JP2005201386A - 樹脂継手および樹脂製チューブの配管方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 所定の樹脂製とされたチューブを使用した配管を形成するための好適な樹脂継手および所定の樹脂製とされた配管形成用チューブを使用して配管する際に好適な配管方法を提供する。
【解決手段】 所定の樹脂製とされたチューブTを使用した配管を形成するために使用される樹脂継手1,2は、所定形状に成形された中空状継手本体5,7と、一端部が継手本体5,7に溶着され他端部が継手本体5,7から突出させられた少なくとも1つの円筒部材6,8とからなる。円筒部材6,8がチューブTのメルトフローレートの0.5〜1.5倍のメルトフローレートを有する樹脂製である。
【選択図】 図1
【解決手段】 所定の樹脂製とされたチューブTを使用した配管を形成するために使用される樹脂継手1,2は、所定形状に成形された中空状継手本体5,7と、一端部が継手本体5,7に溶着され他端部が継手本体5,7から突出させられた少なくとも1つの円筒部材6,8とからなる。円筒部材6,8がチューブTのメルトフローレートの0.5〜1.5倍のメルトフローレートを有する樹脂製である。
【選択図】 図1
Description
この発明は、樹脂継手および樹脂製チューブの配管方法に関する。
ふっ素樹脂は、優れた耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性を兼ね備えており、化学工業、電気・電子工業分野等で広く使用されている。特に近年めざましく発展している半導体製造業界においては、薬液に接するような耐薬品性を要する工程内で使用される各部品等に多用されている。製品形状は、多種多様であり、またコスト面においてもより安価に製造するために部品同士の接合が必須になってきており、その寸法精度もより厳しくなってきている。このような状況に対応するため、予備加熱が不要であり、接触面積が大きく、相対的回転速度を大きくすることができ、チューブ部品の内面にバリが発生することもなく、融点の高いふっ素樹脂や異なる種類のふっ素樹脂であっても短時間に溶着できるふっ素樹脂部品の溶着方法および溶着装置が、特許文献1に開示されている。
所定の樹脂製とされた配管形成用チューブを使用して配管を形成するに際しては、チューブと同じ材質の樹脂継手が使用され、この樹脂継手とチューブとが所定箇所において溶着される。
特開2002−1727200号公報
本願発明者らは、従来の配管方法について、次のような知見を得た。すなわち、PFAチューブおよびPFA継手を例に取ると、PFAチューブ同士を溶着する場合には、きれいな接合部分が得られるが、PFAチューブとPFA継手とを溶着する場合には、PFAチューブ同士を溶着する場合に比べて、継手側部分の内面および外面に大きなはみ出しが生じるという問題がある。この原因は、PFAチューブとPFA継手とは同じ材質ではあるが、PFAチューブが流動性(メルトフローレート)の低い材質で、PFA継手が流動性の高い材質で形成されていることにある。
この発明の目的は、上記知見に基づき、所定の樹脂製とされたチューブを使用した配管を形成するための好適な樹脂継手および所定の樹脂製とされた配管形成用チューブを使用して配管する際に好適な配管方法を提供することにある。
この発明による樹脂継手は、所定の樹脂製とされたチューブを使用した配管を形成するために使用される樹脂継手であって、所定形状に成形された中空状継手本体と、一端部が継手本体に溶着され他端部が継手本体から突出させられた少なくとも1つの円筒部材とからなり、円筒部材がチューブのメルトフローレートの0.5〜1.5倍のメルトフローレートを有する樹脂製であることを特徴とするものである。
継手本体および円筒状部材を形成する樹脂は、特に限定されないが、四ふっ化エチレン−フルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂(以下「PFA」とする)、四ふっ化エチレン−六ふっ化プロピレン共重合樹脂(以下「FEP」とする)、四ふっ化エチレン−エチレン共重合樹脂(以下「ETFE」とする)、ふっ化ビニリデン樹脂(以下「PVDF」とする)、三ふっ化塩化エチレン樹脂(以下「PCTFE」とする)、変性PTFEなどのフッ素樹脂が特に好ましい。継手本体の樹脂と円筒状部材の樹脂とは、異なる樹脂であってもよく、また、同じ樹脂であってもよい。同じ樹脂の場合には、メルトフローレートが同じであってもよく、異なっていてもよい。
円筒部材がチューブのメルトフローレートの0.5〜1.5倍のメルトフローレートを有するとは、円筒部材がチューブと全く同じ材質とされることが最適であり、また、円筒部材がチューブと基本的に同じ組成でメルトフローレートが0.5〜1.5倍の範囲で異なるものも好適に使用できることを意味する。
継手本体と円筒部材とを溶着するには、例えば、上述の特許文献1に記載の装置および方法によればよいが、これに限定されるものではない。
継手本体の形状は、特に限定されるものではなく、継手が使用される箇所における配管の構成に応じて適切な形状が選択される。
継手本体は、例えば、配管形成用チューブにフランジ部を形成するためのものとされることがある。この場合には、短円筒状とされた継手本体の他端側にだけ円筒部材が溶着される。継手本体の内径は、円筒部材の外径に等しくされることがあり、また、継手本体の内径は、円筒部材の外径より小さくされて、継手本体の内径に、円筒部材端部を嵌め入れる環状の凹部が形成されていることがある。前者の場合、継手本体の内周面と円筒部材の外周面とが溶着され、後者の場合、継手本体の凹部周面と円筒部材端部外周面と、および/または継手本体の凹部底面と円筒部材端面とが溶着される。後者の場合、円筒部材の内径は、継手本体の内径より大きくても、等しくても、小さくてもよいが、液だまりになる段差をなくす点から、円筒部材の内径と継手本体の内径とが等しいことがより好ましい。
また、継手本体は、L字状、T字状または十字状に形成されていることがある。これらの場合には、継手本体の開口部にそれぞれ円筒部材が溶着される。
また、継手本体は、例えば、中空の立方体状とされて、その6面のうちの2〜4面に貫通孔があけられ、その貫通孔縁部に円筒部材が溶着されるようになされていることもある。継手本体は、立方体以外の中空の多面体または球面体であってもよく、この場合には、複数の貫通孔がL字、T字、十字などの配置となるようにあけられて、その貫通孔縁部に円筒部材が溶着される。
継手本体が射出成型品または切削加工品であり、円筒部材が押出し材であることが好ましい。継手本体を射出成型品または切削加工品とすることにより、必要な継手本体形状を容易に得ることができ、円筒部材を押出し材とすることにより、耐久性に優れた円筒部材を低コストで得ることができる。なお、射出成型品には、射出成型後に例えばシール部分を切削加工したものが含まれ、切削加工品には、圧縮成形や押出成形などの成形品(非射出成型品)に切削加工を施したものが含まれるものとする。
また、継手本体は、メルトフローレートが10〜20g/10分のPFA樹脂製であり、円筒部材は、メルトフローレートが1〜5g/10分のPFA樹脂製であることが好ましい。メルトフローレートとフレックスライフ(耐折強度)とは、反比例関係にあり、継手本体では、成型時の流動性を重視して、メルトフローレートを大きめに設定し、円筒部材では、耐久性を重視して、メルトフローレートを小さめに設定することにより、成形性と耐久性のバランスが取れた樹脂継手を得ることができる。
この発明による樹脂製チューブの配管方法は、所定の樹脂製とされた配管形成用チューブを使用して配管を形成するに際し、配管形成用チューブと同じ樹脂製のチューブを所定長さに切断し、次いで、その切断チューブの一端部を所定形状に成形された中空状継手本体に溶着し、次いで、切断チューブの他端部を配管形成用チューブの一端部と溶着することを特徴とするものである。
上記の配管方法において、切断チューブの一端部を継手本体に溶着するに際しては、少なくとも一方の部材を回転させることにより、両部材の接触面に発生する摩擦熱により部材同士を溶着し、切断チューブの他端部を配管形成用チューブに溶着するに際しては、両部材の端部を加熱して溶融し、溶融端部同士を突き合わせることにより溶着することが好ましい。切断チューブの一端部を継手本体に溶着するに際しては、異なる材質でもきれいに溶着される回転摩擦熱利用溶着が好適であり、切断チューブの他端部を配管形成用チューブに溶着するに際しては、同じ材質同士の溶着であることから、現場での作業性に優れた端部加熱後溶着が好適であり、この組合せにより、液だまりとなる箇所や流路が狭くなる箇所がない配管を効率的に形成することができる。
この発明の樹脂継手によると、所定形状に成形された中空状継手本体と、一端部が継手本体に溶着され他端部が継手本体から突出させられた少なくとも1つの円筒部材とからなり、円筒部材がチューブのメルトフローレートの0.5〜1.5倍のメルトフローレートを有する樹脂製であるので、円筒部材と配管形成用チューブとを溶着する際の両溶着部の変形の仕方が同程度となり、溶着ビード部の内面および外面のはみ出しがなくなり、これにより、完成後の配管において液だまりとなる箇所や流路が狭くなる箇所をなくすことができる。
この発明の樹脂製チューブの配管方法によると、切断チューブの一端部を所定形状に成形された中空状継手本体に予め溶着しておいてから、切断チューブの他端部を配管形成用チューブの一端部と溶着するので、切断チューブと配管形成用チューブとを溶着する際の両溶着部の変形の仕方が同程度となり、溶着ビード部の内面および外面のはみ出しがなくなり、これにより、完成後の配管において液だまりとなる箇所や流路が狭くなる箇所をなくすことができる。
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。以下の説明において、左右は、図の左右をいうものとする。
図1は、この発明の樹脂継手の第1実施形態を示すのもので、左の樹脂継手(1)と、右の樹脂継手(2)と、右の樹脂継手(2)に嵌められた環状のおねじ部材(3)と、左の樹脂継手(1)側から嵌められておねじ部材(3)にねじ合わされた袋ナット(4)とによって、樹脂継手アッセンブリが構成されている。
左の樹脂継手(1)は、継手本体としてのフランジ(5)と円筒部材(6)とが溶着されることによって形成されている。また、右の樹脂継手(2)は、継手本体としてのフランジ(7)と円筒部材(8)とが溶着されることによって形成されている。左の樹脂継手(1)のフランジ(5)の右面には、環状の凹部(5a)が形成されており、右の樹脂継手(2)のフランジ(7)の左面には、この凹部(5a)に嵌め合わされる環状の凸部(7a)が形成されている。
おねじ部材(3)および袋ナット(4)は、樹脂製または金属製とされ、おねじ部材(3)に対して袋ナット(4)を締め付けていくと、おねじ部材(3)が右の樹脂継手(2)のフランジ(7)の右面を左方に押し、袋ナット(4)が左の樹脂継手(1)のフランジ(5)の左面を右方に押し、これにより、左右の樹脂継手(1)(2)同士は、フランジ(5)(7)の凹部(5a)と凸部(7a)とが嵌まり合った状態で密接させられる。
左右の樹脂継手(1)(2)のフランジ(5)(7)は、PFA樹脂製でかつ射出成型品とされている。左右の樹脂継手(1)(2)のフランジ(5)(7)は、PFA樹脂製でかつ切削加工品としてもよい。左右の樹脂継手(1)(2)の円筒部材(6)(8)は、PFA樹脂製でかつ押出し材とされるとともに、配管全体にわたって使用されているチューブ(T)と同じ径でかつメルトフローレートを含め同じ材質とされている。メルトフローレートについては、フランジ(5)(7)が14g/10分(好ましい範囲は、10〜20g/10分)であり、円筒部材(6)(8)が2g/10分(好ましい範囲は1〜5g/10分)である。また、円筒部材(6)(8)のメルトフローレートは、これが溶着されるチューブ(T)と全く同じであることが最適であるが、チューブ(T)のメルトフローレートの0.5〜1.5倍までが好ましい範囲である。
上記左の樹脂継手(1)を得るに際しては、図2に示すように、PFA製フランジ(5)に、予め捩れ防止用ロッド(11)を挿入したPFA製円筒部材(6)を差し込み、溶着機の固定側中空胴部(12)に設けたチャック(13)を用いて円筒部材(6)を固く保持し、溶着機の回転軸(14)側に設けたチャック(15)を用いてフランジ(5)を固く保持し、回転軸(14)を駆動してフランジ(5)を回転させ、フランジ(5)と円筒部材(6)をその接触面に発生する摩擦熱で溶着することで溶着品としての樹脂継手(1)(右の樹脂継手(2)でも同様)が得られる。ここで、フランジ(5)をチャック(15)により周方向に均一に固く保持すると、フランジ(5)と円筒部材(6)の加圧ムラが無くなるため均一に溶着することができ、溶着強度が向上し、より好ましい。周方向に均一に加圧するチャック(15)としては、コレットチャックや周方向をほぼ覆うように形成された三爪チャック等がある。また、円筒部材(6)の内側にロッド(11)を差し込むと、回転したときに円筒部材(6)とロッド(11)との間に圧がかかりやすく、短時間で強固な溶着が可能となり、より好ましい。図2では、円筒部材(6)を固定してフランジ(5)の方を回転させているが、固定側と回転側とを逆にしてももちろんよい。
上記の第1実施形態において、フランジ(5)(7)および円筒部材(6)(8)の端面を予め所定のシール形状とするとともに、これらの軸方向相対位置を位置決めして溶着するようにしてももちろんよいが、フランジ(5)(7)と円筒部材(6)(8)とを溶着した後に、所定のシール形状となるように樹脂継手(1)(2)端面を機械加工するようにしてもよい。
なお、図1および図2では、継手本体としてのフランジ(5)(7)の内径と円筒部材(6)(8)の外径とが等しくなされているが、フランジの内径を円筒部材(6)(8)の外径よりも小さくするとともに、フランジの端部に、円筒部材(6)(8)の外径に等しい外径を有する環状の円筒部材嵌入用凹部を形成し、この凹部内に円筒部材(6)(8)の端部を嵌め入れた状態で、フランジと円筒部材(6)(8)とを溶着するようにしてもよい。
図3は、この発明の樹脂継手の第2実施形態を示すのもので、各樹脂継手(1)(2)は、継手本体としてのフランジ(5)(7)と円筒部材(6)(8)とがそれぞれ溶着されることによって第1実施形態の各樹脂継手(1)(2)と同一形状に形成されている。第1実施形態と異なる点は、フランジ(5)(7)の内径が円筒部材(6)(8)の内径に等しくされている点と、左の樹脂継手(1)のフランジ(5)の左面に、円筒部材(6)の外径に等しい径の周面を有しかつ円筒部材(6)の右端部が嵌め入れられる凹部(5b)が形成されており、右の樹脂継手(2)のフランジ(7)の右面に、円筒部材(8)の外径に等しい径の周面を有しかつ円筒部材(8)の左端部が嵌め入れられる凹部(7b)が形成されている点とである。そして、第1実施形態と同様、左の樹脂継手(1)のフランジ(5)の右面には、環状の凹部(5a)が形成され、右の樹脂継手(2)のフランジ(7)の左面には、この凹部(5a)に嵌め合わせられる環状の凸部(7a)が形成されている。
左右の樹脂継手(1)(2)のフランジ(5)(7)は、PFA樹脂製でかつ射出成型品または切削加工品とされている。左右の樹脂継手(1)(2)の円筒部材(6)(8)は、PFA樹脂製でかつ押出し材とされるとともに、配管全体にわたって使用されているチューブ(T)と同じ径でかつメルトフローレートを含め同じ材質とされている。メルトフローレートについては、フランジ(5)(7)が14g/10分(好ましい範囲は、10〜20g/10分)であり、円筒部材(6)(8)が2g/10分(好ましい範囲は1〜5g/10分)である。また、円筒部材(6)(8)のメルトフローレートは、これが溶着されるチューブ(T)と全く同じであることが最適であるが、チューブ(T)のメルトフローレートの0.5〜1.5倍までが好ましい範囲である。樹脂継手(1)(2)の継手本体(5)(7)と各円筒部材(6)(8)とは、図2に示した方法と同じ方法で溶着される。
図4は、この発明の樹脂継手の第3実施形態を示している。この樹脂継手(21)は、T型の継手であり、T字状とされた継手本体(22)の各開口部に円筒部材(23)(24)(25)がそれぞれ溶着されている。継手本体(22)の内径は、円筒部材(23)(24)(25)の外径よりも小さくなされるとともに、継手本体(22)の各開口部に、円筒部材(23)(24)(25)の外径に等しい外径を有する環状の円筒部材嵌入用凹部が形成されており、この凹部内に円筒部材(23)(24)(25)の端部を嵌め入れた状態で、継手本体(22)と円筒部材(23)(24)(25)とが溶着されている。
樹脂継手(21)の継手本体(22)は、PFA樹脂製でかつ射出成型品または切削加工品とされている。各円筒部材(23)(24)(25)は、PFA樹脂製でかつ押出し材とされるとともに、配管全体にわたって使用されているチューブ(T)と同じ径でかつメルトフローレートを含め同じ材質とされている。メルトフローレートについては、継手本体(22)が14g/10分(好ましい範囲は、10〜20g/10分)であり、円筒部材(23)(24)(25)が2g/10分(好ましい範囲は1〜5g/10分)である。また、円筒部材(23)(24)(25)のメルトフローレートは、これが溶着されるチューブ(T)と全く同じであることが最適であるが、チューブ(T)のメルトフローレートの0.5〜1.5倍までが好ましい範囲である。樹脂継手(21)の継手本体(22)と各円筒部材(23)(24)(25)とは、図2に示した方法と同じ方法で溶着される。
なお、この実施形態の継手本体としては、T字状のほかに、L字状、十字状などが可能である。
図5は、この発明の樹脂継手の第4実施形態を示している。この樹脂継手(31)は、中空立方体とされた継手本体(32)の6面のうちの2面に貫通孔(32a)(32b)があけられ、その貫通孔縁部に円筒部材(33)(34)がそれぞれ溶着されている。
樹脂継手(31)の継手本体(32)は、PFA樹脂製でかつ射出成型品または切削加工品とされている。各円筒部材(33)(34)は、PFA樹脂製でかつ押出し材とされるとともに、配管全体にわたって使用されているチューブと同じ径でかつメルトフローレートを含め同じ材質とされている。メルトフローレートについては、継手本体(32)が14g/10分(好ましい範囲は、10〜20g/10分)であり、円筒部材(33)(34)が2g/10分(好ましい範囲は1〜5g/10分)である。また、円筒部材(33)(34)のメルトフローレートは、これが溶着されるチューブと全く同じであることが最適であるが、チューブのメルトフローレートの0.5〜1.5倍までが好ましい範囲である。樹脂継手(31)の継手本体(32)と各円筒部材(33)(34)とは、図2に示した方法と同じ方法で溶着される。
なお、この実施形態の樹脂継手では、貫通孔の数を2〜4のうちから適宜選択するとともに、孔をあける面を適宜選択することにより、種々のタイプのものを得ることが可能である。また、継手本体の形状は、立方体(正六面体)以外の多面体や球面体としてもよい。
上記のようにして得られた樹脂継手は、所定の樹脂製とされた配管形成用チューブを使用して配管を形成するに際し、次のように使用される。
すなわち、配管形成用チューブ(T)と同じ樹脂製のチューブを所定長さに切断して円筒部材(6)(8)(23)(24)(25)(33)(34)を形成し、その円筒部材(切断チューブ)(6)(8)(23)(24)(25)(33)(34)の一端部を所定形状に成形された中空状継手本体(5)(7)(22)(32)に溶着することにより、予め樹脂継手(1)(2)(21)(31)を形成しておき、この後、樹脂継手(1)(2)(21)(31)の円筒部材(切断チューブ)(6)(8)(23)(24)(25)(33)(34)の他端部を配管形成用チューブ(T)の一端部と溶着すればよい。
ここで、樹脂継手(1)(2)(21)(31)とチューブ(T)との溶着に際しては、一方を回転させることが困難であるので、図6に示す溶着方法および装置を用いて、樹脂継手(1)(2)(21)(31)の円筒部材(6)(8)(23)(24)(25)(33)(34)の端部および配管形成用チューブ(T)の端部を加熱して溶融し、溶融端部同士を突き合わせることにより溶着することが好ましい。
図6において、合成樹脂製管状部材同士の溶着は、まず、1対のクランプ部材(41)(42)に樹脂継手の円筒部材(符号をT1とする)の端部および配管形成用チューブ(符号をT2とする)をそれぞれをセットし(図(a))、次いで、端面加熱ヒータ(43)で各部材(T1)(T2)の端部を加熱して溶融し(図(b))、次いで、端面加熱ヒータ(43)を外した後、可動側クランプ保持手段(45)に支持されたクランプ部材(42)がスライドして、これに保持されている配管形成用チューブ(T2)の溶融端部を固定側クランプ保持手段(44)に支持されたクランプ部材(41)に保持されている樹脂継手の円筒部材(T1)の溶融端部に突き合わせ(図(c))、この突き合わせ部が冷却されることにより行われる。
こうして、樹脂継手(1)(2)(21)(31)と配管形成用チューブ(T)とを配管現場において効率的に溶着することができる。
上記の樹脂継手(1)(2)(21)(31)は、同じ継手同士または異なる継手同士で溶着される場合もあるが、この継手(1)(2)(21)(31)の円筒部材(6)(8)(23)(24)(25)(33)(34)同士の溶着も、図6に示した円筒部材(T1)と配管形成用チューブ(T2)との溶着と同様に行うことができる。
(1)(2)(21)(31) 樹脂継手
(5)(7)(22)(32) 本体
(6)(8)(23)(24)(25)(33)(34) 円筒部材
(5)(7)(22)(32) 本体
(6)(8)(23)(24)(25)(33)(34) 円筒部材
Claims (5)
- 所定の樹脂製とされたチューブを使用した配管を形成するために使用される樹脂継手であって、所定形状に成形された中空状継手本体と、一端部が継手本体に溶着され他端部が継手本体から突出させられた少なくとも1つの円筒部材とからなり、円筒部材がチューブのメルトフローレートの0.5〜1.5倍のメルトフローレートを有する樹脂製であることを特徴とする樹脂継手。
- 継手本体が射出成型品または切削加工品であり、円筒部材が押出し材である請求項1の樹脂継手。
- 継手本体は、メルトフローレートが10〜20g/10分のPFA樹脂製であり、円筒部材は、メルトフローレートが1〜5g/10分のPFA樹脂製である請求項1または2の樹脂継手。
- 所定の樹脂製とされた配管形成用チューブを使用して配管を形成するに際し、配管形成用チューブと同じ樹脂製のチューブを所定長さに切断し、次いで、その切断チューブの一端部を所定形状に成形された中空状継手本体に溶着し、次いで、切断チューブの他端部を配管形成用チューブの一端部と溶着することを特徴とする樹脂製チューブの配管方法。
- 切断チューブの一端部を継手本体に溶着するに際しては、少なくとも一方の部材を回転させることにより、両部材の接触面に発生する摩擦熱により部材同士を溶着し、切断チューブの他端部を配管形成用チューブに溶着するに際しては、両部材の端部を加熱して溶融し、溶融端部同士を突き合わせることにより溶着することを特徴とする請求項4の樹脂製チューブの配管方法。
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