JP2006231630A - 積層シート製造装置および積層シートの製造方法 - Google Patents

積層シート製造装置および積層シートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 枚葉の積層シートを高い製造効率で製造できる上に、得られる積層シートのカールを調整できる積層シート製造装置および積層シートの製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の積層シート製造装置は、支持ロール30と支持ロール30に付設したニップロール40aを具備し、これらの間に第1の枚葉シート(表面用シート11)に第2の枚葉シート(粘着シート21)を重ね合わせた重層体31を挟み込むように送給して圧着し、支持ロール30は重層体31を巻き付けながら回転し、かつ、支持ロール30の周面上の、重層体31が巻き付けられる領域が、ニップロール40aの周面より国際ゴム硬さの値が小さい。
【選択図】 図2

Description

本発明は、枚葉の積層シートを製造するための積層シート製造装置および積層シートの製造方法に関する。
従来、枚葉の積層シートを製造する方法として、巻き取りロールから送り出された連続したシート(以下、連続シートという。)に枚葉シートを粘着剤や接着剤で貼り合わせた後、枚葉シートの位置に合わせて連続シートを打ち抜く方法が知られていた(例えば、特許文献1参照)。この製造方法では、連続シート上の所定の位置に枚葉シートを貼り合わせる必要があるため、連続シートに長さ方向に沿ってあらかじめマージナル孔を一定間隔で形成し、そのマージナル孔にピンを挿入し、ピンを所定の速度で移動させて連続シートの搬送速度を制御する。
枚葉の積層シートにおいては、カールが調整されたもの、特にカールのないものが求められているが、特許文献1に記載の製造方法では、連続シートにテンションをかけることにより、得られる積層シートのカールをなくすことができる。
また、特許文献1以外の方法として、枚葉のシート同士を貼り合わせて枚葉の積層シートを製造することが知られている。例えば、非特許文献1には、枚葉のシート同士を貼り合わせて積層シートを製造することが可能な積層シート製造装置が記載されている。この積層シート製造装置は、2種類の枚葉シートをそれぞれ搬送する搬送手段と、金属製の支持ロールと、この支持ロールに付設した硬質樹脂製のニップロールとを具備し、支持ロールとニップロールとの間に2種類の枚葉シートを重ね合わせた重層体を挟み込むように送給して圧着するものである。この積層シート製造装置を用いた積層シートの製造方法では、一方の枚葉シートに他方の枚葉シートを重ね合わせて重層体を形成し、その重層体を金属製支持ロールに巻き付けながら、支持ロールを回転させて重層体を圧着して積層シートを得る。
特開平9−234792号公報 ファンデンベルグ社ホームページ、[online]、[平成17年2月17日検索]、インターネット、URL:http://www.vdbergh.com/eng/mainnav.htm
しかし、特許文献1に記載の積層シートの製造方法のように、連続シートにマージナル孔を形成する場合には、マージナル孔を形成する工程を必要とするため、製造効率が低かった。また、マージナル孔を形成した部分を切断して廃棄しなければならず、材料のロスが多かった。
一方、非特許文献1に記載の積層シート製造装置を用いた積層シートの製造方法では、連続シートと同様にして枚葉シートにテンションをかけることが困難なため、得られる枚葉の積層シートがカールした。カールした積層シートは、他の加工や印刷などを施す際に不具合が生じやすく、また、製品とした場合には積み重ねることが困難になるため、積層シートとしてはカールしていないものが求められる。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、枚葉の積層シートを高い製造効率で製造できる上に、得られる積層シートのカールを調整できる積層シート製造装置および積層シートの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らが、積層シートのカール発生原因について調べたところ、金属製支持ロールに巻き付けられた重層体を硬質樹脂製ニップロールにより圧着する過程で、重層体が支持ロールの周面に沿ってカールすることを見出した。そして、この知見に基づいて、カール発生防止策について検討した結果、以下の積層シート製造装置および積層シートの製造方法を発明した。
本発明の積層シート製造装置は、支持ロールと該支持ロールに付設したニップロールを具備し、これらの間に第1の枚葉シートに第2の枚葉シートを重ね合わせた重層体を挟み込むように送給して圧着する積層シート製造装置において、
前記支持ロールは重層体を巻き付けながら回転し、かつ、該支持ロールの周面上の、重層体が巻き付けられる領域が、前記ニップロールの周面より国際ゴム硬さの値が小さいことを特徴とする。
本発明の積層シート製造装置においては、支持ロールとニップロール間の圧着力を調整する圧着力調整手段を具備することが好ましい。
また、本発明の積層シート製造装置においては、前記支持ロールに巻き付けられた重層体を支持ロールとの間に挟み込む補助ニップロールを具備することができる。
さらに、本発明の積層シート製造装置においては、圧着した重層体に切り込みを形成する切り込み手段を具備することができる。
本発明の積層シートの製造方法は、支持ロールと該支持ロールに付設したニップロールの間に、第1の枚葉シートに第2の枚葉シートを重ね合わせた重層体を挟み込むように送給して圧着する積層シートの製造方法において、
前記支持ロールの周面上の、前記ニップロールの周面よりも国際ゴム硬さの値が小さい領域に、前記重層体を巻き付けながら支持ロールを回転させることを特徴とする。
本発明の積層シート製造装置および積層シートの製造方法によれば、枚葉のシート同士を圧着できるため、枚葉の積層シートを高い製造効率で製造できる。しかも、得られる積層シートのカールを調整できるため、得られた積層シートは、他の加工や印刷などを施す際に不具合が生じにくく、また、製品とした場合に容易に積み重ねることができる。
さらには、連続シートより枚葉のシートの方が高画質の印刷を施すことができるため、本発明によれば、高画質の枚葉の積層シートを得ることができる。
(積層シート製造装置)
本発明の積層シート製造装置の一実施形態について説明する。なお、本発明が下記の実施形態に限定されないことはいうまでもない。
図1に、本実施形態の積層シート製造装置の模式図を示す。この積層シート製造装置1は、
枚葉の表面用シート(第1の枚葉シート)11を搬送する表面用シート搬送手段10と、
粘着剤層および支持体を有し、表面用シート11と略同等の大きさの粘着シート(第2の枚葉シート)21を搬送する粘着シート搬送手段20と、
表面用シート11と粘着シート21とが重ね合わされた重層体31(図2参照)を周面にて巻き付ける支持ロール30と、
支持ロール30に付設したニップロール40aおよび補助ニップロール40bと、
ニップロール40aの圧着力を調整する圧着力調整手段50と、
圧着した重層体(以下、圧着重層体という。)100a(図3参照)に切り込みを形成する切り込み手段60と、
重層体31または圧着重層体(積層シート)100aを搬送する第1のシート搬送手段70aと、圧着重層体100aおよび切り込みが形成された圧着重合体100b(以下、積層シート100bという。)を搬送する第2のシート搬送手段70bと、
積層シート100bを受ける紙受け台80とを備えて構成されている。
以下、本実施形態の積層シート製造装置1の各構成について説明する。
本実施形態における表面用シート搬送手段10は、表面用シート11の表面に接触する回転体であり、搬送時に回転駆動して、表面用シート11を支持ロール30に向けて搬送するものである。
本実施形態における粘着シート搬送手段20は、粘着シート21の粘着剤層21a上に積層された剥離シート22(図4参照)を移送することにより、粘着シート21を搬送するものである。具体的には、粘着シート搬送手段20は、粘着シート21の走行方向を案内する案内ロール23と、剥離シート22の走行方向のみを急激に曲げて剥離シート22を剥離するための剥離用ブレード24と、回転駆動し、剥離した剥離シート22を巻き取る剥離シート巻き取り用ロール25と、粘着シート21の先端を検知するセンサ26と、センサ26からの信号および表面用シート11の搬送状況に基づいて剥離シート巻き取り用ロール25の回転駆動を制御する制御部(図示せず)とを具備する。
また、剥離用ブレード24は、図4に示すように、一端が鋭利になった部分24a(以下、鋭利部24aという。)を有し、その鋭利部24aが支持ロール30に向けられている薄板である。このような剥離用ブレード24を用いることで、剥離用ブレード24にて剥離シート22の走行方向を急激に折り曲げることができ、しかも、その際に剥離シート22の走行方向の変化に追随せずにそのまま直進した粘着シート21を支持ロール30に搬送することができるようになっている。
本実施形態における支持ロール30は、回転駆動し、重層体31を巻き付けて支持するものであって、重層体31が巻き付けられる領域(以下、巻き付け領域という。)が、ニップロール40aの周面より国際ゴム硬さ(IRHD)の値が小さいものである。具体的には、巻き付け領域のIRHDの値が10〜100であることが好ましく、ニップロール40aの周面のIRHDの値が100を超える(すなわち、国際ゴム硬さ試験では測定できない程に硬い)ことが好ましい。ここで、国際ゴム硬さの値は、JIS K 6253−1997に準じて測定された値のことである。
さらには、巻き付け領域は、ニップロール40aの周面より反発弾性率が小さいことが好ましく、具体的には、巻き付け領域は反発弾性率が10〜98%であることが好ましく、ニップロール40aの周面の反発弾性率が98%を超える(すなわち、反発弾性率が測定できない程に硬い)ことが好ましい。ここで、反発弾性率とは、JIS K 6255−1996で測定された値のことである。
支持ロール30の巻き付け領域を構成する材質としては、例えば、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、イソブチレン−イソプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、エチレン−プロピレンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムなどの合成ゴム、エチレン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、エステル系エラストマーなどのエラストマー、布、樹脂(特に軟質の樹脂)などの軟質材料が挙げられる。
支持ロール30は、作業性や交換のメンテナンス等に優れるため、図5に示すように、金属や樹脂などからなるロール本体32の周面に軟質材料33を巻いて巻き付け領域を形成したものが好ましい。軟質材料33をロール本体32の周面に巻く場合には、軟質材料として、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタン、発泡ゴム等を用いることもできる。
また、支持ロール30は、全体が上記軟質材料で構成されたものでも構わない。この場合には、巻き付け領域以外の領域のIRHDの値もニップロール40aにおける周面のIRHDの値より小さくなる。
さらに、支持ロール30は、第1のシート搬送手段70aを納めるための切欠34が長さ方向に沿って形成されている。
ニップロール40aは、少なくとも周面を構成する材料のIRHDの値が、軟質材料からなる支持ロール30の巻き付け領域のIRHDの値より大きいものである。ニップロール40aの周面を構成する材料として、例えば、鉄、ステンレス、アルミニウムなどの金属、樹脂(特に硬質の樹脂)などが挙げられる。なお、ニップロール40aの全体がこれらの材料で構成されて、ニップロール40aの全体のIRHDの値が支持ロール30の巻き付け領域のIRHDの値より大きくても構わない。
また、ニップロール40aは、圧着力の調整を可能にするために、後述するように、支持ロール30の軸35に対する方向およびその反対方向にのみ移動可能なように軸41が固定されている。
一方、補助ニップロール40bとしては特に制限されず、例えば、金属、樹脂、軟質材料からなるロールが挙げられる。
このニップロール40aおよび補助ニップロール40bは、支持ロール30の回転に応じて回転するものであるが、自ら回転駆動しても構わない。
本実施形態における圧着力調整手段50は、支持ロール30とニップロール40aとの距離を変えることにより、ニップロール40aの圧着力を調整するものである。
すなわち、圧着力調整手段50は、図6に示すように、ニップロール40aの軸41を嵌め込む溝51aが形成されたニップロール固定部材51と、支持ロール30の軸35に向けて配置されているとともに先端がニップロール40aの軸41に接触するボルト52と、ボルト52が挿入されるネジ孔53aが形成され、ボルト52をネジ孔53aにねじ入れても動かないように固定されたボルト固定部材53とを具備するものである。
このような圧着力調整手段50では、ニップロール固定部材51の溝51aに、ニップロール40aの軸41を嵌め込むことにより、ニップロール40aの軸41を、支持ロール30の軸35に対する方向およびその反対方向にのみ移動可能なように固定している。
本実施形態における切り込み手段60は、磁気を帯び、回転駆動するマグネットロール61と、マグネットロール61の周面に磁力によって貼り付けられ、切り込み刃62aを有する金属製の切り込み刃形成板62(図7(a),(b)参照)と、マグネットロール61の長さ方向に沿って配置され、回転駆動する抑えロール63とを具備するものである。また、抑えロール63には、第2のシート搬送手段70bを納めるための切欠63aが長さ方向に沿って形成されている。
この切り込み手段60では、切り込み刃62aが磁力によってマグネットロール61の周面に貼り付けられるため、目的に応じて切り込み刃形成板62を容易に変更できるようになっている。
また、切り込み刃62aがどのような輪郭形状を有するかは特に制限されず、例えば、カードの輪郭形状、ハート型の輪郭形状、星型の輪郭形状などが挙げられる。
本実施形態における第1のシート搬送手段70aは、支持ロール30の切欠34内に設置され、重層体31または圧着重層体100aを把持することが可能になっている。したがって、第1のシート搬送手段70aは、支持ロール30の回転に合わせて移動して、重層体31または圧着重層体100aを形成する間、重層体31または圧着重層体100aを搬送するものである。なお、第1のシート搬送手段70aが、支持ロール30の切欠34内に収納可能になっていることにより、第1のシート搬送手段70aと第1および補助ニップロール40a,40bとの接触が防止されるようになっている。
また、第2のシート搬送手段70bは、圧着重層体100aまたは積層シート100bを把持することが可能になっており、抑えロール63と紙受け台80との間を移動するものである。したがって、第2のシート搬送手段70bは、抑えロール63に圧着重層体100aが接している間およびそれ以降、圧着重層体100aおよび積層シート100bを搬送するものである。なお、第2のシート搬送手段70bは、切り込み手段60の抑えロール63の切欠63a内に納まるようになっており、第2のシート搬送手段70bとマグネットロール61との接触が防止されるようになっている。
紙受け台80には、上面に積層シート100bを搬送するためのベルトコンベアが設けられていることが好ましいが、設けられていなくてもよい。
この積層シート製造装置1においては、第1のシート搬送手段70aと第2のシート搬送手段70bとの間で圧着重層体100aを受け渡せるように、支持ロール30の回転と切り込み手段60の抑えロール63の回転が調整されている。また、抑えロール63の回転とマグネットロール61の回転は、抑えロール63に巻き付けられた圧着重層体100aの所定の位置に切り込み刃62aが当たるように調整されている。
以上説明した積層シート製造装置1は、支持ロール30とニップロール40aとを備え、支持ロール30の巻き付け領域がニップロール40aの周面のIRHDの値より小さくなっている。そのため、重層体31を支持ロール30とニップロール40aとで挟んで圧着した際に、図8に示すように、ニップロール40aを支持ロール30に食い込ませることができる。これにより、支持ロール30上の圧着重層体100aに、支持ロール30の周面と反対向きの反りを生じさせる力を付与することができ、支持ロール30の周面に沿ってカールさせる力を打ち消すことができる。
このように、積層シート製造装置1では、支持ロール30の周面に沿ってカールさせる力を打ち消すことができるため、カール発生を抑制して圧着重層体100aまたは積層シート100bを平坦化させることができる。なお、通常は、圧着重層体100aまたは積層シート100bは平坦化されるが、次工程にて圧着重層体100aまたは積層シート100bにカールさせる力が付与される場合には、積層シート製造装置1により、次工程終了後に平坦化するように圧着重層体100aを適宜カールさせておくこともできる。
さらに、圧着重層体100aのカールの程度は、支持ロール30とニップロール40aとの圧着力を変えることで調整することができる。圧着力の調整は圧着力調整手段50で行われる。すなわち、ボルト52をボルト固定部材53のネジ孔53aにねじ入れることにより、ボルト固定部材53から突き出たボルト52の長さを長くし、ニップロール40aの軸41を支持ロール30の軸35の方向に押す。これにより、支持ロール30とニップロール40aとの圧着力を大きくすることができる。また、上記とは反対方向にボルト52を回してボルト固定部材53から突き出たボルト52の長さを短くすることで、圧着力を弱くすることができる。
したがって、積層シート製造装置1によれば、得られる圧着重層体100aのカールを調整できる。また、圧着重層体100aは抑えロール63に巻き付けられた際にも反りが生じるが、それを考慮して圧着重層体100aのカールを調整すれば、積層シート100bのカールも調整できる。
また、本実施形態のように、積層シート製造装置1が補助ニップロール40bを備える場合には、表面用シート11と粘着シート21とをより強固に密着させることができる。
(積層シートの製造方法)
次に、本発明の積層シートの製造方法の一実施形態について説明する。本実施形態については、表面用シート11として、紙基材11a上にポリエチレン層11bとポリエチレンテレフタレート層11cとが順次形成されたもの(図9参照)を使用し、粘着シート21として、支持体21bである紙基材上に粘着剤層21aが形成されたものを使用した例を挙げて説明する。なお、この表面用シート11のポリエチレン層11bとポリエチレンテレフタレート層11c間は擬似接着の状態にある。
本実施形態の積層シートの製造方法は、上述した積層シート製造装置1を用いる方法である。
そして、この積層シートの製造方法では、まず、枚葉の表面用シート11を表面用シート搬送手段10により支持ロール30の周面の巻き付け領域に向けて搬送する。次いで、表面用シート11の前方を第1のシート搬送手段70aで把持し、その第1のシート搬送手段70aを支持ロール30の回転とともに回転させる。これにより、表面用シート11を、支持ロール30の周面の巻き付け領域に巻き付ける。
それと同時に、粘着シート搬送手段20の剥離シート巻き取り用ロール25を回転駆動させ、剥離用ブレード24により剥離した剥離シート22を巻き取って、剥離シート22に積層された粘着シート21を搬送する。ここで、剥離用ブレード24の鋭利部24aが支持ロール30に向いているため、剥離シート22を剥離用ブレード24で剥離した後、剥離シート22の走行方向の変化に追随しなかった粘着シート21を支持ロール30上の表面用シート11に向けて搬送することができる。そして、表面用シート11に粘着シート21を粘着剤層21aにより付着させるとともに支持ロール30を回転させ、粘着シート21を表面用シート11に巻き付けることで、表面用シート11に粘着シート21を貼着して重層体31を形成する。
その際、粘着シート21の搬送は、表面用シート11が支持ロール30に向けて搬送するのに合わせて、剥離シート巻き取り用ロール25を回転駆動させることで行う。また、一枚の粘着シート21を搬送し終えたことをセンサ26が検知した際に、剥離シート巻き取り用ロール25の回転駆動を停止させて粘着シート21の搬送を一旦停止する。
ここで、粘着シート21の粘着剤層21aを形成する粘着剤としては、特に限定されるものではなく、ゴム系、アクリル系、ビニルエーテル系、ウレタン系等のエマルジョン型、溶剤型、ホットメルト型粘着剤を使用することができ、用途に応じて永久粘着用、強粘着用、冷食用、再剥離用等の粘着剤を使用できる。
剥離シート22としては、例えば、グラシン紙のような高密度紙、クレーコート紙、クラフト紙、上質紙等にポリエチレン等の樹脂フィルムをラミネートした、いわゆるポリラミ原紙が挙げられる。また、クラフト紙や上質紙等に、ポリビニルアルコール、澱粉等の水溶性高分子等と顔料とを主成分とする目止め層を設けた樹脂コーティング原紙、あるいはポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のフィルム等に、エマルジョン型、溶剤型あるいは無溶剤型のシリコーン樹脂やフッ素樹脂等を乾燥重量で0.05〜3g/m2 程度になるように塗布後、熱硬化、電子線硬化、紫外線硬化等によって剥離剤層を形成したもの等が適宜使用される。
次いで、支持ロール30の巻き付け領域に巻き付けられた重層体31を、ニップロール40aで圧着し、続いて、補助ニップロール40bで圧着し、表面用シート11と粘着シート21とを充分に密着させて圧着重層体100aを得る。
次いで、得られた圧着重層体100aを第1のシート搬送手段70aにより搬送し、圧着重層体100aが抑えロール63に接する頃に、第2のシート搬送手段70bに受け渡す。次いで、抑えロール63の回転とともに第2のシート搬送手段70bを回転させることにより、圧着重層体100aを抑えロール63に巻き付ける。そして、圧着重層体100aを抑えロール63に巻き付けた状態で、抑えロール63の反対側から、カードの輪郭形状を有する切り込み刃62aを圧着重層体100aに当てて、圧着重層体100aの紙基材11aおよびポリエチレン層11bのみに切り込み90を入れる(図10参照)。
その後、第2のシート搬送手段70bを抑えロール63から紙受け台80に向けて移動させ、積層シート100bを搬送する。積層シート100bが紙受け台80に達した際に、第2のシート搬送手段70bから積層シート100bを分離させて、紙受け台80に積層シート100bを載せる。
このようにして、表面用シート11と粘着シート21とから、積層シート100bを得ることができる。なお、この積層シート100bは、紙基材11aおよびポリエチレン層11bのみにカードの輪郭形状に切り込み90が形成され、ポリエチレン層11bとポリエチレンテレフタレート層11cとが擬似接着の状態にあるので、紙基材11aおよびポリエチレン層11bを剥離することで、カード110を得ることができる。
以上説明した積層シートの製造方法は、支持ロール30とニップロール40aとの間に重層体31を挟み込んで圧着する方法であって、支持ロール30の周面上の巻き付け領域に、重層体31を巻き付けながら支持ロール30を回転させる方法である。そのため、圧着重層体100aに支持ロール30の周面と反対向きの反りを生じさせる力を付与することができる。これにより、圧着重層体100aを支持ロール30周面に沿ってカールさせる力を打ち消して、圧着重層体100aのカールを調整することができ、カールをなくすことができる。
得られた積層シート100bには、他の枚葉シートを貼り合わせたり、印刷やその他の加工を施したりすることができる。その場合、カールが不具合の原因になることがあるが、上記製造方法によれば、積層シート100bのカールを調整することができるため、不具合の発生を防止できる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されない。
上述した実施形態では、第1の枚葉シートである表面用シート11に、該表面用シート11と略同等の大きさの1枚の粘着シート21(第2の枚葉シート)を重ね合わせて積層シートを製造したが、例えば、表面用シートより小さい2枚以上の粘着シートを、1枚の表面用シート上にそれぞれ圧着して積層シートを製造してもよい。ただし、表面用シート11の表面積の90%以上に粘着シート21を貼り付ける場合に、得られる積層シートがカールしやすくなり、本発明の効果がとりわけ発揮されるので、表面用シート11の表面積の90%以上に粘着シート21を貼り付ける場合に本発明を適用することが好ましい。
また、上述した実施形態では、表面用シート11として、紙基材11a上にポリエチレン層11bとポリエチレンテレフタレート層11cとが順次形成されたものを使用したが、本発明はこれに限定されず、表面用シート11としては、例えば、紙基材、プラスチックフィルム、あるいはこれらが積層された積層体などを使用できる。
ここで、紙基材としては、例えば、合成紙類、不織布類、あるいは上質紙、アート紙、コート紙、キャスト塗被紙、クラフト紙、ポリエチレンラミネート紙、含浸紙、発泡紙、水溶性紙等の紙類、更には、感熱記録紙、インクジェット記録用紙、熱転写受容シート等の記録シート類など絶縁性の公知のシート類が挙げられる。
プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなど)、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリスチレン、ポリウレタン等の樹脂を主成分とするフィルムが挙げられる。
さらに、表面用シート11が粘着剤層や接着剤層を有していても構わない。また、表面用シート11の片面または両面にはあらかじめ印刷を施しておいてもよい。
また、上述した実施形態では、粘着シートの支持体21bとして、紙基材を用いたが、紙基材の他にも、プラスチックフィルム、これらの積層体、あるいは剥離シートを用いることができる。支持体21bの片面または両面にはあらかじめ印刷を施しておいてもよい。
本発明は、粘着シート21および表面用シート11などの枚葉シートが30〜80g/m程度の薄手と呼ばれるシートを貼り合わせる場合にとりわけ効果が大きい。
また、上述した実施形態では、紙基材11aおよびポリエチレン層11bに切り込み90のみに切り込みが形成される深さに切り込んだが、切り込みの深さは限定されず、目的に応じて適宜選択すればよい。切り込みの深さは、切り込み刃62aの高さによって調節することができる。また、切り込みを入れる代わりに打ち抜いても構わない。
さらに、上述した積層シート製造装置では、切り込み手段60により圧着重層体100aに切り込みを形成したが、切り込みを形成していない圧着重層体を積層シートとしてもよい。
本発明の積層シート製造装置の一実施形態を示す模式図である。 重層体を形成する工程を模式的に説明する図である。 重層体を圧着する工程を模式的に説明する図である。 図1の積層シート製造装置における剥離用ブレード付近の拡大図である。 図1の積層シート製造装置における支持ロールの概略構成図である。 図1の積層シート製造装置における圧着力調整手段の概略構成図である。 図1の積層シート製造装置における切り込み刃形成板を示す図であって、(a)は上面図、(b)は(a)のA−A’断面図である。 図3の要部拡大図である。 表面用シートの一例を示す断面図である。 積層シートの一例を示す断面図である。
符号の説明
1 積層シート製造装置、11 表面用シート(第1の枚葉シート)、21 粘着シート(第2の枚葉シート)、30 支持ロール、31 重層体、40a ニップロール、40b 補助ニップロール、50 圧着力調整手段、60 切り込み手段、62a 切り込み、100a 圧着した重層体(積層シート)、100b 積層シート

Claims (5)

  1. 支持ロールと該支持ロールに付設したニップロールを具備し、これらの間に第1の枚葉シートに第2の枚葉シートを重ね合わせた重層体を挟み込むように送給して圧着する積層シート製造装置において、
    前記支持ロールは重層体を巻き付けながら回転し、かつ、該支持ロールの周面上の、重層体が巻き付けられる領域が、前記ニップロールの周面より国際ゴム硬さの値が小さいことを特徴とする積層シート製造装置。
  2. 支持ロールとニップロール間の圧着力を調整する圧着力調整手段を具備する請求項1に記載の積層シート製造装置。
  3. 前記支持ロールに巻き付けられた重層体を支持ロールとの間に挟み込む補助ニップロールを具備する請求項1または2に記載の積層シート製造装置。
  4. 圧着した重層体に切り込みを形成する切り込み手段を具備する請求項1〜3のいずれかに記載の積層シート製造装置。
  5. 支持ロールと該支持ロールに付設したニップロールの間に、第1の枚葉シートに第2の枚葉シートを重ね合わせた重層体を挟み込むように送給して圧着する積層シートの製造方法において、
    前記支持ロールの周面上の、前記ニップロールの周面よりも国際ゴム硬さの値が小さい領域に、前記重層体を巻き付けながら支持ロールを回転させることを特徴とする積層シートの製造方法。


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