JP2006250308A - 管状部材接合方法および管状部材製造方法 - Google Patents

管状部材接合方法および管状部材製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006250308A
JP2006250308A JP2005070450A JP2005070450A JP2006250308A JP 2006250308 A JP2006250308 A JP 2006250308A JP 2005070450 A JP2005070450 A JP 2005070450A JP 2005070450 A JP2005070450 A JP 2005070450A JP 2006250308 A JP2006250308 A JP 2006250308A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tubular member
tubular
welding
heating
tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005070450A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoharu Nakagawa
尚治 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Flowell Corp
Original Assignee
Flowell Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Flowell Corp filed Critical Flowell Corp
Priority to JP2005070450A priority Critical patent/JP2006250308A/ja
Publication of JP2006250308A publication Critical patent/JP2006250308A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Branch Pipes, Bends, And The Like (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】 配管施工の状態など様々な条件下で容易にビードの膨出を防止しながら管状部材を溶着によって接合することができる管状部材接合方法を提供する。
【解決手段】 管状部材接合方法は、熱可塑性樹脂からなる管状部材10,20同士の管端部を加熱して溶着することによって接合する方法において、管端部同士を当接させる当接工程と、当接した管端部を中心に管端部の外壁面10b,20b側から最低でも溶融温度まで加熱する加熱工程と、少なくとも加熱工程によって管端部同士が溶着する間、管状部材10,20に流体を流通させて管端部の内壁面10a,20aの温度を溶融温度よりも低い温度に維持する流体流通工程とを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、管状部材同士の管端部を加熱して溶着することによって接合する管状部材接合方法および複数の管状部材を組み合わせて一つの管状部材を製造する管状部材製造方法に関する。
従来から樹脂製の継手やチューブなど管状部材同士を加熱溶着によって接合する方法として、差込溶着やバット溶着などの溶着による接合方法があった。これらの溶着方法によると、管状部材の管端部同士を溶着した溶着部分ではその内外両壁面にいわゆるビードが発生する。溶着を管状部材の外壁面側に当接した加熱部材によって行う場合には、外壁面では加熱部材が当接しているのでビードの膨出は抑えられるが、溶着部分の内側面ではビードが発生する。この場合のビードの発生は、溶着時に管状部材の内壁が温度上昇するとともに管状部材内部に留積した空気も温度上昇して、それらの温度が融点付近にまで上昇し、さらに溶融した樹脂が膨張して溶着部分の内側に膨出するものである。このビードが管状部材の内側に在ると、管状部材内を流通する流体が滞留するという問題が生じる。また、圧力損失が増えるという問題が生じる。
このようなビードの発生を防止する方法としては、溶着部分内側に溶着の際に内壁と接するような芯体を挿入したり(特許文献1)、内周支持装置としてのブラダーを挿入したり(特許文献2)して溶着部分内壁面からのビードの膨出を抑えようとするものがある。また、溶着する管端に微妙な角度を持たせるように切削し、または、管状部材の形成時に予め管端部に微妙な角度を形成してビードの膨出を防止する方法があった(特許文献3)。
特開平5−104632号公報 特開平1−110127号公報 特開平2−266191号公報
しかしながら、溶着部分内側に芯体やブラダーを挿入する方法の場合には、複雑な配管施工に対しては、芯体などを挿入できない場合が多々ある。また、管端部に微妙な角度をもたせる方法の場合には、管状部材の製造誤差や切削精度がビードの発生防止に大きな影響を与えるという問題点があった。
本発明は、このような従来の技術が有する問題点に着目してなされたもので、配管施工の状態など様々な条件下で容易にビードの膨出を防止しながら管状部材を溶着によって接合することができる管状部材接合方法および管状部材製造方法を提供することを目的としている。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1] 熱可塑性樹脂からなる管状部材(10,20)同士の管端部を加熱して溶着することによって接合する管状部材接合方法において、
前記管端部同士を当接させる当接工程と、
当接した前記管端部を中心に前記管端部の外壁面(10b,20b)側から最低でも溶融温度まで加熱する加熱工程と、
少なくとも前記加熱工程によって前記管端部同士が溶着する間、前記管状部材(10,20)に流体を流通させて前記管端部の内壁面(10a,20a)の温度を前記溶融温度よりも低い温度に維持する流体流通工程と、
を有することを特徴とする管状部材接合方法。
[2] 前記当接工程の以前に前記当接工程で当接させる前記管端部同士の端面(11,21)を互いに噛み合う形状に形成する端面処理工程を有することを特徴とする項[1]に記載の管状部材接合方法。
[3] 前記流体は、気体であることを特徴とする項[1]または[2]に記載の管状部材接合方法。
[4] 前記気体は、空気であることを特徴とする項[3]に記載の管状部材接合方法。
[5] 熱可塑性樹脂からなる複数の管状部材(10,20)を組み合わせて一つの管状部材を製造する管状部材製造方法において、
複数の管状部材(10,20)の管端部のうち、互いに接合する管端部同士を当接させる当接工程と、
当接した部分を中心に前記管端部を該管端部の外壁面(10b,20b)側から最低でも溶融温度まで加熱する加熱工程と、
少なくとも前記加熱工程によって前記管端部同士が溶着する間、前記管状部材(10,20)に流体を流通させて前記管端部の内壁面(10a,20a)の温度を前記溶融温度よりも低い温度に維持する流体流通工程と、
を有することを特徴とする管状部材製造方法。
[6] 前記当接工程の以前に前記当接工程で当接させる前記管端部同士の端面(11,21)を互いに噛み合う形状に形成する端面処理工程を有することを特徴とする項[5]に記載の管状部材製造方法。
[7] 前記流体は、気体であることを特徴とする項[5]または[6]に記載の管状部材製造方法。
[8] 前記気体は、空気であることを特徴とする項[7]に記載の管状部材製造方法。
前記本発明は次のように作用する。
[1]の管状部材接合方法は、例えば、熱可塑性樹脂からなるチューブ材のような管状部材(10,20)同士の管端部を加熱して溶着して接合するが、始めに当接工程によって管端部同士を当接させる。これにより、管端部同士を確実に溶着させることができる。
次の加熱工程では、当接させた状態の管端部を中心に該管端部の外壁面(10b,20b)の外側を囲むように溶着装置のヒータを配置してから加熱して、管端部を溶融温度またはそれ以上の所定温度まで上昇させる。加熱は外壁面(10b,20b)側から行っているので管端部の外壁面(10b,20b)側から溶着が進む。
少なくともこの加熱工程によって管端部同士が溶着する間、流体流通工程によって管状部材(10,20)の内側に流体を流通させて、管端部の内壁面(10a,20a)の温度を溶融温度よりも低い温度に維持する。これにより、管端部の溶着は内壁面(10a,20a)までは進まず、溶融した部分が内壁面(10a,20a)から管状部材(10,20)内に膨出したビードの発生を防止することができる。
[2]の管状部材接合方法のように、当接工程の以前に当接工程で当接させる管端部同士の端面(11,21)を互いに噛み合う形状に形成する端面処理工程を有することが好ましい。これにより、当接させる端面(11,21)が平坦面である場合よりも管端部同士の接触面積が広くなるので、溶着がより良好になるとともにビードの発生を確実に防止することができる。
[3]の管状部材接合方法では、流体流通工程で管状部材(10,20)に流す流体は、気体である。この気体の温度は、例えば、常温で流せばよい。
[4]の管状部材接合方法のように、流体流通工程で管状部材(10,20)に流す気体は空気が好ましい。空気を使用すれば、管状部材(10,20)の一方の側から吸引するだけで良いうえに、空気自体には費用がかからないので、不活性ガスなどを使用する場合に比べてランニングコストを低く抑えることができる。
[5]から[8]までの管状部材製造方法は、熱可塑性樹脂からなる複数の管状部材(10,20)を組み合わせて一つの管状部材を製造する方法であり、管状部材(10,20)の管端部同士を溶着によって接合して一つの管状部材を製造する。この管状部材の製造において、管状部材(10,20)の管端部同士を溶着させる方法は[1]から[4]までに記載した管状部材接合方法と同様である。したがって、管状部材製造方法によって製造された管状部材は、管端部の内側にビードの膨出がない。このため、管状部材の内側を流れる流体は滞ることなくスムーズに流れることができる。
また、製造中の流体流通工程では、溶着中の管状部材(10,20)の内壁面(10a,20a)を冷やすための手段として空気を管状部材(10,20)の内部に流通させることができるので、製造コストを低く抑えることができる。
本発明にかかる[1]の管状部材接合方法によれば、熱可塑性樹脂からなる管状部材の管端部同士を当接させて管端部の外壁面側から加熱して溶融させることで溶着させ、この間、管状部材に流体を流通させることにより管端部の内壁面の温度を溶融温度よりも低い温度に維持するので、溶融した部分は内壁面側に膨出せず、もって、内壁面側にビードが発生することを防止できる。
[2]の管状部材接合方法のように[1]の管状部材接合方法において当接工程の以前に端面処理工程を行うことはより好ましく、当接させる管端部同士の端面を互いに噛み合う形状に形成することによって端面同士の密接する面の面積が広くなり、それだけ、溶着が確実かつ良好になされるとともにビードの発生をより確実に防止することができる。
[3]の管状部材接合方法のように[1]または[2]の管状部材接合方法において、管端部の内壁面の温度を下げるために管状部材に流通させる流体を気体とすることにより、大掛かりな装置を必要とせず、簡易な装置によって気体を管状部材内に送風するか管状部材内から吸引すればよいので、容易かつ安価に実施することができる。
[4]の管状部材接合方法のように[3]の管状部材接合方法において、管状部材に流通させる気体に空気を使用することにより、気体にかかる費用が不要であり、その分より安価に実施することができる。
本発明にかかる[5]の管状部材製造方法によれば、熱可塑性樹脂からなる複数の管状部材の管端部を[1]の管状部材接合方法と同様に溶着して接合するので、内壁面側にビードを発生させることなく、複数の管状部材を組み合わせて一つの管状部材を製造することができる。
[6]の管状部材製造方法では、熱可塑性樹脂からなる複数の管状部材の管端部を[2]の管状部材接合方法と同様に溶着して接合するので、溶着が確実かつ良好になされるとともにビードの発生をより確実に防止しながら管状部材を製造することができる。
[7]の管状部材製造方法では、熱可塑性樹脂からなる複数の管状部材の管端部を[3]の管状部材接合方法と同様に溶着して接合するので、容易かつ安価に実施することができる。
[8]の管状部材製造方法では、熱可塑性樹脂からなる複数の管状部材の管端部を[3]の管状部材接合方法と同様に溶着して接合するので、管端部の内壁を冷却するために管状部材に流通させる気体(空気)にかかる費用が不要であり、その分より安価に実施することができる。
以下、図面に基づき本発明の好適な一実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る管状部材接合方法によって管状部材を接合するときの管状部材と溶着装置の一部を示す縦断面図である。
図1に示すように、溶着する2つの管状部材10,20がそれぞれの管端部の端面11,21同士を当接するように配置されている。管状部材10および管状部材20は、例えば、チューブやチューブ同士を繋ぐ流体継手などであり、熱可塑性樹脂から作られたものである。管状部材10,20それぞれの内径は同一であるが外径は異なっている。熱可塑性樹脂としては、例えば、フッ素樹脂、オレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体などである。フッ素樹脂としては、耐薬品性に優れた特性を有する変性PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、ETFE(テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)などである。
管状部材の管端部の端面は、通常、管端部が延びる軸心方向に対して交差する単一の面で切断した面であるが、本実施の形態にかかる管状部材接合方法によって管状部材を溶着して接合する際には、その端面同士を当接させるだけでもよいが、図示の例では、当接させる端面11,21同士を互いに噛み合う形状に加工処理してある(端面処理)。これにより、溶着の際に当接させる端面同士の接触面積が拡大して、管端部の溶着がより良好になるとともに、溶着によるビードの発生をより確実に防止することができる。
外径の小さい管状部材10の端面11は、管端部が延びる軸心方向に対して傾斜した傾斜面に形成されている。一方、外径の大きい管状部材20は、内壁面20aから端面11に向かって傾斜した傾斜面21bと、端面11に密接する傾斜面21aとを有しており、傾斜面21aの外壁面側終端からは管状部材10の外壁面10bに密接する密接面22が形成されており、密接面22の終端からは管状部材20の外壁面20bに向かう終端面21cを有している。管状部材20の端面21は、これら傾斜面21a、傾斜面21b、及び終端面21cから形成されている。
このように管端部を加工された管状部材10,20は、互いの端面11,21同士を噛み合わせて密接させ、さらに、管状部材10の管端部の外周面と管状部材20の密接面22とを密接させて、広い密接面積を得ている。また、管状部材10の端面11の内壁面10a側の一部分と管状部材20の傾斜面21aとは密接しておらず、管状部材10,20の内壁面10a,20aから窪んだ凹部1を形成している。仮に、溶着によって内壁面10a,20a側にビードの生じることがあっても、この凹部1によってビードが内壁面10a,20aよりも突出してしまうことを防ぐことができる。なお、管状部材10の内壁面10a側を延長して管状部材20の傾斜面21bに密接する傾斜面を形成し、凹部1が形成されずに管状部材10,20の端面11,21同士が噛み合うようにしてもよい。
管状部材10,20には、当接した管端部を中心に管端部の外壁面10b,20bを囲むように管状の支持部材30が装着されている。支持部材30は少なくとも管状部材10,20に接触する内壁面側に溶融した管状部材10,20が熱伝導部材140に付着しないようにするための素材、例えばPTFE、変性PTFEによって形成されている。支持部材30は、内壁面を管状部材20の外壁面20bと終端面21cおよび管状部材10の外壁面10bに密接している。この支持部材30の外壁面側には、溶着装置を構成する熱伝導部材140が装着されている。
図3は、溶着装置を示すブロック図であり、図4は、溶着装置が備える加熱ヘッドの要部断面図である。
図3に示すように、溶着装置100は、当接した管端部を支持部材30の外側から加熱するための溶着ヘッド110と、該溶着ヘッド110を着脱可能に支持する支持ヘッド160と、この支持ヘッド160を介して溶着ヘッド110側へ電力を供給するための加熱回路170とを備えている。
溶着ヘッド110は、一対のクランパ130と、上記した一対の熱伝導部材140と、一対のヒータ150とを備えている。一対の熱伝導部材140は、支持部材30を間にして互いに向かい合うように配されている。この熱伝導部材140は、熱伝達性のセラミック材により半円筒形に形成されている。熱伝導部材140の内周面および外周面は滑らかに加工されている。
一対のクランパ130は、支持ヘッド160によって揺動可能に支持されている。一対の熱伝導部材140を介して支持部材30を両側から挟む閉じ位置と、熱伝導部材140同士の間の間隔を広げた開き位置との間を揺動させることができる。クランパ130は、ヒータ150および熱伝導部材140を収容するための収容凹部135を有している。
収容凹部135の周壁とヒータ150の外周面との間にはヒータ冷却用の隙間137が形成されている。排気孔は、図示しないポンプによって支持ヘッド160を介して溶着ヘッド110のヒータ冷却用の隙間137に送り込まれた冷却用の空気を溶着ヘッド110の外へ排出するためのものである。ポンプは、装置本体に電源などと一緒に内装されている。また、クランパ130には、外周面から収容凹部135に向かって下孔(図示セズ)が穿設され、下孔に温度センサ(図示セズ)が嵌装されている。この温度センサは、支持部材30の温度を検出するものである。
熱伝導部材140は、ヒータ150と支持部材30とを隔離するものであって、例えば熱伝導性かつ絶縁性を有するセラミック材によって形成される。この熱伝導部材140の内周面および外周面は、切削などによって滑らかに加工されているので、内周面は支持部材30に密着させることができ、外周面にはヒータ150を密着させることができる。これにより、熱伝導部材140を介したヒータ150から支持部材30への熱伝導率が高められている。
一対のヒータ150は、板状の抵抗発熱材によって一対の熱伝導部材140に沿うようにそれぞれ形成され、一対の熱伝導部材140を介して支持部材30の外側から管状部材10,20の当接した管端部同士を加熱するものである。このヒータ150は略Ω形断面形状に形成され、弧状の中央部151を備えている。この中央部151は、クランパ130の収容凹部135内にあって熱伝導部材140に沿うように形成されている。
上記の温度センサによって検出された温度データは、制御手段180に送られる。制御手段180は、温度データに基づいて、電力供給手段190を制御して、ヒータ150への電力供給を停止するものである。また、制御手段180は、外気温に基づきヒータ150に供給すべき電力を調整するようになっている。
この制御手段180は、図外のポンプを制御して、支持ヘッド160を介して溶着ヘッド110に冷却用の空気(流体)を送出したり、反対に、送出停止をしたりするものである。さらに、制御手段180は、少なくとも管端部同士を溶着する間、ポンプによって管状部材10,20の管内に流体を送り出して、管端部の内壁面10a,20aの温度をその溶融温度よりも低い温度に維持するように制御する。なお、管状部材10,20の管内に空気を送り出す代わりに、管内を通じて吸気することによって管内に流体を流通させるようにしてもよい。
管状部材10,20の管内に流通させる流体は、気体でも液体でも良いが、気体の使用が容易である。気体は不活性ガスが好ましいが、空気でもよい。空気を使用することによって、管状部材10,20に流通させる気体自体の費用は不要となる。
管状部材10,20の管内に空気を送り出す流体流通装置は、上記ポンプが兼ねてもよいが、別のポンプや送風装置によって送り出してもよいし、管状部材10,20を通して吸気する吸気装置でもよい。図中の矢印Aは、気体の流通方向を例示したものである。
次に作用を説明する。
図2は、本発明の一実施の形態に係る管状部材接合方法の処理を示すフローチャートである。
先ず、管状部材10,20同士を溶着して接合する際には、前記したように予め管端部の端面11,21を成形又は切削などして加工処理しておく(ステップS1;端面処理工程)ことが好ましい。これにより、管端部の端面11,21同士の密接面を広くすることができるので、より確実に、より良好に溶着させることができる。
次に、加工した端面11,21同士が噛み合って密接するように管状部材10,20の管端部同士を当接させる(ステップS2;当接工程)。次に、当接した管端部を中心に管端部の外壁面10b,20bを囲むように支持部材30を装着する。
溶着装置100は、一対のクランパ130を閉じ位置から開き位置に開いて、一対の熱伝導部材140の間の間隔を広げておき、この一対の熱伝導部材140の間に支持部材30が位置するように管状部材10,20を配置する。次に、一対のクランパ130を開き位置から閉じ位置に揺動して、一対の熱伝導部材140で支持部材30を両側から挟むようにする。
次に、管状部材10,20の加熱を開始する。制御手段180が電力供給手段190を制御して電力をヒータ150に供給すると、一対のヒータ150から発生する熱量が同じになって、熱伝導部材140を介して支持部材30の外周面全体にわたってほぼ均一に加熱することができる。この加熱は、管状部材10,20がそれらの溶融温度に達するまで、あるいは、溶融温度を超えた所定温度に達するまで行い、管状部材10,20によって異なる溶着に必要な所定時間、前記の温度を維持する(ステップS3;加熱工程)。この加熱および温度維持によって管状部材10,20は、外壁面10b,20b側から内壁面10a,20a側に向かって温度が上昇するので、外壁面10b,20b側から溶着が進む。
少なくともこの加熱工程によって管端部同士の溶着が進んでいる間、管状部材10,20の内側に空気を流通させる。この空気の流通は、例えば、吸気装置によって管状部材10側から吸気することによって行う。この吸気によって管状部材10,20の内側を矢印A方向に空気が流通する(ステップS4;流体流通工程)。この流体流通工程は、管端部の内壁面10a,20aの温度を溶融温度よりも低い温度に維持するために行うものである。このための空気と温度の組合せは様々に可能であり、したがって、流量を調節することにより、加熱や冷却をしていない平常の温度のままの空気を使用することもできる。
この流体流通工程によって端面11,12は互いに当接した部分が溶着するが、溶融した部分が内壁面10a,20aから膨出してしまうことを防止できるので、管状部材10,20の内側にビードが発生することを防止することができる。特に、前記したように端面11,21は単純な平坦面ではなく、傾斜面を組み合わせた形状であるので、内壁面10a,20aからの溶融した部分の膨出をより確実に防止できる。
また、管状部材10,20を当接させることによって内壁面10a,20aに生じる凹部1により、仮に、溶着によって内壁面10a,20a側にビードの生じることがあっても、ビードは、この凹部1を埋める程度に留まって内壁面10a,20aよりも突出してしまうことがない。
管状部材10,20の溶着に必要な加熱が終了したら、溶着した管状部材10,20とヒータ150とを冷却する(ステップS5;冷却工程)。管端部内は、前記流体流通工程を継続して積極的に冷却することが好ましい。
ヒータ150の冷却は、支持ヘッド160を介して溶着ヘッド110のヒータ冷却用の隙間137に空気を送り込むことでできる。送り込まれる空気によって、ヒータ150から熱が急速に奪われ、ヒータ150を短時間に冷却することができ、これによって、管状部材10,20の管端部を外壁面10b,20b側からも冷やすことができる。
溶着した管状部材10,20は、一対のクランパ130を閉じ位置から開き位置に揺動し、一対の熱伝導部材140の間の間隔を広げるようにすれば、一対の熱伝導部材140の間から取り出すことができる。
以上のようにして管状部材10、20を溶着によって接合させることができる。
本実施の形態にかかる管状部材接合方法によれば、管端部を加熱して溶着しながら管状部材の一方の側から空気を吸引して内壁面を冷却するだけでよいので、配管施工の状態など様々な条件下でビードの膨出を防止しながら管状部材を容易に溶着接合することができるとともに、安価に実施することができる。
なお、上記の管状部材接合方法によって熱可塑性樹脂からなる複数の管状部材を組み合わせて一つの管状部材を製造することができる。これにより製造された管状部材は、管端部内側にビードが膨出していないので、管状部材の内側を流れる流体は滞ることなくスムーズに流れることができる。
また、製造中の流体流通工程では、溶着中の管状部材の内壁面10a,20aを冷やすための手段として空気を管状部材の内部に流通させることができるので、製造コストを低く抑えることができる。
本発明の一実施の形態に係る管状部材接合方法によって接合するときの管状部材と加熱装置を示す縦断面図である。 本発明の一実施の形態に係る管状部材接合方法の処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係る管状部材接合方法を実施する溶着装置を例示するブロック図である。 図3の溶着装置が備える加熱ヘッドの要部断面図である。
符号の説明
1…凹部
10…管状部材
10a…内壁面
10b…外壁面
11…端面
20…管状部材
20a…内壁面
20b…外壁面
21…端面
21a…傾斜面
21b…傾斜面
21c…終端面
22…密接面
30…支持部材
100…溶着装置
110…溶着ヘッド
130…クランパ
135…収容凹部
137…隙間
140…熱伝導部材
150…ヒータ
151…中央部
160…支持ヘッド
170…加熱回路
180…制御手段
190…電力供給手段

Claims (8)

  1. 熱可塑性樹脂からなる管状部材同士の管端部を加熱して溶着することによって接合する管状部材接合方法において、
    前記管端部同士を当接させる当接工程と、
    当接した前記管端部を中心に前記管端部の外壁面側から最低でも溶融温度まで加熱する加熱工程と、
    少なくとも前記加熱工程によって前記管端部同士が溶着する間、前記管状部材に流体を流通させて前記管端部の内壁面の温度を前記溶融温度よりも低い温度に維持する流体流通工程と、
    を有することを特徴とする管状部材接合方法。
  2. 前記当接工程の以前に前記当接工程で当接させる前記管端部同士の端面を互いに噛み合う形状に形成する端面処理工程を有することを特徴とする請求項1に記載の管状部材接合方法。
  3. 前記流体は、気体であることを特徴とする請求項1または2に記載の管状部材接合方法。
  4. 前記気体は、空気であることを特徴とする請求項3に記載の管状部材接合方法。
  5. 熱可塑性樹脂からなる複数の管状部材を組み合わせて一つの管状部材を製造する管状部材製造方法において、
    複数の管状部材の管端部のうち、互いに接合する管端部同士を当接させる当接工程と、
    当接した部分を中心に前記管端部を該管端部の外壁面側から最低でも溶融温度まで加熱する加熱工程と、
    少なくとも前記加熱工程によって前記管端部同士が溶着する間、前記管状部材に流体を流通させて前記管端部の内壁面の温度を前記溶融温度よりも低い温度に維持する流体流通工程と、
    を有することを特徴とする管状部材製造方法。
  6. 前記当接工程の以前に前記当接工程で当接させる前記管端部同士の端面を互いに噛み合う形状に形成する端面処理工程を有することを特徴とする請求項5に記載の管状部材製造方法。
  7. 前記流体は、気体であることを特徴とする請求項5または6に記載の管状部材製造方法。
  8. 前記気体は、空気であることを特徴とする請求項7に記載の管状部材製造方法。
JP2005070450A 2005-03-14 2005-03-14 管状部材接合方法および管状部材製造方法 Pending JP2006250308A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005070450A JP2006250308A (ja) 2005-03-14 2005-03-14 管状部材接合方法および管状部材製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005070450A JP2006250308A (ja) 2005-03-14 2005-03-14 管状部材接合方法および管状部材製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006250308A true JP2006250308A (ja) 2006-09-21

Family

ID=37091025

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005070450A Pending JP2006250308A (ja) 2005-03-14 2005-03-14 管状部材接合方法および管状部材製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006250308A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107877874A (zh) * 2017-12-14 2018-04-06 上海邦临机械设备有限公司 一种散热型陶瓷蜂窝面板加热熔接装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107877874A (zh) * 2017-12-14 2018-04-06 上海邦临机械设备有限公司 一种散热型陶瓷蜂窝面板加热熔接装置
CN107877874B (zh) * 2017-12-14 2024-04-26 上海邦临管道工程技术有限公司 一种散热型陶瓷蜂窝面板加热熔接装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2011132519A1 (ja) 溶着継手及びその溶着方法、溶着装置、溶着継手、樹脂管溶着装置及び溶着方法
JP4109540B2 (ja) 樹脂チューブの溶着装置
JP2008069880A (ja) 溶着装置および樹脂継手
TWI388368B (zh) 脫氣裝置
JP2006250308A (ja) 管状部材接合方法および管状部材製造方法
JP2007278396A (ja) 樹脂継手の溶着方法および樹脂継手の接合部構造
JP2014025575A (ja) チューブの連結構造、及びチューブの連結方法
JP6101946B2 (ja) 溶着装置
JP5613531B2 (ja) 溶着継手
JP5576049B2 (ja) コルゲート管の製造方法
TWI736767B (zh) 樹脂製管構件、樹脂製管構件之製造方法、樹脂製管接頭及樹脂製配管
TWI736506B (zh) 氟樹脂熱交換裝置及其製造方法
JP5785890B2 (ja) 樹脂管溶着装置
JP2004216859A (ja) 管状端を有する熱可塑性樹脂成形品の溶着方法とその装置並びにこれによって溶着された配管体
JP4106287B2 (ja) 熱融着性管状体の接合方法
JP6357629B2 (ja) 薬液用温度調整装置
JP6660134B2 (ja) 配管の接合方法
KR101362222B1 (ko) 열교환기
JP4771304B2 (ja) 合成樹脂製管状部材同士の溶着方法およびその装置
KR102151885B1 (ko) 열교환기용 원통형 분배관과 분기관의 결합 구조체
CN218227921U (zh) 一种热熔接装置
CN109073128B (zh) 氟碳系树脂制配管的接合部的加强部件以及加强方法
JPH07304101A (ja) 熱可塑性樹脂管材の突合せ溶接方法
JP2007010073A (ja) 継手および継手の溶着方法
JP4921069B2 (ja) フッ素樹脂製管状部材を利用した管継手の製造方法