JP2004168475A - ラミネート装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラミネート処理後、処理済の記録紙からラミネート使用済みの表層(プラスチックシート)を水平に引っ張って剥離する過程において、後端部を剥離する際、後端部の剥離不良によるハガレやヒレなどのラミネート不良を改善する。
【解決手段】ラミネート処理済の記録紙からプラスチックシートと記録紙を分離する際、記録紙を引っ張る排出ローラー26を、記録紙の進行方向からみて上面(記録紙の表面側)になるように配置する。これにより、後端を分離する際に、記録紙に作用する分離力は、常に固定ガイド部25のR接線方向に作用するので、後端を分離する際、保護層と記録紙を剥がす力が加わらないので、良好な後端分離が行える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラミネート装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、およびそれらの複合機器などの記録装置は、種々の情報に基づいて各種の被記録材上に例えばドットパターンからなる情報(例えば、画像)を記録するようになっている。記録装置は記録方法により、インクジェット式、サーマル式、レーザービーム式などに分けることができる。
【0003】
インクジェット式のインクジェット記録装置は、記録ヘッドの吐出口からインクの小滴を吐出飛翔させて、それを記録材上に付着させ、情報を被記録材に記録するようになっている。このため、インクジェット記録装置は、他の記録装置と比較して動作音が小さく、かつ基本的な構成が簡単であることから、比較的コストを抑えることができ、多方面に使用されている。
【0004】
このインクジェット記録装置に使用される被記録材には、普通紙、プラスチックシートなどがある。被記録材の表面を各種微細な無機材料などでコーティングすると、被記録材の表面に細孔構造をもつインク吸収層が形成されて、被記録材上に付着したインクドットが滲まないようになる。特に、フルカラープリンタや高品位の画像が求められているプリンタには、インク専用のコート紙が使用されている。最近では、写真調の印字が強く望まれていることから、インク吐出量も増える傾向にあり、被記録材は、最大給水率の状態で使用されることが多い。
【0005】
さらに、被記録材には、被記録材あるいは画質の品位を向上させるため、被記録材の記録済みの情報記録面に、非可逆的に変化する透明な膜を形成して、画質の向上、耐候性の優れた画質を連続的にプリントできるようにしたものもある。
【0006】
また、非可逆的に変化する層を印字面側に有する被記録材には、例えば、印字面に保護層形成用部材である多孔質高分子層が形成されているものがある。この多孔質高分子層は、加熱処理することによって、透明な高分子膜になって印字面を被覆保護するようになっている。
【0007】
また、別の多孔質高分子層として、印字面側に樹脂多孔質層(保護層形成用部材)が形成された被記録材を加熱処理することによって、印字面を被覆する透明樹脂膜となって表面を保護するものである。いずれにしても、高温に加熱された加熱ローラーと高圧力を加えられた加圧ローラーとの間を、被記録材の情報記録面を加熱ローラーに対向させて、被記録材を通すことで、被記録材は、表面に透明な保護層が形成されるようになっている。
【0008】
このため、情報記録面と加熱ローラーは接触することになる、ローラーの表面が被記録材の透明高分子膜または透明樹脂膜の表面に転写されることになる。この場合、ローラーの表面に傷があると、透明高分子膜または透明樹脂膜の表面に傷が転写されることになり、画質の低下の原因になる。
【0009】
これらの問題を解決しつつ、画質や耐候性を向上させる別の方法として、被記録材の表面にあらかじめ多孔質高分子層を設けておかないで、被記録材への印字後に透明高分子層を表面に形成する方法がある。
【0010】
上記従来例において、インク吸収層と多孔質高分子層とが一体である被記録材が、ここでは基材とインク吸収層から成る被記録材と、プラスチックシート(耐熱性基材)と多孔質高分子層(保護層形成用部材)から成る転写材に分けられている。
【0011】
被記録材に多孔質高分子層を定着する方法について説明する。まず、情報を印字した被記録材表面に転写材の多孔質高分子層面を対向させて、被記録材と転写材との両方を高温高圧に保持されたローラー対を通す。すると、熱と圧力によって被記録材と転写材が一体化する。その後、一体化した転写材と被記録材とが十分に冷えてから、転写材のプラスチックシートのみを剥離する。この結果、被記録材表面に透明な多孔質高分子層(以下、保護層と称する)が形成される。
【0012】
この方法であると、保護層は、ローラーと直接接触せず、プラスチックシートを介して接触することになる。したがって、ローラー表面の傷が保護層に転写されることがなく、良好な画質の印刷物が得られる。本発明では、以降、この方式を「ラミネート方式」と称する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ラミネート方式によって、被記録材に保護層を形成する場合、加熱加圧によって一体化した被記録材からプラスチックシートを確実に剥離する機構、装置等を必要とする。
【0014】
被記録材からプラスチックシートを確実に剥離する機構を備えたラミネート装置を図14に示す。図14に示すラミネート装置は、固定ガイド79の小さな曲率半径の通過パスを、ラミネート後の被記録材77を通すことによって、剛性の高い被記録材と保護層とが、プラスチックシートから分離されるように配置されている。すなわち、図14のラミネート装置は、被記録材77の曲げ剛性の強さを利用して、被記録材の先端に密着した保護層とプラスチックシートとを分離するようになっている。
【0015】
これらのことを図14に基づいて説明する。図14のラミネート装置は、プラスチックシートと保護層形成用の多孔質高分子層から成る転写材76の巻き出し側の巻き出しロール71と、不図示の駆動装置によって任意の方向に回転する巻き取り側の巻き取りロール72とを備えている。巻き取りロール72は、内部に組み込まれたクラッチ機構によって、動作時に、所定のテンションをプラスチックシート80に加えながら定着ローラー対74に同期して回転するようになっている。
【0016】
ラミネート処理が行われる被記録材73は、基材とインク吸収層とで構成されている。被記録材73は、ラミネート処理前の段階で、すでに印刷および乾燥処理が完了しているものとする。被記録材73は、搬送ローラー対75によって搬送され、定着ローラー対74に引き込まれ、定着ローラー対74の加熱加圧により転写材76と一体化される。
【0017】
転写材76と一体化した被記録材77は、ヒートシンク78に接触しながら通過して、ヒートシンク78によって冷却される。転写材76と被記録材77とを冷却することで、被記録材と一体化した転写材のプラスチックシート部分を保護層から容易に剥離することができるようになる。
【0018】
次に、被記録材77は、固定ガイド79によって急角度で上方に折り曲げられようとする。転写材76に密着した被記録材77が固定ガイド79を通過するとき、上面のプラスチックシート80に対して被記録材82の剛性が高いため、プラスチックシート80と被記録材82の剛性の差によって、プラスチックシート80が保護層から剥離する。
【0019】
保護層から剥離した使用済みのプラスチックシート80は、巻き取りロール72に巻き取られる。一方、表面に保護層が形成された被記録材82は、そのまま水平方向に直進する。
【0020】
この後、保護層の後端部は、ラミネート装置を一旦停止させ、使用者が手で引き剥がしたり、81に示すような、シート排出ローラー対を設け、その引っ張り力によって、自動的に後端部を引き千切ったりして、プラスチックシート80に付着している保護層から分離される。以上の一連の流れによって、ラミネート処理された被記録材82が得られる。
【0021】
その際、問題になる点として、「ハガレ」と「ヒレ」の問題がある。
【0022】
ハガレとは、図15の(A)のように、被記録材82の後端面において、透明保護層が良好に接着できず、部分的に欠けたような状態になる現象のことを称し、「ヒレ」は図15の(B)のように、逆に、端面で透明保護層部分が筋状に残ってしまう現象のことを称し、どちらも、被記録材82の品質を大きく損なうものである。
【0023】
ハガレが発生する原因は、被記録材の表面の荒れ、厚みのばらつきや、透明保護層の表面の荒れ、厚みのばらつき、被記録材に透明保護層を加熱加圧する際の温度や圧力のばらつきなど、様々な要因がある。特に後端部分でハガレが発生する原因は、被記録材と透明保護層の接着力のばらつきに加え、被記録材からプラスチックシートを分離する方向も重要になる。接着力の弱い部分が被記録材に転写されず、プラスチックシートに残ってしまい、ハガレとなって現れやすい。
【0024】
また、被記録材の端面の状態が不均一の場合には、結果的にそれが端部での接着力のばらつきとなって表れやすく、それがハガレの原因になる。
【0025】
ハガレの発生過程を、図16で説明する。
【0026】
図16の(A)の斜線部84は、後端部で、上述の理由により、部分的に被記録材73とラミネート保護層83との接着が不十分な領域であるとする。
【0027】
この状態で、一体化した被記録材82を水平方向に引き抜くと、図16の(B)のように、後端面から内側に入った部分にある、接着不良域内の点85から柔らかい保護層を引っ張ることになる。
【0028】
この接着不良部分の状態は非常に不安定なものであり、記録材82の端部の状態や、引き抜き力の微細な変動、引き抜き方向などによって容易に変わってしまう。
【0029】
その結果、図16の(C)のように、後端面から内側の部分で保護層83が千切れ、被記録材82後端部に、図のように、ハガレ部分が発生する。
【0030】
また、図示しないが、最悪の場合、16−Cのように不良部分内で千切れずに、残った保護層が、すでに形成された保護層部分を引き剥がしてしまい、大きな筋状のハガレに発展するなどの影響がある。
【0031】
次に、「ヒレ」について説明する。
【0032】
ヒレの発生する原因も、ハガレの発生原因とほぼ同じである。
【0033】
被記録材の表面の荒れ、厚みのばらつきや、透明保護層の表面の荒れ、厚みのばらつき、被記録材に透明保護層を加熱加圧する際の温度や圧力のばらつきなど、様々な要因によって、被記録材と透明保護層の接着力にばらつきが発生する。そのような状態で、被記録材からプラスチックシートを分離する際、図14に説明したように、被記録材と透明保護層の接着が不十分な領域が内側に入り込んだ場合、ハガレを生じさせていたが、逆に、接着力が極度に強い領域ができたり、透明保護層自身の強度むらによって、端部での透明保護層の引き千切りにくい部分が発生した場合には、図17の(A),(B),(C)のように、透明保護層が千切れずに引き伸ばされてしまい、それが残って固まってしまうことで、ヒレが発生する。
【0034】
そのため、ハガレ・ヒレの発生を抑えるためには、被記録材の端面の管理や、被記録材と転写材を加圧・接着する定着ローラー74の圧バランスを強くしたり、その力にバラツキが出ないように管理したり、転写材そのものの接着力が均一になるように品質管理を行う必要がある。
【0035】
このように、ハガレを根本的に防止するためには、被記録材と転写材の品質管理や、ラミネート装置の高精度化が必要になってしまうという問題がある。
【0036】
本発明では、簡便な手法によって、ハガレの発生を抑え、被記録材の品質低下を防ぐことのできるラミネート装置を提供することを目的としている。
【0037】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達するため、本発明のラミネート装置は、耐熱性基材と保護層形成用部材とを分離可能に層状に有するラミネートフィルムを走行させるラミネートフィルム走行手段と、少なくとも一方の面に情報が記録された被記録材の情報記録面と前記保護層形成用部材とが対向した状態で前記被記録材と前記ラミネートフィルムとを加熱加圧して密着させる被記録材被覆手段と、その下流にあって、前記被記録材が密着した前記ラミネートフィルムの走行方向に離間して配列されて前記ラミネートフィルムを案内するフィルム案内手段と、前記被記録材被覆手段の上流にあり、前記被記録材を走行させる被記録材走行手段と、前記被記録材被覆手段の下流にあり、前記被記録材被覆手段により表面に保護層を形成した前記被記録材を走行させる走行手段と、前記下流側の被記録材走行手段と、前記フィルム案内部材との間に配列されて、前記被記録材を前記下流側の被記録材走行手段に案内する被記録材案内部材とを有する。
【0038】
前記下流側の走行手段は、前記被記録材被覆手段によって被覆処理が行われた前記被記録材と、使用済みラミネートフィルムを剥離し、次工程に搬送したり、処理済の被記録材を機外へ排出する、排出ローラーとして構成する。
【0039】
本発明では、前記排出ローラーによって前記被記録材に加わる力(引き抜き力)が、前記被記録材被覆手段から前記フィルム案内部材に至るまでの、被記録材の進行方向平面に対し、被記録材のラミネート処理面と同じ側の領域から作用するように、前記排出ローラーと、被記録材の案内部材を配置する。
【0040】
以上、本発明を整理して要約すれば以下の構成に集約できる。
【0041】
(1)耐熱性基材と保護層形成用部材とを分離可能に層状に有するラミネートフィルムを走行させるラミネートフィルム走行手段と、
少なくとも一方の面に情報が記録された被記録材の情報記録面と前記保護層形成用部材とが対向した状態で前記被記録材と前記ラミネートフィルムとを加熱加圧して密着させる被記録材被覆手段と、
前記被記録材が密着した前記ラミネートフィルムの走行方向の下流側に配列されて前記ラミネートフィルムを案内するフィルム案内部材と、
前記フィルム案内部材のさらに下流側に配列され、ラミネート処理された被記録材を搬送する一対の搬送ローラーと、その駆動手段と、前記被覆手段と前記搬送ローラー間に配列されて、前記被記録材を案内する被記録材案内部材を持ち、前記被記録材被覆手段による被覆処理後、前記被記録材案内部材により前記被記録材が前記搬送ローラー部に搬送され、さらに下流側に搬送される過程において、前記搬送ローラーによって、前記被記録材に加わる搬送力は、前記被記録材被覆手段から前記フィルム案内部材に至る、前記被記録材の進行方向平面に対し、前記被記録材のラミネート処理面側の領域から作用することを特徴とするラミネート装置。
【0042】
(2)前記被記録材案内部材は、前記フィルム案内部材と前記搬送ローラー間に配列され、前記被記録材を、前記被記録材被覆手段から前記フィルム案内部材に至る、前記被記録材の進行方向から、前記搬送ローラーの圧接面方向に変化させる手段であることを特徴とする前記(1)に記載のラミネート装置。
【0043】
(3)前記被記録材案内部材は、前記被覆手段と前記フィルム案内部材間に配列され、被記録材走行方向に対し垂直な軸を中心に回動可能な部材で構成され、前記被記録材を、前記被記録材被覆手段から前記フィルム案内部材に至る、前記被記録材の進行方向から、前記搬送ローラーの圧接面方向に変化させる手段であることを特徴とする前記(1)に記載のラミネート装置。
【0044】
(4)前記フィルム案内部材のうち、少なくとも1つは、密着した前記被記録材と前記ラミネートフィルムとを冷却する冷却手段であることを特徴とする前記(1)ないし(3)いずれかに記載のラミネート装置。
【0045】
(5)前記フィルム案内部材のうち、少なくとも1つは、前記ラミネートフィルムのうちの、耐熱性基材部分の走行方向を変える走行案内部材であることを特徴とする前記(1)ないし(4)いずれかに記載のラミネート装置。
【0046】
(6)前記フィルム案内部材のうち、少なくとも1つは、密着した前記被記録材と前記ラミネートフィルムとを冷却する冷却手段であることを特徴とする前記(5)に記載のラミネート装置。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態のラミネート装置を図に基づいて説明する。
【0048】
まず、図2により、本発明における転写材21(ラミネートフィルム)と、被記録材22の構造を説明する。
【0049】
本発明にかかる転写材21の構成を説明する。図2の(a)に示す転写材21は、耐熱性に優れたプラスチックシート(耐熱性基材)21aと、被記録材22に対して透明な保護層になる保護層形成用部材21bとが層状になって形成されている。
【0050】
転写材21は、プラスチックシート21aに、保護層形成用部材21bである単層または多層の熱可塑性フィルム層やラテックス層を設けて形成されている。
【0051】
プラスチックシート21aは、転写材21を被記録材22に高温高圧の条件下で圧着するとき、形状を安定して維持でき、かつ被記録材22のインク吸収層22a上に保護層形成用部材21bが密着されて透明な保護層になる段階で簡単に保護層形成用部材21bから剥離される必要がある。プラスチックシート21aは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)などの材料からなる、厚みが約18μmから約50μmの範囲内のフィルム状、あるいはシート状に形成されている。
【0052】
保護層形成用部材21bにラテックス層を用いる構成の場合、プラスチックシート21a上に熱可塑性の粒子がそのプラスチックシート21aから簡単に脱落しない程度に固着されて層を形成しており、過熱されると膜を作ることができるようになっている。ラテックス層の形成も、ラテックスを含む塗工液を、ロールコーティング法、ロードバーコーティング法、スプレーコーティング法、エアナイフコーティング法、スロットダイコーティング法などによりプラスチックシートに塗工し、乾燥して行うことができる。得られるラテックス層の層厚は最終的に被記録材のインク吸収層に十分に密着し、気泡が存在しないように接着するのに必要な厚みを持たなければならない。因みに、ラテックス層は、被記録材のインク吸収層の表面粗さをRmaxで表したとき、少なくともその量の約70%から150%、さらに望ましくは約100%から約150%の厚みを持たなければならない。
【0053】
このような転写材21によりその表面を改質されて、優れた画質を提供できる被記録材22は、基材22bとインク吸収層22aとで構成されている。インク吸収層22aは、情報画像が記録されるようになっている。
【0054】
被記録材22の基材22bには、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのプラスチックフィルム、上質紙、コート紙、ラミネート紙等の紙材からなるシートを挙げることができる。
【0055】
基材22bの表面に塗布されるインク吸収層22aとしては、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、アクリル、ウレタンなどの水溶性高分子エマルジョンとそれらの組み合わせ、および、その中にさらに合成シリカを分散した塗料を塗工したものを用いることができる。塗工方法として、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、スプレーコーティング法、スロットダイコーティング法等がある。これらの塗工方法を用いて、基材22bに上記の塗料を塗布後、乾燥することにより、被記録材22が得られる。
【0056】
以上説明した構成の被記録材22への画像形成には、種々の記録方法を採用できるが、インクジェット記録方式が最適である。インクジェット記録方式には、静電吸引方式、圧電素子を用いる方式、発熱素子を用いる方式等があり、いずれであってもよい。
【0057】
インクジェット記録方式に用いるインクは、水溶媒体に、染料や顔料などの色材を含有させたものなど、インクジェット記録方式に適用できるものであればよい。カラー記録を行う場合は、常法に従って、シアン、マゼンダ、およびイエロー、さらには、必要に応じてブラックを用いた減色混合によりフルカラー画像を形成することができる。
【0058】
インク吸収層22aに接着された保護層形成用部材21bを被記録材22を保護する透明な層にするには、例えば、次のようにして行う。
【0059】
被記録材22のインク吸収層22aに画像情報に応じてインクジェット記録方式により、インクを打ち込んで画像を形成したところで、被記録材22のインク吸収層22a側の面に、保護層形成用部材21bを重ねて、被記録材22と転写材21とを一体化する。一体化された被記録材22と転写材21とを一対の対向する定着ローラー(被記録材被覆手段)74間に通して、加熱加圧する。これによって、保護層形成用部材21bがインク吸収層22aに圧着される。圧着状態にある転写材21と被記録材22を示したものが、図2の(b)である。
【0060】
その後、被記録材22と転写材21とを冷却部19で十分に冷やしてから(詳細は後述)、プラスチックシート21aを保護層形成用部材21bから剥離する。保護層形成用部材21bは被記録材22に残り、透明な層になって被記録材22の情報記録面を保護する。この状態を示したものが図2の(c)である。
【0061】
図1は、図2に示した、被記録材22に転写材21をラミネート処理する、本発明によるラミネート装置の概略正面断面図である。
【0062】
図1のラミネート装置は、被記録材22のインク吸収層22aの面にインクジェット記録方式によって情報画像を形成するインクジェット記録装置11と、その印字されたインク吸収層22aに透明な保護層を形成するラミネート処理部12とを有する。
【0063】
インクジェット記録装置11は、インクジェット記録ヘッド20を有している。インクジェット記録ヘッド20は、図2(b)に示す被記録材22のインク吸収層22aに対して画像情報に応じてインクを付与し、画像を形成する。画像が形成された、被記録材22は、カッター13により所定の大きさに裁断される。
【0064】
なお、本例では、被記録材はロール状に巻かれたものを想定し、それを所定の長さに切断するカッター部を有しているが、通常のインクジェットプリンタと同様、予めカットされた用紙を被記録材に用いる場合、この部分は必ずしも必要としない。
【0065】
さて、被記録材22は裁断された後、搬送ローラー対14によって、乾燥ローラー対15に送られる。被記録材22は、転写材21が定着可能な状態になるまで、乾燥ローラー対15の加熱乾燥によって水分を除去される。乾燥した被記録材22は、中間ローラー対を通過した後、定着ローラー24a、24bによって転写材21を加熱加圧することによって22表面に透明保護層を形成する。
【0066】
定着ローラー24a及び24bは、軸内部に定着ローラー自身を加熱するためのハロゲンヒーターを各々内蔵し、その回転軸上には該ローラーの回転量を検知する不図示のロータリーエンコーダを有している。下側の定着ローラー24bは不図示の加圧機構により、所定の圧力で定着ローラー24aに押し付けられている。
【0067】
以上の構成において、搬送ローラー対14によって搬送される被記録材22の先端がメディアセンサ16によって検出されると、定着ローラー24bが不図示の加圧機構によって、定着ローラー24aに圧接されるとともに、加熱加圧された定着ローラー対24a、24bとプラスチックシート21aの巻き取りロール(巻き取り回転体)17が矢印方向にそれぞれ所定の回転速度で回転を始める。
【0068】
不図示の駆動軸にクラッチ機構を備える巻き取りロール17の円周速度は、定着ローラー対24a(24b)の円周速度より若干速く設定されており、常時、プラスチックシート21aには所定の張力が加わっている。転写材21を送り出す巻き出しロール(供給回転体)18にも、巻き取りロール17に設けてあるクラッチ機構と同様のクラッチ機構が設けられている。このため、巻き出しロール18は、矢印の回転方向とは逆方向にモーターの回転力を受けている。この結果、巻き出しロール18側の転写材21にも所定の張力が加わっている。巻き取りロール17と巻き出しロール18は、ラミネートフィルム走行手段を構成している。
【0069】
次に、図2の(b)に示すように、画像形成された被記録材22のインク吸収層22aに保護層形成用部材21bが積層され、被記録材22と転写材21は、積層状態を保ったまま、一対の定着ローラー24a,24bの間を通る。このとき、被記録材22と転写材21は、必要に応じた熱、押圧力を受ける。
【0070】
一対の定着ローラー24a、24bにおける加圧力や加熱温度は、使用される転写材21の種類に応じて設定される。この処理によって保護層形成用部材21bは、インク吸収層22aに圧着されて、被記録材22の透明な保護層になる。この転写材21と被記録材22は、下流の冷却部19によって急速に熱を奪われて、冷却部19の温度に近い温度にまでさがる。この冷却部19は、転写材21に接触するように配接されている。冷却部19は、一対の定着ローラー24a、24bで加熱されて熱をもった転写材21と被記録材22とのうち、転写材21側から冷却するようになっている。
【0071】
この冷却過程は、冷却により、転写材21のプラスチックシート21aと保護層形成用部材21bとの接着力を弱めて、保護層形成用部材21bを被記録材22とともに、プラスチックシート21aから剥離しやすくするための処理である。
【0072】
ところで、冷却が不十分のまま剥離を行うと、プラスチックシート21aを保護層形成用部材21bから確実に剥離することができない。この結果、保護層形成用部材21bは、プラスチックシート21aから離れることができずに、プラスチックシート21aと一体のまま、被記録材22を巻き取りローラー17に巻き込み、ジャムを発生させることがある。また、保護層形成用部材21bとプラスチックシート21aの接着力が、保護層形成用部材21bと被記録材22との接着力より強いために、プラスチックシート21aが保護層形成用部材21bから剥離した後に、プラスチックシート21a上に剥離しなかった保護層形成用部材21bが部分的に残り、品位を低下させることがある。以上のようなことを防止するため、冷却過程が必要である。
【0073】
なお、以上の説明では、本実施形態の転写材21が、低温にした方がプラスチックシート21aと保護層形成用部材21bとが綺麗に剥離しやすい熱特性を有しているため、冷却過程を必要としている。しかし、転写材21が、高温で剥離しやすい熱特性を有する場合には、冷却過程は必ずしも必要としない。
【0074】
次に、以上のような過程を経て、転写材21と一体になった被記録材22から、転写材21のプラスチックシート部分21aを良好に剥離する動作を説明する。
【0075】
まず、被記録材22の先端部の分離は、従来と同様に、冷却部19の下流側に配接された固定ガイド(案内部材)25の小さな曲率半径の通過パスを、転写材21と一体化した被記録材22を通すことによって、剛性の高い被記録材22と、それに接着した保護層形成用部材21bが、プラスチックシート21aから分離して行われる。
【0076】
すなわち、本実施形態のラミネート装置は、転写材21と被記録材22の曲げ剛性の違いを利用して、被記録材22の先端部の保護層形成用部材21bとプラスチックシート21aを分離する。
【0077】
しかし、このままでは、図14で説明した理由で、被記録材22の後端部の保護層形成用部材21bをプラスチックシート21aから良好に分離させることができないことがある。
【0078】
分離の初期〜中間過程においては、転写材21と一体になった被記録材22から、一旦、被記録材22の先端部が分離してしまえば、後は、被記録材自身の剛性が高いことにより、プラスチックシート21aに十分なテンションをかけながら、固定ガイド25を通して巻き取るだけで、被記録材22と、その表面の保護層21bはプラスチックシート21aから自然に分離される。そのため、排紙ローラー26においても、さほど高いニップ力とトルクは必要としない。また、この状態においては、被記録材22の未分離の部分が面となって転写材と一体になっているため、図のような水平方向の引張り力に対してはほぼ完全に方端は固定されている。そのため、この中間過程では、排紙ローラー26は分離にあまり影響はなく、被記録材22に軽くテンションをかける程度の力で十分である。
【0079】
次に、後端部を分離する過程について、図3〜4で説明する。まず、比較のために、図3のように、被記録材22を水平方向に引っ張って剥離し、表面からプラスチックシート21aが全て分離され、後端の端面の保護層のみがプラスチックシート21aに残っている瞬間を考える。図3において、特に後端部分を拡大して表したものが図4である。これをみてわかる通り、この状態では、転写材21及び被記録材22の剛性は無関係となり、転写材の表面に線状に残った保護層(△部分)をいかに良好に千切るかが問題になる。
【0080】
先に述べた中間過程では、一体化した転写材21と被記録材22から、プラスチックシート21aを滑らかに面状に引き剥がしていく。この際、実際の引き剥がし力は、プラスチックシート21aの巻き取りローラー17によるテンションと、被記録材22の剛性が大きいことによって作用する。プラスチックシートと被記録材を、その接合する線にそって剥がしていくので、結果的には、微小領域部分を連続的に剥がしていくことになり、剥がれ方に微小なムラがあっても、全体でみればそのムラは吸収され、最終的に保護層形成用部材21bが被記録材22aに転写された後で見ると、印刷品位への影響として現れにくい。
【0081】
しかし、後端部においては、図16で説明した通り、後端部から内側に入り込んだ部分にある接着不良部分から保護層が剥離し、被記録材表面にハガレが発生してしまうことがある。
【0082】
本発明は、以上のような事情に鑑み、より簡便かつ小規模な構成で、良好な後端分離を実現するものである。
【0083】
図5は、本実施形態のラミネート装置による定着ローラー通過後の被記録材とフィルムの通過パスを示す模式図である。
【0084】
定着ローラー24a,24b及び、冷却部19を通る、従来例における被記録材の排出方向27に対し、固定ガイド25への接線となす角度がβになるよう傾けた位置に、排出ローラー26を配置する。この傾き角度βは、機器のサイズと被記録材の剛性、被記録材表面に形成された保護層の特性、排出ローラーの材質とニップ力、及び、その後の搬送経路などにより設定するが、本質的には、次の図6に示すように、固定ガイド25にフィルムが巻きついた状態で接する領域(図中α)であれば構わない。
【0085】
排紙方向の傾斜角度βが、図5のα内にあるということは、前述の図4で説明した保護層と被記録材の接合位置(△部分)が、被記録材から見て、相対的に同じ位置にあるということである。
【0086】
このことはすなわち、後端部を分離するときに、常に保護層の△点が最後に千切られることを意味する。βが変化しても、それがαの範囲内であれば、相対的に、図4で説明したような水平方向への引き抜き時の後端分離が行われていることには変わらない。
【0087】
28は、被記録材を排出ローラー26へ曲げて送るためのガイド板である。本例では、被記録材の剛性が十分強いため、図のようにガイド板を構成すれば、被記録材の裏面がガイド板によって矯正され、排出ローラー26へ自然に導かれる。もちろん、この部分を他のローラー対などの案内手段を用いて構成しても構わない。
【0088】
排出ローラー対26は、駆動モーターの出力を、不図示の減速ギアと、トルクリミッタを介して常に被記録媒体の速度より高速に回転している。排出ローラー26に被記録媒体がニップされると、排出ローラー26は高速で被記録媒体を引っぱろうとするが、トルクリミッタにより、所定の力以上は被記録媒体にかからないようになっている。排出ローラーのニップ力は、水平方向への引っ張り力に対して負けないように強く設定する。これによって、被記録材22を常に一定のテンションで引っ張ると共に、過度のテンションによる引っ張りすぎによる被記録材のしわ、破れなどの悪影響を減らし、それによる印字品質への悪影響を防ぐことができる。
【0089】
このようにして、排出ローラーが常に一定の力を被記録材にかけながら、保護層を形成した被記録材を転写材から剥離していく。
【0090】
本発明のポイントは、この排出ローラー26を図5中のβだけ上方に傾けた点にある。
【0091】
比較のために、逆に、反対方向に排出方向を傾けた場合を図7に示す。
【0092】
図7のように、排紙ローラーの位置を、被記録材をラミネートフィルムの下面側から引っ張るように構成すると、図のように、ラミネートフィルムが引っ張り力によってたわむ。
【0093】
このたわみの発生により、図中の未分離領域41では、排出ローラー26がフィルムを剥離しようとする力と、それに対抗する、フィルム自身のテンションによる反力が発生する。
【0094】
これを、模式的に表したものが図8である。被記録材を斜め下側に引っ張ろうとする力Fを、水平分力F1と、垂直分力F2に分けて考えると、水平分力F1に対しては、面状で接着された未分離領域41が固定端として作用する。垂直分力F2に対しては、それがフィルム面をたわませる力として作用し、フィルム自身のテンションF3とF2がつりあう位置までフィルムが変形する。
【0095】
この垂直分力F2と、反力F3が、剥離点42に作用し、それが進行していくことで連続的に剥離が進行する。
【0096】
しかしながら、図8は、被記録材自身の剛性が低い場合では成り立つが、本例のように、剛性が大きい材質の場合、図8のように被記録材が鋭角的に屈曲することはなく、次に示す図9のように、大きなR面を持ちながら剥離していく。
【0097】
このように剛性の高い被記録材が大きなR面を保ちながら剥離していくとき、図8で示した剥離点は、42のような点ではなく、ある大きさの面全体を上下に引き剥がすように作用する。
【0098】
図10は、その過程の一例を順に示したものである。
【0099】
図10の(A)は、後端分離直前の様子で、51の黒線部は、接着が不十分な領域である。
【0100】
この状態で、上記の引き剥がし力を被記録材とフィルムにそれぞれ加えていくと、被記録材は、それ自身の剛性の高さにより、鋭角的に曲がることはできず、一定以上の曲率半径を保ったままフィルムから剥離しようとする。その結果として、図10の(B)のように、フィルムと被記録材の間に、剥離力が面状に作用することで、被記録材表面から保護層が剥離し、斜線部で表した空隙52、または、被記録材と保護層の接着力が極度に弱い部分が発生する。
【0101】
このままさらに被記録材を引っ張ると、最終的には、図10の(C)のように、空隙52の端部で保護層が千切れ、その結果、ハガレ領域53が発生する。
【0102】
また、図11は、もう一つの例を順に示したものである。
【0103】
図11の(A)は、後端分離直前の様子であるが、図10の(A)とは逆に、54の黒線部は、接着が他に較べ、特に強固になっている領域である。
【0104】
この状態で、引き剥がし力を被記録材とフィルムに加えていくと、図10の(B)では51の部分で被記録材と保護層が剥離していたが、図11の(B)ではそのようなこともなく、後端部まで順調に分離する。
【0105】
しかし、本例のように引き剥がし力を作用させた場合、次の図11の(C)の過程において、本来、被記録材と保護層の接合点55において千切れるべき保護層が千切れずに、図11の(C)のように、保護層のみが千切れずに残ってしまう現象がおきる。このような状態で、例えば56に示すポイントで保護層が千切れると、それは大きなヒレとなって後端部に残ってしまう。
【0106】
この現象は、特に、透明保護層自身の物理的特性が次のような場合に発生しやすい。
【0107】
図12は、図11の(B)の後端分離中の瞬間、接合点55にかかる力を図示したものである。
【0108】
引っ張り力fと、その垂直方向成分(面引き剥がし力)f1に対し、それぞれ、保護層自身が伸びに耐えようとする力f′と、引き剥がし力に対抗するフィルムのテンションf1′の力を考える。図4のように、引っ張り力fの方向が水平であるとすると、f1は0になる。よって、fが全て保護層を引き千切る力として55に加わるが、図のように下方向に傾いていると、垂直分力f1が発生し、これは全て、保護層とフィルムを引き剥がす力として加わる。
【0109】
ここで、透明保護層の物理特性を考える。例えば、膜厚が大きかったり、水平引っ張りに対する応力が強い特性をもった保護層で、引き剥がし力f1に対する抗力にくらべ、引っ張り力fに対する抗力が強い保護層である場合、図11の(C)のように保護層のみがフィルムから剥がれるものの、後端部は千切れないという状況になることは容易に想像できる。
【0110】
そして、この現象は、傾き角が大きくなるほど顕著になることはいうまでもない。
【0111】
本発明では、上記のようにハガレとヒレの発生原因の一つに注目し、被記録材の引き抜き方向を、ハガレとヒレの発生がより少ない上方向に矯正するという、簡便な手法でハガレの発生を抑えている。
【0112】
図13は、本発明の第2の実施例である。機器の仕様や設計の都合上、被記録材の引き抜き方向を下側にしたい場合の一つの例である。
【0113】
本例では、冷却部19と固定ガイド25の間に、被記録材の走行方向に対し垂直な軸を中心に回動可能で、作動時には、図のように、フィルムの走行方向を上方に押し上げる位置に回動する部材61を配する。その上で、被記録材を図のように下方向に向けて矯正するガイド62を設け、排出ローラーに導く。
【0114】
このようにすれば、引き抜き方向は被記録材の下側であっても、引き抜き時には、フィルムに対し水平方向に引き抜くことになるので、上述の理由によるハガレの発生を抑えられる。
【0115】
【発明の効果】
本発明のラミネート装置は、表面に保護層を形成した被記録材から、使用済みのプラスチックシート部分を引き剥がす際に、特に被記録材の後端部を引き千切る際に、被記録材を引き抜く方向を矯正することで、従来に較べ、後端部における保護層のハガレとヒレの発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のラミネート装置の概略断面正面図
【図2】被記録材と転写材を端部から見た拡大図であり、(a)は転写材を端部から見た拡大図、(b)は被記録材に転写材を密着させた拡大図、(c)はラミネート処理された被記録材の拡大図
【図3】従来のラミネート装置による後端分離の動作説明用の図
【図4】図3の部分拡大図
【図5】本発明の実施形態のラミネート装置の被記録材の搬送概略図
【図6】図5の部分拡大図
【図7】本発明の効果を説明するためのラミネート装置の後端分離方法を示す図
【図8】図7における後端分離時の力の作用方向を示す図
【図9】図8に対し、本発明のラミネート装置の後端分離の力の実際の作用方向を示す図
【図10】(A),(B),(C) 図8による本発明での後端分離過程の一例を、順に説明する図
【図11】(A),(B),(C) 図8による本発明での後端分離過程の一例を、順に説明する他の図
【図12】図11の補足図
【図13】本発明の他の実施形態でのラミネート装置の概略正面図
【図14】従来例のラミネート装置の概略正面図
【図15】(A)は後端分離時に発生するハガレを説明する図、(B)は後端分離時に発生するヒレを説明する図
【図16】(A),(B),(C) 図15−Aのハガレの発生過程を順に示す図
【図17】(A),(B),(C) 図15−Bのヒレの発生過程を順に示す図
【符号の説明】
11 インクジェット記録装置
12 ラミネート処理部
13 カッター装置
14 搬送ローラー
15 乾燥ローラー
16 紙検知センサー(メディアセンサ)
17 巻き取りロール(巻き取り回転体)
18 巻き出しロール(供給回転体)
19 冷却部(下流側の案内部材)
20 インクジェット記録ヘッド
21 転写材(ラミネートフィルム)
22 被記録材(通過パスイメージ)
23 中間ローラー(斜送ローラー)
24a,24b 定着ローラー(被記録材被覆手段)
25 固定ガイド
26 排出ローラー
27 被記録材の水平搬送方向
28 ガイド板
21a ラミネートフィルムのプラスチックシート層
21b ラミネートフィルムの保護層形成用部材層
22a 被記録材のインク吸収層
22b 被記録材の基材層
41 未分離領域
42 剥離点
51 被記録材と保護層の接着力が不十分な領域
52 被記録材と保護層の剥離によって発生した空隙
53 後端部に発生したハガレ領域
54 被記録材と保護層の接着力が強固な領域
55 被記録材と保護層の後端部が接合する点
56 保護層の端部とフィルムが接合する点
61 フィルム走行案内部材(回動式)
62 ガイド版
71 巻き出しロール
72 巻き取りロール
73 被記録材(通過パスイメージ)
74 定着ローラー(被記録材被覆手段)
75 搬送ローラー
76 転写材(ラミネートフィルム)
77 被記録材+転写材
78 冷却部(ヒートシンク)
79 固定ガイド
80 プラスチックシート
81 排出ローラー
82 被記録材(透明保護層形成済み)
83 透明保護層
84 被記録材と保護層の接着力が不十分な領域
85 被記録材上にある、領域84内の点

Claims (6)

  1. 耐熱性基材と保護層形成用部材とを分離可能に層状に有するラミネートフィルムを走行させるラミネートフィルム走行手段と、
    少なくとも一方の面に情報が記録された被記録材の情報記録面と前記保護層形成用部材とが対向した状態で前記被記録材と前記ラミネートフィルムとを加熱加圧して密着させる被記録材被覆手段と、
    前記被記録材が密着した前記ラミネートフィルムの走行方向の下流側に配列されて前記ラミネートフィルムを案内するフィルム案内部材と、
    前記フィルム案内部材のさらに下流側に配列され、ラミネート処理された被記録材を搬送する一対の搬送ローラーと、その駆動手段と、前記被覆手段と前記搬送ローラー間に配列されて、前記被記録材を案内する被記録材案内部材を持ち、前記被記録材被覆手段による被覆処理後、前記被記録材案内部材により前記被記録材が前記搬送ローラー部に搬送され、さらに下流側に搬送される過程において、前記搬送ローラーによって、前記被記録材に加わる搬送力は、前記被記録材被覆手段から前記フィルム案内部材に至る、前記被記録材の進行方向平面に対し、前記被記録材のラミネート処理面側の領域から作用することを特徴とするラミネート装置。
  2. 前記被記録材案内部材は、前記フィルム案内部材と前記搬送ローラー間に配列され、前記被記録材を、前記被記録材被覆手段から前記フィルム案内部材に至る、前記被記録材の進行方向から、前記搬送ローラーの圧接面方向に変化させる手段であることを特徴とする請求項1に記載のラミネート装置。
  3. 前記被記録材案内部材は、前記被覆手段と前記フィルム案内部材間に配列され、被記録材走行方向に対し垂直な軸を中心に回動可能な部材で構成され、前記被記録材を、前記被記録材被覆手段から前記フィルム案内部材に至る、前記被記録材の進行方向から、前記搬送ローラーの圧接面方向に変化させる手段であることを特徴とする請求項1に記載のラミネート装置。
  4. 前記フィルム案内部材のうち、少なくとも1つは、密着した前記被記録材と前記ラミネートフィルムとを冷却する冷却手段であることを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載のラミネート装置。
  5. 前記フィルム案内部材のうち、少なくとも1つは、前記ラミネートフィルムのうちの、耐熱性基材部分の走行方向を変える走行案内部材であることを特徴とする請求項1ないし4いずれかに記載のラミネート装置。
  6. 前記フィルム案内部材のうち、少なくとも1つは、密着した前記被記録材と前記ラミネートフィルムとを冷却する冷却手段であることを特徴とする請求項5に記載のラミネート装置。
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