JP2006256261A - ミスト噴射装置及び方法並びに画像形成装置 - Google Patents

ミスト噴射装置及び方法並びに画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ミストの帯電量を抑えるとともに、ミストの加速エネルギーを向上させることでドット径の拡大を抑制することができるミスト噴射装置及び方法、並びにこれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】帯電用電極(24)と加速用電極(28)とを別々に設けて帯電機能と加速機能とを空間的に分離するとともに、帯電電圧よりも高い加速電圧を与えることで、帯電量を抑え、加速エネルギーを上げる。或いはまた、帯電用電極及び加速用電極として兼用される電極(帯電兼加速用電極)を設け、当該電極への印加電圧を時間分割で切り替える制御を行い、帯電電圧又は加速電圧を選択的に印加することで帯電機能と加速機能とを時間的に分離する。帯電時には相対的に低電圧の帯電電圧を印加し、加速時には相対的に高電圧の加速電圧を印加することで、帯電量を抑え、加速エネルギーを上げる。
【選択図】 図3

Description

本発明はミスト噴射装置及び方法並びに画像形成装置に係り、特に超音波を用いて液体をミスト化して噴射する装置及び方法、並びにミスト噴射されたインク微粒子の集合体(インクミスト)によって画像記録を行う画像形成装置に関する。
従来、超音波振動を利用してインクミスト(微小インク粒子)流を発生させ、このインクミストを群(クラスタ)で記録媒体上に付着させることによって画像記録を行うインクミスト方式の画像記録装置(インクミストプリンタ)が提案されている(特許文献1〜4参照)。また、集束超音波とノズルを用いたプリントヘッドの構成についての提案もなされている(非特許文献1,2)。
特開昭62−85948号公報 特開昭62−111757号公報 特開平2−134250号公報 特開平5−57891号公報 『集束超音波とノズルを用いたプリントヘッドのインク滴吐出に関する検討』(亀山俊平他,日本音響学会誌,vol 60 ,No.2,(2004),p53 -60) 『集束超音波によるミスト噴射を用いた多階調インクジェット記録』(福本宏他,Japan Hardcopy '99 論文集)
ミストは微液滴の集合体(クラスタ)であるため、空気抵抗の影響による着弾時間の遅延と空気外乱によるばらつきが著しい。そこで、ミストクラスタを構成する微液滴を帯電させて電界により加速する手段が用いられているが(特許文献1,2等)、その際、帯電した微液滴間でクーロン反発力が生じてミストクラスタが膨張するため、着弾時のドット径が拡大することは原理的に避けられない。従来のミスト方式では、帯電と加速を同一の電極対が兼任している構成が多く見受けられるが、このような構成においては、加速エネルギーを与えて着弾時間を短縮するために印加電圧を上げると、液滴帯電量も単調増加し、微液滴間のクーロン反発力の増大によってドット径が拡大するため、かえって着弾性能の低下を招くという欠点がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ミストの帯電量を抑えるとともに、ミストの加速エネルギーを向上させることでドット径の拡大を抑制することができるミスト噴射装置及び方法、並びにこれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1記載の発明に係るミスト噴射装置は、液が充填される液室と、前記液に接触して前記液を帯電させる帯電用電極と、前記液室内の液に振動エネルギーを与えることで前記液を液滴化し、帯電ミストを発生させる振動発生手段と、前記帯電ミストを吐出するための吐出口を含む吐出面に対向して配置され、前記吐出口から吐出された前記帯電ミストを付着させる被吐出媒体を保持する背面電極と、前記吐出口の縁端部から径方向の外側に向かって所定距離を隔てた位置に配置され、対向する前記背面電極との間に加速電界を発生させる加速用電極と、前記帯電用電極に帯電電圧を印加する帯電電圧印加手段と、前記加速用電極に前記帯電電圧よりも高い加速電圧を印加し、前記帯電電圧印加手段からの印加電圧によって前記帯電用電極と前記背面電極との間に発生する電界強度よりも大きい電界強度の前記加速電界を前記加速用電極と前記背面電極との間に発生させる加速電圧印加手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、帯電用電極と加速用電極とを別々に設けて帯電機能と加速機能とを空間的に分離するとともに、帯電電圧よりも高い加速電圧を与えることで、帯電量を抑え、加速エネルギーを上げている。これにより、微液滴間のクーロン反発力が抑制され、ドット径拡大が防止されるとともに、着弾性能の向上を図ることができる。帯電電圧と加速電圧に関しては、電極の配置構造(例えば、電極間距離)などの装置条件や望ましいドット径、並びに望ましい着弾時間などの条件から適切な値に設定される。
請求項2に係る発明は、請求項1記載のミスト噴射装置の一態様に係り、前記吐出口が形成されたノズルプレートが前記帯電用電極として機能する構成であることを特徴とする。
請求項2に記載の態様によれば、帯電用電極自体に吐出口が形成されており、吐出口内のメニスカスに帯電用電極が接する構成となっている。ノズルプレート(帯電用電極)に帯電電圧を印加することによって液面に電子が誘起され、液が帯電する。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載のミスト噴射装置の一態様に係り、前記帯電用電極と前記加速用電極の間に絶縁体層が設けられていることを特徴とする。
帯電用電極と加速用電極の間に絶縁部材を介在させ、両電極間を電気的に絶縁させておくことで、それぞれの電極の機能を確実に分離することができる。
請求項4記載の発明に係るミスト噴射装置は、液が充填される液室と、前記液に接触するとともに、前記液を帯電させる帯電電圧又は吐出口から吐出された帯電ミストを加速させるための加速電界を発生させる加速電圧が選択的に印加される帯電兼加速用電極と、前記液室内の液に振動エネルギーを与えることで前記液を液滴化し、前記帯電ミストを発生させる振動発生手段と、前記帯電ミストを吐出するための前記吐出口を含む吐出面に対向して配置され、前記吐出口から吐出された前記帯電ミストを付着させる被吐出媒体を保持する背面電極と、前記帯電兼加速用電極に前記帯電電圧又は前記帯電電圧よりも高い前記加速電圧を選択的に印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段による前記帯電兼加速電極への印加電圧を時間分割で制御し、前記帯電電圧の印加時に前記帯電兼加速用電極と前記背面電極との間に第1の電界強度の電界を発生させる一方、前記加速電圧の印加時に前記第1の電界強度よりも大きな第2の電界強度の前記加速電界を前記帯電兼加速用電極と前記背面電極との間に発生させる電界制御手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項4に係る発明によれば、帯電用電極及び加速用電極として兼用される電極(帯電兼加速用電極)を設け、当該電極への印加電圧を時間分割で切り替える制御を行い、帯電電圧又は加速電圧を選択的に印加することで帯電機能と加速機能とを時間的に分離する構成になっている。帯電時には相対的に低電圧の帯電電圧を印加し、加速時には相対的に高電圧の加速電圧を印加することで、ミストの帯電量を抑え、加速エネルギーを上げている。これにより、微液滴間のクーロン反発力が抑制され、ドット径拡大が防止されるとともに、着弾性能の向上を図ることができる。
請求項5に係る発明は、請求項4記載のミスト噴射装置の一態様に係り、前記吐出口が形成されたノズルプレートが前記帯電兼加速電極として機能する構成であることを特徴とする。
請求項5に記載の態様によれば、帯電兼加速用電極自体に吐出口が形成されており、吐出口内のメニスカスに帯電兼加速用電極が接する構成となっている。ノズルプレート(帯電兼加速用電極)に帯電電圧を印加することによって液面に電子が誘起され、液が帯電する。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5の何れか1項記載のミスト噴射装置の一態様に係り、前記振動発生手段は圧電素子で構成されており、該圧電素子を超音波振動させる駆動信号を出力する駆動制御手段を具備していることを特徴とする。
液のミスト化に必要な振動エネルギーを発生させる手段として圧電素子を好適に用いることができる。
請求項7に係る発明は、前記目的を達成するための画像形成装置を提供する。すなわち、請求項7に係る画像形成装置は、請求項1乃至6の何れか1項記載のミスト噴射装置を有し、前記吐出口から吐出した液滴によって被吐出媒体上に画像を形成することを特徴とする。
入力された画像データに基づいて振動発生手段の駆動が制御され、吐出口から帯電ミスト(液滴)が吐出される。吐出された帯電ミストのクラスタは加速電界の静電力によって加速され、被吐出媒体上に着弾する。こうして被吐出媒体上に付着したミストクラスタによってドットが形成される。画像データに応じて液滴の吐出タイミングや吐出量を制御することにより、被吐出媒体上に所望の画像(ドット配置)を記録することができる。本発明の画像形成装置によれば、高画質かつ高速の画像形成が可能になる。
高解像度の画像出力を実現するためには、液滴を吐出する吐出口と、該吐出口に対応した圧力室及び振動発生手段とを含んで構成される吐出素子(液室ユニット)を複数配列させたミスト吐出ヘッドを用いる態様が好ましい。この場合、ミスト吐出ヘッドの吐出面に帯電用電極、加速用電極、或いは帯電兼加速電極が設けられる。
ミスト吐出ヘッドの構成例として、被吐出媒体の全幅に対応する長さにわたって複数の吐出口(ノズル)を配列させたノズル列を有するフルライン型のミスト吐出ヘッドを用いることができる。
この場合、被吐出媒体の全幅に対応する長さに満たないノズル列を有する比較的短尺の吐出ヘッドモジュールを複数個組み合わせ、これらを繋ぎ合わせることで全体として被吐出媒体の全幅に対応する長さのノズル列を構成する態様がある。
フルライン型のミスト吐出ヘッドは、通常、記録媒体の相対的な送り方向(相対的搬送方向)と直交する方向に沿って配置されるが、搬送方向と直交する方向に対して、ある所定の角度を持たせた斜め方向に沿ってミスト吐出ヘッドを配置する態様もあり得る。
カラー画像を形成する場合は、複数色のインクの色別にフルライン型のヘッドを配置してもよいし、1つのヘッドから複数色のインクを吐出可能な構成としてもよい。
「被吐出媒体」は、吐出口から吐出される液の付着を受ける媒体であり、画像形成装置においては、記録紙等の記録媒体がこれに相当する。すなわち、「被吐出媒体」は、記録媒体、印字媒体、被画像形成媒体、被記録媒体、受像媒体など呼ばれ得るものであり、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フイルム、布、配線パターン等が形成されるプリント基板、中間転写媒体、その他材質や形状を問わず、様々な媒体を含む。
被吐出媒体とミスト吐出ヘッドを相対的に移動させる搬送手段は、停止した(固定された)ヘッドに対して被吐出媒体を搬送する態様、停止した被吐出媒体に対してヘッドを移動させる態様、或いは、ヘッドと被吐出媒体の両方を移動させる態様の何れをも含む。
請求項8に係る発明は、前記目的を達成する方法発明を提供する。すなわち、請求項8に係るミスト噴射方法は、液室に充填された液と接触する帯電用電極に帯電電圧を印加して前記液を帯電させるとともに、前記液に振動エネルギーを与えることで前記液を液滴化して帯電ミストを発生させ、前記帯電ミストの吐出口を含む吐出面に対向して配置された背面電極に保持した被吐出媒体に向けて前記帯電ミストを前記吐出口から吐出し、前記吐出口の縁端部から径方向の外側に向かって所定距離を隔てて配置した加速用電極に前記帯電電圧よりも高い加速電圧を印加することで、前記帯電用電極と前記背面電極との間に発生する電界強度よりも大きい電界強度の加速電界を前記加速用電極と前記背面電極との間に発生させ、前記加速電界の静電力によって前記帯電ミストを加速して該帯電ミストを前記被吐出媒体に付着させることを特徴とする。
また、請求項9に係るミスト噴射方法は、液室に充填された液と接触する帯電用電極に帯電電圧を印加して前記液を帯電させるとともに、前記液に振動エネルギーを与えることで前記液を液滴化して帯電ミストを発生させ、前記帯電ミストの吐出口を含む吐出面に対向して配置された背面電極に保持した被吐出媒体に向けて前記帯電ミストを前記吐出口から吐出し、前記帯電兼加速電極への印加電圧を時間分割で制御して、前記帯電兼加速用電極に前記帯電電圧又は前記帯電電圧よりも高い前記加速電圧を選択的に印加し、前記帯電電圧の印加時に前記帯電兼加速用電極と前記背面電極との間に第1の電界強度の電界を発生させる一方、前記加速電圧の印加時に前記第1の電界強度よりも大きな第2の電界強度の前記加速電界を前記帯電兼加速用電極と前記背面電極との間に発生させ、前記加速電界の静電力によって前記帯電ミストを加速して該帯電ミストを前記被吐出媒体に付着させることを特徴とする。
本発明によれば、帯電と加速の機能を空間的或いは時間的に分離する構成にし、ミストの帯電量を抑えて加速エネルギーを上げるようにしたので、ドット径の拡大を抑制しつつ、着弾性能の向上を図ることができる。
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔第1の実施形態:空間分割方式〕
図1は本発明の第1の実施形態に係るミスト噴射装置の基本構成を示す断面図である。図示のミスト噴射装置10において、符号12はノズル、14はインク室、16はインク供給口、18はインク室14へ供給するインクを収容する共通流路、20は絶縁性の樹脂フイルム、22は圧電素子である。同図では、1つのノズル12に対応したインク室ユニット(1チャンネル分の液滴吐出素子)の断面図を示したが、プリントヘッド(「印字ヘッド」、或いは「記録ヘッド」ともいう)などのミスト吐出ヘッドに適用される場合は、複数のチャンネルが1次元(列状)又は2次元(面状)に配列された構造となる。
ノズル(吐出口)12が穿設されたノズルプレート24は、金属などの導電材料で構成されており、インク液を帯電させる電極(以下、「帯電用電極」という。)として兼用される。ノズルプレート24の吐出側の面(インク室14と反対側の面、図1において上側の面)には絶縁体膜26を挟んで電極膜(以下、「加速用電極」という。)28が積層形成されている。
インク室14の内周面は放物面形状を成し、当該放物面14Aの焦点位置Fにノズル12のインク室14側開口径の中心が位置するようにインク室形成プレート30とノズルプレート24とが接合されている。この放物面14Aは圧電素子22が発生する超音波を反射する反射板となるため、高反射率の観点からインク室形成プレート30に金属材料を用いることが好ましい。
樹脂フイルム20は、インク室形成プレート30を挟んでノズルプレート24と反対側に配置されており、インク室14の一部の面(図1において底面)を封止する構成でインク室形成プレート30に接合されている。共通流路18からインク供給口16を通じて導入されたインクは、放物面14Aと樹脂フイルム20面及びノズルプレート24により囲まれた空間(インク室14)に充填される。
樹脂フイルム20のインク室14と反対側の面(図1において下側の面)には、振動子として機能する圧電素子22が接合されている。図2に圧電素子22の平面図(図1中の矢印2A方向から見た図)を示す。図2に示したように、圧電素子22は、放物面14Aの上流側開口14Bを覆う大きさの面積を有する。同図では、放物面14Aの上流側開口14Bよりも大きな面積を有する略正方形状の圧電素子22を例示したが、圧電素子22の平面形状は、正方形に限定されず、長方形、菱形などに代表される四角形、六角形、八角形、その他の多角形、或いは円、楕円など、多様な形態があり得る。なお、図2において符号14Cで示した破線円は、放物面14Aの下流側開口(ノズルプレート24に接する開口の縁)である(図1参照)。
図1に示したとおり、圧電素子22は、圧電体22Aを挟んでその両面に電極22B,22Cが形成された構造を有する。図1の例では、樹脂フイルム20に接合される側の電極22Bが共通電極であり、他方の電極22Cが独立した駆動電極(以下、「個別電極」という。)となっている。
かかる構成において、圧電素子22の個別電極22Cに高周波の駆動信号(駆動電圧)を印加することによって圧電素子22を振動させ、超音波を発生させる。樹脂フイルム20はその柔軟性によって圧電素子22とともに振動し、樹脂フイルム20を介してインク中に超音波が放射される。
圧電素子22からインク中に放射された超音波は、インクを媒質としてインク室14内を伝播し、放物面14Aでの反射によって焦点位置F付近(ノズル12の中央部付近)に集束する。図1では、超音波の振動数を持った圧力波の波面の進行方向を破線によって模式的に示している。この集束された超音波のエネルギーによってノズル12部の液面(メニスカス)に周波数固有のキャピラリ波(毛細表面波,capillary wave)が発生し、微細な表面波の波頭部からインク微粒子が分離することにより、ノズル12からミスト状の微粒子群(ミストクラスタ)が噴射される。
記録紙に代表される記録媒体32は、ノズル面から一定の距離を保って搬送される。記録媒体32の裏面側(インク粒子が付着する記録面の反対側)には、平板状の背面電極34が配設されており、記録媒体32は背面電極34に保持(支持)される。背面電極34とノズルプレート24(帯電用電極)の間に直流電圧(帯電電圧V1 )を印加することにより、ノズル部のインク液をプラスに帯電させる。また、背面電極34と加速用電極28の間に、帯電電圧V1 よりも高い直流電圧(加速電圧V2 )を印加することによって電極間に電界(加速電界)を発生させ、ノズル12から噴射された帯電ミストクラスタを静電力によって加速して記録媒体32上に付着させる。
図3はノズル部分を模式的に描いた拡大図である。図示のように、ノズルプレート24に形成されたノズル12穴は、インク吐出方向(図3の上方)に向かって断面積(孔径)が次第に小さくなるテーパー形状(先細り形状)に形成されている。
ノズルプレート24の吐出面側(図3において上面側)において、ノズル12の開口の周囲には、ノズル12開口の縁端面から径方向の外側に所定距離u1 だけ離れた位置に絶縁体膜26が形成されている。すなわち、ノズル12開口の縁端面からノズルプレート24の面内で所定距離u1 よりも内側の範囲(領域)には絶縁体膜26が形成されておらず、当該領域ではノズルプレート24の面(帯電用電極としての電極面)が露出している。また、この絶縁体膜26の上には加速用電極28が設けられている。加速用電極28は、ノズル12開口の縁端面から径方向の外側に向かってノズルプレート24の面内で所定距離u2 (ただし、u1 <u2 )だけ離れた位置に形成されている。
つまり、ノズル12の開口を中心に、これと同心円状に絶縁体膜26の開口部(絶縁体膜26が無い領域)と加速用電極28の開口部(加速用電極28が無い領域)が形成されており、ノズル12の開口径をφ(Nz)、絶縁体膜26の開口径をφ(In)、加速用電極28の開口径をφ(Ea)とするとき、φ(Nz)<φ(In)<φ(Ea)の関係を満たす。
なお、所定距離u1,u2 の具体的な数値については、ノズル径、ノズルピッチ、背面電極34までの距離、印加電圧などの各種設計条件との関係から適切な値に設計される。
接地された背面電極34は、ノズルプレート24及び加速用電極28の電極面と平行に配置され、帯電用電極(ノズルプレート24)及び加速用電極28の対向電極として機能する。図示のように、帯電用電極(ノズルプレート24)には帯電用電源36の正極が接続され、相対的に低電圧の帯電電圧V1 が印加される。その一方、加速用電極28には加速用電源38の正極が接続され、相対的に高電圧の加速電圧V2 (V1 <V2 )が印加される。帯電用電源36は本発明の「帯電電圧印加手段」に相当し、加速用電源38は本発明の「加速電圧印加手段」に相当する。
このように、帯電用電極(ノズルプレート24)と加速用電極28とを空間的に分離し、帯電電圧V1 <加速電圧V2 とすることにより、図中のAで示した領域(ノズル12の開口及びその周囲近傍のノズルプレート24の電極面が露出するφ(In)に対応した電界領域)の電界強度EAよりも、図中のBで示した領域(加速用電極28の位置に対応した電界領域)の電界強度EBを大きくする(EA<EB)。なお、領域Aの破線矢印と領域Bの実線矢印は、各領域の電気力線を模式的に示している。
こうして、ノズル12部の液面40から噴射されるインク微粒子(ミスト)42の帯電量を抑えて、加速エネルギーを上げる。これにより、静電力によるインク微粒子42の付着性能を確保しつつ、インク微粒子42間のクーロン反発力を抑制することができ、記録媒体32上に記録されるドットのドット径拡大を最小限に抑えることが可能となる。
図4は他の実施形態の要部構成を示す模式拡大図である。図4中図3に示した構成と同一又は類似する部材については同一の符号を付し、その説明は省略する。
図3では、ノズルプレート24の吐出面側に絶縁体膜26と加速用電極28とを階段状に積層した構造例を述べた。これに対し、図4に示した例では、ノズルプレート24内に絶縁体膜26及び加速用電極28が埋設された構造となっており、吐出面に露出するノズルプレート24の電極面と加速用電極28の電極面とが段差無く、同一平面を形成している。図3の構造に代えて、図4の構造を備えた態様によっても、インク微粒子(ミスト)42の帯電量を抑えて、加速エネルギーを上げることができ、静電力によるインク微粒子42の付着性能を確保しつつ、インク微粒子42間のクーロン反発力を抑制して、ドット径の拡大を抑えることが可能となる。さらに、段差無く同一平面であるので、ノズル周辺に付着したインクミストをワイピング等でクリーニングすることが有効に実施できる。
〔第2の実施形態:時間分割方式〕
図5は本発明の第2の実施形態に係るミスト噴射装置の要部構成を示す模式拡大図である。図5中図3に示した構成と同一又は類似する部材については同一の符号を付し、その説明は省略する。図1乃至図4で説明した実施形態では、帯電機能を果たす電極(ノズルプレート24)と加速機能を果たす電極(加速用電極28)とを空間的に分離した構成を述べた。これに対し、図5に示す例は、帯電用及び加速用の電極として兼用されるノズルプレート24(ここでは、帯電兼加速電極に相当)と、印加電圧を制御可能な電源(例えば、マルチ出力電源)37とを用い、ノズルプレート24に印加する電圧を切り替えることにより、電極の機能を時間的に分離する態様である。
すなわち、図5(a)に示すように、ミスト吐出前には、ノズルプレート24に低い電圧(帯電電圧V1 )を印加して、インク液を弱く帯電させる。そして、ミスト吐出後は、同(b)に示すように、ノズルプレート24に高い電圧(加速電圧V2 )を印加して加速エネルギーを上げる。
このように、帯電と加速を時間的に分離することにより、静電力によるインク微粒子42の付着性能を確保しつつ、インク微粒子42間のクーロン反発力を抑制して、ドット径の拡大を抑えることが可能となる。
図5で説明した時間分割方式の構成は、図1乃至図4で説明した空間分割方式の構成と比較して、加速用電極28や絶縁体膜26が不要であるため、構成上簡素化できる。
〔作用効果の比較〕
本発明の実施形態による作用効果を従来型の構成(帯電加速一体型)と比較して、具体的な例で説明する。図6は、ミストの帯電と加速が一体化している従来型構成のモデルについて、ある条件を仮定して計算された印加電圧とドット径の関係を示すグラフである。計算条件として、以下の条件を用いた。
すなわち、液滴(インク微粒子)の初速30m/s,電極間距離0.5 mm,ノズル径50μm,液滴の粒径25μmにおいて、液滴の帯電量qとして次式[1] の放電条件を仮定した。
q=4π×εp ×r2 ×E×γ …[1]
ただし、式[1] において、qは帯電量,εp は液滴の誘電率,rは液滴(一つのインク微粒子)の半径,Eは電界強度、γは補正項(例えば、γ=10%〜20%程度の値の補正係数)である。
式[1] を仮定した場合の印加電圧とドット径の関係を、液滴1つ分の間隙を空けてノズル面に配置した液滴間のクーロン相互作用から数値計算した結果が図6に示されている。なお、空気抵抗についてはストークス近似を用い、液滴としては水(水性インクの主成分は水)を仮定している。
図6に示したグラフの縦軸はドット径dw[単位:μm] を示し、横軸は印加電圧V [単位:V] を示す。なお、計算条件において、電極間距離(ノズルから背面電極までの間隙)を0.5 mmとしているので、グラフの印加電圧Vの値を電極間距離(0.5 mm)で割った値が式[1] における電界強度Eとなる。図6では、γ=10%、15%、20%でそれぞれ計算した結果が示されている。
帯電加速一体方式(従来型構成)の場合、液滴帯電量qは印加電圧Vに比例するため、印加電圧Vを上げれば自動的に帯電量qが増加し、結果的に加速エネルギーが増加して着弾時間は短縮される。しかし、図6を見ると、印加電圧Vの向上による帯電量qの増加により、ドット径は印加電圧Vに対して単調に増加してしまい、着弾時間の短縮はドット径を抑制する資源とならないことがわかる。
これに対し、同じ印加電圧でもγ(帯電量の割合に相当する値)を下げることによって、ドット径が小さくなっている。γを小さくすることは、帯電量qを小さくしていくことに相当している。つまり、印加電圧Vに対する帯電量qを何らかの手段によって抑えることができれば、ドット径を小さくすることができる。図6中に示すように、例えば、200Vにおいて、帯電量qをおよそ1/2にする(γ=20%時のq=6945 [e] からγ=10%時のq=3472 [e] にする) ことにより、ドット径を1/2にすることができる。
ただし、一定の印加電圧Vに対して単純に帯電量qを下げるのみでは加速エネルギーq×Vが低下して着弾時間の遅延を招く。着弾時間が遅くなると、印字スループットが低下したり、インク飛翔時間が長くなることで空気外乱を受け易くなったりする等の弊害が生じる。そのため、加速エネルギーq×Vを一定とした条件で帯電量qを下げ、その分だけ加速電圧(印加電圧V)を上げる必要がある。
このような観点から、本発明の実施形態では、図1乃至図5で説明したとおり、帯電と加速を空間的に機能分離するか(図1乃至図4)、若しくは、時間的に分離する構成(図5)となっている。
図7は、本発明の実施形態による帯電・加速の分離方式による効果の例を示すグラフである。このグラフは、図1乃至図4で説明した空間分割方式の実施形態によるものであり、横軸は加速電圧(加速のみ)を示し、縦軸は帯電量を示す。
図7において、右上に向かって上がっている(増加する)直線群(4本)と、右下に向かって下がっている(減少している)曲線群(4本)とが示されている。前者の直線群は、ドット径を表し、後者の曲線群は着弾時間を表している。それぞれ4本ずつ(4つの条件で)サンプリングしてある。
一例として、図7において白丸で囲んだ2つのポイントP1 ,P2 に注目する。これらの点P1 ,P2 は、どちらも着弾時間が0.036 [ms] の曲線上にあるので、着弾時間は同じである。着弾時間が同じということは、略同等の加速エネルギーを与えていることを意味している。ただし、ドット径を比較すると、点P1 は80 [μm] であるのに対し、点P2 は60 [μm] となっており、P1 →P2 の間でドット径は減少している。すなわち、グラフ上で 200 [V] の加速電圧でドット径80 [μm] かつ着弾時間0.036 [ ms] を実現する帯電量はおよそ3500 [e] であるが(点P1 )、加速電圧を 350 [V] に上げて帯電量を2000 [e] に下げれば(点P2 )、着弾時間0.036 [ ms] を保った状態でドット径を60 [μm] まで落とすことができる。
このように、ミストの帯電量を抑えて、その分、加速電圧を上げることで、着弾時間を略一定に保ちつつ、ドット径の拡大を抑制することができる。
〔画像形成装置の構成例〕
次に、上述したミスト噴射装置をプリントヘッドに適用した画像形成装置の例について説明する。
図8は、本発明に係る画像処理装置の一実施形態を示すインクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示すように、このインクジェット記録装置110は、黒(K),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各インクに対応して設けられた複数のミスト吐出ヘッド(以下、「ヘッド」という)112K,112C,112M,112Yを有する印字部112と、各ヘッド112K,112C,112M,112Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部114と、記録媒体たる記録紙116を供給する給紙部118と、記録紙116のカールを除去するデカール処理部120と、前記印字部112のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙116の平面性を保持しながら記録紙116を搬送するベルト搬送部122と、印字部112による印字結果を読み取る印字検出部124と、記録済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部126とを備えている。
インク貯蔵/装填部114は、各ヘッド112K,112C,112M,112Yに対応する色のインクを貯蔵するインクタンクを有し、各タンクは所要の管路を介してヘッド112K,112C,112M,112Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部114は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
図8では、給紙部118の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
複数種類の記録媒体(メディア)を利用可能な構成にした場合、メディアの種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される記録媒体の種類(メディア種)を自動的に判別し、メディア種に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部118から送り出される記録紙116はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部120においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム130で記録紙116に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図8のように、裁断用のカッター(第1のカッター)128が設けられており、該カッター128によってロール紙は所望のサイズにカットされる。なお、カット紙を使用する場合には、カッター128は不要である。
デカール処理後、カットされた記録紙116は、搬送用ローラ対131によってニップ搬送され、プラテン132上へと送られる。プラテン132の後段(印字部112の下流側)にも搬送用ローラ対133が配置されており、前段の搬送用ローラ対131と後段の搬送用ローラ対133とが連動して記録紙116を所定の速度で搬送する。
プラテン132は記録紙116の平面性を保ちつつ記録紙116を保持(支持)する部材(記録媒体の保持手段)として機能するとともに、図1等で説明した背面電極34として機能する部材である。図8におけるプラテン132は記録紙116の幅よりも広い幅寸法を有し、少なくとも印字部112のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
記録紙116の搬送経路において、印字部112の上流側には、加熱ファン140が設けられている。加熱ファン140は、印字前の記録紙116に加熱空気を吹き付け、記録紙116を加熱する。印字直前に記録紙116を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部112の各ヘッド112K,112C,112M,112Yは、当該インクジェット記録装置110が対象とする記録紙116の最大紙幅に対応する長さを有し、そのノズル面には最大サイズの記録紙の少なくとも一辺を超える長さ(描画可能範囲の全幅)にわたりインク吐出用のノズルが複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている(図9参照)。
ヘッド112K,112C,112M,112Yは、記録紙116の送り方向に沿って上流側から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の色順に配置され、それぞれのヘッド112K,112C,112M,112Yが記録紙116の搬送方向と略直交する方向に沿って延在するように固定設置される。
ベルト搬送部122により記録紙116を搬送しつつ各ヘッド112K,112C,112M,112Yからそれぞれ異色のインクを吐出することにより記録紙116上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするノズル列を有するフルライン型のヘッド112K,112C,112M,112Yを色別に設ける構成によれば、紙送り方向(副走査方向)について記録紙116と印字部112を相対的に移動させる動作を1回行うだけで(すなわち1回の副走査で)、記録紙116の全面に画像を記録することができる。これにより、記録ヘッドが紙搬送方向と直交する方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組合せについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するヘッドを追加する構成も可能である。また、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
図8に示した印字検出部124は、印字部112の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ又はエリアセンサ)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりや着弾位置ずれなどの吐出不良をチェックする手段として機能する。各色のヘッド112K,112C,112M,112Yにより印字されたテストパターン又は実技画像が印字検出部124により読み取られ、各ヘッドの吐出判定が行われる。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定などで構成される。
印字検出部124の後段には後乾燥部142が設けられている。後乾燥部142は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
多孔質のペーパーに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパーの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部142の後段には、加熱・加圧部144が設けられている。加熱・加圧部144は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ145で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物は排紙部126から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置110では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部126A、126Bへと送るために排紙経路を切り換える不図示の選別手段が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)148によってテスト印字の部分を切り離す。また、図8には示さないが、本画像の排出部126Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられる。
〔ヘッドの構造〕
次に、ヘッドの構造について説明する。色別の各ヘッド112K,112C,112M,112Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号150によってヘッドを示すものとする。
図10はヘッド150の内部構造を示す平面透視図である。記録紙116上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド150におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッド150は、図10に示したように、インクの吐出口であるノズル151と、各ノズル151に対応するインク室152等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)153を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。なお、図10では、作図便宜上、チャンネル数(インク室ユニット153の数)を省略して描いてある。
各チャンネルのインク室152は個別供給路154を介して共通流路155に連通している。共通流路155は、接続口155A,155Bを介してインク供給源たるインクタンク(図10中不図示、図8で説明したインク貯蔵/装填部114と等価なもの)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは、図10の共通流路155を介して各チャンネルのインク室152に分配供給される。なお、図10中の符号155Cは共通流路155の本流、155Dは本流155Cから分岐された支流である。
図10に示したヘッド150の構成と、図1乃至図5で説明した構成との対応関係を説明すると、図10におけるノズル151、インク室152及び個別供給路154が図1乃至図5で説明したノズル12、インク室14及びインク供給口16にそれぞれ相当している。また、図10において符号155Dで示した共通流路の支流が図1で説明した共通流路18に相当している。
図10における各インク室ユニット153の詳細な構造は図1乃至図5で説明したとおりである。なお、図1及び図2では、圧電素子22を構成する圧電体22Aと個別電極22Cとが素子単位で個別に分離された構造を示したが、圧電体層を素子単位で分離せずに一体(一枚)とし、個別電極を分離させる(素子単位でパターニングする)ことによって、各個別電極範囲の圧電体を活性部とする複数の圧電素子を形成する構造も可能である。
図11は、図10に示したヘッド150におけるインク室ユニット153の配列構造の拡大図である。図11に示したように、多数のインク室ユニット153を主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向とに沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。
すなわち、主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット153を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd× cosθとなり、主走査方向については、各ノズル151が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
なお、印字可能幅の全幅に対応した長さのノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、用紙の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図11に示すようなマトリクス状に配置されたノズル151を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。すなわち、ノズル151-11 、151-12 、151-13 、151-14 、151-15 、151-16 を1つのブロックとし(他にはノズル151-21 、…、151-26 を1つのブロック、ノズル151-31 、…、151-36 を1つのブロック、…として)、記録紙116の搬送速度に応じてノズル151-11 、151-12 、…、151-16 を順次駆動することで記録紙116の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと記録紙116とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
そして、上述の主走査によって記録される1ライン(或いは帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向といい、上述の副走査を行う方向を副走査方向という。すなわち、本実施形態では、記録紙116の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。
本発明の実施に際してノズルの配置構造は図10及び図11に示した例に限定されない。例えば、記録紙116の送り方向と略直交する方向に記録紙116の全幅に対応する長さにわたるノズル列を備えるフルライン型ヘッドの形態として、図10に例示した構成に代えて、図12に示すように、複数のノズル151が2次元に配列された短尺のヘッドブロック150’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録紙116の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。
〔制御系の説明〕
図13は、インクジェット記録装置110のシステム構成例を示すブロック図である。同図の構成は、図1乃至図4で説明した空間分割方式によるヘッドを用いる態様である。図13に示したように、同図に示したように、インクジェット記録装置110は、通信インターフェース170、システムコントローラ172、画像メモリ174、ROM175、モータドライバ176、ヒータドライバ178、プリント制御部180、画像バッファメモリ182、電源制御部183、ヘッドドライバ184等を備えている。
通信インターフェース170は、ホストコンピュータ186から送られてくる画像データを受信するインターフェース部(画像入力手段)である。通信インターフェース170にはUSB、IEEE1394、イーサネット、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
ホストコンピュータ186から送出された画像データは通信インターフェース170を介してインクジェット記録装置110に取り込まれ、一旦画像メモリ174に記憶される。画像メモリ174は、通信インターフェース170を介して入力された画像を格納する記憶手段であり、システムコントローラ172を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ174は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ172は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置110の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、システムコントローラ172は、通信インターフェース170、画像メモリ174、モータドライバ176、ヒータドライバ178等の各部を制御し、ホストコンピュータ186との間の通信制御、画像メモリ174及びROM175の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ188やヒータ189を制御する制御信号を生成する。搬送系のモータ188とは、例えば、図8で説明した搬送用ローラ対131、133の駆動ローラに動力を与えるモータである。また、図13のヒータ189とは、例えば、図8で説明した加熱ドラム130、加熱ファン140或いは後乾燥部142などに用いられる加熱手段である。
ROM175には、システムコントローラ172のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データなどが格納されている。ROM175は、書換不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書換可能な記憶手段であってもよい。画像メモリ174は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ176は、システムコントローラ172からの指示に従って搬送系のモータ188を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ178は、システムコントローラ172からの指示に従ってヒータ189を駆動するドライバである。
プリント制御部180は、入力画像に基づいて各色インクのドットデータを生成する信号処理手段として機能する。すなわち、プリント制御部180は、システムコントローラ172の制御に従い、画像メモリ174内の画像データからインク打滴制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行い、生成した印字データ(ドットデータ)をヘッドドライバ184に供給する制御部である。
プリント制御部180には画像バッファメモリ182が備えられており、プリント制御部180における画像処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ182に一時的に格納される。なお、図13において画像バッファメモリ182はプリント制御部180に付随する態様で示されているが、画像メモリ174と兼用することも可能である。また、プリント制御部180とシステムコントローラ172とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
電源制御部183は、帯電用電源36及び加速用電源38(図3及び図4参照)のON/OFF並びに出力電圧値を制御する制御回路を含んで構成される。電源制御部183は、プリント制御部180からの指令に従って帯電用電源36及び加速用電源38の出力を制御する。
画像入力から印字出力までの処理の流れを概説すると、印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース170を介して外部から入力され、画像メモリ174に蓄えられる。この段階では、例えば、RGBの画像データが画像メモリ174に記憶される。
インクジェット記録装置110では、インク(色材) による微細なドットの打滴密度やドットサイズを変えることによって、人の目に疑似的な連続階調の画像を形成するため、入力されたデジタル画像の階調(画像の濃淡)をできるだけ忠実に再現するようなドットパターンに変換する必要がある。そのため、画像メモリ174に蓄えられた元画像(RGB)のデータは、システムコントローラ172を介してプリント制御部180に送られ、該プリント制御部180においてディザ法や誤差拡散法などを用いたハーフトーン化処理によってインク色ごとのドットデータに変換される。
すなわち、プリント制御部180は、入力されたRGB画像データをK,C,M,Yの4色のドットデータに変換する処理を行う。こうして、プリント制御部180で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ182に蓄えられる。
ヘッドドライバ184は、プリント制御部180から与えられるインク用のドットデータ(すなわち、画像バッファメモリ182に記憶されたインク用のドットデータ)に基づき、ヘッド150の各ノズル151に対応する圧電素子22を駆動するための駆動信号を出力する。つまり、プリント制御部180とヘッドドライバ184の組合せが本発明の「駆動制御手段」に相当する手段として機能している。なお、ヘッドドライバ184にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
帯電用電源36からヘッド150の帯電用電極(図1乃至図4で説明したノズルプレート24)に所定の帯電電圧V1 が印加され、加速用電源38からヘッド150の加速用電極(図1乃至図4で説明した符号28)に所定の加速電圧V2 (V1 <V2 )が印加されるとともに、ヘッドドライバ184から出力された駆動信号がヘッド150に加えられることによって、該当するノズル151からインクミストが吐出される。記録紙116の搬送速度に同期してヘッド150からのインク吐出を制御することにより、記録紙116上に画像が形成される。
上記のように、プリント制御部180における所要の信号処理を経て生成されたドットデータに基づき、ヘッド150からの液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
印字検出部124は、図8で説明したように、イメージセンサを含むブロックであり、記録紙116に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつき、光学濃度など)を検出し、その検出結果をプリント制御部180に提供する。なお、この印字検出部124に代えて、又はこれと組み合わせて他の吐出検出手段(吐出異常検出手段に相当)を設けてもよい。
他の吐出検出手段としては、例えば、ヘッド150の各インク室152内又はその近傍に圧力センサを設け、インク吐出時或いは圧力測定用の圧電素子駆動時などに、この圧力センサから得られる検出信号から吐出異常を検出する態様(内部検出方法)、或いは、レーザ発光素子などの光源と受光素子から成る光学検出系を用い、ノズルから吐出された液滴にレーザ光等の光を照射し、その透過光量(受光量)によって飛翔液滴を検出する態様(外部検出方法)などがあり得る。
プリント制御部180は、必要に応じて印字検出部124或いは図示しない他の吐出検出手段から得られる情報に基づいて、ヘッド150に対する各種補正(吐出量の補正や吐出位置の修正等)を行うとともに、必要に応じて予備吐出(「パージ」、「空吐出」、「唾吐き」などと呼ばれる場合もある。)やノズル吸引、ワイピング等のクリーニング動作(ノズル回復動作)を実施する制御を行う。
上記の如く構成されたインクジェット記録装置110によれば、従来の構成と比較して小さいドット径のドット形成が可能であり、高解像度の画像形成を実現できる。
図14は、インクジェット記録装置110における他のシステム構成例を示すブロック図である。同図の構成は、図5で説明した時間分割方式によるヘッドを用いる態様である。図14中図13に示した構成と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図13における帯電用電源36及び加速用電源38並びにこれらを制御する電源制御部183の各要素に代えて、図14ではマルチ出力電源37及びこれを制御する印加電圧制御部183’が設けられている。
印加電圧制御部183’は、マルチ出力電源37の出力電圧値を制御する制御回路を含んで構成される。印加電圧制御部183’はプリント制御部180からの指令に従い、圧電素子22の駆動タイミング(図5で説明したミストの噴射タイミング)に同期して、帯電電圧の出力と加速電圧の出力とを切り換える制御信号を出力する。印加電圧制御部183’からの制御信号に基づいてマルチ出力電源37の出力電圧が変更され、ノズルプレート24(帯電・加速兼用電極)への印加電圧が切り換えられる。
なお、マルチ出力電源37は、本発明の「電圧印加手段」に相当し、プリント制御部180及び印加電圧制御部183’の組合せが本発明の「電界制御手段」に相当している。
このような構成の態様によっても、従来の構成と比較して小さいドット径のドット形成が可能であり、高解像度の画像形成を実現できる。
また、上述した実施形態の変形例として、空間分割方式と時間分割方式とを組み合わせる態様も可能である。この場合、例えば、装置構成は図1乃至図4で説明した空間分割方式による電極の配置を用い、各電極への電圧の印加制御に関して時間分割方式と同様の制御を行う。
上述の説明では、画像形成装置の一例としてインクジェット記録装置を例示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。例えば、印画紙に非接触で現像液を塗布する写真画像形成装置等についても本発明のミスト噴射装置を適用できる。また、本発明に係るミスト噴射装置の適用範囲は画像形成装置に限定されず、ミスト吐出ヘッド(噴射ヘッド)を用いて処理液や薬液その他各種の液体を被吐出媒体に向けて噴射する各種の装置(塗装装置、塗布装置など)について本発明を適用することができる。
本発明の第1の実施形態に係るミスト噴射装置の基本構成を示す断面図 図1中の矢印2A方向から見た平面図 ノズル部分を模式的に描いた拡大図 他の実施形態の要部構成を示す模式拡大図 本発明の第2の実施形態に係るミスト噴射装置の要部構成を示す模式拡大図 従来型構成のモデル(帯電加速一体型)について計算された印加電圧とドット径の関係を示すグラフ 本発明の実施形態による帯電・加速の分離方式について、ドット径と着弾時間をそれぞれパラメータとして計算された加速電圧と帯電量の関係を示すグラフ 本発明に係る画像処理装置の一実施形態を示すインクジェット記録装置の全体構図 図8に示したインクジェット記録装置の印字部周辺の要部平面図 ヘッドの内部構造を示す平面透視図 図10に示したヘッドにおけるインク室ユニットの配列構造の拡大図 フルライン型ヘッドの他の構成例を示す平面透視図 本例のインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図 本例のインクジェット記録装置における他のシステム構成例を示すブロック図
符号の説明
10…ミスト噴射装置、12…ノズル、14…インク室、16…インク供給口、20…樹脂フイルム、22…圧電素子、24…ノズルプレート、26…絶縁体膜、28…加速用電極、32…記録媒体、34…背面電極、36…帯電用電源、37…マルチ出力電源、38…加速用電源、42…インク微粒子(帯電ミスト)、110…インクジェット記録装置(画像形成装置)、112…印字部、112K,112C,112M,112Y…ヘッド、114…インク貯蔵/装填部、116…記録紙、132…プラテン(背面電極)、150…ヘッド、151…ノズル、152…インク室、153…インク室ユニット、154…個別供給路、172…システムコントローラ、180…プリント制御部、184…ヘッドドライバ、183…電源制御部、183’…印加電圧制御部

Claims (9)

  1. 液が充填される液室と、
    前記液に接触して前記液を帯電させる帯電用電極と、
    前記液室内の液に振動エネルギーを与えることで前記液を液滴化し、帯電ミストを発生させる振動発生手段と、
    前記帯電ミストを吐出するための吐出口を含む吐出面に対向して配置され、前記吐出口から吐出された前記帯電ミストを付着させる被吐出媒体を保持する背面電極と、
    前記吐出口の縁端部から径方向の外側に向かって所定距離を隔てた位置に配置され、対向する前記背面電極との間に加速電界を発生させる加速用電極と、
    前記帯電用電極に帯電電圧を印加する帯電電圧印加手段と、
    前記加速用電極に前記帯電電圧よりも高い加速電圧を印加し、前記帯電電圧印加手段からの印加電圧によって前記帯電用電極と前記背面電極との間に発生する電界強度よりも大きい電界強度の前記加速電界を前記加速用電極と前記背面電極との間に発生させる加速電圧印加手段と、
    を備えたことを特徴とするミスト噴射装置。
  2. 前記吐出口が形成されたノズルプレートが前記帯電用電極として機能する構成であることを特徴とする請求項1記載のミスト噴射装置。
  3. 前記帯電用電極と前記加速用電極の間に絶縁体層が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のミスト噴射装置。
  4. 液が充填される液室と、
    前記液に接触するとともに、前記液を帯電させる帯電電圧又は吐出口から吐出された帯電ミストを加速させるための加速電界を発生させる加速電圧が選択的に印加される帯電兼加速用電極と、
    前記液室内の液に振動エネルギーを与えることで前記液を液滴化し、前記帯電ミストを発生させる振動発生手段と、
    前記帯電ミストを吐出するための前記吐出口を含む吐出面に対向して配置され、前記吐出口から吐出された前記帯電ミストを付着させる被吐出媒体を保持する背面電極と、
    前記帯電兼加速用電極に前記帯電電圧又は前記帯電電圧よりも高い前記加速電圧を選択的に印加する電圧印加手段と、
    前記電圧印加手段による前記帯電兼加速電極への印加電圧を時間分割で制御し、前記帯電電圧の印加時に前記帯電兼加速用電極と前記背面電極との間に第1の電界強度の電界を発生させる一方、前記加速電圧の印加時に前記第1の電界強度よりも大きな第2の電界強度の前記加速電界を前記帯電兼加速用電極と前記背面電極との間に発生させる電界制御手段と、
    を備えたことを特徴とするミスト噴射装置。
  5. 前記吐出口が形成されたノズルプレートが前記帯電兼加速用電極として機能する構成であることを特徴とする請求項4記載のミスト噴射装置。
  6. 前記振動発生手段は圧電素子で構成されており、
    該圧電素子を超音波振動させる駆動信号を出力する駆動制御手段を具備していることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載のミスト噴射装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項記載のミスト噴射装置を有し、前記吐出口から吐出した液滴によって被吐出媒体上に画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  8. 液室に充填された液と接触する帯電用電極に帯電電圧を印加して前記液を帯電させるとともに、前記液に振動エネルギーを与えることで前記液を液滴化して帯電ミストを発生させ、
    前記帯電ミストの吐出口を含む吐出面に対向して配置された背面電極に保持した被吐出媒体に向けて前記帯電ミストを前記吐出口から吐出し、
    前記吐出口の縁端部から径方向の外側に向かって所定距離を隔てて配置した加速用電極に前記帯電電圧よりも高い加速電圧を印加することで、前記帯電用電極と前記背面電極との間に発生する電界強度よりも大きい電界強度の加速電界を前記加速用電極と前記背面電極との間に発生させ、
    前記加速電界の静電力によって前記帯電ミストを加速して該帯電ミストを前記被吐出媒体に付着させることを特徴とするミスト噴射方法。
  9. 液室に充填された液と接触する帯電兼加速用電極に帯電電圧を印加して前記液を帯電させるとともに、前記液に振動エネルギーを与えることで前記液を液滴化して帯電ミストを発生させ、
    前記帯電ミストの吐出口を含む吐出面に対向して配置された背面電極に保持した被吐出媒体に向けて前記帯電ミストを前記吐出口から吐出し、
    前記帯電兼加速電極への印加電圧を時間分割で制御して、前記帯電兼加速用電極に前記帯電電圧又は前記帯電電圧よりも高い前記加速電圧を選択的に印加し、
    前記帯電電圧の印加時に前記帯電兼加速用電極と前記背面電極との間に第1の電界強度の電界を発生させる一方、前記加速電圧の印加時に前記第1の電界強度よりも大きな第2の電界強度の前記加速電界を前記帯電兼加速用電極と前記背面電極との間に発生させ、
    前記加速電界の静電力によって前記帯電ミストを加速して該帯電ミストを前記被吐出媒体に付着させることを特徴とするミスト噴射方法。
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