JP2008044265A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プリンター電源ON後の記録ヘッド温調時の記録ヘッドノズルよりのインク滲み出しの対策技術を提供する。
【解決手段】インクを貯留するインクタンク9と、インクを吐出する記録ヘッド3と、インクタンクから記録ヘッドにインクを供給するインク供給管11とを備えたインクジェット記録装置1において、インクジェット記録装置立上げ時の記録ヘッド又は記録ヘッド内部インクの温度と、記録ヘッド又は記録ヘッド内部インクの印字最適温度との差をΔTとした時、下記(1)式より得られる圧力Pの値がP≧1.37kPa(14cmH2O)の時は記録ヘッドのクリーニングを行うことを特徴とするインクジェット記録装置。
PV=nRΔT ・・・・・(1)
【選択図】図2

Description

本発明は、インクジェット記録装置に係わり、特に、インクヘッド近傍の温度制御に関するものである。
一般に、様々な記録媒体に対して印字を行うことのできる手段として、インクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置は、ピエゾ素子やヒータ等を用いて、記録ヘッドのノズルからインクを微少な液滴として紙等の記録媒体に向けて吐出し、記録媒体に定着させながら記録ヘッドを記録媒体上で移動させることにより記録媒体上に画像記録をおこなうものである。
このようなインクジェット記録装置においては、インク物性、ヘッド駆動条件に応じて、印字に適正なヘッド内インク温度にまで加温し維持する事が必要となってくる(例えば、特許文献1)。
特開2003−136758号公報
しかしながら、記録ヘッドを印字最適温度まで加温する、加温式インクジェット記録装置の場合、プリンター電源ON時の環境によっては記録ヘッド及び記録ヘッド内部のインク温度が印字最適温度よりもかなり低下している状態が発生する。その状態から記録ヘッド温度を印字最適温度まで加温し続けると、記録ヘッド内のインク及び空気が熱膨張する。これにより熱膨張したインク及び空気の体積分のインクが記録ヘッドのノズルより滲み出すこととなり、滲み出たインクによりヘッド下の部品を汚してしまう他、記録ヘッドノズル面もインクで濡れた状態となってしまう。このままの状態で印字を開始すると記録ヘッドノズル面が適正でないため、ノズル欠やノズル曲り等の射出不良が発生してしまう。よって印字画像の低下、品質の低下を招いてしまう。
本発明は、装置の起動時の、環境温度とヘッドの最適設定温度との関係によって記録ヘッド面ノズルよりインクが流出するとき、記録ヘッドクリーニングを作動させ、あるいは、背圧調整を作動させることにより、記録ヘッド印字面や記録ヘッド下の装置を汚すことなく、高精細な印字を行わせることが可能なインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
インク流出が発生しない環境条件時では上記の動作は行わないため、必要以上のヘッドクリーニング動作はせず、インクの排出が軽減される。
前記目的は、下記に記載する発明により達成される。
1.インクを貯留するインクタンクと、前記インクを吐出する記録ヘッドと、前記インクタンクから前記記録ヘッドに前記インクを供給するインク供給管とを備えたインクジェット記録装置において、該インクジェット記録装置立上げ時の前記記録ヘッド又は記録ヘッド内部インクの温度と、前記記録ヘッド又は記録ヘッド内部インクの印字最適温度との差をΔTとした時、下記(1)式より得られる圧力Pの値がP≧1.37kPa(14cmH2O)の時は前記記録ヘッドのクリーニングを行うことを特徴とするインクジェット記録装置。
PV=nRΔT ・・・・・(1)
2.前記記録ヘッドのクリーニングは、前記インクジェット記録装置の立ち上げ時温度と前記印字最適温度との差が15℃以内、好ましくは10℃以内になった時に行うことを特徴とする1に記載のインクジェット記録装置。
3.インクを貯留するインクタンクと、前記インクを吐出する記録ヘッドと、前記インクタンクから前記記録ヘッドに前記インクを供給するインク供給管とを備えたインクジェット記録装置において、該インクジェット記録装置立上げ時の前記記録ヘッド又は記録ヘッド内部インクの温度と、前記記録ヘッド又は記録ヘッド内部インクの印字最適温度との差をΔTとした時、下記(1)式より得られる圧力Pの値がP≧1.37kPa(14cmH2O)の時は、記録ヘッド面にかかる圧力を減圧することを特徴とするインクジェット記録装置。
PV=nRΔT ・・・・・(1)
4.前記記録ヘッド面にかかる圧力の減圧は、前記インクジェット記録装置の立ち上げ時温度と前記印字最適温度との差が15℃以内、好ましくは10℃以内になった時に行うことを特徴とする3に記載のインクジェット記録装置。
5.インクを貯留するインクタンクと、前記インクを吐出する記録ヘッドと、前記インクタンクから前記記録ヘッドに前記インクを供給するインク供給管とを備えたインクジェット記録装置において、該インクジェット記録装置立上げ時の前記記録ヘッド又は記録ヘッド内部インクの温度と、前記記録ヘッド又は記録ヘッド内部インクの印字最適温度との差をΔTとした時、下記(1)式より得られる圧力Pの値がP≧1.37kPa(14cmH2O)の時は、記録ヘッドより上流部の配管の少なくとも一部を加温することを特徴とするインクジェット記録装置。
PV=nRΔT ・・・・・(1)
本発明によれば、装置の起動時の、環境温度とヘッドの最適設定温度との関係によって、ヘッド内インクあるいは空気が膨張し記録ヘッド面ノズルよりインクが流出しても、記録ヘッドクリーニングが作動し、あるいは、背圧調整が作動するため、記録ヘッド印字面や記録ヘッド下の装置を汚すことなく、高精細な印字を行うことができる。
また、インク流出が発生しない環境条件時は上記の動作はしないため、必要以上のヘッドクリーニング動作をしないため、インク排出が軽減される。
以下、この発明の実施の形態について、図1〜図8の図面を参照しながら説明するが、本発明はこの実施形態に限定されるものではないことは明らかである。
図1は本実施形態に適用されるインクジェットプリンター(以下プリンターとも言う)1である。中央前天板は開閉式となっており、開とすると基材搬送面や記録ヘッドキャリッジ走査が確認できるようになっている。また基材はプリンター1背面より手動にて装填可能な構成となっている。基材はロール、板状の物が選択可能となる。本体下部には、プリンター1を動作させるエレキ基板、配線等が配置されており、プリンター1が構成されている。またプリンター1右側全面には、プリンター1を操作するための操作パネルが配置されており、使用者はここよりプリンター1を操作する。
この実施の形態で例示されるインクジェットプリンター1は、温度上昇に伴って低粘度化し、紫外線が照射されることで硬化する紫外線硬化インク(以下、UVインクもしくはインクとも言う)を記録媒体に吐出し印字を行うものである。このインクジェットプリンター1の主要構成は、図2に示すように、シート状の記録媒体2を印字時に前方へ搬送させる搬送手段(図示省略)と、前記記録媒体2にインクを吐出する記録ヘッド3と、複数色毎の記録ヘッド3を搭載したキャリッジ4と、前記記録ヘッド3に供給するインクを収納するインクタンク9と、前記インクタンク9から記録ヘッド3までインクを供給するインク供給路11と、前記記録ヘッド3のメンテナンスを行うメンテナンスユニット5と、印字時あるいはメンテナンス時などにキャリッジ4を水平方向(矢印A)に沿って案内するガイドレール6と、前記キャリッジ4の待機所となるホームポジション7と、これら各部の制御を行う制御部30(図4参照)とを備えている。
搬送手段は、印字時において、キャリッジ4の動作にタイミングを合わせて、記録媒体2を印字領域C上で搬送し、印字の終了に応じて、記録媒体2は印字領域Cから下方(矢印B)に向かって搬送される。
記録ヘッド3には、図2または図3に示すように、インクが注入されるインク入口部17と、インクを吐出する複数の吐出口15と、インク入口部17から吐出口15までインクを導くヘッド内供給路(供給路)22と、ヘッド内供給路21のインク温度を検知するヘッド温度センサー19と、ヘッド内供給路21の外部の少なくとも一部からインクを加熱する面ヒーター(加熱手段)16と、ヘッド内供給路21の内部の少なくとも一部でインクを加熱するヘッドヒーター(加熱手段)20とが設けられている。この記録ヘッド3は、インクジェットプリンター1で使用されるインクの種類(Y:イエロー、LY:ライトイエロー、M:マゼンダ、LM:ライトマゼンダ、C:シアン、LC:ライトシアン、K:ブラック、LK:ライトブラック)に応じて、複数個設けられている。
インク入口部17は、図3(a)、(b)に示すように、記録ヘッド3の側部から内部に向かって先細る漏斗形状に形成されている。このインク入口部17は、インク供給路11と接続されており、インクタンク9からインク供給路11を介してインクが供給される。
吐出口15は、記録ヘッド3の下面(ノズル面15a)に備えられており、この下面のセンターラインに沿って等間隔に並ぶよう配置されている。
ヘッド内供給路21は、インク入口部17から吐出口15までインクを導く過程で、一旦インクを収納するインク収納部18と、インク収納部18から吐出口15までインクを導くインクノズル22とを備えている。
インク収納部18は、先方(図3(a)では左)に向かって細くなる側面視台形形状に形成されている。このインク収納部18には、インク入口部17の先端が後面に接続され、インク収納部18とインク入口部の両者を連通している。また、このインク収納部18には、吐出口15までインクを導くインクノズル22が、各吐出口に対応するように複数、ノズル面15aと対向する下面に設けられている。つまり、インクノズル22は、インク入口部17から流れ込むインクの流れ方向に沿うように、等間隔で並んで配置されている。このように、インクの流れ方向に沿うようにインクノズル22を配置した場合、インク入口部17から離れた位置にあるインクノズル22に流れ込むインクの圧力が弱まってしまい、安定した吐出を行えないおそれがある。このため、本実施の形態では、インク収納部18の形状を先方に向かって細くなる側面視台形形状に形成することで、各インクノズルに流れ込むインクの圧力がばらつくことを防止している。
ヘッド温度センサー(温度検知手段)19は、インク入口部17から流入してきたインクの温度を検出するために、インク入口部17近傍、つまりインク収納部18の後面から内部に向かって延出した状態に設けられている。
面ヒーター16は、記録ヘッド3内部でヘッド内供給路21を覆うようにコ字状に形成されており、この面ヒーター16が、ヘッド内供給路21のインクを加熱し低粘度化する。
ヘッドヒーター20は、円柱形状に形成され、インク収納部18下部でインクノズル22の並びに沿った状態となるように、インク収納部18の先端から後端に掛け渡されている。そして、このヘッドヒーター20によって、各吐出口から吐出されるインクの各温度が所定温度範囲内となるようにインクは加熱される。このように、ヘッドヒーター20は、インク収納部18下部でインクノズル22の並びに沿った状態であるため、各インクノズル22に流入する前のインクの各温度がばらつくことなく加熱することができる。
キャリッジ4は、図2に示すように、ガイドレール6の案内により水平方向(矢印A)に沿って往復移動を繰り返し、記録ヘッド3を印字領域Cにある記録媒体2の印字面に沿って移動させる。このキャリッジ4の側部には、記録ヘッド3から吐出されたインクを硬化させるために、紫外線を照射するUV光源10が設けられている。
インクタンク9は、例えば、交換自在に備えられたインクカートリッジなどであり、インクタンク9のインク残量を検知するインクタンク残量センサー(図示省略)を有している。このインクタンク9は、各記録ヘッド3に収納されるインクの各色に応じて複数設けられている。
インクタンク残量センサーは、インクタンク9内のインク残量を検知するものであれば如何なるものでもよく、例えば、インクの液面に光を照射して反射光を光センサーにより検知し、その応答速度によりインク残量を検知するものや、インクに電気を流して、その導電状態によりインク残量を検知するもの、タンクの重さによりインク残量を検知するものなどがあげられる。
インク供給路11は、各インクタンク9と各記録ヘッド3とをそれぞれ対応するもの同士を連通させることで、インクタンク9から記録ヘッド3へのインクの供給を各色毎に可能としている。そしてこのインク供給路11は、記録ヘッド3の移動に対応するように、フレキシブルな部材により形成されている。さらには、このインク供給路11には、記録ヘッド3までインクを安定して供給できるように、インクを加熱し低粘度化する供給路ヒーターが設けられている。
メンテナンスユニット5は、記録ヘッド3の吐出口を有するノズル面を覆って、吐出口からインクを吸引する吸引キャップ13と、該吸引キャップ13によるインクの吸引が行われた後に、記録ヘッド3のノズル面に残るインクを拭き取るブレード部14と、該ブレード部の清掃を行うブレードクリーナー部(図示省略)とを備えている。
ホームポジション7は、キャリッジ4が往復移動する経路の一端側に備えられている。このホームポジション7には、記録ヘッド3のノズル面を保湿する保湿キャップ8が、記録ヘッド3と同数設けられており、キャリッジ4の待機中には、記録ヘッド3のノズル面を覆って密閉している。
制御部(加熱制御手段)30は、図4に示すように、インターフェイス31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33、CPU(Central Processing Unit)34等から構成され、ROM32中に書き込まれている制御プログラムや制御データに従いインターフェイス31に接続された各種機器を制御するようになっている。
インターフェイス31には、インクタンク残量センサー、面ヒーター16、ヘッドヒーター20、ヘッド温度センサー19などが電気的に接続されている。
ROM32には、インク供給における各種データや、インクジェットプリンターの各部の動作に関する各種制御プログラム、制御データなどが書き込まれている。インク供給における各種データとは、インクタンク9の交換時期の基準となるインクタンク9のインク残量と、面ヒーター16及びヘッドヒーター20の加熱を行うか否かの基準となるインク温度と、面ヒーター16及びヘッドヒーター20の加熱温度データなどである。
面ヒーター16及びヘッドヒーター20の加熱を行うか否かの基準となるインク温度は、ヘッド内供給路21から吐出口15まで、面ヒーター16及びヘッドヒーター20による加熱が行われない状態でインクが供給された場合、つまりインクが冷めながら吐出口15にまで至る場合であっても、吐出口15に至ったインクの温度が安定吐出可能な温度以上となるように設定されている。面ヒーター16及びヘッドヒーター20の加熱温度データは、ヘッド内供給路21のインクを安定吐出可能な所定温度範囲(インクの粘度が10mPa・s以上、50mPa・s以下となる温度範囲、好ましくはインクの粘度が20mPa・s以上、40mPa・s以下となる温度範囲)内にまで加熱できる、面ヒーター16及びヘッドヒーター20の加熱温度であり、この加熱温度がヘッド温度センサー19で検知されるインク温度に応じて設定されている。つまり、検知されたインク温度が低ければ、インクになるべく多くの熱量を与えなければならないので、加熱温度を高温に設定し、インク温度が高ければ、インクに対してそれほど多くの熱量を与える必要がないため、加熱温度は低温に設定されている。
RAM33は、電力が供給されている間だけ入力されたデータを複数記憶可能であり、印字される画像データ等の各種データを記憶する記憶領域とCPU34による作業領域などが備えられている。
CPU34は、ROM32に格納されている各種プログラムの中から指定されたプログラムを、RAM33内の作業領域に展開し、各センサーからの入力信号に応じて、プログラムに従った各種処理を実行する。
この制御部30は、インクジェットプリンター1の動作全体を制御するものであるが、ここではインクタンク9から記録ヘッド3へとインク供給する際に行われる制御について説明する。
インクの供給が行われると、制御部30は、ヘッド温度センサー19の検知結果に基づいて、インク収納部18内のインク温度を検知する。そして、制御部30は、この検知された温度に対応した加熱温度データを選択し、その選択された加熱温度データに基づいて面ヒーター16およびヘッドヒーター20の出力状態を制御して、ヘッド内供給路21のインクが所定温度範囲内となるように加熱を行う。
また、インクとしては、30℃での粘度が50〜3000mPa・sの液体であることが好ましい。より好ましくは、50〜1000mPa・sであり、更に好ましくは、100〜500mPa・sである。50mPa・s以下では、滲みやすいため明瞭な印字が行えない場合がある。また、3000mPa・s以上では、画質の平滑性が失われる可能性がある。
さらに、60℃での粘度が10〜50mPa・sの液体であることが好ましい。10mPa・s未満では高速射出に不具合を生じるおそれがあり、また、50mPa・sを越えると射出性が劣化してしまうおそれがある。また、特にピエゾ素子からなる記録ヘッドから吐出される場合、粘度は10〜50mPa・sの液体であることが好ましい。
また、本実施の形態で用いられたUVインクの組成は、例えば、高粘度オリゴマーや低粘度オリゴマー等のオリゴマー(ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレートなどの樹脂)と、モノマー類と、光重合開始剤と、顔料と、消泡剤と、各種調整剤と、重合禁止剤などを含むものである。以上のような組成の混合物であるUVインクは、そのガラス転移点の近辺の温度変化で急激に粘性が変化し、ガラス転移下の温度になれば急激に粘性が低下する。
したがって、加熱手段がUVインクのガラス転移点を超えるように記録ヘッド3内のUVインクを加熱することが好ましい。
なお、本実施の形態では、インク収納部18に設けられたヘッド温度センサー19を温度検知手段として例示したが、ヘッド内供給路21中のインクの温度を検知できれば如何なる場所に設けられていてもよい。特に、温度検知手段を吐出口15付近に設けていれば、吐出時のインクの温度を基に加熱手段を制御することができ、より安定した吐出を行うことができる。
以下、本実施形態に用いる記録ヘッドクリーニング制御機構について説明する。
図2に示すように、記録ヘッド走査方向の一部にヘッドクリーニング用のヘッドメンテナンス機構が配置されている。記録ヘッドを移動させるヘッドキャリッジは通常ホームポジション位置に待機しており、印字中はA部を左右走査し基材Cへの印字を行うが、ヘッドクリーニングが必要な時は、ヘッドキャリッジがヘッドメンテナンス機構位置へ移動しヘッドクリーニングを実施する。ヘッドクリーニング工程としては、まず記録ヘッドを吸引キャップ13にて封止し、強制吸引工程を行う。吸引圧は60kPa以上で行う事が好ましい。また、その後、ブレード14により記録ヘッド面のワイプ工程を実施する。以上のようにヘッドクリーニング工程として、強制吸引工程とワイプ工程の少なくとも2工程以上で成り立っている。場合によりその後、記録ヘッドよりインク空吐出を行う空吐出工程を行っても良い。
次に動作について説明する。
インクプリンター電源ON立ち上げ時にヘッド温度またはヘッド内インク温度を検出する。検出結果と最適温度との差ΔTより、PV=nRΔT(式1)を用いてPを算出し、そのP値がP≧1.37kPa(14cmH2O)であれば、インク温度温調中(温度上昇中)に全色の記録ヘッドのクリーニングを行う。
ここで、Pは記録ヘッド内インク貯留部の圧力を表し、通常、大気連通(開放)していれば、圧力Pの値は0(kPa)となる。本発明では、ノズル開放部がインク表面張力により封止されていることとして圧力Pを算出する。Vはヘッド内インク貯留部の体積であり、通常、1〜3ml位が標準的な値である。Rは気体定数で、気体が空気の場合は、287.1(m2/s2・K)となる。
また、この記録ヘッドクリーニングのタイミングとしては、印字最適温度までの差が15℃以内になった時、好ましくは10℃以内になった時に行う。
さらに、記録ヘッドからのインク漏れ防止対策としては、全色の記録ヘッドクリーニングのみではなく、別途設ける背圧調整機構によって記録ヘッド面の背圧を減圧調整する方式もある。
記録ヘッド面の減圧目標は、大気圧より−1.3〜−2.0kPaであり、好ましくは大気圧より−1.5〜−2.0kPaである。
記録ヘッド面の背圧の減圧タイミングも前記記録ヘッドクリーニングと同じように印字最適温度までの差が15℃以内になった時、このましくは10℃以内になった時に行う。また、別途設ける背圧調整機構は、背圧管理中間タンクの上下高さ調整、あるいは、送液ポンプによる流量調整、あるいは、背圧管理ポンプによる背圧調整でもよい。
さらに、記録ヘッドからのインク漏れ防止対策としては、全色の記録ヘッドまでのインク供給路の少なくとも一部を加温する方式もある。加温する温度目標は、20〜70℃であり、好ましくは50〜60℃である。
ヘッドまでのインク供給路の加温開始タイミングは、記録ヘッドの温調開始字と同時に行う事が望ましい。
〈実施例1〉
以下、本実施形態に用いる記録ヘッドクリーニング制御詳細シーケンスについて図5を用いて説明する。
まず、プリンター電源をONにし(S1)、現在の記録ヘッドまたは記録ヘッド内インク温度(T1)を検出する(S2)。現在の記録ヘッドまたは記録ヘッド内インク温度T1と記録ヘッドの印字最適温度T2との差(ΔT=T2−T1)を算出する(S3)。さらに、ΔT算出結果と式PV=nRΔTよりPを算出し(S4)、算出の結果、P>1.37kPaあるいはP<1.37kPaかの判定を行う(S5)。P>1.37kPaであればS6以降に進み、P<1.37kPaであればS16以降に進む。
まず、P>1.37kPaの場合(S6以降のシーケンス)を説明する。最初に記録ヘッドの温度調節を開始する(S6)。次に、(記録ヘッドの現在温度T1)−T2=T3を算出し、T3>15あるいはT3<15かを比較する(S7)。T3>15である間は、ヘッド温調を継続し(S14)、T3<15になった時に全記録ヘッドのクリーニングを実施する(S8)。記録ヘッド温調はクリーニング後も継続させ、現在の記録ヘッドの温度が、印字最適温度T2に到達したかの検出を行う(S9)。印字最適温度T2に達していなければ記録ヘッドの温度調節を継続し(S15)、達していれば完了(S10)させ、印字準備完了となる(S11)。印字コマンドにより印字を開始し(S12)、記録ヘッドクリーニング制御詳細シーケンスは終了する(S13)。
次に、S5のP<1.37kPaの場合(S16以降のシーケンス)を説明する。記録ヘッド温調は開始させ、現在の記録ヘッドの温度が、印字最適温度T2に到達したかの検出を行う(S17)。印字最適温度T2に達していなければ温調を継続し(S22)、達していれば温調を完了(S18)させ、印字準備完了となる(S19)。印字コマンドにより印字を開始し(S20)、記録ヘッドクリーニング制御詳細シーケンスは終了する(S21)。
〈実施例2〉
以下、本実施形態に用いる記録ヘッドクリーニング制御詳細シーケンスについて図6を用いて説明する。
まず、プリンター電源をONにし(S31)、現在の記録ヘッドまたは記録ヘッド内インク温度(T1)を検出する(S32)。現在の記録ヘッドまたは記録ヘッド内インク温度T1と記録ヘッドの印字最適温度T2との差(ΔT=T2−T1)を算出する(S33)。さらに、ΔT算出結果と式PV=nRΔTよりPを算出する(S34)。検出の結果、P>1.37kPaあるいはP<1.37kPaかの判定を行う(S35)。P>1.37kPaであればS36以降に進み、P<1.37kPaであればS46以降のシーケンスとなる。
まず、P>1.37kPaの場合(S36以降のシーケンス)を説明する。最初に記録ヘッドの温度調節を開始する(S36)。次に、(記録ヘッドの現在温度T1)−T2=T3を算出する。T3>15あるいはT3<15かを比較する(S37)。T3>15である間は、ヘッド温調を継続し(S44)、T3<15になった時点で全記録ヘッドの背圧を減圧調整実施する(S38)。記録ヘッド温調は継続させ、現在の記録ヘッドの温度が、印字最適温度T2に到達したかの検出を行う(S39)。印字最適温度T2に達していなければ温調継続し(S45)、達していれば温調完了(S40)で、印字準備完了となる(S41)。印字コマンドにより印字を開始し(S42)、記録ヘッドクリーニング制御詳細シーケンスは終了する(S43)。
次に、S35のP<1.37kPaの場合(S46以降のシーケンス)を説明する。記録ヘッド温調は継続させ、現在の記録ヘッドの温度が、印字最適温度T2に到達したかの検出を行う(S47)。最適温度T2に達していなければ温調を継続し(S52)、達していれば温調完了(S48)で、印字準備完了となる(S49)。印字コマンドにより印字を開始し(S50)、記録ヘッドクリーニング制御詳細シーケンスは終了する(S51)。
〈実施例3〉
以下、本実施形態に用いる記録ヘッドクリーニング制御詳細シーケンスについて図7を用いて説明する。
まず、プリンター電源をONにし(S61)、現在の記録ヘッドまたは記録ヘッド内インク温度(T1)を検出する(S62)。現在の記録ヘッドまたは記録ヘッド内インク温度T1と記録ヘッドの印字最適温度T2との差(ΔT=T2−T1)を算出する(S63)。さらに、ΔT算出結果と式PV=nRΔTよりPを算出する(S64)。算出の結果、P>1.37kPaあるいはP<1.37kPaかの判定を行う(S65)。P>1.37kPaであればS66以降に進み、P<1.37kPaであればS74以降に進む。
まず、P>1.37kPaの場合(S66以降のシーケンス)を説明する。記録ヘッドの温度調節を開始する(S66)。次に、記録ヘッドの上流部配管の温調を開始する(S67)。最初に記録ヘッド温調は継続させ、現在の記録ヘッドの温度が、最適温度T2に到達したかの検出を行う(S68)。最適温度T2に達していなければ温調を継続し(S73)、達していれば温調完了させ、記録ヘッド上流部の温調も完了(S69)で、印字準備完了となる(S70)。印字コマンドにより印字を開始し(S71)、記録ヘッドクリーニング制御詳細シーケンスは終了する(S72)。
次に、S65のP<1.37kPaの場合(S74以降のシーケンス)を説明する。記録ヘッド温調は継続させ、現在の記録ヘッドの温度が、印字最適温度T2に到達したかの検出を行う(S75)。印字最適温度T2に達していなければ温調を継続し(S80)、達していれば温調を完了させ(S77)、印字準備完了となる(S78)。印字コマンドにより印字を開始し(S78)、記録ヘッドクリーニング制御詳細シーケンスは終了する(S79)。
プリンター外観図 プリンター構成 記録ヘッド構成 記録ヘッド制御部 全色記録ヘッドクリーニングフローチャート 全色記録ヘッド背圧調整フローチャート 全色配管温調フローチャート プリンターブロック図
符号の説明
1 インクジェットプリンター
2 記録媒体
3 記録ヘッド
4 キャリッジ
5 メンテナンスユニット
6 ガイドレール
7 ホームポジション
8 保湿キャップ
9 インクタンク
10 UV光源
11 インク供給路
13 吸引キャップ
14 ブレード部
15 吐出口
16 面ヒーター
17 インク入口部
18 インク収納部
19 ヘッド温度センサー
20 ヘッドヒーター
21 ヘッド内供給路
22 インクノズル
30 制御部
31 インターフェイス
32 ROM
33 RAM
34 CPU
101 インク貯留ユニット

Claims (5)

  1. インクを貯留するインクタンクと、前記インクを吐出する記録ヘッドと、前記インクタンクから前記記録ヘッドに前記インクを供給するインク供給管とを備えたインクジェット記録装置において、
    該インクジェット記録装置立上げ時の前記記録ヘッド又は記録ヘッド内部インクの温度と、前記記録ヘッド又は記録ヘッド内部インクの印字最適温度との差をΔTとした時、下記(1)式より得られる圧力Pの値がP≧1.37kPa(14cmH2O)の時は前記記録ヘッドのクリーニングを行うことを特徴とするインクジェット記録装置。
    PV=nRΔT ・・・・・(1)
  2. 前記記録ヘッドのクリーニングは、前記インクジェット記録装置の立ち上げ時温度と前記印字最適温度との差が15℃以内、好ましくは10℃以内になった時に行うことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. インクを貯留するインクタンクと、前記インクを吐出する記録ヘッドと、前記インクタンクから前記記録ヘッドに前記インクを供給するインク供給管とを備えたインクジェット記録装置において、
    該インクジェット記録装置立上げ時の前記記録ヘッド又は記録ヘッド内部インクの温度と、前記記録ヘッド又は記録ヘッド内部インクの印字最適温度との差をΔTとした時、下記(1)式より得られる圧力Pの値がP≧1.37kPa(14cmH2O)の時は、記録ヘッド面にかかる圧力を減圧することを特徴とするインクジェット記録装置。
    PV=nRΔT ・・・・・(1)
  4. 前記記録ヘッド面にかかる圧力の減圧は、前記インクジェット記録装置の立ち上げ時温度と前記印字最適温度との差が15℃以内、好ましくは10℃以内になった時に行うことを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. インクを貯留するインクタンクと、前記インクを吐出する記録ヘッドと、前記インクタンクから前記記録ヘッドに前記インクを供給するインク供給管とを備えたインクジェット記録装置において、
    該インクジェット記録装置立上げ時の前記記録ヘッド又は記録ヘッド内部インクの温度と、前記記録ヘッド又は記録ヘッド内部インクの印字最適温度との差をΔTとした時、下記(1)式より得られる圧力Pの値がP≧1.37kPa(14cmH2O)の時は、記録ヘッドより上流部の配管の少なくとも一部を加温することを特徴とするインクジェット記録装置。
    PV=nRΔT ・・・・・(1)
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