JP2006232744A - 軽沸点化合物除去方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 プロピレンオキサイド製造プロセスにおいて、副生する軽沸点化合物を含むプロピレンからプロピレンを回収すると共に、軽沸点化合物を分離除去して燃料として利用するエネルギー経済上有用な軽沸点化合物除去方法を提供する。
【解決手段】 プロピレンと有機過酸化物を触媒存在下に反応させてプロピレンオキサイドを製造するプロセスにおいて、反応で副生する軽沸点化合物を含むプロピレンを冷媒により冷却し、プロピレンを回収すると共に軽沸点化合物を分離・除去することを特徴とする軽沸点化合物除去方法。反応で副生する軽沸点化合物がプロピレンより沸点の低い化合物である場合、前記プロピレンの冷却に用いる冷媒が液体プロピレンである場合は本発明はより有効である。
【選択図】 図1
【解決手段】 プロピレンと有機過酸化物を触媒存在下に反応させてプロピレンオキサイドを製造するプロセスにおいて、反応で副生する軽沸点化合物を含むプロピレンを冷媒により冷却し、プロピレンを回収すると共に軽沸点化合物を分離・除去することを特徴とする軽沸点化合物除去方法。反応で副生する軽沸点化合物がプロピレンより沸点の低い化合物である場合、前記プロピレンの冷却に用いる冷媒が液体プロピレンである場合は本発明はより有効である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、プロピレンオキサイド製造プロセスにおける副生する軽沸点化合物を含むプロピレンからプロピレンを回収し、軽沸点化合物を分離除去する方法に関するものである。
プロピレンと有機過酸化物を触媒存在下反応させてプロピレンオキサイドを製造する方法は公知である(たとえば、特許文献1参照。)
プロピレンと有機過酸化物を触媒存在下反応させてプロピレンオキサイドを製造するプロセスにおいて、反応で副生する軽沸成分にはプロピレンより沸点が軽い化合物、例えば一酸化炭素、二酸化炭素、メタンなどがあり、原料プロピレン中に含まれる不純物とともに、次第に反応系内で蓄積するため系外へ除去しなければならない。原料プロピレン中に含まれる不純物としては、プロパン、エタン、エチレンなどが挙げられる。従来は、これらの軽沸点化合物を含むプロピレンを分離せずにそのまま系外へパージしたり、プロピレンと軽沸点化合物を蒸留により分離するのが通常であった。しかし、そのまま系外へパージするのは有用なプロピレンの損失であり、蒸留分離する場合はエネルギー損失が大きく一層の合理化が求められていた。
かかる従来技術の状況に鑑み、本発明はプロピレンオキサイド製造プロセスにおいて、副生する軽沸点化合物を含むプロピレンからプロピレンを回収すると共に、エネルギー経済上有用な軽沸点化合物除去方法の提供を目的とする。
すなわち、本発明は、プロピレンと有機過酸化物を触媒存在下に反応させてプロピレンオキサイドを製造するプロセスにおいて、反応で副生する軽沸点化合物を含むプロピレンを冷媒により冷却し、プロピレンを回収すると共に軽沸点化合物を分離・除去することを特徴とする軽沸点化合物除去方法に係るものである。前記反応で副生する軽沸点化合物がプロピレンより沸点の低い化合物である場合、前記プロピレンの冷却に用いる冷媒が液体プロピレンである場合は本発明はより有効である。
本発明により、プロピレンオキサイド製造プロセスにおいて、副生する軽沸点化合物を含むプロピレンからプロピレンを回収すると共に、軽沸点化合物を分離除去して燃料として利用するエネルギー経済上有用な軽沸点化合物除去方法の提供が可能になった。
本発明は、プロピレンと有機過酸化物を触媒存在下反応させてプロピレンオキサイドを製造するプロセスにおいて、次第に反応系内で蓄積するプロピレン中に含まれる軽沸点化合物を分離除去する方法である。軽沸点化合物としては、原料プロピレン中に含まれるプロパン、エタン、エチレンや反応で副生する一酸化炭素、二酸化炭素、メタン等がある。
本発明の実施態様の一例を示す流れ図(図1)に基づいて、本発明を説明する。図1に示した例の流れ図は、主として分離器11、冷却器12および冷媒ドラム13より構成されている。まず、軽沸点化合物を含むプロピレン1を、分離器11へフィードする。分離器11の中に充填物や棚段を設置すると分離効果は向上する。分離器11の運転条件は、大気圧から3MPaで温度は−10℃〜100℃、好ましくは、0.5MPa〜3MPaで温度は−10〜80℃で操作される。
本発明の実施態様の一例を示す流れ図(図1)に基づいて、本発明を説明する。図1に示した例の流れ図は、主として分離器11、冷却器12および冷媒ドラム13より構成されている。まず、軽沸点化合物を含むプロピレン1を、分離器11へフィードする。分離器11の中に充填物や棚段を設置すると分離効果は向上する。分離器11の運転条件は、大気圧から3MPaで温度は−10℃〜100℃、好ましくは、0.5MPa〜3MPaで温度は−10〜80℃で操作される。
分離器11の塔頂からの軽沸点化合物を含むプロピレン3が、冷却器12で冷却され、濃縮されたプロピレンを含む還流プロピレン4として分離器11へ還流し、回収プロピレン2としてプロセス系内へ回収される。冷却器12の冷却は、冷媒として液体プロピレンを冷媒ドラム13から冷却器12のジャケットにフィードし、冷却器12で気化して分離器11の塔頂からの軽沸点化合物を含むプロピレン3を冷却した後、冷媒ドラム13へ戻る。冷媒ドラム13への液体プロピレン6は、冷媒ドラム13の液面を一定に保つように補給する。
気化したあとのプロピレンの温度は、−30〜50℃で操作され気化プロピレンの回収9の工程へ送られる。一方、冷却器12で凝縮しなかったガス成分は軽沸点化合物ガス5として系外へ排出されるか、燃料として再利用される。
冷媒としては水を用いたり冷凍機を用いて冷却する方法等があるが、液体プロピレンの気化熱を利用して冷却する方法が好ましい。液体プロピレンは、当該プロセス内において利用可能であり、かつ、回収使用されるためかかるプロセス内ではより有効である。
以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて具体的に説明するが、もとより本発明はこの実施例に限定されるものではない。
実施例1
図1に基づいて実施例1を説明する。表1に記載の組成の軽沸点化合物を含むプロピレン1を分離器11にフィードし、冷媒として冷却プロピレン7を冷却器12にフィードして、ゲージ圧で1560kPaから360kPaまで減圧させプロピレンを気化して分離器11の塔頂から出るプロピレンを含む軽沸点化合物3を冷却した。軽沸点化合物を含むプロピレン1は、表1に記載の通り、組成をA、B、Cと変化させてフィードした。
冷却プロピレン7は、流量1140kg/hr、温度40℃、圧力1560kPaG、気化プロピレン8は、流量1140kg/hr、温度−8℃、圧力360kPaGであった。このときの回収プロピレン2はいずれの場合も95%が回収され、大部分の軽沸点化合物は軽沸点化合物5としてパージされた。
実施例1
図1に基づいて実施例1を説明する。表1に記載の組成の軽沸点化合物を含むプロピレン1を分離器11にフィードし、冷媒として冷却プロピレン7を冷却器12にフィードして、ゲージ圧で1560kPaから360kPaまで減圧させプロピレンを気化して分離器11の塔頂から出るプロピレンを含む軽沸点化合物3を冷却した。軽沸点化合物を含むプロピレン1は、表1に記載の通り、組成をA、B、Cと変化させてフィードした。
冷却プロピレン7は、流量1140kg/hr、温度40℃、圧力1560kPaG、気化プロピレン8は、流量1140kg/hr、温度−8℃、圧力360kPaGであった。このときの回収プロピレン2はいずれの場合も95%が回収され、大部分の軽沸点化合物は軽沸点化合物5としてパージされた。
1…軽沸点化合物を含むプロピレン、2…回収プロピレン、3…プロピレンを含む軽沸点化合物、4…還流プロピレン、5…軽沸点化合物ガス、6…液体冷却プロピレンの補給、7…液体冷却プロピレン、8…気化プロピレン、9…気化プロピレンの回収、11…分離器、12…冷却器、12…冷媒ドラム
Claims (3)
- プロピレンと有機過酸化物を触媒存在下に反応させてプロピレンオキサイドを製造するプロセスにおいて、反応で副生する軽沸点化合物を含むプロピレンを冷媒により冷却し、プロピレンを回収すると共に軽沸点化合物を分離・除去することを特徴とする軽沸点化合物除去方法。
- 前記反応で副生する軽沸点化合物がプロピレンより沸点の低い化合物である請求項1記載の軽沸点化合物除去方法。
- 前記プロピレンの冷却に用いる冷媒が液体プロピレンである請求項1または2記載の軽沸点化合物除去方法。
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JP2005050671A JP2006232744A (ja) | 2005-02-25 | 2005-02-25 | 軽沸点化合物除去方法 |
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JP2005050671A JP2006232744A (ja) | 2005-02-25 | 2005-02-25 | 軽沸点化合物除去方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007023977A1 (en) * | 2005-08-25 | 2007-03-01 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Process for producing propylene oxide |
WO2020075417A1 (ja) * | 2018-10-11 | 2020-04-16 | 住友化学株式会社 | プロピレンオキサイド精製装置、及び、プロピレンオキサイドの製造方法 |
WO2022214644A1 (en) | 2021-04-09 | 2022-10-13 | Basf Se | Process for recovering propylene |
-
2005
- 2005-02-25 JP JP2005050671A patent/JP2006232744A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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