JP2006238586A - 圧電アクチュエータおよび機器 - Google Patents

圧電アクチュエータおよび機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2006238586A
JP2006238586A JP2005048942A JP2005048942A JP2006238586A JP 2006238586 A JP2006238586 A JP 2006238586A JP 2005048942 A JP2005048942 A JP 2005048942A JP 2005048942 A JP2005048942 A JP 2005048942A JP 2006238586 A JP2006238586 A JP 2006238586A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reinforcing plate
side electrode
piezoelectric actuator
back side
piezoelectric element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005048942A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4736468B2 (ja
Inventor
Katsutoshi Furuhata
勝利 古畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2005048942A priority Critical patent/JP4736468B2/ja
Publication of JP2006238586A publication Critical patent/JP2006238586A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4736468B2 publication Critical patent/JP4736468B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】 製造が容易で、薄型化を促進できる圧電アクチュエータおよびこの圧電アクチュエータを備えた機器を提供すること。
【解決手段】補強板81と圧電素子82とを絶縁し、圧電素子82において補強板81に対向する面に複数の裏側電極85Aを形成する。補強板81において振動体66の振動の節近傍に凹部814を形成し、この凹部814に補強板81両側で対向する各裏側電極85A同士を導通させる裏側電極導通部を形成して裏側電極85Aとリード基板84の導通パターン841とを導通させる。裏側電極85A同士が補強板81の凹部814で導通されるので、リード基板84を圧電素子82の表面から所定間隔離して配置する必要がなく、振動体66の薄型化を促進できる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、圧電素子の振動により被駆動体を駆動する圧電アクチュエータおよびこの圧電アクチュエータを備えた機器に関する。
従来圧電素子の振動により被駆動体を駆動する圧電アクチュエータとしては、補強板の両面に板状の圧電素子を接合した構造のものが開発されている(例えば、特許文献1参照)。この圧電アクチュエータでは、圧電素子に所定の振動モードを励振させるため、表面(表側)の電極が複数に分割されており、また裏側の電極は、補強板に接合されることにより、補強板に導通している。表側の複数の電極は、それぞれの電極が基板からのオーバーハング部で接続されている。このとき、圧電素子は補強板の両面に設けられているので、圧電素子の表側の電極のうち対応する電極同士をそれぞれ導通させるため、この圧電アクチュエータでは、一枚の基板を折りまげて基板両端から各圧電素子の表面に向かってオーバーハング部を形成している。このような導通構造により、圧電素子の表面の電極と補強板との間で所定の電圧を印加すると、圧電素子が伸縮して振動を励振し、この振動によって被駆動体を駆動する。
特開2004−289965号公報(第3図)
しかしながら、このような構成の圧電アクチュエータでは、圧電素子の表面に複数の電極が形成されているため、オーバーハング部が圧電素子表面の他の電極に接続しないように、基板およびオーバーハング部を圧電素子表面から所定間隔離して配置する必要がある。このため、圧電アクチュエータ全体の厚み方向の寸法が大きくなってしまうという問題がある。この際、基板を折り曲げて両面の圧電素子にオーバーハング部を接続しなくてはならないため、基板を両面の圧電素子表面からそれぞれ所定間隔離して配置しなければならず、圧電アクチュエータの厚み寸法がより一層大きくなる。特に、圧電アクチュエータは、小型、薄型で比較的大きな駆動力が得られることから、小型機器などへの適用が望まれている。したがって、圧電アクチュエータの小型化、薄型化は重要な課題となっている。
また、このような構造の圧電アクチュエータでは、一枚の基板を折りまげて、オーバーハング部を両面の圧電素子の電極に接合させるため、基板と圧電素子との間に所定の間隔を保持しながらオーバーハング部を両面に接合する等の作業が必要となり、組立作業が煩雑となる。
本発明の目的は、製造が容易で、薄型化を促進できる圧電アクチュエータおよびこの圧電アクチュエータを備えた機器を提供することにある。
本発明の圧電アクチュエータは、両面に電極が形成された板状の圧電素子と、圧電素子が両面に配置されるとともに圧電素子と絶縁される補強板とを備え、電極は、補強板に接する面に形成される裏側電極と、これらの裏側電極とは反対側の面に形成される表側電極とを有して構成され、裏側電極は複数形成され、補強板を挟んで対応する裏側電極同士は、裏側電極導通部によって導通されることを特徴とする。
この発明によれば、圧電素子において補強板に対向する裏側電極と、補強板とが絶縁されているので、裏側電極が複数形成されていてもそれぞれの電極が補強板で導通することがない。したがって、各電極を適宜選択して表側電極と裏側電極との間に電圧を印加すると、選択された電極の部分の圧電素子のみが振動し、電極の形状や電圧を印加する電極の組み合わせにより様々な振動が励振される。よって、圧電アクチュエータの振動の種類が多様化し、被駆動体の駆動条件に合わせて振動の調整を柔軟に対応させることが可能となる。
裏側電極に複数の電極が形成され、裏側電極同士が裏側電極導通部によって導通されるので、表側に複数の導通部分を配置する必要がない。よって基板等を設ける際にも、圧電素子表面から厚み方向に所定距離離して配置する必要がないため、圧電アクチュエータの薄型化が促進される。
また、複数の電極が裏側電極として形成されており、裏側電極導通部によってこれらの裏側電極同士が導通しているので、従来とは異なり一枚の基板を折り曲げて、対応する電極を両側から導通する必要がない。よって、一枚の基板で補強板両面の裏側電極を導通させることが可能となるので、これによっても圧電アクチュエータの薄型化が促進されるとともに、導通作業が簡単になり、圧電アクチュエータの製造が容易になる。
本発明では、表側電極は、補強板に導通されることが望ましい。
この発明によれば、裏側電極が補強板とは絶縁されるとともに表側電極が補強板に導通されるので、例えば圧電素子に電圧を印加する装置やこの装置に接続された導通基板を補強板と導通させれば、表側電極との導通が図られる。したがって圧電素子の厚み方向に基板等を重ねる必要がないため、圧電アクチュエータの薄型化がより一層促進される。
本発明では、補強板は、導電性材料で構成され、裏側電極が接する面には、絶縁層が形成されていることが望ましい。
この発明によれば、補強板が導通性材料で構成されているので、例えば補強板に導通パターンを導通させることで補強板を圧電素子への導通端子として使用することが可能となるから、圧電アクチュエータの構造が簡素化する。特に表側電極を補強板に導通させる場合には、補強板自体が導通性材料で構成されているので、その導通構造および導通作業が簡単となる。
本発明では、補強板は、非導電性材料で構成されることが望ましい。
この発明によれば、補強板が非導電性材料で構成されているので、圧電素子と補強板との間が導通しない。したがって、補強板表面に絶縁層を形成する必要がないので、圧電アクチュエータの製造工程が簡略化する。
本発明では、圧電素子は、補強板から突出して形成され、裏側電極導通部は、圧電素子の補強板から突出した部分の裏側電極に設けられることが望ましい。
この発明によれば、裏側電極導通部が圧電素子において補強板から突出した部分に設けられているので、裏側電極導通部が圧電素子側面から突出しないから、導通部分が保護される。したがって裏側電極導通部の導通の信頼性が向上する。
本発明では、補強板には、圧電素子の側端面よりも凹んだ凹部が形成され、裏側電極導通部は、凹部に形成されることが望ましい。
この発明によれば、補強板に凹部が形成されるので、裏側電極導通部が圧電素子側面から突出しないから、導通部分が保護される。したがって、裏側電極導通部の導通の信頼性が向上する。また、補強板に凹部が形成されるので、凹部以外の大部分が圧電素子と接触して当該圧電素子を補強できるから、圧電アクチュエータの強度および耐久性が良好に確保される。
本発明では、凹部は、当該圧電アクチュエータの振動の節近傍に配置されることが望ましい。
この発明によれば、補強板に凹部が形成されている場合に、凹部が圧電アクチュエータの振動の節近傍に配置されているので、凹部に形成される裏側電極導通部も圧電アクチュエータの振動の節近傍に配置される。したがって、裏側電極導通部による圧電アクチュエータの振動の阻害が最小限に抑制されるので、圧電アクチュエータの振動効率が良好となる。また、裏側電極導通部が圧電アクチュエータの振動の節近傍に配置されるので、断線などの不具合の発生が防止され、裏側電極導通部と圧電素子の裏側電極との接合の信頼性が向上する。
ここで、圧電アクチュエータの振動の節とは、圧電アクチュエータの振動の振幅が最小となる位置を意味し、例えば圧電アクチュエータが長手方向に伸縮する縦振動のみを励振する場合では、振動振幅が0となる位置を意味する。
また、振動の節近傍とは、圧電アクチュエータの振動の節の付近を意味し、例えば圧電アクチュエータの振動の節と腹(振動の振幅が最大となる位置)とを結んだ線の中点よりも振動の節寄りの位置をいう。
本発明では、裏側電極導通部は、リードによって形成されることが望ましい。
この発明によれば、裏側電極導通部がリードによって形成されているので、裏側電極の導通構造が安価に構成される。また、リードの長さや位置を調整することによって接続構造の自由度が高くなる。
本発明では、裏側電極導通部は、裏側電極間に介装され当該裏側電極間で圧接される突起を有することが望ましい。
この発明によれば、裏側電極導通部が突起を有するので、突起が裏側電極に圧接されることにより、裏側電極が確実に導通する。また、裏側電極導通部と裏側電極との接合が外れにくく、圧電アクチュエータの振動に対しても強固な構造となる。
本発明では、裏側電極導通部は、ディスペンス方式で供給されるはんだで導通されていることが望ましい。
この発明によれば、裏側電極導通部がはんだによって導通されているので、はんだの量を調整することで裏側電極導通部と裏側電極との接合部分の大きさが調整される。このとき、はんだはディスペンス方式で供給されるので、必要な部分のみに所望の量のはんだが高精度に供給される。特に、圧電アクチュエータが小型である場合では、はんだの量が高精度に調整可能であることは特に有用である。
本発明の機器は、前述の圧電アクチュエータを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、機器が前述の圧電アクチュエータを備えているので、前述の圧電アクチュエータの効果と同様の効果が得られる。つまり、圧電アクチュエータの製造が簡単になるとともに薄型化が促進されるので、これにより、機器の製造が簡単となり、機器の薄型化、小型化が促進される。
本発明の圧電アクチュエータおよび機器によれば、裏側電極と補強板とが絶縁され裏側電極が複数形成されているので、圧電素子の表側電極に基板等を所定間隔を有して配置する必要がないから、圧電アクチュエータおよび機器の薄型化、小型化を促進できる。また、裏側電極導通部が複数の裏側電極同士を導通させるので、基板等を折りまげて補強板両面の圧電素子の電極を導通させる等の煩雑な導通作業が不要となり、圧電アクチュエータおよび機器の製造を簡略化できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、後述する第二実施形態以降で、以下に説明する第一実施形態での構成部品と同じ部品および同様な機能を有する部品には同一符号を付し、説明を簡単にあるいは省略する。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態に係る機器としてのレンズユニット10について説明する。なお、レンズユニット10は、機器としてのカメラに搭載され、または、カメラと一体に製造され、利用されるものである。
また、このカメラは、レンズユニット10の他、このレンズユニット10を構成するレンズ30,40,50によって結像される像を記録する記録媒体と、各レンズ30,40,50を駆動する駆動ユニットとしての駆動装置1と、これら全てが収納されるケースとを備えている。ただし、カメラ,記憶媒体,およびケースの図示は省略してある。
図1は、レンズユニット10を右上方から見た斜視図であり、図2は、レンズユニット10を左上方から見た斜視図である。図3(A)、(B)は、カム部材60の動作図であり、図4(A)、(B)は、カム部材70の動作図である。図5は、カム部材60を駆動する振動体66の拡大斜視図である。
図1ないし図5において、レンズユニット10は、全体略角筒状の筐体20と、被駆動体としての第1レンズ30,第2レンズ40,および第3レンズ50と、第2レンズ40,および第3レンズ50を進退駆動するカム部材60と、第1レンズ30を進退駆動するカム部材70と、カム部材60を回動駆動する圧電アクチュエータとしての振動体66と、カム部材70を回動駆動する圧電アクチュエータとしての振動体76とを備えている。そして、これらのうち、カム部材60,70および振動体66,76により、各レンズ30,40,50を駆動するための駆動装置1が構成されている。以下には、各構成について具体的に述べる。
筐体20は、正面から背面に向かって棒状の案内軸21が平行に2本設置されている。この案内軸21は、レンズ30,40,50が進退駆動されるのを案内する部材であり、レンズ30,40,50を進退方向(光軸方向)に貫通している。また、この案内軸21は、レンズ30,40,50が前後に倒れるのを防止する役目を担っている。
さらに、筐体20の両側の側部22には、長孔形状の開口部23A,23B,23Cが設けられ、これらの開口部23A,23B,23Cは、レンズ30,40,50に設けられたカム棒31,41,51が十分動ける大きさに形成されている。
第1レンズ30は、筐体20の内部に配置されると同時に、筐体20の開口部23C内に位置するカム棒31を備えている。第2レンズ40は、筐体20の内部に設置されると同時に、筐体20の開口部23B内に位置するカム棒41を備えている。第3レンズ50も同様に、筐体20の内部に配置されると同時に、筐体20の開口部23A内に位置するカム棒51を備えている。
これらの第1〜第3レンズ30,40,50は、中央の集光部32,42,および図示しない第3レンズ50の集光部とその周囲の枠取付部33,43,および図示しない第3レンズ50の枠取付部とが、レンズ材料で一体に形成されたものであり、これらを保持する保持枠34,44,54を備えている。そして、この保持枠34,44,54に、前述のカム棒31,41,51が設けられている。
なお、第1レンズ30はフォーカスレンズであり、第2レンズ40,第3レンズ50はズームレンズである。また、第3レンズ50は、ズームレンズに限らず、フォーカスレンズであってもよい。その場合、各レンズ30,40,50の構成や、各レンズ30,40,50の光学特性を適宜設定することで、レンズユニット10をフォーカスレンズ用ユニットとして利用可能である。
そして、第2レンズ40は、凹レンズおよび凸レンズを組み合わせた構成となっているが、各レンズ30,40,50の構造等もその目的を考慮して任意に決められてもよい。
さらに、レンズ30,40,50は、本実施例では、集光部32,42,および第3レンズ50の集光部と枠取付部33,43,および第3レンズ50の枠取付部とがレンズ材料で一体に形成されていたが、集光部32,42,および第3レンズ50の集光部のみをレンズ材料で形成し、枠取付部33,43,および第3レンズ50の枠取付部側を別材料で保持枠34,44,54と一体に形成してもよい。また集光部32,42,および第3レンズ50の集光部、枠取付部33,43,および第3レンズ50の枠取付部、ならびに保持枠34,44,54が一体のレンズ材で構成されていてもよい
カム部材60,70は、筐体20の両側にある外面部25A,25Bと、この外面部25A,25Bの外側にそれぞれ3本の足部26により固定されたカバー部材10Aとの間に設置されている。
カム部材60は、回動軸61を有する略扇状の形状をしており、筐体20の外面部25Aに対して、回動軸61を回動中心として回動自在に支持されている。また、カム部材60の面状部分には、駆動用案内部としての2つのカム溝62A,62Bが形成されている。このカム溝62A,62Bは、略円弧状に形成されており、カム溝62Bには第2レンズ40のカム棒41が係合し、カム溝62Aには第3レンズ50のカム棒51が係合し、これによりカム部材60が回動すると、カム棒51,41がカム溝62A,62Bに誘導され、これらカム溝62A,62Bの形状に応じたスピードおよび移動範囲で動き、第3レンズ50、第2レンズ40が進退する。
カム部材70は、回動軸71を有する略レバー状の形状をしており、筐体20の外面部25Bに対して、回動軸71を回動中心として回動自在に支持されている。また、カム部材70の面状部分には、駆動用案内部としての1つのカム溝62Cが形成されている。このカム溝62Cは、略円弧状に形成されており、カム溝62Cには第1レンズ30のカム棒31が係合し、これによりカム部材60が回動すると、カム棒31がカム溝62Cに誘導され、これらカム溝62Cの形状に応じたスピードおよび移動範囲で動き、第1レンズ30が進退する。
これらのカム部材60,70において、回動軸61,71の外周面には、回動軸61,71に略直交する平面内で振動する振動体66,76が当接されている。この際、回動軸61,71に対する振動体66,76の当接方向は特に限定されず、回動軸61,71を回動させることができる方向であればよい。
また、カム部材60,70の面状部分に開口を設け、この開口内に振動体66,76を配置し、回動軸61,71の外周面に振動体66,76を当接してもよい。この場合、開口の大きさは、カム部材60,70が回動しても、振動体66,76と接触しない大きさを有する。そして、この場合の振動体66,76の支持は、筐体20の外面部25A,25B又はカバー部材10Aのどちら側であってもかまわない。
また、回動軸61,71の外周面においては、特に振動体66,76の当接部分は、摩耗を防ぐために、凹凸無く仕上げられている。振動体66,76の当接部分の外径は、大きければ大きいほどよく、このことで振動数に対する回動角度が少なくなるため、レンズ30,40,50を微細に駆動可能となる。そして、回動軸61,71の外径形状は、当接部分のみが円弧で、それ以外の面は特に円弧でなくてもよい。
振動体66は、図5および図6に示すように、略矩形平板状に形成された補強板81と、この補強板81の表裏両面に設けられた略矩形平板状の圧電素子82とを備えている。
補強板81において回動軸61に近い側の短辺略中央には、略半円形凹状の切欠部811が形成されている。この切欠部811には、略円形の凸部材81Aが配置されている。凸部材81Aは、セラミックスなどの高剛性の任意の材料で構成され、その略半分が補強板81の切欠部811内に配置され、残りの略半分は、補強板81の短辺から突出して配置されている。凸部材81A先端は、当接回動軸61の外周面に当接されている。また、補強板81において回動軸61から遠い側の短辺略中央には、略五角形の凸部812が補強板81に一体的に形成されている。凸部812は回動軸61に当接されずフリーの状態となるため励振し易く、振動体66が振動を開始する際に振動体66全体の励振を補助する役割を果たす。
補強板81の長手方向略中央には、幅方向両側に突出する腕部81Bが一体的に形成されている。腕部81Bは、補強板81からほぼ直角に突出しており、これらの端部がそれぞれ図示しないビスによってカバー部材10Aに固定されている。このような補強板81は、ステンレス鋼、その他の導電性材料から形成されている。この補強板81の腕部81Bの面上には、リード基板84が設けられている。このリード基板84には、補強板81に接する面とは反対側の面に導通パターン841が形成されており、この導通パターン841は、振動体66の圧電素子82に電圧を印加する図示しない印加装置に接続されている。また、リード基板84において補強板81に接する面にも他の導通パターン(図示せず)が形成されており、この導通パターンは、補強板81と導通している。
補強板81の両面の略矩形状部分に接着された圧電素子82は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、水晶、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、ポリフッ化ビニリデン、亜鉛ニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等の材料の中から、適宜選択した材料により形成されている。本実施形態においては、圧電素子82の寸法は、短辺が約1mm、長辺が約3.5mmの矩形状となっている。
圧電素子82の両面には、ニッケルめっき層および金めっき層などが形成されることにより、補強板81に対向する面に形成される裏側電極85Aと、裏側電極85Aとは反対側の面に形成される表側電極85Bとが形成されている。
裏側電極85Aは、切欠溝によって互いに電気的に絶縁されることにより、長手方向に沿った中心線を軸として線対称に複数形成されている。つまり、圧電素子82の短手方向中央には、長手方向に沿って溝83Aが形成され、また、長手方向中央には、短手方向に沿って溝83Bが形成されている。これらの溝83A,83Bにより、圧電素子82の表面には、それぞれ略矩形状の同形状の裏側電極85Aが複数(本実施形態では四つ)形成されることとなる。また、各裏側電極85Aの四隅のうち圧電素子82の長手方向中央側でかつ短手方向端部側の隅は、圧電素子82の外形形状より小さく形成されており、この形状により、圧電素子82の長辺において長手方向略中央には、裏側電極85Aが形成されずに圧電素子82が露出する露出部82Aが形成される。この露出部82Aは、補強板81の腕部81Bの一部が当接される部分となっており、当該露出部82Aにおいては圧電素子82と補強板81とは絶縁された状態となっている。
ここで、補強板81において圧電素子82が接合される部分には、絶縁材料で構成される絶縁層813(図7参照)が形成されている。この絶縁層813により、裏側電極85Aと補強板81とは絶縁されている。
図7には、裏側電極85Aとリード基板84との導通構造が示されている。この図7および前述の図6に示されるように、裏側電極85Aとリード基板84とは、裏側電極85A同士を導通する裏側電極導通部86によって導通されている。裏側電極導通部86は、裏側電極85A間に配置される導通部861と、リード基板84の導通パターン841から延出されるリードとしてのオーバーハング部841Aとによって構成されている。
補強板81の長辺の長手方向略中央近傍には、長辺から内側に凹んだ凹部814が形成されている。凹部814は、裏側電極85Aの数に対応した数(本実施形態では四つ)形成されており、これらの凹部814は、圧電素子82の側端面より凹んでおり、これらの凹部814により、補強板81両面の圧電素子82では、各裏側電極85Aが露出している。このような凹部814により、各凹部814と補強板81両面の圧電素子82とによって、一辺が開口した空間86Aがそれぞれ形成されている。なお、凹部814の内面、つまり補強板81において空間86Aに接する面には、絶縁層813Aが形成されている。
導通部861は、空間86Aにはんだクリームや導電ペーストなどの導電性材料が充填されることによって形成されている。この導通部861により、補強板81両面に設けられた圧電素子82の裏側電極85A同士が互いに導通する。この際、補強板81と導通部861とは、絶縁層813Aによって絶縁される。このように、各凹部814に導通部861が形成されることにより、補強板81を挟んで両側の対応する裏側電極85A同士がそれぞれ導通される。
導通部861には、オーバーハング部841Aの先端が接続されており、これにより、導通部861とリード基板84の導通パターン841とが導通している。つまり、裏側電極導通部86によって裏側電極85Aと導通パターン841とが導通する。
図8には、表側電極85Bの導通構造が示されている。ここで、図8は、図6のVIII-VIII断面図である。この図8に示されるように、表側電極85Bは、表側電極導通部87によって補強板81に導通している。表側電極導通部87は、圧電素子82の一方の長辺の長手方向略中央に一箇所設けられており、圧電素子82の表側電極85Bの端部と補強板81とにわたって、はんだによって肉盛り状に形成されている。なお、表側電極導通部87は、補強板81の両面に設けられており、補強板81の両面の各圧電素子82の表側電極85Bがそれぞれ補強板81と導通している。補強板81は、リード基板84において補強板81に対向する面に形成された他の導通パターンと導通しており、この他の導通パターンは、グラウンドに接続されることにより、表側電極85Bが他の導通パターンを介してグラウンドに接続されている。
ここで、裏側電極85Aにおいて表側電極導通部87が設けられる位置に対応する部分は内側に凹んで形成されているので、圧電素子82には露出部82Aが形成され、表側電極導通部87と裏側電極85Aとが導通することがない。なお、図8においては、露出部82Aと補強板81との間には隙間があるように図示されているが、実際には裏側電極85Aおよび絶縁層813は厚みが小さいため隙間は形成されず露出部82Aと補強板81とは互いに接している。
このように形成された振動体66は、複数の裏側電極85Aのうち、所定の電極を選択して、図示しない印加装置によりリード基板84の導通パターン841を介して裏側電極85Aと表側電極85Bとの間に電圧を印加することにより、振動体66の長手方向に沿って伸縮する縦振動モードとしての縦一次振動モードの振動と、振動体66の幅方向(短手方向)に屈曲振動する、つまり縦一次振動モードの振動方向に略直交する方向に屈曲する屈曲振動モードとしての屈曲二次振動モードの振動とを振動体66に生じさせることができる。つまり、例えば、裏側電極85Aのうち、対角線上の二つの裏側電極85Aのみに電圧を印加すると、これらの裏側電極85Aが形成された部分の圧電素子82が板状面内方向に伸縮することにより縦一次振動モードの振動を励振する。このとき、他の二つの裏側電極85Aには電圧が印加されないので、当該部分では縦一次振動モードの振動が阻害され振動体66全体の振動挙動は長手方向の中心線に沿ってアンバランスとなる。これにより、振動体66は、振動体66の長手方向に略直交する方向に屈曲する屈曲二次振動モードの振動を励振する。この結果、振動体66の凸部材81Aは、縦一次振動モードの振動と屈曲二次振動モードの振動とを組み合わせた略楕円軌道を描いて振動する。この略楕円軌道の一部において、凸部材81Aが回動軸61を接線方向に回転させる。
また、圧電素子82に印加する電圧の電極を適宜切り替えることにより、振動体66を振動させると、回動軸61の回動方向を正転および逆転させることができる。
例えば、裏側電極85Aのうち、一方の対角線上の裏側電極85Aに電圧を印加した時の回転方向を正転とすれば、他方の対角線上の裏側電極85Aに電圧を印加すると、屈曲二次振動モードの振動の方向が逆になり、回動軸61の回転方向が逆転するのである。
なお、圧電素子82に印加する駆動電圧(駆動信号)の駆動周波数は、振動体66の振動時に縦一次振動モードの振動の共振点近傍に屈曲二次振動モードの振動の共振点が現れて、凸部材81Aが良好な略楕円軌道を描くように設定される。
図9および図10は、振動体66の振動モードを示す図である。ここで、図9は、振動体66の縦一次振動モードの振幅を示す図であり、図10は、振動体66の屈曲二次振動モードの振幅を示す図である。図9に示されるように、振動体66の縦一次振動モードは、圧電素子82の長手方向略中央を振動の節A1として振動する。したがって、振動体66は振動の節A1で縦一次振動モードの振動の振幅が最小となる。一方、図10に示されるように、振動体66の屈曲二次振動モードは、圧電素子82の長手方向略中央と、長手方向両端部近傍とをそれぞれ振動の節A2,B2として振動する。また、振動の節A2と振動の節B2との間には、振動の振幅が最大となる振動の腹C2が形成される。このような振動体66では、振動の節A1,A2が一致し、したがって、振動体66は全体として振動の節A1,A2を振動の節として振動することとなる。
ここで、凹部814は、振動の節A1,A2の近傍に配置されていることが望ましく、本実施形態では、凹部814は補強板18の長手方向に関して、縦一次振動モードおよび屈曲二次振動モードの振動の節A1,A2の近傍で、屈曲二次振動モードの振動の腹C2と振動の節A1,A2との中点より振動の節A1,A2寄りに配置されている。
圧電素子82の寸法や、厚さ、材質、縦横比、電極の分割形態などは、圧電素子82に電圧が印加された時に、凸部材81Aが良好な略楕円軌道を描きやすいように適宜決定される。
振動体66に印加される交流電圧の波形は特に限定されず、例えばサイン波、矩形状波、台形波などが採用できる。
また、振動体76については、振動体66と同様な構成であり、振動体66を説明することで理解できるため、ここでの説明を省略する。
次に、図3に基づいて、レンズユニット10の動作を説明する。
まず、回動軸61の外周に当接している振動体66が振動することにより、回動軸61が所定角度で回動する。回動することにより回動軸61と一体のカム部材60も所定の角度で回動する。するとカム部材60に形成されたカム溝62A,62Bも回動し、それぞれのカム溝62A,62Bに嵌合されているカム棒51,41の外周面がカム溝62A,62Bの内周面により誘導されながら開口部23A,23Bの中で移動する。
例えば、図3(A)の位置から回動軸61を反時計方向(R1)に回動させると、カム棒41,51を有する第2レンズ40と第3レンズ50とは、互いに離間する方向に移動し、図3(B)のように、第2レンズ40と第3レンズ50との間隔が広がることになる。
反対に、電圧が印加される裏側電極85Aを他方の対角線上の裏側電極85Aに切り替えて、図3(B)の位置から回動軸61を時計方向(R2)に回動させると、第2レンズ40と第3レンズ50とは、互いに近接する方向に移動し、図3(A)のように戻る。
これにより第2レンズ40と第3レンズ50は、ズームレンズとして機能することになる。
図4においても同様に、回動軸71の外周に当接している振動体76が振動することにより、回動軸71が所定角度で回動する。回動することにより回動軸71と一体のカム部材70も所定の角度で回動する。するとカム部材70に形成されたカム溝62Cも回動し、この62Cに嵌合されているカム棒31の外周面がカム溝62Cの内周面により誘導されながら開口部23Cの中で移動する。
例えば、図4(A)の位置から回動軸71を反時計方向(R1)に回動させると、カム棒51と連結された第1レンズ30は、筐体20の中心方向から外側方向に移動し、図4(B)のように、筐体20の端部側に寄る。
反対に、図4(B)の位置から回動軸71を時計方向(R2)に回動させると、第1レンズ30は、筐体20の中央側へ移動し、図4(A)のように戻る。
これにより第1レンズ30は、フォーカスレンズとして機能することになる。
以上のように圧電素子82に電圧を印加する裏側電極85Aを適宜切り替えながら、カム部材60,70の回動軸61,71に直接振動を与えることにより、第1レンズ30,第2レンズ40,第3レンズ50が図3,図4のように進退駆動されることになる。
この際、図示しない読み取りセンサによってレンズ30,40,50の位置を読み取り、制御回路にフィードバックして駆動制御することにより、レンズ30,40,50を任意の位置に静止可能となっている。
以上の第一実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1) 裏側電極85Aと補強板81とを絶縁層813で絶縁して裏側電極85Aを複数形成し、補強板81両面で対向する裏側電極85A同士を裏側電極導通部86によって導通させたので、従来表側に電極が複数形成される場合とは異なり、オーバーハング部841Aが他の電極と接触するのを防止するためにリード基板84を表側電極85Bから所定距離を有して配置する必要がない。つまり、リード基板84を腕部81B表面に接して設けることができるので、振動体66,76の薄型化、小型化を促進できる。これにより、レンズユニット10の薄型化、小型化を促進できる。
またこのとき、表側電極85Bは一つとなっているので、リード基板84との導通構造を簡単にできる。そして、表側電極85Bが表側電極導通部87によって補強板81の腕部81Bに導通しているので、表側電極85Bから所定距離を有して基板を重ねる必要がないから、これによっても振動体66,76の薄型化、小型化を促進できる。
(2) 複数の裏側電極85Aが、導通部861によってそれぞれ対向する裏側電極85A同士で導通されているので、従来表側に電極を複数形成した場合と異なり、電極と導通するための基板を折りまげて補強板の両面でそれぞれ導通させる必要がない。したがって、一枚のリード基板84で補強板81両面の圧電素子82の裏側電極85Aを導通させることができるから、これによっても振動体66,76の薄型化、小型化を促進できるとともに、裏側電極85Aとリード基板84との導通作業を簡単にでき、振動体66,76の製造を簡単にできる。
(3) 補強板81において各裏側電極85Aに対応した位置に凹部814が形成され、これらの各凹部814にそれぞれ導通部861が形成されるので、導通部861が圧電素子82側面から突出しない。よって、導通部861が外乱によって外れてしまうのを防止できるので、裏側電極85Aとリード基板84とを確実に導通できる。
(4) 導通部861がペースト状の導電性材料を空間86Aに充填することで形成されているので、導通部861を容易に形成できるとともに、空間86Aに隙間なく導通部861を形成できるので、裏側電極85A同士を確実に導通させることができる。
(5) 補強板81が導電性材料で構成され、補強板81において裏側電極85Aに接触する部分には絶縁層813,813Aが形成されているので、裏側電極85Aに複数の電極を設けても互いに導通するのを防止できる。また、補強板81が導電性材料で構成されているので、表側電極85Bを補強板81に導通させ、補強板81をリード基板84を介して印加装置に接続させることによって表側電極85Bを印加装置に接続することができる。よって表側電極85Bの導通構造を簡略化できる。また、リード線などを使用せずに表側電極85Bと補強板81とを導通させることができるため、断線などの不具合発生を確実に防止できる。
(6) 凹部814が振動体66,76の振動の節A1,A2近傍に形成され、したがって裏側電極導通部86が振動体66,76の振動の節A1,A2近傍に配置されるので、裏側電極導通部86が振動体66,76の振動を阻害せず、振動体66,76の駆動効率を良好にできる。また、裏側電極導通部86が振動体66,76の振動の節A1,A2近傍に配置されているので、当該位置における振動体66,76の振動の振幅は比較的小さいから、裏側電極導通部86やオーバーハング部841Aの断線を防止できる。
(7) 振動体66,76が板状に形成されているので、駆動装置1の薄型化を促進でき、これによってレンズユニット10の小型化を促進できる。また、凸部材81Aが回動軸61,71に接触しているので、振動体66,76の振動を停止した場合には、凸部材81Aと回動軸61,71外周との間の摩擦により回動軸61,71の回動角度を維持できる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態は、第一実施形態における裏側電極導通部の構造が異なるもので、その他の構成は第一実施形態と同様である。
図11には、本発明の第二実施形態にかかる振動体66の側断面図が示されている。なお図11は、凹部814が形成された位置での側断面図である。この図11に示されるように、導通部861は、オーバーハング部841Aの先端に設けられ、補強板81の厚み方向両側に向かって突出する突起状に形成されている。導通部861は、その両端がそれぞれ各裏側電極85Aに圧接されている。このような導通部861を各裏側電極85Aに接続させる場合には、まず一方の圧電素子82に補強板81を接合し、導通部861を凹部814内に配置する。その後他方の圧電素子82を補強板81に被せて接合すると、導通部861が対向する圧電素子82に押圧され、導通部861が両側の裏側電極85Aにそれぞれ食い込むように圧接されて導通する。
なお、第二実施形態では突起状の導通部861が圧接されているので、図11に示されるように、凹部814内面に第一実施形態のような絶縁層813Aが形成されていなくてもよい。また、導通部861の両先端には、裏側電極85Aとの導通をより確実にするためにはんだが供給されていてもよい。
このような第二実施形態によれば、第一実施形態の(1)〜(3)および(5)〜(7)の効果と同様の効果が得られる他、次のような効果が得られる。
(8) 裏側電極導通部86が突起状に形成され、裏側電極85Aに圧接されているので、裏側電極85Aを確実に導通させることができる。また、裏側電極導通部86が裏側電極85Aに圧着されているので、裏側電極導通部86が外れるのを確実に防止できる。これにより、振動体66,76の振動や外乱による裏側電極導通部86の断線等の不具合発生を防止できる。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について説明する。第三実施形態は、第一実施形態における補強板81および表側電極導通部87の構成が異なる他は、第一実施形態と同様である。
第二実施形態では、補強板81は、セラミックス等の任意の非導電性材料で構成されている。このため、補強板81と裏側電極85Aとが接触していても、両者の間は絶縁されるので、補強板81において裏側電極85Aに接する部分には第一実施形態のような絶縁層813,813Aが形成されていない。
図12には、本発明の第三実施形態にかかる振動体66が示されている。この図12に示されるように、補強板81の腕部81Bにはめっき等によって導電部88が形成されている。導電部88は、腕部81Bの厚み方向に貫通して形成され、腕部81Bの反対側の面にも露出している。表側電極導通部87は、腕部81Bの両面に形成され、それぞれ表側電極85Bとこの導電部88とに接触して両者を導通している。導電部88は、リード基板84が設けられた面において、リード基板84からのオーバーハング部841Aによって導通パターン841に導通している。このような構造により、補強板81両側の表側電極85Bがリード基板84の導通パターン841に導通している。
このような第三実施形態によれば、第一実施形態の(1)〜(4)、(6)、および(7)の効果と同様の効果が得られる他、次のような効果が得られる。
(9) 補強板81が非導電性材料で構成されているので、裏側電極85Aとの間に絶縁層を形成することなく裏側電極85Aと絶縁できるので、補強板81の構成を簡単にできる。
また、補強板81に導電部88が形成されているので、表側電極導通部87を補強板81の導電部88に導通させることができるから、補強板81を非導電性材料で構成しながらも表側電極85Bの導通構造を簡単にでき、振動体66,76の薄型化、小型化を実現できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
裏側電極導通部は、各実施形態の態様のものに限らず、対向する裏側電極同士を導通させることができる任意の構成を採用できる。例えば第二実施形態の裏側電極導通部86では、空間86Aをはんだや導電性接着剤等の導電性材料で埋めてもよい。この場合には、凹部814の内面に絶縁層を形成すればよい。
また、裏側電極導通部は、はんだクリームや導電性接着剤などの粘性を有する材料を充填する構成に限らず、例えば裏側電極同士を直接リード線で接続する構成であってもよい。
なお、裏側電極導通部としては、裏側電極同士を直接接続して導通させる構成に限らず、例えば裏側電極がそれぞれリード基板に接続され、リード基板が共通の導通パターンに接続されることにより、導通パターンを介して間接的に導通している構成も含まれる。
裏側電極導通部と基板の導通パターンとの接続は、オーバーハング部によるものに限らず、例えば別部材を介して裏側電極と基板とを接続したり、対向する裏側電極間にばねを設けて互いに導通させる構成としてもよい。
図13は、本発明の変形例を示す図である。この図13では、裏側電極導通部86と導通パターン841とをリード線842によって導通している。このような構成によれば、リード基板84をまず補強板81に取り付けておき、その後リード線842で裏側電極導通部86と導通パターン841とを接続できるので、作業手順の自由度を高くすることができる。
表側電極導通部は、表側電極と補強板とを導通する構成に限らず、例えば前述の図13に示されるように、リード線842等によって表側電極85Bとリード基板84の導通パターン841とを直接導通させてもよい。この場合には、補強板81が導電性材料または非導電性材料であるとに無関係に表側電極85Bをリード基板84に導通させることができるので、補強板81の材料選択の自由度を高めることができる。
裏側電極導通部の形成位置は、補強板の凹部に限らず、例えば圧電素子の外形形状(例えば短辺寸法)を補強板より大きく形成して、圧電素子が補強板から突出した部分の裏側電極に設けてもよい。あるいは、圧電素子に補強板から突出する突出部を形成し、この突出部において対向する裏側電極を導通するように裏側電極導通部を設けてもよい。
各実施形態において、裏側電極導通部の裏側電極との接合部分には、はんだが供給されていてもよい。この場合において、はんだは、例えばリード基板の導通パターン全体にはんだめっきされることにより供給されていてもよいし、あるいはディスペンス方式でリード基板の導通パターンのオーバーハング部にのみ供給されていてもよい。
ここで、オーバーハング部にはんだめっきを施す場合には、リード基板の導通パターン全体にはんだがコーティングされてしまう。これに対して、ディスペンス方式ではんだを供給する場合には、はんだが必要な部分(オーバーハング部)のみに所望の量だけ供給される。したがって、例えば導通パターン全体を金めっきで形成し、オーバーハング部のみにはんだを供給して裏側電極との接合を行うとともに、金めっきの接続抵抗の低さを利用して導通パターン上に他の部品を接続することも可能となる。このような構成によれば、部品の配置上、構造上の自由度を向上させることができる。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の第一実施形態にかかるレンズユニットを示す斜視図。 第一実施形態にかかるレンズユニットを示す斜視図。 第一実施形態のカム部材の動作図。 第一実施形態のカム部材の動作図。 第一実施形態の振動体の拡大斜視図。 第一実施形態の振動体の一部拡大斜視図。 図6のVII-VII断面図。 図6のVIII-VIII断面図。 本発明の第一実施形態の振動体の縦一次振動モードの振幅を示す図。 本発明の第一実施形態の振動体の屈曲二次振動モードの振幅を示す図。 本発明の第二実施形態にかかる振動体の側断面図。 本発明の第三実施形態の振動体の斜視図。 本発明の振動体の変形例を示す斜視図。
符号の説明
1…駆動装置、10…レンズユニット(機器)、61,71…回動軸、66,76…振動体(圧電アクチュエータ)、81…補強板、81B…腕部、82…圧電素子、84…リード基板、85A…裏側電極、85B…表側電極、86…裏側電極導通部、87…表側電極導通部、813,813A…絶縁層、814…凹部、841…導通パターン、841A…オーバーハング部(リード)、842…リード線。

Claims (11)

  1. 両面に電極が形成された板状の圧電素子と、
    前記圧電素子が両面に配置されるとともに前記圧電素子と絶縁される補強板とを備え、
    前記電極は、前記補強板に接する面に形成される裏側電極と、これらの裏側電極とは反対側の面に形成される表側電極とを有して構成され、
    前記裏側電極は複数形成され、前記補強板を挟んで対応する前記裏側電極同士は、裏側電極導通部によって導通される
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 請求項1に記載の圧電アクチュエータにおいて、
    前記表側電極は、前記補強板に導通される
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の圧電アクチュエータにおいて、
    前記補強板は、導電性材料で構成され、
    前記裏側電極が接する面には、絶縁層が形成されている
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  4. 請求項1または請求項2に記載の圧電アクチュエータにおいて、
    前記補強板は、非導電性材料で構成される
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の圧電アクチュエータにおいて、
    前記圧電素子は、前記補強板から突出して形成され、
    前記裏側電極導通部は、前記圧電素子の前記補強板から突出した部分の前記裏側電極同士を導通する
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の圧電アクチュエータにおいて、
    前記補強板には、前記圧電素子の側端面よりも凹んだ凹部が形成され、
    前記裏側電極導通部は、前記凹部に形成される
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  7. 請求項6に記載の圧電アクチュエータにおいて、
    前記凹部は、当該圧電アクチュエータの振動の節近傍に配置される
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の圧電アクチュエータにおいて、
    前記裏側電極導通部は、リードによって形成される
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の圧電アクチュエータにおいて、
    前記裏側電極導通部は、前記裏側電極間に介装され当該裏側電極間で圧接される突起を有する
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  10. 請求項8または請求項9のいずれかに記載の圧電アクチュエータにおいて、
    前記裏側電極導通部と前記裏側電極との接合部分は、当該接合部分にディスペンス方式で供給されるはんだで導通されている
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  11. 請求項1から請求項10のいずれかに記載の圧電アクチュエータを備えたことを特徴とする機器。
JP2005048942A 2005-02-24 2005-02-24 圧電アクチュエータおよび機器 Expired - Fee Related JP4736468B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005048942A JP4736468B2 (ja) 2005-02-24 2005-02-24 圧電アクチュエータおよび機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005048942A JP4736468B2 (ja) 2005-02-24 2005-02-24 圧電アクチュエータおよび機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006238586A true JP2006238586A (ja) 2006-09-07
JP4736468B2 JP4736468B2 (ja) 2011-07-27

Family

ID=37045642

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005048942A Expired - Fee Related JP4736468B2 (ja) 2005-02-24 2005-02-24 圧電アクチュエータおよび機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4736468B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102906638A (zh) * 2010-05-20 2013-01-30 Lg伊诺特有限公司 具有mems执行器的相机模块、该相机模块的快门绕组线的连接方法、以及通过所述方法制造的相机模块
US9666785B2 (en) 2014-08-13 2017-05-30 Seiko Epson Corporation Piezoelectric driving device, robot, and driving method of the same

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002262586A (ja) * 2001-02-28 2002-09-13 Seiko Epson Corp 圧電アクチュエータ、時計および携帯機器
JP2004254406A (ja) * 2003-02-19 2004-09-09 Seiko Instruments Inc 超音波モータ及び超音波モータ付き電子機器
JP2004289067A (ja) * 2003-03-25 2004-10-14 Nissin Electric Co Ltd 圧電バイモルフ
JP2004289965A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Seiko Epson Corp 圧電アクチュエータ、これを備えた装置、および圧電アクチュエータの製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002262586A (ja) * 2001-02-28 2002-09-13 Seiko Epson Corp 圧電アクチュエータ、時計および携帯機器
JP2004254406A (ja) * 2003-02-19 2004-09-09 Seiko Instruments Inc 超音波モータ及び超音波モータ付き電子機器
JP2004289965A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Seiko Epson Corp 圧電アクチュエータ、これを備えた装置、および圧電アクチュエータの製造方法
JP2004289067A (ja) * 2003-03-25 2004-10-14 Nissin Electric Co Ltd 圧電バイモルフ

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102906638A (zh) * 2010-05-20 2013-01-30 Lg伊诺特有限公司 具有mems执行器的相机模块、该相机模块的快门绕组线的连接方法、以及通过所述方法制造的相机模块
US8970781B2 (en) 2010-05-20 2015-03-03 Lg Innotek Co., Ltd. Camera module having MEMS actuator, connecting method for shutter coil of camera module and camera module manufactured by the same method
US9635232B2 (en) 2010-05-20 2017-04-25 Lg Innotek Co., Ltd. Camera module having MEMS actuator, connecting method for shutter coil of camera module and camera module manufactured by the same method
US9666785B2 (en) 2014-08-13 2017-05-30 Seiko Epson Corporation Piezoelectric driving device, robot, and driving method of the same
US10249811B2 (en) 2014-08-13 2019-04-02 Seiko Epson Corporation Piezoelectric driving device, robot, and driving method of the same

Also Published As

Publication number Publication date
JP4736468B2 (ja) 2011-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7362036B2 (en) Ultrasonic oscillator
US7129620B2 (en) Vibration wave linear motor and lens implement using vibration wave linear motor
EP0661764B1 (en) Vibration wave actuator
WO2011077660A1 (ja) 電気機械変換素子および駆動装置
JP2005237102A (ja) 圧電アクチュエータ、時計及び電子機器
JP3719061B2 (ja) 圧電アクチュエータ、時計および携帯機器
US8299682B2 (en) Ultrasonic motor
KR100891851B1 (ko) 고정자와 이를 갖는 압전 초음파 모터
JP4736468B2 (ja) 圧電アクチュエータおよび機器
JP2008218953A (ja) 圧電振動体、電子機器、圧電振動体の製造方法
JPH10243668A (ja) 振動アクチュエータ
CN111130381B (zh) 压电驱动装置、机器人以及打印机
JP2009154264A (ja) Memsモジュール
JP2007143248A (ja) 圧電アクチュエータおよび機器
JP4374959B2 (ja) 圧電アクチュエータ、この圧電アクチュエータを用いた機器
JP2006060899A (ja) 圧電アクチュエータ
JP2006050818A (ja) 圧電アクチュエータ
JP7259321B2 (ja) 圧電駆動装置、圧電素子ユニットの製造方法、およびロボット
JP2006060898A (ja) 圧電アクチュエータ
JP7447677B2 (ja) 圧電駆動装置、圧電モーターおよびロボット
JP4333146B2 (ja) 圧電アクチュエータ、時計および携帯機器
JP2005295657A (ja) 超音波モータ及び超音波モータ付電子機器
JP2004297949A (ja) 圧電アクチュエータおよびこれを備えた機器
JP2005168075A (ja) 圧電アクチュエータ、これを備えた装置、およびこれを備えた時計
US8421309B2 (en) Ultrasonic motor

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070704

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070813

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110111

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110314

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110405

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110418

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140513

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees