JPH07297302A - メモリセルトランジスタ - Google Patents

メモリセルトランジスタ

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JPH07297302A
JPH07297302A JP6091384A JP9138494A JPH07297302A JP H07297302 A JPH07297302 A JP H07297302A JP 6091384 A JP6091384 A JP 6091384A JP 9138494 A JP9138494 A JP 9138494A JP H07297302 A JPH07297302 A JP H07297302A
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gate electrode
insulating film
memory cell
floating gate
ferroelectric
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哲 西川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 不揮発性メモリセルトランジスタにおいて情
報の書き込み及び消去を高速化する。 【構成】 メモリセルトランジスタ30は、基板30に設け
られたチャネル、ソース及びドレイン領域34、36 及び38
と、チャネル領域34上に順次に設けられた第一ゲート絶
縁膜40、浮遊ゲート42、第二ゲート絶縁膜42及び制御ゲ
ート46を備える。第二ゲート絶縁膜42を強誘電体50及び
常誘電体52により構成し、チャネル長方向Qにおいて、
強誘電体50の幅をチャネル長よりも短くする。この結
果、強誘電体50の分極反転のために供給し或は引き抜く
電荷の量を、減少させることができるので、目的を達成
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、不揮発性メモリセル
を構成するのに用いて好適なトランジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、種々の構造の不揮発性メモリ
セルトランジスタが提案されている(例えば文献1:IE
EE TRANSACTIONS ON ULTRASONICS,FERROELECTRICS,AND
FREQUENCY CONTROL VOL.38, NO.6, p663〜671 NOVEMBER
1991 、文献2:特開昭52−42381号公報参
照)。
【0003】図15は文献1に開示されているメモリセ
ルトランジスタの構造を概略的に示す断面図である。同
図に示すメモリセルトランジスタはMOSFETであっ
て、基板10に設けたチャネル、ソース及びドレイン領
域12、14及び16と、チャネル領域12上に順次に
設けたゲート絶縁膜18及びゲート電極20とを有す
る。ゲート絶縁膜18は強誘電体から成る。
【0004】このメモリセルトランジスタにおいては、
ゲート絶縁膜18の分極Pr が正か負かによって、その
閾値電圧Vthが±Pr /COXだけ変化し、従ってこれを
利用することにより情報を記憶する。ここで、ゲート絶
縁膜18の膜厚及び誘電率をそれぞれd及びεOXと表せ
ば、COX=εOX/dと書ける。
【0005】ゲート絶縁膜18としてBaMgF4 を用
いると、εOX≒10ε0 (ε0 は真空の誘電率)、ゲー
ト絶縁膜18の両端の間に生じる坑電場EC ≒160K
V/cm、分極Pr ≒1μC/cm2 であり、膜厚d=
250nmとすれば、Pr /COX=25Vだけ閾値電圧
thが変化する。又、分極Pr を反転させるにはEC
d≒4Vの電圧を印加すれば良い。
【0006】図16は文献2に開示されているメモリセ
ルトランジスタの構造を概略的に示す断面図である。同
図に示すメモリセルトランジスタはMOSFETであっ
て、基板10に設けたチャネル、ソース及びドレイン領
域12、14及び16と、チャネル領域12上に順次に
設けた第一のゲート絶縁膜22、浮遊ゲート電極24、
第二のゲート絶縁膜26及び制御ゲート電極28とを有
する。第一のゲート絶縁膜22は常誘電体から成り、第
二のゲート絶縁膜22は強誘電体から成る。
【0007】ここで、浮遊ゲート電極24及び基板10
の間の容量をC1 、浮遊ゲート電極24及び制御ゲート
電極28の間の容量をC2 、第二のゲート絶縁膜22の
残留分極をPr 、基板10に誘起される電荷をQS とす
ると、このメモリセルトランジスタのゲート電圧Vg
次式(2)のように表せる。
【0008】 Vg =QS /{(C1 ・C2 )/(C1 +C2 )}+Pr /C1 ……(2) 従って第二のゲート絶縁膜26の分極Pr を反転させる
ことにより、閾値電圧Vthは2・Pr /C1 だけ変化す
るので、これを利用することにより情報を記憶できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
従来のメモリセルトランジスタでは、情報の書き込み或
は消去のために閾値電圧Vthを変化させる場合、少なく
とも分極Pr の2倍の電荷をゲート電極20、28に供
給し或はゲート電極20、28から引き抜かなければな
らない。より具体的には、ゲート絶縁膜18、26に用
いる強誘電体の分極Pr は通常1〜10μC/cm2
あり、この値は、チャネル領域12が導通状態となると
きに誘起される電荷が約0.1μC/cm2 となるのと
比較して、10〜100倍の大きさの値である。従って
閾値電圧Vthを変化させるためには大量の電荷をゲート
電極20、28に供給し或はゲート電極20、28から
引き抜く必要があり、これが情報の書き込み及び消去の
高速化を妨げる要因となっていた。
【0010】また上述した従来のメモリセルトランジス
タでは、閾値電圧Vthは寸法、材料等の設計条件により
決定される値に限定され、従ってこれら設計条件により
決定される値以外の値に、閾値電圧Vthを可変制御する
ことはできなかった。
【0011】この発明の第一の目的は、上述した従来の
問題点を解決し、情報の書き込み及び又は消去をより高
速に行なえるメモリセルトランジスタを提供することに
ある。
【0012】またこの発明の第二の目的は、上述した従
来の問題点を解決し、閾値電圧Vthの値を可変制御でき
る範囲を広げることのできるメモリセルトランジスタを
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】第一の目的を達成するた
め、第一発明のメモリセルトランジスタは、基板に設け
られたチャネル、ソース及びドレイン領域と、チャネル
領域上に第一のゲート絶縁膜を介して設けられた浮遊ゲ
ート電極と、浮遊ゲート電極上に第二のゲート絶縁膜を
介して設けられた制御ゲート電極とを備え、浮遊ゲート
電極のチャネル領域対向部分と第二のゲート絶縁膜が含
む強誘電体分極領域との対向面積S1 を、浮遊ゲート電
極のチャネル領域対向部分の面積S0 よりも狭くして成
ることを特徴とする。
【0014】さらに第二の目的を達成するため、第二発
明のメモリセルトランジスタは、基板に設けられたチャ
ネル、ソース及びドレイン領域と、チャネル領域上に第
一のゲート絶縁膜を介して設けられた浮遊ゲート電極
と、浮遊ゲート電極上に第二のゲート絶縁膜を介して設
けられた制御ゲート電極とを備えて、制御ゲート電極
を、極性の異なる電圧が印加される第一及び第二の電極
部材により構成し、第二のゲート絶縁膜が含む強誘電体
分極領域を、これら第一及び第二の電極部材に対応する
領域にそれぞれ設けて成ることを特徴とする。
【0015】
【作用】第一発明によれば、浮遊ゲート電極のチャネル
領域対向部分と第二のゲート絶縁膜が含む強誘電体分極
領域との対向面積S1 を、浮遊ゲート電極のチャネル領
域対向部分の面積S0 よりも狭くする。これがため、第
二のゲート絶縁膜の分極を反転させるために制御ゲート
電極に供給する電荷の量或は制御ゲート電極から引き抜
く電荷の量を、従来よりも低減できる。
【0016】また第二発明によれば、制御ゲート電極
を、極性の異なる電圧が印加される第一及び第二の電極
部材により構成する。しかも第二のゲート絶縁膜が含む
強誘電体分極領域を、これら第一及び第二の電極部材に
対応する領域にそれぞれ設ける。従って第一の電極部材
に対応する領域の分極Pr1、及び、第二の電極部材に対
応する領域の分極Pr2をそれぞれ、第一及び第二の電極
部材を介し個別に制御できる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照し、発明の実施例につき説
明する。尚、図面は発明が理解できる程度に概略的に示
してあるにすぎず、従って発明を図示例に限定するもの
ではない。
【0018】図1及び図2は第一実施例のメモリセルト
ランジスタの構成を概略的に示す断面図及び平面図であ
る。図2にあっては、浮遊ゲート電極42、第二のゲー
ト絶縁膜44及び制御ゲート電極46を部分的に切り欠
いて、基板面32aの法線方向Hから見た平面図を示
す。また図1にあっては、図2のI−I線に沿って取っ
た断面図を示す。第一実施例を第一発明の実施例として
説明する。
【0019】この実施例のメモリセルトランジスタ30
は、基板32に設けられたチャネル、ソース及びドレイ
ン領域34、36及び38と、チャネル領域34上に第
一のゲート絶縁膜40を介して設けられた浮遊ゲート電
極42と、浮遊ゲート電極42上に第二のゲート絶縁膜
44を介して設けられた制御ゲート電極46とを備え、
浮遊ゲート電極42のチャネル領域対向部分42aと第
二のゲート絶縁膜44が含む強誘電体分極領域48との
対向面積S1 を、浮遊ゲート電極42のチャネル領域対
向部分42aの面積S0 よりも狭くして成る。
【0020】第二のゲート絶縁膜44は少なくとも強誘
電体50を含み、浮遊ゲート電極42及び制御ゲート電
極46の配列方向から見た場合に、浮遊ゲート電極4
2、強誘電体50及び制御ゲート電極46の3つ全部が
重なり合う領域の強誘電体50部分が分極領域48とな
る。従って、浮遊ゲート電極42、強誘電体50或は制
御ゲート電極46の形状や相対的位置関係を変化させ、
これら3つの重なる領域の形状を変化させることによ
り、分極領域48の面積が変化するので、対向面積S1
を変化させることができる。
【0021】また浮遊ゲート電極42とチャネル領域3
4との対向面積が、浮遊ゲート電極42のチャネル領域
対向部分42aの面積S0 である。チャネル領域34は
ソース領域36及びドレイン領域38の間の基板表層部
分であって、チャネル(キャリアの通路)が誘起される
領域である。
【0022】この実施例では、メモリセルトランジスタ
30はnチャネルMOSFET(Metal-Oxide-Semicond
uctor Field Effect Transistor )であって、p−Si
基板32に、イオン注入、不純物拡散等によりn型不純
物を選択的に導入し、これによりp−Siチャネル領域
34、n+ −Siソース領域36及びn+ −Siドレイ
ン領域38を、一方の基板面32a側に形成する。ソー
ス領域36及びドレイン領域38は、チャネル領域34
を挟んで離間しかつチャネル領域34に隣接する。
【0023】そして第一のゲート絶縁膜40、浮遊ゲー
ト電極42、第二のゲート絶縁膜44及び制御ゲート電
極46を、平面的に見て(基板面32aの法線方向Hか
ら見て)重ね合わせるようにして、チャネル領域34上
に順次に設ける。これらゲート絶縁膜40、44及びゲ
ート電極42、46の平面形状を、同一形状例えばチャ
ネル幅方向Pに細長いストライプ状の形状とする。
【0024】浮遊ゲート電極42はn+ −ポリSi或は
Ptから成り、この浮遊ゲート電極42を、チャネル長
方向Qにおいてソース領域36のチャネル隣接端部36
a及びドレイン領域38のチャネル隣接端部38aと重
ね合わせるように延在させて設ける。第一のゲート絶縁
膜40は常誘電体例えばSiO2 から成り、浮遊ゲート
電極42とチャネル領域34及びチャネル隣接端部36
a、36bとの間に、この第一のゲート絶縁膜40を介
在させる。
【0025】第二のゲート絶縁膜44は強誘電体50及
び常誘電体52から成り、浮遊ゲート電極42と制御ゲ
ート電極46との間にこれら強誘電体50及び常誘電体
52の双方を介在させる。ここでは、強誘電体50はP
ZT及び常誘電体52はSiO2 から成り、これら誘電
体50、52はそれぞれチャネル幅方向Pに細長いスト
ライプ状の形状を有する。強誘電体50をチャネル長方
向Qにおけるほぼ中央に配置し、強誘電体50のチャネ
ル長方向Qにおける左右の側部にそれぞれ接して常誘電
体52を設ける。
【0026】制御ゲート電極46はn+ −ポリSi或は
Ptから成り、この制御ゲート電極46と浮遊ゲート4
2との間に、第二のゲート絶縁膜44の全体従って強誘
電体50及び常誘電体52の全体を、挟み込む。
【0027】図3は第一実施例の面積S0 、S1 の説明
に供する平面図である。同図にあっては、チャネル、ソ
ース及びドレイン領域34、36及び38と、浮遊ゲー
ト電極42のチャネル領域対向部分42aと、第二のゲ
ート絶縁膜44の強誘電体分極領域48及び強誘電体5
0とを、平面的に見た状態(基板面32aの法線方向H
から見た状態)を示す。
【0028】この実施例では、浮遊ゲート電極42のチ
ャネル対向部分42aとチャネル領域34との平面形状
は等しく、従ってこのチャネル対向部分42aの面積S
0 は平面的に見たときのチャネル領域34の面積に等し
い。この面積S0 は、図3中に右斜め上りのハッチング
を付して示す部分の面積となる。
【0029】また強誘電体50の全体を浮遊ゲート電極
42及び制御ゲート電極46の間に挟むので、浮遊ゲー
ト電極42及び制御ゲート電極46の配列方向ここでは
法線方向Hから見て、強誘電体50全体が浮遊ゲート電
極42及び制御ゲート電極46と重なり合う。従って強
誘電体50全体が、分極領域48となる。この分極領域
48と浮遊ゲート電極42のチャネル領域対向部分42
aとの対向面積S1 は、図3中に左斜め上りのハッチン
グを付して示す部分の面積となる。
【0030】ここでは第二のゲート絶縁膜44が含む強
誘電体50自体の面積を狭くすることによって、例えば
チャネル長方向Qにおいて、強誘電体50の幅をチャネ
ル領域対向部分42aの幅(或はチャネル長)よりも狭
くすることにより、対向面積S1 <面積S0 としてい
る。
【0031】従ってこの実施例では、浮遊ゲート電極4
2のチャネル領域対向部分42aと第二のゲート絶縁膜
44が含む強誘電体50自体との対向面積を、対向面積
1とするものである。
【0032】上述のように構成したこの実施例のメモリ
セルトランジスタ28のゲート電圧Vg は次式(2)の
ように表せる。
【0033】 Vg =QS /{(C1 ・C2 )/(C1 +C2 )} +(S1 /S0 )・Pr /C1 ……(2) (2)式中、Qs はチャネル領域34に誘起される電
荷、C1 は浮遊ゲート電極42のチャネル領域対向部分
42aとチャネル領域34との間の容量、C2 は浮遊ゲ
ート電極42のチャネル領域対向部分42aと制御ゲー
ト電極46との間の容量、Pr は分極領域48の単位面
積当りにおける分極を示す。
【0034】この実施例のメモリセルトランジスタ28
においては閾値電圧Vthの変化量ΔVT は、(2)式に
基づき、次式(3)のように表せる。
【0035】 ΔVT =(S1 /S0 )・(2・Pr /C1 ) ……(3) ここで、基板32はp−Si基板であり、第二のゲート
絶縁膜44を構成する強誘電体50及び常誘電体52が
それぞれ等しい膜厚100Åを有するPZT膜及びSi
2 膜から成るとすれば、Pr =約20μC/cm2
1 =3.4×10-7F/cm2 となる。このとき2・
r /C1 =118Vである。
【0036】通常のフラッシュメモリにおいて実用上望
まれる閾値電圧Vthの可変幅ΔVTは例えば5Vであ
り、従って面積比S1 /S0 を5/118〜1/20と
するように面積S1 及びS0 を設計すれば、この実施例
のメモリセルトランジスタ28の閾値電圧可変幅ΔVT
を例えば5Vとすることができる。
【0037】このように対向面積S1 を狭くすることに
より、閾値電圧可変幅ΔVT を実用上望まれる値にまで
低減できる。また対向面積S1 を狭くすることにより、
分極領域48の分極反転のために供給し或は引き抜く電
荷の量を減少させることができるので、従来よりも高速
で情報の書込み及び消去を行なうことができる。
【0038】また容量C1 は、第二のゲート絶縁膜44
を構成する強誘電体50の膜厚dに応じて変化するの
で、強誘電体50の膜厚d (図1参照)により可変
幅Vcrを制御できる。また閾値電圧Vthを可変幅ΔVT
だけ変化させるために強誘電体50の両端に印加すべき
電圧(反転電圧)VcrはVcr=2・EC ・d1 で与えら
れ、従って反転電圧Vcrの大きさを膜厚d1 により制御
できる。
【0039】さらに、この実施例では第二のゲート絶縁
膜44を強誘電体50及び常誘電体52により構成する
ので、式(2)の容量C2 は次式(4)のように表せ
る。
【0040】 C2 =ε1 ・S1 /d1 +ε2 ・S2 /d2 ……(4) ここで、ε1 は第二のゲート絶縁膜44を構成する強誘
電体50の誘電率及び膜厚、ε2 及びd2 は第二のゲー
ト絶縁膜44を構成する常誘電体52の誘電率及び膜厚
(膜厚d2 は図1参照)、S2 はこの常誘電体52と浮
遊ゲート電極42のチャネル領域対向部分42aとの対
向面積を示す。但し、S1 +S2 =S0とする。
【0041】上述したように閾値電圧可変幅ΔVT を実
用的な値とするためにはS1 /S0<<1とする必要があ
るから、この場合、(4)式は近似的に(5)式のよう
に書き改めることができる。
【0042】C2 =ε2 ・S2 /d2 ……(5) 従って式(2)及び式(5)から、一定量のチャネル電
荷QS を得るために必要なゲート電圧Vg を、膜厚d2
により制御できることが理解できる。従って情報の読み
出しに必要なチャネル電荷QS を得るために印加すべき
ゲート電圧Vg(以下、このゲート電圧Vg を読み出し
電圧VR と表す)の大きさを、膜厚d2により制御でき
る。
【0043】以上のようにこの実施例では、強誘電体5
0の膜厚d1 により閾値電圧可変幅ΔVT 或は反転電圧
crを制御し、これとはほぼ独立に、常誘電体52の膜
厚d2 により読み出し電圧VR を制御することが可能で
ある。従ってd1 =d2 とするほか、d1 >d2 或はd
1 <d2 とすることができる。
【0044】図4は第二実施例の構成を概略的に示す断
面図である。この実施例を第一発明の実施例として説明
する。以下、第一実施例と相違する点につき説明し、第
一実施例と同様の点についてはその詳細な説明を省略す
る。
【0045】この実施例では、第二のゲート絶縁膜44
と浮遊ゲート電極42及び制御ゲート電極46との間に
それぞれ、バリア層54を設ける。第二のゲート絶縁膜
44が含む強誘電体50と、ゲート電極42、46とが
直接に接触していると、これら強誘電体50とゲート電
極42、46との間で化学反応を生じ、その結果、強誘
電体50が劣化することも考えられる。バリア層54は
この化学反応を防止するためのものであって、従って少
なくとも強誘電体50とゲート電極42、46との間に
バリア層54を設けてあれば良い。強誘電体50及び又
はゲート電極42、46との化学反応を起こしにくい材
料例えばSiO2 により、バリア層54を形成するのが
好ましい。バリア層54を誘電体で形成する場合には、
バリア層54は第二のゲート絶縁膜としても機能する。
【0046】この実施例でも、第一実施例と同様に、S
1 <S0 とすることにより、閾値電圧可変幅Vcrを実用
上望まれる値にまで低減できる。またS1 を狭くするこ
とにより、従来よりも高速で情報の書込み及び消去を行
なうことができる。
【0047】さらに強誘電体50の膜厚d1 により閾値
電圧可変幅ΔVT 或は反転電圧Vcrを制御し、これとは
ほぼ独立に、常誘電体52の膜厚d2 により読み出し電
圧VR を制御することが可能である。
【0048】図5は第三実施例の構成を概略的に示す断
面図である。この実施例を第一発明の実施例として説明
する。以下、第一実施例と相違する点につき説明し、第
一実施例と同様の点についてはその詳細な説明を省略す
る。
【0049】この実施例では、第二のゲート絶縁膜44
が含む常誘電体52を、チャネル長方向Qにおいてソー
ス領域36のチャネル隣接端部36a及びドレイン領域
38のチャネル隣接端部38aと重ね合わせるように延
在させて設ける。そして第二のゲート絶縁膜44が含む
強誘電体50を粒子状の強誘電体とし、複数個の粒子状
強誘電体50を、常誘電体52中に散在させて設ける。
少なくとも浮遊ゲート電極42のチャネル領域対向部分
42aに対応する領域に、一又は複数個の強誘電体50
を設ける。粒子状強誘電体50の形状を、球状、線状、
錐状そのほかの任意好適な形状とすることができる。
【0050】粒子状強誘電体50を、常誘電体52中に
埋め込むように、設けることにより、常誘電体52をバ
リア層54としても機能させ得る。
【0051】図6は第三実施例の面積S0 、S1 の説明
に供する平面図である。同図にあっては、チャネル、ソ
ース及びドレイン領域34、36及び38と、浮遊ゲー
ト電極42のチャネル領域対向部分42aと、第二のゲ
ート絶縁膜44の強誘電体分極領域48及び強誘電体5
0とを、平面的に見た状態(基板面32aの法線方向H
から見た状態)を示す。
【0052】図6にも示すように、チャネル領域対向部
分42aに対応する領域には、一又は複数個の粒子状強
誘電体50が存在する。複数個例えば4個の粒子状強誘
電体50が存在する場合には、各粒子状強誘電体50と
チャネル対向部分42aとの対向面積S11、S12
13、S14の総和が対向面積S1 となる(S1 =S11
12+S13+S14となる)。
【0053】この実施例でも、第一実施例と同様に、S
1 <S0 とすることにより、閾値電圧可変幅Vcrを実用
上望まれる値にまで低減できる。またS1 を狭くするこ
とにより、従来よりも高速で情報の書込み及び消去を行
なうことができる。
【0054】また浮遊ゲート電極42、第二のゲート電
極44及び制御ゲート電極46の積層方向ここでは法線
方向Hにおける、粒子状強誘電体50の大きさをd1
び常誘電体52の膜厚をd2 とすれば(図5参照)、第
一実施例と同様の理由により、粒子状強誘電体50の大
きさd1 により閾値電圧可変幅ΔVT 或は反転電圧Vcr
を制御し、これとはほぼ独立に、常誘電体52の膜厚d
2 により読み出し電圧VR を制御することが可能であ
る。
【0055】図7は第四実施例の構成を概略的に示す断
面図である。この実施例を第一発明の実施例として説明
する。以下、第一実施例と相違する点につき説明し、第
一実施例と同様の点についてはその詳細な説明を省略す
る。
【0056】この実施例では、第二のゲート絶縁膜44
を強誘電体50のみから構成し、この強誘電体50を、
チャネル長方向Qにおいてソース領域36のチャネル隣
接端部36a及びドレイン領域38のチャネル隣接端部
38aと重ね合わせるように延在させて設ける。
【0057】そして制御ゲート電極46の面積を狭くす
ることによって、例えばチャネル長方向Qにおいて、制
御ゲート電極46の幅をチャネル領域対向部分42aの
幅(或はチャネル長)よりも狭くすることにより、対向
面積S1 <面積S0 としている。
【0058】従ってこの実施例では、浮遊ゲート電極4
2のチャネル領域対向部分42aと制御ゲート電極46
との対向面積を、対向面積S1 とするものである。
【0059】図8は第四実施例の面積S0 、S1 の説明
に供する平面図である。同図にあっては、チャネル、ソ
ース及びドレイン領域34、36及び38と、浮遊ゲー
ト電極42のチャネル領域対向部分42aと、制御ゲー
ト電極46と、第二のゲート絶縁膜42の強誘電体分極
領域48とを、平面的に見た状態(基板面32aの法線
方向Hから見た状態)を示す。
【0060】上述のように制御ゲート電極46の幅をチ
ャネル領域対向部分42aの幅(或はチャネル長)より
も狭くしているので、この制御ゲート電極46と浮遊ゲ
ート電極42との間に挟まれる強誘電体46の一部分が
分極領域48となる。この分極領域48と浮遊ゲート電
極42のチャネル領域対向部分42aとの対向面積S1
は、図3中に左斜め上りのハッチングを付して示す部分
の面積となる。
【0061】この実施例でも、第一実施例と同様に、S
1 <S0 とすることにより、閾値電圧可変幅Vcrを実用
上望まれる値にまで低減できる。またS1 を狭くするこ
とにより、従来よりも高速で情報の書込み及び消去を行
なうことができる。
【0062】尚、第二のゲート絶縁膜44を強誘電体5
0のみから構成しているので、閾値電圧可変幅Vcr或は
抗電場EC と、読み出し電圧VR とを独立制御すること
ができない点は、第一実施例と相違する。
【0063】図9は第五実施例の構成を概略的に示す断
面図である。この実施例を第一発明の実施例として説明
する。以下、第四実施例と相違する点につき説明し、第
四実施例と同様の点についてはその詳細な説明を省略す
る。
【0064】この実施例では、第二のゲート絶縁膜44
を強誘電体50のみから構成し、この強誘電体50と制
御ゲート電極46の双方の面積を狭くすることによっ
て、例えばチャネル長方向Qにおいて、強誘電体50及
び制御ゲート電極46の双方の幅を、チャネル領域対向
部分42aの幅(或はチャネル長)よりも狭くすること
により、対向面積S1 <面積S0 としている。ここで
は、強誘電体50及び制御ゲート電極46の平面形状
を、同一形状例えばチャネル幅方向Pに細長いストライ
プ状の形状としている。
【0065】そしてこの制御ゲート電極46と浮遊ゲー
ト電極42との間に、この強誘電体50全体を挟み込
む。従って強誘電体50全体が分極領域48となる。
【0066】図10及び図11は第六実施例の構成を概
略的に示す断面図及び平面図である。図11にあって
は、浮遊ゲート電極42を部分的に切り欠いて、基板面
32aの法線方向Hから見た平面図を示す。また図10
にあっては、図11のX−X線に沿って取った断面図を
示す。この実施例を第一発明の実施例として説明する。
【0067】以下、第一実施例と相違する点につき説明
し、第一実施例と同様の点についてはその詳細な説明を
省略する。
【0068】この実施例では、第二のゲート絶縁膜44
を強誘電体50のみから構成し、チャネル長方向Qにお
ける浮遊ゲート電極42の左右の側部42c及び42d
にそれぞれ、第二のゲート絶縁膜44を介して制御ゲー
ト電極46を設ける。従ってサイドゲート構造の制御ゲ
ート電極46となっている。尚、第二のゲート絶縁膜4
4及び制御ゲート電極46を、浮遊ゲート電極42の側
部42c及び42dのうちいずれか一方のみに設けるよ
うにしても良い。
【0069】そして浮遊ゲート電極42の側部42cに
設けた第二のゲート絶縁膜44及び制御ゲート電極46
を、当該側部42c全体にわたって延在させる。同様
に、浮遊ゲート電極42の側部42dに設けた第二のゲ
ート絶縁膜44及び制御ゲート電極46を、当該側部4
2d全体にわたって延在させる。
【0070】図12は第六実施例の面積S1 の説明に供
する平面図である。同図にあっては、浮遊ゲート電極4
2のチャネル領域対向部分42aと、第二のゲート絶縁
膜44の強誘電体分極領域48とを、側面から見た状態
(基板面32aに沿ってチャネル長方向Qから見た状
態)を示す。浮遊ゲート電極42の側部42c及び42
dを側面から見た状態をそれぞれ、図12(A)及び
(B)に示す。
【0071】浮遊ゲート電極42及び制御ゲート電極4
6の配列方向ここではチャネル長方向Qから見て、浮遊
ゲート電極42、第二のゲート絶縁膜44及び制御ゲー
ト電極46の3つが重なり合う領域の強誘電体50部分
が、分極領域48となる。ここでは、側面から見た場合
において、浮遊ゲート電極42の側部42c及び42d
と同一形状の分極領域48を形成する。
【0072】浮遊ゲート電極42の側部42c側に形成
した分極領域48と浮遊ゲート42のチャネル領域対向
部分42aとの対向面積S11、及び、浮遊ゲート電極4
2の側部42d側に形成した分極領域48と浮遊ゲート
42のチャネル領域対向部分42aとの対向面積S12
それぞれ、図12(A)及び(B)中に、左斜め上りの
ハッチングを付して示す部分の面積となる。対向面積S
1 は、これら面積S11及びS12の総和となる(S1 =S
11+S12)。尚、浮遊ゲート電極42のチャネル領域対
向部分42aの面積S0 は、第一実施例と同様である
(図3参照)。
【0073】この実施例でも、第一実施例と同様に、S
1 <S0 とすることにより、閾値電圧可変幅Vcrを実用
上望まれる値にまで低減できる。またS1 を狭くするこ
とにより、従来よりも高速で情報の書込み及び消去を行
なうことができる。
【0074】尚、第二のゲート絶縁膜44を強誘電体5
0のみから構成しているので、閾値電圧可変幅ΔVT
は反転電圧Vcrと、読み出し電圧VR とを独立制御する
ことができない点は、第一実施例と相違する。
【0075】図13及び図14は第七実施例の構成を概
略的に示す断面図及び平面図である。図14にあって
は、浮遊ゲート電極42、第二のゲート絶縁膜44及び
制御ゲート電極46を部分的に切り欠いて、基板面32
aの法線方向Hから見た平面図を示す。また図13にあ
っては、図14のXIII−XIII線に沿って取った断面図を
示す。この実施例を第二発明の実施例として説明する。
【0076】この実施例のメモリセルトランジスタ30
は、基板32に設けられたチャネル、ソース及びドレイ
ン領域34、36及び38と、チャネル領域34上に第
一のゲート絶縁膜40を介して設けられた浮遊ゲート電
極42と、浮遊ゲート電極42上に第二のゲート絶縁膜
44を介して設けられた制御ゲート電極46とを備え、
制御ゲート電極46を、極性の異なる電圧が印加される
第一の電極部材a1、a2、a3及び第二の電極部材b
1、b2により構成し、第二のゲート絶縁膜が含む強誘
電体分極領域48を、これら第一の電極部材a1、a
2、a3及び第二の電極部材b1、b2に対応する領域
にそれぞれ設けて成る。
【0077】第二のゲート絶縁膜44は少なくとも強誘
電体50を含み、浮遊ゲート電極42及び制御ゲート電
極46の配列方向から見て、浮遊ゲート電極42、強誘
電体50及び制御ゲート電極46の3つ全部が重なり合
う領域の強誘電体50部分が分極領域48となる。
【0078】この実施例では、メモリセルトランジスタ
30はnチャネルMOSFET(Metal-Oxide-Semicond
uctor Field Effect Transistor )であって、p−Si
基板32に、イオン注入、不純物拡散等によりn型不純
物を選択的に導入し、これによりp−Siチャネル領域
34、n+ −Siソース領域36及びn+ −Siドレイ
ン領域38を、一方の基板面32a側に形成する。ソー
ス領域36及びドレイン領域38は、チャネル領域34
を挟んで離間しかつチャネル領域34に隣接する。
【0079】そして第一のゲート絶縁膜40、浮遊ゲー
ト電極42、第二のゲート絶縁膜44及び制御ゲート電
極46を、平面的に見て(基板面32aの法線方向Hか
ら見て)重ね合わせるようにして、チャネル領域34上
に順次に設ける。第一のゲート絶縁膜40、浮遊ゲート
電極42及び第二のゲート絶縁膜44の平面形状を、同
一形状例えばチャネル幅方向Pに細長いストライプ状の
形状とする。
【0080】浮遊ゲート電極42はn+ −ポリSi或は
Ptから成り、この浮遊ゲート電極42を、チャネル長
方向Qにおいてソース領域36のチャネル隣接端部36
a及びドレイン領域38のチャネル隣接端部38aと重
ね合わせるように延在させて設ける。第一のゲート絶縁
膜40は常誘電体例えばSiO2 から成り、浮遊ゲート
電極42とチャネル領域34及びチャネル隣接端部36
a、36bとの間に、この第一のゲート絶縁膜40を介
在させる。
【0081】第二のゲート絶縁膜44は強誘電体50の
みから成り、浮遊ゲート電極42と制御ゲート電極46
の各電極部材a1〜a3、b1〜b2との間にそれぞ
れ、強誘電体50を介在させる。従って浮遊ゲート電極
42及び制御ゲート電極46の配列方向ここでは法線方
向Hから見て、各電極部材a1〜a3、b1〜b2と重
なり合う領域の強誘電体50部分にそれぞれ、分極領域
48が形成される。強誘電体50はPZTである。
【0082】制御ゲート電極46の各電極部材a1〜a
3、b1〜b2はそれぞれn+ −ポリSi或はPtから
成り、各電極部材a1〜a3、b1〜b2をそれぞれ、
チャネル幅方向Pに細長いストライプ状の形状とする。
そしてこれら電極部材a1〜a3、b1〜b2を、チャ
ネル長方向Qに所定間隔で離間させて、並列配置する。
この際、チャネル長方向Qに、第一の電極部材a1〜a
3と第二の電極b1〜b2とを交互に配置する。尚、第
一及び第二の電極部材を必ずしも交互に配置しなくとも
良い。
【0083】上述のように構成したこの実施例のメモリ
セルトランジスタ30においては、第一の電極部材a1
〜a3に正の電圧及び第二の電極部材b1〜b2に負の
電圧を印加するか、第一の電極部材a1〜a3に負の電
圧及び第二の電極部材b1〜b2に正の電圧を印加す
る。そして各電極部材に印加する電圧の大きさを任意好
適な大きさに調整する。メモリセルトランジスタ30の
閾値電圧可変幅Vcrは、第一の電極部材a1〜a3にそ
れぞれ対応する分極領域48の分極Pr1と、第二の電極
部材b1〜b2にそれぞれ対応する分極領域48の分極
r2との総和に応じて変化する。従って各電極部材a1
〜a3、b1〜b2に印加する電圧の極性や電圧の大き
さを任意好適に変化させることにより、閾値電圧可変幅
ΔVT を可変制御でき、その結果、メモリセルトランジ
スタ30の閾値電圧Vthを可変制御できる。
【0084】またこの実施例は第二発明の実施例である
が、制御ゲート電極96を構成する第一及び第二の電極
部材の配設個数を少数とすれば、第一発明の実施例とし
ての作用効果も期待できる。
【0085】例えば、制御ゲート電極96を電極部材を
第一の電極部材a2及び第二の電極部材b1〜b2のみ
から構成し、これら各電極部材a2、b1及びb2に対
応する分極領域48と浮遊ゲート電極42のチャネル領
域対向部分42aとの対向面積S11、S12及びS13の総
和を、チャネル領域対向部分42aの面積S0 よりも狭
くすれば良い。このときの対向面積S11、S12及びS13
はそれぞれ、図14中に左斜め上りのハッチングを付し
て示す部分の面積となる。この場合、第一実施例と同様
に、S1 <S0 とすることにより、閾値電圧可変幅ΔV
T を実用上望まれる値にまで低減できる。またS1 を狭
くすることにより、従来よりも高速で情報の書込み及び
消去を行なうことができるという作用効果を期待でき
る。但し、第二のゲート絶縁膜44を強誘電体50のみ
から構成しているので、閾値電圧可変幅ΔVT 或は反転
電圧Vcrと、読み出し電圧VR とを独立制御することが
できない点は、第一実施例と相違する。
【0086】発明は上述した実施例にのみ限定されるも
のではなく、従って各構成成分の形状、配設個数、配設
位置、形成材料、寸法及びそのほかを任意好適に変更で
きる。
【0087】例えば上述した第四〜第七実施例の各実施
例において、第二実施例と同様に、第二のゲート絶縁膜
44と浮遊ゲート電極42及び制御ゲート電極46との
間にそれぞれ、バリア層54を設けるようにしても良
い。
【0088】また強誘電体50は、少なくとも浮遊ゲー
ト電極42のチャネル対向領域42aと制御ゲート電極
46との間に介在すれば良く、従って強誘電体50を浮
遊ゲート電極42或は制御ゲート電極46の全体にわた
って設けても良いし、浮遊ゲート電極42のチャネル対
向領域42aに対応する領域のみに設けるようにしても
良い。
【0089】また上述した実施例では、nチャネルFE
Tの例につき説明したが、上述した各実施例において導
電型を反対導電型としてpチャネルFETを構成するよ
うにしても良い。
【0090】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、第
二のゲート絶縁膜の分極を反転させるために制御ゲート
電極に供給する電荷の量或は制御ゲート電極から引き抜
く電荷の量を低減できるので、従来よりも高速に情報の
書き込み及び消去を行なえるメモリセルトランジスタを
提供できる。
【0091】また第二発明のメモリセルトランジスタに
よれば、制御ゲート電極を構成する第一及び第二の電極
部材を介して、それぞれの電極部材に対応する領域の分
極Pr1及びPr2を個別に制御できる。メモリセルトラン
ジスタの閾値電圧は、これらこれら分極Pr1及びPr2
総和に応じて変化するので、第一及び第二の電極部材を
介し、メモリトランジスタの閾値電圧を可変制御でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例の構成を概略的に示す断面図であ
る。
【図2】第一実施例の構成を概略的に示す平面図であ
る。
【図3】第一実施例における面積S0 、S1 の説明に供
する図である。
【図4】第二実施例の構成を概略的に示す断面図であ
る。
【図5】第三実施例の構成を概略的に示す断面図であ
る。
【図6】第三実施例における面積S0 、S1 の説明に供
する図である。
【図7】第四実施例の構成を概略的に示す断面図であ
る。
【図8】第四実施例における面積S0 、S1 の説明に供
する図である。
【図9】第五実施例の構成を概略的に示す断面図であ
る。
【図10】第六実施例の構成を概略的に示す断面図であ
る。
【図11】第六実施例の構成を概略的に示す平面図であ
る。
【図12】第六実施例における面積S1 の説明に供する
図である。
【図13】第七実施例の構成を概略的に示す断面図であ
る。
【図14】第七実施例の構成を概略的に示す平面図であ
る。
【図15】従来のメモリセルトランジスタの構成を概略
的に示す断面図である。
【図16】従来のメモリセルトランジスタの構成を概略
的に示す断面図である。
【符号の説明】
30:メモリセルトランジスタ 32:基板 34:チャネル領域 36:ソース領域 38:ドレイン領域 40:第一のゲート絶縁膜 42:浮遊ゲート電極 42a:チャネル領域対向部分 44:第二のゲート絶縁膜 46:制御ゲート電極 48:強誘電体分極領域 50:強誘電体 52:常誘電体 54:バリア層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/10 451 29/78

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に設けられたチャネル、ソース及び
    ドレイン領域と、前記チャネル領域上に第一のゲート絶
    縁膜を介して設けられた浮遊ゲート電極と、該浮遊ゲー
    ト電極上に第二のゲート絶縁膜を介して設けられた制御
    ゲート電極とを備えて成る不揮発性メモリセルトランジ
    スタにおいて、 浮遊ゲート電極のチャネル領域対向部分と第二のゲート
    絶縁膜が含む強誘電体分極領域との対向面積S1 を、浮
    遊ゲート電極のチャネル領域対向面積S0 よりも狭くし
    て成ることを特徴とするメモリセルトランジスタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のメモリセルトランジスタ
    において、浮遊ゲート電極のチャネル領域対向部分と第
    二のゲート絶縁膜が含む強誘電体自体との対向面積を、
    対向面積S1 としたことを特徴とするメモリセルトラン
    ジスタ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のメモリセルトランジスタ
    において、第二のゲート絶縁膜は強誘電体及び常誘電体
    から成り、浮遊ゲート電極と制御ゲート電極との間にこ
    れら強誘電体及び常誘電体の双方を介在させて成ること
    を特徴とするメモリトランジスタ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のメモリセルトランジスタ
    において、浮遊ゲート電極のチャネル領域対向部分と制
    御ゲート電極との対向面積を、対向面積S1としたこと
    を特徴とするメモリセルトランジスタ。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のメモリセルトランジスタ
    において、第二のゲート絶縁膜と浮遊ゲート電極及び制
    御ゲート電極との間にそれぞれ、バリア層を設けて成る
    ことを特徴とするメモリセルトランジスタ。
  6. 【請求項6】 基板に設けられたチャネル、ソース及び
    ドレイン領域と、前記チャネル領域上に第一のゲート絶
    縁膜を介して設けられた浮遊ゲート電極と、該浮遊ゲー
    ト電極上に第二のゲート絶縁膜を介して設けられた制御
    ゲート電極とを備えて成る不揮発性メモリセルトランジ
    スタにおいて、 制御ゲート電極を、極性の異なる電圧が印加される第一
    及び第二の電極部材により構成し、 第二のゲート絶縁膜が含む強誘電体分極領域を、これら
    第一及び第二の電極部材に対応する領域にそれぞれ設け
    て成ることを特徴とするメモリセルトランジスタ。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のメモリセルトランジスタ
    において、第一及び第二の電極部材を交互に配置して成
    ることを特徴とするメモリセルトランジスタ。
  8. 【請求項8】 請求項6記載のメモリセルトランジスタ
    において、第二のゲート絶縁膜と浮遊ゲート電極及び制
    御ゲート電極との間にそれぞれ、バリア層を設けて成る
    ことを特徴とするメモリセルトランジスタ。
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