揮発性液体を最小量にすることができコストダウンが可能であり、弾性膜が長期間にわたり大きな変形状態を保持することがないため弾性膜の高寿命化が可能となる。
「通常記録動作時」とは、吐出用液体の初期充填時やメンテナンス時を除いた通常の記録動作を行っている時である。
前記目的を達成するために請求項7に係る発明は、請求項4に記載の液体吐出装置において、前記不揮発性液体は磁性流体であり、前記不揮発性液体に磁力を付与する磁力発生装置を有し、前記磁力発生装置の磁力を制御することにより前記不揮発性液体を移動させて前記吐出用液体の圧力を制御すること、を特徴とする。
本発明によれば、液体収容部の気体に振動を与えることなく、連続的な動作が可能になり、吐出用液体についてより正確な圧力の調整が可能になる。
前記目的を達成するために請求項8に係る発明は、請求項1に記載の液体吐出装置において、前記不揮発性液体は、光透過率が前記吐出用液体より低く、または、光反射率が前記吐出用液体よりも高いこと、を特徴とする。
本発明によれば、吐出用液体が透明体であっても、吐出用液体の液位について確実な検出が可能となる。
前記目的を達成するために請求項9に係る発明は、液体吐出装置において、吐出用液体と、前記吐出用液体よりも気体透過率が低い不揮発性液体と、気体と、前記吐出用液体と前記気体との間に配置する非弾性部材と、前記不揮発性液体と前記気体との間および前記不揮発性液体と前記吐出用液体との間に配置する弾性膜とを筐体内に収容する液体収容部と、前記液体収容部に前記気体を出し入れすることにより前記筐体内の前記吐出用液体の圧力を制御する圧力制御部と、前記液体収容部に連通し前記吐出用液体を加圧してノズルから吐出させる吐出手段を備える記録ヘッドを有すること、を特徴とする。
本発明によれば、吐出用液体の一部が弾性膜を介して不揮発性液体と接しており、また一部が非弾性部材を介して気体と接している。そのため、液体収容部が大型である場合であっても、不揮発性液体を少量にすることが可能であり、コストダウンが可能である。
前記目的を達成するために請求項10に係る発明は、画像形成装置において、請求項1乃至9のいずれか1つに記載の液体吐出装置を有すること、を特徴とする。
前記目的を達成するために請求項11に係る発明は、液体吐出方法において、吐出用液体と気体との間に前記吐出用液体よりも気体透過率が低い不揮発性液体が存在することにより前記吐出用液体と前記気体を分離した状態で収容する液体収容部の筐体内に前記気体を出し入れすることにより前記筐体内の前記吐出用液体の圧力を制御した状態で、前記筐体内に連通する記録ヘッドのノズルから前記吐出用液体を加圧する吐出手段により前記吐出用液体を吐出すること、を特徴とする。
本発明によれば、ガスバリア性を確保し、かつ、吐出用液体に含まれる色材などの凝集や沈殿を防止することにより、吐出用液体の安定した吐出状態を実現することが出来る。
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔液体吐出装置、液体吐出方法の説明〕
図1は、本発明の液体吐出装置の概要図である。図1に示すように本発明の液体吐出装置11は、おおよそ液体収容部21、記録ヘッド22、圧力調整装置23などにより構成される。そして、液体収容部21の筐体21A内には吐出用液体31と不揮発性液体32と空気35が収容されており、液位検出器33が配置されている。液体収容部21は連通路34により記録ヘッド22と連通している。圧力調整装置23は、液体収容部21の筐体21A内の吐出用液体31の圧力を検出する圧力検出器36、液体収容部21に連通する流路37に配置されたポンプ38、当該ポンプ38の駆動制御を行うポンプ駆動制御装置39などにより構成される。
液体収容部21の筐体21A内に収容される不揮発性液体32は、吐出用液体31に混合しないものを使用する。例えば、吐出用液体31が水性インクの場合には非水溶性の液体を使用する。これにより、吐出用液体31と不揮発性液体32が分離する。
また、不揮発性液体32は吐出用液体31よりも比重が軽いものを使用する。これにより、吐出用液体31の液面の上に不揮発性液体32の層を形成する。
さらに、不揮発性液体32は気体透過率の低いものを使用する。例えば、フッ素オイルやポリオレフィンなどがある。これにより、不揮発性液体32は空気35の透過を抑制する。
また、吐出用液体31の残量が少なくなったことを検知するため、液体収容部21の底面近傍には不揮発性液体32を検出するための液位検出器33を配置する。液位検出器33は、光透過率または光反射率を検出するセンサである。液位検出器33は、液面が揺れた時に不揮発性液体32が記録ヘッド22へ流入することを防止するため、液体収容部21の底面から少し離れた位置に設置することが望ましい。具体的には、液体収容部21の底面から5mm〜20mm離れた位置に設置することが望ましい。
以上のような構成を有する図1に示す実施形態によれば、圧力調整装置23にて液体収容部21の筐体21A内の空気35の圧力を一定に維持する。このとき、空気35と吐出用液体31の間に存在する不揮発性液体32は気体透過性が低いので、ガスバリアとしての役割を果たし、吐出用液体31に空気35が溶解することを抑制する効果を得る。また、不揮発性液体32は吐出用液体31に混合しないものを使用しているので、吐出用液体31に混合せず分離する効果を得る。また、記録ヘッド22から吐出用液体31が吐出され液体収容部21の筐体21A内の吐出用液体31が消費される場合であっても、吐出用液体31内において対流を阻害する部分が生じないので、色材などの凝集物や沈殿物が生じない効果を得る。そのため、記録ヘッド22からの安定した吐出状態を実現する効果を得る。
なお、不揮発性液体32は吐出用液体31より光透過率を低くまたは光反射率を高くする。これにより、液位検出器33は、不揮発性液体32の光透過率または光反射率を検出することで、不揮発性液体32の液位を検出することができる。そのため、吐出用液体31が透明体であっても、安価で確実な検出方法が可能となる。不揮発性液体32としては、例えば、不透明(白色、灰色)シリコーンオイルを混合したフッ素オイル、ポリオレフィン、または、顔料をフッ素系高分子でカプセル状にコーティングし分散させたフッ素オイルが考えられる。
そして、このような構成のもと、本発明の液体吐出装置はその液体吐出方法として、圧力調整装置23により液体収容部21の筐体21A内に空気35を出し入れすることにより液体収容部21の筐体21A内の吐出用液体31の圧力を一定に制御した状態で、液体収容部21の筐体21A内の吐出用液体31を連通路34を介して記録ヘッド22に供給し、後述する記録ヘッド22内の吐出手段(発熱素子158など)によりノズル151から吐出用液体31を吐出する。
図2は、図1に示す実施形態に対してメインタンク43を配置する場合を想定した例を示す図である。図2に示すように、液体収容部21としてサブタンクを用い、サブタンクは弁41とポンプ42を介してメインタンク43と連通している。そして、メインタンク43からサブタンクへ吐出用液体を供給しながら、圧力制御を行っている。
また、液体収容部21の上面近傍と底面近傍には不揮発性液体を検出するための液位検出器(33A、33B)を配置する。上面近傍に配置する液位検出器33Aは、不揮発性液体32がポンプ38へ流出する場合にそれを検知する役割を果たす。一方、下面近傍に配置する液位検出器33Bは、不揮発性液体32を検出することにより吐出用液体31の残量がないことを検出する役割を果たす。液位検出器33Bは、液面が揺れた時に不揮発性液体32が記録ヘッド22へ流入することを防止するため、液体収容部21の底面から少し離れた位置に設置することが望ましい。具体的には、液体収容部21の底面から5mm〜20mm離れた位置に設置することが望ましい。
以上のような構成を有する図2に示す実施形態によれば、図1に示す実施形態の効果に加えて、メインタンク43を大容量化することや着脱交換を可能にすることで、大量印刷や長期印刷が可能になる効果を得る。
図3は、図1に示す実施形態に対して液体収容部21をカートリッジとし、圧力調整装置23の代わりに差圧弁46を配置する場合を想定した例を示す図である。図3に示すように、液体収容部21としてカートリッジを用い、連結部材44から上流側の構成部品を着脱可能として交換可能する。そして、圧力調整装置23の代わりに差圧弁46を設けることで圧力調整を行う。また、液体収容部21の底面近傍には不揮発性液体32を検出するための液位検出器33を配置する。液位検出器33は、液面が揺れた時に不揮発性液体32が記録ヘッド22へ流入することを防止するため、液体収容部21の底面から少し離れた位置に設置することが望ましい。具体的には、液体収容部21の底面から5mm〜20mm離れた位置に設置することが望ましい。
以上のような構成を有する図3に示す実施形態によれば、図1に示す実施形態の効果に加えて、液体収容部21としてカートリッジを用いるので液体供給用のポンプ等が不要であり、また、差圧弁46を設けるので圧力調整用のポンプ等も不要である。そのため、装置の小型化を図りつつ装置のコストを低減することができ、また、ポンプ等の制御が不要であり消費電力を低減することができる。
図4は、図1に示す実施形態に対して不揮発性液体32を固体の多孔質部材47に含浸する例を示す図である。図4に示すように、不揮発性液体32を含浸した固体の多孔質部材47を吐出用液体31の液面上に配置している。また、液体収容部21の底面近傍には不揮発性液体32を検出するための液位検出器33を配置する。図4の実施形態では液面が揺れることは想定されないので、液位検出器33は液体収容部21の底面に非常に近い位置に設置することが望ましい。具体的には、液体収容部21の底面から0mm〜5mm離れた位置に設置することが望ましい。
以上のような構成を有する図4に示す実施形態によれば、液体収容部21に外部から振動が伝わった場合であっても、圧力を一定に維持するので、記録ヘッド22からの吐出液滴体積を一定に維持し、また、吐出液滴の飛翔方向を真っ直ぐに維持する効果を得る。また、吐出用液体31を使い切った場合であっても、不揮発性液体32が記録ヘッド22に流入せず、かつ、吐出用液体31の残量を最小限にできる効果を得る。
図5は、吐出用液体31と不揮発性液体32の間に弾性膜48を配置する例を示す図である。図5に示すように、弾性膜48の縁部分は液体収容部21の内壁に固定し、吐出用液体31と不揮発性液体32の間に弾性膜48を配置している。弾性膜48の素材は、吐出用液体31の容積と同量以上変形可能であることが必要であり、また吐出用液体31および不揮発性液体32に腐食されないことが条件である。そのため、吐出用液体31や不揮発性液体32の材料に合わせて弾性膜48の素材を選択する。具体的には、シリコンゴム、ブチルゴム、エチレンゴムが望ましい。弾性膜48の厚みは、変形性と耐久性を考慮して、具体的には0.5mm〜2.0mmが適切である。
また、弾性膜48の固定位置付近であって当該固定位置から上面側に0mm〜5mm離れた位置に、不揮発性液体32を検出するための液位検出器33を配置する。吐出用液体31の残量が減少した時に、液位検出器33により不揮発性液体32の上部に存在する空気35を検出することで吐出用液体31の残量が少ないことを検出することができる。
以上より図5に示す実施形態によれば、弾性膜48を設けることで不揮発性液体32が直接的に吐出用液体31に接することがないので、不揮発性液体32について物性(比重、吐出用液体31との混合性)が問われない。そのため、不揮発性液体32として、比較的安価な材料を用いることが可能になる効果を得る。
また、吐出用液体31を使い切った場合でも、不揮発性液体32が記録ヘッド22へ流入することがないため、吐出用液体31を完全に使い切ることができる効果を得る。また、弾性膜48は曲面形状を保ちながら変形し、吐出用液体31の対流を阻害することが無く、色材などの凝集物や沈殿物が生じない効果を得る。また、弾性膜48に気体透過性がある場合であっても不揮発性液体32の存在により気体透過性が下がり、吐出用液体31の脱気を保つことができる効果を得る。
図6は、2枚の弾性膜48を配置する例を示す図である。図6に示すように、2枚の弾性膜48を配置し、その2枚の弾性膜48の間に不揮発性液体32を充填している。2枚の弾性膜48は互いに同じような状態で変形するように、材質、形状(厚み)は同一のものが望ましい。また、液体収容部21の底面中央部の近傍の位置に、不揮発性液体32を検出するための液位検出器33を配置する。液位検出器33により不揮発性液体32を検出することで吐出用液体31の残量が少ないことを検出することができる。
以上より図6に示す実施形態によれば、液体収容部21が大型の場合であっても、弾性膜48の伸び量に関らず不揮発性液体32を少量に保つことができ、コストダウンを図る効果を得る。
図7は、吐出用液体31の一部が弾性膜48を介し不揮発性液体32と接する例を示す図である。図7に示すように、吐出用液体31の一部は弾性膜48を介し不揮発性液体32と接し、一部は非弾性部材49を介して空気35と接している。また、不揮発性液体32の一部は弾性膜48を介して空気35と接している。
非弾性部材49としては、最大伸び量が0〜10%の素材からなり略平面形状を成しているものであって、気体透過率が低く厚みの小さいものを使用する。具体的には、気体透過率が10cm/m・24H・1atm/mm以下、厚みが0.5〜5.0mmのものが考えられる。そして、非弾性部材49の素材は、ステンレス、アルミ等の金属、またはフッ素樹脂のPFAやPPにアルミを蒸着したもの、PPとPFAの2層素材のものが考えられる。
また、液体収容部21の底面中央部近傍に非弾性部材検出器51を配置する。非弾性部材検出器51は、光透過率または光反射率を検出するセンサである。非弾性部材検出器51により非弾性部材49を検出することで吐出用液体31の残量が少ないことを検出することができる。
以上より図7に示す実施形態によれば、液体収容部21が大型の場合であっても、弾性膜48の伸び量に関らず不揮発性液体32を少量に保つことができ、コストダウンを図る効果を得る。
図8は、弾性膜48の端部に可動式の支持部材52を配置する例を示す図である。図8に示すように、弾性膜48の端部に可動式の支持部材52を液体収容部21の内壁に密接させて配置している。支持部材52としては、例えば、ブチルゴム、天然ゴムなどシリンジやパッキンに用いられているゴム素材を用いることが考えられる。なお、支持部材52は弾性膜48と同じ素材であってもよい。同じ素材であれば射出成型により製造が簡略化できるメリットがある。また、支持部材52は剛性を持たせるため、移動方向に対し厚くし、弾性膜48は支持部材52に対し薄くする形態が望ましい。
また、液体収容部21の内壁および支持部材52は円筒形状を成していることが望ましい。円筒形状の場合、液体収容部21の内壁と支持部材52の摩擦力が均一となり、支持部材52と液体収容部21の内壁との密着性を確保し易いからである。
また、液体収容部21の底面近傍に可動式弾性膜の支持部材52の支持部材検出器53を配置する。支持部材検出器53は、光透過率または光反射率を検出するセンサである。支持部材検出器53により可動式弾性膜の支持部材52を検出することで吐出用液体31の残量が少ないことを検出することができる。
以上より図8に示す実施形態によれば、吐出用液体31の液量に応じて支持部材52および弾性膜48が移動し、通常記録動作時は弾性膜48の変形量を一定範囲内に抑えることが可能である。そのため、不揮発性液体32を最小量にしてコストダウンを図る効果を得る。また、弾性膜48が長期間において大きな変形状態を保持することがないので、弾性膜48の高寿命化を図る効果を得る。
図9は、磁力発生装置54の磁力により吐出用液体31の圧力を制御する例を示す図である。図9に示すように、不揮発性液体32を磁性流体とし、不揮発性液体32の上方に磁力発生装置54が配置されている。磁性流体としては、例えば、粉末状の磁性金属(鉄、ニッケル、コバルト)、磁性金属塩(磁性金属の硝酸塩や酢酸塩)、磁性イオン液体(塩化鉄(III)酸1-ブチル-3-メチル-イミダゾリウム)が考えられる。
また、弾性膜48の固定位置付近であって当該固定位置から上面側に0mm〜5mm離れた位置に、不揮発性液体32を検出するための液位検出器33を配置する。吐出用液体31の残量が減少した時に、液位検出器33により不揮発性液体32の上部に存在する空気35を検出することで吐出用液体31の残量が少ないことを検出することができる。なお、液体収容部21の上方には弁57を備える空気供給用の流路58が設けられている。
このような構成のもと、図9の実施形態では、圧力調整装置23内の磁力制御装置56により磁力発生装置54の磁力を制御して、吐出用液体31の圧力を制御する。
ポンプによる圧力調整の場合、ポンプ駆動の振動が液体収容部21内の空気35に伝達し、圧力調整にノイズとして悪影響を及ぼすおそれがある。しかし、図9に示す実施形態によれば、振動が生ぜず連続的な動作が可能となるため、より正確な圧力調整が可能となる。
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
図10はインクジェット記録装置1の全体構成図である。このインクジェット記録装置1は、インクの色毎に設けられた複数の記録ヘッド(図10中不図示、図11中符号22(22K、22C、22M、22Y)として記載)を有する印字部112と、各記録ヘッド22に供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部114と、記録紙116を供給する給紙部118と、記録紙116のカールを除去するデカール処理部120と、前記印字部112のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙116の平面性を保持しながら記録紙116を搬送する吸着ベルト搬送部122と、印字部112による印字結果を読み取る印字検出部124と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部126と、を備えている。
図10では、給紙部118の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図10のように、裁断用のカッター128が設けられており、該カッター128によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター128は、記録紙116の搬送路幅以上の長さを有する固定刃128Aと、該固定刃128Aに沿って移動する丸刃128Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃128Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃128Bが配置されている。なお、カット紙を使用する場合には、カッター128は不要である。
給紙部118から送り出される記録紙116はマガジンに装填されていたことによる巻き癖が残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部120においてマガジンの巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム130で記録紙116に熱を与える。
デカール処理後、カットされた記録紙116は、吸着ベルト搬送部122へと送られる。吸着ベルト搬送部122は、ローラ131、132間に無端状のベルト133が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部112のノズル面に対向する部分が平面をなすように構成されている。
ベルト133は、記録紙116の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(不図示)が形成されている。図10に示したとおり、ローラ131、132間に掛け渡されたベルト133の内側において印字部112のノズル面に対向する位置には吸着チャンバ134が設けられており、この吸着チャンバ134をファン135で吸引して負圧にすることによってベルト133上の記録紙116が吸着保持される。
ベルト133が巻かれているローラ131、132の少なくとも一方にモータ(不図示)の動力が伝達されることにより、ベルト133は図10において、時計回り方向に駆動され、ベルト133上に保持された記録紙116は、図10の副走査方向(紙搬送方向)と搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト133上にもインクが付着するので、ベルト133の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部136が設けられている。
吸着ベルト搬送部122により形成される用紙搬送路上において印字部112の上流側には、加熱ファン140が設けられている。加熱ファン140は、印字前の記録紙116に加熱空気を吹きつけ、記録紙116を加熱する。印字直前に記録紙116を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
インク貯蔵/装填部114は、印字部112の各記録ヘッド22(図11参照)に対応する色のインクを貯蔵するタンクを有し、各タンクは図示を省略した管路を介して各記録ヘッド22と連通されている。
印字部112の後段には、後乾燥部142が設けられている。後乾燥部142は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹きつける方式が好ましい。
後乾燥部142の後段には、加熱・加圧部144が設けられている。加熱・加圧部144は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ145で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
このようにして生成されたプリント物は、排紙部126から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置1では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部126A、126Bへと送るために排紙経路を切り換える選別手段(不図示)が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)148によってテスト印字の部分を切り離す。カッター148は、排紙部126の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に、本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター148の構造は前述した第1のカッター128と同様であり、固定刃148Aと丸刃148Bとから構成されている。
〔印字部の説明〕
次に、前記のインク供給システムを備える印字部について説明する。図11はインクジェット記録装置1の印字部112周辺の要部平面図である。印字部112には、記録紙116の紙幅方向(主走査方向)に延びる2本のガイドレール160に沿って往復移動可能なキャリッジ162が設けられている。キャリッジ162には、黒(K)、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)の各色インクに対応する記録ヘッド22(22K、22C、22M、22Y)及び印字検出部(スキャナユニット)124が搭載されており、これらはキャッリッジ162に対して着脱自在に構成されており、キャリッジ162と一体的に主走査方向に走査可能となっている。
印字検出部124は記録画像を撮像するためのセンサ(図11中不図示、図12中符号164として記載)を含み、記録ヘッド22により記録されるテストパターンを読み取り、記録ヘッド22のインク吐出状態をチェックする手段として機能する。
記録紙搬送量検出センサ(搬送量センサ)165は、記録紙116の副走査方向における搬送量を計測する手段であり、副走査方向と略平行方向に沿って設けられる光電センサを含んで構成される。この搬送量センサ165から得られたセンサ信号に基づいて、記録紙116の搬送量が求められる。
図12は記録ヘッド22のノズル面及び印字検出部124のセンサ面を示した説明図である。同図に示すように、記録ヘッド22には多数のノズル151が千鳥状に設けられており、副走査方向のノズル密度(ノズル間ピッチh)は1インチあたり1200個(1200ノズル/インチ)である。
なお、図12に示す千鳥状のノズル配列におけるノズル間ピッチhは、各ノズル151を副走査方向に並ぶように投影した投影ノズル列のノズル間ピッチ(各ノズルの中心間距離)である。
また、印字検出部124のセンサ面には多数のセンサ164が副走査方向に沿ってライン状(1次元状)に設けられている。副走査方向のセンサ密度(センサピッチ)は記録ヘッド22のノズル密度と同じであり(1200センサ/インチ)、印字検出部124としての読取解像度が1200dpiとなっている。
印字検出部124のセンサ幅(読み取り幅)は記録ヘッド22のノズル幅(印字幅)に比べて広く構成されている。これにより、キャリッジ162(図11参照)に搭載される記録ヘッド22及び印字検出部124の間に相対的な位置誤差が生じても、印字検出部124は記録ヘッド22により形成されるテストパターンを確実に読み取ることが可能である。
図13は記録ヘッド22の内部構造を示した構成図であり、(a)はその一部を示した平面透視図、(b)は(a)中13b−13b線に沿う断面図である。本例の記録ヘッド22には、各ノズル151に対応して個別流路152が設けられている。個別流路152の一壁面にはインク滴をノズル151から吐出するための吐出手段として発熱素子158が設けられている。 本例では、ノズル151に対向する壁面に発熱素子158が配置されている。各個別流路152はそれぞれ共通流路155に連通している。共通流路155には、図10のインク貯蔵/装填部114から供給されるインクが貯留されており、共通流路155から各個別流路152にインクが分配供給される。
かかる構成により、発熱素子158に所定の駆動信号が供給されると、発熱素子158による発熱によって個別流路152内に気泡が成長し、その気泡により生じる圧力によってノズル151からインク滴が吐出される。インク吐出後、共通流路155から個別流路152にインクが再供給される。
なおその他、吐出手段として圧電素子を用いてもよい。この場合、駆動電圧を印加して圧電素子が変形すると圧力室の容積が変化するので、これに伴う圧力変化によりノズルからインクが吐出される。
〔制御系の説明〕
図14はインクジェット記録装置1のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置1は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはシリアルインターフェースやパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置1に取り込まれ、一旦画像メモリ74に記憶される。画像メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。
システムコントローラ72は、通信インターフェース70、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78等の各部を制御する制御部である。システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、ホストコンピュータ86との間の通信制御、画像メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒータ89を制御する制御信号を生成する。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示に従ってモータ88を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示に従って後乾燥部42その他各部のヒータ89を駆動するドライバである。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、画像メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字制御信号(ドットデータ)をヘッドドライバ84に供給する制御部である。プリント制御部80において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいてヘッドドライバ84を介して記録ヘッド22のインク滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。
ヘッドドライバ84は、プリント制御部80から与えられる印字データに基づいて各色の記録ヘッド22の発熱素子158(図13参照)を駆動するための駆動信号を生成し、発熱素子158に生成した駆動信号を供給する。ヘッドドライバ84には記録ヘッド22の駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
印字検出部124は、既述したとおり、記録ヘッド22より記録されたテストパターンを読み取り、所要の信号処理などを行って記録ヘッド22のインク吐出状況(吐出の有無、ドットサイズ、ドット着弾位置等)を検出し(即ち、各ノズル151のばらつきを検出し)、その検出結果をプリント制御部80に提供する。プリント制御部80は、必要に応じて印字検出部124から得られる情報に基づいて記録ヘッド22に対する各種補正を行う。
搬送量センサ165は記録紙137の副走査方向の搬送量を検出し、搬送量センサ165から得られたセンサ信号(搬送量情報)はプリント制御部180へ送られる。
以上、本発明の液体吐出装置および画像形成装置および液体吐出方法について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
例えば、記録紙の幅方向にノズルを配列した記録ヘッドを固定した状態で印刷を行うライン方式のインクジェット記録装置に、本発明の液体吐出装置または液体吐出方法を適用してもよい。
本発明の液体吐出装置の概要図である。 図1に示す実施形態に対してメインタンクを配置する場合を想定した例を示す図である。 液体収容部をカートリッジとし、圧力調整装置の代わりに差圧弁を配置する場合を想定した例を示す図である。 不揮発性液体を固体の多孔質部材に含浸する例を示す図である。 吐出用液体と不揮発性液体の間に弾性膜を配置する例を示す図である。 2枚の弾性膜を配置する例を示す図である。 吐出用液体の一部が弾性膜を介し不揮発性液体と接する例を示す図である。 弾性膜の端部に可動式の支持部材を配置する例を示す図である。 磁力発生装置の磁力により吐出用液体の圧力を制御する例を示す図である。 インクジェット記録装置の全体構成図である。 インクジェット記録装置の印字部周辺の要部平面図である。 ヘッドのノズル面及び印字検出部のセンサ面を示した説明図である。 記録ヘッドの内部構造を示した構成図である。 インクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図である。 特許文献1に開示されている液体噴射装置の概要図である。
符号の説明
11…液体吐出装置、21…液体収容部、22…記録ヘッド、23…圧力調整装置、31…吐出用液体、32…不揮発性液体、33…液位検出器、36…圧力検出器、38…ポンプ、39…ポンプ駆動制御装置、43…メインタンク、46…差圧弁、47…多孔質部材、48…弾性膜、49…非弾性部材、54…磁力発生装置、56…磁力制御装置

Claims (11)

  1. 吐出用液体と前記吐出用液体よりも気体透過率が低い不揮発性液体と気体を、前記吐出用液体と前記気体との間に前記不揮発性液体が存在することにより前記吐出用液体と前記気体を分離した状態で筐体内に収容する液体収容部と、
    前記液体収容部に前記気体を出し入れすることにより前記筐体内の前記吐出用液体の圧力を制御する圧力制御部と、
    前記液体収容部に連通し前記吐出用液体を加圧してノズルから吐出させる吐出手段を備える記録ヘッドと、
    を有することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置において、
    前記不揮発性液体の比重は、前記吐出用液体の比重より軽いこと、
    を特徴とする液体吐出装置。
  3. 請求項1または2に記載の液体吐出装置において、
    前記不揮発性液体は多孔質部材に含浸されていること、
    を特徴とする液体吐出装置。
  4. 請求項1に記載の液体吐出装置において、
    前記吐出用液体と前記不揮発性液体との間に弾性膜を配置すること、
    を特徴とする液体吐出装置。
  5. 請求項4に記載の液体吐出装置において、
    前記不揮発性液体と前記気体との間に弾性膜を配置すること、
    を特徴とする液体吐出装置。
  6. 請求項4に記載の液体吐出装置において、
    前記弾性膜は前記液体収容部の筐体と接する部分に弾性膜支持部材を備え、
    前記弾性膜支持部材は可動式であること、
    を特徴とする液体吐出装置。
  7. 請求項4に記載の液体吐出装置において、
    前記不揮発性液体は磁性流体であり、
    前記不揮発性液体に磁力を付与する磁力発生装置を有し、
    前記磁力発生装置の磁力を制御することにより前記不揮発性液体を移動させて前記吐出用液体の圧力を制御すること、
    を特徴とする液体吐出装置。
  8. 請求項1に記載の液体吐出装置において、
    前記不揮発性液体は、光透過率が前記吐出用液体より低く、または、光反射率が前記吐出用液体よりも高いこと、
    を特徴とする液体吐出装置。
  9. 吐出用液体と、前記吐出用液体よりも気体透過率が低い不揮発性液体と、気体と、前記吐出用液体と前記気体との間に配置する非弾性部材と、前記不揮発性液体と前記気体との間および前記不揮発性液体と前記吐出用液体との間に配置する弾性膜とを筐体内に収容する液体収容部と、
    前記液体収容部に前記気体を出し入れすることにより前記筐体内の前記吐出用液体の圧力を制御する圧力制御部と、
    前記液体収容部に連通し前記吐出用液体を加圧してノズルから吐出させる吐出手段を備える記録ヘッドを有すること、
    を特徴とする液体吐出装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1つに記載の液体吐出装置を有すること、を特徴とする画像形成装置。
  11. 吐出用液体と気体との間に前記吐出用液体よりも気体透過率が低い不揮発性液体が存在することにより前記吐出用液体と前記気体を分離した状態で収容する液体収容部の筐体内に前記気体を出し入れすることにより前記筐体内の前記吐出用液体の圧力を制御した状態で、
    前記筐体内に連通する記録ヘッドのノズルから前記吐出用液体を加圧する吐出手段により前記吐出用液体を吐出すること、
    を特徴とする液体吐出方法。
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