JP2006234062A - 正逆転可能な2段変速機 - Google Patents

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研吾 小林
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政幸 佐藤
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Abstract

【課題】 小型無人走行車の減速機として、正逆転可能な動力源(モータ)から走行機構に動力を常時伝達でき、かつ走行中に前進・後退、高速・低速を自由に切り替えられる正逆転可能な2段変速機を提供する。
【解決手段】 遊星歯車減速機10と、駆動装置1の出力軸2と遊星歯車減速機の内歯歯車16とを電磁的に連結しかつ切断可能な電磁クラッチ20と、内歯歯車を回転不能に固定する「ロック状態」とその回転を自由にする「フリー状態」とに機械的に切り替え可能なメカニカルクラッチ30とを備える。遊星歯車減速機10は、正逆転可能な駆動装置1の出力軸2に入力軸が連結された太陽歯車12と、太陽歯車に噛み合う複数の遊星歯車14と、遊星歯車に噛み合う内歯歯車16と、遊星歯車をその軸心を中心に回転可能に保持し、入力軸と同一の軸心を中心に回転し、かつ出力軸19に連結されたキャリア18とを有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、正逆転可能な動力源(モータ)から走行機構に動力を常時伝達し、かつ走行中に前進・後退、高速・低速を切り替える正逆転可能な2段変速機に関する。
図4は、2S−C形として知られる遊星歯車減速機の模式図である。この図において、入力軸をa’、太陽歯車をa(回転数Na,ピッチ円直径Da)、内歯車をb(回転数Nb,ピッチ円直径Db)、遊星歯車をc(回転数Nc,ピッチ円直径Dc)、出力軸をd(回転数Nd)とする。
この遊星歯車減速機の内歯車bを固定(回転数Nb=0)したとき、出力軸dの回転数Ndと入力軸(太陽歯車a)の回転数Naとの速度比は、式(1)で示される。
Nd/Na=(Da/Db)/(1+Da/Db)・・・(1)
ここで、例えば、Dc/Da=2.5とすると、Db=Da+2Dc=6Da、Da/Db=1/6となる。従って式(1)から、Nd/Na=(1/6)/(1+1/6)=1/7となり、減速比1:7の減速機として機能する。
一方、内歯車bを入力軸に連結すれば、全体が一体として回転し、Nd/Na=1、減速比1:1となる。
従って、上述した遊星歯車減速機を用いることにより、内歯車bを固定する場合(減速比1:7)と、内歯車bを入力軸に連結する場合(等速)の2段変速機を構成することができる。
なお、かかる遊星歯車減速機を用いた減速装置として、特許文献1、2等が既に知られている。
特許文献1の「電動工具」は、図5に示すように、遊星歯車機構52と、内接式遊星機構53とを直列に配した減速機を備えるものである。この構成により、小型大減速比でありかつ変速を可能にしている。
特許文献2の「正逆転可能な無段減速機」は、図6に示すように、遊星歯車減速機構の太陽歯車aに入力軸a’を固定し、遊星歯車cの公転軸に出力軸dを連結すると共に、内歯車bが形成された内歯ホイール59の外周に伝達歯車fを形成し、この伝達歯車fと噛み合う制御歯車eに制御軸e’を固定し、この制御軸e’の回転数を制御して減速比を変更するものである。
特開平10−329056号公報、「電動工具」 特開平5−71601号公報、「正逆転可能な無段減速機」
地震等の災害時において、崩壊した家屋等の隙間を走行して、被害者等の発見等に役立てるため、無線で遠隔操作可能な非常に小型の無人走行車が要望されている。かかる小型無人走行車は、車輪又は無限軌道(クローラ)の走行機構を備え、走行中の高速・低速の切替えと、低速走行中の前進・後退の切替えができる必要がある。
このような、小型無人走行車の変速機として、上述した従来の遊星歯車減速機を用いた場合、以下のような問題点があった。
特許文献1のように、遊星歯車機構と内接式遊星機構を直列に配した変速機の場合、内接式遊星機構が複雑であり、小型無人走行車の変速機が大型となる。
特許文献2のように、制御歯車eで内歯ホイールの回転数を制御する場合、制御歯車eの駆動動力が大型となり、結果として小型無人走行車の変速機が大型となる。
従来の遊星歯車減速機を用い、内歯車bを固定するための出力側電磁クラッチと、内歯車bを入力軸に連結するための入力側電磁クラッチを用いた場合、特に出力側電磁クラッチの制動トルクが減速比に比例して非常に大きくなるため、出力側の電磁クラッチは減速比に応じて非常に大きい容量が必要となり、高減速比となるほど重量が増加する。
また、電磁クラッチに比べて制動トルクが大きくかつ小型なメカニカルクラッチを用いた場合、走行中の高速・低速の切替えと、低速走行中の前進・後退の切替えが円滑にできない問題点がある。そのため、メカニカルクラッチを用いた場合は、走行中の高速・低速の切替えと、低速走行中の前進・後退の切替えのための機構が複雑化し、重量の増加、機構の大型化につながる。
本発明は、上述した要望を満たし問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、小型無人走行車の変速機として、正逆転可能な動力源(モータ)から走行機構に動力を常時伝達でき、かつ走行中の高速・低速の切替えと、低速走行中の前進・後退の切替えができる正逆転可能な2段変速機を提供することにある。
本発明によれば、正逆転可能な駆動装置の出力軸に入力軸が連結され外歯を有する太陽歯車と、該太陽歯車に噛み合う外歯を有する複数の遊星歯車と、該複数の遊星歯車の外歯に噛み合う内歯を有する内歯歯車と、前記複数の遊星歯車をその軸心を中心に回転可能に保持し、入力軸と同一の軸心を中心に回転し、かつ出力軸に連結されたキャリアと、を有する遊星歯車減速機と、
該駆動装置の出力軸と前記内歯歯車とを電磁的に連結しかつ切断可能な電磁クラッチと、
前記内歯歯車を回転不能に固定するロック状態とその回転を自由にするフリー状態とに機械的に切り替え可能なメカニカルクラッチと、を備えたことを特徴とする正逆転可能な2段変速機が提供される。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記内歯歯車に連結され、入力軸と同一の軸心を中心に回転する制御軸と、
固定部材に固定されたハウジングとを備え、
前記メカニカルクラッチは、前記ハウジングに取り付けられ制御軸を回転可能に支持するツーウェイクラッチである。
また前記ツーウェイクラッチは、制御軸の外周面から間隔を隔ててハウジングに固定され内面にカム面を有する外輪と、該外輪と制御軸の間に位置する複数の円筒形ころと、該円筒形ころを周方向に一定の間隔で保持する保持器と、該保持器を周方向の中央位置と正転位置又は逆転位置との間で移動可能な保持器移動装置とからなり、
前記外輪のカム面は、保持器の中央位置で円筒形ころとの間に「すきま」を有し、保持器の正転位置で正転方向に狭まり円筒形ころに接触する正転ロック面を有し、保持器の逆転位置で逆転方向に狭まり円筒形ころに接触する逆転ロック面を有する。
また前記保持器移動装置は、保持器に一端が連結され半径方向に延びる保持器レバーと、該保持器レバーをその中央位置に保持する保持状態と、中央位置に移動可能に開放する開放状態と、正転位置又は逆転位置から中央位置に戻す復帰状態とに移動するレバー駆動装置とからなる。
上記本発明の構成によれば、正逆転可能な駆動装置の出力軸と遊星歯車減速機の内歯歯車とを電磁クラッチで連結するので、この電磁クラッチの伝達トルクが小さいので小型化でき、かつ電磁クラッチの摩擦板によって変速前後の相対速度を吸収できるので、駆動中の変速が円滑にできる。
また、機械的に切り替え可能なメカニカルクラッチで、遊星歯車減速機の内歯歯車を回転不能に固定する「ロック状態」とその回転を自由にする「フリー状態」とに切り替えるので、高トルク伝達可能かつ小型軽量であるメカニカルクラッチの特徴により、減速比が大きく高トルクが作用するのもかかわらず、メカニカルクラッチを小型化できる。
従って、小型無人走行車の変速機として、正逆転可能な動力源(モータ)から走行機構に動力を常時伝達でき、かつ走行中の高速・低速の切替えと、低速走行中の前進・後退の切替えができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図1は、本発明による2段変速機の全体構成図である。この2段変速機は、小型無人走行車の変速機として、正逆転可能な動力源から図示しない走行機構に動力を常時伝達でき、かつ走行中に前進・後退、高速・低速を自由に切り替えられる機能を有する。なお、本発明は、小型無人走行車の変速機に限定されず、その他の用途にも同様に適用することができる。
この図において、正逆転可能な駆動装置1は、好ましくは電動機であり、電気的な変速機構を有しているのが好ましい。電動機は、直流電動機、交流電動機のいずれでもよく、変速機構は、周知の直流可変速駆動方式、交流直流可変速駆動方式のいずれでもよい。
また、駆動装置1は、正逆転可能な変速機を備えた電動機、液圧モータ、空圧モータ、或いは小型エンジンであってもよい。
本発明の2段減速機は、遊星歯車減速機10、電磁クラッチ20およびメカニカルクラッチ30を備える。
正逆転可能な駆動装置1は、出力軸2を有し、この出力軸2はその軸心Z-Zを中心に正転又は逆転する。この正転又は逆転、およびその速度制御は図示しない電動機制御装置で行われる。なお、本発明において、「正転」とは、駆動装置1の出力軸からみて時計回りを意味し、「逆転」とは、駆動装置1の出力軸からみて反時計回りを意味する。
遊星歯車減速機10は、太陽歯車12、複数の遊星歯車14、内歯歯車16及びキャリア18を有する。
電磁クラッチ20は、駆動装置1の出力軸2と遊星歯車減速機の内歯歯車16とを電磁的に連結し切断する機能を有する。
メカニカルクラッチ30は、遊星歯車減速機の内歯歯車16を回転不能に固定する「ロック状態」と、その回転を自由にする「フリー状態」とに機械的に切り替え可能な機能を有する。
図2は、図1の2段変速機の模式図である。この図において、太陽歯車12は、正逆転可能な駆動装置1の出力軸2に連結された入力軸13と、遊星歯車14と噛み合う外歯12aを有する。
複数(図には2つのみを示す)の遊星歯車14は、太陽歯車に噛み合う外歯14aを有する。
内歯歯車16は、複数の遊星歯車14の外歯14aに噛み合う内歯16aを有する。
キャリア18は、複数の遊星歯車14をその軸心を中心に回転可能に保持し、入力軸13と同一の軸心Z-Zを中心に回転し、かつ出力軸19に連結されている。
上述した構成の遊星歯車減速機10を用いることにより、内歯歯車16を回転不能に固定すれば入力軸13の回転速度を所定の減速比(例えば1:7)で減速して出力軸19を駆動することができ、内歯歯車16を入力軸13に連結すれば、入力軸13と出力軸19の回転速度が等しい等速で出力軸19を駆動することができる。
図2において、電磁クラッチ20は、ロータ22、アーマチュア24、電磁石26及び板バネ27からなる。
ロータ22は、駆動装置1の出力軸2及び/又は遊星歯車減速機の入力軸13に中心部が連結され、出力軸2及び入力軸13と共に軸心Z-Zを中心に回転する。
アーマチュア24は、遊星歯車減速機の内歯歯車16に接続部品25を介して連結され、内歯歯車16と共に軸心Z-Zを中心に回転する。
板バネ27は、ロータ22とアーマチュア24の間に入っている。
ロータ22は、アーマチュア24の図で左側面に対向する位置に、摩擦板23を備えている。
電磁石26は、摩擦板23の背面(図で左側)に間隔を隔てて位置し、通電により電磁石26を励磁すると、アーマチュア24が摩擦板23側に引き付けられ、その時板バネ27が伸び、板バネ27を介して、ロータ22と接続部品25を連結する。逆に、電磁石26を非励磁すると、アーマチュア24は板バネ27に引張られて接続部品25側に戻り、ロータ22との間を切り離すようになっている。
従って、電磁クラッチの電磁石26のON/OFF(通電/切断)により、ロータ22とアーマチュア24及び接続部品25を連結し、切断することができる。
また摩擦板23によって相対速度を吸収することができるので、そのON/OFF(通電/切断)を円滑にできる。
さらに図2において、内歯歯車16に連結され、入力軸13と同一の軸心Z-Zを中心に回転する制御軸32と、固定部材3(例えば小型無人走行車のフレーム)に固定されたハウジング34とを備える。この例において、制御軸32は、出力軸19を間隔を隔てて囲む中空円筒部32aを有する。
図3は、メカニカルクラッチの作動説明図である。なおこの図は、図2のA矢視図であり、駆動装置1の出力軸から見たものである。
この図において、本発明のメカニカルクラッチ30は、ハウジング34に取り付けられ、制御軸32の中空円筒部32aを回転可能に支持するツーウェイクラッチである。
このツーウェイクラッチ30は、外輪36、複数の円筒形ころ37、保持器38および保持器移動装置40(図2参照)とからなる。
外輪36は、制御軸32(中空円筒部32a)の外周面から間隔を隔ててハウジング34に固定され、内面にカム面36aを有する。
複数の円筒形ころ37は、外輪36と制御軸32の間に位置する。
保持器38は、円筒形ころ37を周方向に一定の間隔で保持する。
保持器移動装置40は、保持器38を周方向の「中央位置」と「正転位置」又は「逆転位置」との間で移動可能に構成されている。
図3において、(A)は保持器38の周方向「中央位置」、(B)は「逆転位置」、(C)は「正転位置」を示している。また表1はこのツーウェイクラッチの4通りの制御状態を示している。
Figure 2006234062
図3(A)において、外輪36のカム面36aは、保持器38の中央位置で円筒形ころ37との間に「すきま」を有する。従って、後述する保持器レバーを中央位置に保持することにより、表1の機能1に示すように、制御軸32を正転、逆転の両方向に自由に回転させることができる。
図3(B)において、外輪36のカム面36aは、保持器38の逆転位置で逆転方向に狭まり円筒形ころに接触する逆転ロック面を有する。従って、後述する保持器レバーを逆転位置に保持することにより、表1の機能2に示すように、制御軸32の正転は自由にでき、逆転のみをロックすることができる。
図3(C)において、外輪36のカム面36aは、保持器38の正転位置で正転方向に狭まり円筒形ころ37に接触する正転ロック面を有する。従って、後述する保持器レバーを正転位置に保持することにより、表1の機能3に示すように、制御軸32の逆転は自由にでき、正転のみをロックすることができる。
さらに、図3(A)の「中央位置」で保持器38をフリーにすると、保持器は軸の回転方向に連れ回り、軸を正転させると保持器は正転位置(図3C)となり、逆に軸を逆転させると保持器は逆転位置 (図3B)となる。従って、後述する保持器レバーを中央位置で保持しないことにより、表1の機能4に示すように、制御軸32の正転および逆転の両方をロックすることができる。
図2において、保持器移動装置40は、保持器レバー42とレバー駆動装置44とからなる。
保持器レバー42は、保持器38に一端(内端)が連結され、半径方向に延び、外端がレバー駆動装置44に連結されている。
レバー駆動装置44は、保持器レバー42をその中央位置に保持する保持状態と、中央位置に移動可能に開放する開放状態と、正転位置又は逆転位置から中央位置に戻す復帰状態とに移動する。
レバー駆動装置44は、例えば直動シリンダ、電磁ソレノイド等のアクチュエータと、保持器レバー42に連結されたリンク機構、等で構成することができる。
上記本発明の構成によれば、正逆転可能な駆動装置1の出力軸2と遊星歯車減速機10の内歯歯車16とを電磁クラッチ20で連結するので、この電磁クラッチの伝達トルクが小さいので小型化でき、かつ電磁クラッチの摩擦板23によって変速前後の相対速度を吸収できるので、駆動中の変速が円滑にできる。
また、機械的に切り替え可能なメカニカルクラッチ30で、遊星歯車減速機の内歯歯車16を回転不能に固定する「ロック状態」とその回転を自由にする「フリー状態」とに切り替えるので、高トルク伝達可能かつ小型軽量であるメカニカルクラッチの特徴により、減速比が大きく高トルクが作用するのもかかわらず、メカニカルクラッチを小型化できる。
従って、小型無人走行車の変速機として、正逆転可能な動力源(モータ)から走行機構に動力を常時伝達でき、かつ走行中の高速・低速の切替えと、低速走行中の前進・後退の切替えができる。
表2は上述した2段変速機を小型無人走行車の変速機とした場合の4通りの運転状態を示している。
Figure 2006234062
小型無人走行車の前進時には、モータ(正逆転可能な駆動装置1)を正転し、後退時には逆転する。この正転/逆転は、図示しない電動機制御装置で自由に切り替えることができる。
低速時には、電磁クラッチ20をOFF(切断)し、メカニカルクラッチ30を両方向ロック位置(すなわち保持器レバー42を中央位置に移動可能に開放する「開放状態」)にする。この状態では、表1の機能4に示すように、ハウジング32の正転および逆転の両方がロックされるので、内歯歯車16が回転不能に固定され、遊星歯車減速機10により、入力軸13の回転速度を所定の減速比(例えば1:7)で減速して出力軸19を駆動し、低速回転となる。
この低速時において、電磁クラッチ20とメカニカルクラッチ30の状態をそのままにして、モータを正転/逆転させれば、低速前進と低速後退を図示しない電動機制御装置で自由に切り替えることができる。
高速時には、電磁クラッチ20をON(接続)し、メカニカルクラッチ30を両方向フリー位置(すなわち保持器レバー42を中央位置に保持する保持状態)にする。この状態では、表1の機能1に示すように、制御軸32の正転および逆転の両方が自由であり、電磁クラッチ20により内歯歯車16と入力軸13が連結されるので、入力軸13と出力軸19の回転速度が等しい等速で出力軸19を駆動し、高速回転となる。
さらに、低速前進時に、電磁クラッチ20をOFF(切断)からON(接続)にし、メカニカルクラッチ30を両方向ロック位置から両方向フリー位置に切り替えれば、低速前進から高速前進に切り替えることができる。
なおこの際、電磁クラッチ20は、摩擦板23によって相対速度を吸収することができるので、そのON/OFF(通電/切断)をいつでも円滑にできる。また、メカニカルクラッチ30は、両方向ロック位置において、遊星歯車機構により前進時は逆転位置に位置しているので、電磁クラッチ20をOFF(切断)からON(接続)に切り替えると直ぐに逆転位置から中央に復帰するので、メカニカルクラッチであっても抵抗なく両方向フリー位置に切り替えることができる。
同様に、低速後退時に、電磁クラッチ20をOFF(切断)からON(接続)にし、メカニカルクラッチ30を両方向ロック位置から両方向フリー位置に切り替えれば、低速後退から高速後退に、抵抗なく円滑に切り替えることができる。
さらに、高速前進時に、電磁クラッチ20をON(接続)からOFF(切断)にし、メカニカルクラッチ30を両方向フリー位置から両方向ロック位置に切り替えれば、高速前進から低速前進に切り替えることができる。
この場合は、メカニカルクラッチ30は、両方向フリー位置から両方向ロック位置には、低負荷で切り替えられるので、電磁クラッチ20とメカニカルクラッチ30の両方を円滑に切り替えることができる。
同様に、高速後退時に、電磁クラッチ20をON(接続)からOFF(切断)にし、メカニカルクラッチ30を両方向フリー位置から両方向ロック位置に切り替えれば、高速後退から低速後退に、抵抗なく円滑に切り替えることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更することができることは勿論である。
本発明による2段変速機の全体構成図である。 図1の2段変速機の模式図である。 図1のメカニカルクラッチの作動説明図である。 遊星歯車減速機の模式図である。 特許文献1の「電動工具」の構成図である。 特許文献2の「正逆転可能な無段減速機」の構成図である。
符号の説明
1 駆動装置、2 出力軸、
10 遊星歯車減速機、12 太陽歯車、12a 外歯、13 入力軸、
14 遊星歯車、14a 外歯、16 内歯歯車、16a 内歯、
18 キャリア、19 出力軸、
20 電磁クラッチ、22 ロータ、23 摩擦板、
24 アーマチュア、25 接続部品、26 電磁石、27 板バネ、
30 メカニカルクラッチ、32 制御軸、32a 中空円筒部、
34 ハウジング、36 外輪、36a カム面、
37 円筒形ころ、38 保持器、
40 保持器移動装置、42 保持器レバー、44 レバー駆動装置

Claims (4)

  1. 正逆転可能な駆動装置の出力軸に入力軸が連結され外歯を有する太陽歯車と、該太陽歯車に噛み合う外歯を有する複数の遊星歯車と、該複数の遊星歯車の外歯に噛み合う内歯を有する内歯歯車と、前記複数の遊星歯車をその軸心を中心に回転可能に保持し、入力軸と同一の軸心を中心に回転し、かつ出力軸に連結されたキャリアと、を有する遊星歯車減速機と、
    該駆動装置の出力軸と前記内歯歯車とを電磁的に連結しかつ切断可能な電磁クラッチと、
    前記内歯歯車を回転不能に固定するロック状態とその回転を自由にするフリー状態とに機械的に切り替え可能なメカニカルクラッチと、を備えたことを特徴とする正逆転可能な2段変速機。
  2. 前記内歯歯車に連結され、入力軸と同一の軸心を中心に回転する制御軸と、
    固定部材に固定されたハウジングとを備え、
    前記メカニカルクラッチは、前記ハウジングに取り付けられ制御軸を回転可能に支持するツーウェイクラッチである、ことを特徴とする請求項1に記載の正逆転可能な2段変速機。
  3. 前記ツーウェイクラッチは、制御軸の外周面から間隔を隔ててハウジングに固定され内面にカム面を有する外輪と、該外輪と制御軸の間に位置する複数の円筒形ころと、該円筒形ころを周方向に一定の間隔で保持する保持器と、該保持器を周方向の中央位置と正転位置又は逆転位置との間で移動可能な保持器移動装置とからなり、
    前記外輪のカム面は、保持器の中央位置で円筒形ころとの間に「すきま」を有し、保持器の正転位置で正転方向に狭まり円筒形ころに接触する正転ロック面を有し、保持器の逆転位置で逆転方向に狭まり円筒形ころに接触する逆転ロック面を有する、ことを特徴とする請求項2に記載の正逆転可能な2段変速機。
  4. 前記保持器移動装置は、保持器に一端が連結され半径方向に延びる保持器レバーと、該保持器レバーをその中央位置に保持する保持状態と、中央位置に移動可能に開放する開放状態と、正転位置又は逆転位置から中央位置に戻す復帰状態とに移動するレバー駆動装置とからなる、ことを特徴とする請求項3に記載の正逆転可能な2段変速機。

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