JP2006160612A - ベンゼン塩素化物の製造方法 - Google Patents

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健男 瀬尾
Toshiaki Ui
利明 宇井
Tetsuya Suzuta
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Abstract

【課題】 液状のベンゼン中に塩素を供給し、ベンゼンと塩素を反応させるベンゼン塩素化物の製造方法であって、ベンゼン塩素化によって生じる大量の反応熱の一部又は全部を大量の冷却剤を使用することなく反応熱を除去し、反応器の温度を制御するという優れた特徴を有するベンゼン塩素化物の製造方法を提供する。
【解決手段】 液状のベンゼン中に塩素を供給し、ベンゼンと塩素を反応させるベンゼン塩素化物の製造方法であって、発生する反応熱を用いて未反応のベンゼンを気化させて反応系から除去することにより反応器の温度を制御するベンゼン塩素化物の製造方法。液状のベンゼン中に塩素を供給し、ベンゼンと塩素を反応させる触媒として、鉄粉、塩化第二鉄、ヨウ素、塩化アルミニウム、五塩化アンチモン、各種金属塩化物などのルイス酸、ゼオライト、シリカアルミナ等の固体酸を用いることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ベンゼン塩素化物の製造方法に関するものである。更に詳しくは、本発明は、液状のベンゼン中に塩素を供給し、ベンゼンと塩素を反応させるベンゼン塩素化物の製造方法であって、ベンゼンの塩素化によって生じる反応熱の一部又は全部をベンゼンと塩素を反応させて得られる反応混合物中の未反応ベンゼンを塩素化反応器内で気化させて除去し、冷却剤を使用することなく反応器の圧力制御で反応器の温度を制御するという優れた特徴を有するベンゼン塩素化物の製造方法に関するものである。
液状のベンゼン中に塩素を供給し、ベンゼンと塩素を反応させるベンゼン塩素化物の製造方法は公知である(たとえば、特許文献1、非特許文献1参照。)。
ところが、従来の技術においては、ベンゼンの塩素化によって生じる大量の反応熱を反応混合物を熱交換器を用いて冷却水、エチレングリコール水等によって除去する大量の冷却剤を使用するという問題があった。
米国特許第3128240号明細書 ハイドロカーボン プロセッシング 52巻12号 73〜89ページ
かかる状況において、本発明が解決しようとする課題は、液状のベンゼン中に塩素を供給し、ベンゼンと塩素を反応させるベンゼン塩素化物の製造方法であって、ベンゼンの塩素化によって生じる大量の反応熱を大量の冷却剤を使用することなく反応熱を除去し、反応器の温度を制御するという優れた特徴を有するベンゼン塩素化物の製造方法を提供する点にある。
すなわち、本発明は、液状のベンゼン中に塩素を供給し、ベンゼンと塩素を反応させるベンゼン塩素化物の製造方法であって、発生する反応熱を用いて未反応のベンゼンを気化させて反応系から除去することにより反応器の温度を制御するベンゼン塩素化物の製造方法に係るものである。
本発明により、液状のベンゼン中に塩素を供給し、ベンゼンと塩素を反応させるベンゼン塩素化物の製造方法であって、ベンゼン塩素化によって生じる大量の反応熱の一部又は全部を大量の冷却剤を使用することなく反応熱を除去し、反応器の温度を制御するという優れた特徴を有するベンゼン塩素化物の製造方法を提供することができる。
液状のベンゼン中に塩素(液体、ガス体いずれでも良い)を供給し、ベンゼンと塩素を反応させる触媒として、鉄粉、塩化第二鉄、ヨウ素、塩化アルミニウム、五塩化アンチモン、各種金属塩化物などのルイス酸、ゼオライト、シリカアルミナ等の固体酸を用いることができる。
液状のベンゼン中に塩素を供給する方法としては、反応器内の未反応ベンゼンを含む反応物液層の中段より下に供給するが、供給ノズルは単管、多管、スパージャー(単管に2個以上の穴を持つ供給管)、多孔板、多孔質板、何れを用いてもよい。
本発明においては、ベンゼンと塩素の反応により発生する反応熱の一部又は全部を反応物中の未反応のベンゼン(モノクロルベンゼンを含んでも良い)を気化させて反応系から除去することにより反応系の温度を制御する。このようにすることにより、冷却剤を使用する事無く反応熱を除去し反応器の圧力制御で反応温度を制御できるという効果を得ることができる。
好ましい反応温度は50〜160℃であり、更に好ましくは60〜150℃である。反応温度が低すぎると反応器圧力制御装置が複雑になる場合があり、一方反応温度が高すぎるとトリクロベンゼン等高沸点ベンゼン塩素化が増加するとなる場合がある。好ましい反応圧力は0.04〜0.7MPaであり、更に好ましくは0.08〜0.5MPaである。反応圧力が低すぎると反応器内で気化したベンゼンの取り出し部の装置が複雑になる場合がある、一方反応圧力が高すぎると反応器内で気化するベンゼン量が少なくなりベンゼン気化による除熱能力ダウンとなる。
ベンゼンと塩素が反応することにより得られるベンゼン塩素化物としては、モノクロルベンゼン、1,2−、1,3−、又は1,4−ジクロルベンゼン等をあげることができる。なお、工業上利用の観点からはモノクロルベンゼンが重要である。
ベンゼン塩素化反応の生成物は、生成塩化水素や、除熱のために蒸発したベンゼンを主成分とするガス状生成物と、液状生成物があり、下記のベンゼン/ベンゼン塩素化物分離工程に送られることが好ましい。
ベンゼン/ベンゼン塩素化物分離工程:ベンゼンと、塩素化生成物であるベンゼン塩素化物を分離し、ベンゼンは、塩素化工程にリサイクルする工程
ガス状生成物は、主にベンゼンと副生塩化水素からなるが、冷却してベンゼンを一部凝縮してもよい。冷却温度としては、6℃以上が好ましい。
液状生成物は、未反応ベンゼンと生成物のベンゼン塩素化物からなるが、溶存塩化水素や触媒の除去のため、中和操作をしてもよい。
ベンゼンと、ベンゼン塩素化物の分離は、蒸留によって行われる。
塩素化生成物のガス状生成物で、ベンゼン/ベンゼン塩素化物分離工程で凝縮されなかった塩化水素、ベンゼン成分は、さらに下記の塩化水素/ベンゼン分離工程に送られることが好ましい。
塩化水素/ベンゼン分離工程:ガス状の生成物である塩化水素とベンゼンの混合物より、塩化水素ガスを主として含む部分と、ベンゼンを主として含む部分に分離し、ベンゼンを主として含む部分を直接的、または間接的に塩素化反応器にリサイクルする工程。
ガス状生成物は、さらに加圧下で、ベンゼンを凝縮させ、蒸留して分離することもできる。
塩化水素中のベンゼンは、さらに他の溶媒等で吸収させて除去することもできる。塩化水素中のベンゼン、さらにはベンゼンを吸収させるために用いた溶媒等は、活性炭等で吸着分離することもできる。
回収したベンゼン成分は、直接的、またはベンゼン/ベンゼン塩素化物分離工程を経て間接的に塩素化工程にリサイクルできる。
次に本発明を実施例により説明する。
実施例1
ベンゼンと塩素ガスを反応させてモノクロルベンゼンを主体とするベンゼン塩素化物を得た。反応は反応器上部にベンゼンを下部に塩素ガスを供給した。反応温度は87℃、反応圧力0.15MPaとした。反応熱は反応器で気化するベンゼン(図1、表1の流体番号4)によって冷却水等を用いる事無く除去し、反応器圧力制御で反応器の温度制御を行った。フローと物質収支を図1と表1に示す。
Figure 2006160612
本発明を実施するフローの例である。
符号の説明
A 塩素化工程反応器
B ベンゼン/ベンゼン塩素化物分離工程
C 塩化水素/ベンゼン分離工程

Claims (4)

  1. 液状のベンゼン中に塩素を供給し、ベンゼンと塩素を反応させるベンゼン塩素化物の製造方法であって、発生する反応熱を用いて未反応のベンゼンを気化させて反応系から除去することにより反応器の温度を制御するベンゼン塩素化物の製造方法。
  2. 反応が、温度50〜160℃の範囲で行われる請求項1記載の製造方法。
  3. 反応が、圧力0.04〜0.7MPaの範囲で行われる請求項1記載の製造方法。
  4. ベンゼン塩素化物がモノクロルベンゼンである請求項1記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109053361A (zh) * 2018-09-11 2018-12-21 安徽东至广信农化有限公司 氯化苯生产工艺中用于降低杂质二氯苯的方法

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