JP2016199032A - 液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット及び液体を吐出する装置 - Google Patents

液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット及び液体を吐出する装置 Download PDF

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Abstract

【課題】温度検知手段が少ない場合でも、検知温度と液体吐出ヘッドに供給される液体の温度との差を低減することができ、最適な印写制御を行うことができる液体吐出ヘッドを提供する。【解決手段】複数のノズルと、ノズルに連通する複数の圧力室と、圧力室に圧力を発生させる圧力発生手段と、圧力室に液体を供給するための共通液室とを備える液体吐出ヘッドであり、共通液室は、開口部を有する分割部材により仕切られた第1の共通液室11と第2の共通液室12とからなり、第1の共通液室には、ノズル配列方向に液体供給口14と液体排出口16とが設けられ、かつ、第1の共通液室の両端には液体供給口又は液体排出口が配置され、液体供給口/液体排出口に液体を供給/排出させる液体輸送手段を備え、2つの液室におけるノズル配列方向に垂直な断面の断面積において、第2の共通液室の断面積が第1の共通液室の断面積よりも小さい。【選択図】図2

Description

本発明は、液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット及び液体を吐出する装置に関する。
液体吐出ヘッドでは、吐出する液体の粘度が温度によって変化するため、常に吐出液体の温度を検知し、液体の粘度に応じた適切な圧力発生手段の制御が行えるようにして、環境によらず一定の画像品質を維持できるようにしている。
液体吐出ヘッドにおいては、一部のノズル孔からのみ連続して吐出を行うと圧力発生手段によって生じる熱によって吐出液の温度に差が生じてしまう。これに対して、温度検知手段を多数配置し、より細かく吐出液の温度を調べることで吐出液の温度に合わせて適切な吐出の制御が可能になる。
しかし、より細かく吐出液の温度を調べようとすると温度検知手段の個数が増加するのみならず、吐出制御も複雑になるため、ヘッドの大型化やコスト増になってしまう。そのため、より少ない温度検知手段により、吐出制御することが望ましく、そのためには、ヘッド内での吐出液の温度差を減少させる必要がある。
特許文献1では、ヘッド内での吐出液の沈降防止や気泡排出のため、ヘッド内で吐出液を通過させる第1の経路と、第1の経路と並列に吐出液を通過させる第2の経路とを設けることが開示されている。このように2つの経路を形成し、ノズル孔の配置されていない第2の経路内で吐出液を循環させることにより、第1の経路での液体流量を減らして、循環による吐出への影響を軽減させている。
また、特許文献1の目的は吐出液の沈降防止や気泡排出であるが、このようにヘッド内で吐出液を循環させることでヘッドの温度上昇を抑制し、吐出液の温度上昇を抑制してヘッド内における吐出液の温度の偏りをなくす効果もある。
しかし、このような構成では、吐出する液体をノズル孔まで移送する経路は、第1の経路に対しその流入側から入って行くことになるため、流入側と流出側で温度差が生じやすくなってしまうという問題がある。これによって、ノズル配列方向での液体の温度に差が生じ、複数の温度検知手段を用いない場合、検知温度と液体温度に差が生じ、場所により液体吐出速度に差が生じてしまうことになる。
特許文献2では、スペーサ粒子を含んだ分散液を安定して吐出するため、ヘッド内部の空間を内部フィルターによって分割し、ヘッドに分散液を供給する輸送室と噴出口側の吐出室に分けることが開示されている。輸送室側で分散液を常時、循環させることによってスペーサ粒子の分散状態を維持し、常に安定した濃度の分散液を吐出できるようにするとともにフィルターを隔てることで循環による変動が吐出部に影響しにくいヘッドが開示されている。特許文献2においても、吐出液が常に循環する構成であるのでヘッド内部の温度上昇を抑制する効果がある。
しかし、特許文献2では、循環による分散液の分散状態の維持が目的であるため、供給経路内での移動時の液の温度変化には特に注意が払われていない。すなわち、フィルターにより分割される室の大きさについては触れられていないため、例えば、循環していない吐出室の容量が大きいと吐出される液が吐出室内に留まっている時間が長く、連続して吐出しているノズルと吐出されないでいたノズル近辺での液体に温度差が生じやすくなる。
以上より、温度検知手段が少ない場合でも、検知温度と液体吐出ヘッドに供給される液体の温度との差を低減することができ、最適な印写制御を行うことができる液体吐出ヘッドが望まれていた。
そこで、本発明は上記課題を鑑み、温度検知手段が少ない場合でも、検知温度と液体吐出ヘッドに供給される液体の温度との差を低減することができ、最適な印写制御を行うことができる液体吐出ヘッドを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、液体を吐出する複数のノズルと、該ノズルに連通する複数の圧力室と、該圧力室に圧力を発生させる圧力発生手段と、前記圧力室に液体を供給するための共通液室とを備える液体吐出ヘッドであって、前記共通液室は、ノズル配列方向に平行な面で隣接する2つの液室で構成され、該2つの液室は、液体を供給する液体供給部から液体を供給される第1の共通液室と、前記圧力室に液体を供給する第2の共通液室とからなるとともに、前記第1の共通液室と前記第2の共通液室は、開口部を有する分割部材により仕切られており、前記第1の共通液室には、前記ノズル配列方向に少なくとも1つの液体供給口と少なくとも1つの液体排出口とが設けられ、かつ、前記第1の共通液室の両端には前記液体供給口又は液体排出口のどちらかが配置され、前記液体供給口に液体を供給し、かつ、前記液体排出口から液体を排出させる液体輸送手段を備え、前記2つの液室におけるノズル配列方向に垂直な断面の断面積において、前記第2の共通液室の断面積が前記第1の共通液室の断面積よりも小さいことを特徴とする。
本発明によれば、温度検知手段が少ない場合でも、検知温度と液体吐出ヘッドに供給される液体の温度との差を低減することができ、最適な印写制御を行うことができる液体吐出ヘッドを提供することができる。
本発明に係る液体吐出ヘッドの一例を示す模式図である。 本発明に係る液体吐出ヘッドの一例を示す他の模式図である。 本発明に係る液体吐出ヘッドの一例における液体の流れを説明するための模式図である。 本発明に含まれない液体吐出ヘッドの一例における液体の流れを説明するための模式図である。 液体吐出ヘッドのノズル位置における温度差を示す模式図である。 分割部材の一例を示す模式図である。 分割部材の他の例を示す模式図である。 分割部材の他の例を示す模式図である。 分割部材の他の例を示す模式図である。 本発明に係る液体吐出ユニットの一例を示す模式図である。 本発明に係る液体吐出ユニットの他の例を示す模式図である。 本発明に係る液体吐出ユニットの他の例を示す模式図である。 画像形成装置の構成の一例を示す斜視図である。 画像形成装置の構成の一例を示す側面図である。
以下、本発明に係る液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット及び液体を吐出する装置について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
本発明の液体吐出ヘッドは、液体を吐出する複数のノズル40と、該ノズル40に連通する複数の圧力室39と、該圧力室39に圧力を発生させる圧力発生手段(圧電素子42)と、前記圧力室39に液体を供給するための共通液室とを備える。
前記共通液室は、ノズル配列方向に平行な面で隣接する2つの液室で構成され、該2つの液室は、液体を供給する液体供給部から液体を供給される第1の共通液室11と、前記圧力室に液体を供給する第2の共通液室12とからなる。
また、前記第1の共通液室11と前記第2の共通液室12は、開口部21を有する分割部材20により仕切られており、前記第1の共通液室には、前記ノズル配列方向に少なくとも1つの液体供給口14と少なくとも1つの液体排出口16とが設けられ、かつ、前記第1の共通液室11の両端には前記液体供給口14又は液体排出口16のどちらかが配置され、前記液体供給口14に液体を供給し、かつ、前記液体排出口16から液体を排出させる液体輸送手段を備える。
そして、前記2つの液室におけるノズル配列方向に垂直な断面の断面積において、前記第2の共通液室12の断面積が前記第1の共通液室11の断面積よりも小さいことを特徴とする。以下詳細を説明する。
(液体吐出ヘッド)
本発明に係る液体吐出ヘッドについて図面を参照しながら説明する。なお、以下、ヘッドとあるのは、液体吐出ヘッドと同様の意味を示すものであり、吐出液と液体は同様の意味を示すものである。
図1に、本発明に係る液体吐出ヘッドの一実施形態の構成における断面図を模式的に示す。図1は1つのノズルに対する断面図である。図1には、第1の共通液室11、第2の共通液室12、液体供給経路13、支持部材15、分割部材20、振動板32、ノズル板24、連通板33、流路板34、ダンパー35、ダンパー室36、供給口37、流体抵抗部38、圧力室39(個別液室)、ノズル40、圧電素子42(積層圧電素子)等が図示されている。
共通液室は、開口部21を備えた分割部材20によって循環側の第1の共通液室11と吐出側の第2の共通液室12とに分割されている。詳細は後述するが、本実施形態では、ノズル配列方向と垂直な断面の断面積において、第1の共通液室11の断面積が第2の共通液室12の断面積よりも大きくなるように構成されている。
吐出側の第2の共通液室12には各ノズルに液を供給するための個別流路22があり、流体抵抗部38を経て圧力発生手段を備えた圧力室39に至っている。圧力発生手段として圧電素子42(積層圧電素子)を備えており、振動板32を介して圧力室39の容積を変化させることによってノズルから液体を吐出させることができる。
なお、本実施形態では圧力発生手段として積層圧電素子が用いられているが、これに限られるものではなく、適宜変更が可能である。
図2は、本実施形態に係る液体吐出ヘッドの別の断面模式図を示すものである。
図2には、第1の共通液室11、第2の共通液室12、液体供給口14、液体排出口16、温度検知手段18、液体貯留手段10(インクタンク)が図示されている。
本実施形態では、液体吐出ヘッド内に複数のノズルが配列され、ノズル配列方向に吐出液を供給するための共通液室が設けられている。共通液室は分割部材20により第1及び第2の2つの共通液室に仕切られ、第1の共通液室11の両端には液体を供給する液体供給口14と液体を排出する液体排出口16が設けられている。吐出時も液体を循環できるように液体輸送手段としてポンプPが設けられている。図2の矢印に示されるように、ポンプPにより吐出液は液体供給経路13、液体供給口14、液体排出口16、液体貯留手段10を循環する。
共通液室内を2つに分割し、循環側の第1の共通液室11内で吐出液を循環させることにより、ヘッド内の発熱によるヘッドの温度上昇を抑制し、かつ、ヘッド内での吐出液の温度差を少なくすることができる。このため、1つの温度検知手段18によって検知された温度によって圧電素子42に加える電圧を調整しても検知温度と吐出液温度の差による吐出液の速度バラつきをなくすことができる。また、第2の共通液室12では、液体吐出による流動が起こるのみで循環による流れは発生しないため、吐出に対する循環の影響を少なくすることができる。
一般にヘッドの温度上昇に対して液体が吐出されることによって、熱が排熱される効果があり、分割部材より吐出側の吐出液は吐出されないで留まっている場合、排熱されないため温度が上昇する。これに対し、一般に吐出液のノズル孔表面での乾燥を防止するために液体吐出しない程度の振動を液室内の液体に加えることが行われる。この場合、発生する熱量はわずかであるが、吐出による排熱を伴わないため、液体の温度上昇を招くことになる。
このため、吐出されない部分は、吐出して排熱している部分に比べて温度が上昇する。吐出側の容量(第2の共通液室12の容量)が大きいと、温度上昇した液体の量が多く、循環側から新たな液体が供給されて吐出されるまでの時間が長くなり、その分、吐出液のノズル配列方向での温度差が生じやすく、その影響も大きい。
これに対して本実施形態では、第1の共通液室11の断面積が第2の共通液室12の断面積よりも大きくすることで、ノズル40から吐出される液体の移動経路において、ノズル配列方向の移動が常に循環側(第1の共通液室11側)で行われるようにしていることが特徴になっている。また、吐出側の容量(第2の共通液室)を十分に小さくすることで吐出側の吐出液量を小さくできるため、上記の温度差を少なくすることができる。循環している吐出液に対して、ヘッド内に留まっている吐出液の比率が小さいため、温度変化が起こりにくく、温度の差が生じている吐出液の量を低減でき、影響を小さく(吐出開始により、均一な温度分布に戻りやすい)することができる。
また、本実施形態では、液体の循環により、ヘッドの温度変化(圧力発生手段による発熱)を抑制することができる。また、循環している吐出液を吐出させることによって吐出液のヘッド内の温度バラつきを抑制できる。
上記の効果によってヘッド内の温度バラつきを抑制できるので、少ない温度検知手段によって吐出液の温度検知をした場合の検知温度と吐出液温度の差を減少させることができ、吐出液の速度バラつきを抑制できる。これにより、最適な印写制御を行うことができる。
図2では、ポンプを排出側に配置して第1の共通液室11内で吐出液を循環させる例を示したが、循環のための液体輸送手段はこれに限定されるものではない。また、図2は、第1の共通液室11の両端に液体供給口14と液体排出口16を配置する構成例を示したが、これに限られるものではなく、適宜変更が可能である。例えば、第1の共通液室11の中央部に液体供給口14を設け、両端に液体排出口16を設置する構成なども可能である。
図3は、図1におけるヘッドの吐出部近傍を拡大したものである。上述したようにノズル配列方向につながる共通液室は分割部材20によって2つに分割され、第1の共通液室11では液体供給経路13にあるポンプによって液体供給口14から液体排出口16側に液体を循環させている。第1の共通液室11ではノズル配列方向に液体が循環し、これと平行する第2の共通液室12に対して吐出で消費される分の液体を供給している。この際、第1の共通液室11の断面積が第2の共通液室12に対して大きくなるようになっている。
第1の共通液室11内を吐出される分以上の吐出液を常時循環させることによってヘッド内の温度上昇を抑制するとともに、吐出液がヘッド内に留まって温度が上昇することを防止することができる。
また、ヘッド内のあるノズル40から吐出する場合、吐出液は流体抵抗の低い第1の共通液室11内をノズル配列方向に移動し、ノズル40の上部で分割部材20内の移動可能な開口部21から、第2の共通液室12に供給され、吐出されることになる。このため液体供給口14から吐出に至る吐出液の経路の移動時間を最短にすることができるので、ヘッド内でのインクの温度上昇を抑制できる。
このように、吐出液が循環するによって、ヘッド内の温度上昇を抑制する効果とヘッド内で液体供給口14から吐出に至る経過時間を短くすることによるヘッド内での吐出液の温度上昇を抑制する効果を得ることができる。これらの効果によって吐出の有無や液体貯留手段10からの距離などによる吐出液の温度差の発生を抑制できる。
このためノズル配列方向での温度検知手段を多く設けなくても検知温度と吐出液の温度の差が生じることなく、安定した吐出が可能である。
一方、図4は、本発明に含まれないものであり、図3と同様にヘッドの吐出部近傍を拡大した図である。図4は、ノズル配列方向と垂直な断面における第2の共通液室12の断面積を第1の共通液室11の断面積と同等以上となるようにした場合の比較図である。
この場合、吐出液は消費されるノズル列までの移動に際して相対的に抵抗の低い吐出側の共通液室(第2の共通液室12側)を通過する。第2の共通液室12内での液体の移動は吐出の消費によってのみ発生するため、第1の共通液室11の液体供給口14から吐出に至るまでの吐出液の移動時間が長くなる。
循環している第1の共通液室11内の吐出液の温度は上昇が抑制されているが、循環していない第2の共通液室12内では吐出のための圧力発生手段で生じる熱によって温度が上昇する。したがって、吐出される液の温度が上昇し、例えば、液体供給口14に近いノズルと遠いノズルで温度差が生じやすくなる。
図5はノズル位置による温度差を模式的に示した図であり、図3及び図4のa〜dにおける吐出液温度と共通液室内移動量との関係を示す模式図である。
循環側では移動が早く移動量に対する温度上昇が少ないが、吐出側では移動が吐出による流出になるので移動が遅く移動量に対する温度上昇が大きい。このため、図3ではノズル位置が異なっても大きな温度差にはならないが(図4のa,b)、図4では温度差が大きくなってしまう(図4のc,d)。
さらに、循環側(第1の共通液室11側)の断面積を大きくすることで循環する吐出液の流体抵抗を減らし、循環による圧力差の発生を抑制することができる効果もある。
次に、分割部材20について詳細を説明する。
従来例、例えば特許文献2ではフィルターにより液室を分割しているが、本実施形態における分割部材20はフィルターの機能を外すことができる。すなわち、共通液室を分割し、かつ、分割状態で吐出液体が移動可能な開口部21があればよい。さらに、フィルターの場合、例えば、ノズル径に対して開口部の径が小さいなどの制約が求められる(特許文献2の請求項3参照)が、本実施形態における分割部材20の開口部21にはその制約がなく、吐出液が移動可能であればよい。
分割部材の開口部は適宜変更することが可能であるが、ノズル径よりも分割部材の開口部の代表長さが大きいことが好ましい。ノズル径よりも分割部材の開口部の代表長さが大きい場合、分割部材のフィルターの機能を取り除くことができる。分割部材20をフィルターとしないメリットとしては、目詰まりによる供給の不均一性を防止できる点が挙げられる。フィルターとして目詰まりした場合、目詰まりした部分では吐出液が供給されにくくなり、第2の共通液室12内を液体が移動する必要が生じるため、温度差が生じてしまう。本実施形態の分割部材20によれば、ノズル径よりも分割部材20の開口部の代表長さが大きいため、これらの不具合を防止することができる。
ここで開口部の代表長さとは、開口部が円形の場合は開口部の直径であり、開口部が楕円形の場合は楕円の短径であり、開口部がスリットの場合は開口部のスリット幅である。
上述のように、ノズル径よりも分割部材の開口部の代表長さが大きいことが好ましいが、これに限られるものではなく、ノズル径よりも分割部材の開口部の代表長さを小さくすることもできる。この場合、分割部材にフィルター機能を付加することができ、他にフィルター部材が備えられている場合、当該フィルター部材を取り除くことができる。さらに液体が循環することによりフィルターの目詰まりを防ぐ効果も期待できる。
また、その他の態様として、分割部材の他にフィルター部材を設けてもよい。この場合、分割部材はフィルター機能を有していないことが好ましい。
また、その他の態様として、分割部材の開口部の代表長さが、ノズル径よりも大きいもの、小さいものが混在していてもよい。
分割部材20は、2つの共通液室間での液体の温度差を減少させることに寄与できるように、金属製として、吐出液の熱伝導率よりも高い素材であることが好ましい。例えば、水系の吐出液(水の熱伝導率:0.582W/mK)に対して、SUS材(16.7W/mK)を好適に使用できる。アルミや銅はさらに熱の良導体であるが、水系の吐出液に対して腐食などの接液性に課題があるためSUS材を使用することが好ましい。
図6は、分割部材の一例における平面図を模式的に示すものであり、分割部材20における開口部21の配置が図示されている。なお、図6において、液体供給口14及び液体排出口16が破線で図示されているが、分割部材20に形成されているものではなく、ヘッドを上面から見た場合における液体供給口14及び液体排出口16の配置を模式的に示すものである。
本実施形態において、分割部材20は開口部21をノズル配列に対して均等になるように有している。これによって各ノズルへ吐出液を供給する経路として直近の開口部21を通して循環側から吐出側に移送されることになるのでノズル位置による差異が生じにくくなる。
図7は、分割部材の他の例における平面図を模式的に示すものである。図6に示されるようにノズル配列範囲のみに開口部21が配置されていても、液体の供給には問題ないが、供給液室に気泡が混入した場合、排出できずに残ってしまうことがある。気泡が混入すると吐出不良が生じてしまう。
これに対して図7では分割部材20の開口部21を共通液室内全域に設けている。すなわち、分割部材20は開口部21をノズル配列方向の全領域に対して有している。図7に示されるように、図6の構成とは異なり、液体供給口14や液体排出口16が形成される位置の周辺においても開口部21が形成されている。これによって吐出側に気泡の混入や発生があった際にこれを共通液室内に留めることなく排出することが可能になる。すなわち、気泡は開口部21を通して循環側に排出され、循環によって共通液室内から排出される。これにより、気泡の混入による吐出不良の発生を防止できる。
図8は、分割部材の他の例における平面図を模式的に示すものである。図6、図7の実施形態では、開口部21として円形の場合の例を示しているが、これに限定されるものでなく、例えば図8のようなスリット形状であってもよい。
また、吐出によって生じた圧力変動が他のノズルの吐出に影響することがないように、ヘッド内には圧力変動に応じて体積が変化するダンパー35を設けることが一般に行われており、本発明においても好適に用いられる。
図1では吐出側の共通液室である第2の共通液室12にダンパー部(ダンパー35、ダンパー室36)を形成している。図示されるように、第2の共通液室12における分割部材20とは反対側の面にダンパー部が形成されている。ここで、ダンパー部を循環側の共通液室である第1の共通液室11に設けた場合、第1の共通液室11と第2の共通液室12との間に分割部材20があるため、他のノズルへの圧力変動の伝播を防止することができず、吐出側で伝播して影響する可能性がある。一方、図1に示されるように、吐出側の共通液室である第2の共通液室12に設けることによりこれを防止することができる。
図1に示されるように、第2の共通液室12は、振動板32によって各ノズル40へ通じる個別流路22と仕切られている。ここで、個別流路22に吐出液を供給する供給口37と並列になるように振動板32の一部を薄膜になるようにしてダンパー35が形成されている。吐出液の圧力変動によってダンパー35が変形し、第2の共通液室12の容積を変化させることで、圧力変動が吐出するノズルとは別の他のノズルに影響することを防止することができる。また、ダンパー35の変形に対応できるように流路板34の対応部分に凹みを設け、ダンパー室36を形成している。なお、ダンパー室36は図示しない連通路によって外気と連通している。
図9に上記構成における平面の模式図を示す。なお、図9は分割部材20やダンパー35の位置関係を説明するための図であり、ダンパー35が分割部材20に形成されているものではない。そのため、ダンパー35は破線で示されている。
本実施形態では、ダンパー部は共通液室内全域にわたって形成されるが、ノズル配列方向に対して一体で形成すると薄膜部分が大きくなり剛性が低くなるため、間に区切りを設けて分割されていることが好ましい。
次に、第1の共通液室11の断面積と第2の共通液室12の断面積との関係について、詳細を説明する。上記実施形態では、ノズル配列方向と垂直な断面の断面積において、第1の共通液室11の断面積が第2の共通液室12の断面積よりも大きくなるように構成された形態について説明した。
ここで、流量差及び吐出液の粘度の温度特性を考慮し、ノズル配列方向と垂直な断面の断面積において、第1の共通液室11の断面積は、第2の共通液室12の断面積の2倍以上であることが好ましい。
ヘッドにおける吐出液の粘度は温度によって変化し、高温であるほど粘度が低下する。粘度が低下すると管内を流れる場合の流体抵抗は低下し、ほぼ粘度に比例する。
分割部材20によって区切られた第1の共通液室11と第2の共通液室12では、第2の共通液室12の吐出液の温度が高くなる。第2の共通液室12では第1の共通液室11にある輸送手段による吐出液の流れはなく、吐出による消費のみによる流れになるため共通液室内に留まっている時間が長く、温度が高くなる。また、第2の共通液室12では、発熱源である圧力発生手段(圧電素子42)と接触している個別液室、個別流路と接しており、熱の影響を受けやすい。
このため、第2の共通液室12内の吐出液の方が温度が高くなり、粘度が低くなる。粘度が低いと流体抵抗が低くなり、結果として、温度の高い第2の共通液室12の吐出液の方が相対的に同じ圧力差において流れやすくなる。これを考慮すると、第2の共通液室に対して、第1の共通液室の断面積は2倍以上であることが好ましい。
例えば、第1の共通液室において吐出による消費に加えて、同程度の流量を流したとすると、第2の共通液室における流量は第1の共通液室11における流量の2倍になる。
断面積が同じである場合、2つの共通液室内の吐出液の温度差により、第1の共通液室11の吐出液の粘度が2倍程度になると仮定すると、第1の共通液室11の方が流体抵抗が大きくなってしまう。
管内の層流状態の流れに対する流体抵抗は、管の直径の4乗に反比例するので断面積の2乗に反比例する。したがって上記の条件において、第1の共通液室11の流体抵抗を第2の共通液室12の流体抵抗と同等以下であることが好ましく、同等以下とするには第1の共通液室11の断面積は、第2の共通液室12の断面積の2倍以上である必要がある。第1の共通液室11の流体抵抗が第2の共通液室12の流体抵抗と同等以下の場合、各ノズルから吐出する液体のノズル列方向の移動を第1の共通液室11内で行う方が抵抗が小さくなり、図3で示したように第1の共通液室11内で移動が行われるようにすることができ、ノズル配列方向における液体の温度差をより小さくすることができる。
これらのことから、流量差及び吐出液の粘度の温度特性を考慮し、ノズル配列方向と垂直な断面の断面積において、第1の共通液室11の断面積は、第2の共通液室12の断面積の2倍以上であることが好ましい。
また、ノズル配列方向と垂直な断面の断面積において、第1の共通液室11の断面積は、第2の共通液室12の断面積の5倍以下であることが好ましい。この場合、共通液室を分割部材20によって第1の共通液室11と第2の共通液室12に分割する効果がより得られる。
なお、「液体吐出ヘッド」とは、ノズルから液体を吐出・噴射する機能部品である。
吐出される液体は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
(液体吐出ユニット)
本発明で「液体吐出ユニット」とは、液体吐出ヘッドに他の機能部品、機構が一体化したものであり、液体を吐出する機能に関連する部品の集合体である。例えば、「液体吐出ユニット」は、ヘッドタンク、キャリッジ、供給機構、維持回復機構、主走査移動機構の構成の少なくとも一つを液体吐出ヘッドと組み合わせたものなどが含まれる。
ここで、一体化とは、例えば、液体吐出ヘッドと機能部品、機構が、締結、接着、係合などで互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。また、液体吐出ヘッドと、機能部品、機構が互いに着脱可能に構成されていても良い。
例えば、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。一例を図10に示す。また、チューブなどで互いに接続されて、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。ここで、これらの液体吐出ユニットのヘッドタンクと液体吐出ヘッドとの間にフィルタを含むユニットを追加することもできる。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとキャリッジが一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドを走査移動機構の一部を構成するガイド部材に移動可能に保持させて、液体吐出ヘッドと走査移動機構が一体化されているものがある。一例を図11に示す。また、液体吐出ヘッドとキャリッジと主走査移動機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドが取り付けられたキャリッジに、維持回復機構の一部であるキャップ部材を固定させて、液体吐出ヘッドとキャリッジと維持回復機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、ヘッドタンク若しくは流路部品が取付けられた液体吐出ヘッドにチューブが接続されて、液体吐出ヘッドと供給機構が一体化されているものがある。一例を図12に示す。このチューブを介して、液体貯留源の液体が液体吐出ヘッドに供給される。
主走査移動機構は、ガイド部材単体も含むものとする。また、供給機構は、チューブ単体、装填部単体も含むものする。
(液体を吐出する装置)
次に、本発明に係る液体を吐出する装置について説明する。本発明において「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて液体を吐出させる装置である。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」としては他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液をノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
次に、本発明に係る液体を吐出する装置の一例について図13及び図14を参照して説明する。図13は同装置の斜視説明図、図14は同装置の機構部の側面説明図である。なお、以下、画像形成装置を例に挙げて説明するが、液体を吐出する装置としてはこれに限られるものではない。
本実施形態における画像形成装置には、記録装置本体81の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ、キャリッジに搭載された液体吐出ヘッド、液体吐出ヘッドにインクを供給するインクカートリッジ等で構成される印字機構部82等が収納されている。
装置本体81の下方部には前方側から多数枚の用紙83を積載可能な給紙カセット(または給紙トレイ)84を抜き差し自在に装着することができ、また、用紙83を手差しで給紙するための手差しトレイ85を開倒することができる。そして、給紙カセット84または手差しトレイ85から給送される用紙83が取り込まれ、印字機構部82によって所要の画像が記録された後、後面側に装着された排紙トレイ86に用紙83が排紙される。
印字機構部82には、左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド91と従ガイドロッド92とでキャリッジ93が主走査方向に摺動自在に保持されている。
このキャリッジ93にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する本発明に係る液体吐出ヘッドからなるヘッド94が複数のインク吐出口(ノズル)を主走査方向と交差する方向に配列され、インク滴吐出方向を下方に向けて液体吐出ヘッドが装着されている。またキャリッジ93にはヘッド94に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ95が交換可能な態様で装着されている。
インクカートリッジ95には上方に大気と連通する大気口、下方には液体吐出ヘッドにインクを供給する供給口を、内部にはインクが充填された多孔質体が設けられている。この多孔質体の毛管力により、液体吐出ヘッドに供給されるインクをわずかな負圧に維持している。また、液体吐出ヘッドとしてここでは各色のヘッド94を用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個のヘッドとしてもよい。
ここで、キャリッジ93は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド91に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド92に摺動自在に載置している。そして、キャリッジ93を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ97で回転駆動される駆動プーリ98と従動プーリ99との間にタイミングベルト100が張装されている。このタイミングベルト100はキャリッジ93に固定されており、主走査モータ97の正逆回転によりキャリッジ93が往復駆動される。
また、画像形成装置には、給紙カセット84にセットした用紙83をヘッド94の下方側に搬送するために、給紙カセット84から用紙83を分離給装する給紙ローラ101及びフリクションパッド102が設けられている。さらに、用紙83を案内するガイド部材103と、給紙された用紙83を反転させて搬送する搬送ローラ104と、この搬送ローラ104の周面に押し付けられる搬送コロ105及び搬送ローラ104からの用紙83の送り出し角度を規定する先端コロ106とが設けられている。搬送ローラ104は副走査モータ107によってギヤ列を介して回転駆動される。
そして、キャリッジ93の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ104から送り出された用紙83をヘッド94の下方側で案内する用紙ガイド部材である印写受け部材109が設けられている。この印写受け部材109の用紙搬送方向下流側には、用紙83を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ111、拍車112が設けられている。さらに、画像形成装置には、用紙83を排紙トレイ86に送り出す排紙ローラ113及び拍車114と、排紙経路を形成するガイド部材115、116が配設されている。
記録時には、キャリッジ93が移動しながら画像信号に応じてヘッド94を駆動することにより、停止している用紙83にインクを吐出して1行分を記録し、用紙83を所定量搬送後、次の行の記録が行われる。記録終了信号又は用紙83の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙83が排紙される。
また、キャリッジ93の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、ヘッド94の吐出不良を回復するための回復装置117が配置されており、回復装置117はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段を有している。
キャリッジ93は印字待機中にはこの回復装置117側に移動されてキャッピング手段でヘッド94をキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止することができる。また、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出することにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持することができる。
吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段でヘッド94の吐出口(ノズル)を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等をクリーニング手段により除去でき、吐出不良を回復することができる。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(不図示)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
10 液体貯留手段
11 第1の共通液室
12 第2の共通液室
13 液体供給経路
14 液体供給口
15 支持部材
16 液体排出口
18 温度検知手段
20 分割部材
21 開口部
22 個別流路
24 ノズル板
32 振動板
33 連通板
34 流路板
35 ダンパー
36 ダンパー室
37 供給口
38 流体抵抗部
39 圧力室
40 ノズル
42 積層圧電素子
81 記録装置本体
82 印字機構部
83 用紙
84 給紙カセット
85 手差しトレイ
86 排紙トレイ
91 主ガイドロッド
92 従ガイドロッド
93 キャリッジ
94 ヘッド
95 インクカートリッジ
97 主走査モータ
98 駆動プーリ
99 従動プーリ
100 タイミングベルト
101 給紙ローラ
102 フリクションパッド
103 ガイド部材
104 搬送ローラ
105 搬送コロ
106 先端コロ
107 副走査モータ
109 印写受け部材
111 搬送コロ
112、114 拍車
113 排紙ローラ
115、116 ガイド部材
117 回復装置
401 ガイド部材
403 キャリッジ
404 液体吐出ヘッド
405 主走査モータ
406 駆動プーリ
407 従動プーリ
408 タイミングベルト
412 搬送ベルト
413 搬送ローラ
414 テンションローラ
440 液体吐出ユニット
441 ヘッドタンク
442 カバー
443 コネクタ
444 流路部品
456 チューブ
491A、491B 側板
491C 背板
493 主走査移動機構
特開2014−141102号公報 特開2006−126496号公報

Claims (11)

  1. 液体を吐出する複数のノズルと、該ノズルに連通する複数の圧力室と、該圧力室に圧力を発生させる圧力発生手段と、前記圧力室に液体を供給するための共通液室とを備える液体吐出ヘッドであって、
    前記共通液室は、ノズル配列方向に平行な面で隣接する2つの液室で構成され、
    該2つの液室は、液体を供給する液体供給部から液体を供給される第1の共通液室と、前記圧力室に液体を供給する第2の共通液室とからなるとともに、前記第1の共通液室と前記第2の共通液室は、開口部を有する分割部材により仕切られており、
    前記第1の共通液室には、前記ノズル配列方向に少なくとも1つの液体供給口と少なくとも1つの液体排出口とが設けられ、かつ、前記第1の共通液室の両端には前記液体供給口又は液体排出口のどちらかが配置され、
    前記液体供給口に液体を供給し、かつ、前記液体排出口から液体を排出させる液体輸送手段を備え、
    前記2つの液室におけるノズル配列方向に垂直な断面の断面積において、前記第2の共通液室の断面積が前記第1の共通液室の断面積よりも小さいことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記第1の共通液室の断面積は、前記第2の共通液室の断面積の2倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記開口部の代表長さは、前記ノズルのノズル径よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記分割部材は、前記開口部をノズル配列に対して均等になるように有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記分割部材は、前記開口部をノズル配列方向の全領域に対して有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記第2の共通液室は、前記分割部材とは反対側の面にダンパー部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記ダンパー部は、ノズル配列方向に分割されていることを特徴とする請求項6に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記分割部材は、前記液体の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  9. 前記開口部は、円形状又はスリット形状であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の液体吐出ヘッドを備えることを特徴とする液体吐出ユニット。
  11. 請求項1〜9のいずれかに記載の液体吐出ヘッド又は請求項10に記載の液体吐出ユニットを備えることを特徴とする液体を吐出する装置。
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