JP2006305912A - ミスト噴射装置及び方法並びに画像形成装置 - Google Patents

ミスト噴射装置及び方法並びに画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】帯電したミストクラスタを集束させ、着弾時のドット径の拡大を抑制することができるミスト噴射装置及び方法並びにこれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】帯電ミスト(42)を吐出するための吐出口(12)と背面電極(34)との間に、ミストクラスタの集束効果を有する不均一電界を発生させ、この電界の作用によって帯電ミストを集束しつつ加速して被吐出媒体(32)に付着させる。吐出口(12)の外側に逆テーパ形状などの凹部(25)による電極面を形成する態様や、吐出口(12)の外側に電極をパターニングし、各電極に異なる電圧を印加する態様によってミスト集束効果のある電界を発生させる。
【選択図】 図3

Description

本発明はミスト噴射装置及び方法並びに画像形成装置に係り、特に超音波を用いて液体をミスト化して噴射する装置及び方法、並びにミスト噴射されたインク微粒子の集合体(インクミスト)によって画像記録を行う画像形成装置に関する。
従来、超音波振動を利用してインクミスト(微小インク粒子)流を発生させ、このインクミストを群(クラスタ)で記録媒体上に付着させることによって画像記録を行うインクミスト方式の画像記録装置(インクミストプリンタ)が提案されている(特許文献1〜4参照)。また、集束超音波とノズルを用いたプリントヘッドの構成についての提案もなされている(非特許文献1,2)。
特開昭62−85948号公報 特開昭62−111757号公報 特開平2−134250号公報 特開平5−57891号公報 『集束超音波とノズルを用いたプリントヘッドのインク滴吐出に関する検討』(亀山俊平他,日本音響学会誌,vol 60 ,No.2,(2004),p53 -60)
ミストは微液滴の集合体(クラスタ)であるため、空気抵抗の影響による着弾時間の遅延と空気外乱によるばらつきが著しい。そこで、ミストクラスタを構成する微液滴を帯電させて電界により加速する手段が用いられているが(特許文献1,2等)、その際、帯電した微液滴間でクーロン反発力が生じてミストクラスタが膨張するため、着弾時のドット径が拡大することは原理的に避けられない。また、ミストは空気外乱の影響を受けやすいこともあって、ターゲット付近での空気流によるクラスタの横広がり(扁平化)が無視できない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ミストクラスタを集束させ、ドット径の拡大を抑制することができるミスト噴射装置及び方法並びにこれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に係るミスト噴射装置は、液が充填される液室と、前記液室に充填された液を吐出するための吐出口と、前記液に接触して前記液を帯電させる第1の電極部と、前記液室内の液に振動エネルギーを与えることで前記液を液滴化し、帯電ミストを発生させる振動発生手段と、前記吐出口を含む吐出面に対向して配置され、前記吐出口から吐出された前記帯電ミストを付着させる被吐出媒体を保持する背面電極と、前記吐出口の縁端部から径方向の外側に設けられ、前記吐出口から吐出された前記帯電ミストを前記被吐出媒体に向けて集束しつつ加速する電界を前記背面電極との間に発生させる第2の電極部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、第1の電極部が液に接した状態で当該第1の電極部に電圧を印加すると液が帯電し、振動発生手段の駆動によって吐出口から帯電ミストが放出される。吐出口より放出された帯電ミストは、背面電極と第2の電極部との間の空間に形成される電界の静電力によって集束されながら加速され、被吐出媒体に着弾する。これにより、着弾時のドット径の拡大を抑制することができる。
帯電ミストを集束させるために必要な空間電位の分布は、背面電極及び第2の電極部の電極形状やパターニング並びに各電極の電位などを定めることによって実現される。帯電した微液滴間のクーロン反発力に打ち勝ってミストクラスタを集束させるには、電気力線が一様に平行な均一電界(電場)では不十分であるため、少なくとも集束目標位置付近の空間電位に比べてその外側の空間電位が高くなる(集束目標位置付近の空間電位が低くなる)ような不均一電界を形成する。
請求項2に係る発明は、請求項1記載のミスト噴射装置の一態様に係り、前記吐出口が形成され、前記第1の電極部として機能する接液面と前記第2の電極部として機能する凹凸面形状とを有するノズルプレートを備えていることを特徴とする。
吐出口が形成されるノズルプレート自体を第1の電極部及び第2の電極部として機能させる電極部材とする構成が可能であり、背面電極に対向するノズルプレートの電極形状を凹凸面形状(非平面形状)とすることによって、不均一電界を形成し、これによってミストクラスタを集束して被吐出媒体に付着させることができる。
請求項3に係る発明は、請求項2記載のミスト噴射装置の一態様に係り、前記ノズルプレートの吐出面側において前記吐出口の周囲に、該吐出口から液の吐出方向に向かって断面積が次第に増加する逆テーパ形状の凹部が形成されており、前記凹部とその周囲から成る凹凸面形状によって前記第2電極部が構成されることを特徴とする。
吐出口の外側に逆テーパ形状の電極面を形成することによって、不均一電界を形成し、これによってミストクラスタを集束して被吐出媒体に付着させることができる。
請求項4に係る発明は、請求項2記載のミスト噴射装置の一態様に係り、前記ノズルプレートの吐出面側において前記吐出口の周囲に、該吐出口よりも大きい開口の凹部が形成され、該凹部は前記吐出口の縁端部から径方向の外側に向かって所定距離の範囲で前記吐出方向に垂直な平面部を有しており、当該凹部とその周囲から成る凹凸面形状によって前記第2の電極部が構成されることを特徴とする。
請求項4に示したように、吐出口の縁端部から所定距離だけ離れた位置から集束用の電極部を張り出すような構成も可能である。
請求項5に係る発明は、請求項1記載のミスト噴射装置の一態様に係り、前記吐出口が形成され、前記第1の電極部として機能する接液面を有する第1のノズル電極部材と、前記第1のノズル電極部材の吐出面側において前記吐出口の縁端部から径方向の外側に向かって所定距離を隔てた位置に配置され、前記第2の電極部として機能する第2のノズル電極部材と、前記第1のノズル電極部材に第1の電圧を印加する第1の電圧印加手段と、前記第2のノズル電極部材に前記第1の電圧よりも高い第2の電圧を印加する第2の電圧印加手段と、を備えたことを特徴とする。
第1の電極部と第2の電極部とを別々のノズル電極部材によって構成して、それぞれのノズル電極部材に異なる電圧を印加することにより、不均一電界を形成し、これによってミストクラスタを集束して被吐出媒体に付着させることができる。
この場合、第1のノズル電極部材と第2のノズル電極部材の間に絶縁体層(絶縁部材)を介在させ、両電極間を電気的に絶縁させておくことで、それぞれの電極の機能を確実に分離することができる。
なお、第1の電圧印加手段によって印加される第1の電圧及び第2の電圧印加手段によって印加される第2の電圧の各電圧値に関しては、電極の配置構造(例えば、電極間距離)などの装置条件や望ましいドット径、並びに望ましい着弾時間などの条件から適切な値に設定される。
請求項6に係る発明は、請求項5記載のミスト噴射装置の一態様に係り、前記第2のノズル電極部材として電磁レンズが用いられていることを特徴とする。
電磁レンズを用いることで、より効率的に帯電ミストを集束させることができる。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6の何れか1項記載のミスト噴射装置の一態様に係り、前記振動発生手段は圧電素子で構成されており、該圧電素子を超音波振動させる駆動信号を出力する駆動制御手段を具備していることを特徴とする。
液のミスト化に必要な振動エネルギーを発生させる手段として圧電素子を好適に用いることができる。
請求項8に係る発明は、前記目的を達成するための画像形成装置を提供する。すなわち、請求項8に係る画像形成装置は、請求項1乃至7の何れか1項記載のミスト噴射装置を有し、前記吐出口から吐出した液滴によって被吐出媒体上に画像を形成することを特徴とする。
入力された画像データに基づいて振動発生手段の駆動が制御され、吐出口から帯電ミスト(液滴)が吐出される。吐出された帯電ミストのクラスタは不均一電界の静電力によって集束されつつ加速され、被吐出媒体上に着弾する。こうして被吐出媒体上に付着したミストクラスタによってドットが形成される。画像データに応じて液滴の吐出タイミングや吐出量を制御することにより、被吐出媒体上に所望の画像(ドット配置)を記録することができる。本発明の画像形成装置によれば、高画質かつ高速の画像形成が可能になる。
高解像度の画像出力を実現するためには、液滴を吐出する吐出口と、該吐出口に対応した圧力室及び振動発生手段とを含んで構成される吐出素子(液室ユニット)を複数配列させたミスト吐出ヘッドを用いる態様が好ましい。この場合、ミスト吐出ヘッドの吐出面に帯電用電極、加速用電極、或いは帯電兼加速電極が設けられる。
ミスト吐出ヘッドの構成例として、被吐出媒体の全幅に対応する長さにわたって複数の吐出口(ノズル)を配列させたノズル列を有するフルライン型のミスト吐出ヘッドを用いることができる。
この場合、被吐出媒体の全幅に対応する長さに満たないノズル列を有する比較的短尺の吐出ヘッドモジュールを複数個組み合わせ、これらを繋ぎ合わせることで全体として被吐出媒体の全幅に対応する長さのノズル列を構成する態様がある。
フルライン型のミスト吐出ヘッドは、通常、記録媒体の相対的な送り方向(相対的搬送方向)と直交する方向に沿って配置されるが、搬送方向と直交する方向に対して、ある所定の角度を持たせた斜め方向に沿ってミスト吐出ヘッドを配置する態様もあり得る。
カラー画像を形成する場合は、複数色のインクの色別にフルライン型のヘッドを配置してもよいし、1つのヘッドから複数色のインクを吐出可能な構成としてもよい。
「被吐出媒体」は、吐出口から吐出される液の付着を受ける媒体であり、画像形成装置においては、記録紙等の記録媒体がこれに相当する。すなわち、「被吐出媒体」は、記録媒体、印字媒体、被画像形成媒体、被記録媒体、受像媒体など呼ばれ得るものであり、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フイルム、布、配線パターン等が形成されるプリント基板、中間転写媒体、その他材質や形状を問わず、様々な媒体を含む。
被吐出媒体とミスト吐出ヘッドを相対的に移動させる搬送手段は、停止した(固定された)ヘッドに対して被吐出媒体を搬送する態様、停止した被吐出媒体に対してヘッドを移動させる態様、或いは、ヘッドと被吐出媒体の両方を移動させる態様の何れをも含む。
請求項9に係る発明は、前記目的を達成する方法発明を提供する。すなわち、請求項9に係るミスト噴射方法は、液室に充填された液と接触する第1の電極部に電圧を印加して前記液を帯電させるとともに、前記液に振動エネルギーを与えることで前記液を液滴化して帯電ミストを発生させ、前記帯電ミストの吐出口を含む吐出面に対向して配置された背面電極に保持した被吐出媒体に向けて前記帯電ミストを前記吐出口から吐出し、前記吐出口の縁端部から径方向の外側に設けられた第2の電極部と前記背面電極との間に不均一電界を発生させ、前記不均一電界の静電力によって前記帯電ミストを前記被吐出媒体に向けて集束しつつ加速して、該帯電ミストを前記被吐出媒体に付着させることを特徴とする。
本発明によれば、帯電ミストの吐出口と背面電極との間に、ミストクラスタの集束に適した電界を発生させ、この電界の作用によって帯電ミストを集束しつつ加速して被吐出媒体に付着させる構成にしたので、着弾時のドット径の拡大を抑制することがでる。
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔第1の実施形態〕
図1は本発明の第1の実施形態に係るミスト噴射装置の基本構成を示す断面図である。図示のミスト噴射装置10において、符号12はインクミストの吐出口となるノズル、14はインク室、16はインク供給口、18はインク室14へ供給するインクを収容する共通流路、20は絶縁性の樹脂フイルム、22は圧電素子である。同図では、1つのノズル12に対応したインク室ユニット(1チャンネル分の液滴吐出素子)の断面図を示したが、プリントヘッド(「印字ヘッド」、或いは「記録ヘッド」ともいう)などのミスト吐出ヘッドに適用される場合は、複数のチャンネルが1次元(列状)又は2次元(面状)に配列された構造となる。
ノズル12が形成されたノズルプレート24は、金属などの導電材料で構成されており、インク液を帯電させる帯電用電極(第1の電極部に相当)及び帯電ミストを集束しつつ加速する集束兼加速用電極(第2の電極部に相当)として機能する。
ノズル12は、ノズルプレート24のインク室14側の面(図1において下面)からインク吐出方向(図1の上方向)に向かって断面積(内口径)が次第に減少するテーパ形状(先細り形状)を有している。また、ノズルプレート24のインク吐出側の面(インク室14と反対側の面、図1において上側の面)には、インク吐出方向に向かって断面積(内口径)が次第に増加する逆テーパ形状の凹部25がノズル12(吐出口)の外側周囲に形成されている。
図1のノズルプレート24において、インクと接するノズル12の内周面12Aとその近傍部分が帯電用電極(第1の電極部)として機能する部分であり、ノズル12の吐出開口よりも外側に形成された逆テーパ形状の凹部25の内周面(符号25A)と該凹部25の外側周囲(図1中符号24Aで示した平坦面領域)とから成る非平面形状(凹凸面形状)の電極面が集束兼加速用電極(第2の電極部)として機能する部分である。
以下、説明の便宜上、この凹部25内周面を「集束用凹部電極面25A」という。
集束用凹部電極面25Aの逆テーパ角度θは(ただし、θは図示のように片側の斜面への開き角度とする。)、集束加速電界の電気力線がノズル12内へ引き込まれないようにする観点から60度以上であること(θ≧60deg)が好ましい。
また、ノズルプレート24の集束用凹部電極面25Aよりも外側周囲の平坦面領域(符号24Aで示した水平面の領域)は、集束用凹部電極面25Aとの形状差によってミスト集束に適した電界を形成するために必要な電気力線の生成に寄与する電極部であり、以下、この平坦面領域を「集束用凸部電極面24A」という。すなわち、本実施形態の場合、集束用凹部電極面25Aと集束用凸部電極面24Aとを含んだ電極面が「第2の電極部」に相当している。
インク室14の内周面は放物面形状を成し、当該放物面14Aの焦点位置Fにノズル12のインク室14側開口径の中心が位置するようにインク室形成プレート30とノズルプレート24とが接合されている。この放物面14Aは圧電素子22が発生する超音波を反射する反射板となるため、高反射率の観点からインク室形成プレート30に金属材料を用いることが好ましい。
樹脂フイルム20は、インク室形成プレート30を挟んでノズルプレート24と反対側に配置されており、インク室14の一部の面(図1において底面)を封止する構成でインク室形成プレート30に接合されている。共通流路18からインク供給口16を通じて導入されたインクは、放物面14Aと樹脂フイルム20面及びノズルプレート24により囲まれた空間(インク室14)に充填される。
樹脂フイルム20のインク室14と反対側の面(図1において下側の面)には、振動子として機能する圧電素子22が接合されている。図2に圧電素子22の平面図(図1中の矢印2A方向から見た図)を示す。図2に示したように、圧電素子22は、放物面14Aの上流側開口14Bを覆う大きさの面積を有する。同図では、放物面14Aの上流側開口14Bよりも大きな面積を有する略正方形状の圧電素子22を例示したが、圧電素子22の平面形状は、正方形に限定されず、長方形、菱形などに代表される四角形、六角形、八角形、その他の多角形、或いは円、楕円など、多様な形態があり得る。なお、図2において符号14Cで示した破線円は、放物面14Aの下流側開口(ノズルプレート24に接する開口の縁)である(図1参照)。
図1に示したとおり、圧電素子22は、圧電体22Aを挟んでその両面に電極22B,22Cが形成された構造を有する。図1の例では、樹脂フイルム20に接合される側の電極22Bが共通電極であり、他方の電極22Cが独立した駆動電極(以下、「個別電極」という。)となっている。
かかる構成において、圧電素子22の個別電極22Cに高周波の駆動信号(駆動電圧)を印加することによって圧電素子22を振動させ、超音波を発生させる。樹脂フイルム20はその柔軟性によって圧電素子22とともに振動し、樹脂フイルム20を介してインク中に超音波が放射される。
圧電素子22からインク中に放射された超音波は、インクを媒質としてインク室14内を伝播し、放物面14Aでの反射によって焦点位置F付近(ノズル12の中央部付近)に集束する。図1では、超音波の振動数を持った圧力波の波面の進行方向を破線によって模式的に示している。この集束された超音波のエネルギーによってノズル12部の液面(メニスカス)に周波数固有のキャピラリ波(毛細表面波,capillary wave)が発生し、微細な表面波の波頭部からインク微粒子が分離することにより、ノズル12からミスト状の微粒子群(ミストクラスタ)が噴射される。
記録紙に代表される記録媒体(被吐出媒体)32は、ノズルプレート24のインク吐出面(図1では集束用凸部電極面24Aの平面)から一定の距離を保って搬送される。記録媒体32の裏面側(インク粒子が付着する記録面の反対側)には、平板状の背面電極34が配設されており、記録媒体32は背面電極34に保持(支持)される。背面電極34とノズルプレート24(ノズル電極)の間に直流電圧を印加することにより、ノズル部のインク液をプラスに帯電させるとともに、電極間に電界(ミスト集束効果のある加速電界)を発生させ、ノズル12から噴射された帯電ミストを静電力によって集束しつつ加速して記録媒体32上に付着させる。
図3はノズル部分を模式的に描いた拡大図である。接地された背面電極34は、ノズルプレート24と平行に配置され、ノズルプレート24によって構成されるノズル電極の対向電極として機能する。図示のように、ノズル電極(ノズルプレート24)には帯電兼加速用電源36の正極が接続され、所定の直流電圧が印加される。この電圧印加状態で圧電素子22(図1参照)を駆動することにより、図3に示したように、ノズル12部の液面40に電荷が誘起され、液面40からプラスに帯電したインク微粒子42のクラスタ(帯電ミスト)が噴射される。
また、ノズル電極(ノズルプレート24)及び背面電極34の電極間には帯電したインク微粒子42のクラスタを記録媒体32に向けて集束させつつ加速する電界が形成される。なお、電極間に図示した実線矢印は、各領域の電気力線を模式的に示している。
ノズル12の開口部の外側周囲に逆テーパ形状の集束用凹部電極面25Aを形成したことにより、図中のAで示した領域(ノズル12の開口部の位置に対応した電界領域)の空間電位は、図中のBで示した領域(集束用凸部電極面24Aの位置に対応した電界領域)の空間電位よりも小さくなっている。かかる空間電位差及びそれによる不均一電界によってインク微粒子42の帯電ミストは、ノズル12の中心軸CLnと記録媒体32の交点位置Px(図3におけるノズル12穴の直上位置)に向かって集束される。
これにより、記録媒体32上に記録されるドットのドット径の広がりを抑制することができ、高精細な画像記録が可能となる。
なお、ノズルプレート24の厚さhに対するノズル長h及び凹部25の深さh、ノズル12の内周面12Aのテーパ角θNZ、ノズル径φ(Nz)(ノズル12の最狭窄部の直径)などの具体的な数値については、背面電極34までの距離、印加電圧、記録密度などの各種設計条件との関係から適切な値に設計される。
また、帯電兼加速用電源36として印加電圧を制御可能な電源(例えば、マルチ出力電源)を用い、ノズル電極(ノズルプレート24)に印加する電圧値を切り替えることにより、帯電機能(帯電電圧印加時)と加速機能(加速電圧印加時)とを時間的に分離する態様も可能である。
〔第2の実施形態〕
図4は第2の実施形態の要部構成を示す模式拡大図である。図4中図3に示した構成と同一又は類似する要素については同一の符号を付し、その説明は省略する。
図3では、ノズルプレート24の吐出面側に逆テーパ形状の凹部25を形成した例を述べた。この凹部25に代えて、図4に示した例では、ノズルプレート24の吐出面側に階段状の凹部26が形成されている。この凹部26は、底面部に相当する水平面26Aと内周の壁面部に相当する垂直面26Bとから構成されており、該凹部26とその外側周囲(図4中符号24Aで示した平坦面領域)とから成る非平面形状(凹凸面形状)の電極面が集束兼加速用電極(第2の電極部に相当)として機能する。図4に示すノズル電極の構成は、電鋳のオーバーハングによって容易に作成可能である。
図4のような構造によれば、図中のAで示した領域(ノズル12の開口部の位置に対応した電界領域)の空間電位は、図中のBで示した領域(集束用凸部電極面24Aの位置に対応した電界領域)の空間電位よりも小さくなり、かかる空間電位差及びそれによる不均一電界によってインク微粒子42の帯電ミストは、ノズル12の中心軸CLnと記録媒体32の交点位置Px(図4におけるノズル12穴の直上位置)に向かって集束される。
これにより、記録媒体32上に記録されるドットのドット径の広がりを抑制することができ、高精細な画像記録が可能となる。
図4に示した構造における凹部26の内径φ、或いはノズル12の開口の縁端面から径方向の外側に向かって垂直面26Bまでの距離u1(すなわち水平面26Aの長さ)などの具体的な数値については、背面電極34までの距離、印加電圧、記録密度などの各種設計条件との関係から適切な値に設計される。
〔第3の実施形態〕
図5は第3の実施形態の要部構成を示す模式拡大図である。図5中図4に示した構成と同一又は類似する要素については同一の符号を付し、その説明は省略する。
図4では、ノズルプレート24の吐出面側に水平面26Aと垂直面26Bから成る階段状の凹部26を形成した例を述べた。この凹部26に代えて、図5に示した例では、ノズルプレート24の吐出面側に水平面26Aと傾斜面(逆テーパ形状の内壁面)26Cから成る凹部26が形成されている。この凹部26の水平面(底面)26A及び傾斜面(逆テーパ形状の内壁面)26Cと、該凹部26の外側周囲(図5中符号24Aで示した平坦面領域)とから成る非平面形状(凹凸面形状)の電極面が集束兼加速用電極(第2の電極部に相当)として機能する。
図5のような構造によれば、図中のAで示した領域(ノズル12の開口部の位置に対応した電界領域)の空間電位は、図中のBで示した領域(集束用凸部電極面24Aの位置に対応した電界領域)の空間電位よりも小さくなり、かかる空間電位差及びそれによる不均一電界によってインク微粒子42の帯電ミストは、ノズル12の中心軸CLnと記録媒体32の交点位置Px(図5におけるノズル12穴の直上位置)に向かって集束される。
これにより、記録媒体32上に記録されるドットのドット径の広がりを抑制することができ、高精細な画像記録が可能となる。
なお、図5に示した構造における凹部26の内径φ、或いはノズル12の開口の縁端面から径方向の外側に向かって傾斜面26Cまでの距離u(すなわち水平面26Aの長さ)、傾斜面26Cの逆テーパ角ψなどの具体的な数値については、背面電極34までの距離、印加電圧、記録密度などの各種設計条件との関係から適切な値に設計される。
〔第4の実施形態〕
図6は第4の実施形態の要部構成を示す模式拡大図である。図6中図3に示した構成と同一又は類似する要素については同一の符号を付し、その説明は省略する。
図6に示す第4の実施形態では、ノズル電極を層分離した構成によってミスト集束効果のある加速電界を発生させている。すなわち、第1層の電極であるノズルプレート24(第1のノズル電極部材に相当)の吐出側の面(インク室14と反対側の面、図1において上側の面)に絶縁体膜44を挟んで電極膜(第2のノズル電極部材に相当、以下、「第2層の電極」という。)46が階段状に積層形成されている。
ノズルプレート24のインク吐出面側(図6において上面側)において、ノズル12の開口の周囲には、ノズル12開口の縁端面から径方向の外側に所定距離u離れた位置に絶縁体膜44が形成されている。
ノズル12開口の縁端面からノズルプレート24の面内で所定距離uよりも内側の範囲(符号24Bで示した領域)には絶縁体膜44が形成されておらず、当該領域ではノズルプレート24の面(第1層の電極面)が露出している。また、この絶縁体膜44の上には第2層の電極46が設けられている。この第2層の電極46は、ノズル12開口の縁端面から径方向の外側に向かってノズルプレート24の面内で所定距離u4(ただし、u<u)だけ離れた位置に形成されている。
つまり、ノズル12の開口を中心に、これと同心円状に絶縁体膜44の開口部(絶縁体膜44が無い領域)と第2層の電極46の開口部(第2層の電極46が無い領域)が形成されており、ノズル12の開口径をφ(Nz)、絶縁体膜44の開口径をφ(In)、第2層の電極46の開口径をφ(Es)とするとき、φ(Nz)<φ(In)<φ(Es)の関係を満たす。
なお、所定距離u,uの具体的な数値については、ノズル径、ノズルピッチ、背面電極34までの距離、印加電圧などの各種設計条件との関係から適切な値に設計される。
図示のように、第1層の電極(ノズルプレート24)には第1の電源(第1の電圧印加手段に相当)37の正極が接続され、相対的に低電圧の直流電圧V1(第1の電圧に相当)が印加される。その一方、第2層の電極46には第2の電源(第2の電圧印加手段に相当)38の正極が接続され、相対的に高電圧の直流電圧V2 (第2の電圧に相当、ただし、V1 <V2 )が印加される。
こうして、第2層の電極46に第1層の電極(ノズルプレート24)よりも高い電位を与えることにより、図中のAで示した領域(ノズル12の開口部の位置に対応した電界領域)の空間電位を、図中のBで示した領域(第2層の電極46の位置に対応した電界領域)の空間電位よりも小さくする。
かかる空間電位差及びそれによる不均一電界によってインク微粒子42の帯電ミストは、ノズル12の中心軸CLnと記録媒体32の交点位置Px(図6におけるノズル12穴の直上位置)に向かって集束される。
これにより、記録媒体32上に記録されるドットのドット径の広がりを抑制することができ、高精細な画像記録が可能となる。
図6に示した構成の変形例として、図7に示すように、第2層の電極46の端面(符号46B)を逆テーパ形状に形成する態様も可能である。なお、図7中図6に示した構成と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図7に示すような構成であれば、第2層の電極46の材料としてはSi(シリコン)を用い、絶縁体膜44としてはSiO(二酸化珪素)を用いてエッチング加工が可能である。
〔第5の実施形態〕
図8は第5の実施形態の要部構成を示す模式拡大図である。図8中図6に示した構成と同一又は類似する要素については同一の符号を付し、その説明は省略する。
図6における第2層の電極46に代えて、図8の実施形態では絶縁体膜44の上にフレネル電磁レンズ48が設けられている。なお、本発明の実施に際して、電磁レンズの形態はフレネル型に限定されず、球面電磁レンズなど、他の形態の電磁レンズを用いることも可能である。フレネル電磁レンズ48や球面電磁レンズに代表される電磁レンズを用いることで、より効率的に帯電ミストを集束させることができる。
〔計算例〕
一般に、空間電位は次のポアソン方程式で表される。
Δφ=−(ρ/ε)
ここで、φは電位、ρは電荷密度、εは誘電率、Δはラプラス演算子(ラプラシアン)である。ρ、εを空間に適宜割り振って、例えばガウスザイデル法等の数値解析法を用いてこれを解けば、任意の空間電荷密度分布、空間誘電率分布に対する電位分布が求められる。また、電位分布が求まれば、次式
E=−∇φ
によって電界が求まる(Eは電界、∇はナブラ演算子である)。
第1の実施形態で説明した構成と類似した構成(第1の実施形態におけるテーパ形状のノズル12を、ストレート形状のノズルに置き換えた構成)について、図9に示すパラメータを用いて計算した電位と、一定の水平間隔を以って初期点を設定し、電位勾配を追跡した結果の電気力線を図10に示す。
図10における符号12,24,34は、図3で説明した構成要素との対応を示している。すなわち、図10中符号24で示した斜線部はノズル電極領域、符号12はノズルであり、このノズル内部の密斜線部はインク領域である。符号34で示した斜線部はノズル電極から500[μm]離れた対向面の電極(背面電極)領域であり、GND接続を想定している。また、ノズル電極表面はおよそ200 [V]である。目安として、同図中に、200[V],100[V],50[V],25[V]の各電位の等電位面(線)を示した。
なお、計算の便宜上、電極は金属ではなく、ポリエチレン(誘電体)の物性を用いたが、解としての空間電位さえ実現可能範囲であればこのように設定しても特に支障はない。また、インク領域の電荷密度は最悪の場合を想定して電極と同じとした。インクの誘電率は水のものを用いた。
図10に示されているように、上記の条件でもノズル電極の空間的な形状のみで(ノズル12周囲に形成した逆テーパ形状の凹部で)、集束効果が得られることがわかる。
また、上記の条件において、電気力線のノズル12への引き込みを防止するために、ノズル12外側に形成される集束用逆テーパ角は、60[deg]以上とすることが望ましい。ただし、図5で示したようにノズル12の開口部より離れた位置から集束用電極を張り出す構成の場合には、この限りでない。
〔画像形成装置の構成例〕
次に、上述したミスト噴射装置をプリントヘッドに適用した画像形成装置の例について説明する。
図11は、本発明に係る画像処理装置の一実施形態を示すインクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示すように、このインクジェット記録装置110は、黒(K),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各インクに対応して設けられた複数のミスト吐出ヘッド(以下、「ヘッド」という)112K,112C,112M,112Yを有する印字部112と、各ヘッド112K,112C,112M,112Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部114と、記録媒体たる記録紙116を供給する給紙部118と、記録紙116のカールを除去するデカール処理部120と、前記印字部112のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙116の平面性を保持しながら記録紙116を搬送するベルト搬送部122と、印字部112による印字結果を読み取る印字検出部124と、記録済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部126とを備えている。
インク貯蔵/装填部114は、各ヘッド112K,112C,112M,112Yに対応する色のインクを貯蔵するインクタンクを有し、各タンクは所要の管路を介してヘッド112K,112C,112M,112Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部114は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
図11では、給紙部118の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
複数種類の記録媒体(メディア)を利用可能な構成にした場合、メディアの種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される記録媒体の種類(メディア種)を自動的に判別し、メディア種に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部118から送り出される記録紙116はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部120においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム130で記録紙116に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図11のように、裁断用のカッター(第1のカッター)128が設けられており、該カッター128によってロール紙は所望のサイズにカットされる。なお、カット紙を使用する場合には、カッター128は不要である。
デカール処理後、カットされた記録紙116は、搬送用ローラ対131によってニップ搬送され、プラテン132上へと送られる。プラテン132の後段(印字部112の下流側)にも搬送用ローラ対133が配置されており、前段の搬送用ローラ対131と後段の搬送用ローラ対133とが連動して記録紙116を所定の速度で搬送する。
プラテン132は記録紙116の平面性を保ちつつ記録紙116を保持(支持)する部材(記録媒体の保持手段)として機能するとともに、図1等で説明した背面電極34として機能する部材である。図11におけるプラテン132は記録紙116の幅よりも広い幅寸法を有し、少なくとも印字部112のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
記録紙116の搬送経路において、印字部112の上流側には、加熱ファン140が設けられている。加熱ファン140は、印字前の記録紙116に加熱空気を吹き付け、記録紙116を加熱する。印字直前に記録紙116を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部112の各ヘッド112K,112C,112M,112Yは、当該インクジェット記録装置110が対象とする記録紙116の最大紙幅に対応する長さを有し、そのノズル面には最大サイズの記録紙の少なくとも一辺を超える長さ(描画可能範囲の全幅)にわたりインク吐出用のノズルが複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている(図12参照)。
ヘッド112K,112C,112M,112Yは、記録紙116の送り方向に沿って上流側から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の色順に配置され、それぞれのヘッド112K,112C,112M,112Yが記録紙116の搬送方向と略直交する方向に沿って延在するように固定設置される。
ベルト搬送部122により記録紙116を搬送しつつ各ヘッド112K,112C,112M,112Yからそれぞれ異色のインクを吐出することにより記録紙116上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするノズル列を有するフルライン型のヘッド112K,112C,112M,112Yを色別に設ける構成によれば、紙送り方向(副走査方向)について記録紙116と印字部112を相対的に移動させる動作を1回行うだけで(すなわち1回の副走査で)、記録紙116の全面に画像を記録することができる。これにより、記録ヘッドが紙搬送方向と直交する方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組合せについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するヘッドを追加する構成も可能である。また、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
図11に示した印字検出部124は、印字部112の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ又はエリアセンサ)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりや着弾位置ずれなどの吐出不良をチェックする手段として機能する。各色のヘッド112K,112C,112M,112Yにより印字されたテストパターン又は実技画像が印字検出部124により読み取られ、各ヘッドの吐出判定が行われる。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定などで構成される。
印字検出部124の後段には後乾燥部142が設けられている。後乾燥部142は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
多孔質のペーパーに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパーの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部142の後段には、加熱・加圧部144が設けられている。加熱・加圧部144は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ145で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物は排紙部126から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置110では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部126A、126Bへと送るために排紙経路を切り換える不図示の選別手段が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)148によってテスト印字の部分を切り離す。また、図11には示さないが、本画像の排出部126Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられる。
〔ヘッドの構造〕
次に、ヘッドの構造について説明する。色別の各ヘッド112K,112C,112M,112Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号150によってヘッドを示すものとする。
図13はヘッド150の内部構造を示す平面透視図である。記録紙116上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド150におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッド150は、図13に示したように、インクの吐出口であるノズル151と、各ノズル151に対応するインク室152等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)153を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。なお、図13では、作図便宜上、チャンネル数(インク室ユニット153の数)を省略して描いてある。
各チャンネルのインク室152は個別供給路154を介して共通流路155に連通している。共通流路155は、接続口155A,155Bを介してインク供給源たるインクタンク(図12中不図示、図11で説明したインク貯蔵/装填部114と等価なもの)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは、図13の共通流路155を介して各チャンネルのインク室152に分配供給される。なお、図13中の符号155Cは共通流路155の本流、155Dは本流155Cから分岐された支流である。
図13に示したヘッド150の構成と、図1乃至図8で説明した構成との対応関係を説明すると、図13におけるノズル151、インク室152及び個別供給路154が図1乃至図8で説明したノズル12、インク室14及びインク供給口16にそれぞれ相当している。また、図13において符号155Dで示した共通流路の支流が図1で説明した共通流路18に相当している。
図13における各インク室ユニット153の詳細な構造は図1乃至図8で説明したとおりである。なお、図1及び図2では、圧電素子22を構成する圧電体22Aと個別電極22Cとが素子単位で個別に分離された構造を示したが、圧電体層を素子単位で分離せずに一体(一枚)とし、個別電極を分離させる(素子単位でパターニングする)ことによって、各個別電極範囲の圧電体を活性部とする複数の圧電素子を形成する構造も可能である。
図14は、図13に示したヘッド150におけるインク室ユニット153の配列構造の拡大図である。図14に示したように、多数のインク室ユニット153を主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度αを有する斜めの列方向とに沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。
すなわち、主走査方向に対してある角度αの方向に沿ってインク室ユニット153を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd× cosαとなり、主走査方向については、各ノズル151が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
なお、印字可能幅の全幅に対応した長さのノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、用紙の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図14に示すようなマトリクス状に配置されたノズル151を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。すなわち、ノズル151-11 、151-12 、151-13 、151-14 、151-15 、151-16 を1つのブロックとし(他にはノズル151-21 、…、151-26 を1つのブロック、ノズル151-31 、…、151-36 を1つのブロック、…として)、記録紙116の搬送速度に応じてノズル151-11 、151-12 、…、151-16 を順次駆動することで記録紙116の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと記録紙116とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
そして、上述の主走査によって記録される1ライン(或いは帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向といい、上述の副走査を行う方向を副走査方向という。すなわち、本実施形態では、記録紙116の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。
本発明の実施に際してノズルの配置構造は図13及び図14に示した例に限定されない。例えば、記録紙116の送り方向と略直交する方向に記録紙116の全幅に対応する長さにわたるノズル列を備えるフルライン型ヘッドの形態として、図13に例示した構成に代えて、図15に示すように、複数のノズル151が2次元に配列された短尺のヘッドブロック150’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録紙116の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。
〔制御系の説明〕
図16は、インクジェット記録装置110のシステム構成例を示すブロック図である。同図の構成は、図1乃至図5で説明した実施形態(ノズル開口の外側に凹部を形成したノズル電極の形状によって不均一電界を形成する方式)によるヘッドを用いる態様である。図16に示したように、インクジェット記録装置110は、通信インターフェース170、システムコントローラ172、画像メモリ174、ROM175、モータドライバ176、ヒータドライバ178、プリント制御部180、画像バッファメモリ182、電源制御部183、ヘッドドライバ184等を備えている。
通信インターフェース170は、ホストコンピュータ186から送られてくる画像データを受信するインターフェース部(画像入力手段)である。通信インターフェース170にはUSB、IEEE1394、イーサネット、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
ホストコンピュータ186から送出された画像データは通信インターフェース170を介してインクジェット記録装置110に取り込まれ、一旦画像メモリ174に記憶される。画像メモリ174は、通信インターフェース170を介して入力された画像を格納する記憶手段であり、システムコントローラ172を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ174は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ172は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置110の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、システムコントローラ172は、通信インターフェース170、画像メモリ174、モータドライバ176、ヒータドライバ178等の各部を制御し、ホストコンピュータ186との間の通信制御、画像メモリ174及びROM175の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ188やヒータ189を制御する制御信号を生成する。搬送系のモータ188とは、例えば、図11で説明した搬送用ローラ対131、133の駆動ローラに動力を与えるモータである。また、図16のヒータ189とは、例えば、図11で説明した加熱ドラム130、加熱ファン140或いは後乾燥部142などに用いられる加熱手段である。
ROM175には、システムコントローラ172のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データなどが格納されている。ROM175は、書換不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書換可能な記憶手段であってもよい。画像メモリ174は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ176は、システムコントローラ172からの指示に従って搬送系のモータ188を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ178は、システムコントローラ172からの指示に従ってヒータ189を駆動するドライバである。
プリント制御部180は、入力画像に基づいて各色インクのドットデータを生成する信号処理手段として機能する。すなわち、プリント制御部180は、システムコントローラ172の制御に従い、画像メモリ174内の画像データからインク打滴制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行い、生成した印字データ(ドットデータ)をヘッドドライバ184に供給する制御部である。
プリント制御部180には画像バッファメモリ182が備えられており、プリント制御部180における画像処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ182に一時的に格納される。なお、図16において画像バッファメモリ182はプリント制御部180に付随する態様で示されているが、画像メモリ174と兼用することも可能である。また、プリント制御部180とシステムコントローラ172とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
電源制御部183は、帯電兼加速用電源36(図3乃至図5参照)のON/OFF並びに出力電圧値を制御する制御回路を含んで構成される。電源制御部183は、プリント制御部180からの指令に従って帯電兼加速用電源36の出力を制御する。
画像入力から印字出力までの処理の流れを概説すると、印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース170を介して外部から入力され、画像メモリ174に蓄えられる。この段階では、例えば、RGBの画像データが画像メモリ174に記憶される。
インクジェット記録装置110では、インク(色材) による微細なドットの打滴密度やドットサイズを変えることによって、人の目に疑似的な連続階調の画像を形成するため、入力されたデジタル画像の階調(画像の濃淡)をできるだけ忠実に再現するようなドットパターンに変換する必要がある。そのため、画像メモリ174に蓄えられた元画像(RGB)のデータは、システムコントローラ172を介してプリント制御部180に送られ、該プリント制御部180においてディザ法や誤差拡散法などを用いたハーフトーン化処理によってインク色ごとのドットデータに変換される。
すなわち、プリント制御部180は、入力されたRGB画像データをK,C,M,Yの4色のドットデータに変換する処理を行う。こうして、プリント制御部180で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ182に蓄えられる。
ヘッドドライバ184は、プリント制御部180から与えられるインク用のドットデータ(すなわち、画像バッファメモリ182に記憶されたインク用のドットデータ)に基づき、ヘッド150の各ノズル151に対応する圧電素子22を駆動するための駆動信号を出力する。つまり、プリント制御部180とヘッドドライバ184の組合せが本発明の「駆動制御手段」に相当する手段として機能している。なお、ヘッドドライバ184にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
帯電兼加速用電源36からヘッド150のノズル電極(図1乃至図5で説明したノズルプレート24)に所定の電圧が印加されるとともに、ヘッドドライバ184から出力された駆動信号がヘッド150に加えられることによって、該当するノズル151からインクミストが吐出される。記録紙116の搬送速度に同期してヘッド150からのインク吐出を制御することにより、記録紙116上に画像が形成される。
上記のように、プリント制御部180における所要の信号処理を経て生成されたドットデータに基づき、ヘッド150からの液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
印字検出部124は、図11で説明したように、イメージセンサを含むブロックであり、記録紙116に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつき、光学濃度など)を検出し、その検出結果をプリント制御部180に提供する。なお、この印字検出部124に代えて、又はこれと組み合わせて他の吐出検出手段(吐出異常検出手段に相当)を設けてもよい。
他の吐出検出手段としては、例えば、ヘッド150の各インク室152内又はその近傍に圧力センサを設け、インク吐出時或いは圧力測定用の圧電素子駆動時などに、この圧力センサから得られる検出信号から吐出異常を検出する態様(内部検出方法)、或いは、レーザ発光素子などの光源と受光素子から成る光学検出系を用い、ノズルから吐出された液滴にレーザ光等の光を照射し、その透過光量(受光量)によって飛翔液滴を検出する態様(外部検出方法)などがあり得る。
プリント制御部180は、必要に応じて印字検出部124或いは図示しない他の吐出検出手段から得られる情報に基づいて、ヘッド150に対する各種補正(吐出量の補正や吐出位置の修正等)を行うとともに、必要に応じて予備吐出(「パージ」、「空吐出」、「唾吐き」などと呼ばれる場合もある。)やノズル吸引、ワイピング等のクリーニング動作(ノズル回復動作)を実施する制御を行う。
上記の如く構成されたインクジェット記録装置110によれば、従来の構成と比較して小さいドット径のドット形成が可能であり、高解像度の画像形成を実現できる。
図17は、インクジェット記録装置110における他のシステム構成例を示すブロック図である。同図の構成は、図6乃至図8で説明した実施形態(ノズル電極を層分離してノズル開口の外側に不均一電界を形成する方式)によるヘッドを用いる態様である。図17中図16に示した構成と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図16における帯電兼用電源36に代えて、図17ではパターニングされたノズル電極の各電極にそれぞれ所定の電圧を印加する第1の電源37及び第2の電源38が設けられている(図6乃至図8参照)。図17に示した電源制御部183は、第1の電源37及び第2の電源38のON/OFF並びに出力電圧値を制御する制御回路を含んで構成される。電源制御部183は、プリント制御部180からの指令に従って第1の電源37及び第2の電源38の出力を制御する。
このような構成の態様によっても、従来の構成と比較して小さいドット径のドット形成が可能であり、高解像度の画像形成を実現できる。
上述の説明では、画像形成装置の一例としてインクジェット記録装置を例示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。例えば、印画紙に非接触で現像液を塗布する写真画像形成装置等についても本発明のミスト噴射装置を適用できる。また、本発明に係るミスト噴射装置の適用範囲は画像形成装置に限定されず、ミスト吐出ヘッド(噴射ヘッド)を用いて処理液や薬液その他各種の液体を被吐出媒体に向けて噴射する各種の装置(塗装装置、塗布装置など)について本発明を適用することができる。
本発明の第1の実施形態に係るミスト噴射装置の基本構成を示す断面図 図1中の矢印2A方向から見た平面図 ノズル部分を模式的に描いた拡大図 第2の実施形態の要部構成を示す模式拡大図 第3の実施形態に係るミスト噴射装置の要部構成を示す模式拡大図 第4の実施形態に係るミスト噴射装置の要部構成を示す模式拡大図 図6に示した構成の変形例を示す模式拡大図 第5の実施形態に係るミスト噴射装置の要部構成を示す模式拡大図 空間電位の計算に用いたパラメータの数値を示した図表 第1の実施形態で説明した構成と類似した構成について、ある条件を設定して計算された電界の電気力線を示した図 本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示すインクジェット記録装置の全体構図 図11に示したインクジェット記録装置の印字部周辺の要部平面図 ヘッドの内部構造を示す平面透視図 図13に示したヘッドにおけるインク室ユニットの配列構造の拡大図 フルライン型ヘッドの他の構成例を示す平面透視図 本例のインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図 本例のインクジェット記録装置における他のシステム構成例を示すブロック図
符号の説明
10…ミスト噴射装置、12…ノズル、14…インク室、16…インク供給口、20…樹脂フイルム、22…圧電素子、24…ノズルプレート、24A…集束用凸部電極面、25…凹部、25A…集束用凹部電極面、26…凹部、32…記録媒体、34…背面電極、36…帯電兼加速用電源、37…第1の電源、38…第2の電源、42…インク微粒子(帯電ミスト)、110…インクジェット記録装置(画像形成装置)、112…印字部、112K,112C,112M,112Y…ヘッド、114…インク貯蔵/装填部、116…記録紙、132…プラテン(背面電極)、150…ヘッド、151…ノズル、152…インク室、153…インク室ユニット、154…個別供給路、172…システムコントローラ、180…プリント制御部、184…ヘッドドライバ、183…電源制御部

Claims (9)

  1. 液が充填される液室と、
    前記液室に充填された液を吐出するための吐出口と、
    前記液に接触して前記液を帯電させる第1の電極部と、
    前記液室内の液に振動エネルギーを与えることで前記液を液滴化し、帯電ミストを発生させる振動発生手段と、
    前記吐出口を含む吐出面に対向して配置され、前記吐出口から吐出された前記帯電ミストを付着させる被吐出媒体を保持する背面電極と、
    前記吐出口の縁端部から径方向の外側に設けられ、前記吐出口から吐出された前記帯電ミストを前記被吐出媒体に向けて集束しつつ加速する電界を前記背面電極との間に発生させる第2の電極部と、
    を備えたことを特徴とするミスト噴射装置。
  2. 前記吐出口が形成され、前記第1の電極部として機能する接液面と前記第2の電極部として機能する凹凸面形状とを有するノズルプレートを備えていることを特徴とする請求項1記載のミスト噴射装置。
  3. 前記ノズルプレートの吐出面側において前記吐出口の周囲に、該吐出口から液の吐出方向に向かって断面積が次第に増加する逆テーパ形状の凹部が形成されており、前記凹部とその周囲から成る凹凸面形状によって前記第2電極部が構成されることを特徴とする請求項2記載のミスト噴射装置。
  4. 前記ノズルプレートの吐出面側において前記吐出口の周囲に、該吐出口よりも大きい開口の凹部が形成され、該凹部は前記吐出口の縁端部から径方向の外側に向かって所定距離の範囲で前記吐出方向に垂直な平面部を有しており、
    当該凹部とその周囲から成る凹凸面形状によって前記第2の電極部が構成されることを特徴とする請求項2記載のミスト噴射装置。
  5. 前記吐出口が形成され、前記第1の電極部として機能する接液面を有する第1のノズル電極部材と、
    前記第1のノズル電極部材の吐出面側において前記吐出口の縁端部から径方向の外側に向かって所定距離を隔てた位置に配置され、前記第2の電極部として機能する第2のノズル電極部材と、
    前記第1のノズル電極部材に第1の電圧を印加する第1の電圧印加手段と、
    前記第2のノズル電極部材に前記第1の電圧よりも高い第2の電圧を印加する第2の電圧印加手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1記載のミスト噴射装置。
  6. 前記第2のノズル電極部材として電磁レンズが用いられていることを特徴とする請求項5記載のミスト噴射装置。
  7. 前記振動発生手段は圧電素子で構成されており、
    該圧電素子を超音波振動させる駆動信号を出力する駆動制御手段を具備していることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項記載のミスト噴射装置。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項記載のミスト噴射装置を有し、前記吐出口から吐出した液滴によって被吐出媒体上に画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  9. 液室に充填された液と接触する第1の電極部に電圧を印加して前記液を帯電させるとともに、前記液に振動エネルギーを与えることで前記液を液滴化して帯電ミストを発生させ、
    前記帯電ミストの吐出口を含む吐出面に対向して配置された背面電極に保持した被吐出媒体に向けて前記帯電ミストを前記吐出口から吐出し、
    前記吐出口の縁端部から径方向の外側に設けられた第2の電極部と前記背面電極との間に不均一電界を発生させ、
    前記不均一電界の静電力によって前記帯電ミストを前記被吐出媒体に向けて集束しつつ加速して、該帯電ミストを前記被吐出媒体に付着させることを特徴とするミスト噴射方法。
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