JP2007143248A - 圧電アクチュエータおよび機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】オーバーハング実装構造の圧電アクチュエータでは、リード基板を圧電素子表面から所定間隔離して配置する為、全体の厚みが厚くなるという課題がある。本発明では製造が容易で、薄型化を促進できる圧電アクチュエータおよびこの圧電アクチュエータを備えた機器を提供することにある。
【解決手段】両面に電極が形成された板状の圧電素子82と、前記圧電素子が両面に配置される補強板81を備え、前記圧電素子の振動によって、ロータ61を回転させる圧電アクチュエータ66であって、前記補強板81には、前記ロータ61に当接される当接部材81Aが設けられ、前記電極は、前記補強板に接する面に形成される裏側電極と、これらの裏側電極85Bとは反対側の面に形成される表側電極85Aとを有して構成され、前記表側電極同士は当接部材に設けられた電極導通手段によって導通されることにより圧電アクチュエータ66の薄型化を促進できる。
【選択図】図6

Description

本発明は、圧電素子の振動により被駆動体を駆動する圧電アクチュエータおよびこの圧電アクチュエータを備えた機器に関する。
従来、圧電素子の振動により被駆動体を駆動する圧電アクチュエータでは、補強板の両面に板状の圧電素子を接合した構造のものが開発されている(例えば、特許文献1参照)。表側電極は、基板からのオーバーハングパターンやワイヤーボンディングで接続されている。また裏側電極は、補強板に接合されることにより、補強板に導通している。このとき、圧電素子は補強板の両面に設けられているので、その表側の電極同士を導通させるため、それぞれの表側電極と導通している2枚の基板を接続させる必要がある。この圧電アクチュエータでは、部品点数を削減する為、一枚の基板を折りまげることにより、まず基板同士の接続を不要とし、そしてその両端から各圧電素子の表面に向かってオーバーハング部を形成している。このような導通構造により、圧電素子の表面の電極と補強板との間で所定の電圧を印加すると、圧電素子が伸縮して振動を励振し、この振動によって被駆動体を駆動する。
特開2004−289965号公報(第3図)
しかしながら、このような構成の圧電アクチュエータの実装構造では、全体の厚みが厚くなるという問題がある。この状態を、図16、図17を用いて説明する。図16はオーバーハング実装構造の斜視図であり、図17はその側断面図である。図17において、補強板81の両面に配置された圧電素子82の表側電極85Aとリード基板84を、オーバーハング部841Aにて接続させる。この時、オーバーハング部841Aが圧電素子表面の電極に接続しないように、リード基板84を圧電素子表面から所定間隔dを離して配置する必要がある。また、圧電素子表面の電極が、複数に分割されている場合は、落下、振動によりオーバーハング部がたわみ、他の電極に短絡しないよう、さらにその間隔を離す必要がある。そして、このリード基板84は両面の圧電素子に対して必要であり、片側の実装構造に対し、2倍の厚みが必要となる。このため、圧電アクチュエータ全体の厚み方向の寸法がより大きくなるという問題がある。
また、このような構造の圧電アクチュエータの実装構造では、一枚の基板を基板折り曲げ部842にて折りまげて、オーバーハング部841Aを両面の圧電素子の電極に接合させるため、リード基板84と圧電素子との間に所定の間隔を保持しながらオーバーハング部を両面に接合する等の作業が必要となり、組立作業が煩雑となる。
一方、表側電極とリード基板84をワイヤーボンディングで接続した図18のような構造がある。図18はワイヤーボンディング実装構造の斜視図である。この場合においては、ワイヤーの可撓性を利用して、リード基板84を圧電素子82と平面的にずらした位置に配置が可能となり、その厚みを減らす効果はある。しかし、ワイヤーに可撓性があるがゆえに、その位置が決まらず、圧電素子82表面の電極に接触しないように、圧電素子82の表面から所定間隔離して配置する必要がある。また、圧電素子表面の電極が、複数に分割されている場合は、落下、振動によりワイヤーがたわみ、他の電極に短絡しないよう、さらにその間隔を離す必要がある。このため、圧電アクチュエータ全体の厚み方向の寸法が大きくなってしまうという問題がある。さらに製造上においては、圧電素子の振動に影響を及ぼすことのないように、そのワイヤーの直径はできるだけ細い例えばφ20〜30μmのものを使用する必要がある。この場合、ワイヤーそのものの強度は低く、その位置は非常に不規則で、ばらつきやすい。そのため、作業ばらつきを考慮した厚み方向の寸法の余裕が必要であり、圧電アクチュエータの厚み寸法がより一層大きくなる。さらには、このワイヤーボンディングは両面の圧電素子に対して必要であり、片側の実装構造に対し、その厚みは2倍必要となる。このため、圧電アクチュエータ全体の厚み方向の寸法がより大きくなるという問題がある。
また、ワイヤーボンディング構造では、後で行う表面電極へのワイヤーボンディングの接続品質が不安定になる。なぜなら、ワイヤーボンディングは、ボンディングツールからの振動と熱をワイヤーに加え圧電素子の表側電極に接合するが、圧電素子を広い接触面積で安定的に保持、固定することが振動、熱を確実に伝え、安定した接続品質の必須要件となる。最初の表面電極への実装は、前述の必須用件を満たせるが、補強板に対し反対側の表面電極へのワイヤーボンディングは、最初に実装されたワイヤーが、不規則な位置に配置されてしまうため、そのワイヤーを避け余裕を持った位置での保持、固定しかできず十分な接触面積が確保できないためである。その結果、著しく接続品質が不安定になる。
特に、圧電アクチュエータは、小型、薄型で比較的大きな駆動力が得られることから、小型機器などへの適用が望まれている。したがって、圧電アクチュエータの小型化、薄型化は重要な課題となっている。
本発明の目的は、製造が容易で、薄型化を促進できる圧電アクチュエータおよびこの圧電アクチュエータを備えた機器を提供することにある。
本発明の圧電アクチュエータは、両面に電極が形成された板状の圧電素子と、前記圧電素子が両面に配置される補強板を備え、前記圧電素子の振動によって、被駆動体を移動させる圧電アクチュエータであって、前記補強板には、前記移動体に当接される当接部材が設けられ、前記電極は、前記補強板に接する面に形成される裏側電極と、これらの裏側電極とは反対側の面に形成される表側電極とを有して構成され、前記表側電極同士は、当接部材に設けられた電極導通手段によって電気的に導通される、ことを特徴とする。
この発明によれば、補強板の両面に配置された圧電素子の表面電極同士が、当接部材に設けられた電極導通手段によってあらかじめ導通されるので、補強板に配置された少なくとも片側の圧電素子にのみ駆動電圧を入力する為の実装構造を配置するだけでよく、圧電アクチュエータの薄型化が促進される。また作業性としては、オーバーハングによる実装構造においては、一枚の基板を折り曲げる必要もなくなり導通作業が簡単になる。ワイヤーボンディングによる実装構造では、片面のみの実装である為、圧電素子を広い接触面積で安定的に保持、固定することが可能となり、安定した接続品質を得ることが可能となる。
本発明では、当接部材に設けられた電極導通手段は、絶縁性の材料で構成され、電気的な導通が可能なパターンを備えた当接部材であることが望ましい。
この発明によれば、当接部材に設けられたパターンにより、表側電極同士を導通することができる。また、パターンを複数設けることにより、表側電極が複数に分割された場合でも、対となるそれぞれの電極同士を導通させることができる。
本発明では、当接部材はセラミック材で構成されることが望ましい。
この発明によれば、当接部材がアルミナ、窒化アルミ、ジルコニアなどの無機物でしかもHv1800程度の硬い材質のセラミック基板で構成されることにより、電極導通手段の機能に加え当接部材としての強度および耐久性の向上を同一の部品で行い、しかも圧電アクチュエータの薄型化を実現できる。
本発明では、当接部材は、導電性材料で構成されることが望ましい。
この発明によれば、当接部材そのものが電極導通手段となるため、当接部材の加工を行うことなく圧電アクチュエータの薄型化を実現できる。
本発明では、当接部材は、圧電素子より平面的に突出した位置に配置されていることが望ましい。
この発明によれば、当接部材の配置される位置に係わらず、電極導通手段を有することにより、表側電極同士の導通が可能となり、圧電アクチュエータの薄型化を実現できる。
本発明では、電極導通手段を有する当接部材とは別に、前記当接部材とは反対側に設けられ、前記補強板と一体的に形成され、前記圧電素子より平面的に突出した凸部に設けられた電極導通手段も有することが望ましい。
この発明によれば、圧電素子の振動を励振、安定させる効果もある前記凸部にも電極導通手段を設けることにより、凸部付近の電極同士を導通させることが可能となる。
本発明では、当接部材に設けられた電極導通手段とは、絶縁材料より形成された当接部材と、当該当接材料により位置決め、保持され、電気導通しかつ弾性力のあるバネ部材より形成され、当該バネ部材により表側電極同士を導通させることが望ましい。
この発明によれば、当接部材を組み込むだけで、そのバネ部材により表面電極同士の導通と、当接部材そのものの固定、保持の機能を兼ね備えることが可能となり、圧電アクチュエータの薄型化と作業性の向上が可能となる。またバネ部材の長さや位置を変える事により、複雑に電極分割された場合でも、所望の電極同士を導通させることが可能となる。
本発明の機器は、前述の圧電アクチュエータを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、機器が前述の圧電アクチュエータを備えているので、前述の圧電アクチュエータの効果と同様の効果が得られる。つまり、圧電アクチュエータの製造が簡単になるとともに薄型化が促進されるので、これにより、機器の製造が簡単となり、機器の薄型化、小型化が促進される。
本発明の圧電アクチュエータおよび機器によれば、補強板の両面に配置された圧電素子の表面電極同士が当接部材に設けられた電極導通手段によってあらかじめ導通されるので、補強板の両面に配置された少なくとも片側の圧電素子にのみ駆動電圧を入力する為の実装構造を配置するだけでよく、圧電アクチュエータの薄型化が促進される。
この発明によれば、作業性としては、オーバーハングによる実装構造においては、一枚の基板を折り曲げる必要もなくなり導通作業が簡単になる。またワイヤーボンディングによる実装構造では、片面のみの実装である為、圧電素子を広い接触面積で安定的に保持、固定することが可能となり、安定した接続品質を得ることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、後述する第二実施形態以降で、以下に説明する第一実施形態での構成部品と同じ部品および同様な機能を有する部品には同一符号を付し、説明を簡単にあるいは省略する。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態に係る、圧電アクチュエータの基本構造、駆動原理、駆動電圧入力方法について説明する。本圧電アクチュエータでは,板状の圧電素子の横効果(分極方向に対し垂直な方向の伸縮)の振動を駆動源としている。そして、圧電素子と同一平面内に配置したロータに伸縮運動を伝達することで駆動力を得る。
まず基本構造について、図1(a)(b)を用いて説明する。図1(a)は、圧電アクチュエータ66の平面図を示し、図1(b)は側断面図を示す。図1(b)において、圧電アクチュエータ66は、略矩形平板状に形成された補強板81と、この補強板81の表裏両面に設けられた略矩形平板状の圧電素子82とを備えた積層構造となっている。これは、外力に起因する圧電素子82の損傷を低減するとともに、後述する駆動電圧入力方法において、信号入力の手段のひとつとなっている。圧電素子82は、補強板81に対し分極方向93が対称になるようにそれぞれ配置される。
圧電素子82は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、水晶、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、ポリフッ化ビニリデン、亜鉛ニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等の材料の中から、適宜選択した材料により形成されている。圧電素子82の両面には、ニッケルめっき層および金めっき層などが形成されることにより、補強板81に対向する面に形成される裏側電極85Bと、裏側電極85Bとは反対側の面に形成される表側電極85Aとが形成されている。
補強板81においてロータ61に近い側の短辺略中央には、当接部材81Aが配置されている。当接部材81Aは、セラミックなどの高剛性の任意の材料で構成され、その側面からの形状は凹部81Bを成し、あらかじめ接着剤などを塗布しておく。そして、その溝部分に圧電アクチュエータ66をはさみこむように配置され、固定及び断面方向の位置決めがされる。溝部の深さは略半分のため、残りの略半分は、補強板81の短辺から突出して配置されている。また、補強板81と一体的に形成された凸部813により平面的な位置決めがされる。そして、当接部材81A先端は、ロータ61の外周面に当接されている。ここで、補強板81の固定位置がばらつくとロータ61との接触状態が変わるが、その変化を低減させるために、当接部材81Aのロータ61との接触面を凹形状や凸形状にしても良い。図2(a)は、別の例の接触部の平面図で、当接部材81Aのロータ61との接触面は、凸形状に形成された状態を示す。図2(b)は別の例の、接触部の断面図であり、当接部材81Aは断面方向に凸形状に形成された状態を示す。図2(c)は別の例の、接触部の断面図であり、当接部材81Aは断面方向に凹形状にされた状態を示す。ここで、ロータ61の断面形状を凸や凹にすることにより、同様の効果が得られることは言うまでもない。
また、図1(a)において補強板81のロータ61から遠い側の短辺略中央には、略五角形の凸部812が一体的に形成されている。凸部812はロータ61に当接されずフリーの状態となるため励振し易く、圧電アクチュエータ66が振動を開始する際に振圧電アクチュエータ66全体の励振を補助する役割を果たす。振動を効率よく伝達する為に、圧電アクチュエータ66はロータ61方向にバネ92Aにより加圧されている。
また、補強板81の長手方向略中央には、幅方向両側に突出する腕部81Bが一体的に形成されている。腕部81Bは、補強板81からほぼ直角に突出している。このような補強板81は、ステンレス鋼、その他の導電性材料から形成されている。
次に駆動原理について図3(a)(b)(c)を用い説明する。
前述の通り、図3(a)に示す板状の圧電素子82の横効果(分極方向に対し垂直な方向の伸縮、図中の矢印方向)の振動を駆動源としている。そして、圧電素子に、共振点付近の交流信号を印加し、共振状態で振動させることで大きな変位を得ることができる。更に、当接部材81A(図示せず)の軌跡が単純な往復運動ではなく、楕円運動をするような構成としている。楕円運動は損失の少ない駆動ができ,単純な往復運動の場合と比べ効率が向上することが明らかとなっている。楕円運動を発生させる為には,次の二つの要素が必要であることが明らかにされている。(例えば参考文献1参照)
要素1 形状:複数の振動モードの共振周波数が近接する形状
要素2 アンバランスな要素:圧電素子の長手または短手に沿った中心線に対し線対称とならないアンバランスな要素を設ける
まず、要素1について説明する。
圧電素子82では,複数の振動モードとして,縦1次と屈曲2次の振動を採用した。縦1次振動は、図3(b)に示すように、圧電素子の長手方向に伸び縮みする振動であり、屈曲2次振動は図3(c)に示すように、圧電素子の幅方向(短手方向)にS字に折れ曲がるような振動である。ここで、これらの振動が各々単独で起こっても,往復の運動となるだけで、楕円振動とはならない。まず、これら2つの共振周波数を近付け、縦1次と屈曲2次の振動が同時に起こる混合モードの振動とする必要がある。ここで、横効果の圧電セラミックスの縦振動と屈曲振動の共振周波数を近づけるには、圧電素子の長さと幅をある値に設定すればよい。本実施例では、長さ×幅を仮に7mm×2mmに設定した。しかし、横効果の圧電素子は、本来分極方向に対し垂直方向に直線的に伸縮するだけである。前記形状にしたことにより、屈曲振動する必要条件は満たしたが、次に説明する要因2が備わり初めて求める楕円振動を行うことができる。
次に、要素2について説明する。
要素2のアンバランスな要素とは、長手方向に沿った中心線または短手方向に沿った中心線に対し、線対称とならないアンバランスな要素を設けることである。これにより、屈曲振動のきっかけをつくり、縦1次と屈曲2次の振動が同時に起こる混合モードの振動となる。つまり、縦1次共振周波数と屈曲2次共振周波数が近いため、伸びながら屈曲し、かつ伸びと屈曲の発生タイミングに遅れがあるため、ふくらみが出来、当接部材81Aが楕円軌跡を描く振動となっている。
圧電アクチュエータ66では、圧電素子の分割された電極に、長手方向に沿った中心線に対して非対称に電圧を印加することにより、アンバランスな要素を得ている。これを図1にて説明する。
表側電極85Aは、切欠溝によって互いに電気的に絶縁されることにより、長手方向に沿った中心線を軸として線対称に複数形成されている。つまり、圧電素子82の短手方向中央には、長手方向に沿って溝83Aが形成され、また、長手方向中央には、短手方向に沿って溝83Bが形成されている。これらの溝83A,83Bにより、圧電素子82の表面には、それぞれ略矩形状の同形状の表側電極85Aが複数(本実施形態では四つ)形成されることとなる。そして、対角線上に配置され斜線で示した二つの電極に電圧を印加することにより、当接部材81Aが矢印94方向に楕円軌跡を描き、ロータ61が矢印95の方向に回転する。一方、斜線で示さない他方の対角線に配置された二つの電極に電圧を印加することにより、当接部材81Aは矢印94方向とは逆の方向に楕円軌跡を描き、ロータ61も矢印95とは逆方向に回転する。
ここで、安定的なアンバランス要素を得るために、表側電極への電圧印加は、補強板81の表裏両面に配置された2枚の圧電素子82に対して、同じ位置の表側電極に印加される必要がある。つまり、斜線で示した電極と補強板81をはさみ、平面透視した同じ位置にある表側電極とが、電気的に導通していることが望ましい。
次に、駆動電圧入力方法について図4を用いて説明する。図4は、圧電アクチュエータ66全体の斜視図である。補強板81の腕部81Bの面上には、導電性のある材料より成るスペーサ(図示せず)が配置され、その上にリード基板84が設けられている。このリード基板84には、補強板81側とは反対側の面に導通パターン841が形成されており、この導通パターン841は、圧電アクチュエータ66の圧電素子82に電圧を印加する図示しない印加装置に接続されている。また導通パターン841にはオーバーハング部(リード)841Aがあり、この部分は表側電極85Aにそれぞれ導通されている。ここで、対角線上に対となっている、電極a1とa2、電極a3とa4は、図示しない印加装置内部にて接続されている。リード基板84において、補強板81側の面にも他の導通パターン(図示せず)が形成されており、この導通パターンは導電性のある材料より成るスペーサ(図示せず)を介し、補強板81と導通している。
図5に補強板81に対しリード基板84とは反対側に設けられた圧電素子82の対角線上の2組各2個の電極導通構造を示す。分割電極b1−b2、b3−b4は、それぞれリード線843で電気的な導通がとられている。導通の方法は、はんだや導電ペーストの塗布や印刷による方法などの任意の方法でも良い。ここで、図4の斜線で示した電極a1とa2と導通すべき電極は、平面透視して同じ位置にある電極b1とb2である。
ここまでで、補強板81の表裏に設けられたそれぞれの圧電素子82において、対角線上に配置された電極同士の導通が行われたことになる。
次に、補強板81の表裏に設けられた圧電素子82の、表側電極同士の導通構造を図6および図7にて説明する。図6は、圧電アクチュエータ66の当接部材81Aの拡大斜視図である。また図7は図6のVIII−VIIIの断面図である。図7に示されるように、電極a2は当接部材81Aに設けられたパターン88とスルーホール900、肉盛り状のはんだ87によって電極b2と導通される。同様に表側電極a4と電極b4も導通される。これらによって、補強板81の表裏に設けられた圧電素子82の対角線上に配置された電極同士、つまり分割電極a1−a2−b1−b2及び電極a3−a4−b3−b4が導通できたことになる。
つまり、当接部材81Aに設けられた電極導通手段により、表側電極同士が導通できる。ここで、本実施例では、補強板81のロータ61に近い側の短辺略中央として説明したが、その当接部材81Aの位置は任意の位置でも同様の効果が得られることは言うまでもない。
図8に当接部材81Aの製造方法の略図を示す。製造方法はグリーンシート法とよばれるセラミック基板の製法である。基材910は、アルミナ、窒化アルミ、ジルコニアなどの無機物を原料とし、これを粉末にして凝固剤などを混合して粘土状にしたものを板状に形成する。その後低温焼成した物をグリーンシートと称す。プレス加工によりスルーホール900用の穴を空ける。その後Mo、Tgなど高融点金属をスクリーン印刷してスルーホール900の内部に充填させると同時に、表面のパターン88も形成する。これを約1500℃にて焼成して基板とする。基板完成後はダイシング予定線920に従い切断、まず棒状にする。その後それぞれの棒状の基板に対し凹部81Bを切削加工する。そして、ダイシング予定線921にて切断、個片とする。
以上の第一実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1)補強板の両面に配置された圧電素子の表面電極同士が電極導通手段によってあらかじめ導通されるので、補強板に配置された少なくとも片側の圧電素子にのみ駆動電圧を入力する為の実装構造を配置するだけでよく、圧電アクチュエータの薄型化が促進される。
(2)また、補強板の両面に配置された圧電素子の表面電極同士が電極導通手段によってあらかじめ導通されるので、オーバーハングによる実装構造においては、一枚の基板を折り曲げる必要もなくなり導通作業が簡単になる。また、ワイヤーボンディングによる実装構造では、片面のみの実装である為、圧電素子を広い接触面積で安定的に保持、固定することが可能となり、安定した接続品質を得ることが可能となる。
(3)また、当接部材に設けられたパターンにより、表側電極同士を導通することができる。また、パターンを複数設けることにより、表側電極が複数に分割された場合でも、対となるそれぞれの電極同士を導通させることができる。
(4)当接部材81Aがセラミック基板で構成されることにより、そのパターンが電極導通部材としての機能を果たすと同時に、ロータ61に当接される基板の基材部は、セラミックで構成されているため、当接部材の強度及び耐久性の向上を同一の部品で行い、圧電アクチュエータの薄型化を実現できる。
(5)当接部材の配置される位置に係わらず、電極導通手段を有することにより、表側電極同士の導通が可能となり、圧電アクチュエータの薄型化を実現できる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態は、第一実施形態に対し補強板81に対しリード基板84とは反対側に設けられた圧電素子82の対角線上の2組各2個の電極導通構造がワイヤーではない点、が異なりその他の構成は第一実施形態と同様である。
図9(a)は、本発明の第二実施形態にかかる圧電アクチュエータ66の当接部材81Aとは反対側に設けられ、補強板81と一体的に形成され、前記圧電素子より平面的に突出した凸部812の斜視図である。略五角形の凸部812は、補強板81と一体的に形成され、ロータ61に遠い側の短辺略中央に設けられている。凸部812の表面には絶縁膜91が塗布されている。さらにその表面には、イオンプレーティング法などの薄膜形成法により、パターン88が形成されている。そして、肉盛り状のはんだ87で電極同士が導通している。
この表側電極同士の導通状態を図9(b)(c)にて説明する。図9(b)は、圧電アクチュエータ66のリード基板84のある側から見た平面図であり、図9(c)は
その反対面より見た平面図である。図9(b)において、電極a1は肉盛り状のはんだ87と凸部812に設けられたパターン88により電極b1と導通する。一方電極a2と電極b2は、当接部材81Aに設けられた導通手段により導通される。そして、これらの電極は、オーバーハング部(リード)841Aを介し図示しない駆動電圧印加装置内にて導通される。これにより、電極a1−a2−b1−b2が導通され、その反対の対角線上にある電極a3−a4−b3−b4も同様の方法で導通できることになる。
以上の第二実施形態によれば、第一実施形態の(1)〜(5)の効果と同様の効果が得られる他、次のような効果が得られる。
(6)圧電素子の振動を励振、安定させる効果もある前記凸部にも電極導通手段を設けることにより、凸部付近の電極同士を導通させることが可能となる。これにより、部品点数を増やすことなく電極同士を導通させることが可能となる。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について説明する。第三実施形態は、第一実施形態に対し表側電極が複数に分割されていない点と、当接部材が導電性材料で形成されている点、が異なりその他の構成は第一実施形態と同様である。
図10(a)には、本発明の第三実施形態にかかる圧電アクチュエータ66の平面図が示され、図1(b)は、補強板81の短辺略中央の長手方向に沿った位置での側断面図である。
図10(b)において、表側電極85A同士は、肉盛り状のはんだ87と、導電性材料で形成されている当接部材81Aとにより、表側電極同士が導通される。表側電極85Aと同電位となる当接部材81Aと、裏側電極85Bと同電位となる補強板81との電気的ショートを防止するため、両者間に隙間89を設けている。つまり、補強板81において、ロータ61に近い側の短辺は圧電素子82の外形形状より小さく形成され、当接部材81Aとの隙間89を確保している。
また補強板81と同電位となる裏側電極もロータ61に近い側の短辺は圧電素子82の外形形状より小さく形成され同様に隙間を確保している。
ここで、隙間89の確保の方法としては、当接部材81A側に凹部81Dを設けても同様の効果が得られることは言うまでもない。
以上の第三実施形態によれば、第一実施形態の(1)(2)(5)の効果と同様の効果が得られる他、次のような効果が得られる。
(7)当接部材81Aを導電性のある材料で構成することにより、その電極導通部材としての機能と、本来の当接部材としての機能を兼ね備えることができるのでその構造を簡単にできる。
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態について説明する。第四実施形態は、第一実施形態に対し当接部材に設けられる電極導通手段が、絶縁材料より形成された当接部材と、当該当接材料により位置決め、保持され、電気導通しかつ弾性力のあるバネ部材より形成され、当該バネ部材により表側電極同士を導通させる点が異なり、その他の構成は第一実施形態と同様である。
図11(a)に本実施形態の斜視図を示す。 図11(b)は、電極導通部材87と表側電極85Aとの接点部を通り、補強板81の長手方向に沿った断面図である。当接部材81Aはセラミックや樹脂など絶縁性があり硬い材料より成っている。当接部材81Aと一体に成型され、突出して設けられた複数の電極導通部材87はバネ性のある材料であり、プレス加工でその形を形成されている。そしてその両端は、それぞれ表側電極に接触し両電極の電気的導通を確保している。ここで、その先端は曲げ加工が施され圧電素子の電極にキズがつかないように工夫されている。
このような第四実施形態によれば、第一実施形態の(1)(2)(4)(5)の効果と同様の効果が得られる他、次のような効果が得られる。
(8)はんだや導電ペーストを用いることなく表側電極と裏側電極の導通が可能となり、導通作業が当接部材81Aを組み込むだけで実現でき、圧電アクチュエータの製造が容易になる。また、はんだや導電性ペーストを硬化、反応させる加熱工程がなくなり熱による圧電素子の性能劣化を防ぐことが可能となる
[第五実施形態]
以下、本発明の第五実施形態に係る機器としてのレンズユニット10について説明する。なお、レンズユニット10は、機器としてのカメラに搭載され、または、カメラと一体に製造され、利用されるものである。
また、このカメラは、レンズユニット10の他、このレンズユニット10を構成するレンズ30,40,50によって結像される像を記録する記録媒体と、各レンズ30,40,50を駆動する駆動ユニットとしての駆動装置1と、これら全てが収納されるケースとを備えている。ただし、カメラ,記憶媒体,およびケースの図示は省略してある。
図12は、レンズユニット10を右上方から見た斜視図であり、図13は、レンズユニット10を左上方から見た斜視図である。図14(A)、(B)は、カム部材60の動作図であり、図15(A)、(B)は、カム部材70の動作図である。
図12ないし図15において、レンズユニット10は、全体略角筒状の筐体20と、被駆動体としての第1レンズ30,第2レンズ40,および第3レンズ50と、第2レンズ40,および第3レンズ50を進退駆動するカム部材60と、第1レンズ30を進退駆動するカム部材70と、カム部材60を回動駆動する圧電アクチュエータ66と、カム部材70を回動駆動する圧電アクチュエータ76とを備えている。そして、これらのうち、カム部材60,70および圧電アクチュエータ66,76により、各レンズ30,40,50を駆動するための駆動装置1が構成されている。以下には、各構成について具体的に述べる。
筐体20は、正面から背面に向かって棒状の案内軸21が平行に2本設置されている。この案内軸21は、レンズ30,40,50が進退駆動されるのを案内する部材であり、レンズ30,40,50を進退方向(光軸方向)に貫通している。また、この案内軸21は、レンズ30,40,50が前後に倒れるのを防止する役目を担っている。
さらに、筐体20の両側の側部22には、長孔形状の開口部23A,23B,23Cが設けられ、これらの開口部23A,23B,23Cは、レンズ30,40,50に設けられたカム棒31,41,51が十分動ける大きさに形成されている。
第1レンズ30は、筐体20の内部に配置されると同時に、筐体20の開口部23C内に位置するカム棒31を備えている。第2レンズ40は、筐体20の内部に設置されると同時に、筐体20の開口部23B内に位置するカム棒41を備えている。第3レンズ50も同様に、筐体20の内部に配置されると同時に、筐体20の開口部23A内に位置するカム棒51を備えている。
これらの第1〜第3レンズ30,40,50は、中央の集光部32,42,および図示しない第3レンズ50の集光部とその周囲の枠取付部33,43,および図示しない第3レンズ50の枠取付部とが、レンズ材料で一体に形成されたものであり、これらを保持する保持枠34,44,54を備えている。そして、この保持枠34,44,54に、前述のカム棒31,41,51が設けられている。
なお、第1レンズ30はフォーカスレンズであり、第2レンズ40,第3レンズ50はズームレンズである。また、第3レンズ50は、ズームレンズに限らず、フォーカスレンズであってもよい。その場合、各レンズ30,40,50の構成や、各レンズ30,40,50の光学特性を適宜設定することで、レンズユニット10をフォーカスレンズ用ユニットとして利用可能である。
そして、第2レンズ40は、凹レンズおよび凸レンズを組み合わせた構成となっているが、各レンズ30,40,50の構造等もその目的を考慮して任意に決められてもよい。
さらに、レンズ30,40,50は、本実施例では、集光部32,42,および第3レンズ50の集光部と枠取付部33,43,および第3レンズ50の枠取付部とがレンズ材料で一体に形成されていたが、集光部32,42,および第3レンズ50の集光部のみをレンズ材料で形成し、枠取付部33,43,および第3レンズ50の枠取付部側を別材料で保持枠34,44,54と一体に形成してもよい。また集光部32,42,および第3レンズ50の集光部、枠取付部33,43,および第3レンズ50の枠取付部、ならびに保持枠34,44,54が一体のレンズ材で構成されていてもよい
カム部材60,70は、筐体20の両側にある外面部25A,25Bと、この外面部25A,25Bの外側にそれぞれ3本の足部26により固定されたカバー部材10Aとの間に設置されている。
カム部材60は、ロータ61を有する略扇状の形状をしており、カム部材60とロータ61は固定されており、一体となり回転する。またカム部材60は、筐体20の外面部25Aに対して、ロータ61を回動中心として回動自在に支持されている。また、カム部材60の面状部分には、駆動用案内部としての2つのカム溝62A,62Bが形成されている。このカム溝62A,62Bは、略円弧状に形成されており、カム溝62Bには第2レンズ40のカム棒41が係合し、カム溝62Aには第3レンズ50のカム棒51が係合し、これによりカム部材60が回動すると、カム棒51,41がカム溝62A,62Bに誘導され、これらカム溝62A,62Bの形状に応じたスピードおよび移動範囲で動き、第3レンズ50、第2レンズ40が進退する。
カム部材70は、ロータ71を有する略レバー状の形状をしており、カム部材70とロータ71は固定されており、一体となり回転する。またカム部材70は、筐体20の外面部25Bに対して、ロータ71を回動中心として回動自在に支持されている。また、カム部材70の面状部分には、駆動用案内部としての1つのカム溝62Cが形成されている。このカム溝62Cは、略円弧状に形成されており、カム溝62Cには第1レンズ30のカム棒31が係合し、これによりカム部材60が回動すると、カム棒31がカム溝62Cに誘導され、これらカム溝62Cの形状に応じたスピードおよび移動範囲で動き、第1レンズ30が進退する。
これらのカム部材60,70において、ロータ61,71の外周面には、ロータ61,71に略直交する平面内で振動する圧電アクチュエータ66,76が当接されている。この際、ロータ61,71に対する圧電アクチュエータ66,76の当接方向は特に限定されず、ロータ61,71を回動させることができる方向であればよい。
また、カム部材60,70の面状部分に開口を設け、この開口内に圧電アクチュエータ66,76を配置し、ロータ61,71の外周面に圧電アクチュエータ66,76を当接してもよい。この場合、開口の大きさは、カム部材60,70が回動しても、圧電アクチュエータ66,76と接触しない大きさを有する。そして、この場合の圧電アクチュエータ66,76の支持は、筐体20の外面部25A,25B又はカバー部材10Aに固定されたバネ92A,92Bによりロータ61,71方向に加圧されている。
また、ロータ61,71の外周面においては、特に圧電アクチュエータ66,76の当接部分は、摩耗を防ぐために、凹凸無く仕上げられている。圧電アクチュエータ66,76の当接部分の外径は、大きければ大きいほどよく、このことで振動数に対する回動角度が少なくなるため、レンズ30,40,50を微細に駆動可能となる。そして、ロータ61,71の外径形状は、当接部分のみが円弧で、それ以外の面は特に円弧でなくてもよい。
次に、図14に基づいて、レンズユニット10の動作を説明する。
まず、ロータ61の外周に当接している圧電アクチュエータ66が振動することにより、ロータ61が所定角度で回動する。回動することによりロータ61と一体のカム部材60も所定の角度で回動する。するとカム部材60に形成されたカム溝62A,62Bも回動し、それぞれのカム溝62A,62Bに嵌合されているカム棒51,41の外周面がカム溝62A,62Bの内周面により誘導されながら開口部23A,23Bの中で移動する。
例えば、図14(A)の位置から回動軸61を反時計方向(R1)に回動させると、カム棒41,51を有する第2レンズ40と第3レンズ50とは、互いに離間する方向に移動し、図14(B)のように、第2レンズ40と第3レンズ50との間隔が広がることになる。
反対に、電圧の印加を他方の対角線上の電極85Aに切り替えて、図14(B)の位置から回動軸61を時計方向(R2)に回動させると、第2レンズ40と第3レンズ50とは、互いに近接する方向に移動し、図14(A)のように戻る。
これにより第2レンズ40と第3レンズ50は、ズームレンズとして機能することになる。
図15においても同様に、ロータ71の外周に当接している圧電アクチュエータ76が振動することにより、ロータ71が所定角度で回動する。回動することによりロータ71と一体のカム部材70も所定の角度で回動する。するとカム部材70に形成されたカム溝62Cも回動し、この62Cに嵌合されているカム棒31の外周面がカム溝62Cの内周面により誘導されながら開口部23Cの中で移動する。
例えば、図15(A)の位置から回動軸71を反時計方向(R1)に回動させると、カム棒51と連結された第1レンズ30は、筐体20の中心方向から外側方向に移動し、図15(B)のように、筐体20の端部側に寄る。
反対に、図15(B)の位置から回動軸71を時計方向(R2)に回動させると、第1レンズ30は、筐体20の中央側へ移動し、図15(A)のように戻る。
これにより第1レンズ30は、フォーカスレンズとして機能することになる。
以上のように圧電素子82に電圧を印加する表側電極85Aを適宜切り替えながら、カム部材60,70の回動軸61,71に直接振動を与えることにより、第1レンズ30,第2レンズ40,第3レンズ50が図14,図15のように進退駆動されることになる。
この際、図示しない読み取りセンサによってレンズ30,40,50の位置を読み取り、制御回路にフィードバックして駆動制御することにより、レンズ30,40,50を任意の位置に静止可能となっている。
以上の第五実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(9) 圧電アクチュエータ66,76が板状に形成されているので、駆動装置1の薄型化を促進でき、これによってレンズユニット10の小型化を促進できる。また、当接部材81Aがロータ61,71に接触しているので、圧電アクチュエータ66,76の振動を停止した場合には、凸部材81Aとロータ61,71外周との間の摩擦によりロータ61,71の回動角度を維持できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
[参考文献1]
マイクロメカトロニクス(日本時計学会誌)Vol.49 No,192 2005年6月 P24〜29 論文 「薄型超音波モータの開発」
第一実施形態にかかる圧電アクチュエータの平面図、側断面図。 第一実施形態にかかる当接部材とロータの接触状態の別例を示す図。 第一実施形態圧電アクチュエータの駆動原理の説明図。 第一実施形態の駆動電圧入力方法の説明図。 第一実施形態にかかる圧電アクチュエータの裏面図。 第一実施形態の圧電アクチュエータの一部拡大斜視図。 図6のVIII-VIII断面図。 第一実施形態の当接部材の製造方法を示す斜視図。 第二実施形態にかかる圧電アクチュエータの図面。 第三実施形態の平断面図。 第四実施形態の圧電アクチュエータの一部斜視図と断面図。 第五実施形態にかかるレンズユニットを示す斜視図。 第五実施形態にかかるレンズユニットを示す斜視図。 第五実施形態のカム部材の動作図。 第五実施形態のカム部材の動作図。 従来例のオーバーハング実装構造の斜視図。 従来例のオーバーハング実装構造の側断面図。 従来例のワイヤーボンディング実装構造の斜視図。
符号の説明
1…駆動装置、10…レンズユニット(機器)、61,71…ロータ、66,76…圧電アクチュエータ(振動体)、81…補強板、81A…当接部材、81B…腕部、81D…凹部、82…圧電素子、83A、83B…溝、84…リード基板、85A…表側電極、85B…裏側電極、87…はんだ、88…パターン、89…隙間、91…絶縁膜、92A、92B…バネ、93…分極方向、94、95…矢印、812…凸部、813…凸部、841…導通パターン、841A…オーバーハング部(リード)、843…リード線、900…スルーホール、910…基材、920…ダイシング予定線、a1〜a4、b1〜b4…分割電極、d…所定間隔。

Claims (8)

  1. 両面に電極が形成された板状の圧電素子と、
    前記圧電素子が両面に配置される補強板を備え、
    前記圧電素子の振動によって、被駆動体を移動させる圧電アクチュエータであって、
    前記補強板には、前記移動体に当接される当接部材が設けられ、
    前記電極は、前記補強板に接する面に形成される裏側電極と、これらの裏側電極とは反対側の面に形成される表側電極とを有して構成され、
    前記表側電極同士は、当接部材に設けられた電極導通手段によって電気的に導通される、
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 請求項1に記載の圧電アクチュエータにおいて、
    当接部材に設けられた電極導通手段とは、絶縁性の材料で構成され、電気的な導通が可能なパターンを備えた当接部材である、
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  3. 請求項2に記載の圧電アクチュエータにおいて、
    前記絶縁性の材料とは、セラミック材である
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  4. 請求項1記載の圧電アクチュエータにおいて、
    当接部材に設けられた電極導通手段とは、
    当接部材が導電性材料で構成される
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の圧電アクチュエータにおいて、
    前記当接部材は、圧電素子より平面的に突出した位置に配置されている
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  6. 請求項1記載の圧電アクチュエータにおいて、
    前記当接部材に設けられた電極導通手段と
    前記当接部材とは被駆動体に対して反対側に設けられ、
    前記補強板と一体的に形成され、
    前記圧電素子より平面的に突出した凸部に設けられた電極導通手段
    の両方により、前記表側電極同士が電気的に導通される
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  7. 請求項1記載の圧電アクチュエータにおいて、
    当接部材に設けられた電極導通手段とは、
    絶縁材料より形成された当接部材と、当該当接材料により位置決め、保持され、電気導通しかつ弾性力のあるバネ部材より形成され、
    当該バネ部材により表側電極同士を導通させる
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  8. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の圧電アクチュエータを備えたことを特徴とする機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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