JP2014025575A - チューブの連結構造、及びチューブの連結方法 - Google Patents

チューブの連結構造、及びチューブの連結方法 Download PDF

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Abstract

【課題】十分な連結強度を維持した状態で、コストを低減することのできるチューブの連結構造、及びチューブの連結方法を提供する。
【解決手段】押出成形したチューブを所要長さにカットして、全長にわたって略同じ内外径の樹脂製スリーブ3を製作しておき、樹脂製スリーブ3と同じ材料からなる2つの樹脂製チューブ2、2の管端部5、5の外周に、当該樹脂製スリーブ3と、高離型性材料からなる離型リング4とを嵌め込み、加熱装置によって加熱して、両管端部5、5と樹脂製スリーブ3を溶着させて連結チューブとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂製チューブを溶着によって連結するための連結構造、及びその連結方法に関し、特に、半導体の製造工程や化学工業等において薬液配管を構築する樹脂製チューブを連結するための連結構造及び連結方法に関するものである。
半導体の製造工程における薬液配管を構築するために、耐食性に優れるフッ素樹脂製のチューブが広く用いられている。2つの樹脂製チューブを連結するには、それらの管端部同士を突き合わせた状態で、両管端部を融点以上に加熱して溶着する方法がある。しかし、両管端部の溶着だけでは連結部分が強度不足となるため、樹脂製継手を介した各種の連結構造が知られている(例えば特許文献1〜4参照)。かかる樹脂製継手による連結構造によって、ポンプやバルブなどの流体機器等が連結される。
特許文献1には、樹脂製継手の外周にハウジングを設け、樹脂製継手の内周部分に形成した接合部に樹脂製チューブの端面を当接させ、当該ハウジングを介して接合部を加熱して、樹脂製継手と樹脂製チューブとを接合する構造が記載されている。特許文献2には、樹脂製継手の内周部分に形成した接合部に樹脂製チューブの端面を当接させ、加熱時に流体を流して低い温度を維持しつつ、樹脂製継手と樹脂製チューブとを接合する方法が記載されている。
特許文献3には、樹脂製継手の内周部分に形成した接合部と樹脂製チューブの端面との間に所要の隙間を形成し、加熱時にその隙間を埋めるようにして接合する構造が記載されている。特許文献4には、内周部分に接合部を形成した樹脂製継手と外周面にバリア層を形成した樹脂製チューブとの接合構造が記載されている。この接合構造では、樹脂製チューブの端部分のバリア層を切削によって除去した状態で、樹脂製継手の接合部に樹脂製チューブの端面を当接させて接合するものとしている。
特許文献5には、樹脂製継手の内周部分に形成した接合部と樹脂製チューブの端面との当接部分から熱源を離間させ、輻射熱によって溶着する方法が記載されている。特許文献6には、樹脂製継手をクランパによって位置決め保持した状態で、加熱部によって樹脂製継手と樹脂製チューブを溶着する溶着装置が記載されている。
特開2004−100767号公報 特開2006−250308号公報 特開2007−239973号公報 特開2010−151194号公報 特開2007−278396号公報 特開2008−69880号公報
樹脂製継手と樹脂製チューブとを接合するための特許文献1〜4に記載の接合構造では、2つの樹脂製チューブ同士を連結するためには、これらを繋ぐための当該樹脂製継手が必須である。特許文献5及び特許文献6でも同様であり、樹脂製継手を用いることによって2つの樹脂製チューブ同士を連結する。かかる構造で使用される樹脂製継手の内周部分の接合部は、樹脂製チューブを当接させるために段差状となっている。この樹脂製継手を得るには、切削加工や射出成形等によって、樹脂製チューブとは個別に成形する必要があり、コスト高になってしまうといった問題がある。
そこで本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、十分な連結強度が維持され、かつコストを低減することのできるチューブの連結構造、及びチューブの連結方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、次の技術的手段を講じた。
即ち、本発明のチューブの連結構造は、互いに同径の管端部同士が突き合わされた2つの樹脂製チューブと、前記各樹脂製チューブと溶着可能な樹脂で形成されると共に、前記突き合わされた両管端部の外周に設けられた樹脂製スリーブと、を備え、前記樹脂製スリーブは、全長にわたって略同じ内外径で形成されており、前記各樹脂製チューブの管端部と前記樹脂製スリーブとが互いに溶着状態となって当該2つの樹脂製チューブが互いに連結されていることを特徴とする。
上記本発明のチューブの連結構造では、両管端部の外周に設けた樹脂製スリーブを使用して樹脂製チューブを連結するが、この樹脂製スリーブは全長にわたって略同じ内外径で形成されている。そのため、例えば長いチューブを所要長さにカットするだけでこの樹脂製スリーブを得ることができる。従って、樹脂製スリーブを、切削加工や射出成形によって個別に製作する場合に比べてコストを低減させることができる。また、各樹脂製チューブの管端部と樹脂製スリーブとが互いに溶着状態となっていることにより、2つの樹脂製チューブ同士を強固に連結することができる。
更に、前記2つの樹脂製チューブの管端部同士が互いに溶着状態となっていることが好ましい。各樹脂製チューブと樹脂製スリーブが溶着状態となっていることに加えて、2つの樹脂製チューブの管端部同士も互いに溶着状態となっていることで、連結強度を向上させることができる。
前記樹脂製スリーブの外周に、当該樹脂製スリーブよりも高い離型性を有する離型リングが設けられていてもよい。各樹脂製チューブの管端部と樹脂製スリーブを溶着する際に、加熱装置等の熱源を使用して加熱するが、熱源と樹脂製スリーブが固着してしまう場合がある。高い離型性を有する離型リングが樹脂製スリーブの外周に設けられていれば、熱源と樹脂製スリーブとの固着を防止することができる。
前記樹脂製スリーブに対して前記離型リングを位置決めする位置決め手段を、当該樹脂製スリーブや当該離型リングに設けてもよい。この位置決め手段の存在により、例えば樹脂製スリーブの中央部分に対して離型リングの中央部分を簡単に位置決めでき、作業性を向上させることができる。
本発明のチューブの連結方法は、互いに同径の2つの樹脂製チューブの管端部同士を突き合わせる突合工程と、前記各樹脂製チューブと溶着可能な樹脂で形成され、かつ全長にわたって略同じ内外径を有する樹脂製スリーブを、前記突き合わされた両管端部の外周に設けるスリーブ装着工程と、前記樹脂製スリーブの外周に、当該樹脂製スリーブよりも高い離型性を有する離型リングを設ける離型リング装着工程と、前記離型リングの外周側に設置した熱源によって、前記各樹脂製チューブの管端部及び前記樹脂製スリーブを加熱し、当該両管端部と当該樹脂製スリーブとを互いに溶着状態として当該2つの樹脂製チューブ同士を互いに連結する溶着工程とを含むことを特徴とする。
上記本発明のチューブの連結方法では、両管端部の外周に設けた樹脂製スリーブを使用して樹脂製チューブを連結するが、この樹脂製スリーブは全長にわたって略同じ内外径で形成されている。そのため、例えば長いチューブを所要長さにカットするだけで樹脂製スリーブを得ることができる。従って、樹脂製スリーブを、切削加工や射出成形によって個別に製作する場合に比べてコストを低減させることができる。また、各樹脂製チューブの管端部と樹脂製スリーブとを互いに溶着状態とすることにより、2つの樹脂製チューブ同士を強固に連結することができる。更に、樹脂製スリーブよりも高い離型性を有する離型リングを設けるので、熱源と樹脂製スリーブとの固着を防止することができる。
前記樹脂製スリーブは、押出成形したチューブを加熱し少なくとも径方向に延伸させたものであってもよい。この場合、樹脂製スリーブを加熱した際に、当該樹脂製スリーブが収縮して両管端部に密着し、溶着状態を向上させることができる。
上記の通り、本発明によれば、樹脂製スリーブが全長にわたって略同じ内外径で形成されているので製作し易く、コストを低減させることができる。各樹脂製チューブの管端部と樹脂製スリーブとが互いに溶着状態となっていることにより、2つの樹脂製チューブ同士を強固に連結することができる。
本発明の一実施形態にかかるチューブの連結構造を示す断面図である。 (a)及び(b)は本発明の一実施形態にかかるチューブの連結方法を説明するための図である。 加熱装置を設置した状態の断面模式図である。 図3のA−A線断面模式図である。 溶着された状態の断面模式図である。 (a)は他の位置決め手段を示す断面図であり、(b)は樹脂製チューブの管端部の2つの変形例を示す断面図であり、(c)は樹脂製チューブの管端部の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態にかかるチューブの連結構造1を示す断面図である。本実施形態のチューブの連結構造1は、半導体の製造工程や化学工業における薬液配管の構築に使用されるものであり、2つの樹脂製チューブ2、2と、その外周に設けられた樹脂製スリーブ3と、更にその外周に設けられた離型リング4とで構成されている。各樹脂製チューブ2の一部及び樹脂製スリーブ3が加熱され互いに溶着されることによって、当該2つの樹脂製チューブ2、2同士が互いに連結される。なお、図1は樹脂製チューブ2の連結前の状態を示している。
本実施形態で用いられている各樹脂製チューブ2は、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)で形成されており、例えば押出成形法によってJIS規格等に沿った管径で成形されたものである。各樹脂製チューブ2の管端部5の端面5aは、軸方向と直交する方向に沿ってカットされている。一方の樹脂製チューブ2の管端部5と、他方の樹脂製チューブ2の管端部5とが互いに突き合わされて、これらの端面5a、5a同士が合わされている。
2つの樹脂製チューブ2、2の管端部5、5の外周に設けられた樹脂製スリーブ3は、樹脂製チューブ2と同じ材料であるPFAで円筒状に形成されている。この樹脂製スリーブ3は、例えば押出成形法によって成形された長いチューブを所要長さにカットして得られたものであり、全長にわたって略同じ内外径を有している。なお、押し出されたチューブをカットした後、更に切削加工によって内外径を調整して成形してもよい。このように、樹脂製スリーブ3は、予め長いチューブを成形しておき、それをカットするだけで製作できることから、製作の手間が簡略化でき、切削加工等で製作するよりも製作時間を短縮することができる。
樹脂製スリーブ3は、各樹脂製チューブ2の外周でスライド可能であり、かつその外周にぴったりと嵌るような内径d3を有している。これにより、樹脂製スリーブ3を樹脂製チューブ2の外周をスライドさせ、両管端部5の位置で止めた状態では自在に動かないようになっている。
樹脂製スリーブ3の外周に設けられた離型リング4は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)で形成されたものであり、樹脂製スリーブ3よりも高い離型性を有している。この離型リング4は、押出成形法によって成形されたPTFE製の長いチューブをカットし、更に切削加工によって内外径等を調整して得られたものである。離型リング4は、樹脂製スリーブ3の幅h1よりも少し大きめの幅h2で形成されている。
離型リング4の片端部4aには、位置決め手段として径内方向へ突出する突起8が形成されている。突起8の存在によって、スライドさせた離型リング4を樹脂製スリーブ3に対して最適な位置で止めることができる。突起8の幅h3及び厚みt4は、離型リング4をスライドさせた際に当該突起8の欠損を生じさせない程度の寸法である。図1のように、離型リング4は、樹脂製スリーブ3の軸方向範囲の全てを覆うような位置に設けられている。従って、樹脂製スリーブ3が溶融した際に、当該樹脂製スリーブ3の樹脂が離型リング4の径外側へ露出しないようになっている。
なお、仮に位置決め手段としての突起8を形成しない場合には、離型リング4の製作コストを低減できる。その理由は、押出成形法によって成形されたチューブをカットするだけで完成品とすることができれば、後加工を要しない分だけ製作の手間が簡略化でき、製作時間を短縮することができるからである。
樹脂製スリーブ3の外周上で離型リング4をスライドさせ、離型リング4の突起8が樹脂製スリーブ3の片端部3aに当接することによって、樹脂製スリーブ3に対して離型リング4が位置決めされる。このような位置決め手段は本実施形態のものに限定されず、例えば図6(a)に示すように、離型リング4の内周に突起10を形成すると共に、樹脂製スリーブ3の外周に窪み11を形成したものであってもよい。この場合、離型リング4の突起10が樹脂製スリーブ3の窪み11に嵌りこんだ箇所で、スライドさせるのを止めれば、離型リング4を樹脂製スリーブ3に対して最適な箇所に位置させることができる。
上記の通り本実施形態の樹脂製チューブ2及び樹脂製スリーブ3は、いずれもPFAで形成され、離型リング4はこれとは異なる材料のPTFEで形成されている。樹脂製チューブ2及び樹脂製スリーブ3を形成する材料は限定されるものではなく、これら樹脂製チューブ2と樹脂製スリーブ3が溶融したときに互いに溶着可能な材料であればよい。
従って、樹脂製チューブ2と樹脂製スリーブ3は、互いに異なる材料からなるものであっても、これらが互いに溶着可能であればよい。樹脂製チューブ2及び樹脂製スリーブ3を形成するために用いるフッ素樹脂はPFAに限られず、その他PTFE、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の公知の樹脂でもよい。
更に、フッ素樹脂以外の公知の樹脂材料を用いて樹脂製チューブ2、樹脂製スリーブ3を形成してもよい。かかる樹脂材料として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブデン等のオレフィン樹脂、6ナイロン、66ナイロン、11ナイロン、12ナイロン等のアミド樹脂、塩化ビニル樹脂等のビニル樹脂が挙げられる。これらの材料を選択するにあたっては、チューブ内を流通する流体の種類、流体の温度、チューブからの溶出、周囲の温度環境等に加えて、共に使用されるポンプやバルブなどの流体機器と併せて考慮すればよい。
離型リング4を形成する材料も限定されない。樹脂製スリーブ3に対する離型性は要求されないが、加熱装置の例えばヒーターを構成する金属類に対する離型性を有するものが選択される。樹脂製スリーブ3よりも高い離型性を有する離型リング4を、当該樹脂製スリーブ3とヒーター等との間に介在させれば、両者間の固着を防止することができる。
従って、樹脂製スリーブ3と離型リング4は、互いに同じ材料からなるものであってもよいが、離型リング4には、溶融後の樹脂製スリーブ3や樹脂製チューブ2を加熱装置から容易に離間させられる離型性が要求される。この点から離型リング4として本実施形態のPTFEが好適に用いられる。
離型リング4を形成するために用いるフッ素樹脂はPTFEに限られず、その他PFA、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の公知の樹脂でもよい。さらに、フッ素樹脂以外の公知の樹脂材料を用いて離型リング4を形成してもよい。このような樹脂として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブデン等のポリオレフィン樹脂等が好適である。これらの材料を選択するにあたっては、チューブの材料、周囲の温度環境等に加えて、共に使用されるポンプやバルブなどの流体機器と併せて考慮すればよい。
樹脂製チューブ2の外径d1、内径d2及び厚みt1は、例えばインチ系規格の呼び径で1/8“、1/4“、3/8“、1/2“、3/4“、1“、・・・、ミリ系規格の呼び径で3、4、6、8、10、・・・に適合した寸法となっている。樹脂製スリーブ3の内径d3は、樹脂製チューブ2の外径d1に合わせて当該樹脂製チューブ2にぴったり嵌め込める寸法が好ましい。樹脂製スリーブ3の厚みt2、外径d5及び幅h1は、当該樹脂製スリーブ3を加熱によって溶融させたときに、2つの樹脂製チューブ2、2の管端部5、5の境界部分9を覆い込んで、当該両管端部5、5同士を確実に連結できる寸法とされる。
具体的には、樹脂製スリーブ3の厚みt2は、樹脂製チューブ2の厚みt1に対して下記の関係式を満たしていることが好ましい。
t2/t1=0.3〜2.0(より好ましくは0.5〜1.5)
樹脂製スリーブ3の厚みt2と樹脂製チューブ2の厚みt1がこの関係式を満たしていることによって、加熱した際に、両管端部5、5と樹脂製スリーブ3とが溶融状態で良好に混ざり合い、2つの樹脂製チューブ2、2同士を確実に連結することができる。更に、連結部分の径内側への膨れも防止することができ、チューブ内を流れる流体の抵抗を低減させることができる。
樹脂製スリーブ3の幅h1は、樹脂製チューブ2の厚みt1に対して下記の関係式を満たしていることが好ましい。
h1/t1=2〜15(より好ましくは4〜8)
樹脂製スリーブ3の幅h1と、樹脂製チューブ2の厚みt1とがこの関係式を満たしていることによって、施工不良を防止でき、樹脂製スリーブ3の大きさを制限することによって使用する樹脂量を抑えることができる。
離型リング4の内径d4は、樹脂製スリーブ3の外径d5に合わせて当該樹脂製スリーブ3に嵌め込める寸法である。離型リング4の厚みt3、外径d6及び幅h2は、樹脂製スリーブ3を溶融させたときに加熱装置に接触させず、樹脂製スリーブ3や樹脂製チューブ2を加熱装置に固着させない寸法とされる。
具体的には、離型リング4の厚みt3、幅h2は、樹脂製スリーブ3の厚みt2、幅h1との関係で以下の関係式を満たしていることが好ましい。
t3/t2=0.1〜1.0(より好ましくは0.3〜0.6)
h2/h1=1.0〜1.5(より好ましくは1.1〜1.3)
図2(a)及び(b)は本発明の一実施形態にかかるチューブの連結方法を説明するための図であり、図3は加熱装置13を設置した状態の断面模式図である。図4は図3のA−A線断面図を示している。チューブの連結構造1を得るための本実施形態のチューブの連結方法は、互いに同径の2つの樹脂製チューブ2、2の管端部5、5同士を突き合わせる突合工程と、各樹脂製チューブ2と溶着可能な樹脂で形成され、かつ全長にわたって略同じ内外径を有する樹脂製スリーブ3を、突き合わされた両管端部5、5の外周に設けるスリーブ装着工程と、樹脂製スリーブ3の外周に当該樹脂製スリーブ3よりも高い離型性を有する離型リング4を設ける離型リング装着工程と、離型リング4の外周側に設置した熱源としての加熱装置13によって、各樹脂製チューブ2の管端部5及び樹脂製スリーブ3を加熱し、当該両管端部5、5と当該樹脂製スリーブ3とを互いに溶着状態として当該2つの樹脂製チューブ2、2同士を互いに連結する連結工程とを含む。なお、必要に応じてこれらの工程以外の工程を適宜含めることができる。
予め、一方の樹脂製チューブ2の外周に樹脂製スリーブ3と離型リング4を嵌めておく。図2(a)のように一方の樹脂製チューブ2の管端部5と他方の樹脂製チューブ2の管端部5を、図示しない固定治具で固定した状態で突き合わせ、突き合わされた管端部5、5の境界部分9に樹脂製スリーブ3の軸方向略中央がくるように当該樹脂製スリーブ3をスライドさせ、当該樹脂製スリーブ3を両管端部5、5の外周に装着する。続いて、予め樹脂製チューブ2の外周に嵌め込んでおいた離型リング4を、位置決め手段である突起8が当接するまで樹脂製スリーブ3の外周にスライドさせて装着し、図2(b)の状態とする。
以上のようにして、突き合わせた2つの樹脂製チューブ2、2の管端部5、5に、樹脂製スリーブ3及び離型リング4を装着し、続いて加熱装置13によって両管端部5、5及び樹脂製スリーブ3を加熱して溶融させる。加熱装置13は、樹脂製チューブ2と樹脂製スリーブ3の材料を溶融できる加熱能力を有していればよい。本実施形態の加熱装置13には、各樹脂製チューブ2を樹脂製スリーブ3の両側で固定するクランプ14と、離型リング4の外周側に位置する熱源としてのヒーター15と、図示しない冷却器や温度調節器等が備えられており、両樹脂製チューブ2、2を保持した状態で所定温度に加熱できるようになっている。
クランプ14は、樹脂製スリーブ3及び離型リング4の両側で各樹脂製チューブ2を保持できるように開閉可能となっている。ヒーター15は、図4のように2つ割の分割体15a、15bで構成されて円筒状となっており、クランプ14と同様に開放状態から保持状態へ開閉可能となっている。なお、ヒーターの形状を限定するものではなく、3分割以上の分割体で構成してもよい。冷却器は、内部に水路をもつ水冷方式のものでもよく、外部から空気を吹きかける空冷方式のものでもよい。
クランプ14とヒーター15を開いて、樹脂製スリーブ3及び離型リング4を装着した各樹脂製チューブ2をこれらに載置し、クランプ14及びヒーター15を閉じて各樹脂製チューブ2等を保持する。ヒーター15を昇温させて両管端部5、5及び樹脂製スリーブ3を所定時間加熱して溶着し、冷却器によって冷却後、クランプ14及びヒーター15を開いて、図5に示す連結された連結チューブ20を取り出す。その際、離型リング4の存在により、連結チューブ20とヒーター15が固着することはなく、当該連結チューブ20を容易に取り出すことができる。また、ヒーター15の内壁15nと離型リング4との間には若干の隙間を形成しておく。隙間を形成しておいた方が各樹脂製チューブ2の管端部5及び樹脂製スリーブ3を全体にわたって均一に加熱できるからである。
以上のようにして、各樹脂製チューブ2の管端部5及び樹脂製スリーブ3を加熱して、当該両管端部5、5と当該樹脂製スリーブ3とを互いに溶着し、連結チューブ20とする。本実施形態のように各樹脂製チューブ2及び樹脂製スリーブ3がPFAからなる場合には、340℃〜360℃で加熱してPFAを溶融させる。加熱温度は、樹脂製チューブ2、樹脂製スリーブ3、及び離型リング4の構成材料の融点を考慮して決定する。加熱温度には、樹脂製チューブ2と樹脂製スリーブ3が十分に溶融し、かつ離型リング4が溶着しない温度が選択される。また、溶着工程での加熱に際し、一定温度で加熱してもよく、温度勾配をつけて加熱してもよい。
加熱中、各樹脂製チューブ2の管端部5と樹脂製スリーブ3からなる図3の破線で示す溶融領域18は融点以上まで加熱されて溶融状態となり、溶融された各管端部5の樹脂と、溶融された樹脂製スリーブ3の樹脂が混ざり合う。更に、溶融された2つの管端部5の樹脂も混ざり合う。その状態で冷却されると、各樹脂製チューブ2の管端部5と樹脂製スリーブ3が図5のように一体化し、一方の樹脂製チューブ2と他方の樹脂製チューブ2とが強固に連結される。溶着工程後も、PTFEからなる離型リング4は、最初の形状を保っている。なお、離型リング4は、連結チューブ20に付いたままでもよく、取り除いてもよい。連結後の離型リング4は、連結状態や流体の流通機能に全く寄与しないからである。
上記本実施形態のチューブの連結構造及び連結方法では、両管端部5、5の外周に設けた樹脂製スリーブ3を使用して樹脂製チューブ2を連結するが、この樹脂製スリーブ3は全長にわたって略同じ内外径で形成されている。そのため、例えば長いチューブを所要長さにカットするだけで樹脂製スリーブ3を得ることができる。従って、樹脂製スリーブ3を、切削加工等によって個別に製作する場合に比べ、コストを低減させることができる。また、各樹脂製チューブ2の管端部5と樹脂製スリーブ3とが互いに溶着状態となって一体化していることにより、2つの樹脂製チューブ2、2同士が強固に連結された連結チューブ20を得ることができる。
樹脂製スリーブ3よりも高い離型性を有する離型リング4が設けられているので、加熱装置13のヒーター15と樹脂製スリーブ3や樹脂製チューブ2との固着を防止することができる。樹脂製スリーブ3に対して離型リング4を位置決めする突起8が設けられているので、例えば樹脂製スリーブ3の中央部分に対して離型リング4の中央部分が位置決めされ、作業性を向上させることができる。
上記実施形態に係るチューブの連結構造に従って、樹脂製チューブ、樹脂製スリーブ及び離型リングをそれぞれ実施例1及び実施例2として2セット用意し、それぞれの連結チューブを製作した。各部材の寸法を表1に示す。溶着温度は上記の実施形態に係るチューブの連結方法と同じ340℃〜360℃とした。連結チューブの製作後、引張試験機にチューブを固定し引張速度50mm/minで引張試験を行った。
Figure 2014025575
実施例1及び実施例2とも図5に示すような溶着状態となっており、両樹脂製チューブ同士が強固に連結していた。引張試験の結果は、実施例1で1390N、実施例2で2120Nの引張強度で、連結部分以外のチューブが切断し連結部分の損傷はなかった。
上記実施形態及び実施例は本発明に係るチューブの連結構造及びチューブの連結方法を例示したものである。上記本実施形態では、チューブをカットした樹脂製スリーブをそのまま使用しているが、カットしたチューブを加熱し拡径変形させたものを樹脂製スリーブ3とし、これを突き合わせた両管端部の外周に装着してもよい。押出成形されたフッ素樹脂チューブは、軸方向や径方向に延伸することで熱収縮性が付与される。この熱収縮性を有するフッ素樹脂スリーブを本発明の樹脂製スリーブとし、これを両管端部に装着すれば、溶着工程で加熱した際に当該樹脂製スリーブが収縮して、両管端部に密着し、溶着状態を向上させることができる。フッ素樹脂スリーブの延伸倍率は、所望の熱収縮率に応じて設定することができ、例えば軸方向及び径方向とも1.0〜2.0倍が好ましい。
樹脂製チューブ、樹脂製スリーブ及び離型リングは、それぞれ1層構造でも、2層以上の複層構造でもよく、外周にコーティングを施したものであってもよい。樹脂製チューブや樹脂製スリーブの高温クリープ特性を調整して溶着状態を向上させてもよい。良好な溶着状態となる高温クリープ特性を設定し、そのクリープ特性に応じたMFR(メルトフローレート)や分子量分布をもつ樹脂を選択すればよい。また、図6(b)に示すように樹脂製チューブの端面を傾斜させることや、凹凸を設けることで、接触面積を増やすようにして溶着し易くしてもよい。図6(c)のように、両樹脂製チューブの管端部の内側コーナーを切り取るようにして、突き合わせた状態で凹部21を形成してもよい。この場合、溶融した樹脂が凹部21へ逃げて内方への膨れを防ぐことができる。
1 チューブの連結構造
2 樹脂製チューブ
3 樹脂製スリーブ
4 離型リング
5 管端部
8、10 突起
9 境界部分
13 加熱装置
14 クランプ
15 ヒーター
20 連結チューブ
d1 樹脂製チューブの外径
d2 樹脂製チューブの内径
d3 樹脂製スリーブの内径
d4 離型リングの内径
d5 樹脂製スリーブの外径
d6 離型リングの外径
t1 樹脂製チューブの厚み
t2 樹脂製スリーブの厚み
t3 離型リングの厚み
h1 樹脂製スリーブの幅
h2 離型リングの幅

Claims (6)

  1. 互いに同径の管端部同士が突き合わされた2つの樹脂製チューブと、
    前記各樹脂製チューブと溶着可能な樹脂で形成されると共に、前記突き合わされた両管端部の外周に設けられた樹脂製スリーブと、を備え、
    前記樹脂製スリーブは、全長にわたって略同じ内外径で形成されており、
    前記各樹脂製チューブの管端部と前記樹脂製スリーブとが互いに溶着状態となって当該2つの樹脂製チューブが互いに連結されていることを特徴とするチューブの連結構造。
  2. 前記2つの樹脂製チューブの管端部同士が互いに溶着状態となっていることを特徴とする請求項1に記載のチューブの連結構造。
  3. 前記樹脂製スリーブの外周に、当該樹脂製スリーブよりも高い離型性を有する離型リングが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のチューブの連結構造。
  4. 前記樹脂製スリーブに対して前記離型リングを位置決めする位置決め手段が、当該樹脂製スリーブ及び/又は当該離型リングに設けられていることを特徴とする請求項3に記載のチューブの連結構造。
  5. 互いに同径の2つの樹脂製チューブの管端部同士を突き合わせる突合工程と、
    前記各樹脂製チューブと溶着可能な樹脂で形成され、かつ全長にわたって略同じ内外径を有する樹脂製スリーブを、前記突き合わされた両管端部の外周に設けるスリーブ装着工程と、
    前記樹脂製スリーブの外周に、当該樹脂製スリーブよりも高い離型性を有する離型リングを設ける離型リング装着工程と、
    前記離型リングの外周側に設置した熱源によって、前記各樹脂製チューブの管端部及び前記樹脂製スリーブを加熱し、当該両管端部と当該樹脂製スリーブとを互いに溶着状態として当該2つの樹脂製チューブ同士を互いに連結する溶着工程と、
    を含むことを特徴とするチューブの連結方法。
  6. 前記樹脂製スリーブは、押出成形したチューブを加熱し少なくとも径方向に延伸させたものであることを特徴とする請求項5に記載のチューブの連結方法。
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