JP2006236933A - イオン伝導性電解質用組成物、イオン伝導性電解質、及び該イオン伝導性電解質を用いた二次電池 - Google Patents

イオン伝導性電解質用組成物、イオン伝導性電解質、及び該イオン伝導性電解質を用いた二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、優れたイオン伝導性を示すイオン伝導性電解質用組成物、イオン伝導性電解質を提供するものであり、このイオン伝導性電解質を用いることにより優れた電池性能を示す二次電池が提供できる。
【解決手段】 重合性官能基を有するオニウムカチオン及び重合性官能基を有する有機アニオンから構成される塩モノマーを含んで合成される実質的に前記塩モノマーのイオン結合が保持された構造を有するポリマーを含むことを特徴とするイオン伝導性電解質用組成物による。

Description

本発明は、イオン伝導性電解質用組成物、イオン伝導性電解質、及び該イオン伝導性電解質を使用した二次電池に関するものである。
電子機器の小型軽量化やポータブル化に伴い、高電圧および高エネルギー密度などの特性を有するリチウム二次電池の研究開発が活発に行われている。特に最近のポータブル電子機器では、急速な性能向上に伴い、消費電力も急速に増大しつつある。こうした背景の中で、更なる高電圧、高エネルギー密度を実現できるようなリチウム二次電池が要求されている。
このような二次電池に対応するため、高いイオン伝導性を発現するリチウムイオン伝導性電解質が必要とされてきており、優れたイオン伝導度を実現させるために、二重結合を有するアミン成分と二重結合を有する酸成分からなる塩モノマーを利用する方法(例えば、特許文献1参照。)やアルキレンオキシド骨格、酸の脱プロトン残基、含窒素化合物のカチオンを有する高分子を利用する方法によって良好なイオン伝導度を得る電解質が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、ここで開示されている方法では、重合性官能基を有していないイオン成分を導入することになったり、重合性官能基を有する化合物であっても電解質中でイオン結合が解離したりし、解離性のイオン成分を電解質に導入することになる。解離性のアニオン成分は、リチウムイオンとイオン的な相互作用が生じるため、イオンの動きを束縛してしまい、高イオン伝導度の妨げとなってしまう。また重合性官能基を有していないカチオン成分を利用する方法では、カチオン成分が電解質中で遊離し、遊離したカチオンは、電極への移動が自由に起こり、電極表面で副反応が起こりやすく、電解質の抵抗増加を引き起こし電池の充放電特性を悪化させる原因となる。
これらの電解質を用いても、実用化するためには充分なイオン伝導度を実現できているとは言えず、二次電池の電池特性、特にサイクル特性も充分とは言えない。そのような背景から、良好なイオン伝導度及び優れたサイクル特性を実現できるイオン伝導性電解質が求められていた。
特開2003−142160号公報(段落0011) 特開2002−298644号公報(段落0009)
本発明は、優れたイオン伝導度及び優れたサイクル特性を実現できるイオン伝導性電解質用組成物、イオン伝導性電解質、及び、それを用いた二次電池を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、重合性官能基を有するオニウムカチオン及び重合性官能基を有する有機アニオンから構成される塩モノマーを含んで合成されるポリマーであり、実質的に前記塩モノマーのイオン結合が保持された構造を有するポリマーを含むことによって、高いイオン伝導性と優れた二次電池のサイクル特性を発現できるイオン伝導性電解質が得られることを見出し、さらに検討を進めて本発明を完成させるに至った。
即ち本発明は、重合性官能基を有するオニウムカチオン及び重合性官能基を有する有機アニオンから構成される塩モノマーを含んで重合されたポリマーを含むイオン伝導性電解質用組成物であって、前記ポリマーは、実質的に前記塩モノマーのイオン結合が保持された構造を有することを特徴とするイオン伝導性電解質用組成物である。
本発明のイオン伝導性電解質用組成物において、重合性官能基を有するオニウムカチオン及び重合性官能基を有する有機アニオンから構成される塩モノマーを含んで重合されたポリマーは、ノニオン系モノマーを含んで重合されたものであることが好ましい。
また、本発明のイオン伝導性電解質用組成物は、さらに、重合性官能基を有するオニウムカチオン及び重合性官能基を有する有機アニオンから構成される塩モノマーを含むものであることが好ましい。
また、本発明は、前記イオン伝導性電解質用組成物で構成されることを特徴とするイオン伝導性電解質である。
さらに、本発明は、前記イオン伝導性電解質を構成要素とすることを特徴とする二次電池である。
本発明によれば、優れたイオン伝導度を発現するイオン伝導性電解質を提供でき、これを用いた二次電池は、良好な充放電特性を発現する。
本発明のイオン伝導性電解質用組成物は、重合性官能基を有するオニウムカチオン及び重合性官能基を有する有機アニオンから構成される塩モノマーを含んで合成されるポリマーを含むものであって、前記ポリマーは実質的に前記塩モノマーのイオン結合が保持された構造を有するものであることを特徴としている。これにより、電解質塩、例えば、Li塩の解離促進だけでなく、解離したイオンの移動度を向上させることができ、イオン伝導度に優れたイオン伝導性電解質を得ることができる。
本発明に用いる塩モノマーのイオン結合が保持された構造を有するポリマーとしては、本発明のイオン伝導性電解質用組成物より得られる電解質中で、前記イオン結合が保持された構造を有するポリマーであれば、特に限定されない。前記ポリマーにおいて、イオン結合が保持された構造としては、前記塩モノマーを構成する重合性官能基を有するオニウムカチオンにおけるカチオン原子と、重合性官能基を有する有機アニオンにおけるアニオン原子とのクーロン力によるイオン結合が、ポリマーにおいても保持された状態を示すものである。
このようなポリマーを得る方法としては、次のような方法が挙げられる。
まずは、塩モノマー以外のイオン性化合物の非存在下、塩モノマー単独で重合しポリマーを得る方法が挙げられ、この方法が最も好ましいが、塩モノマーのイオン結合が保持された構造を有するポリマーが得られれば、塩モノマー以外のイオン性化合物を含んでいても良い。また、塩モノマーを単独で重合する以外の方法として、塩モノマーとノニオン系のモノマーとを共重合させる方法が挙げられ、これらにより、塩モノマーのイオン結合が保持された構造を有するポリマーが得られる。これらの重合においては、作業性などを考慮し、溶媒を用いることも可能である。
上記ポリマーの合成においては、本発明における塩モノマーと同様のものを使用する場合であっても、ポリマー中で塩モノマーのイオン結合が保持された構造を有する場合と、ポリマー中で塩モノマーのイオン結合が解離してしまう場合では、イオン伝導度への寄与が異なると考えられる。
本発明で用いる塩モノマーは、重合性官能基を有するオニウムカチオン及び重合性官能基を有する有機アニオンから構成されるものである。
前記塩モノマーの重合性官能基としては、ラジカル重合、イオン重合、配位重合およびレドックス重合などにより重合が可能な官能基であれば、何ら限定されないが、炭素−炭素二重結合を有する基が好ましく、活性エネルギー線または熱により、ラジカル重合が可能であることがより好ましい。このような官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、アリル基、ビニル基、スチリル基などが挙げられる。重合性官能基が塩モノマー中に複数含まれる場合、それらは、それぞれ同じでも異なっていてもよい。
前記塩モノマーを構成する重合性官能基を有するオニウムカチオンとしては、フルオニウム(FR )、オキソニウム(OR )、スルホニウム(SR )、アンモニウム(NR )、ホスホニウム(PR )などのカチオンが挙げられるが、カチオン性を有するオニウムカチオンであれば、何ら限定されるものではない。汎用性、作業性の点から、ホスホニウムカチオン、スルホニウムカチオン、アンモニウムカチオンがより好ましく、中でも、アンモニウムカチオンが最も好ましい。
前記スルホニウムカチオンとしては、具体的には、硫黄原子が3つの官能基Rで置換されたカチオンが挙げられる。3つの官能基Rの内、少なくとも一つは重合性官能基を含む基である。官能基Rは、置換または無置換の、アルキル基:C2n−1、アリール基:(R’)−C5−n−、アラルキル基:(R’)−C5−m−C2n−、アルケニル基:R’−CH=CH−R’−、アラルケニル基:(R’)−C5−n−CH=CH−R’−、アルコキシアルキル基:R’−O−C2n−、アシルオキシアルキル基:R’−COO−C2n−などを例示することができる。また、官能基Rはヘテロ原子やハロゲン原子を含んでも良い。また、3つのRは各々異なっても、同一であってもかまわない。前記スルホニウムカチオンで官能基Rにおける、R’は水素、または置換もしくは無置換の炭素数20以下のアルキル基などであり、複数ある場合は互いに異なっても良く、mは1以上5以下の整数であり、nは1以上20以下の整数である。
前記ホスホニウムカチオンとしては、具体的には、燐原子が4つの官能基Rで置換されたカチオンが挙げられる。4つの官能基Rの内、少なくとも一つは重合性官能基を含む基である。官能基Rは、置換または無置換の、アルキル基:C2n−1、アリール基:(R’)−C5−n−、アラルキル基:(R’)−C5−m−C2n−、アルケニル基:R’−CH=CH−R’−、アラルケニル基:(R’)−C5−n−CH=CH−R’−、アルコキシアルキル基:R’−O−C2n−、アシルオキシアルキル基:R’−COO−C2n−などを例示することができる。また、官能基Rはヘテロ原子やハロゲン原子を含んでも良い。また、4つのRは各々異なっても、同一であってもかまわない。前記ホスホニウムカチオンで官能基Rにおける、R’は水素、または置換もしくは無置換の炭素数20以下のアルキル基などであり、複数ある場合は互いに異なっても良く、mは1以上5以下の整数であり、nは1以上20以下の整数である。
前記アンモニウムカチオンとしては、アミン化合物から生じうるカチオンであって、アミン化合物が、脂肪族アミン、芳香族アミン、含窒素複素環式アミンなどのすべてを含むことは言うまでもなく、アミンから生じる正電荷を有するのであれば、特に限定されない。具体的には、窒素原子が4つの官能基Rで置換されたカチオンが挙げられる。4つの官能基Rの内、少なくとも一つは重合性官能基を含む基である。官能基Rは、置換または無置換の、アルキル基:C2n−1、アリール基:(R’)−C5−n−、アラルキル基:(R’)−C5−m−C2n−、アルケニル基:R’−CH=CH−R’−、アラルケニル基:(R’)−C5−n−CH=CH−R’−、アルコキシアルキル基:R’−O−C2n−、アシルオキシアルキル基:R’−COO−C2n−などを例示することができる。また、官能基Rはヘテロ原子やハロゲン原子を含んでも良い。また、4つのRは各々異なっても、同一であってもかまわない。前記アンモニウムカチオンで官能基Rにおける、R’は水素、または置換もしくは無置換の炭素数20以下のアルキル基などであり、複数ある場合は互いに異なっても良く、mは1以上5以下の整数であり、nは1以上20以下の整数である。
上記アンモニウムカチオンの他のアンモニウムカチオンとして、ピリジニウムカチオン、ピラリジニウムカチオンおよびキノリニウムカチオンなどの芳香族アンモニウムカチオン、ピロリジウムカチオン、ピペリジニウムカチオンおよびピペラジニウムカチオンなどの脂肪族複素環式アンモニウムカチオン、モルホリンカチオンのような窒素以外のヘテロ原子を含む複素環式アンモニウムカチオン、イミダゾリウムカチオンなどの不飽和の含窒素複素環式カチオンなど、のアンモニウムカチオンも挙げることができる。さらに、上記環状のアンモニウムカチオンでは窒素の位置が異なるカチオンや、環上に置換基をもったカチオンでもよく、ヘテロ原子を含む置換基を有するカチオンでもよい。
前記塩モノマーを構成するカチオンの具体例としては、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリエチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリ−n−プロピルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリ−iso−プロピルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリ−n−ブチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリ−iso−ブチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリ−tert−ブチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリエチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルジエチル−n−ヘキシルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリデシルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリオクチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルドデシルジメチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシジメチルベンジルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルドデシルヘキシルメチルアンモニウムカチオン、ジアリルジメチルアンモニウムカチオン、ビススチリルメチルジメチルアンモニウムカチオン、ビススチリルエチルジメチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリエチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリ−n−プロピルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリ−iso−プロピルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリ−n−ブチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリ−iso−ブチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリ−tert−ブチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリエチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルジエチル−n−ヘキシルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリデシルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルトリオクチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルドデシルジメチルアンモニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルドデシルヘキシルメチルアンモニウムカチオン等の各種アンモニウムカチオン、スチリルメチルメチルピロリジニウムカチオン、ビススチリルメチルピペリジニウムカチオン、N,N’−((メタ)アクリロイルオキシエチルメチル)ピペラジニウムカチオン、(メタ)アクリルアミドエチルメチルモルホリニウムカチオン、(メタ)アクリロイルオキシエチルメチルイミダゾリウムカチオンなどが挙げられる。
また、塩モノマーを構成する有機アニオンは、重合性官能基を有するアニオンであれば、特に限定されないが、例えば、アルコラートおよびフェノラートなどの水酸基含有有機化合物のプロトンが脱離したアニオン:ROアニオン、チオレートおよびチオフェノラートなどのプロトンが脱離したアニオン:RSアニオン、スルホン酸アニオン:RSO 、カルボン酸アニオン:RCOO、リン酸および亜リン酸の水酸基の一部が有機基で置換している含リン誘導体アニオン:R(OR)(O)、(但し、x、y、zは0以上の整数で、かつ、x+y+2z=3またはx+y+2z=5)、置換ボレートアニオン:R(OR)、(但し、x、yは0以上の整数で、かつ、x+y=4)、置換アルミニウムアニオン:R(OR)Al、(但し、x、yは0以上の整数で、かつ、x+y=4)、カルボアニオン(EA)、窒素アニオン(EA)などが挙げられる。EAは水素原子または電子吸引基を示す。有機アニオンとしては特に、スルホキシル基、カルボキシル基、ホスフォキシル基およびスルホンイミド基由来のアニオンである、RSO3 、RCOO、RPO 2−、および(RO2S)2が好ましい。(ここで、Rは、水素、置換または無置換の、アルキル基C2n−1、アリール基(R’)−C5−n−、アラルキル基(R’)−C5−m−C2n−、アルケニル基R’−CH=CH−R’−、アラルケニル基(R’)−C5−n−CH=CH−R’−、アルコキシアルキル基R’−O−C2n−、アシルオキシアルキル基R’−COO−C2n−から選ばれる基であり、これらは環構造を有していてもよく、また、ヘテロ原子を含んでもよい。このRが分子内に2個以上ある場合は互いに同じであっても異なっていてもかまわない。ただし、官能基Rを一つ有するアニオンの場合はそのRが、複数の官能基Rを有する場合は、少なくとも一つが、重合性官能基を含む基であり、同様に、官能基EAを一つ有するアニオンの場合はそのEAが、複数の官能基EAを有する場合は、少なくとも一つが、重合性官能基を含む基である。前記Rにおける、R’は水素、または置換もしくは無置換の炭素数20以下のアルキル基などであり、複数ある場合は互いに異なっても良く、mは1以上5以下の整数であり、nは1以上20以下の整数である。)また前述Rの炭素上の水素原子の一部または全部がハロゲン原子に置換されているものも含まれる。
前記塩モノマーのアニオンの具体例としては、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、2−[(2−プロペニロキシ)メトキシ]エテンスルホン酸、3−(2−プロペニロキシ)−1−プロペン−1−スルホン酸、ビニルスルホン酸、2−ビニルベンゼンスルホン酸、3−ビニルベンゼンスルホン酸、4−ビニルベンゼンスルホン酸、4−ビニルベンジルスルホン酸、2−メチル−1−ペンテン−1−スルホン酸、1−オクテン−1−スルホン酸、4−ビニルベンゼンメタンスルホン酸、アクリル酸、メタクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンリン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシ−1−エタンリン酸等由来の各種アニオンが挙げられる。
本発明に用いる重合性官能基を有するオニウムカチオンと重合性官能基を有する有機アニオンとから構成される塩モノマーとしては、例えば、前記重合性官能基を有する有機アニオンの銀塩などの金属塩と、前記重合性官能基を有するオニウムカチオンのハロゲン化物とを反応させて合成できるが、目的の塩モノマーが得られるのであればこの合成方法に限定されない。
本発明に用いるイオン結合が保持された構造を有するポリマーの合成方法としては、前記塩モノマーを、その他のイオン性化合物の非存在下、単独で重合することによって、強固なイオン結合を有するポリマーを得ることができる。具体的な方法としては、塩モノマーを、メタノール、アセトニトリルなどの有機溶媒に溶解させ、必要に応じてラジカル重合開始剤を添加し、加熱、可視・紫外領域の光を照射、あるいは、電子線などの放射線を照射することによって重合することにより、所望のポリマーが得られる。前記ラジカル重合開始剤としては、加熱による方法の場合、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−イソブチロニトリル)および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシドおよびジイソプロピルパーオキシカーボネートなどの過酸化物系重合開始剤などが挙げられ、30〜150℃で加熱する方法が適用できる。光を照射する場合は、例えば、アセトフェノン、ベンゾフェノンおよび2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンなどがラジカル重合開始剤として挙げられる。ラジカル重合開始剤を使用する場合の添加量としては、モノマー中0.01〜30wt%が好ましく、0.03〜20wt%がより好ましい。合成においては、作業性を考慮し、溶媒中で重合しても良い。
また、塩モノマーを単独で重合させる以外に、ノニオン系モノマーと前記塩モノマーを共重合させることによっても、塩モノマーのイオン結合が保持された構造を有するポリマーを得ることができる。これにより、電解質としたときの強度や柔軟性などの特性を向上させることができる。具体的な反応方法としては、上記塩モノマー以外のイオン性化合物の非存在下、単独で重合する方法と同様の方法により行うことができる。ここで使用されるノニオン系モノマーとしては、メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルメチルアミンおよびジアリルエチルアミン、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ジアリルフタレートなどの重合性官能基を複数有するモノマーや、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、アクリル酸ステアリル、ジアセトンアクリルアミド、(メタ)アクリル酸1−アダマンチルおよび(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンチルなどの重合性官能基を一つ有するモノマーが挙げられる。ノニオン系モノマーと塩モノマーの組成比(ノニオン系モノマー/塩モノマーの重量比)としては、好ましくは3/97〜80〜20であり、5/95〜60/40がより好ましい。
本発明のイオン伝導性電解質組成物は、前記で得られた実質的に塩モノマーのイオン結合が保持されたポリマーに、更に、重合性官能基を有するオニウムカチオン及び重合性官能基を有する有機アニオンから構成される塩モノマーを混合してから、硬化させることによっても、実質的にイオン結合が保持されたポリマーのイオン伝導度への寄与が発現する。前記で得られた塩モノマーの重合体(ポリマー)や、ノニオン系モノマーと塩モノマーの共重合体(ポリマー)の好ましい添加量は、電解質組成物中5〜95wt%が好ましく、10〜90wt%がより好ましい。
本発明のイオン伝導性電解質用組成物には、リチウム塩などの電解質塩を添加することによって、イオン伝導性電解質が得ることができる。前記リチウム塩としては、例えば、LiPF、LiClO、LiCFSO、LiBF、LiAsF、LiN(CFSO、LiN(CSOおよびLiC(CFSOなどが挙げられ、これらを単独あるいは2種以上を混合して用いても良い。使用するリチウム塩の添加量は、電解質組成物中0.1〜90wt%が好ましく、3〜80wt%がより好ましい。
また、必要に応じて、可塑剤を添加することもできる。前記可塑剤としては、例えば、エチレンカーボネートおよびプロピレンカーボネートなどの環状炭酸エステル、エチルメチルカーボネートおよびジエチルカーボネートなどの鎖状炭酸エステルなどが挙げられ、これらは、それらの混合物を添加しても良い。この他には、常温溶融塩や難燃性電解質塩溶解剤を添加しても良い。常温溶融塩とは分子中にイオン結合を少なくとも一つ有しており、常温で液体の化合物である。難燃性電解質塩溶解剤とは、自己消火性を示し、かつ、電解質塩が共存した状態で電解質塩を溶解するのに寄与する化合物が挙げられ、一般に非水電解質電池用電解液に添加される難燃性溶媒が利用でき、リン酸エステル、ハロゲン化合物およびフォスファゼンなどが挙げられる。
本発明のイオン伝導性電解質を製造する方法の例としては、重合性官能基を有するオニウムカチオン及び重合性官能基を有する有機アニオンから構成される塩モノマーを含んで合成される実質的に前記塩モノマーのイオン結合が保持された構造を有するポリマーを含む本発明のイオン伝導性電解質組成物、リチウム塩などを、メタノールなどのアルコール類、あるいは、アセトニトリルなどの極性溶媒に溶解させた後、真空乾燥などより溶媒を除去することにより製造する方法を利用することができる。
また、ノニオン系モノマーを併用する場合や重合性官能基を有するオニウムカチオン及び重合性官能基を有する有機アニオンから構成される塩モノマーを併用する場合は、それらのモノマー、リチウム塩、重合性官能基を有するオニウムカチオン及び重合性官能基を有する有機アニオンから構成される塩モノマーを含んで合成される実質的に前記塩モノマーのイオン結合が保持された構造を有するポリマーなどを、混合した後、前記のラジカル重合開始剤を添加し、加熱、あるいは、活性光線で硬化させることにより製造する方法も挙げられる。
本発明の二次電池は、上記で得られたイオン伝導性電解質を構成要素とするものであり、前記イオン伝導性電解質の他に正極及び負極などを組み合わせて製造することができる。
本発明の電池で用いられる正極に使用される活物質としては、エネルギー密度が高く、リチウムイオンの可逆的な脱挿入に優れたリチウムを含有する遷移金属酸化物が好ましく、例えば、LiCoOなどのリチウムコバルト酸化物、LiMnなどのリチウムマンガン酸化物、LiNiOなどのリチウムニッケル酸化物、これら酸化物の混合物およびLiNiOのニッケルの一部をコバルトやマンガンに置換したものなどが挙げられる。負極活物質としては、リチウムイオンを挿入、脱離させることのできる炭素系材料が挙げられ、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、メソカーボンマイクロビーズおよびグラファイトなどが挙げられる。
本発明の高分子固体電解質を用いた二次電池を製造する方法の例としては、まず、上記LiCoOなどの正極活物質、黒鉛などの導電剤、ポリ(ビニリデンフルオライド)などの結着剤を混合して正極合剤を調製し、この正極合剤をN−メチル−2−ピロリドン中に分散させて、スラリー状の正極合剤とする。この正極合剤を、厚み20μmのアルミニウム箔などからなる正極集電体の両面に均一に塗布し、乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形することで正極が得られる。
次に、黒鉛粉末などの負極活物質と、ポリ(ビニリデンフルオライド)などの結着剤を混合して、負極合剤を調製し、この負極合剤をN−メチル−2−ピロリドン中に分散させてスラリー状の負極合剤とする。この負極合剤を、厚み15μmの銅箔などからなる負極集電体の両面に均一に塗布し、乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形することで負極が得られる。
上記のようにして得た、正極とイオン伝導性電解質と負極を貼り合わせ単層セルとした。このセルをポリエステルフィルム−アルミニウムフィルム−変性ポリオレフィンフィルムの三層構造のラミネートフィルムからなる外装体に挿入し封止して、二次電池が得られる。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
<塩モノマー1の合成>
2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸10.36g(50mmol)を水500mlに溶解し、それに炭酸銀8.28g(30mmol)を添加して、8時間攪拌し、濾過後無色透明の液を得た。この溶液をエバポレーターで濃縮し、3日間冷凍庫に静置することにより、白色板状結晶が析出した。この白色結晶を濾過により回収し、アセトンを用いて洗浄した。得られた化合物6.28g(20mmol)をメタノール/アセトニトリル(混合比:体積1/1)30mlに溶解させ、攪拌しながら市販の2−メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド4.15g(20mmol)を滴下反応させた。反応の進行とともに白色の塩化銀が析出した。滴下終了後、室温で1時間攪拌し静置した。この反応液を濾過し、塩化銀を取り除いた。得られた濾液をエバポレータで濃縮し、溶媒が完全に除去し、無色透明液状の塩モノマー1を得た。得られた塩モノマーH−NMRにより生成物の確認を行った。
<塩モノマー2の合成>
塩モノマー1の合成において、2−メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドの代わりに、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド(50wt%メタノール溶液)を13.2g(20mmol)使用する以外は同様にして無色透明液状の塩モノマー2を得た。得られた塩モノマー2はH−NMRにより生成物の確認を行った。
<ポリマー21の合成>
20gの塩モノマー1を60mlのメタノールに完全に溶解させ、溶液から脱気を行った後に、0.6gの過酸化ベンゾイルを添加し均一透明な液を得た。この溶液を80℃で10分加熱し、少し粘ちょうな透明溶液を得た。この溶液を大量のアセトンに滴下すると白色のポリマー21が析出した。このポリマーを濾過回収し、80℃で24時間真空乾燥を行った。得られたポリマー21を、H−NMRを用いて、重合性官能基の二重結合が消失し、重合が進行していることを確認した。またその他のピークは、モノマーと比較してピーク位置が変化しておらず、塩モノマーのイオン結合が電解質中で保持されていることを確認した。
<ポリマー22の合成>
20gの塩モノマー2と、10gのN,N−ジメチルアクリルアミド(以下、単官能モノマー11とする)とを、60mlのメタノールに完全に溶解させ、溶液から脱気を行った後に、0.6gの過酸化ベンゾイルを添加し均一透明な液を得た。この溶液を80℃で30分加熱し、粘ちょうな透明溶液を得た。この溶液を大量のアセトンに滴下すると白色のポリマー22が析出した。このポリマーを濾過回収し、80℃で24時間真空乾燥を行った。得られたポリマー22を、H−NMRを用いて、重合性官能基の二重結合が消失し、重合が進行していることを確認した。またその他のピークは、モノマーと比較してピーク位置が変化しておらず、塩モノマーのイオン結合が電解質中で保持されていることを確認した。
[実施例1]
乾燥アルゴン雰囲気(露点温度:−60℃以下)にて十分に乾燥した上記ポリマー21を4.4g、LiClOを0.9gそれぞれ秤量し、それを脱水メタノール10mlにより完全に溶解させた。得られた溶液をテフロン(登録商標)シート上でキャストし、室温で溶媒を除去した後に、80℃で2時間加熱し、白色半透明の膜状のイオン伝導性電解質を得た。上記で得られたイオン伝導性電解質について、交流インピーダンス法により、イオン伝導度を測定した。測定の際の周波数範囲は50Hz〜30MHz、電圧は0.5Vとした。測定の結果、室温(20℃)に於けるイオン伝導度は2.1×10−4S/cmであった。結果を表1に示す。
また、正極活物質として、LiCoOを85重量%、導電剤としての黒鉛を5重量%と、結着剤としてのポリ(ビニリデンフルオライド)を10重量%とを混合して、正極合剤を調製し、この正極合剤を、N−メチル−2−ピロリドン中に分散させて、スラリー状の正極合剤とした。この正極合剤を、正極集電体として用いる厚み20μmのアルミニウム箔の両面に、均一に塗布し、乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形することで正極を得た。
負極活物質として粉砕した黒鉛粉末を90重量%と、結着剤としてポリ(ビニリデンフルオライド)を10重量%とを混合して、負極合剤を調製し、この負極合剤を、N−メチル−2−ピロリドン中に分散させて、スラリー状の負極合剤とした。この負極合剤を、負極集電体として用いる厚み15μmの銅箔の両面に、均一に塗布し、乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形することで負極を得た。上記で得られた正極とイオン伝導性電解質と負極を貼り合わせ単層セルとし、このセルをポリエステルフィルム−アルミニウムフィルム−変性ポリオレフィンフィルムの三層構造のラミネートフィルムからなる外装体に挿入し封止して二次電池を得た。電池の組み立て後、25℃、500mAの定電流電圧充電を上限4.2Vまで2時間行い、次に500mAでの放電(1時間率放電)を終止電圧2.5Vまで行った。これを1サイクルとして充放電を100サイクル行い、1サイクル目の放電容量を100%としたときの100サイクル目の容量維持率を求めた。100サイクル後の容量維持率は、95%であった。
[実施例2]
乾燥アルゴン雰囲気(露点温度:−60℃以下)にて十分に乾燥した上記ポリマー21を2.2g、塩モノマー2を2.2g、LiClOを0.9g、ベンゾイルパーオキシドを0.015g、それぞれ秤量し、それを脱水メタノール10mlにより完全に溶解させた。得られた溶液をテフロン(登録商標)シート上でキャストし、室温で溶媒を除去した後に、80℃で2時間加熱し、白色半透明の膜状のイオン伝導性電解質を得た。実施例1と同様にしてイオン伝導度を測定した結果、室温(20℃)に於けるイオン伝導度は1.8×10−4S/cmであった。結果を表1に示す。また、実施例1と同様にして二次電池のサイクル特性を評価したところ、100サイクル後の容量維持率は96%であった。結果を表1に示した。
[実施例3]
実施例2で使用したポリマー21と塩モノマー2の代わりにポリマー21、塩モノマー2、単官能モノマー11を使用する以外は、実施例2と同様にしてイオン伝導性電解質を得た。実施例1と同様にしてイオン伝導度を測定した結果、室温(20℃)に於けるイオン伝導度は1.5×10−4S/cmであった。結果を表1に示す。また、実施例1と同様にして二次電池のサイクル特性を評価したところ、100サイクル後の容量維持率は93%であった。結果を表1に示した。
[実施例4]
実施例1で使用したポリマー21の代わりにポリマー22を使用する以外は、実施例1と同様にしてイオン伝導性電解質を得た。実施例1と同様にしてイオン伝導度を測定した結果、室温(20℃)に於けるイオン伝導度は1.9×10−4S/cmであった。結果を表1に示す。また、実施例1と同様にして二次電池のサイクル特性を評価したところ、100サイクル後の容量維持率は93%であった。結果を表1に示した。
[実施例5]
実施例2で使用したポリマー21と塩モノマー2の代わりにポリマー22、塩モノマー1を使用する以外は、実施例2と同様にしてイオン伝導性電解質を得た。実施例1と同様にしてイオン伝導度を測定した結果、室温(20℃)に於けるイオン伝導度は1.6×10−4S/cmであった。結果を表1に示す。また、実施例1と同様にして二次電池のサイクル特性を評価したところ、100サイクル後の容量維持率は94%であった。結果を表1に示した。
[比較例1]
乾燥アルゴン雰囲気(露点温度:−60℃以下)にて十分に乾燥した塩モノマー1を4.4g、LiClOを0.9gそれぞれ秤量し、それを脱水メタノール10mlにより完全に溶解させた。得られた溶液をテフロン(登録商標)シート上でキャストし、室温で溶媒を除去した後に、80℃で2時間加熱し、白色半透明の膜状のイオン伝導性電解質を得た。実施例1と同様にしてイオン伝導度を測定した結果、室温(20℃)に於けるイオン伝導度は8.3×10−5S/cmであった。結果を表1に示す。また、実施例1と同様にして二次電池のサイクル特性を評価したところ、100サイクル後の容量維持率は75%であった。結果を表1に示した。
Figure 2006236933
本発明によれば、優れたイオン伝導性を示すイオン伝導性電解質を提供でき、これは、性能に優れた二次電池に適用できる。また、この電解質は、キャパシタやエレクトロクロミック素子等、電気化学素子全般へも適用可能である。

Claims (5)

  1. 重合性官能基を有するオニウムカチオン及び重合性官能基を有する有機アニオンから構成される塩モノマーを含んで重合されたポリマーを含むイオン伝導性電解質用組成物であって、前記ポリマーは、実質的に前記塩モノマーのイオン結合が保持された構造を有することを特徴とするイオン伝導性電解質用組成物。
  2. 前記ポリマーは、ノニオン系モノマーを含んで重合されたものである請求項1に記載のイオン伝導性電解質用組成物。
  3. 前記イオン伝導性電解質用組成物は、さらに、重合性官能基を有するオニウムカチオン及び重合性官能基を有する有機アニオンから構成される塩モノマーを含むものである請求項1または2に記載のイオン伝導性電解質用組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のイオン伝導性電解質用組成物で構成されることを特徴とするイオン伝導性電解質。
  5. 請求項4に記載のイオン伝導性電解質を構成要素とすることを特徴とする二次電池。
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