JP2004322411A - 画像記録装置及び画像記録方法 - Google Patents

画像記録装置及び画像記録方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004322411A
JP2004322411A JP2003118506A JP2003118506A JP2004322411A JP 2004322411 A JP2004322411 A JP 2004322411A JP 2003118506 A JP2003118506 A JP 2003118506A JP 2003118506 A JP2003118506 A JP 2003118506A JP 2004322411 A JP2004322411 A JP 2004322411A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
flow path
temperature
image recording
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003118506A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Wakasugi
靖浩 若杉
Satoshi Makado
智 真角
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Medical and Graphic Inc
Original Assignee
Konica Minolta Medical and Graphic Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Medical and Graphic Inc filed Critical Konica Minolta Medical and Graphic Inc
Priority to JP2003118506A priority Critical patent/JP2004322411A/ja
Publication of JP2004322411A publication Critical patent/JP2004322411A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】インクの粘性を一定化することにより記録画像の画質を安定化することができる画像記録装置及び画像記録方法を提供する。
【解決手段】インクタンクと記録ヘッド4,4…と供給管の各内部にインク流路を形成し、インク流路の少なくとも一部の近傍に温水を循環させる温水流路12,42,52,62を設けるとともに、インク流路内の少なくとも2箇所以上にインク流路内のインクの温度を検知する温度センサ36a,36bを設けて、温度センサ36a,36bによって検知された温度の温度差に応じて温水流路12,42,52,62内に循環させる温水の温度又は温水の流量の少なくともいずれか一方を制御する制御部30を設けた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像記録装置及び画像記録方法に係り、特に、インクジェット方式によって画像記録を行う画像記録装置及び画像記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、インクジェット方式による画像記録装置は、インクタンクからインク供給管を介して記録ヘッドにインクを供給し、供給されたインクをピエゾ素子等の圧電素子に電圧を印加することにより記録ヘッドに設けられたノズルから記録媒体に対して吐出させるものであり、記録媒体にインクを浸透若しくは定着させながら記録ヘッドを記録媒体上で移動させることにより、記録媒体上に順次画像が記録されるものである。
【0003】
しかし、インクは低温では粘性が高く、高温では粘性が低いというように温度等の条件によって粘性が変動する特性を有しているため、温度等の条件により、画像記録動作が影響を受け、画質が安定しないとの問題が生じうる。特に画像記録に高粘性インクを用いた場合、記録媒体にインクが滲まず、様々な種類の記録媒体に対して高精彩な画像記録を行うことができるという利点がある一方で、温度等の条件によってインクの粘性が変動することによる画像記録への影響は一般的なインクを用いる場合以上に問題となり得る。
【0004】
例えば、高粘性インクを高粘度のまま吐出するとインク流路の内部で圧力損失が増大し、記録ヘッドへのインクの供給を円滑に行うことができなくなる。また、圧力損失が所定値以上になるとノズル欠等が起き、インク吐出により記録媒体上に形成される液滴径の大きさにばらつきが生じることとなる。さらに、特にインク吐出力の弱い記録ヘッドが用いられた場合には、吐出されるインク滴の吐出速度が変動して、記録ヘッドの移動と記録媒体へのインク滴の着弾とのタイミングにずれを生じ、高精細な記録画像を得ることができなくなる。
【0005】
そこで、安定した画像記録を行うためには、インクタンク、インク供給管及び記録ヘッド等を加熱することによって高粘性インクを低粘性化し、圧力損失を減少して記録ヘッドへのインクの供給を安定化させることが考えられている。このような高粘性インクを低粘性化させる手段として、従来、インクを硬化させる光源から発せられる熱を利用して記録ヘッド等を加熱し、インクを低粘性化することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−292887号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、インクを硬化させるための光源から発せられる熱を記録ヘッド等の加熱に利用する場合には外気の状態等によって加熱の度合いが左右され、温度の制御を正確に行うことができない。そのため、インクの温度が一定せずインクの粘性を確実に均一化することが困難となり、記録画像の画質が不安定になるとの問題があった。
【0008】
そこで、本発明は以上のような課題を解決すべくなされたものであり、画像記録を行う際に、インクの粘性を均一化して安定的に高画質の記録画像を行うことができる画像記録装置及び画像記録方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、一面にインクを吐出するノズルを形成してなる記録ヘッドと、前記インクを貯留するインクタンクとを供給管を介して接続し、前記インクタンクと前記記録ヘッドと前記供給管の各内部にインク流路を形成し、前記インク流路を介して送られたインクを前記ノズルから記録媒体に吐出させることにより前記記録媒体に画像を記録する画像記録装置において、
前記インク流路の少なくとも一部の近傍に液体を循環させる液体流路を設けて、前記液体流路内の液体を加熱する加熱装置及び液体を前記液体流路内に循環させるための循環ポンプを備えるとともに、前記インク流路内の少なくとも2箇所以上に前記インク流路内のインクの温度を検知する温度センサを設けて、前記温度センサによって検知された温度の温度差に応じて前記液体流路内に循環させる液体の温度又は液体の流量の少なくともいずれか一方を制御する制御部を設けたことを特徴としている。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、インクタンク、記録ヘッド、及びこれらを接続するインク供給管の内部に形成されたインク流路の少なくとも一部の近傍に加熱した液体を循環させることによりインクを加熱することができるので、ヒータ等によってインクを直接加熱する場合に比べ、インクを均一に加熱することが可能となる。特に記録ヘッドに設けられたインク流路の近傍に加熱した液体を循環させて加熱を行った場合には、インク吐出時においてインクを吐出に適した粘度になるように確実に温度調節を行うことができ、安定的に高精細な画像記録を行うことができる。
【0011】
また、インク流路内の複数箇所に温度センサを設けてインク流路内を流れるインクの温度を検知して、検知された温度の温度差に応じて液体流路内に循環させる液体の温度又は流量を制御するので、インク流路内のインクの温度が常に均一になるように温度調節を行うことができ、高精細な画像記録を安定して行うことが可能となる。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の画像記録装置において、前記液体流路と前記インク流路との間に熱伝導性の高い材料で形成された仕切り部材を設け、液体流路及びインク流路は熱伝導性の低い材料で形成された外側部材によって覆ったことを特徴としている。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、液体流路に加熱した液体を通すことによりインクを加熱することができるので、インクを吐出に適した粘度になるように加熱することができ、安定的に高精細な画像記録が可能となる。
【0014】
また、加熱された液体が循環される液体流路とインク流路との間に熱伝導性の高い材料で形成された仕切り部材を設けているので、インク流路を直接加熱した場合に比べてインク流路内の温度分布が経時変化し難く、温度管理が容易となるように設計することができる。また、外側部材がインクを保温する熱伝導性の低い材料で構成されているので、加熱されたインクが、周りの影響を受け難く、インク流路内の温度管理が容易になるとともに、インクの加熱等にかかる電力を削減することができる。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像記録装置において、前記インクは、紫外線が照射されることで硬化する紫外線硬化インクであることを特徴としている。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、紫外線硬化インクを用いた場合においても、インクを吐出に適した粘度になるように加熱することにより、安定的に高精細な画像記録を行うことができる。
【0017】
また、紫外線硬化インクを用いて画像記録を行った場合、インク吐出後に紫外線を照射することによりインクが硬化するので、長期間にわたって記録画像の画質を維持することができる。さらに、紫外線硬化インクを画像記録に用いることにより、記録媒体が紙などのインク吸収性のよい記録媒体である場合のみならず、インク吸収性の低い記録媒体、あるいはインク吸収性のない記録媒体であっても高精細な画像記録を行うことができる。
【0018】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の画像記録装置において、前記インクは、温度の上昇に伴って低粘性化する高粘性インクであることを特徴としている。
【0019】
請求項4記載の発明によれば、高粘性インクを用いて画像記録を行う場合でもインクを吐出に適した温度に加熱することにより、安定したインク吐出を行わせることができ、高精細な画像記録を行うことが可能となる。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の画像記録装置において、前記液体流路内に循環させる液体は、水であることを特徴としている。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、液体流路内に循環させる液体は、水であるため、加熱及び循環が容易であり、液体流路内の温度をインクを吐出に適した温度に加熱するために必要な温度になるように適宜調節することができる。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の画像記録装置において、前記液体流路内に循環させる液体は、防腐剤を含むことを特徴としている。
【0023】
請求項6に記載の発明によれば、液体流路内に循環させる液体を取り替える回数を少なくすることができ、メンテナンス面での手間を省くことが可能である。
【0024】
請求項7記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の画像記録装置を用いて、前記温度センサの検知したインクの温度差に応じてインク流路の近傍に循環させる液体の温度又は流量の少なくともいずれか一方を制御することによりインクを加熱し、記録媒体に吐出させて前記記録媒体に画像を記録することを特徴としている。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、インク流路の周囲を囲むように加熱した液体を循環させる液体流路を設けるので、インクを吐出に適した粘度になるように加熱することができ、高精細な画像記録ができる。また、インク流路内の2箇所以上に温度センサを設けて各インク流路内のインクの温度差を検知することによって液体流路内に循環させる液体の流量等を制御するので、インク流路内のインク温度を均一に保つことができ、安定した画像記録を行うことが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
まず、図1に示すように、本実施形態において、画像記録装置1はシリアルプリント方式による画像記録装置1であり、この画像記録装置1は、主走査方向Aに延在する棒状のキャリッジレール2を有している。このキャリッジレール2には、キャリッジ3がキャリッジレール2に沿って往復動自在に支持されており、このキャリッジ3は、キャリッジ駆動機構32(図9参照)によって主走査方向Aに沿って往復駆動されるようになっている。
【0027】
キャリッジ3には、図1及び図2に示すように、本実施形態における画像記録装置1で使用される各色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)。)に対応した4つの記録ヘッド4,4…が設けられている。
【0028】
図3に示すように、各記録ヘッド4,4…は、主走査方向Aに直交する副走査方向Bに沿って長く形成され記録媒体Pに対向する面に開口を有する外側部材としての箱型の外壁11を備えており、外壁11の内側には外壁11同様記録媒体Pに対向する面に開口を有する仕切り部材としての内壁10が外壁11と所定の間隙をおいて形成されている。なお、この内壁10は熱伝導性の高い材料で形成されており、外壁11は内壁10よりも熱伝導性の低い断熱性のある材料で形成されている。
【0029】
内壁10の下端部には記録媒体Pに対してインクを吐出する複数のノズル5,5…を備えてなるノズル板13が内壁10の開口部を覆うように設けられており、ノズル板13の記録媒体Pに対向する面には記録媒体Pに対してインクを吐出する各ノズル5,5…のインク吐出口6,6…が形成されている。ノズル板13には例えばピエゾ素子等の圧電素子8が各ノズル5,5…の周囲に設けられている。また、記録ヘッド4,4…の一側面であって圧電素子8が設けられている側には、圧電素子8に接続され圧電素子8の動作を制御する圧電素子駆動回路34(図9参照)を備える基板9が下側の一部を記録ヘッド4,4…の側面に接するように設けられており、圧電素子駆動回路29が制御されることにより圧電素子8に電圧が印加されると圧電素子8が変形してノズル5,5…を圧縮し、インク吐出口6,6…からインクが吐出されるようになっている。内壁10とノズル板13とによって囲まれた内側は、記録ヘッド4,4…の内部に導入されたインクをノズル5,5…に対応するように複数に分岐させて導きインク流路を構成するマニフォールド部7とされている。また、マニフォールド部7の一端であってノズル5,5…の形成されているノズル板13の近傍には、記録ヘッド4,4…内のインク流路を流れるインクの温度を検知する温度センサ36aが内壁10に接するように設置されている。
【0030】
また、前記内壁10と外壁11との間には、温水を循環させる液体流路としての温水流路12が形成されている。温水流路12は、循環ポンプ15を備える循環用管16を介して加熱装置としてのヒータ35により内部の水を加熱し貯留する温水槽14と接続されている。各記録ヘッド4,4…に設けられた温水流路12は循環用管16を介して互いに接続されており、温水槽14から送られた温水は循環用管16を介して各記録ヘッド4,4…に設けられた温水流路12内を循環するようになっている。
【0031】
前記各記録ヘッド4,4…には、サブタンク供給管17,17…を介して各色のサブタンク18,18…が連通されている。
【0032】
図4に示すように、サブタンク供給管17,17…は、中央にインクを通すインク流路を形成する仕切り部材としての内側配管40を有しており、内側配管40の外側には内側配管40を形成する材料より熱伝導性の低い断熱性の材料によって形成される外側部材としての外側配管41が設けられており、内側配管40と外側配管41との間には内部に温水を通す液体流路としてのほぼ円筒状の温水流路42が内側配管40の長手方向に対してほぼ並行に均等な間隔をあけて複数設けられている。温水流路42は、循環ポンプ15を備える前記循環用管16を介して前記温水槽14と接続されている。各サブタンク供給管17,17…に設けられた温水流路42は循環用管16を介して互いに接続されており、温水槽14から送られた温水は循環用管16を介して各サブタンク供給管17,17…に設けられた温水流路42内を循環するようになっている。また、内側配管40の内部に形成されたインク流路内には、インク流路を流れるインクの温度を検知する温度センサ36bが内側配管40の内側面に接するように設けられている。
【0033】
次に、図5に示すように、サブタンク18,18…は箱型に形成されており、サブタンク18,18…の内部には各記録ヘッド4,4…に対応する各色のインクが貯留されている。インクに接するサブタンク18,18…の内側面は、熱伝導性の高い材料で形成される仕切り部材としての内壁50となっており、内壁50の外側には内壁50を形成する材料より熱伝導性の低い材料で形成される外側部材としての外壁51が所定の間隙をあけて内壁50を囲むように設けられている。内壁50と外壁51との間には内部に温水を通す液体流路としての温水流路52が形成されている。温水流路52は、循環ポンプ15を備える前記循環用管16を介して前記温水槽14と接続されている。また、各サブタンク18,18…に設けられた温水流路52は循環用管16を介して互いに接続されており、温水槽14から送られた温水は循環用管16を介して各サブタンク18,18…に設けられた温水流路52内を循環するようになっている。また、サブタンク18,18…の上側面には、内壁50及び外壁51を貫通するように設けられた大気連通口19が設けられており、インク吐出時におけるサブタンク18,18…内部の圧力の変動を防止するようになっている。
【0034】
サブタンク18,18…は、メインタンク供給管20,20…を介してメインタンク21に接続されている。
【0035】
メインタンク供給管20,20…は、各メインタンク21,21…と対応するサブタンク18,18…及び記録ヘッド4,4…をそれぞれ連通させることにより、メインタンク21,21…から記録ヘッド4,4…へのインクの供給を各色毎に可能としている。なお、メインタンク供給管20,20…は、記録ヘッド4,4…を搭載したキャリッジ3の移動に対応可能なように、可撓性を有する材料により形成されている。また、各々のメインタンク供給管20,20…には、メインタンク供給管20,20…内部の圧力を変更し、メインタンク21,21…から記録ヘッド4,4…へとインクを供給する圧送ポンプ22,22…が設けられている。
【0036】
図6に示すように、メインタンク供給管20,20…は前記サブタンク供給管17,17…と同様の構造を有しており、中央にインクを通すインク流路を形成する仕切り部材としての内側配管60を有し、内側配管60の外側には内側配管60を構成する材料より熱伝導性の低い断熱性の材料によって形成される外側部材としての外側配管61が設けられている。また、内側配管60と外側配管61との間には内部に温水を通す液体流路としてのほぼ円筒状の温水流路62が内側配管60の長手方向に対してほぼ並行に均等な間隔をあけて複数設けられている。温水流路62は、循環ポンプ15を備える前記循環用管16を介して前記温水槽14と接続されている。また、各メインタンク供給管20,20…に設けられた温水流路62は循環用管16を介して互いに接続されており、温水槽14から送られた温水は循環用管16を介して各メインタンク供給管20,20…に設けられた温水流路62内を循環するようになっている。
【0037】
なお、記録へッド4,4…の内壁10並びにサブタンク18,18…の内壁50、及びサブタンク供給管17,17…の内側配管40並びにメインタンク供給管20,20…の内側配管60を形成する材料は、記録へッド4,4…の外壁11並びにサブタンク18,18…の外壁51、及びサブタンク供給管17,17…の外側配管41並びにメインタンク供給管20,20…の外側配管61を形成する材料よりも熱伝導性の高い材料であって、その熱伝導率が0.2cal/cm・s・℃以上であるものが望ましく、このような材料としては、例えば銅、アルミニウム、ステンレス(SUS)等が挙げられる。他方、記録へッド4,4…の外壁11並びにサブタンク18,18…の外壁51、及びサブタンク供給管17,17…の外側配管41並びにメインタンク供給管20,20…の外側配管61を形成する材料は、記録へッド4,4…の内壁10並びにサブタンク18,18…の内壁50、及びサブタンク供給管17,17…の内側配管40並びにメインタンク供給管20,20…の内側配管60を形成する材料よりも熱伝導性の低い材料であって耐熱温度が100℃以上の例えばシリコン等が適している。なお、記録へッド4,4…の外壁11並びにサブタンク18,18…の外壁51、及びサブタンク供給管17,17…の外側配管41並びにメインタンク供給管20,20…の外側配管61の耐熱温度は200℃以上であることがより好ましい。
【0038】
キャリッジ3の移動可能範囲の中央部分には、記録動作時に記録媒体Pを非記録面側から支持するプラテン23が設けられている。画像記録装置1は、記録媒体Pを主走査方向Aと直交する副走査方向Bに搬送するための記録媒体搬送機構33(図9参照)が設けられており、画像記録時には記録媒体Pはプラテン23上に支持されつつ副走査方向Bに搬送されるようになっている。また、キャリッジ3の移動可能範囲であってプラテン23の設けられている領域の外側一端には、記録ヘッド4,4…のノズル5,5…メンテナンスを行うメンテナンスユニット24が設けられている。メンテナンスユニット24には、ノズル5,5…を覆って密閉した状態でノズル5,5…からインクを吸引する吸引キャップ25,25と、この吸引キャップ25,25によるインクの吸引が行われた後に、ノズル5,5…に残るインクを拭き取るブレード26とが設けられている。
【0039】
また、キャリッジ5の移動範囲の他の一端部であってプラテン7を挟んで前記メンテナンスユニット24の設けられている領域と反対の位置には、保湿ユニット27が設けられている。保湿ユニット27には記録ヘッド4,4…に対応する数の保湿キャップ28,28…が備えられており、画像記録動作等を行わないときには記録ヘッド4,4…のノズル5,5…を保湿キャップ28,28…に当接させることによって記録ヘッド4,4…のノズル5,5…を乾燥等から保護するようになっている。
【0040】
また、キャリッジ3の両側であって記録ヘッド4,4の近傍には、ノズル吐出口6,6…から吐出されたインクに紫外線を照射する紫外線照射装置29,29が設けられている。
【0041】
ここで、高粘性インクとしては30℃での粘度が20〜3000mPa・sの液体であることが好ましい。より好ましくは20〜1000mPa・sであり、更に好ましくは25〜500mPa・sである。20mPa・s以下の低粘度の場合には、記録媒体上でインクの滲みを生じるため記録画像が劣化し、明瞭な画像記録を行うことができない。他方、3000mPa・s以上の粘度の高粘度の場合には画質の平滑性が失われる。したがって、最も画質が安定するのはインクが25〜500mPa・sの粘度を有する場合であるからである。さらに、60℃での粘度が3〜30mPa・sの液体であることが好ましい。3mPa・s未満の場合には高速吐出をする場合に着弾の正確性を維持することができず画像記録に不具合を生じるおそれがあり、また、30mPa・sを越える場合には吐出性が劣化してしまうおそれがあるためである。また、特にピエゾ素子等の圧電素子を動作させることにより記録ヘッド4,4…のノズル5,5…から吐出される場合、高精細な画像形成を可能とするためにはインクの粘度が3〜30mPa・sの液体であることが好ましい。また、高粘性インクの中でも特に光を照射することによって硬化する光硬化性のインクを用いる場合には、光照射によってインクを硬化させ、記録媒体P上に定着させるので、乾燥及び定着時間を短縮することができるため好ましい。このような光硬化性インクとしては、例えばWO99/29787号に記載のラジカル重合系インクや特開2002−317139号に記載のカチオン重合系インク、特開2002−187918号に記載の水系の紫外線硬化性インク等を用いることができる。このうち、水や溶剤を含まない紫外線硬化性インクは揮発させる必要がなくまた記録媒体Pに吸収させることなく定着させることができるため、種々の記録媒体Pに対する画像記録に適用が可能であり、特に好ましい。中でも、カチオン重合系インクは、酸素による重合阻害がないことから小液滴化して吐出させることが可能であり、高画質な画像記録を行うのに適しており、特に好ましい。
【0042】
次に、図9を参照しつつ本実施形態における制御構成について説明する。
本実施形態において、画像記録装置1には、図9に示すように、キャリッジ駆動機構32、記録媒体搬送機構33、圧電素子駆動回路34、紫外線照射装置29,29を制御する制御部30が設けられている。
【0043】
制御部30は、種々の演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)37と、各種プログラム及び各種データを格納するROM(Read Only Memory)38と、CPUが取得した情報を展開する作業領域及び記憶領域を有するRAM(Random Access Memory)39を備えており、温度センサ36a,36bによって検知された各インク流路内を流れるインクの温度情報は電気信号としてCPU37に送られるようになっている。CPU37は、温度センサ36a,36bからの信号を受け取るとROM38に格納されている温度制御プログラムを読み出してRAM39内の図示しない作業領域内に展開し、温度センサ36aによって検知された記録ヘッド4,4…内のインク流路を流れるインクの温度と温度センサ36bによって検知されたサブタンク供給管17,17…内のインク流路を流れるインクの温度との温度差から温水流路12,42,52,62内に循環させる温水の流量を決定するようになっている。流量を決定すると、CPU37は、決定した流量の温水を温水流路12,42,52,62内に循環させるように循環ポンプ15を動作させるようになっている。各インク流路内を流れるインクの温度差による循環させる温水の流量制御としては、例えば、表1に示すように、CPU37は、インクの温度差が0〜±1℃である場合には50cc/分の流量の温水を、温度差が1〜±2℃である場合には100cc/分の流量の温水を、また、温度差が±2℃以上である場合には50cc/分の流量の温水をそれぞれ温水流路12,42,52,62内に循環させるように循環ポンプ15を動作させるようになっている。
【表1】
Figure 2004322411
【0044】
また、温度センサ36a,36bの検知結果からインク流路内のインクの温度が低下し、温水流路12,42,52,62に循環させる温水の温度を上昇させる必要があるとCPU37が判断した場合には、CPU37はヒータ35を動作させて温水槽14内の温水を加熱させた上で、循環ポンプ15を動作させ、温水を温水流路12,42,52,62内に循環させるようになっている。
【0045】
また、CPU37は、キャリッジ3を主走査方向Aに往復移動させるとともに、キャリッジ3の動作に合わせて記録媒体Pの搬送と停止とを繰り返し、記録媒体Pを間欠的に副走査方向Bに搬送させるように、キャリッジ駆動機構32及び記録媒体搬送機構33の動作を制御するようになっている。
【0046】
また、CPU37は、紫外線照射装置29,29から紫外線を発生させるように紫外線照射装置29,29を制御するようになっている。
【0047】
さらに、CPU37には、画像記録条件等を入力する入力部31が接続されており、CPU37は、入力部31から入力された所定の画像信号に基づいて所要の圧電素子8に電圧を印加させるように圧電素子駆動回路34を制御するようになっている。
【0048】
次に、本実施形態の作用について説明する。
まず、本実施形態において、画像記録時及びヘッドメンテナンス動作時以外のときには記録ヘッド4,4…を搭載したキャリッジ3は保湿ユニット27の上に待機しており、この保湿ユニット27に設けられた保湿キャップ28,28…によって記録ヘッド4,4…のノズル5,5…が覆われることにより、ノズル5,5…部分を保護している。
【0049】
入力部31から記録動作を行うように信号が入力されると、記録ヘッド4,4…内に形成されたインク流路を流れるインクの温度が温度センサ36aによって検知され、また、サブタンク供給管17,17…内に形成されたインク流路内を流れるインクの温度が温度センサ36bによって検知される。各温度センサ36a,36bが検知した検知結果は電気信号としてCPU37に送られ、CPU37によって取得される。CPU37は、ROM38に格納されている温度制御プログラムを読み出してRAM39内の図示しない作業領域内に展開し、温度センサ36aによって検知された記録ヘッド4,4…内のインク流路を流れるインクの温度と温度センサ36bによって検知されたサブタンク供給管17,17…内のインク流路を流れるインクの温度との温度差とあらかじめ記憶されている閾値とを比較する。その結果、CPU37は温水流路12,42,52,62内に循環させる温水の流量を決定し、循環ポンプ15を動作させて必要な流量の温水を温水流路12,42,52,62内に循環させる。
【0050】
また、温度センサ36a,36bの検知結果からインク流路内のインクの温度が低下しており、CPU37が温水流路12,42,52,62に循環させる温水の温度を上昇させる必要があると判断した場合には、CPU37はヒータ35を動作させて温水槽14内の温水を加熱させた上で、循環ポンプ15を動作させ、温水を温水流路12,42,52,62内に循環させる。
【0051】
各温水流路12,42,52,62内に所定流量の温水が循環されることにより温水流路12,42,52,62内の温度が上昇すると、熱伝導性の高い材料で形成された記録へッド4,4…の内壁10並びにサブタンク18,18…の内壁50、及びサブタンク供給管17,17…の内側配管40並びにメインタンク供給管20,20…の内側配管60を介してインク流路内のインクが加熱され、さらに、断熱性の高い記録へッド4,4…の外壁11並びにサブタンク18,18…の外壁51、及びサブタンク供給管17,17…の外側配管41並びにメインタンク供給管20,20…の外側配管61によってインク流路内のインクが保温される。これによって、インク流路内のインクは吐出に適した温度に保たれるようになっている。また、温度センサ36a,36bによる検知結果からインク流路内を流れるインクの温度がインク吐出に適した温度に保たれていると判断される場合には、CPU37は、ヒータ35をオフとするか、または加熱設定温度を下げることにより、温度が下がるように制御する。
【0052】
なお、ヒータ35は、インク流路内を流れるインクの温度がインク吐出に適した所定の温度であるか否かに関わらず通常ONとなっているベースヒータとインクの温度が所定の温度であるか否かによってON/OFFの切り替えを行う温度制御ヒータとの2種類を設け、これらのヒータを組合わせて用いることによって温水流路内を循環させる温水の温度を調節できるようにしてもよい。
【0053】
記録へッド4,4…の温水流路12並びにサブタンク18,18…の温水流路52、及びサブタンク供給管17,17…の温水流路42並びにメインタンク供給管20,20…の温水流路62といった各温水流路に温水が循環することにより十分にインクが加熱されると、CPU37はキャリッジ駆動機構32を制御して記録ヘッド4,4…をプラテン23の上方に移動させる。その際、CPU37が保湿ユニット27を下降させることにより、保湿キャップ28,28…が記録ヘッド4,4…から外される。
【0054】
キャリッジ3が所定の位置に到達すると、CPU37はキャリッジ駆動機構32を駆動させることにより記録ヘッド4,4…が主走査方向Aに沿って往復移動させる。この際、記録媒体搬送機構33により記録媒体Pを副走査方向Bに搬送させながら、入力部31からの入力情報及び所定の画像情報に基づいて所要の圧電素子8に電圧を印加して圧電素子8を変形させることにより記録ヘッド4,4…のノズル5,5…を圧迫しインク吐出口6,6…から所要の色のインクを吐出させる。次にCPU37は紫外線照射装置29,29を制御して記録媒体P上に吐出されたインクに紫外線を照射させる。これにより記録媒体P上でインクが硬化、定着し、記録媒体Pに画像が記録される。なお、画像記録時においても、常にインク流路を流れるインクの温度が温度センサ36a,36bによって検知され、検知された温度情報は信号としてCPU37に送られる。CPU37は、送られた信号からインク流路内を流れるインクの温度が画像記録を行うのに適した温度まで上昇していないと判断する場合には、循環ポンプ15を動作させることにより温水槽14から温水を各温水流路内に循環させる。なお、インクの温度が低く温水流路12,42,52,62に循環させる温水の温度を上昇させる必要があるとCPU37が判断した場合には、CPU37はヒータ35を動作させて温水槽14内の温水を加熱させた上で、循環ポンプ15を動作させ、温水を温水流路12,42,52,62内に循環させる。
【0055】
次に、記録ヘッド4,4…のメンテナンス時には、CPU37はキャリッジ駆動機構32を制御して記録ヘッド4,4…をキャリッジレール2に沿ってメンテナンスユニット24の上方に移動させ、吸引キャップ25,25により記録ヘッド4,4…のノズル5,5…が覆われるようにしてノズル5,5…内のインクを吸引させ、ブレード26によりノズル5,5…を拭き取らせる等のメンテナンス動作を行わせる。
【0056】
本実施形態においては、メインタンク21から記録ヘッド4,4…のノズル5,5…に至るインク流路全体について温水を循環させる温水流路12,42,52,62による加熱が行われるので、ヒータ等により直接インクを加熱する場合と異なりインクを均一に加熱し、所定の温度に保ったまま吐出されることができる。したがって、高粘性のインクを用いて画像記録を行った場合でも安定的に高精細な画像を記録することができる。
【0057】
なお、本実施形態においては、メインタンク21から記録ヘッド4,4…のノズル5,5…に至るインク流路全体について温水による加熱が行うものとしたが、例えば、記録ヘッド4,4…にのみ温水流路を設ける等、インク流路の一部のみについて温水による加熱を行うようにしてもよい。また、本実施形態においては、メインタンク21については温水による加熱を行わないものとしたが、メインタンク21についても温水流路を設けてインクの加熱を行うようにしてもよい。
【0058】
また、本実施形態においては、温度センサ36a,36bを記録ヘッド4,4…のノズル板13近傍のインク流路と、サブタンク供給管17,17…の内側配管40の内側に形成されたインク流路とに設けて記録ヘッド4,4…からインクを吐出するインク吐出口近くのインクの温度と記録ヘッド4,4…に流入するインクの温度とを検知するものとしたが、温度センサ36a,36bを設ける位置はこれに限られず、記録ヘッド4,4…内部に形成されたインク流路とメインタンク供給管20,20…内部に形成されたインク流路とに設置してもよい。また、温度センサ36を設置する箇所は2箇所以上であればよく、例えば、記録ヘッド4,4…、サブタンク18、サブタンク供給管17,17…、メインタンク供給管20,20…の内部に形成されたインク流路にそれぞれ温度センサ36を設けるものとしてもよい。
【0059】
また、本実施形態においては、複数の温度センサ36a,36bによって検出された各インク流路内のインク温度の温度差によって温水流路12,42,52,62内に循環させる温水の流量を制御するものとしたが、制御の対象はこれに限られず、各インク流路内のインクの温度差によって温水流路12,42,52,62内に循環させる温水の温度を制御するようにしてもよいし、温水の流量と温度の両方を制御するようにしてもよい。
【0060】
また、本実施形態においては、インクを加熱する手段としてインク流路の近傍に温水を循環させる温水流路12,42,52,62を設けるものとしたが、インク流路の近傍に循環させる液体は温水に限られず、加熱し循環させることが可能な液体であればオイル等であってもよい。
【0061】
また、本実施形態においては、記録ヘッド4,4…の内壁10及びサブタンク18,18…の内壁50と記録ヘッド4,4…の外壁11及びサブタンク18,18…の外壁51との間隙全体に記録ヘッド4,4…の温水流路12及びサブタンク18,18…の温水流路52を設けるものとしたが、例えば、温水を通す管を記録ヘッド4,4…の内壁10及びサブタンク18,18…の内壁50に沿って記録媒体Pに対して並行となるように複数本環状に巻き掛けるようにしてもよい。また、本実施形態においては、サブタンク供給管17,17…の熱伝導性の高い材料によって形成される内側配管40と断熱材料からなる外側配管41との間に内側配管40の外側に接するようにほぼ円筒状の温水流路42を複数設けるものとしたが、温水流路の形状はこれに限られず、例えば図7に示すように内側配管40の外周を取り囲むように温水流路42を設けるようにしてもよい。また、図8に示すようにサブタンク供給管17,17…及びメインタンク供給管20,20…の中央部分に温水流路42を設け、温水流路42の周囲に熱伝導性の高い内側配管40を設けるとともにこの外側に外側配管41を設け、内側配管40と外側配管41との間にインクを通す管を複数設けるものとしてもよい。なお、このような構成は、メインタンク供給管20,20…についても同様に適用することができる。
【0062】
また、本実施形態においては温水槽14内の水を加熱する装置としてヒータ35を用いたが、加熱装置はこれに限られず、水を加熱することにできるものであれば他の手段でもよい。また、ヒータ35を温水槽14の外であって記録ヘッド4,4…の温水流路12、サブタンク供給管17,17…の温水流路42、サブタンク18,18…の温水流路52、及びメインタンク供給管20,20…の温水流路62といった各温水流路のいずれかに接する位置に設けて温水流路12,42,52,62内を循環する温水を加熱できるようにしてもよい。
【0063】
また、本実施形態においては、記録ヘッド4,4…の温水流路12、サブタンク供給管17,17…の温水流路42、サブタンク18,18…の温水流路52、及びメインタンク供給管20,20…の温水流路62といったすべての温水流路を循環用管16を介して一括して一つの温水槽14と接続し、この温水槽14に設置された加熱装置としてのヒータ35によって所定の温度を保つように加熱するものとしたが、各記録ヘッド4,4…の温水流路12、各サブタンク供給管17,17…の温水流路42、各サブタンク18,18…の温水流路52、及び各メインタンク供給管20,20…の温水流路62といったそれぞれの温水流路ごとに循環用管及び温水槽を設けて温水を循環させるようにしてもよい。また、各色のインクに対応した記録ヘッド4,4…、サブタンク供給管17,17…、サブタンク18,18…、メインタンク供給管20,20…の温水流路ごとに循環用管及び温水槽を設けて温水を循環させるようにしてもよい。
【0064】
【発明の効果】
請求項1に記載された発明によれば、インクタンク、記録ヘッド、及びこれらを接続するインク供給管の内部に形成されたインク流路の近傍に加熱した液体を循環させることによりインクを加熱することができるので、インクを吐出に適した粘度になるように温度調節を行うことができ、安定的に高精細な画像記録を行うことができる。特に記録ヘッドに設けられたインク流路の近傍に加熱した液体を循環させて加熱を行った場合には、インク吐出時においてインクを吐出に適した粘度になるように確実に温度調節を行うことができ、安定的なインク吐出及び高精細な画像記録を行うことが可能となる。また、加熱した液体をインク流路の近傍に循環させることによってインクを間接的に加熱するので、インク流路内の温度をほぼ均一にすることができる。その結果、インク流路内のインクの粘度をインク吐出に最適な粘度にほぼ均一化することができ、安定したインク吐出を行うことができるため、記録画像の画質の安定化を実現することができるという効果がある。
【0065】
また、インク流路内の複数箇所に温度センサを設けてインク流路内を流れるインクの温度を検知して、検知された温度の温度差に応じて液体流路内に循環させる液体の温度又は流量を制御するので、インク流路内のインクの温度を正確に調節することができる。このため、インク流路内のインク温度を常にインク吐出に適した温度に均一に保つことができ、高精細な画像記録を安定して行うことができるという効果がある。
【0066】
請求項2に記載された発明によれば、液体流路に加熱した液体を通すことによりインクを加熱することができるので、インクを吐出に適した粘度になるように加熱することができ、安定的に高精細な画像記録を行うことができるという効果がある。
【0067】
また、加熱された液体が循環される液体流路とインク流路との間に熱伝導性の高い材料で形成された仕切り部材を設けているので、インク流路を直接加熱した場合に比べてインク流路内のインクをほぼ均一に加熱することができ、インク流路内の温度分布が経時変化し難いため、温度管理が容易となるように設計することができる。また、外側部材がインクを保温する熱伝導性の低い材料で構成されているので、加熱されたインクが、周りの影響を受け難く、インク流路内の温度管理が容易になるとともに、効率的にインクを加熱することができ、インクの加熱等にかかる電力を削減することができるという効果がある。
【0068】
請求項3に記載された発明によれば、インクには、紫外線が照射されることで硬化する紫外線硬化インクが含まれているので、紫外線硬化インクを用いた場合においても、インクを吐出に適した粘度になるように加熱することにより、安定的に高精細な画像記録を行うことができる。
【0069】
また、紫外線硬化インクを用いて画像記録を行った場合、インク吐出後に紫外線を照射することによりインクが硬化するので、長期間にわたって記録画像の画質を維持することができる。さらに、紫外線硬化インクを画像記録に用いることにより、記録媒体が紙などのインク吸収性のよい記録媒体である場合のみならず、インク吸収性の低い記録媒体、あるいはインク吸収性のない記録媒体であっても高精細な画像記録を行うことができる。
【0070】
請求項4に記載された発明によれば、高粘性インクを用いて画像記録を行う場合でもインクを吐出に適した温度に加熱することにより、安定したインク吐出を行わせることができ、高精細な画像記録を行うことが可能となるという効果がある。
【0071】
請求項5に記載の発明によれば、インク流路の近傍に循環させる液体は、水であるため、加熱及び循環を容易に行うことができる。したがって、簡易かつ迅速にインク流路の近傍の温度をインクを吐出に適した温度に加熱するために必要な温度になるよう調節することができるという効果がある。
【0072】
請求項6に記載の発明によれば、インク流路の近傍に循環させる液体に防腐剤を入れることにより液体を取り替える回数を少なくすることができ、メンテナンス面での手間を省くことができるという効果がある。
【0073】
請求項7に記載された発明によれば、インク流路の近傍に加熱した液体を循環させるので、高粘性のインクを吐出に適した粘度になるように加熱することができ、高精細な画像記録が可能となる。また、インク流路内の2箇所以上に温度センサを設けて各インク流路内のインクの温度差を検知することによって液体流路内に循環させる液体の流量等を制御するので、インク流路内のインク温度を均一に保つことができ、安定した画像記録を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る画像記録装置の要部斜視図である。
【図2】本実施の形態に係る画像記録装置における記録ヘッド、サブタンク及びインクタンクを示す要部斜視図である。
【図3】本実施の形態に係る画像記録装置における記録ヘッドを示す要部断面図である。
【図4】図4(a)は、本実施の形態に係る画像記録装置におけるサブタンク供給管の水平方向の断面図である。図4(b)は、本実施の形態に係る画像記録装置におけるサブタンク供給管の垂直方向の断面図である。
【図5】図5(a)は、本実施の形態に係る画像記録装置におけるサブタンクの水平方向の断面図である。図5(b)は、本実施の形態に係る画像記録装置におけるサブタンクの垂直方向の断面図である。
【図6】図6(a)は、本実施の形態に係る画像記録装置におけるメインタンク供給管の水平方向の断面図である。図6(b)は、本実施の形態に係る画像記録装置におけるメインタンク供給管の垂直方向の断面図である。
【図7】本実施の形態に係る画像記録装置におけるサブタンク供給管の一変形例の水平方向の断面図である。
【図8】本実施の形態に係る画像記録装置におけるサブタンク供給管の一変形例の水平方向の断面図である。
【図9】本実施の形態に係る制御構成の概略を示した要部ブロック図である。
【符号の説明】
1 画像記録装置
4 記録ヘッド
5 ノズル
10 内壁
11 外壁
12 温水流路
14 温水槽
15 循環ポンプ
16 循環用管
17 サブタンク供給管
18 サブタンク
20 メインタンク供給管
21 メインタンク
30 制御部
35 ヒータ
36a,b 温度センサ
40 内側配管
41 外側配管
42 温水流路
P 記録媒体

Claims (7)

  1. 一面にインクを吐出するノズルを形成してなる記録ヘッドと、前記インクを貯留するインクタンクとを供給管を介して接続し、前記インクタンクと前記記録ヘッドと前記供給管の各内部にインク流路を形成し、前記インク流路を介して送られたインクを前記ノズルから記録媒体に吐出させることにより前記記録媒体に画像を記録する画像記録装置において、
    前記インク流路の少なくとも一部の近傍に液体を循環させる液体流路を設けて、前記液体流路内の液体を加熱する加熱装置及び液体を前記液体流路内に循環させるための循環ポンプを備えるとともに、前記インク流路内の少なくとも2箇所以上に前記インク流路内のインクの温度を検知する温度センサを設けて、前記温度センサによって検知された温度の温度差に応じて前記液体流路内に循環させる液体の温度又は液体の流量の少なくともいずれか一方を制御する制御部を設けたことを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記液体流路と前記インク流路との間に熱伝導性の高い材料で形成された仕切り部材を設け、液体流路及びインク流路は熱伝導性の低い材料で形成された外側部材によって覆ったことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記インクは、紫外線が照射されることで硬化する紫外線硬化インクであることを特徴する請求項1又は2に記載の画像記録装置。
  4. 前記インクは、温度の上昇に伴って低粘性化する高粘性インクであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像記録装置。
  5. 前記液体流路内に循環させる液体は、水であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像記録装置。
  6. 前記液体流路内に循環させる液体は、防腐剤を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の画像記録装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の画像記録装置を用いて、前記温度センサの検知したインクの温度差に応じてインク流路の近傍に循環させる液体の温度又は流量の少なくともいずれか一方を制御することによりインクを加熱し、記録媒体に吐出させて前記記録媒体に画像を記録することを特徴とする画像記録方法。
JP2003118506A 2003-04-23 2003-04-23 画像記録装置及び画像記録方法 Pending JP2004322411A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003118506A JP2004322411A (ja) 2003-04-23 2003-04-23 画像記録装置及び画像記録方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003118506A JP2004322411A (ja) 2003-04-23 2003-04-23 画像記録装置及び画像記録方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004322411A true JP2004322411A (ja) 2004-11-18

Family

ID=33498023

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003118506A Pending JP2004322411A (ja) 2003-04-23 2003-04-23 画像記録装置及び画像記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004322411A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007076286A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Mimaki Engineering Co Ltd インクジェットプリンタと該プリンタ用の温水生成装置
JP2008179115A (ja) * 2007-01-26 2008-08-07 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 画像形成方法及びカチオン重合性インクジェットインク
CN100436146C (zh) * 2006-10-18 2008-11-26 深圳市润天智图像技术有限公司 喷绘机喷头加热系统
US7543922B2 (en) 2005-03-18 2009-06-09 Fujifilm Corporation Liquid supply apparatus and method, and inkjet recording apparatus
JP2011073190A (ja) * 2009-09-29 2011-04-14 Fujifilm Corp 液体供給装置及び画像形成装置
US8308265B2 (en) 2009-10-14 2012-11-13 Riso Kagaku Corporation Inkjet printing apparatus
US10730288B2 (en) 2018-01-15 2020-08-04 Ricoh Company, Ltd. Liquid discharge head, liquid discharge device, and liquid discharge apparatus
JP2021167077A (ja) * 2020-04-10 2021-10-21 株式会社リコー 液体供給装置、液体吐出装置
EP3957483A1 (en) * 2020-08-19 2022-02-23 Ricoh Company, Ltd. Liquid discharge head, liquid discharge device, and liquid discharge apparatus

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7543922B2 (en) 2005-03-18 2009-06-09 Fujifilm Corporation Liquid supply apparatus and method, and inkjet recording apparatus
JP2007076286A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Mimaki Engineering Co Ltd インクジェットプリンタと該プリンタ用の温水生成装置
JP4624893B2 (ja) * 2005-09-16 2011-02-02 株式会社ミマキエンジニアリング インクジェットプリンタと該プリンタ用の温水生成装置
CN100436146C (zh) * 2006-10-18 2008-11-26 深圳市润天智图像技术有限公司 喷绘机喷头加热系统
JP2008179115A (ja) * 2007-01-26 2008-08-07 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 画像形成方法及びカチオン重合性インクジェットインク
JP2011073190A (ja) * 2009-09-29 2011-04-14 Fujifilm Corp 液体供給装置及び画像形成装置
US8308265B2 (en) 2009-10-14 2012-11-13 Riso Kagaku Corporation Inkjet printing apparatus
US10730288B2 (en) 2018-01-15 2020-08-04 Ricoh Company, Ltd. Liquid discharge head, liquid discharge device, and liquid discharge apparatus
JP2021167077A (ja) * 2020-04-10 2021-10-21 株式会社リコー 液体供給装置、液体吐出装置
EP3957483A1 (en) * 2020-08-19 2022-02-23 Ricoh Company, Ltd. Liquid discharge head, liquid discharge device, and liquid discharge apparatus
US11541657B2 (en) 2020-08-19 2023-01-03 Ricoh Company, Ltd. Liquid discharge head, liquid discharge device, and liquid discharge apparatus
JP7545634B2 (ja) 2020-08-19 2024-09-05 株式会社リコー 液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9102163B2 (en) Droplet ejection apparatus and maintenance method thereof
US8136914B2 (en) Image recording method and image recording apparatus
JP2004314346A (ja) 画像記録装置及び画像記録方法
JP2009196208A (ja) インクジェットプリンタ
US20120314009A1 (en) Liquid ejection apparatus
JP2004322411A (ja) 画像記録装置及び画像記録方法
JP2010264689A (ja) インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP5978626B2 (ja) 液体噴射装置
JP2003220715A (ja) インクジェットプリンタ
JP2006272853A (ja) インクジェット記録装置
US7332018B2 (en) Deaerator, liquid ejecting device, and inkjet recording apparatus
JP2002264362A (ja) インクジェット式記録装置
JP2003136756A (ja) インクジェットプリンタ
JP2005081597A (ja) インクジェットヘッド
JP2020116843A (ja) ヘッドユニット、及びインクジェット記録装置
JP2003341099A (ja) インクジェットプリンタ
WO2006054534A1 (ja) インクジェット記録装置
JP2003220714A (ja) インクジェットプリンタ
JP2009090599A (ja) インクジェット記録装置
JP2003200559A (ja) インクジェットプリンタ
JP2004230640A (ja) インクジェットプリンタ
JP2008279712A (ja) 流体吐出装置
JP2003136690A (ja) インクジェット記録装置
JP2008044265A (ja) インクジェット記録装置
JP7370287B2 (ja) インクジェットプリンタおよびインクジェットプリンタの制御方法