JP2014079135A - 圧電アクチュエーター、ロボットハンド、ロボット、電子部品搬送装置、電子部品検査装置、送液ポンプ、印刷装置、電子時計、投影装置、搬送装置 - Google Patents

圧電アクチュエーター、ロボットハンド、ロボット、電子部品搬送装置、電子部品検査装置、送液ポンプ、印刷装置、電子時計、投影装置、搬送装置 Download PDF

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浩一 上條
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Abstract

【課題】振動板の振動を阻害しない支持部を備える圧電アクチュエーター。
【解決手段】圧電素子30及び短辺と長辺とを有する平面視で長方形の振動板21を積層した積層体と、振動板21の長辺から該長辺に直交する方向に延在する支持部31と、を含む圧電アクチュエーター1であって、振動板21の長辺の長さと、支持部31における振動板21の長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1〜25:1の範囲内であることを特徴とする圧電アクチュエーター1。
【選択図】図21

Description

本発明は、圧電アクチュエーター、ロボットハンド、ロボット、電子部品搬送装置、電子部品検査装置、送液ポンプ、印刷装置、電子時計、投影装置、搬送装置に関する。
圧電アクチュエーターは、高周波の交流電圧等の駆動電圧を機械的振動に変換する圧電素子と、該圧電素子によって駆動される被駆動部と、を少なくとも有する駆動装置である。圧電モーターは、圧電アクチュエーターの一種である。圧電モーターは、上述の被駆動部としてローターを用いた駆動装置であり、圧電素子の振動を回転力として利用可能な駆動装置である。一般的に圧電素子は、圧電素子を補強し該圧電素子と共に振動する振動板と積層されて用いられる。そして圧電素子は、他の部材により振動可能に保持、すなわち固定されることが一般的である。例えば特許文献1では、圧電素子を該圧電素子に付加された支持部により支持台に固定する手法が提案されている。
特開2008−122381号公報
しかし、上述の圧電アクチュエーターは、支持部が圧電素子及び振動板の動作すなわち振動を阻害しかねないとう課題がある。支持部は振動板を固定すると共に、該振動板と共に振動もする部材である。したがって、形状あるいは材質によっては、振動板の振動を阻害して圧電アクチュエーターの性能を低下の原因となってしまうという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例の圧電アクチュエーターは、圧電体を含む圧電素子と、上記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ上記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、上記振動板の長辺から上記長辺に直交する方向(おおまかに直交する場合も含む)に延在する腕部、および、上記腕部における上記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、上記長辺の長さと、上記支持部における上記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1(おおまかに2:1である場合も含む)〜25:1(おおまかに25:1である場合も含む)の範囲内であることを特徴とする。
このような構成であれば、振動板の短辺と長辺とを含む平面(以下、振動板の平面)に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の平面に対して垂直方向(いわゆる「あおり方向」)への変位を抑制することができるので、ローターに対する振動板の逃げを抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)が低下したり、駆動力が低下したりすることを回避することが可能となる。
[適用例2]上述の圧電アクチュエーターであって、上記長辺の長さと、上記支持部における上記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、9:1(おおまかに9:1である場合も含む)〜12:1(おおまかに12:1である場合も含む)の範囲内であることを特徴とする圧電アクチュエーター。
このような構成であれば、適用例1の構成の中でも特に効率的に、振動板の平面に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することで、ローターに対する振動板の逃げもさらに抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)が低下したり、駆動力が低下したりすることを、さらに回避することが可能となる。
[適用例3]上述の圧電アクチュエーターであって、上記支持部における上記長辺に沿った方向の寸法である幅と、上記腕部の上記長辺から突出する方向の寸法である長さとの比が、1:1(おおまかに1:1である場合も含む)〜1:4(おおまかに1:4である場合も含む)の範囲内であることを特徴とする圧電アクチュエーター。
このような構成であれば、適用例1または適用例2の構成の中でも特に効率的に、振動板の平面に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することができ、ローターに対する振動板の逃げを抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)が低下したり、駆動力が低下したりすることを、さらに回避することが可能となる。
[適用例4]上述の圧電アクチュエーターであって、上記支持部における上記長辺に沿った方向の寸法である幅と、上記腕部の上記長辺から突出する方向の寸法である長さとの比が、1:1(おおまかに1:1である場合も含む)であることを特徴とする圧電アクチュエーター。
このような構成であれば、適用例3の構成の中でも特に効率的に、振動板の平面に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することができ、ローターに対する振動板の逃げを抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)が低下したり、駆動力が低下したりすることを、さらに回避することが可能となる。
[適用例5]上述の圧電アクチュエーターであって、上記支持部における上記長辺に沿った方向の寸法である幅と、上記腕部の上記長辺から突出する方向の寸法である長さとの比が、1:3(おおまかに1:3である場合も含む)〜1:4(おおまかに1:4である場合も含む)の範囲内であることを特徴とする圧電アクチュエーター。
このような構成であれば、適用例3の構成の中でも特に効率的に、振動板の平面に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することができ、ローターに対する振動板の逃げを抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)が低下したり、駆動力が低下したりすることを、さらに回避することが可能となる。
[適用例6]上述の圧電アクチュエーターであって、上記振動板は、上記長辺の寸法が7.0mm(おおまかに7.0mmである場合も含む)であり上記短辺の寸法が2.0mm(おおまかに2.0mmである場合も含む)であることを特徴とする圧電アクチュエーター。
このような寸法の振動板を備える圧電アクチュエーターは、適用例1〜適用例5の構成の中でも特に効率的に、振動板の平面に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することができ、ローターに対する振動板の逃げを抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)が低下したり、駆動力が低下したりすることを、さらに回避することが可能となる。
[適用例7]上述の圧電アクチュエーターであって、上記振動板は、上記長辺の寸法が21.0mm(おおまかに21.0mmである場合も含む)であり上記短辺の寸法が5.6mm(おおまかに5.6mmである場合も含む)であることを特徴とする圧電アクチュエーター。
このような寸法の振動板を備える圧電アクチュエーターは、適用例1〜適用例5の構成の中でも特に効率的に、振動板の平面に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することができ、ローターに対する振動板の逃げを抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)が低下したり、駆動力が低下したりすることを、さらに回避することが可能となる。
[適用例8]上述の圧電アクチュエーターであって、上記振動板及び上記支持部はSUS301又はFe−42Ni合金からなることを特徴とする圧電アクチュエーター。
このような材料で形成された振動板を備える圧電アクチュエーターは、適用例1〜適用例7の構成の中でも特に効率的に、振動板の平面に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することができ、ローターに対する振動板の逃げを抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)が低下したり、駆動力が低下したりすることを、さらに回避することが可能となる。
[適用例9]本適用例のロボットハンドは、複数の指部と、上記指部が移動可能に立設された基体と、上記基体に対して上記指部を移動させる圧電アクチュエーターと、を備えており、上記圧電アクチュエーターは、圧電体を含む圧電素子と、上記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ上記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、上記振動板の長辺から上記長辺に直交する方向(おおまかに直交する場合も含む)に延在する腕部、および、上記腕部における上記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、上記長辺の長さと、上記支持部における上記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1(おおまかに2:1である場合も含む)〜25:1(おおまかに25:1である場合も含む)の範囲内であることを特徴とする。
このようなロボットハンドであれば、振動板の平面に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することで、ローターに対する振動板の逃げを抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)の低下や、駆動力の低下を回避することが可能となる。
[適用例10]上述のロボットハンドであって、上記長辺の長さと、上記支持部における上記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、9:1(おおまかに9:1である場合も含む)〜12:1(おおまかに12:1である場合も含む)の範囲内であることを特徴とするロボットハンド。
このような構成であれば、適用例9の構成の中でも特に効率的に、振動板の平面に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することで、ローターに対する振動板の逃げもさらに抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)が低下したり、駆動力が低下したりすることを、さらに回避することが可能となる。
[適用例11]上述のロボットハンドであって、上記支持部における上記長辺に沿った方向の寸法である幅と、上記腕部の上記長辺から突出する方向の寸法である長さとの比が、1:1(おおまかに1:1である場合も含む)〜1:4(おおまかに1:4である場合も含む)の範囲内であることを特徴とするロボットハンド。
このような構成であれば、適用例9または適用例10の構成の中でも特に効率的に、振動板の平面に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することができ、ローターに対する振動板の逃げを抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)が低下したり、駆動力が低下したりすることを、さらに回避することが可能となる。
[適用例12]上述のロボットハンドであって、上記支持部における上記長辺に沿った方向の寸法である幅と、上記腕部の上記長辺から突出する方向の寸法である長さとの比が、1:1(おおまかに1:1である場合も含む)であることを特徴とするロボットハンド。
このような構成であれば、適用例11の構成の中でも特に効率的に、振動板の平面に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することができ、ローターに対する振動板の逃げを抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)が低下したり、駆動力が低下したりすることを、さらに回避することが可能となる。
[適用例13]本適用例のロボットは、回動可能な関節部が設けられた腕部と、上記腕部に設けられたハンド部と、上記腕部が設けられた本体部と、を備えたロボットであって、上記関節部に設けられて上記関節部を屈曲あるいは回転駆動させる圧電アクチュエーターを有しており、上記圧電アクチュエーターは、圧電体を含む圧電素子と、上記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ上記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、上記振動板の長辺から上記長辺に直交する方向(おおまかに直交する場合も含む)に延在する腕部、および、上記腕部における上記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、上記長辺の長さと、上記支持部における上記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1(おおまかに2:1である場合も含む)〜25:1(おおまかに25:1である場合も含む)の範囲内であることを特徴とする。
このようなロボットであれば、振動板の平面に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することで、ローターに対する振動板の逃げを抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)の低下や、駆動力の低下を回避することが可能となる。
[適用例14]本適用例の電子部品搬送装置は、電子部品を把持する把持部と、上記電子部品を把持した上記把持部を駆動する圧電アクチュエーターと、を備える電子部品搬送装置であって、上記圧電アクチュエーターは、圧電体を含む圧電素子と、上記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ上記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、上記振動板の長辺から上記長辺に直交する方向(おおまかに直交する場合も含む)に延在する腕部、および、上記腕部における上記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、上記長辺の長さと、上記支持部における上記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1(おおまかに2:1である場合も含む)〜25:1(おおまかに25:1である場合も含む)の範囲内であることを特徴とする。
このような電子部品搬送装置であれば、振動板の平面に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することで、ローターに対する振動板の逃げを抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)の低下や、駆動力の低下を回避することが可能となる。
[適用例15]本適用例の電子部品検査装置は、電子部品を把持する把持部と、上記電子部品を把持した上記把持部を駆動する圧電アクチュエーターと、上記電子部品を検査する検査部と、を備える電子部品検査装置であって、上記圧電アクチュエーターは、圧電体を含む圧電素子と、上記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ上記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、上記振動板の長辺から上記長辺に直交する方向(おおまかに直交する場合も含む)に延在する腕部、および、上記腕部における上記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、上記長辺の長さと、上記支持部における上記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1(おおまかに2:1である場合も含む)〜25:1(おおまかに25:1である場合も含む)の範囲内であることを特徴とする。
このような電子部品検査装置であれば、振動板の平面に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することで、ローターに対する振動板の逃げを抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)の低下や、駆動力の低下を回避することが可能となる。
[適用例16]本適用例の送液ポンプは、液体が流動可能な液体チューブと、上記液体チューブの一部に当接して上記液体チューブを閉塞する閉塞部と、上記閉塞部を保持した状態で移動することによって、上記液体チューブの閉塞位置を移動させる移動部と、上記移動部を駆動する圧電アクチュエーターと、を備える送液ポンプであって、上記圧電アクチュエーターは、圧電体を含む圧電素子と、上記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ上記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、上記振動板の長辺から上記長辺に直交する方向(おおまかに直交する場合も含む)に延在する腕部、および、上記腕部における上記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、上記長辺の長さと、上記支持部における上記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1(おおまかに2:1である場合も含む)〜25:1(おおまかに25:1である場合も含む)の範囲内であることを特徴とする。
このような送液ポンプであれば、振動板の平面に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することで、ローターに対する振動板の逃げを抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)の低下や、駆動力の低下を回避することが可能となる。
[適用例17]本適用例の印刷装置は、媒体上に画像を印刷する印刷ヘッドと、上記印刷ヘッドを移動させる圧電アクチュエーターと、を備える印刷装置であって、上記圧電アクチュエーターは、圧電体を含む圧電素子と、上記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ上記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、上記振動板の長辺から上記長辺に直交する方向(おおまかに直交する場合も含む)に延在する腕部、および、上記腕部における上記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、上記長辺の長さと、上記支持部における上記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1(おおまかに2:1である場合も含む)〜25:1(おおまかに25:1である場合も含む)の範囲内であることを特徴とする。
このような印刷装置であれば、振動板の平面に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することで、ローターに対する振動板の逃げを抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)の低下や、駆動力の低下を回避することが可能となる。
[適用例18]本適用例の電子時計は、同軸状に歯車が設けられ、回動可能な回転円板と、複数の歯車を含んで構成された歯車列と、上記歯車列に接続され、時刻を指し示す指針と、上記回転円板を駆動する圧電アクチュエーターと、を備える電子時計であって、上記圧電アクチュエーターは、圧電体を含む圧電素子と、上記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ上記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、上記振動板の長辺から上記長辺に直交する方向(おおまかに直交する場合も含む)に延在する腕部、および、上記腕部における上記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、上記長辺の長さと、上記支持部における上記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1(おおまかに2:1である場合も含む)〜25:1(おおまかに25:1である場合も含む)の範囲内であることを特徴とする。
このような電子時計であれば、振動板の平面に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することで、ローターに対する振動板の逃げを抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)の低下や、駆動力の低下を回避することが可能となる。
[適用例19]本適用例の投影装置は、光学レンズを含み、光源からの光を投影する投影部と、上記光学レンズによる上記光の投影状態を調整する調整部と、上記調整部を駆動する圧電アクチュエーターとを備える投影装置であって、上記圧電アクチュエーターは、圧電体を含む圧電素子と、上記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ上記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、上記振動板の長辺から上記長辺に直交する方向(おおまかに直交する場合も含む)に延在する腕部、および、上記腕部における上記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、上記長辺の長さと、上記支持部における上記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1(おおまかに2:1である場合も含む)〜25:1(おおまかに25:1である場合も含む)の範囲内であることを特徴とする。
このような投影装置であれば、振動板の平面に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することで、ローターに対する振動板の逃げを抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)の低下や、駆動力の低下を回避することが可能となる。
[適用例20]本適用例の搬送装置は、圧電アクチュエーターの駆動力を利用して対象物を搬送する搬送装置であって、上記圧電アクチュエーターは、圧電体を含む圧電素子と、上記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ上記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、上記振動板の長辺から上記長辺に直交する方向(おおまかに直交する場合も含む)に延在する腕部、および、上記腕部における上記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、上記長辺の長さと、上記支持部における上記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1(おおまかに2:1である場合も含む)〜25:1(おおまかに25:1である場合も含む)の範囲内であることを特徴とする。
このような搬送装置であれば、振動板の平面に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することで、ローターに対する振動板の逃げを抑制することができる。その結果、ローターを回転させる駆動方向への振動板のストローク(振幅)の低下や、駆動力の低下を回避することが可能となる。
第1の実施形態にかかる圧電モーターの分解斜視図。 圧電素子の第2電極の区分を突出部と共に示す平面図。 第1の実施形態の圧電モーターが備える振動体を示す平面図。 縦共振周波数と支持部長さとの関係を、固定時と非固定時の双方で求めた結果を示す図。 屈曲共振周波数と支持部長さとの関係を、固定時と非固定時の双方で求めた結果を示す図。 固定時の縦共振周波数と非固定時の縦共振周波数との差を求めた結果を示す図。 固定時の屈曲共振周波数と非固定時の屈曲共振周波数との差を求めた結果を示す図。 第1の実施形態の振動体に屈曲共振周波数の駆動電圧を印加した場合における振動を求めた結果を示す図。 第2の実施形態にかかる振動体を示す平面図。 第2の実施形態にかかる振動体に、屈曲共振周波数の駆動電圧を印加した場合における振動を求めた結果を示す図。 実施例1の振動体を示す図。 実施例1の振動板の厚さが略0.5mmである場合の縦共振周波数を、固定時と非固定時の双方について示す図。 実施例1の振動板の厚さが略1.0mmである場合の縦共振周波数を、固定時と非固定時の双方について示す図。 実施例1の振動板の厚さが略0.5mmである場合の屈曲共振周波数を、固定時と非固定時の双方について示す図。 実施例1の振動板の厚さが略1.0mmである場合の屈曲共振周波数を、固定時と非固定時の双方について示す図。 実施例1の振動板の厚さが略0.5mmである場合における固定時の共振周波数と非固定時の共振周波数の差を、縦共振周波数及び屈曲共振周波数の双方について示す図。 実施例1の振動板の厚さが略1.0mmである場合における固定時の共振周波数と非固定時の共振周波数の差を、縦共振周波数及び屈曲共振周波数の双方について示す図。 材質が異なる複数種の振動体において、該振動体を固定した場合の縦共振周波数と屈曲共振周波数を求めた結果を示す図。 材質が異なる複数種の振動体において、該振動体を固定しない場合の縦共振周波数と屈曲共振周波数を求めた結果を示す図。 材質が異なる複数種の振動体において、固定時の縦共振周波数と非固定時の縦共振周波数との差、及び、固定時の屈曲共振周波数と非固定時の屈曲共振周波数との差を求めた結果を示す図。 「振動板の長辺aと支持部幅Bとの比」と、「突出部の先端部の振幅」および「支持部の剛性」との関係をシミュレーションによって求めた結果を示す図。 本実施形態の圧電モーターを組み込んだロボットハンドを例示した説明図。 ロボットハンドを備えた単腕のロボットを例示した説明図。 ロボットハンドを備えた複腕のロボットを例示した説明図。 本実施形態の圧電モーターを組み込んで構成された電子部品検査装置を例示した斜視図。 把持装置に内蔵された微調整機構についての説明図。 本実施形態の圧電モーターを組み込んで構成された送液ポンプを例示した説明図。 本実施形態の圧電モーターを組み込んだ印刷装置を例示した斜視図。 本実施形態の圧電モーターを組み込んだ電子時計の内部構造を例示した説明図。 本実施形態の圧電モーターを組み込んだ投影装置を例示した説明図。 変形例の圧電モーターの分解斜視図。
以下、本発明の実施形態にかかる圧電アクチュエーターについて、図面を参照しつつ述べる。なお本発明の実施の形態は、以下の各図に示す構造、形状に限定されるものではない。また、以下の各図においては、各構成要素を図面で認識可能な程度の寸法とするため、該構成要素の縮尺を実際とは異ならせてある。
(第1の実施形態)
本実施形態、及び後述する各実施形態の圧電アクチュエーターとしての圧電モーターは、振動体11の一部である支持部31の形状に特徴を有している。そこで、まず圧電モーター1の概略について説明した後、支持部31について説明する。
<圧電モーター>
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる圧電モーター1の分解斜視図である。図示するように、圧電モーター1は、基台2、被駆動部としてのローター(回転体)3、圧電素子30と振動板21の積層体を含む振動体11、振動体11を固定する付勢手段80、等から構成されている。ローター3は、基台2の一方の面に対して略垂直方向の回転軸rを有している。
図示するように、振動体11は、振動板21と該振動板の両面に配置された圧電素子30等で構成されている。圧電素子30は後述するように駆動電圧としての交流電圧の印加により振動する圧電体層40を含む部材であり、平面視で矩形である。振動板21は厚さ略0.5mmのSUS301からなる板状部材であり、圧電素子30と略同一の平面形状を有している。振動板21は、圧電素子30を補強する機能も果たしている。そして振動板21自体は振動しないが、圧電素子30と積層されているため、圧電素子30が振動すると振動板21も略同等に振動する。
振動体11は、支持部31と突出部(摺動部)25とをさらに備えている。支持部31は、振動板21の双方の長辺から突き出している部材である。支持部31は、該長辺に略直交する方向に延在する腕状の部分(腕部)と該腕状の部分の先端に位置する略円形に広がった部分(取付部)とを有している。そして上述の略円形の部分には、貫通孔27が形成されている。振動板21と支持部31は、上述のSUS301の板材から一体的に成型されている。一方、突出部25はアルミナからなり、振動板21の長辺方向の一方の端部に、該端部から突出するように接着されている。なお、突出部25は、支持部31と同様に振動板と一体的に形成することもできる。
振動体11は、突出部25がローター3に所定の圧力で当接するように支持部31を(正確には貫通孔27)介して、後述する付勢手段80に固定されている。駆動電圧の印加により圧電素子30が振動すると、圧電素子30に積層された部材である振動板21、及び該振動板を含む振動体11全体が振動する。そして後述するように、振動板21の端部から突出する突出部25は、楕円軌道を描くように振動する。ローター3が、かかる楕円軌道を描く振動が伝導されて所定の速度で回転することで、圧電モーター1としての機能を果たす。
ここで圧電素子30について説明する。図示するように、圧電素子30は、圧電体層40と、圧電体層40の振動板21側に設けられた第1電極50と、圧電体層40の第1電極50とは反対側に設けられた第2電極60と、を含んでいる。第1電極50は、圧電体層40の振動板21側の略全面に亘って形成されている。一方、第2電極60は、第1の溝部71及び第2の溝部72によって、互いに電気的に隔離された5つの電極(第2電極60a〜60e)に分割されている。そして第1電極50は、かかる複数に分割された第2電極60(60a〜60e)に対する共通電極として機能している。なお、第2電極60(60a〜60e)及び溝部(71,72)については後述する。
圧電体層40は、電気機械変換作用を示す圧電材料、特に圧電材料の中でも一般式ABO3で示されるペロブスカイト構造を有する金属酸化物からなる。圧電体層40としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の強誘電体材料や、これに酸化ニオブ、酸化ニッケル又は酸化マグネシウム等の金属酸化物を添加したもの等が好適である。具体的には、チタン酸鉛(PbTiO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O3)、ジルコニウム酸鉛(PbZrO3)、チタン酸鉛ランタン((Pb,La),TiO3)、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン((Pb,La)(Zr,Ti)O3)又は、マグネシウムニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛(Pb(Zr,Ti)(Mg,Nb)O3)等を用いることができる。
図2は、圧電素子30の第2電極60の区分を突出部25と共に示す平面図である。第2電極60は、第1の溝部71により短辺方向に略三等に分割されている。そして短辺方向における両側の2つの電極は、第2の溝部72によって、さらに長辺方向に略二等に分割されている。したがって第2電極60は、第2電極60a〜60eの計5つの電極に分割されている。
第2電極60a、第2電極60e、及び第2電極60cのみに選択的に駆動電圧を印加すると、圧電素子30には、主に第2電極60cによって圧電素子30の長辺方向の略中心を中心に伸縮する縦一次振動が励振される。また、主に第2電極60aと第2電極60eによって、圧電素子30の面内で縦一次振動と直交する方向、つまり圧電素子30の短軸方向に沿って屈曲する屈曲二次振動が励振される。
上記双方の振動の程度、すなわち圧電素子30の振幅は、駆動電圧の周波数によって変動する。振幅の逆数を振動体11のインピーダンスとした場合、駆動周波数に対してインピーダンスが極小となる周波数、すなわち振幅がピークとなる周波数が、上記双方の振動毎に現れる。かかる周波数が共振周波数(共振点)である。縦一次振動がピークとなる周波数が縦共振周波数(fr1)であり、屈曲二次振動がピークとなる周波数が屈曲共振周波数(fr2)である。そして、縦共振周波数の方が屈曲共振周波数よりも低い値(周波数)となる。双方の共振周波数の略中間の周波数で圧電アクチュエーターを駆動することで、圧電素子30に縦一次振動と屈曲二次振動の双方を励振させることができる。
そして、かかる縦一次振動と屈曲二次振動とを組み合せることで、圧電素子30に、図2における二点鎖線で示されるように伸縮しながら屈曲する振動を励振させることができる。その結果、突出部25は、かかる2つの振動を組み合わせた楕円軌道Rを描いて振動する。
突出部25を反対方向に回転させる場合には、圧電素子30において駆動電圧を印加する第2電極60を、振動体11の長辺方向に沿った中心線を軸として線対称に切り替えればよい。すなわち、複数に分割された第2電極60のうち、第2電極60b、第2電極60d及び第2電極60cのみに選択的に駆動電圧を印加することにより得られる縦一次振動と、第2電極60bと第2電極60dによって得られる屈曲二次振動とを組み合せることで、図示する回転(振動)方向(右回り方向)とは反対の方向に回転する楕円振動を得ることができる。
ここで図1に戻り、付勢手段80について説明する。付勢手段80は、振動体11を保持する保持部材81と、保持部材81に一端が固定されたコイルばね等のばね部材82と、ばね部材82の他端に当接すると共に基台2に固定された支持ピン83と、を少なくとも備えている。
保持部材81は、振動体11の支持部31が固定される一対の固定部84と、固定部84の間に一体的に設けられて基台2に対してスライド移動可能に支持されるスライド部85とを備えている。固定部84には、支持部31の貫通孔27に対応して、ねじ部材86が螺合される雌ねじ部87が形成されている。この雌ねじ部87に支持部31の後述する貫通孔27を挿通したねじ部材86を螺合させることで、振動体11は保持部材81に対して固定される。
スライド部85には、厚さ方向に貫通し、且つスライド方向に延設された長孔である2つのスライド孔88が設けられている。そして、各スライド孔88に挿通されて基台2に固定されたスライドピン89によって、スライド部85は基台2に対してスライド移動可能に支持されている。
ばね部材82は、スライド部85のスライド方向に沿って配置されたコイルばねである。ばね部材82は、固定部84に一端が固定されると共に、基台2に固定された支持ピン83の側面に他端が当接するように配置されている。ばね部材82は、振動体11が備える突出部25をローター3に向かって付勢、すなわち押圧する。かかる状態で圧電素子30に楕円軌道を描く振動を発生させることで、ローター3を回転駆動することができる。上述したように、圧電素子30は任意の方向の楕円振動を発生させることができる。したがって、本実施形態の圧電モーター1は、右回り(正転)と左回り(逆転)とのどちらの方向にも回転可能である。
上述したように、圧電素子30は駆動電圧の印加により振動する。そして、圧電素子30と積層されている振動板21、及び圧電素子30と振動板21の積層体を含む振動体11も同様に振動する。すなわち、圧電素子30及び該圧電素子を構成要素とする圧電モーター1は、電気エネルギーを運動エネルギーに変換している。
振動体11は支持部31を介して保持部材81の固定部84に固定されている。圧電素子30と振動板21の積層体は、支持部31により保持部材81に固定された状態で振動する。支持部31は、上述の振動をできる限り妨げず、かつ振動体11を保持部材81(の固定部84)に対して固定する機能を果たしている。したがって、支持部31の態様は、電気エネルギーを運動エネルギーに変換する効率であるエネルギー変換効率に大きく影響する。
本実施形態の圧電モーター1は、支持部31の形状(平面形状)を工夫することで、上述のエネルギー変換効率を向上させている。以下、本実施形態の圧電モーター1が備える支持部31について説明する。
<支持部>
図3は、本実施形態の圧電モーター1が備える振動体11を示す平面図である。なお、本図では、圧電素子30の図示を省略している。振動板21及び支持部31は、好適例として厚さ略0.5mmのSUS301を成型して一体的に形成されている。振動板21の寸法は、長辺aが略7.0mm、短辺bが略2.0mmである。
支持部31は、振動板21の長辺方向における略中央から突き出るように形成されている。そして支持部31は、上述したように腕状の部分とその端部の円形の部分とを有している。そして該円形の部分には貫通孔27が形成されている。
ここで、支持部31の腕状の部分における、振動板21の長辺に沿った方向の寸法である幅を、支持部幅Bと定義する。そして、支持部31の腕状の部分における、振動板21の長辺から突出する方向の寸法である長さ、すなわち支持部31の延在する方向の寸法を、支持部長さLと定義する。
好適例における本実施形態の支持部31は、支持部幅Bが略0.6mmであり支持部長さLが略2.0mmである。したがって、支持部幅Bと支持部長さLの比が、略1:3.3である。本実施形態の支持部31は、支持部幅Bと支持部長さLとの比をかかる値とすることで、振動体11を、該振動体の振動を大きく妨げることなく、付勢手段80に固定することを可能としている。すなわち本実施形態の圧電モーター1は、支持部31を上述の形状とすることで、高いエネルギー変換効率を得ている。以下の記載において、支持部幅Bと支持部長さLとの比が、振動体11の振動に及ぼす影響について説明する。
図4〜図7は、本実施形態の振動体11、及び振動体11と類似する形態であって、支持部幅Bは0.6mmであり支持部長さLの寸法のみを変化させた複数の振動体の共振周波数等を、該振動体を固定した場合と固定しない場合に分けてシミュレーションした結果を示す図である。
なお、振動体11を振動させるためには、支持部31を介して固定する必要がある。しかし、支持部31の形状を好適なものとするためには、支持部31の形状が振動に及ぼす影響を確認する必要がある。そこで上記図4〜図7では、振動体11を固定した場合と振動体11を固定しない場合、言い換えると振動に影響を及ぼさない理想的な支持部31を介して固定して振動させた場合の双方を、シミュレーションで求めている。
図4は、縦共振周波数fr1と支持部長さLとの関係を、振動体11の支持部31を固定部84に固定した場合、すなわち振動体11の固定時と、振動体11の非固定時、すなわち振動体11が固定されずに言わば宙に浮いた状態、の双方で求めた結果を示す図である。図示するように、支持部長さLが0.4mm〜2.4mmの範囲、すなわち支持部幅Bと支持部長さLの比が略1:0.66〜略1:4.0の範囲において、固定時の縦共振周波数fr1と非固定時の縦共振周波数fr1は、大きくは乖離していない。すなわち、かかる範囲の支持部31を用いた場合、振動体11を固定部84に固定した場合であっても、非固定時と略同等の縦一次振動が得られると推定される。
図5は、屈曲共振周波数fr2と支持部長さLとの関係を、固定時と、非固定時の双方で求めた結果を示す図である。図示するように、支持部長さLが1.5mm〜3.0mmの範囲、すなわち支持部幅Bと支持部長さLの比が略1:2.5〜略1:5.0の範囲において、固定時の屈曲共振周波数fr2と非固定時の屈曲共振周波数fr2は、大きくは乖離していない。
しかし、支持部長さLが略1.1mmの近辺、すなわち上述のBとLの比が略1:1.8の近辺では、双方の屈曲共振周波数fr2は極端に大きく乖離している。また、支持部長さLが0.1mm〜0.6mmの範囲、すなわち上述のBとLの比が略1:0.17〜略1:1.7の範囲においても、双方の屈曲共振周波数fr2は略13kHz、すなわち略4.5%乖離している。
図6は、固定時の縦共振周波数fr1と非固定時の縦共振周波数fr1との差を求めた結果を示す図である。図示するように、支持部長さLが0.4mm〜2.4mmの範囲、すなわちBとLの比が略1:0.66〜略1:4の範囲において、双方の縦共振周波数fr1の差は略1kHz以内に収まっている。
図7は、固定時の屈曲共振周波数fr2と非固定時の屈曲共振周波数fr2との差を求めた結果を示す図である。支持部長さLが1.8mm〜3.0mmの範囲、すなわちBとLの比が略1:3〜略1:5の範囲において、上述の差は略2kHz以内に収まっている。
以上述べたように、支持部幅Bが略0.6mmの支持部31を備える振動体11について、固定時と非固定時の双方における縦共振周波数fr1をシミュレーションで求めた結果、支持部長さLが0.4mm〜2.4mmの範囲において、双方の縦共振周波数fr1の差が少ないことが判る。
同様に、上述の振動体11について、固定時と非固定時の双方における屈曲共振周波数fr2をシミュレーションで求めた結果、支持部長さLが1.8mm〜3.0mmの範囲において、双方の屈曲共振周波数fr2の差が少ないことが判る。したがって、支持部長さLが1.8mm〜2.4mmの場合、すなわちBとLの比が略1:3.3〜略1:4の範囲において、振動体11の固定時と非固定時における共振周波数の差が、縦共振周波数fr1と屈曲共振周波数fr2の双方とも少ないことが判明する。
固定時の共振周波数と非固定時の共振周波数との差が少ないということは、振動体11が固定されることが振動体11の振動に及ぼす影響が少ないものと推定される。すなわち、振動体11が、支持部長さLが上記の範囲の支持部31で保持部材81(の固定部84)に固定された場合は、エネルギー変換効率の低下が少ないものと推定される。
上述したように、本実施形態の振動体11が備える支持部31における上述の比は略1:3.3であり、上述の略1:3〜略1:4の範囲内に収まっている。したがって、本実施形態の圧電モーター1は、振動体11が支持部31を介して保持部材81に固定されているにもかかわらず、圧電素子30に印加される電気エネルギーを高い変換効率でローター3の回転運動に変換できる。
図8は、本実施形態の圧電モーター1における振動体11に屈曲共振周波数fr2の駆動電圧を印加した場合における振動(変形)を、シミュレーションにより求めた結果を示す図である。図8(a)は振動体11が固定されている場合の振動を示す図であり、図8(b)は振動体11が固定されていない場合の振動を示す図である。なお、振動体11が固定されるとは、上述したように、振動体11の支持部31がねじ部材86により保持部材81に対して固定されるということである。すなわち、振動体11が固定されるということは、支持部31が固定されるということである。
図8に示すように、本実施形態の圧電モーター1が備える振動体11、すなわち支持部幅Bと支持部長さLの比が略1:3.3である支持部31を備える振動体は、固定されたときの振動と固定されていないときの振動との差が非常に少ない。これは、支持部31のBとLの比が略1:3.3の場合、支持部31、及び振動板21における該支持部に連なる部分が振動の節となるためであると考えられる。
長尺状の部材が屈曲振動する場合、一般的に「腹」と「節」が出現する。「腹」は振幅が極大となる部分であり、「節」は腹と腹の中間に位置する振幅が極小となる部分である。節の部分は、非固定時も振動しない。したがって、振動板21の支持部31に連なる部分が振動の節となる場合、固定時の振動と非固定時の振動とにあまり差が生じないこととなる。そして、固定時の振動と非固定時の振動との差が少ないということは、振動体11が固定されている場合であっても、非固定時に類似する振動、すなわち略理想的な振動が得られているということである。
<本実施形態の効果>
以上述べたように、本実施形態にかかる圧電モーター1、すなわち上述の支持部31を備える圧電モーター1は、振動体11を固定しているにもかかわらず、略理想的な振動が得られている。したがって、圧電素子30に印加される電気エネルギーを効率的にローター3の回転に変換できる。すなわち、高いエネルギー変換効率を有しており、省エネルギー化を実現できている。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態の圧電モーターについて説明する。本実施形態の圧電モーターは、第1の実施形態の圧電モーター1と略同一の構成を有しており、支持部31の支持部幅Bと支持部長さLの比のみが異なっている。そこで、本実施形態においては圧電モーターの図示及び説明の記載は省略して、振動体等についてのみ説明する。なお、以下の記載において、「本(第2の)実施形態の圧電モーターが備える振動体12」を「本(第2の)実施形態の振動体12」と称する。他の構成要素についても同様とする。
図9は、本実施形態の振動体12を示す図である。振動体12は、振動板22と支持部32と突出部25と貫通孔27を含んでいる。なお、上記図3と同様に、圧電素子30の図示は省略している。本実施形態の振動板22は、上述の第1の実施形態の振動板21と略同一である。すなわち厚さ略0.5mmのSUS301材で形成され、長辺aが略7.0mm、短辺bが略2.0mmの矩形である。そして本実施形態の支持部32は、第1の実施形態の支持部31と支持部長さLのみが異なっている。すなわち本実施形態の支持部32は、支持部幅Bが略0.6mmで支持部長さLが略0.6mmである。したがって、支持部幅Bと支持部長さLの比が略1:1である。
上述したように、そして図4及び図6に示すように、固定時の縦共振周波数fr1と非固定時の縦共振周波数fr1は、支持部幅Bと支持部長さLの比が略1:0.66〜略1:4.0の範囲において大きくは乖離していない。すなわち、上記の比が略1:1の場合においても、縦共振周波数fr1については、固定時と非固定時の差が少ない。
また、図5及び図7に示すように支持部長さLが略0.6mmの場合、固定時の屈曲共振周波数fr2と非固定時の屈曲共振周波数fr2の差は略13kHz、比率にして略4.5%であり、極端に大きな差は無い。そして、支持部長さLが1.1mmの近辺の場合のような(屈曲共振周波数の)急激な変化も見られない。
このように、本実施形態の支持部32を用いた場合、上記第1の実施形態の支持部31を用いた場合と同様に、縦共振周波数fr1と屈曲共振周波数fr2の双方は、振動体12の固定時と非固定時とであまり大きくは変動しない。したがって、本実施形態の振動体12は、支持部32で保持部材81の固定部84(図1参照)に固定された場合であっても、エネルギー変換効率の低下が少ないものと推定される。
図10は、第1の実施形態における図9に相当する図である。すなわち図10は、振動体12に屈曲共振周波数fr2の駆動電圧を印加した場合における振動を、シミュレーションにより求めた結果を示す図である。図10(a)は、振動体12が固定されている場合の振動を示す図である。図10(b)は、振動体12が固定されていない場合の振動を示す図である。
図示するように、本実施形態の振動体12、すなわち支持部幅Bと支持部長さLの比が略1:1である支持部32を備える振動体12は、固定されたときの振動と固定されていないときの振動との差が少ない。これは、第1の実施形態の振動体11と同様に、支持部32、及び振動板22における該支持部に連なる部分が、振動の節となるためであると考えられる。したがって、本実施形態の支持部32を備える振動体12は、固定されている場合であっても、非固定時の振動に類似する振動、すなわち略理想的な振動を得ることができる。
<本実施形態の効果>
以上述べたように、本実施形態にかかる支持部32を備える圧電モーターは、振動体12を固定しているにもかかわらず、略理想的な振動が得られる。したがって、圧電素子30に印加される電気エネルギーを効率的にローター3の回転に変換でき、省エネルギー化を実現できる。
また、本実施形態の振動体12は、第1の実施形態の振動体11に比べて支持部長さLが短い。したがって、本実施形態の振動体12を用いた場合、圧電モーターを小型化できるという利点がある。本実施形態の振動板22は、第1の実施形態の振動板21と同一の大きさである。したがって、該振動板に積層される圧電素子30の大きさも変わらない。したがって、本実施形態の振動体12が発揮する駆動力は、第1の実施形態の振動体11が発揮する駆動力と殆んど変わらない。すなわち、実施形態の振動体12を備える圧電モーターは、駆動力に対する外形寸法を相対的に縮小できる。そのため、本実施形態の振動体12を用いることで、省エネルギー化され、かつ小型化された圧電モーターを実現できる。
次に、振動体等の寸法及び該振動体が備える振動板の厚さ等が変動した場合について、実施例として説明する。
(実施例1)
まず、実施例1として、振動体及び振動体を構成する各要素の寸法を、上記の各実施形態における該寸法に比べて拡大させた場合の共振周波数等を示す。図11は、実施例1の振動体13を示す図である。振動体13は、振動板23、支持部33(33a,33b)、突出部25を含んでいる。なお上記の図3及び図9と同様に圧電素子30の図示は省略する。
図11(a)は、振動板23と該振動板と一体的に形成される支持部33aを含む振動体13を示す図である。図11(b)は、振動板23と該振動板と一体的に形成される支持部33bを含む振動体13を示す図である。振動板23は、長辺aの寸法が略21mm、短辺bの寸法が略5.6mmの平面視で矩形の板状部材である。したがって、長辺aと短辺bの(寸法の)比は、上述の第1の実施形態及び第2の実施形態の振動板(21,22)における比と類似している。
振動板23の材質はSUS301材であり、厚さは略0.5mm又は略1.0mmである。したがって、振動板23と一体的に形成される支持部33(a,b)の厚さも略0.5mm又は略1.0mmの2種類が存在する。
支持部33aと支持部33bとは、支持部幅Bと支持部長さLの比が異なっている。支持部33aは、支持部幅Bが略2.0mmで支持部長さLが略2.0mmである。したがって、支持部幅Bと支持部長さLの比は略1:1である。支持部33bは、支持部幅Bが略2.0mmで支持部長さLが略7.0mmである。したがって、支持部幅Bと支持部長さLの比は略1:3.5であり略1:3〜略1:4の範囲内に含まれている。
図12〜図17は、実施例1の振動板23に、支持部幅Bが略2.0mmであり支持部長さLが略0.4〜略8.0mmである各種の支持部を組み合せた場合の共振周波数等を、振動体13の固定時と非固定時の双方について示す図である。すなわち、振動板23に本実施例の支持部33(a,b)を含む、各種の支持部を組み合せた場合の、共振周波数等を示す図である。
図12は、振動板23の厚さが略0.5mmである場合の縦共振周波数を、固定時と非固定時の双方について示す図である。図13は、振動板23の厚さが略1.0mmである場合の縦共振周波数を、固定時と非固定時の双方について示す図である。図14は、振動板23の厚さが略0.5mmである場合の屈曲共振周波数を、固定時と非固定時の双方について示す図である。図15は、振動板23の厚さが略1.0mmである場合の屈曲共振周波数を、固定時と非固定時の双方について示す図である。図16は、振動板23の厚さが略0.5mmである場合における固定時の共振周波数と非固定時の共振周波数の差を、縦共振周波数及び屈曲共振周波数の双方について示す図である。図17は、振動板23の厚さが略1.0mmである場合における固定時の共振周波数と非固定時の共振周波数の差を、縦共振周波数及び屈曲共振周波数の双方について示す図である。
上述したように、実施例1の振動板23及び支持部33(a,b)は、平面視で第1の実施形態の振動板21及び支持部31の略3倍の寸法を有している。かかる場合において、図12〜図17に示すように、共振周波数等は第1の実施形態における共振周波数等と類似する傾向を示している。特に屈曲共振周波数については顕著に類似している。すなわち、支持部幅Bと支持部長さLの比が略1:1である場合、あるいは略1:3〜略1:4の範囲内に含まれる場合、固定時と非固定時の共振周波数の差は低下している。したがって、支持部幅Bと支持部長さLの比が上述の値(あるいは範囲)である限り、振動板及び支持体の寸法(大きさ)が変動した場合であっても、駆動電圧をローター3の回転に変換する変換効率を向上できる。
また、図12と図14と図16の3図と、図13と図15と図17の3図と、を比較すると判るように、振動板23及び支持部(33a,33b)の厚さは、固定時の共振周波数と非固定時の共振周波数の差等にあまり影響しない。すなわち、支持部幅Bと支持部長さLの比が略1:1である場合、あるいは略1:3〜略1:4の範囲内に含まれる場合、振動板23等の厚さにかかわらず上述のエネルギー変換効率の向上効果を得ることができる。したがって、必要とされる駆動力の増加に合せて振動板等の厚さを増加させることも容易になる。
以上述べたように、上記の6図に示す実施例1の結果、及び第1〜第2の実施形態の結果を利用することで、支持部の形状等の設定が容易となり、圧電モーターの支持部の製造条件を簡便化できる。すなわち、必要とされる駆動力等にかかわらず、エネルギー変換効率の高い圧電モーター、すなわち省エネルギー化された圧電モーターを実現することが可能となる。
(実施例2)
次に、実施例2として、振動板及び支持部の材質を変更した場合について説明する。本実施例2の振動板及び支持部は、上述の実施例1の振動板23及び支持部33の類似するものである。すなわち、長辺aが略21mm、短辺bが略5.6mmで、支持部幅Bが略2.0mmである。振動板及び支持部の厚さは略0.5mmの一種類である。実施例1との違いは、振動板及び支持部の形成材料である。実施例2の振動板及び支持部は、異方性のSUS301、異方性の42Ni(ニッケル略42%、鉄略56%の合金)、等方性の42Ni、の計3種類の材料が用いられている。そこで、振動板23及び支持部33の形状を示す図は省略し、共振周波数等を示す図のみを用いて説明する。また、符号の付与も省略する。
図18〜図20は、上述の各材料を用いて形成された振動板及び支持部を用いた場合の共振周波数等を、シミュレーションにより求めた結果を示す図である。
図18(a)〜18(c)は、固定時、すなわち振動体を固定した場合の縦共振周波数と屈曲共振周波数を、支持部長さLを略0.4mm〜略8.0mmの間で変化させて求めた結果を示す図である。図18(a)は、振動板の材質として異方性SUS301を用いた場合の結果を示す図である。図18(b)は、振動板の材質として異方性42Niを用いた場合の結果を示す図である。図18(c)は、振動板の材質として等方性42Niを用いた場合の結果を示す図である。
縦共振周波数と屈曲共振周波数とが逆転する時点の支持部長さLは、異方性材料(異方性SUS301及び異方性42Ni)では略4.5mmであり、等方性材料(等方性42Ni)では略5.5mmである。すなわち、材料により若干の差はあるものの、全体としては略類似する傾向を有しており、異方性材料と等方性材料の差、及びSUS301と42Niの差は、支持部幅Bと支持部長さLの比に比べて共振周波数に大きくは影響しないと言える。
図19(a)〜19(c)は、非固定時、すなわち振動体を固定しない場合の縦共振周波数と屈曲共振周波数を、支持部長さLを略0.4mm〜略8.0mmの間で変化させて求めた結果を示す図である。図19(a)は、振動板の材質として異方性SUS301を用いた場合の結果を示す図である。図19(b)は、振動板の材質として異方性42Niを用いた場合の結果を示す図である。図19(c)は、振動板の材質として等方性42Niを用いた場合の結果を示す図である。
縦共振周波数と屈曲共振周波数とが逆転する時点の支持部長さLは、異方性材料(異方性SUS301及び異方性42Ni)では略5.7mmであり、等方性材料(等方性42Ni)では略6.5mmである。材料により若干の差はあるものの、全体としては類似する傾向を有している。したがって、固定時と同様に、異方性材料と等方性材料の差は、及びSUS301と42Niの差は、支持部幅Bと支持部長さLの比に比べて共振周波数に大きくは影響しないと言える。
図20(a)〜20(c)は、(振動体の)固定時の縦共振周波数と非固定時の縦共振周波数との差、及び、固定時の屈曲共振周波数と非固定時の屈曲共振周波数との差を、支持部長さLを略0.4mm〜略8.0mmの間で変動させて求めた結果を示す図である。図20(a)は、振動板の材質として異方性SUS301を用いた場合の結果を示す図である。図20(b)は、振動板の材質として異方性42Niを用いた場合の結果を示す図である。図20(c)は、振動板の材質として等方性42Niを用いた場合の結果を示す図である。
図示するように、縦共振周波数と屈曲共振周波数とでは、支持部長さLの変動の影響が大きく異なっている。上記3種類の材料における縦共振周波数の固定時と非固定時との差は、支持部長さLが略0.4mm〜略8.0mmまで変動する間で、略2kHz以内に収まっている。一方、上記3種類の材料における屈曲共振周波数の固定時と非固定時との差は、支持部長さLが4.0mm以上の範囲であれば略2kHz以内に収まっているが、2.0mm〜4.0mmの範囲では大きく変動している。そして、0.4mm〜2.0mmの範囲でも最大で10kHz近く変動している。
しかし、縦共振周波数と屈曲共振周波数の双方共に、材料の差は少ない。上記3種類の材料で、類似した結果を示している。したがって、固定時の共振周波数と非固定時の共振周波数という観点からも、異方性材料と等方性材料の差は、及びSUS301と42Niの差は、支持部幅Bと支持部長さLの比に比べて共振周波数に大きくは影響しないと言える。
以上、図18〜図20を用いて説明したように、材料の差は、支持部幅(B)と支持部長さ(L)の比に比べると、振動体の共振周波数に与える影響は少ない。したがって、第1の実施形態の振動体11における上述の比(略1:3〜略1:4)、あるいは第2の実施形態の振動体12における上述の比(1:1)を保つ限り、振動板及び該振動板と一体的に形成される支持部の形成材料は、圧電モーターの使用条件に合せて広い範囲から選択することができる。したがって、使用環境を含めた広い条件下で使用される圧電モーターにおいて、エネルギー変換効率の高い圧電モーター、すなわち省エネルギー化された圧電モーターを実現することが可能となる。
(実施例3)
次に、実施例3として、「振動板の長辺aと支持部幅Bとの比」を変更した場合の「突出部の先端部の振幅(先端振幅)」および「支持部の剛性(支持部の剛性)」について説明する。図21は、「振動板の長辺aと支持部幅Bとの比」と、「突出部の先端部の振幅(先端振幅)」および「支持部の剛性(支持部剛性)」との関係をシミュレーションによって求めた結果を示す図である。図21に示すように、振動板の長辺aと支持部幅Bとの比が略2:1〜略25:1の範囲(図21に示す振動板の長辺/支持部幅Bが略2〜略25のr1の範囲)では、先端振幅が2.0μm以上に保たれているとともに、支持部剛性が3.0N/mm以上に保たれている。すなわち、このr1の範囲では、振動板の短辺bと長辺aとを含む平面(振動板の平面)に沿った振動板の変形を許容することができるとともに、振動板の平面に対して垂直方向(あおり方向)への変位を抑制することで、ローター3に対する突出部の逃げを抑制することができる。その結果、ローター3を回転させる駆動方向への突出部のストローク(振幅)を、高い精度で保つことが可能となり、更に、駆動力が低下することを回避することができる。また、振動板の「あおり方向」への変位を抑制することができるので、駆動が不安定になるなどの問題を抑制することができる。
また、図21に示すように、振動板の長辺aと支持部幅Bとの比が略9:1〜略12:1の範囲(図21に示す振動板の長辺/支持部幅Bが略9〜略12のr2の範囲)では、先端振幅が2.5μm以上に保たれているとともに、支持部剛性が3.5N/mm以上に保たれている。すなわち、このr2の範囲では、振動板の平面に沿った振動板の変形をさらに許容することができるとともに、振動板の「あおり方向」への変位をさらに抑制することで、ローター3に対する突出部の逃げもさらに抑制することができる。その結果、ローター3を回転させる駆動方向への突出部のストローク(振幅)を、一層高い精度で保つことができ、更に駆動力の低下も回避することが可能となる。また、振動板の「あおり方向」への変位をさらに抑制することができるので、駆動が不安定になるなどの問題を抑制することができる。
(第3の実施形態)
上述した本実施形態の圧電モーター1は、以下のような装置に好適に組み込むことができる。
図22は、本実施形態の圧電モーター1を組み込んだロボットハンド600を例示した説明図である。図示したロボットハンド600は、基台602から複数本の指部603が立設されており、手首604を介してアーム610に接続されている。ここで、指部603の根元の部分は基台602内で移動可能となっており、この指部603の根元の部分に突出部25を押しつけた状態で圧電モーター1が搭載されている。このため、圧電モーター1を動作させることで、指部603を移動させて対象物を把持することができる。また、手首604の部分にも、手首604の端面に突出部25を押しつけた状態で圧電モーター1が搭載されている。このため、圧電モーター1を動作させることで、基台602全体を回転させることが可能である。
図23は、ロボットハンド600(ハンド部)を備えた単腕のロボット650を例示した説明図である。図示されるようにロボット650は、複数本のリンク部612(リンク部材)と、それらリンク部612の間を屈曲可能な状態で接続する関節部620とを備えたアーム610(腕部)を有している。また、ロボットハンド600はアーム610の先端に接続されている。そして、関節部620には圧電モーター1が内蔵されている。このため、圧電モーター1を動作させることにより、それぞれの関節部620を任意の角度だけ屈曲させることが可能である。
図24は、ロボットハンド600を備えた複腕のロボット660を例示した説明図である。図示されるようにロボット650は、複数本のリンク部612と、それらリンク部612の間を屈曲可能な状態で接続する関節部620とを備えたアーム610を複数本(図示した例では2本)有している。アーム610の先端には、ロボットハンド600や、工具601(ハンド部)が接続されている。また、頭部662には複数台のカメラ663が搭載され、本体部664の内部には全体の動作を制御する制御部666が搭載されている。更に、本体部664の底面に設けられたキャスター668によって搬送可能である。このロボット660にも、関節部620に圧電モーター1が内蔵されている。このため、圧電モーター1を動作させることにより、それぞれの関節部620を任意の角度だけ屈曲させることが可能である。
図25は、本実施形態の圧電モーター1を組み込んで構成された電子部品検査装置700を例示した斜視図である。図示した電子部品検査装置700は、大まかには基台710と、基台710の側面に立設された支持台730とを備えている。基台710の上面には、検査対象の電子部品10が載置されて搬送される上流側ステージ712uと、検査済みの電子部品10が載置されて搬送される下流側ステージ712dとが設けられている。また、上流側ステージ712uと下流側ステージ712dとの間には、電子部品100の姿勢を確認するための撮像装置714と、電気的な特性を検査するために電子部品100がセットされる検査台716(検査部)とが設けられている。尚、電子部品10の代表的なものとしては、「半導体」や、「半導体ウェハー」、「CLDやOLEDなどの表示デバイス」、「水晶デバイス」、「各種センサー」、「インクジェットヘッド」、「各種MEMSデバイス」などが挙げられる。
また、支持台730には、基台710の上流側ステージ712uおよび下流側ステージ712dと平行な方向(Y方向)に移動可能にYステージ732が設けられており、Yステージ732からは、基台710に向かう方向(X方向)に腕部734が延設されている。また、腕部734の側面には、X方向に移動可能にXステージ736が設けられている。そして、Xステージ736には、撮像カメラ738と、上下方向(Z方向)に移動可能なZステージを内蔵した把持装置750が設けられている。また、把持装置750の先端には、電子部品10を把持する把持部752が設けられている。更に、基台710の前面側には、電子部品検査装置700の全体の動作を制御する制御装置718も設けられている。尚、本実施形態では、支持台730に設けられたYステージ732や、腕部734や、Xステージ736や、把持装置750が、本発明の「電子部品搬送装置」に対応する。
以上のような構成を有する電子部品検査装置700は、次のようにして電子部品10の検査を行う。先ず、検査対象の電子部品10は、上流側ステージ712uに載せられて、検査台716の近くまで移動する。次に、Yステージ732およびXステージ736を動かして、上流側ステージ712uに載置された電子部品10の真上の位置まで把持装置750を移動させる。このとき、撮像カメラ738を用いて電子部品10の位置を確認することができる。そして、把持装置750内に内蔵されたZステージを用いて把持装置750を降下させて、把持部752で電子部品10を把持すると、そのまま把持装置750を撮像装置714の上に移動させて、撮像装置714を用いて電子部品10の姿勢を確認する。続いて、把持装置750に内蔵されている微調整機構を用いて電子部品10の姿勢を調整する。そして、把持装置750を検査台716の上まで移動させた後、把持装置750に内蔵されたZステージを動かして電子部品10を検査台716の上にセットする。把持装置750内の微調整機構を用いて電子部品10の姿勢が調整されているので、検査台716の正しい位置に電子部品10をセットすることができる。そして、検査台716を用いて電子部品10の電気的な特性の検査が終了したら、再び、今度は検査台716から電子部品10を取り上げた後、Yステージ732およびXステージ736を動かして、下流側ステージ712dの上まで把持装置750を移動させ、下流側ステージ712dに電子部品10を置く。その後、下流側ステージ712dを動かして、検査が終了した電子部品10を所定位置まで搬送する。
図26は、把持装置750に内蔵された微調整機構についての説明図である。図示されるように把持装置750内には、把持部752に接続された回転軸754や、回転軸754が回転可能に取り付けられた微調整プレート756などが設けられている。また、微調整プレート756は、図示しないガイド機構によってガイドされながら、X方向およびY方向に移動可能である。
ここで、図26に斜線を付して示されるように、回転軸754の端面に向けて回転方向用の圧電モーター1θが搭載されており、圧電モーター1θの突出部(図示は省略)が回転軸754の端面に押しつけられている。このため、圧電モーター1θを動作させることによって、回転軸754(および把持部752)をθ方向に任意の角度だけ精度良く回転させることが可能である。また、微調整プレート756に向けてX方向用の圧電モーター1xと、Y方向用の圧電モーター1yとが設けられており、それぞれの突出部(図示は省略)が微調整プレート756の表面に押しつけられている。このため、圧電モーター1xを動作させることによって、微調整プレート756(および把持部752)をX方向に任意の距離だけ精度良く移動させることができ、同様に、圧電モーター1yを動作させることによって、微調整プレート756(および把持部752)をY方向に任意の距離だけ精度良く移動させることが可能である。従って、図25の電子部品検査装置700は、圧電モーター1θ、圧電モーター1x、圧電モーター1yを動作させることにより、把持部752で把持した電子部品10の姿勢を微調整することが可能である。
図27は、本実施形態の圧電モーター1を組み込んで構成された送液ポンプ800を例示した説明図である。図27(a)には送液ポンプ800を上面視した平面図が示されており、図27(b)には送液ポンプ800を側面視した断面図が示されている。図示されるように送液ポンプ800は、矩形形状のケース802内に円板形状のローター804(移動部)が回転可能に設けられており、ケース802とローター804との間には、薬液などの液体が内部を流通するチューブ806(液体チューブ)が挟持されている。また、チューブ806の一部は、ローター804に設けられたボール808(閉塞部)によって押しつぶされて閉塞した状態となっている。このためローター804が回転すると、ボール808がチューブ806を押しつぶす位置が移動するので、チューブ806の液体が送液される。そして、本実施形態の圧電モーター1の突出部25をローター804の側面に押し付けた状態で設ければ、ローター804を駆動することができる。こうすれば、極僅かな量を精度良く送液可能で、しかも小型な送液ポンプ800を実現することができる。
図28は、本実施形態の圧電モーター1を組み込んだ印刷装置850を例示した斜視図である。図示した印刷装置850は、印刷媒体2の表面にインクを噴射して画像を印刷するいわゆるインクジェットプリンターである。印刷装置850は、略箱形の外観形状をしており、前面のほぼ中央には排紙トレイ851や、排出口852や、複数の操作ボタン855が設けられている。また、背面側には、ロール状に巻いた印刷媒体2(ロール紙854)をセットする用紙ホルダー853が設けられている。用紙ホルダー853にロール紙854をセットして操作ボタン855を操作すると、用紙ホルダー853にセットされたロール紙854が吸い込まれて、印刷装置850の内部で印刷媒体2の表面に画像が印刷される。また、ロール紙854は、印刷装置850の内部に搭載された後述の切断機構880で切断された後、排出口852から排出される。
印刷装置850の内部には、印刷媒体2上で主走査方向に往復動する印刷ヘッド870と、印刷ヘッド870の主走査方向への動きをガイドするガイドレール860が設けられている。また、図示した印刷ヘッド870は、印刷媒体2上にインクを噴射する印字部872や、印刷ヘッド870を主走査方向に走査するための走査部874などから構成されている。印字部872の底面側(印刷媒体2に向いた側)には、複数の噴射ノズルが設けられており、噴射ノズルから印刷媒体2に向かってインクを噴射することができる。また、走査部874には、圧電モーター1m,10sが搭載されている。圧電モーター1mの突出部(図示は省略)はガイドレール860に押しつけられている。このため、圧電モーター1mを動作させることで、印刷ヘッド870を主走査方向に移動させることができる。また、圧電モーター1sの突出部25は、印字部872に対して押しつけられている。このため、圧電モーター1sを動作させることで、印字部872の底面側を印刷媒体2に近付けたり、印刷媒体2から遠ざけたりすることが可能である。また、印刷装置850には、ロール紙854を切断するための切断機構880も搭載されている。切断機構880は、用紙カッター886を先端に搭載したカッターホルダー884と、カッターホルダー884を貫通して主走査方向に延設されたガイド軸882とを備えている。カッターホルダー884内には圧電モーター1cが搭載されており、圧電モーター1cの図示しない突出部はガイド軸882に押し付けられている。このため、圧電モーター1cを動作させるとカッターホルダー884がガイド軸882に沿って主走査方向に移動し、用紙カッター886がロール紙854を切断する。また、印刷媒体2を紙送りするために圧電モーター1を用いることも可能である。
図29は、本実施形態の圧電モーター1を組み込んだ電子時計900の内部構造を例示した説明図である。図29では、電子時計900の時刻表示側とは反対側(裏蓋側)から見た平面図が示されている。図29に例示した電子時計900の内部には、円板形状の回転円板902と、回転円板902の回転を、時刻を表示する指針(図示省略)に伝達する歯車列904と、回転円板902を駆動するための圧電モーター1と、電力供給部906と、水晶チップ908と、IC910とを備えている。また、電力供給部906や、水晶チップ908、IC910は、図示しない回路基板に搭載されている。歯車列904は、複数の歯車や図示しないラチェットを含んで構成されている。尚、図示が煩雑となることを避けるために、図29では、歯車の歯先を結んだ線を細い一点鎖線で表し、歯車の歯元を結んだ線を太い実線で表している。従って、太い実線および細い一点鎖線による二重の円形は歯車を表していることになる。また、歯先を示す細い一点鎖線については全周を表示せず、他の歯車と噛み合う部分の周辺のみを表示している。
回転円板902には、同軸に小さな歯車902gが設けられており、この歯車902gが歯車列904と噛み合わされている。このため回転円板902の回転は、所定の比率で減速されながら歯車列904を伝わる。そして、この歯車の回転が時刻を表す指針に伝達されて時刻を表示する。そして、本実施形態の圧電モーター1の突出部25を回転円板902の側面に押し付けた状態で設ければ、回転円板902を回転させることができる。
図30は、本実施形態の圧電モーター1を組み込んだ投影装置950を例示した説明図である。図示されるように投影装置950は、光学レンズを含んだ投影部952を備えており、内蔵する光源(図示は省略)からの光を投影することによって画像を表示する。そして、投影部952に含まれる光学レンズの焦点を合わせるための調整機構954(調整部)を、本実施形態の圧電モーター1を用いて駆動するようにしても良い。圧電モーター1は位置決めの分解能が高いので、微妙な焦点合わせを行うことができる。また、光源からの光を投影しない間は、レンズカバー956で投影部952の光学レンズを覆うことで、光学レンズに傷が付くことを防ぐことができる。このレンズカバー956を開閉するための避けるために、本実施形態の圧電モーター1を用いることもできる。
本発明の実施の形態は、上述の各実施形態以外にも、以下の様な変形例が考えられる。
(変形例)
図31は、変形例の圧電モーターの分解斜視図である。図1および図3を用いて前述したように、上述した実施形態の圧電モーター1は、振動板21の両側の長辺に支持部31を備える構成とした。これに対して、図31に示す変形例2の圧電モーターは、これらの支持部31のうち一方のみを備えている。詳しくは、振動板21の両側の長辺のうち突出部25側の長辺に支持部31が形成されている。また、これに伴い、付勢手段80は一方の支持部31に対応する固定部84、ばね部材82、支持ピン83のみを備えている。
以上の構成により、変形例の振動板21は基台2に片持ち支持された状態となる。この結果、振動板21は、螺合された部分(支持部31の貫通孔27)を支点した回転方向への移動自由度が増し、ひいては、突出部25のローター3に対する移動距離が増加することで、ローター3を好適に回転させることが可能となる。この結果、駆動効率の高い圧電モーターを実現することが可能となる。
1…圧電アクチュエーターとしての圧電モーター、2…基台、3…被駆動部としてのローター、11…第1の実施形態の振動体、12…第2の実施形態の振動体、13…実施例1の振動体、21…第1の実施形態の振動板、22…第2の実施形態の振動板、23…実施例1の振動板、25…突出部、27…貫通孔、30…圧電素子、31…第1の実施形態の支持部、32…第2の実施形態の支持部、33…実施例1の支持部、40…圧電体層、50…第1電極、60…第2電極、71…第1の溝部、72…第2の溝部、80…付勢手段、81…保持部材、82…ばね部材、83…支持ピン、84…固定部、85…スライド部、86…ねじ部材、87…雌ねじ部、88…スライド孔、89…スライドピン、600…ロボットハンド、601…工具、602…基台、603…指部、604…手首、610…アーム、612…リンク部、620…関節部、650…ロボット、660…ロボット、662…頭部、663…カメラ、664…本体部、666…制御部、668…キャスター、700…電子部品検査装置、710…基台、712d…下流側ステージ、712u…上流側ステージ、714…撮像装置、716…検査台、718…制御装置、730…支持台、734…腕部、738…撮像カメラ、750…把持装置、752…把持部、754…回転軸、756…微調整プレート、800…送液ポンプ、802…ケース、804…ローター、806…チューブ、808…ボール、850…印刷装置、851…排紙トレイ、852…排出口、853…用紙ホルダー、854…ロール紙、855…操作ボタン、860…ガイドレール、870…印刷ヘッド、872…印字部、874…走査部、880…切断機構、882…ガイド軸、884…カッターホルダー、886…用紙カッター、900…電子時計、902…回転円板、902g…歯車、904…歯車列、906…電力供給部、908…水晶チップ、910…IC、950…投影装置、952…投影部、954…調整機構、956…レンズカバー。

Claims (20)

  1. 圧電体を含む圧電素子と、
    前記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ前記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、
    前記振動板の長辺から前記長辺に直交する方向に延在する腕部、および、前記腕部における前記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、
    前記長辺の長さと、前記支持部における前記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1〜25:1の範囲内であることを特徴とする圧電アクチュエーター。
  2. 請求項1に記載の圧電アクチュエーターであって、
    前記長辺の長さと、前記支持部における前記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、9:1〜12:1の範囲内であることを特徴とする圧電アクチュエーター。
  3. 請求項1または請求項2に記載の圧電アクチュエーターであって、
    前記支持部における前記長辺に沿った方向の寸法である幅と、前記腕部の前記長辺から突出する方向の寸法である長さとの比が、1:1〜1:4の範囲内であることを特徴とする圧電アクチュエーター。
  4. 請求項1または請求項2に記載に記載の圧電アクチュエーターであって、
    前記支持部における前記長辺に沿った方向の寸法である幅と、前記腕部の前記長辺から突出する方向の寸法である長さとの比が、1:1であることを特徴とする圧電アクチュエーター。
  5. 請求項1または請求項2に記載に記載の圧電アクチュエーターであって、
    前記支持部における前記長辺に沿った方向の寸法である幅と、前記腕部の前記長辺から突出する方向の寸法である長さとの比が、1:3〜1:4の範囲内であることを特徴とする圧電アクチュエーター。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の圧電アクチュエーターであって、
    前記振動板は、前記長辺の寸法が7.0mmであり前記短辺の寸法が2.0mmであることを特徴とする圧電アクチュエーター。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の圧電アクチュエーターであって、
    前記振動板は、前記長辺の寸法が21.0mmであり前記短辺の寸法が5.6mmであることを特徴とする圧電アクチュエーター。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の圧電アクチュエーターであって、
    前記振動板及び前記支持部はSUS301又はFe−42Ni合金からなることを特徴とする圧電アクチュエーター。
  9. 複数の指部と、
    前記指部が移動可能に立設された基体と、
    前記基体に対して前記指部を移動させる圧電アクチュエーターと、
    を備えるロボットハンドであって、
    前記圧電アクチュエーターは、
    圧電体を含む圧電素子と、
    前記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ前記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、
    前記振動板の長辺から前記長辺に直交する方向に延在する腕部、および、前記腕部における前記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、
    前記長辺の長さと、前記支持部における前記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1〜25:1の範囲内であることを特徴とするロボットハンド。
  10. 請求項9に記載のロボットハンドであって、
    前記長辺の長さと、前記支持部における前記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、9:1〜12:1の範囲内であることを特徴とする特徴とするロボットハンド。
  11. 請求項9または請求項10に記載のロボットハンドであって、
    前記支持部における前記長辺に沿った方向の寸法である幅と、前記腕部の前記長辺から突出する方向の寸法である長さとの比が、1:1〜1:4の範囲内であることを特徴とするロボットハンド。
  12. 請求項9または請求項10に記載のロボットハンドであって、
    前記支持部における前記長辺に沿った方向の寸法である幅と、前記腕部の前記長辺から突出する方向の寸法である長さとの比が、1:1であることを特徴とするロボットハンド。
  13. 回動可能な関節部が設けられた腕部と、
    前記腕部に設けられたハンド部と、
    前記腕部が設けられた本体部と、
    前記関節部を屈曲あるいは回転駆動させる圧電アクチュエーターと、
    を備えたロボットであって、
    前記圧電アクチュエーターは、
    圧電体を含む圧電素子と、
    前記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ前記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、
    前記振動板の長辺から前記長辺に直交する方向に延在する腕部、および、前記腕部における前記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、
    前記長辺の長さと、前記支持部における前記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1〜25:1の範囲内であることを特徴とするロボット。
  14. 電子部品を把持する把持部と、
    前記電子部品を把持した前記把持部を駆動する圧電アクチュエーターと、
    を備える電子部品搬送装置であって、
    前記圧電アクチュエーターは、
    圧電体を含む圧電素子と、
    前記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ前記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、
    前記振動板の長辺から前記長辺に直交する方向に延在する腕部、および、前記腕部における前記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、
    前記長辺の長さと、前記支持部における前記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1〜25:1の範囲内であることを特徴とする電子部品搬送装置。
  15. 電子部品を把持する把持部と、
    前記電子部品を把持した前記把持部を駆動する圧電アクチュエーターと、
    前記電子部品を検査する検査部と、
    を備える電子部品検査装置であって、
    前記圧電アクチュエーターは、
    圧電体を含む圧電素子と、
    前記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ前記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、
    前記振動板の長辺から前記長辺に直交する方向に延在する腕部、および、前記腕部における前記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、
    前記長辺の長さと、前記支持部における前記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1〜25:1の範囲内であることを特徴とする電子部品検査装置。
  16. 液体が流動可能な液体チューブと、
    前記液体チューブの一部に当接して前記液体チューブを閉塞する閉塞部と、
    前記閉塞部を保持した状態で移動することによって、前記液体チューブの閉塞位置を移動させる移動部と、
    前記移動部を駆動する圧電アクチュエーターと、
    を備える送液ポンプであって、
    前記圧電アクチュエーターは、
    圧電体を含む圧電素子と、
    前記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ前記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、
    前記振動板の長辺から前記長辺に直交する方向に延在する腕部、および、前記腕部における前記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、
    前記長辺の長さと、前記支持部における前記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1〜25:1の範囲内であることを特徴とする送液ポンプ。
  17. 媒体上に画像を印刷する印刷ヘッドと、
    前記印刷ヘッドを移動させる圧電アクチュエーターと、
    を備える印刷装置であって、
    前記圧電アクチュエーターは、
    圧電体を含む圧電素子と、
    前記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ前記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、
    前記振動板の長辺から前記長辺に直交する方向に延在する腕部、および、前記腕部における前記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、
    前記長辺の長さと、前記支持部における前記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1〜25:1の範囲内であることを特徴とする印刷装置。
  18. 同軸状に歯車が設けられ、回動可能な回転円板と、
    複数の歯車を含んで構成された歯車列と、
    前記歯車列に接続され、時刻を指し示す指針と、
    前記回転円板を駆動する圧電アクチュエーターと、
    を備える電子時計であって、
    前記圧電アクチュエーターは、
    圧電体を含む圧電素子と、
    前記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ前記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、
    前記振動板の長辺から前記長辺に直交する方向に延在する腕部、および、前記腕部における前記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、
    前記長辺の長さと、前記支持部における前記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1〜25:1の範囲内であることを特徴とする電子時計。
  19. 光学レンズを含み、光源からの光を投影する投影部と、
    前記光学レンズによる前記光の投影状態を調整する調整部と、
    前記調整部を駆動する圧電アクチュエーターと
    を備える投影装置であって、
    前記圧電アクチュエーターは、
    圧電体を含む圧電素子と、
    前記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ前記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、
    前記振動板の長辺から前記長辺に直交する方向に延在する腕部、および、前記腕部における前記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、
    前記長辺の長さと、前記支持部における前記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1〜25:1の範囲内であることを特徴とする投影装置。
  20. 圧電アクチュエーターの駆動力を利用して対象物を搬送する搬送装置であって、
    前記圧電アクチュエーターは、
    圧電体を含む圧電素子と、
    前記圧電素子を配置する長方形の板材であり、かつ前記長方形の短辺から突出する突出部を有する振動板と、
    前記振動板の長辺から前記長辺に直交する方向に延在する腕部、および、前記腕部における前記長辺とは反対側に設けられた取付部を有する支持部と、を含む圧電アクチュエーターであって、
    前記長辺の長さと、前記支持部における前記長辺に沿った方向の寸法である幅との比が、2:1〜25:1の範囲内であることを特徴とする搬送装置。
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