JP2006245280A - 電界効果トランジスタ及びその動作方法 - Google Patents

電界効果トランジスタ及びその動作方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ゲート容量可変の電界効果トランジスタを用いた不揮発性メモリの消費電力と読み出しエラーとを低減する。
【解決手段】 シリコン基板101上にソース領域104とドレイン領域105を形成すると共にソース領域104とドレイン領域105とに挟まれた領域上に順次、絶縁膜102a、PCMO膜102b、ゲート電極103を積層して、電界効果トランジスタ1とする。PCMO膜102bに印加する書き込み電圧の電圧値を変えることによってデータを書き込み、PCMO膜102bに読み出し電圧を印加し、ドレイン電流を検出することによってデータを読み出す。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ゲート容量可変の電界効果トランジスタ及びその動作方法に関し、特に、そのような電界効果トランジスタの消費電力と読み出しエラーとを低減する技術に関する。
ペロブスカイト構造を有する超巨大磁気抵抗(CMR:Colossal Magneto- resistive)材料は、外部影響により特性が変化する。例えば、Pr0.7Ca0.3MnO3(以下、単に「PCMO」という。)の薄膜やバルク膜を2つの電極で挟んで、適当な電界強度の電圧パルスを一回以上印加すると、PCMO膜の特性が変化する。変化し得る特性には、電気抵抗(抵抗率)と電気容量(比誘電率)があり、印加する電圧パルスの極性に応じて異なる変化を示す。また、特性の変化は電圧パルスの印加後も安定して維持される。
このような特性を利用して、PCMO膜を可変容量膜に用いたデバイスが開発されている(特許文献1を参照。)。図3は、PCMO膜を可変容量膜とするデバイスの構造を示す断面図である。図3に示されるように、デバイス3は、基板301上に電極302、PCMO膜303及び電極304を順次積層されてなる。また、電極302、304はそれぞれ配線302a、304aに接続されている。電極304は半径0.4mmの円形状であり、PCMO膜の膜厚は600nmである。
さて、このような構成で、配線302a、304aを経由してPCMO膜303に18V又は−18Vの電圧パルスを印加すると、PCMO膜303の比誘電率及び電気抵抗が変化する。図4は、電圧パルスの反復印加に伴うPCMO膜303の特性の変化を示すグラフであって、(a)は比誘電率の変化を、また、(b)は電気抵抗の変化を示す。図4(a)の縦軸は比誘電率を、図4(b)の縦軸は電気抵抗を示し、また、横軸は何れも時間を示す。
図4(a)に示されるように、PCMO膜303の比誘電率は電圧パルスとして−18Vを印加されると405となり、18Vを印加される135となる。また、図4(b)に示されるように、PCMO膜303の電気抵抗は電圧パルスとして−18Vを印加されると3500Ωとなり、18Vを印加されると200Ωとなる。PCMO膜303の比誘電率は一旦変化すると3年以上維持されるので、比誘電率の高低をバイナリデータの0、1に対応させれば不揮発性メモリとすることができる。
PCMO膜の比誘電率を変化させるためには、膜厚によって異なるものの、一般的に数V以上の電圧パルスを印加する必要がある。一方、PCMO膜の比誘電率を検出する際には、PCMO膜に電圧を印加して電流を検出すれば良いので、0.1V程度の電圧パルスを印加すれば足りる。このように、PCMO膜を不揮発性メモリとする場合には、データの書き込み時に消費電力が最も大きくなる。
上述のデバイス3では、電極304の面積が0.5mm2であり、低抵抗状態における電気抵抗は200Ω程度となるので、18Vの電圧パルスを印加すると電流が90mA流れ、消費電力が1.6Wとなる。これに対して、電極304の面積を0.64μm2(0.8μm×0.8μm)に微細化すると、低抵抗状態における電気抵抗が25KΩとなるので、5Vの電圧パルスを印加すると、電流が200μA流れ、消費電力を1mWまで低減することができる(非特許文献1を参照)。
米国特許出願公開US 2004/0065912 A1号 Technical Digest of IEEE International Electron Device Meeting (2002), pp 193.
しかしながら、例えば、揮発性メモリであるSRAM(Static Random Access Memory)の消費電力は1μW程度であるのと比べると、PCMO膜を用いたデバイス3は消費電力が極めて大きく、実用に耐えない。
本発明は、上述のような問題に鑑みて為されたものであって、消費電力が低く、読み出しエラーが少ない不揮発性メモリを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る電界効果トランジスタは、ゲート電極がゲート絶縁膜を介して半導体基板上に形成されてなる電界効果トランジスタであって、ゲート絶縁膜は、印加される電圧に応じて静電容量が変化することを特徴とする。
このようにすれば、静電容量を変化させることによってゲート絶縁膜のしきい電圧を変化させることができる。その結果、適当な電圧をゲート絶縁膜に印加すれば、ドレイン電流が流れるか否かによってゲート絶縁膜の静電容量を検出することができるので、メモリとして利用することができる。かかるメモリは、ゲート絶縁膜の静電容量の変化をドレイン電流の有無で検出できるので、高い感度でデータを読み出すことができる。
この場合において、ゲート絶縁膜は、巨大磁気抵抗材料又は遷移金属酸化物からなる可変容量膜を含むとしても良く、特に、巨大磁気抵抗材料はPrXCa1-XMnO3(0<X<1)とすれば好適である。このようにすれば、ゲート電極に電圧を印加することにより、可変容量膜の静電容量が変化するので、ゲート絶縁膜の静電容量を2種類以上に変化させることができる。また、巨大磁気抵抗材料や高温超伝導材料よりなる可変容量膜の静電容量は変化後も安定に維持されるので不揮発性メモリに好適である。
また、本発明に係る電界効果トランジスタは、半導体基板と可変容量膜とに挟まれた絶縁膜を備えることを特徴とする。このようにすれば、可変容量膜に電流を流さずに静電容量を変化させることができるので、消費電力を低減することができる。
また、本発明に係る電界効果トランジスタは、絶縁膜と可変容量膜とに挟まれた導体膜を備えることを特徴とする。このようにすれば、絶縁膜の実効面積と可変容量膜の実効面積とを別個独立に設計することができる。
また、本発明に係る電界効果トランジスタは、ゲート電極と可変容量膜との接触面積は、導電体膜と絶縁膜との接触面積よりも小さいことを特徴とする。このようにすれば、可変容量膜の静電容量を変化させるために必要な電圧を低減することができる。また、可変容量膜の静電容量に対応するしきい電圧の変化量を大きくすることができるので、読み出し電圧のマージンを大きくして、読み出し感度を向上させることができる。
なお、本発明に係る電界効果トランジスタは、ゲート絶縁膜は、印加される電圧パルスの電圧値、パルス幅及び印加回数のうちの少なくとも一つに応じて静電容量が変化することを特徴とする。
本発明に係る電界効果トランジスタの動作方法は、ゲート電極がゲート絶縁膜を介して半導体基板上に形成されてなり、ゲート絶縁膜に印加される電圧に応じてゲート絶縁膜の静電容量が変化する電界効果トランジスタの動作方法であって、複数の静電容量のうちの、対応するしきい電圧の値が隣り合う2つの静電容量について、対応するしきい電圧の値の中間の値を読み出し電圧としてゲート電極に印加するステップと、読み出し電圧を印加することによってドレイン電流が流れたか否かを検出するステップとを含むことを特徴とする。このようにすれば、ドレイン電流を高感度で検出することができるので、データの読み出しエラーを低減することができる。
この場合において、読み出し電圧は、ゲート絶縁膜の静電容量を変化させるに足る電圧に満たないこととすれば好適である。このようにすれば、データの読み出しの前後でゲート電圧の静電容量が変化しないので、記憶されているデータを損なうことなく、データを読み出すことができる。従って、メモリの信頼性を高めることができる。
また、本発明に係る電界効果トランジスタの動作方法は、ゲート電極がゲート絶縁膜を介して半導体基板上に形成されてなる電界効果トランジスタの動作方法であって、ゲート絶縁膜に印加される電圧パルスの電圧値、パルス幅及び印加回数のうちの少なくとも一つを変化させることによって、ゲート絶縁膜の静電容量を変化させるステップを含むことを特徴とする。このようにすれば、可変容量膜の静電容量を容易に変化させることができる。
以下、本発明に係る電界効果トランジスタ(FET: Field Effect Transistor)及びその動作方法の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[1] 第1の実施の形態
先ず、本発明の第1の実施の形態に係る電界効果トランジスタについて説明する。
(1) 電界効果トランジスタの構成
図1は、本実施の形態に係る電界効果トランジスタの要部を示す断面図である。図1に示されるように、電界効果トランジスタ1はシリコン基板101、ゲート絶縁膜102、ゲート電極103、ソース領域104及びドレイン領域105を備えており、ゲート絶縁膜102は絶縁膜102aとPCMO膜102bとからなっている。
シリコン基板1はP型のシリコン基板であって、アクセプタ濃度NAは1×1022-3である。ソース領域104とドレイン領域105とはシリコン基板1の表面層に形成されたN型シリコン層である。ソース領域104とドレイン領域105とに挟まれたシリコン基板101の表面上にはゲート絶縁膜102とゲート電極103とが順次積層されている。ゲート電極103は白金(Pt)からなっており、ゲート長は0.18μmである。
ゲート絶縁膜102を構成する絶縁膜102aは酸化ハフニウム(Hf02)のアモルファスからなり、膜厚dIが7.5nmで比誘電率εIが25である。また、PCMO膜102bの膜厚dPは100nmであり、比誘電率εPは電圧パルスの周波数が数十kHz以下の場合、135と405との何れかの値をとる。なお、絶縁膜102aの面積SIはPCMO膜102bの面積SPに等しい。
(2) データの書き込み
次に、電界効果トランジスタ1の動作方法について説明する。
(a) 書き込み電圧
先ず、電界効果トランジスタ1においてPCMO膜の比誘電率を変化させるために必要な書き込み電圧について説明する。
特許文献1において膜厚600nmのPCMO膜の比誘電率を変化させる電圧パルスの大きさは18Vであり、電界強度にして3×107V/mである。比誘電率を変化させるために必要な電界強度が一定ならば、膜厚100nmのPCMO膜102bの比誘電率は3Vの電圧パルスで変化する。
ここで、ゲート絶縁膜102を絶縁膜102aとPCMO膜102bとからなる直列キャパシタ回路と見なせば、ゲート電極に印加する書き込み電圧VWは絶縁膜102aとPCMO膜102bによって分圧される。PCMO膜102bの分圧VPは次式で表される。
Figure 2006245280
ここで、CI、CPはそれぞれ絶縁膜102a、PCMO膜102bの静電容量であり、次式で表される。ただし、ε0は真空の誘電率である。
Figure 2006245280
さて、PCMO膜102bの静電容量CPは比誘電率εPの大小に応じて大小2つの値を取り、静電容量CPが大きいときにPCMO膜102bの分圧VPが最も小さくなる。従って、容量CPが大のときのPCMO膜102bへの分圧VPを3Vとすれば、容量CPの大小に関わらず比誘電率を変化させることができる。容量CPが大のときに分圧VPを3Vとするためには、書き込み電圧VWを7Vとすれば良い。
ただし、このとき絶縁膜102aには4Vの電圧が印加されるので、リーク電流が大きくなり、また、絶縁破壊のおそれもある。そのため、7V以下の書き込み電圧VWでPCMO膜の比誘電率を変化させることができるのであれば、書き込み電圧は小さい方が良い。
また、電圧パルスのパルス幅と印加回数は、例えば、それぞれ100ns、2回とすれば良い。
(b) しきい電圧
次に、電界効果トランジスタ1のしきい電圧について説明する。しきい電圧Vthは次式で表わされる。
Figure 2006245280
ここで、qは電気素量、lDmは最大空乏層厚さ、ΦFはシリコン基板101のフェルミポテンシャル、COXはゲート絶縁膜102の静電容量、ΦDはゲート電極103とシリコン基板101との仕事関数差、NSSはゲート絶縁膜102とシリコン基板1の界面準位密度である。また、NAは前述したシリコン基板1のアクセプタ濃度である。このうち、最大空乏層厚さlDmとシリコン基板101のフェルミポテンシャルΦFは次式で表わされる。
Figure 2006245280
ここで、εSiはシリコンの比誘電率、kはボルツマン定数、Tは絶対温度(K)、lnは自然対数、niはシリコンの真性フェルミ準位である。
本実施の形態では界面準位密度NSSを5×1014(m-2)とする。白金及びシリコンの仕事関数はそれぞれ5.2、4.95であるので、ΦD=0.25である。
ゲート絶縁膜容量COXは絶縁膜102aとPCMO膜102bの直列合成容量であり、次式で表される。
Figure 2006245280
さて、式(2)、(3)、(5)〜(7)を式(4)に代入し、上記パラメータ値を元に計算すると、PCMO膜102bの比誘電率εPが135ならばしきい電圧Vthは1.25Vとなり、比誘電率εPが405ならばしきい電圧Vthは1.68Vとなる。従って、しきい電圧差は0.43Vとなる。
このように、電界効果トランジスタ1は2つのしきい電圧をとることができる。前述のように、PCMO膜102bの比誘電率は安定して維持されるので、しきい電圧も安定して維持される。よって、2つのしきい電圧にデータ“0”、“1”を対応させれば不揮発性メモリとすることができる。
(3) データの読み出し
電界効果トランジスタ1からデータを読み出すには、例えば、2つのしきい電圧の中間の電圧をゲート電極に印加すれば良い。電界効果トランジスタ1のしきい電圧が大きい場合には中間の電圧を印加してもドレイン電流は流れないが、しきい電圧が小さい場合にはドレイン電流が流れる。従って、ドレイン電流が流れるか否かによって、データを読み出すことができる。
この読み出し電圧は前述の書き込み電圧よりも小さく、読み出し時にデータを書き換えてしまうおそれがない。この意味で電界効果トランジスタ1は不揮発性メモリとして動作信頼性が高い。
また、書き込み電圧の印加によるPCMO膜102bの比誘電率の変化が3倍程度に留まるのに対して、ドレイン電流の変化は1桁から数桁以上にもなる。この意味で電界効果トランジスタ1はデータの読み出し感度が高い。
また、電界効果トランジスタ1はスケーリング則(ムーアの法則)に従って微細化され、集積度が向上すると期待される。従って、電界効果トランジスタ1を用いれば大容量の不揮発性メモリを実現することができる。
また、電界効果トランジスタ1を製造するに際しては、ゲート絶縁膜にPCMO膜102bを含まない通常のMOS(Metal Oxide Semiconductor)構造の電界効果トランジスタの製造工程に対して、絶縁膜102a上にPCMO膜102bを形成する工程を追加するのみで良い。従って、電界効果トランジスタ1は特殊な工程を要することなく、容易に製造することができる。
[2] 第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態に係る電界効果トランジスタについて説明する。本実施の形態に係る電界効果トランジスタは前記第1の実施の形態に係る電界効果トランジスタと概ね同様の構成を備える一方、ゲート絶縁膜の構成において相違している。以下、専ら相違点に着目して説明する。
(1) 電界効果トランジスタの構成
図2は、本実施の形態に係る電界効果トランジスタの要部を示す断面図である。図2に示されるように、電界効果トランジスタ2はシリコン基板201、ゲート絶縁膜202、ゲート電極203、ソース領域204及びドレイン領域205を備えている。
ゲート絶縁膜202はシリコン基板201に近い方から順に絶縁膜202a、フローティングゲート202b及びPCMO膜202cが積層されてなる。絶縁膜202aは、上記第1の実施の形態に係る絶縁膜102aと同様に、ソース領域204とドレイン領域205との間のシリコン基板201上に形成されている。酸化ハフニウムのアモルファスからなり、膜厚dIが7.5nmで、比誘電率εIが25である点も上述と同様である。
フローティングゲート202bはポリシリコンからなる導体膜であって、膜厚は50nmである。PCMO膜は膜厚dPが100nmで、比誘電率εPは電圧パルスの周波数が数十kHz以下ならば135と405との2つの値を取り得る。なお、絶縁膜102aの面積とPCMO膜の面積とは異なっている。
さて、上記第1の実施の形態においては絶縁膜102aの面積とPCMO膜102bの面積とが同じであったが、フローティングゲート202bを設ければ、絶縁膜202aの実効面積SIとPCMO膜202cの実効面積SPとを別個独立に設計することができる。このようにすれば、書き込み電圧を低減し、かつ、しきい電圧の変化量を大きくできる。従って、読み出し電圧のマージンを大きくして、読み出し感度を向上させることができる。
例えば、絶縁膜202aの実効面積SI、すなわち導体膜202bと絶縁膜202aの接触面積はPCMO膜202cの実効面積SP、すなわちゲート電極203とPCMO膜202cとの接触面積の約2倍であるとすれば、電界効果トランジスタ2に必要な書き込み電圧は5Vとなるので、前記第1の実施の形態に比して書き込み電圧を低減することができる。従って、電界効果トランジスタ2をより低い電力で動作させることができる。
また、PCMO膜202cのしきい電圧Vthは、比誘電率εPが135なら1.46Vとなり、比誘電率εPが405ならば2.33Vとなる。従って、しきい電圧差は0.87Vとなり、上記第1の実施の形態におけるしきい電圧差0.43Vよりも大きい。従って、より安定した読み出し動作を実現することができる。
[3] 変形例
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1) 上記実施の形態においては、電圧パルスによる可変容量膜として、専らPr0.7Ca0.3MnO3膜を用いる場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて次のようにしても良い。
すなわち、PrXCa1-XMnO3であれば、Xが0.7に限定されず、他の組成比であっても良い。また、LaXCa1-XMnO3等、他のCMR材料を用いても良い。また、CrドープSrTiO3、NiOx等、他の遷移金属酸化物を用いても本発明の効果を得ることができる。
(2) 上記実施の形態においては、絶縁膜として酸化ハフニウムを用いる場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、酸化ジルコニウム(ZrO2)や酸化アルミニウムハフニウム(HfO2/Al23)等を用いても良い。
(3) 上記実施の形態においては、PCMO膜に印加する電圧パルスの電圧値を変えることによってPCMO膜の比誘電率を変化させる場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、電圧パルスの電圧値に代えて電圧パルスのパルス幅や印加回数を変化させても良い。このようにしても、本発明の効果を得ることができる。
(4) 上記実施の形態においては、PCMO膜の比誘電率が2種類の値をとるように電圧パルスの大きさを選んだが、3種類以上の値をとるように電圧パルスの電圧値やパルス幅、パルス印加回数を選んでも良い。このようにすれば、電界効果トランジスタにより多くの情報量を記憶させることができる。
本発明に係る電界効果トランジスタ及びその動作方法は、電力消費の少ない大容量不揮発性メモリとして有用である。
本発明の第1の実施の形態に係る電界効果トランジスタの要部を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る電界効果トランジスタの要部を示す断面図である。 従来技術に係るデバイスであって、PCMO膜を可変容量膜とするデバイス構造を示す断面図である。 従来技術に係るPCMO膜について、電圧パルスの反復印加に伴う特性の変化を示すグラフである。
符号の説明
1、2……………………………電界効果トランジスタ
3…………………………………デバイス
101、201…………………シリコン基板
102、202…………………ゲート絶縁膜
103、203…………………ゲート電極
104、204…………………ソース領域
105、205…………………ドレイン領域
102a、202a……………絶縁膜
102b、202c、303…PCMO膜
202b…………………………フローティングゲート
301……………………………基板
302、304…………………電極
302a、304a……………配線

Claims (10)

  1. ゲート電極がゲート絶縁膜を介して半導体基板上に形成されてなる電界効果トランジスタであって、
    ゲート絶縁膜は、印加される電圧に応じて静電容量が変化する
    ことを特徴とする電界効果トランジスタ。
  2. ゲート絶縁膜は、巨大磁気抵抗材料又は遷移金属酸化物からなる可変容量膜を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
  3. 巨大磁気抵抗材料はPrXCa1-XMnO3(0<X<1)である
    ことを特徴とする請求項2に記載の電界効果トランジスタ。
  4. 半導体基板と可変容量膜とに挟まれた絶縁膜
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の電界効果トランジスタ。
  5. 絶縁膜と可変容量膜とに挟まれた導体膜
    を備えることを特徴とする請求項4に記載の電界効果トランジスタ。
  6. ゲート電極と可変容量膜との接触面積は、導電体膜と絶縁膜との接触面積よりも小さい
    ことを特徴とする請求項5に記載の電界効果トランジスタ。
  7. ゲート絶縁膜は、印加される電圧パルスの電圧値、パルス幅及び印加回数のうちの少なくとも一つに応じて静電容量が変化する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
  8. ゲート電極がゲート絶縁膜を介して半導体基板上に形成されてなり、ゲート絶縁膜に印加される電圧に応じてゲート絶縁膜の静電容量が変化する電界効果トランジスタの動作方法であって、
    複数の静電容量のうちの、対応するしきい電圧の値が隣り合う2つの静電容量について、対応するしきい電圧の値の中間の値を読み出し電圧としてゲート電極に印加するステップと、
    読み出し電圧を印加することによってドレイン電流が流れたか否かを検出するステップと
    を含むことを特徴とする電界効果トランジスタの動作方法。
  9. 読み出し電圧は、ゲート絶縁膜の静電容量を変化させるに足る電圧に満たない
    ことを特徴とする請求項8に記載の電界効果トランジスタの動作方法。
  10. ゲート電極がゲート絶縁膜を介して半導体基板上に形成されてなる電界効果トランジスタの動作方法であって、
    ゲート絶縁膜に印加される電圧パルスの電圧値、パルス幅及び印加回数のうちの少なくとも一つを変化させることによって、ゲート絶縁膜の静電容量を変化させるステップ
    を含むことを特徴とする電界効果トランジスタの動作方法。

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