JP2006236224A - 料金収受システム、車載器、icカード、料金収受方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】均一料金の課金形態をとる上で、ICカードを入換えるような不正行為を防止しつつ短区間利用割引や乗継割引などの割引サービスを実現する。
【解決手段】この料金収受システムは、有料道路に車両が進入または退出する料金所に設置され、車両に搭載された車載器6から前回利用した料金所番号と今回利用のカードIDと車載器6に予め保存しておいた挿抜前のカードIDとを取得する情報取得手段としてのアンテナ装置42aと、有料道路の各料金所(自料金所)を基点とした割引対象料金所番号を記憶した料金テーブル30と、この料金テーブル30に記憶されている割引対象料金所番号に車載器6から取得した前回利用の料金所番号が合致し、かつ車載器6から取得した今回利用のカードIDと車載器6に予め保存しておいた挿抜前のカードIDとが一致した場合、通行料金を割引金額で課金する車線制御装置41とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば有料道路、有料橋などの有料の通行路に導入される料金収受システム、車載器、ICカード、料金収受方法に関する。
有料道路における渋滞緩和の一つの手段として、ノンストップ自動料金収受システム(以下ETC(Electronic Toll Collection)システムと称す)が実用化されている。
ETCシステムは、料金所の各車線(レーン)に設置された、車両の進入や発進を検知するセンサ装置、車載器との無線通信を行うアンテナ装置、車両の発進を制御する発進制御装置、各機器の状態を監視する車線監視盤、これらの総合的な制御及び、ETC車両の通行料金を計算・課金する車線制御装置等から構成されるシステムである。
通行料金を収受する手段としては、ICカードをセットした車載器を搭載した車両が料金所に進入したことをきっかけに、車載器−アンテナ装置間で無線通信を行い、車線制御装置が、車載器から取得した車両情報等を基に通行料金を徴収(課金処理)する。これにより、通行車両は、料金支払いのために料金所に一旦停止すること無く料金所を通過することができる。
このようなETCシステムには、車両が有料道路を通行した距離に応じた課金を行う対距離制のシステムと、有料道路を利用する際に一定額の通行料金を徴収する定額制のシステム(均一料金システム)とがある。均一料金システムは、有料道路を利用する際の通行料金が一定額のシステムであり、入口料金所あるいは出口料金所のいずれかで一定額の料金を支払うことで道路を利用できる。
ところで、均一料金のシステムを導入している有料道路の中には、出入口(の料金所)がいくつもあるケースがある。この場合、車両が有料道路の初めの料金所から進入し次の料金所から退出するといった短区間の利用でも定額、最後の料金所で退出しても定額であり、進入から退出までの区間が遠いほど、ドライバーとしては得をした気分になる。
その反面、隣接の料金所毎(区間毎)に乗り降りをしなければならないような場合、一回の乗り降り毎に定額の料金が徴収されてしまうため、このような用途には高上がりとなる。
さらに、目的の料金所の進行方向の出口(例えば下り車線)だけが混雑(渋滞)しているような場合、渋滞を避けるために上記同様にわざわざ次の料金所まで乗り越してその料金所から戻り、目的の料金所の逆側の出口(例えば上り車線)から降りることもある。
また、均一料金の有料道路において、運営元の都合(保守工事など)や事故の処理のために、ある区間が通行止になるケースがある。
このような場合、従来型の通行券方式の料金収受システム、つまり有料道路の入口あるいは出口の料金所で通行券と現金の受け渡しで料金を徴収するシステムでは、通行止となる区間の手前の料金所で車両を有料道路から退出させる際に、料金所の収受員が証明書などを配布し、通行止区間の先の料金所から車両が有料道路に進入する際に、その証明書をドライバーが収受員に見せることで通行料金を割り引く乗り継ぎ割引サービスが行われる。また、短区間の利用の際に通行料金を割り引く短区間利用割引サービスも考えられる。
均一料金の課金形態をとる有料道路において、ETCシステムのICカードを利用して通行料金の割引を行う先行技術としては、例えば予め割引有効範囲の料金所の情報を記憶しておき、車載器から取得した前回利用の料金所情報と比較して利用料金について割引を有効とする範囲をチェックして、割引有効範囲と確認された場合に通行料金を割り引いて課金する料金収受システムがある(例えば特許文献1参照)。
特開2002−216182号公報
従来の料金収受システムの場合、ICカードに保持されている通行履歴の中の前回利用料金所情報(料金所番号と時刻など)と今回の料金所情報とを比較して割引可否を判定するだけであり、それ以外に、例えば料金所通過後の車載器のデータとICカードのデータとの整合性は行っておらず、途中でICカードの入換えが可能である。
また、対距離料金の有料道路の場合は、料金所通過時に有料道路進入情報や車載器IDをICカードに書き込んでいるため、ICカードの入換えは可能であるものの不正は困難となっている。
このように均一料金の課金形態をとる料金収受システムにおいては、料金所通過後に車載器のデータとICカードのデータとの整合性をとっていないこと、割引料金の適用判定に料金所情報を利用していることから、割引非対象の入口または出口料金所を通過したにも関わらず割引対象入口または出口料金所通過済のICカードに入換えることが可能であり、不正に割引料金での通行が可能となるという問題があった。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、有料道路の通行料金を均一料金で徴収する課金形態をとる上で、ICカードを入換えるような不正行為を防止しつつ短区間利用割引や乗継割引などの割引サービスを実現できる料金収受システム、車載器、ICカード、料金収受方法を提供することを目的としている。
上記した目的を達成するために、本発明の料金収受システムは、通行料金を支払うためのICカードを挿抜自在に装着した車載器を搭載した車両が有料道路の料金所またはチェックバリアを通過する際に前記車載器から前記ICカードの情報を取得して通行料金を収受する料金収受システムにおいて、前記有料道路の料金所またはチェックバリアに設置され、前記車載器より前回利用した料金所情報と前記ICカードが挿抜された際に前記車載器に予め保存しておいたカード挿抜前後のカード固有情報とを取得する情報取得手段と、前記有料道路の各料金所を基点とした割引対象の料金所情報を記憶した割引対象料金所情報記憶手段と、前記情報取得手段が前記車載器より取得したICカード挿抜前後のカード固有情報が一致し、かつ前記情報取得手段が前記車載器から取得した前回利用の料金所情報が、前記割引対象料金所情報記憶手段に登録された割引対象の料金所情報に該当した場合、割引料金を適用して課金処理する手段とを具備したことを特徴とする。
上記料金収受システムにおいて、課金処理を行った料金所を通過した場合、未通過を示す通過情報を前記車載器に記憶する一方、有料道路に進入する料金所および所定の割引対象料金所を通過した場合、通過済みを示す通過情報を前記車載器に記憶する手段を具備したことを特徴する。
本発明の車載器は、有料道路を利用する車両に搭載され、通行料金を支払うためのICカードを挿抜自在に装着し、前記車両が有料道路の料金所またはチェックバリアを通過する際に前記ICカードから予め読み出しておいたカード固有情報を路側機へ送信して通行料金を支払う車載器において、前記ICカードに記憶されていたカード固有情報を取得するカード固有情報取得手段と、前記カード固有情報取得手段より取得されたカード固有情報を記憶するための第1及び第2の記憶手段と、前記料金所またはチェックバリアを通過済みか未通過かを示す通過情報を記憶する通過情報記憶手段と、前記ICカードが装着されたとき、前記通過情報記憶手段の通過情報を確認し、通過済みの場合、前記第1記憶手段にカード固有情報を記憶する一方、未通過の場合は、前記第1及び第2の記憶手段にカード固有情報を記憶する手段とを具備したことを特徴とする。
本発明の車載器は、有料道路を利用する車両に搭載され、通行料金を支払うためのICカードを挿抜自在に装着し、前記車両が有料道路の料金所またはチェックバリアを通過する際に前記ICカードから予め読み出しておいたカード固有情報を路側機へ送信して通行料金を支払う車載器において、前記ICカードに記憶されていたカード固有情報を取得するカード固有情報取得手段と、前記カード固有情報取得手段より取得されたカード固有情報を記憶するための第1及び第2の記憶手段と、前記料金所またはチェックバリアを通過済みか未通過かを示す通過情報が記憶された通過情報記憶手段と、前記ICカードが装着されたとき、前記通過情報記憶手段の通過情報を確認し、通過済みの場合、前記第1記憶手段にカード固有情報を記憶する一方、未通過の場合は、前記第1及び第2の記憶手段にカード固有情報を記憶する手段と、前記第1及び第2の記憶手段にそれぞれ記憶されたカード固有情報を比較し、不一致の場合、その旨を報知する手段とを具備したことを特徴とする。
本発明のICカードは、有料道路を利用する車両に搭載された車載器に挿抜自在に装着され、前記車両が有料道路の料金所またはチェックバリアを通過する際に前記車載器によりカード固有情報が読み出されて通行料金を支払うICカードにおいて、出口割引の対象となる所定の入口料金所で課金処理した結果として前記車載器が得た割引対象の料金所情報を記憶する割引対象料金所情報記憶手段を具備したことを特徴とする。
本発明の料金収受方法は、通行料金を支払うためのICカードを挿抜自在に装着した車載器を搭載した車両が有料道路の料金所またはチェックバリアを通過する際に前記車載器から前記ICカードの情報を取得して通行料金を収受する料金収受方法において、前記有料道路の料金所またはチェックバリアにおいて、前記車載器より前回利用した料金所情報と前記ICカードが挿抜された際に前記車載器に予め保存しておいたカード挿抜前後のカード固有情報とを取得する情報取得ステップと、前記情報取得ステップで前記車載器より取得したICカード挿抜前後のカード固有情報が一致し、かつ前記情報取得ステップで前記車載器から取得した前回利用の料金所情報が、予め登録された割引対象の料金所情報に該当した場合、割引料金を適用して課金処理するステップとを有することを特徴とする。
本発明では、車載器より取得したICカード挿抜前後のカード固有情報が一致し、かつ車載器から取得した前回利用の料金所情報が、予め登録された割引対象の料金所情報に該当した場合、割引料金を適用して課金処理する。それ以外では通行料金の割引を適用しない。
以上説明したように本発明によれば、有料道路の通行料金を均一料金で徴収する課金形態をとる上で、ICカードを入換えるような不正行為を防止しつつ短区間利用割引や乗継割引などの割引サービスを実現できる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は有料道路において短区間利用割引サービスを行う際の1つの形態を示す図、図2は有料道路において乗継割引サービスを行う際の1つの形態を示す図である。
図1に示すように、この有料道路は、直線的な道路であり、有料道路には、複数の入口料金所A,Bと出口料金所Cが配置されている。各料金所は、例えば入口料金所Aから車両の進行方向に入口料金所B→出口料金所Cという順で設置されている。
入口料金所Aと出口料金所Cとの区間距離は一定以上の距離があるのに対して、入口料金所Bと出口料金所Cとの区間距離は一定の距離以下であり、入口料金所Bから進入した車両が出口料金所Cで退出する場合は通行料金を割引する対象とされている。
この有料道路は、車両が有料道路を利用する際に一定額(例えば600円などの均一料金)を有料道路の入口料金所Aまたは入口料金所Bで徴収する課金形態(以下均一システムと称す)をとるものである。
この例の有料道路において、入口料金所Aまたは入口料金所Bにて車両が一定額(600円)を支払った後、出口料金所Cで退出する場合に、出口料金所Cにて、割引対象の入口料金所Bから進入した車両に対してのみマイナス課金、例えば200円などを収受済み料金より減額(−200円)することで、利用者が短区間だけでも有料道路を利用し易くすることができる。すなわち、この例は、有料道路の出口で、近隣の入口で支払った通行料金のうちの一部を払い戻す短区間利用割引サービスを実現する場合の例である。
図2に示すように、この有料道路は、コの字形状の道路であり、有料道路には、複数の入口料金所D,F,Gと乗継出口の料金所E(以下乗継出口料金所Eと称す)が配置されている。各料金所は、例えば入口料金所Dから車両の進行方向に出口料金所E→入口料金所F→入口料金所Gという順で設置されている。入口料金所D,Fは、通常の入口料金所である。入口料金所Gは、有料道路を乗継出口料金所Eから一度退出した車両が再入場する際は乗継入口料金所として機能し、それ以外の車両に対しては通常の入口料金所として機能する。
この有料道路は、車両が有料道路を利用する際に一定額(例えば600円などの均一料金)を有料道路の入口料金所D,F,Gのいずれかで徴収する均一システムをとるものである。
有料道路の乗継出口料金所Eから入口料金所Fまでの区間において、工事のため通行止めとしたり渋滞が発生したことで、有料道路を運営する側で乗継割引サービスを実施するものとする。
このように乗継割引サービスは、有料道路のある区間が工事中や渋滞のため有料道路をその区間の前の出口料金所で一度降りてその区間を過ぎたところの別の入口料金所から有料道路内に入る必要がある場合に、乗継出口料金所にて出口通過情報(出口退出時刻など)を含む出口情報(出口処理結果の情報)をICカードに記録し再進入する乗継入口料金所にてICカードに記録されている直前の出口情報の正当性を判定し、出口情報の正当性が確認され、かつ直前に乗継出口料金所から退出した車両についてのみ通常の均一料金より安い割引料金(例えば300円など)を課金するサービスである。
上記各サービスを実現するために、有料道路の入口料金所および出口料金所には、車両に搭載される車載器に設置されたICカードの情報を読み出し、その情報を基に料金収受処理を行い、その処理結果をICカードに書き込むことで、現金を用いない料金徴収処理を行う料金収受システムが設置されている。なお、有料道路には入口料金所および出口料金所の他にチェックバリアなどのチェックポイント(ルートチェックに特化した料金所といっても良い)が設けられており、ここでもICカードに通過情報などが書き込まれる。
図3に示すように、料金収受システムは、有料道路の入口及び出口の料金所の各料金収受用の車線(以下レーンと称す)に設置された料金所機器としてのETC路側機器(以下路側機と称す)と、車線監視盤45、料金収受端末46などのブース内機器と、料金計算所に設置されたデータ処理装置47と、車両に搭載されたETC車載器6(以下車載器6と称す)と、この車載器6にセットされたICカード7a、または自身が無線機能を備えた非接触式のICカード7bのいずれか一方とから構成されている。
すなわち、この料金収受システムは、通行料金を支払うためのICカード7aを挿抜自在に装着した車載器6を搭載した車両が有料道路の料金所またはチェックバリアを通過する際に車載器6からICカード7aのカード情報と車載器情報を取得して通行料金を収受するものである。
車載器6は、通行料金を支払うためのICカード7aを挿抜自在に装着し、車両が有料道路の料金所またはチェックバリアを通過する際にICカード7aから予め読み出しておいたカード情報を路側機へ送信して通行料金を支払う処理(課金処理)を行うものである。車載器6の内部構成の説明については図4で詳述する。
ICカード7aおよびICカード7bには、例えばEEPROMなどの不揮発性のメモリと、このメモリに対する情報の書込み及び読出しを制御する制御部(CPUなど)とが備えられている。詳しくは、図5、図6で説明する。
ICカード7aおよびICカード7bのメモリには、予め利用者が有料道路を利用したときの支払い(決済)に関する情報とカードを特定または識別するための識別情報としてのICカード契約情報(カードIDなど)が記憶されている他、有料道路を利用する毎に路側機から送信された課金情報、料金所情報、通過時刻などが車載器6によって記憶される。
ICカード7aおよびICカード7bの制御部は、車両が料金所を通過した時刻の情報を入口情報または出口情報としてメモリに記憶する。また、制御部は、車両が前回利用した入口情報または出口情報を含むカード情報をメモリから読み出して車載器6に渡す。車載器6は、ICカードより受け取ったカード情報を記憶しておき、路側機と通信可能になったときに路側機へ送信する。制御部は、路側機の側で処理した結果の情報を車載器6を通じて受け取りメモリに記憶する。
路側機は、車線制御装置41、アンテナ装置42a,42b、センサ装置43、発進制御装置44などである。センサ装置43は、料金所の各車線(レーン)入口、途中、出口などに設置され、車両の進入やレーン内の位置、発進を検知するものである。
アンテナ装置42aは、センサ装置43によって検知された車両の中でETC車両の車載器6と無線通信を行い、ICカード7aから車載器6を通じてカード情報を取得、および車載器6を通じてICカード7aへ情報を書き込むものである。
アンテナ装置42bは、ICカード7bと無線通信を行い、ICカード7bからカード情報を取得、およびICカード7bへ情報を書き込むものである。
発進制御装置44は、レーンに進入し車線制御装置41に通過を許可された車両に対してレーンの出口を開放する一方、料金収受処理の過程で問題のある車両に対してレーンの出口を閉鎖するなど、レーンからの車両の発進許可/発進不許可(停止)を制御するものである。
車線監視盤45は、各機器の状態を監視し、異常が発生したときに係員に通知したり、料金テーブルの更新などのイベント発生時に各車線制御装置41へ、更新情報を配信するものである。
料金収受端末46は、ICカード7a,7bを持たない利用者、またはカード処理異常となった場合に回数券や現金のやりとりにより収受員が車両の運転者などから通行料金を収受するための料金計算、レシート発行などを行う装置である。
車線制御装置41は、料金所の各レーン毎に設置される機器であり、ETC運用処理機能、ICカード処理機能、オンライン通信処理機能、監視制御処理機能、セキュリティ処理機能などを備えており、アンテナ装置42a,42b、センサ装置43、発進制御装置44、車線監視盤45等の総合的な制御とETC車両の通行料金の計算・課金(料金収受処理)を行うものである。
車線制御装置41は、課金処理を行った料金所を通過した場合、「未通過」を示す通過情報を車載器6に記憶する一方、有料道路に進入する入口料金所および所定の割引対象料金所(例えば乗継出口料金所など)を通過した場合、「通過済み」を示す通過情報を車載器6に記憶する。
車線制御装置41及びアンテナ装置42aは、有料道路の料金所またはチェックバリアのレーンに設置されるものであり、ここを通過する車両の車載器6より前回利用した料金所情報とICカード7aが挿抜された際に車載器6に予め保存しておいたカード挿抜前後のカード情報とを取得する情報取得手段として機能する。
ICカード処理機能としては、ICカード7bから得たカード情報と自身のメモリにある情報(料金テーブルなど)とを基に料金収受処理を行いその結果で発進制御装置44の開閉制御を行う機能である。また、レーンに進入した車両がETC車ではあるものの機器の故障あるいは無線障害などのために車載器6との無線通信が不可能な場合に、運転者が車載器6からICカード7aを取り出して収受員に手渡し、収受員がそのICカード7aを料金収受端末46にセットして料金収受処理を行った結果の通知を受けて発進制御装置44の開閉制御を行う機能である。
また、車線制御装置41は、CPUなどの制御部と、メモリなどの記憶部とを備えており、料金収受端末46、データ処理装置47とのI/F機能を有し、ETC進入車両情報及び処理状態、課金結果、集計データ等のデータ送受信を行う。
車線制御装置41のメモリには、料金テーブル30が設定されている。この料金テーブル30には、普通車、大型車などの車種毎に一定の通行料金と、この料金所(自料金所)を基点とした他の料金所との関係(料金所が割引対象か否か)による割引料金とが登録されている。車線制御装置41が配置されている料金所が入口料金所の場合は、自料金所が通常の入口か割引対象の入口かを示す情報が料金テーブル30に設定されている。
この例では、車両が有料道路の乗り継ぎのため退出する料金所が出口料金所Eであり、出口料金所Eを退出した車両が入口料金所Gから入場する場合にのみ割引料金が適用されるよう乗継入口料金所Gの車線制御装置41のメモリに、出口料金所Eの料金所番号が割引対象の乗継出口料金所として予め登録されている。それ以外の入口料金所では、割引対象料金所の登録がなされていないため割引料金は適用されない。また短区間利用割引を行う出口料金所の車線制御装置41のメモリには、割引対象となる入口料金所番号が登録されている。つまり、この料金テーブル30は、有料道路の各料金所を基点とした割引対象の料金所情報としての料金所番号を記憶した割引対象料金所情報記憶手段である。
料金テーブル30に設定されている基本料金として、車種が普通車の場合の通行料金は、利用距離に関係無く例えば¥600などの一定額であり、大型車の通行料金は、利用距離に関係無く¥1200などの一定額である。また、割引料金として、例えば乗継割引などの場合、300円などが登録され、短距離利用割引の場合、払い戻し額として200円などが登録されている。
車線制御装置41は、アンテナ装置42aが車載器6より取得したICカード挿抜前後のカード情報が一致し、かつアンテナ装置42aが車載器6から取得した前回利用の料金所情報が、料金テーブル30に登録された割引対象の料金所情報に該当した場合、割引料金を適用して課金処理する。
図4に示すように、車載器6は、有料道路の出口及び入口の路側機(アンテナ装置42a)と無線通信を行うアンテナ14と、アンテナ14を介した情報の送受信制御を行う無線制御部84と、車両の搭乗者に対する操作案内や料金等を表示する表示部および複数のボタンからなる表示操作部90と、ICカード7aの情報をインタフェース部78を介して読み取り・書き込みを行うICカード処理部82と、車載器全体の制御を行う制御部86と、ICカード7aから読み取ったカード情報(ICカード固有の識別情報であるカードID、通行履歴情報、前回通行時料金所番号等)と予め設定されている車載器情報(車載器を識別(特定)するための固有情報としての車載器ID、搭載車両の車種を特定する車種要因情報等)を記憶するメモリ80とから構成されている。
アンテナ14は、ICカード7aに記憶されていたカード情報を取得するカード固有情報取得手段としての機能する。
メモリ80には、車両の車種を特定する車種特定要因情報として、例えば車両の長さ、車色、軸数、重量、用途および特徴情報や車両固有に付与されている情報(車両のナンバープレート情報等)が登録されている。
車載器6にICカード7aが装着(セット)されると、ICカード内部のカード情報が車載器6に読み込まれ、メモリ80に一次記憶される。このカード情報は、路側機との無線通信時に車載器6のメモリ80に予め登録されている車種特定要因情報および車載器情報と共に送信される。この車載器6は、有料道路の料金所の入口あるいは出口に設置されている路側機と無線通信を行い、路側機へ各種情報を送信し、路側機から受信された処理結果の情報を自身のメモリ80とICカード7aに記憶するものである。
メモリ80には、図7(A)〜図7(C)に示すように、アンテナ14により取得されたカード情報を記憶するための第1の記憶手段(通常処理用エリア71)及び第2の記憶手段(不正防止用エリア73)と、各料金所を通過時の通過情報(通過済み、未通過など)を記憶する第3の記憶手段(料金所通過情報エリア75)などの複数の情報保持エリア(記憶エリア)が設けられている。
通常処理用エリア71は、ICカード7aからアンテナ14がカード情報を取得する毎に情報が随時書き換えられるカード情報処理のための記憶エリアである。不正防止用エリア73は、カード装着時に料金所未通過の場合にICカード7aから取得したカード情報が保存されるカード情報保持エリアである。
料金所通過情報エリア75は、入口料金所から有料道路内に新たに進入するとき、および所定の割引対象料金所(乗継出口料金所Eなど)から退出したときに「通過済み」を示すフラグが記憶される。
料金所通過情報エリア75は、例えば図7(A)に示すように、料金所通過前にICカード7aが挿入されたとき、及び通常の出口料金所から退出したとき、つまり一般道でのICカード7a装着時には制御部86により「未通過」を示すフラグが記憶される。
また、例えば図7(B)に示すように、割引非対象の入口料金所通過時または乗継出口料金所通過時、つまり一般道から有料道路内に進入したときと乗継出口退出時に制御部86により「通過済み」を示すフラグが記憶される。
さらに、例えば図7(C)に示すように、有料道路内に進入した後にICカード7aが挿抜されたとき、つまり料金所通過後にICカード7aが入換えられたときには、制御部86によって通常処理用エリア71にだけ、入換えられたICカード7aのカード情報が記憶される。
図5に示すように、ICカード7aには、情報を記憶・読み出し可能なフラッシュメモリ97、車載器6のインタフェース部78との間でデータのやり取りを行うインタフェース部98と、このインタフェース部98およびフラッシュメモリ97を制御するCPU99とが設けられている。インタフェース部78は、カード接続用の電極を有しており、この電極とICカード7aの電極とが接触することで互いが接続されて通信が可能になる。つまりこのICカード7aは接触型のICカードである。
フラッシュメモリ97には、例えばICカード7aがクレジットタイプであれば、カード情報の1つとしてICカード契約情報が記憶されている。ICカード契約情報は、契約者の金融機関情報(銀行の口座番号等)、特定の割引を適用するか否か等を示す特殊契約情報、および契約の有効期限等、有料道路の利用料金を引き落とすための決済情報、ICカード7aを特定するためのカード固有情報であるカードIDなどである。カード情報は、車両が料金所の入口ゲート(複数の入口車線のいずれか1つ)を通過する際に、車載器6を通じて路側機へ車載器情報と共に送信される。また、送信したカード情報の応答として路側機から返信されてきたゲート通過時刻、料金所ゲートを特定するためのゲート番号(料金所に入口車線と出口車線がそれぞれ1つしかない場合は料金所番号そのものとなる)、車両の車種等の通行履歴情報がカードIDに関連付けられてフラッシュメモリ97に記憶される。入口ゲートとは車両通過用に複数列設された入口車線からなる入口処理のためのゲートを言い、料金所番号に枝番が付されたものである。
フラッシュメモリ97は、図7(A)〜(C)に示すように、割引対象料金所情報記憶手段としての通行履歴情報記憶エリア96を有している。通行履歴情報記憶エリア96には、例えば図7(A)に示すように、料金所通過前に、前回通過時の料金所番号が記憶されている。また、通行履歴情報記憶エリア96には、図7(C)に示すように、出口割引の対象となる所定の入口料金所で課金処理した結果として車載器6が得た割引対象の料金所番号等が記憶される。
ICカード7aのCPU99は、ICカード7aが車載器6に装着されると、車載器6のICカード処理部82を介して制御部86と信号のやり取りを行い、ICカード7aが装着される車載器6の正当性を確認して初めて車載器6側のメモリ80にフラッシュメモリ97に記憶されているカード情報を送る。
図6に示すように、ICカード7bには、フラッシュメモリ61、カード基材の表面に回巻して形成されたアンテナ63、マイクロプロセッサユニット65(以下MPU65と称す)などを備えている。
フラッシュメモリ61とMPU65はICチップとして一体形成されている。フラッシュメモリ61には、カードID番号等のカード固有の識別情報と、プリペイド金額情報(支払い可能な残額情報)、通行履歴情報、前回通行時料金所番号などがカード情報として記憶されている。通行履歴情報には、入口および出口の処理の際に特定された車両のナンバープレート番号等の車両情報、判別された車両の車種情報、入口で処理された入口情報、出口で処理された出口情報等の少なくとも1つが含まれている。入口情報は、入口IC名、入口ゲート番号、入口通過時刻、カード判定結果等である。出口情報は、出口IC名、出口ゲート番号、出口通過時刻、課金データ(引き去り額、払い戻し額)などある。フラッシュメモリ61には、有料道路を利用するたびに支払い結果のデータを加算して集計したデータが利用履歴として記憶される。
以下、この料金収受システムの動作を説明する。なお、この料金収受システムが適用される有料道路は、図1の例と図2の例があるが、これらを共通に処理するものである。
まず、車両において、車載器6にICカード7aがセットされたときの車載器6の動作を説明する。ICカード挿入時の車載器6の動作としては、カード装着時点ではカード情報の読み込みまでを行いICカード7a自体の不正判定は行わない場合の第1の動作例と、カード入替え(挿抜)時のICカード7aの不正判定を行う場合の第2の動作例との2つがある。
第1の動作例の場合、ICカード7aが車載器6にセットされると、車載器6の制御部86は、ICカード7aからカード情報を取得し(図8のstep101)、メモリ80に展開する。カード情報には少なくともICカード契約情報(カードID、有効期限など)が含まれている。
制御部86は、ICカード7a装着時にICカード7aから取得したカード情報に含まれるカードIDをキーにしてメモリ80の料金所通過情報を確認する(step102)。
この確認の結果、メモリ80の料金所通過情報が「未通過」となっていた場合(step102の「未通過」)、制御部86は、ICカード7aから取得したカード情報をメモリ80の通常処理用エリア71と不正防止用エリア73にそれぞれ保存する(step103)。
また、上記確認の結果、メモリ80の料金所通過情報が「通過済み」となっていた場合(step102の「通過済み」)、制御部86は、入換えられたICカード7aから取得したカード情報をメモリ80の通常処理用エリア71にだけ保存する(step104)。
第2の動作例の場合、ICカード7aが車載器6にセットされると、車載器6の制御部86は、ICカード7aからカード情報を取得し(図9のstep201)、メモリ80に展開する。
制御部86は、ICカード7aから取得したカード情報に含まれるカードIDをキーにしてメモリ80の料金所通過情報を確認する(step202)。
この確認の結果、メモリ80の料金所通過情報が「未通過」となっていた場合(step202の「未通過」)、制御部86は、ICカード7aから取得したカード情報を通常処理用エリア71と不正防止用エリア73に保存する(step203)。
また、確認の結果、メモリ80の料金所通過情報が「通過済み」となっていた場合(step202の「通過済み」)、制御部86は、入換えられたICカード7aからカード情報を取得し(step204)、取得したカード情報を通常処理用エリア71に保存する。
カード情報を通常処理用エリア71に保存した後、制御部86は、通常処理用エリア71に保存したカード情報に含まれるICカード契約情報、例えばカードIDなどと、不正防止用エリア73に保存されていたカード情報に含まれるICカード契約情報、例えばカードIDなどとを比較する(step205)。なお比較はカードID以外に有効期限などのICカード契約情報をすべて含めて行っても良い。
この比較の結果、互いが一致した場合(step205の一致)、制御部86は、次のイベント発生までそのまま待機する一方、互いが不一致の場合(step205の不一致)、使用不可を示す音声案内および/または表示操作部90にメッセージの表示を行う。音声案内の具体的手段としては、圧電ブザーなどを用いてビープ音を発生させても良く、また音声ICとアンプ、スピーカなどで言葉のメッセージを音声発生しても良い。
次に、図10を参照して入口料金所の料金収受システム(車線制御装置)の動作を説明する。
車線制御装置41に電源を投入すると、車線制御装置41は、初期設定処理(イニシャライズ処理など)を行い、料金テーブル30を参照して自料金所が通常の入口か割引対象入口(乗継入口)かを判定する(step601)。
自料金所が通常の入口の場合(step601の通常入口)、車線制御装置41は、料金テーブル30の通常の料金(一定額)を参照して料金収受動作を行う。
また、自料金所が割引対象の乗継入口の場合(step601の乗継入口)、車線制御装置41は、乗継入口として動作するようになる。
車線制御装置41が起動した後、有料道路に入る車両がレーンに進入すると、センサ装置43によって車両が検知されて、アンテナ装置42aから車両に対する無線通信が開始される。
ここで、車両がETC車であれば、車両に搭載された車載器6から応答が返されるので、車線制御装置41は、自レーンに進入した車両をETC車として認識し、車載器6とアンテナ装置42a間でのデータ通信処理(データの授受)により、ICカード7aのカード情報を含む車載器情報を取得する(step602,step603)。
この際、車線制御装置41は、車載器情報として、通常処理用エリア71のカード情報と不正防止用エリア73のカード情報とを取得する。
なお、車両がETC車で無いか、あるいは無線通信機能に障害が発生しているためアンテナ装置42aの無線エリア内で応答が返信されてこない場合、ICカード7bでの処理か、または収受員対応での処理となるため、この場合、車線制御装置41は、発進制御装置44にレーンの出口の閉鎖を指示し、この指示により、発進制御装置44は、レーンの出口のゲートを閉める。
データ通信処理は、車載器6からETC車であることを示す車載器情報を送信し、その車載器情報を車線制御装置41が受信する処理である。この車載器情報には、車両の車種を特定するための車種要因情報と、前回利用した料金所の情報(料金所番号、通過時刻、課金額など)が含まれている。
乗継入口の車線制御装置41は、車載器6から取得した通常処理用エリア71のカード情報と不正防止用エリア73のカード情報とを比較する(step604)。
この比較の結果、互いのエリアのカード情報が一致した場合(step604の一致)、車線制御装置41は、車載器6から取得したカード情報に含まれる通行履歴情報を基に直前に利用した出口料金所が割引対象か否かを確認する(step605)。例えば通行履歴情報に含まれる前回通過時の料金所番号が料金テーブル30に設定されている割引対象料金所として登録されていた場合、割引対象とする。
この確認の結果、直前に利用した出口料金所が割引対象の料金所の場合(step605の割引対象)、車線制御装置41は、車載器情報に含まれる車種特定要因情報を用いて車種を特定し(step606)、料金テーブル30の該当車種に応じた割引料金を割り出し課金する(step607)。
車種に応じた通行料金の割り出しとは、均一料金といえども車両の種類(普通車と大型車)によって一定額に設定されている通行料金が異なるためである。
一方、自料金所が通常入口の場合、および上記step604の比較処理の結果が不一致の場合(step604の不一致)、車線制御装置41は、車載器情報に含まれる車種特定要因情報を用いて車種を特定し(step608)、料金テーブル30の該当車種に応じた通常の料金を割り出し課金する(step609)。
課金後、車線制御装置41は、車載器6のメモリ80の料金所通過情報エリア75に「通過済み」を書き込む(step610)。
また、車線制御装置41は、自身のメモリに設定されている自料金所番号を車載器6へ送信し、ICカード7aのフラッシュメモリ97に、通行履歴情報として自料金所番号を書き込ませる(step611)。
次に、図11を参照して出口料金所の料金収受システム(車線制御装置)の動作を説明する。
出口料金所の場合、車線制御装置41に電源を投入すると、車線制御装置41は、初期設定処理(イニシャライズ処理など)を行い、料金テーブル30を参照して自料金所が割引対象出口か乗継出口)かを判定し(step501)、この判定結果に応じた処理を実行するようになる。
車線制御装置41が起動した後、有料道路から退出する車両が出口料金所のレーンに進入すると、センサ装置43によって車両が検知されて、アンテナ装置42aから車両に対する無線通信が開始される。
ここで、車両がETC車であれば、車両に搭載された車載器6から応答が返されるので、車線制御装置41は、自レーンに進入した車両をETC車として認識し、車載器6とアンテナ装置42a間でのデータ通信処理(データの授受)により、ICカード7aのカード情報を含む車載器情報を取得する。データ通信処理は、車載器6からETC車であることを示す車載器情報を送信し、その車載器情報を車線制御装置41が受信する処理である。この車載器情報には、車両の車種を特定するための車種要因情報と、前回利用した料金所の情報(料金所番号、通過時刻、課金額など)が含まれている。
この際、車線制御装置41は、車載器情報として、通常処理用エリア71のカード情報と不正防止用エリア73のカード情報と通行履歴情報とを取得する。
なお、車両がETC車で無いか、あるいは無線通信機能に障害が発生しているためアンテナ装置42aの無線エリア内で応答が返信されてこない場合、ICカード7bでの処理か、または収受員対応での処理となるため、この場合、車線制御装置41は、発進制御装置44にレーンの出口の閉鎖を指示し、この指示により、発進制御装置44は、レーンの出口のゲートを閉める。
自料金所が割引対象の出口の車線制御装置41は(step501の割引出口)、車載器6との無線通信により得られた車載器情報に含まれる通行履歴情報と予めメモリに設定されている料金所の情報(割引対象入口料金所番号)を基に直前の入口料金所が割引対象か否かを判定する(step502)。
この判定の結果、自料金所が割引対象の出口の場合(step502の割引対象)、車線制御装置41は、車載器6から取得した車載器情報に含まれる通常処理用エリア71のカード情報と不正防止用エリア73のカード情報とを抽出し(step503)、互いのエリアのカード情報を比較する(step504)。
この比較の結果、互いのエリアのカード情報が不一致の場合(step504の不一致)、または上記S502の判定処理で割引非対象の場合(step502の割引非対象)、車線制御装置41は、車載器6から取得した車載器情報に含まれる車種特定要因情報を用いて車種(普通車か大型車か)を特定し(step505)、料金テーブル30より該当車種に応じた通常料金(一定額)を割り出しICカード7aに課金する処理を行う(step506)。
また上記比較の結果、互いのエリアのカード情報が一致した場合(step504の一致)、車線制御装置41は、車載器6から取得した車載器情報に含まれる車種要因情報を用いて車種(普通車か大型車か)を特定し(step507)、料金テーブル30より該当車種に応じた割引料金を割り出しICカード7aに課金する処理を行う(step508)。
課金処理の後、車線制御装置41は、車載器6のメモリ80の料金所通過情報エリア75に「未通過」を書き込む(step509)。
一方、S501の判定処理で、自料金所が乗継出口の場合(step501の乗継出口)、車線制御装置41は、車載器6のメモリ80の料金所通過情報エリア75に「通過済み」を書き込む(step510)。
車載器6へ料金所通過情報を書き込み後、車線制御装置41は、自身のメモリに設定されている自料金所番号を車載器6へ送信し、ICカード7aのフラッシュメモリ97に、料金所番号を通行履歴情報として書き込ませる(step511)。
このようにこの実施形態の料金収受システムによれば、短区間利用割引や乗継割引などの割引サービスを実施する上で、割引処理を行う出口料金所または乗継入口料金所を車両が通過する際に、車載器6が保持している2つのカード情報(特にICカード契約情報などのカード固有情報)を路側機が取得して比較することにより、非割引対象ルートにも関わらずICカード7aの入換えで割引対象ルートでの割引金額を適用してしまうのを防ぐことができる。
また、車載器6に複数のICカード契約情報保持エリア(通常処理用エリア71、不正防止用エリア73など)を設け、ICカード入換え時にいずれか1つのエリアを書換え、割引処理を行う料金所の車線制御装置41にて複数のエリアの情報を読み出して互いを比較することで割引区間内における途中のICカード7aの入換え判定を行い、割引対象ルート成り代わりでの割引料金適用を防止することができる。
さらに、車載器6において、ICカード7aに記憶されていたカード情報を取得するアンテナ14と、このアンテナ14より取得されたカード情報を記憶するための通常処理用エリア71及び不正防止用エリア73と、料金所またはチェックバリアを「通過済み」か「未通過」かを示す通過情報が記憶された料金所通過情報記エリア75とを設けたメモリ80と、ICカード7aが装着されたとき、料金所通過情報記エリア75の通過情報を確認し、「通過済み」の場合、通常処理用エリア71にICカード7aから取得したカード情報を記憶する一方、「未通過」の場合は、通常処理用エリア71及び不正防止用エリア73にカード情報を記憶し、通常処理用エリア71及び不正防止用エリア73にそれぞれ記憶されたカード情報を比較し、互いのカード情報が不一致の場合、その旨を表示などで報知する制御部86とを備えることで、ICカード7aの不正な入換えを車載器単独で検出および報知できる。
つまり、車載器6の料金所通過済情報を使用し、入換え時のICカード契約情報(例えばカードIDなど)と車載器が保持しているICカード契約情報を比較することにより、割引処理を行う料金所の制御装置で判断を行う必要が無くなり、ICカード7aを入換えたとき即時に不正を検出し、音声発生および/または表示するなどして報知するので、ICカード7aの不正な入換えを防止すると共に、ICカード7aが車載器6に誤挿入のまま料金所へ進入することを防止することができる。
また、車載器6がメモリ80の通常処理用エリア71にカード情報を保持する他に、料金所通過情報エリア75に「通過済み」、「未通過」の情報を保持すると共に不正防止用エリア73にカード情報を保持しておき、料金所通過時やICカード入換え時に書き換え、車線制御装置41へ通知しカード情報(カードIDなどのカード契約情報)の一致または不一致の判定を行う、または車載器6単独で判定を行うことで、ICカード7aの不正な入換えによる割引課金を防止することができる。
なお上記実施形態では、主にICカード7aを用いたシステムの動作について説明したが、出口割引対象の入口で割引対象の料金所番号を記憶することは、非接触式のICカード7bでも実施できる。また、本実施形態の車載器6の記憶エリア(不正防止エリア)や料金所通過情報エリアと同様な記憶エリアをカード内のメモリに確保し、ICカード7bにおいて、一方の情報を書き換えたときに、各エリアの情報を比較することで不正判定を行うことは、非接触式のICカード7bでも同様に実施できる。
本発明の一つの実施形態の有料道路の料金所配置例を示す図。 本発明の一つの実施形態の有料道路の料金所配置例を示す図。 各料金所に配置される料金収受システムの構成を示す図。 車両に搭載される車載器の構成を示す図。 車載器に装着されるICカードの構成を示す図。 非接触式のICカードの構成を示す図。 (A)料金所通過前における車載器のメモリとICカードのフラッシュメモリの情報を示す図。(B)料金所通過時の割引非対象の入口または出口における車載器のメモリとICカードのフラッシュメモリの情報を示す図。(C)料金所通過後における車載器のメモリとICカードのフラッシュメモリの情報を示す図。 ICカード挿入時の車載器の動作(不正判定無し)を示すフローチャート。 ICカード挿入時の車載器の動作(不正判定有り)を示すフローチャート。 入口料金所における料金収受システムの動作を示すフローチャート。 出口料金所における料金収受システムの動作を示すフローチャート。
符号の説明
6…車載器、7a,7b…ICカード、14…アンテナ、30…料金テーブル、41…車線制御装置、42a,42b…アンテナ装置、43…センサ装置、44…発進制御装置、45…車線監視盤、46…料金収受端末、47…データ処理装置、61…フラッシュメモリ、63…アンテナ、65…マイクロプロセッサユニット(MPU)、71…通常処理用エリア、73…不正防止用エリア、75…料金所通過情報エリア、78…インタフェース部、80…メモリ、82…カード処理部、84…無線制御部、86…制御部、90…表示操作部、97…フラッシュメモリ、98…インタフェース部、A…入口料金所、B…割引対象の入口料金所、C…出口料金所、D,F,G…入口料金所、E…乗継出口料金所、F…入口料金所、G…乗継入口料金所。

Claims (6)

  1. 通行料金を支払うためのICカードを挿抜自在に装着した車載器を搭載した車両が有料道路の料金所またはチェックバリアを通過する際に前記車載器から前記ICカードの情報を取得して通行料金を収受する料金収受システムにおいて、
    前記有料道路の料金所またはチェックバリアに設置され、前記車載器より前回利用した料金所情報と前記ICカードが挿抜された際に前記車載器に予め保存しておいたカード挿抜前後のカード固有情報とを取得する情報取得手段と、
    前記有料道路の各料金所を基点とした割引対象の料金所情報を記憶した割引対象料金所情報記憶手段と、
    前記情報取得手段が前記車載器より取得したICカード挿抜前後のカード固有情報が一致し、かつ前記情報取得手段が前記車載器から取得した前回利用の料金所情報が、前記割引対象料金所情報記憶手段に登録された割引対象の料金所情報に該当した場合、割引料金を適用して課金処理する手段と
    を具備したことを特徴とする料金収受システム。
  2. 課金処理を行った料金所を通過した場合、未通過を示す通過情報を前記車載器に記憶する一方、有料道路に進入する料金所および所定の割引対象料金所を通過した場合、通過済みを示す通過情報を前記車載器に記憶する手段を具備したことを特徴する請求項1記載の料金収受システム。
  3. 有料道路を利用する車両に搭載され、通行料金を支払うためのICカードを挿抜自在に装着し、前記車両が有料道路の料金所またはチェックバリアを通過する際に前記ICカードから予め読み出しておいたカード固有情報を路側機へ送信して通行料金を支払う車載器において、
    前記ICカードに記憶されていたカード固有情報を取得するカード固有情報取得手段と、
    前記カード固有情報取得手段より取得されたカード固有情報を記憶するための第1及び第2の記憶手段と、
    前記料金所またはチェックバリアを通過済みか未通過かを示す通過情報を記憶する通過情報記憶手段と、
    前記ICカードが装着されたとき、前記通過情報記憶手段の通過情報を確認し、通過済みの場合、前記第1記憶手段にカード固有情報を記憶する一方、未通過の場合は、前記第1及び第2の記憶手段にカード固有情報を記憶する手段と
    を具備したことを特徴とする車載器。
  4. 有料道路を利用する車両に搭載され、通行料金を支払うためのICカードを挿抜自在に装着し、前記車両が有料道路の料金所またはチェックバリアを通過する際に前記ICカードから予め読み出しておいたカード固有情報を路側機へ送信して通行料金を支払う車載器において、
    前記ICカードに記憶されていたカード固有情報を取得するカード固有情報取得手段と、
    前記カード固有情報取得手段より取得されたカード固有情報を記憶するための第1及び第2の記憶手段と、
    前記料金所またはチェックバリアを通過済みか未通過かを示す通過情報が記憶された通過情報記憶手段と、
    前記ICカードが装着されたとき、前記通過情報記憶手段の通過情報を確認し、通過済みの場合、前記第1記憶手段にカード固有情報を記憶する一方、未通過の場合は、前記第1及び第2の記憶手段にカード固有情報を記憶する手段と、
    前記第1及び第2の記憶手段にそれぞれ記憶されたカード固有情報を比較し、不一致の場合、その旨を報知する手段と
    を具備したことを特徴とする車載器。
  5. 有料道路を利用する車両に搭載された車載器に挿抜自在に装着され、前記車両が有料道路の料金所またはチェックバリアを通過する際に前記車載器によりカード固有情報が読み出されて通行料金を支払うICカードにおいて、
    出口割引の対象となる所定の入口料金所で課金処理した結果として前記車載器が得た割引対象の料金所情報を記憶する割引対象料金所情報記憶手段を具備したことを特徴とするICカード。
  6. 通行料金を支払うためのICカードを挿抜自在に装着した車載器を搭載した車両が有料道路の料金所またはチェックバリアを通過する際に前記車載器から前記ICカードの情報を取得して通行料金を収受する料金収受方法において、
    前記有料道路の料金所またはチェックバリアにおいて、前記車載器より前回利用した料金所情報と前記ICカードが挿抜された際に前記車載器に予め保存しておいたカード挿抜前後のカード固有情報とを取得する情報取得ステップと、
    前記情報取得ステップで前記車載器より取得したICカード挿抜前後のカード固有情報が一致し、かつ前記情報取得ステップで前記車載器から取得した前回利用の料金所情報が、予め登録された割引対象の料金所情報に該当した場合、割引料金を適用して課金処理するステップと
    を有することを特徴とする料金収受方法。
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