JP2004155103A - ラミネート装置 - Google Patents
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Abstract
【目的】付与熱量過小による画像濃度低下や付与熱量過大による逆転写等の転写不良を防止するとともに、安定的なラミネートを行うことができるラミネート装置を提供すること。
【構成】少なくても一方が弾性体から成る部材で加圧して被記録媒体を乾燥する乾燥手段と、被定着媒体に対して耐熱性基材上に塗工された保護体を熱転写する熱転写手段と、前記熱転写手段の印加制御を行う熱転写制御手段と、を有するラミネート装置において、前記被記録媒体の領域に応じて印加エネルギを可変する。ここで、前記被記録媒体の端部付近領域の印加エネルギは、該端部付近領域より内側の領域の印加エネルギより大きく設定する。
【選択図】 図1
【構成】少なくても一方が弾性体から成る部材で加圧して被記録媒体を乾燥する乾燥手段と、被定着媒体に対して耐熱性基材上に塗工された保護体を熱転写する熱転写手段と、前記熱転写手段の印加制御を行う熱転写制御手段と、を有するラミネート装置において、前記被記録媒体の領域に応じて印加エネルギを可変する。ここで、前記被記録媒体の端部付近領域の印加エネルギは、該端部付近領域より内側の領域の印加エネルギより大きく設定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被定着媒体に対して熱転写により表面に保護層を設けるラミネート装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の記録装置は、画像情報に基づいて各種の記録材上にドットパターンから成る画像を記録するように構成されている。前記記録装置は記録方法により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることができる。
【0003】
インクジェット式のインクジェット記録装置は、記録ヘッドの吐出口からインク滴を吐出飛翔させ、それを記録材上に付着させて記録するように構成されている。このインクジェット記録装置は、他の記録装置と比べて動作音が小さく、基本的な構成が簡単であり、比較的コストを抑えることができるため、多方面で使用されている。
【0004】
このインクジェット記録装置に使用される記録材としては、紙やプラスチックシート等の記録材や、更にはこれらの基材の表面に各種微細な無機材料等をコートすることによって、表面に細孔構造を持つインク吸収層を設け、記録材上に付着したインクドットが滲まないようにしている。特に、フルカラープリンタや高品位の画像が求められるプリンタでは、インク専用のコート紙が使用されており、最近では写真調の印字が強く望まれることから、インク吐出量も増える傾向にあり、記録材の最大吸水率を考慮して使用する場合もある。
【0005】
更に、記録材或は画質の品位を上げるために、電子写真やインクジェットの出力印画に対し、耐熱性基材上に塗布された透明樹脂層と接着層(この層が印画面と接する)の2層(或は接着層がなく、透明樹脂層のみの場合もある)を熱転写し、耐熱性基材のみを剥離して完成印画を得る方法がこれまで広く用いられている。従来から、全画面均一の条件で熱転写を行っており、例えば、特開昭62−161583号で開示されているように、ライン状のヘッドを用いて印字物をヘッドと直交方向に移動しながら熱転写を行っている。
【0006】
現在、インクジェット記録装置による印字の場合、インク色は粒状感の軽減等のために、従来の4色使用から淡インクを含む6色以上のインク色を用いることが普通となってきた。その結果、画面上の潜熱の分布が異なり、同一条件で熱転写を行おうとすると、インク打ち込み量の少ない部分(即ち、潜熱小の部分)とインク打ち込み量の多い部分(潜熱大の部分)の両方に、同一熱転写条件では対応が難しいことが多い。
【0007】
熱転写条件と潜熱の状態がマッチしない場合、付与熱量過大では熱収縮により、耐熱性基材にしわが入り、画質低下になったり、場合によっては、耐熱性基材の一部が溶解し、耐熱性基材から保護層(透明樹脂層と接着層)が剥離できないで、結局、印画表面に正常な保護膜が転写されず、逆転写が発生することもある。
【0008】
一方、付与熱量過小では、印画面に接する接着層が溶融するのに必要な温度に上がらず、接着が不十分で印画面と接着層の間に気泡が入り、画像濃度低下が生じる等の問題が発生する。
【0009】
ラミネート前の画質を考えた場合、一般的には画質を上げようとすると、打ち込み量が増えてしまい、上記問題(定着不良等)が発生するが、この問題を解決するため、画質を低下させることなく、打ち込み量を減少させる画像処理の手法も各種考案されている。
【0010】
又、インクジェット記録装置によって印字された印字物でも、時間の経過と共に記録材内部の水分は蒸発し、前記問題は発生しにくくなり、インクジェット記録装置以外の記録手段の場合、当然、インクに起因するこれらの問題は発生しない。
【0011】
最近、記録材の紙厚を厚くして品位を上げることが良く行われる。インクジェット記録装置用のインク受容紙(記録材)は、パルプ材から成る基材紙の上に、インクを吸収するインク受像層が形成されており、紙厚を厚くする場合、層の強度やコストの点でインク受像層を厚くすることができないため、比較的安価なパルプ材から成る基材部を厚くする。このような記録材の熱転写性は周囲の湿度の影響を受け易い。記録材周囲の湿度が低くなれば記録材の含水量は減り(潜熱小)、逆に湿度が高くなれば記録材の含水量は増えることになる(潜熱大)。
【0012】
つまり、同一条件で熱転写をしようとすると、記録材の含水量の少ない場合と、含水量の多い場合の両方に、同一熱転写条件では、対応が難しいことが多く、含水量の少ない場合は付与熱量過大による逆転写等の転写不良が発生し易く、含水量の多い場合は付与熱量過小による画像濃度低下等が発生し易い。
【0013】
又、記録材の熱転写性は周囲温度の影響も受け易い。記録材周囲の温度が低い場合と高い場合では、画面上の顕熱(物質の状態を変えないで温度を変化させるために費やされる熱量)が大きく異なり、同一条件で熱転写を行うと、記録材周囲の温度が高い場合においては、記録材のインク受容層と耐熱性基材上の保護層(透明樹脂層と接着層)の温度が必要以上に高くなり、付与熱量過大による逆転写等の転写不良が発生し易く、記録材周囲の温度が低い場合においては、付与熱量過小による画像濃度低下等が発生し易いことになる。
【0014】
上述の問題を解決する方法として、透明樹脂層をラミネートする熱転写工程の上流側に、記録材を加熱する乾燥機構を設けることが良く実施される。一般的な乾燥機構として使われるのは、図8に示すように、所定温度に加熱された2対のローラで挟み込んで乾燥させる方法である。
【0015】
図8において、400は芯金中央にハロゲンヒータ402等の発熱体を有する加熱ローラ、401は加熱ローラ400に圧接された加圧ローラである。このような乾燥機構に記録材404を通すことによって、
(1)打ち込まれたインクの水分を飛ばす。
【0016】
(2)周囲から吸収した水分を飛ばす。
【0017】
(3)記録材の温度を所定温度まで上げる。
ことが可能になり、透明樹脂層のラミネート工程において、付与熱量過小による画像濃度低下等の転写不良が防止できる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
図8において、面Aで切断した断面図を図9に示す。高温の2対のローラでニップされた記録材404は急激に加熱されるため、記録材404内部に含まれる水分は、蒸発して記録材404内部を伝わって外部に逃げようとする。図9内で矢印方向に逃げる水蒸気は、記録紙の端部がローラ対401,402でニップされており、外部には逃げれず、ニップから外れた時点で多少水蒸気は逃げるものの、殆どの水蒸気は記録材404の端部に蓄積され、含水量が上がることになる。
【0019】
一方、図10(図9の断面B−B)で矢印方向に逃げる水蒸気に関しては、ニップ内では当然外部に逃げることができないため、記録材内部を伝わるが、被記録媒体の搬送に伴って水分が封じ込まれた部分はニップから外れ、多少水分は逃げることになる。ニップ位置が記録材404の端部であれば(図11)、水蒸気が外部に逃げず、記録材404端部に蓄積されて含水量が他の部分より上がることになる。ニップ位置が端部から離れている場合、記録材404内部を伝わっていくため、ニップ位置の含水率は低下する。
【0020】
つまり、乾燥機構を通した記録材の周囲は、中央部と比較すると、含水量が高いことになる。この記録材に熱転写によって、透明樹脂材を付ける場合、記録材の周囲が付与熱量不足による画像濃度低下等の転写不良が発生する。又、記録材の周囲に印加エネルギを合わせて設定すると、含水量の少ない中央部が付与熱量過大による逆転写等の転写不良が発生する。
【0021】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、付与熱量過小による画像濃度低下や付与熱量過大による逆転写等の転写不良を防止するとともに、安定的なラミネートを行うことができるラミネート装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための、請求項1記載の発明は、少なくても一方が弾性体から成る部材で加圧して被記録媒体を乾燥する乾燥手段と、被定着媒体に対して耐熱性基材上に塗工された保護体を熱転写する熱転写手段と、前記熱転写手段の印加制御を行う熱転写制御手段と、を有するラミネート装置において、前記被記録媒体の領域に応じて印加エネルギを可変することを特徴とする。
【0023】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記被記録媒体の端部付近領域の印加エネルギは、該端部付近領域より内側の領域の印加エネルギより大きいことを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。 <実施の形態1>
先ず、本発明に係る透明フィルム層形成用部材(又は保護体と呼ぶ)と被記録体(又は被記録媒体と呼ぶ)の具体的な構成について説明する。
【0025】
保護体は耐熱性基材上に単層又は多層の熱可塑性樹脂のフィルム層を設けた構造である。
【0026】
耐熱性基材としては、保護層形成時における圧着条件下で、更に加熱加圧条件下で形状を安定して維持でき、且つ、インク吸収層上に透明保護層が形成された段階で分離が容易なものであれば、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の材料から成るフィルムやシートを用いることができる。その厚みについては、特に制限を受けるものではないが、経済性としわの生じ難さ等を考慮して4〜30μmが好ましい。
【0027】
耐熱性基材は、保護層が形成される面にエンボス加工やサンドブラスト等の粗面化処理又は紛体粒子を含む樹脂層による粗面化処理がされていても良い。粗面化処理しない場合にはラミネートフィルムをプリント物に張り合せた後、基材フィルムを剥離すると保護層を有する光沢画像が得られるが、この粗面化処理をすることにより半光沢或はマット調の画像が得られる。
【0028】
表面保護層は、高分子物質の有機溶媒溶液若しくは水懸濁系から成るエマルジョンを上記基材上に塗工することによって得られる。
【0029】
本発明に用いられる溶液若しくはエマルジョンを構成する高分子物質としては、アクリル系、スチレン系、塩化ビニル系、酢酸ビニル系等の樹脂或はそれらの共重合体樹脂が用いられる。
【0030】
このような保護体によりその表面を改質し、優れた画質を提供できる被記録体は、例えば次のように形成される。
【0031】
基材としては、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のプラスチックフィルム、上質紙、コート紙等の紙材から成るシートを挙げることができる。この表面に塗布されるインク吸収層としては、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、アクリル、ウレタン等の水溶性高分子エマルジョンとそれらの組み合わせ及びその中に更に合成シリカを分散した塗料を塗工したものを用いることができる。塗工方法して、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、スプレーコーティング法、スロットダイコーティング法等を用い、塗布後乾燥することにより被記録媒体が得られる。
【0032】
以上説明した構成の被記録媒体及び透明フィルム層形成用部材を用いて、画像形成を行うことができる。この画像形成には、種々の記録方法を採用できるが、インクジェット記録法を好適に利用し得る。インクジェット記録における記録方式は、静電吸引方式、圧電素子を用いる方式、発熱素子を用いる方式等、その記録方式に特に限定されない。
【0033】
インクジェット記録に用いるインクとしては、水溶媒体に、染料や顔料等の色材を含有させたもの等、インクジェット記録方式に適用できるものであれば良い。カラー記録を行う場合は、常法に従ってシアン、淡シアン、マゼンダ、淡マゼンダ及びイエロー、更には必要に応じてブラックを用いた減色混合によりフルカラー画像を形成することができる。
【0034】
基材上に透明フィルム層形成用材料層を設けた構成の部材を用いたインク吸収層上への透明フィルム層の形成は、例えば次のようにして行うことができる。
【0035】
被記録媒体のインク吸収層に画像情報に応じてインクジェット記録法により、インクを打ち込んで画像を形成したところで、被記録媒体のインク吸収層側の面に、基材上の透明フィルム層形成用材料層を重ね合わせ、熱転写ヘッドと、それに対向するローラ間に通す等の方法によって、加熱下に加圧することで、透明フィルム層形成用材料層をインク吸収層に圧着する。こうして形成されたインク吸収層上に透明フィルム層から透明フィルム層形成用部材の基材を分離して透明フィルム層で保護させたインク吸収層中に形成された画像を有する印刷物を得ることができる。
【0036】
図1は本実施の形態で、透明フィルム層の形成工程を含むインクジェット記録部を内蔵したラミネート装置の概略図を示す。
【0037】
図1に示す装置は、供給手段11のロール状に巻かれた被記録媒体4のインク吸収層側の面に対して、インクジェット記録を行うインクジェット記録部1と、その印字された被記録媒体4を乾燥する乾燥部400と、その乾燥された被記録媒体4のインク吸収層に透明記録層の形成を行うラミネート処理部2を有する。ロール状に巻かれた被記録媒体4は、樹脂製のロール紙カートリッジ24に収納されている。
【0038】
インクジェット記録部1は、主走査と副走査両方向共に2400dpiの解像力で印字を行うことができる。
【0039】
3は画面垂直方向にスキャンされて印字を行うインクジェット印字(記録)ヘッド、31は印字を行うためのプラテンである。22aは被記録媒体4を定尺走行させるためのラインフィードローラ、22bは被記録媒体4をラインフィードローラ22aに圧接する圧力ローラ、32aは被記録媒体4にテンションを与える所謂拍車ローラ、32bは被記録媒体4を拍車ローラ32aに圧接する圧力ローラである。
【0040】
被記録媒体4は、ラインフィードローラ22aと圧力ローラ22bに挟まれてプラテン31上に送り込まれ、印字ヘッド3の1スキャンごとに所定量給送されることで、図2(a)に示す被記録媒体4の基材4b上のインク吸収層4aに対して画像情報に応じインクを付与し、被記録媒体4の全域に印字が行われる。印字が終わった部分は、拍車ローラ32aと圧力ローラ32bによって下流に送り出され、カッター9により所定の大きさに裁断される。
【0041】
印字されていない側の被記録媒体4は、検出手段としてのメディアセンサ23により、被記録媒体4の先端が検出できるまで巻き戻される。連続の印字及びラミネートをする場合は、連続して処理が行われ、最後の1枚がカットされた後、未印字の被記録媒体4は、ロール紙カートリッジ24内に巻き戻される。
【0042】
一方、印字後カッター9で裁断された被記録媒体4は、不図示の搬送手段で下流の乾燥部400に搬送される。
【0043】
印字された被記録媒体4はハロゲンヒータ等の発熱体が内部に設けられた加熱ローラ400と、この加熱ローラ401の下側から所定の圧力で加圧された加圧ローラ402とで構成されるニップを通ることによって、被記録媒体4に含まれる水分を飛ばすことができる。従来例で説明したように、被記録媒体4内の水分量は、大方飛ばすことができるが、被記録媒体4の周囲端部は水分が逃げ切れず、中央部と比較すると、含水率が高くなる。ここでの乾燥部は、弾性体のゴムローラ対でニップしているが、一方が弾性体のローラで、他方が変形しにくい剛体のローラでも良い。
【0044】
ラミネート処理部2は、熱転写ヘッド6aを使って、被記録媒体4の表面に、透明樹脂材をラミネートする。
【0045】
熱転写ヘッド6aは、加熱するための抵抗体がヘッド表面に形成されている。当然、耐磨耗性を向上させるために、抵抗体の表面には保護膜がコーティングされている。加圧ローラ6bは不図示の加圧機構により、所定の圧力で、熱転写ヘッド6aに押し付けることができる。加圧ローラ6bの回転軸上には回転数を検知するロータリーエンコーダを持つ。
【0046】
検出手段としてのメディアセンサ21により、インクジェット記録部1で印字された被記録媒体4の先端が検出されると、加圧ローラ6bが不図示の加圧機構によって熱転写ヘッド6aに圧接するとともに、加圧ローラ6bと透明フィルム層形成用部材5の巻取り装置7が図1中矢印方向にそれぞれ所定の回転速度で回り始める。この時点では、熱転写ヘッド6aに駆動パルスは印加されておらず、加圧されているだけである。
【0047】
不図示の駆動軸にクラッチ機構を備える巻取り装置7の円周速度は、加圧ローラ6bの円周速度より若干速く設定されており、常時透明フィルム層形成用部材5には所定の張力が掛かることになる。透明フィルム層形成用部材5の供給手段を構成する巻出し装置10側にも同様のクラッチ機構を有しており、図1中矢印に巻き出されることにより、透明フィルム層形成用部材5に所定の張力が掛かることになる。
【0048】
図2(b)に示す画像形成させた被記録媒体4のインク吸収層4aに対して透明フィルム層形成用部材5が透明フィルム形成用材料層5a側から積層され、積層状態を保ったまま、熱転写ヘッド6aと加圧ローラ6bの間を通る時に、タイミング良く(メディアセンサ21によって検出された信号を元に)、被記録媒体4の先端から必要に応じた印加パルスが加わって加熱が行われることになる。この加熱加圧処理によって透明フィルム形成用材料層5aがインク吸収層4aに圧着される。
【0049】
この熱転写ヘッド6aと加圧ローラ6bにおける加熱条件(印加パルス幅や印加電圧)や加圧条件は、使われる透明フィルム層形成用材料層の種類や被記録媒体の材質に応じて設定することができる。
【0050】
その後、被記録媒体4は、その先端部から分離ガイド28を通過することで、透明フィルム層形成用部材の基材5bから分離される。つまり、先端は急激に折り曲げられたパスと先端分離機構の分離ガイド28によって、剛性の高い被記録媒体4と透明フィルム形成用材料層5a(接着した透明層)が、透明フィルム層形成用部材の基材5bと同じパスを通過できずに分離されることになる。
【0051】
被記録媒体4が分離ガイド28を通過するに連れて、被記録媒体4は、先端から徐々に透明フィルム層形成用部材5から分離されていき、透明フィルム層形成用部材5と被記録媒体4の密着面積は徐々に減っていく。最後には、透明フィルム形成用材料層5aだけで、透明フィルム層形成用部材5と被記録媒体4が繋がっているだけであるため、このとき、排紙ローラ29の軽いニップ力で引張るだけで外部に排紙可能となる。
【0052】
これで、図2(c)に示す画像を受像したインク吸収層4a上に透明フィルム層(保護層)5cを有する印刷物8を得ることができる。
【0053】
その後、不図示の加圧解除機構を備えた加圧ローラ6bは、ニップを解除する方向に稼動して非圧着位置(図1の破線位置)に退避する。
【0054】
図3及び図4は本発明の画像処理部及び熱転写の制御部の構成を示すブロック図である。
【0055】
先ず、図3を使って画像処理部について説明する。
【0056】
図中、100は本発明プリンターのホストであるところのコンピュータ、200はコンピュータ100から画像ファイルを受け入れるインタフェース部である。ここではコンピュータ100から送られる画像ファイルは解像度300dpi、RGB各8bitの形式であるが、他の形式を適用可能なのは言うまでもない。インタフェース部200は画像ファイルをコンピュータ100内で処理するためのデータ形式に変換する。
【0057】
210は画像データの色空間をコンピュータから送られた画像ファイルの色空間から、本発明のプリンターが搭載するインク色によって生成可能な色空間へ変換する色空間変換部である。色空間変換部から出力される画像データは本発明のプリンターの持つインク、即ち、シアン(C)、ライトシアン(LC)、マゼンタ(M)、ライトマゼンタ(LM)、イエロー(Y)、ブラック(K)の6色に対応した各8bitのデータを形成する。
【0058】
色空間変換部210の出力は、インク色6色それぞれ8ビットのデータを各3bit、即ち8値(インデックス)へ変換する8値変換部220に入る。8値変換部220の出力(矢印A)がインク各色3ビットデータとして入力される230は、8値のデータそれぞれを8×8ドットの配列に変換し、2400dpiの最終画像に対応したドット配列に変換する解像度変換/インデックス展開部である。ここまでのデータの並び順は画像上の並び順によるため、このまま印字ヘッドに与えて印字することはできない。
【0059】
そこで、240は画像データをバッファに蓄え、そこからヘッドによる印字順の印字ドット配列に変換するバッファ・並べ換え部である。ここから出力される1ビットのドット信号は、そのまま250の駆動回路でヘッド駆動パルス列に変換され、印字ヘッド3を駆動する。
【0060】
使用インク色の6色、中間ビット深度(インデックス)の8値、最終解像度の2400dpiの値は一例であり、本発明の本質に関する部分ではない。
【0061】
次に、図4に基づいて熱転写の制御部について説明する。
【0062】
21は熱転写ヘッド6aの印加タイミングを決めるメディアセンサ、330は印加パルスを生成し、被記録媒体1枚分の熱印加パターンを記憶するパルス生成記憶部、320はパルス生成部330で生成されたパルスに基づき、熱転写ヘッド6aを駆動するための熱転写ヘッド駆動パルスを出力する駆動回路である。ここで使う熱転写ヘッド6aは、50dpi(508μmピッチ)の熱転写解像度を有している。このパルス生成記憶部330では、予め3種類のパルス幅W1〜W3を記憶しており、必要に応じ組み合わせて、図5に示すような熱印加パターンを決定している。この例では、X方向は熱転写ヘッド6aの熱転写解像度が50dpi、Y方向は被記録媒体4の送り速度と印加周期により熱転写解像度が50dpiになっており、被記録媒体4は、碁盤の目のように区分けされ、印加されることになる。
【0063】
W1は被記録媒体4内の水分が低い領域(記録媒体の端部を除く領域)を印加する印加パルス幅、W3は被記録媒体4内の水分が高い領域(記録媒体の周囲端部)を印加する印加パルス幅、W2はW1とW3の中間領域を印加する印加パルス幅である。
【0064】
予め、図5のような、被記録媒体4全体の熱印加パターンを生成し記憶しておき、熱転写ヘッド6aと加圧ローラ6bで形成されるニップ(加熱位置)に被記録媒体4の先端が入ると同時に、その熱印加パターンに沿って、印加を加えることにより、水分の多い周囲端部は高い印加エネルギ(パルス幅W1)で印加され、端部より水分に少ない内側の領域は低い印加エネルギ(パルス幅W3)で印加されることになり、転写不良の無い安定したラミネートができる。
【0065】
ここで示した具体的な数値、熱転写解像度50dpiや3種類のパルス幅等はこれらに限定はされない。
【0066】
又、上記説明では、印加エネルギを変えるのにパルス幅を制御しているが、例えば、印加エネルギを変えるのにヘッドに印加する印加電圧を上下させても良い。
【0067】
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
【0068】
前記実施の形態1においては、被記録媒体4の面内の領域ごと(端部と中央部)に、熱転写ヘッド6aに印加するエネルギ(印加パルス幅)を可変することによって、転写(定着)不良を抑えている。
【0069】
本実施の形態では、別の方法で印加エネルギを可変して、転写不良を防止するやり方について図6及び図7を使って説明する。
【0070】
図6は印加エネルギを可変できる熱転写制御部である。
【0071】
21は熱転写ヘッド6aの印加タイミングを決めるメディアセンサ、330は印加パルスを生成し、被記録媒体1枚分の熱印加パターンを記憶するパルス生成記憶部、320はパルス生成記憶部330で生成されたパルスに基づいて熱転写ヘッド6aを駆動するための熱転写ヘッド駆動パルスを出力する駆動回路である。
【0072】
340は熱転写ヘッド6aに圧接する加圧ローラを回転させるためのステッピングモータ、350はステッピングモータ340を駆動するためのモータ駆動回路、360はパルス生成部である。
【0073】
ここで使う熱転写ヘッド6aは、50dpi(508μmピッチ)の熱転写解像度を有している。パルス生成記憶部330では、予め3種類のパルス幅W1〜W3を記憶しており、必要に応じ組み合わせて、図7のA−A面に示すように、被記録媒体の幅方向の熱転写解像度50dpiの熱印加パターンを決定している(X方向)。
【0074】
一方、Y方向(被記録媒体4の搬送方向)は印加パルス幅一定で、被記録媒体4の送り速度を可変させて、印加エネルギを、図7のB−B面に示すように、熱印加パターンを決定している。ここでは、被記録媒体の搬送速度を滑らかに可変しているので、エネルギも滑らかに変わっている。
【0075】
W1は被記録媒体4内の水分が低い領域(記録媒体の端部を除く領域)を印加するための印加パルス幅、W3は被記録媒体4内の水分が高い領域(記録媒体の周囲端部)を印加するための印加パルス幅、W2はW1とW3の中間領域を印加する印加パルス幅である。又、E1は印加パルス幅W1に対応する印加エネルギであり、E2,E3はそれぞれW2,W3に対応する印加エネルギである。
【0076】
予め、図7のような、被記録媒体4全体の熱印加パターンを生成し記憶しておき、熱転写ヘッド6aと加圧ローラ6bで形成されるニップ(加熱位置)に被記録媒体4の先端が入ると同時に、その熱印加パターンに沿って、印加を加え始めることにより、水分の多い周囲端部は高い印加エネルギE1(パルス幅W1)で印加され、端部より水分に少ない内側の領域は低い印加エネルギE3(パルス幅W3)で印加されることになり、転写不良の無い安定したラミネートができる。
【0077】
尚、ここでは、被記録媒体4全体の熱印加パターンを記憶しているが、X方向の1ライン分の熱印加パターン(A−A面)のみを記憶し、そのデータを繰り返し印加して、Y方向は被記録媒体の搬送速度を制御して、適正な印加エネルギを加える方法でも良い。
【0078】
本実施の形態では、印加エネルギを振るのに、印加パルス幅と被記録媒体の搬送速度を変えているが、その他、被記録媒体の両サイド部と中央部の位置に対応する熱転写ヘッドの抵抗値を変えたり、印加電圧を変えることにより、印加エネルギを制御する方法を採用しても良い。
【0079】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、被記録媒体の周囲端部を高めの印加エネルギで、被記録媒体の内側に向かってエネルギを下げていくことにより、付与熱量過小による画像濃度低下や付与熱量過大による逆転写等の転写不良を防止することができるとともに、安定的なラミネートを行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るラミネート装置の構成図である。
【図2】被記録媒体のインク吸収層上の透明フィルム層の形成工程を示す図である。
【図3】インクジェット部の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係るラミネート装置のラミネート部の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係るラミネート装置の印加パルスの例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係るラミネート装置のラミネート部の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係るラミネート装置の印加パルスの例を示す図である。
【図8】従来のラミネート装置の乾燥部の斜視図である。
【図9】従来のラミネート装置の乾燥部の正面図である。
【図10】図9のB−B線断面図である。
【図11】図9のB−B線断面図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録部
2 ラミネート処理部
3 インクジェット記録ヘッド
4 被記録媒体
4a インク吸収層
4b 基材
5 透明フィルム形成用部材
5a 透明フィルム形成用材料層
5b 基材
5c 透明化した透明フィルム層
6a 熱転写ヘッド
6b 加圧ローラ
7 巻取り装置
8 印刷物
9 カッター
10 巻出し装置
21 メディアセンサ
22a ラインフィードローラ
22b 圧力ローラ
23 メディアセンサ
24 ロール紙カートリッジ
28 分離ガイド
【発明の属する技術分野】
本発明は、被定着媒体に対して熱転写により表面に保護層を設けるラミネート装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の記録装置は、画像情報に基づいて各種の記録材上にドットパターンから成る画像を記録するように構成されている。前記記録装置は記録方法により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることができる。
【0003】
インクジェット式のインクジェット記録装置は、記録ヘッドの吐出口からインク滴を吐出飛翔させ、それを記録材上に付着させて記録するように構成されている。このインクジェット記録装置は、他の記録装置と比べて動作音が小さく、基本的な構成が簡単であり、比較的コストを抑えることができるため、多方面で使用されている。
【0004】
このインクジェット記録装置に使用される記録材としては、紙やプラスチックシート等の記録材や、更にはこれらの基材の表面に各種微細な無機材料等をコートすることによって、表面に細孔構造を持つインク吸収層を設け、記録材上に付着したインクドットが滲まないようにしている。特に、フルカラープリンタや高品位の画像が求められるプリンタでは、インク専用のコート紙が使用されており、最近では写真調の印字が強く望まれることから、インク吐出量も増える傾向にあり、記録材の最大吸水率を考慮して使用する場合もある。
【0005】
更に、記録材或は画質の品位を上げるために、電子写真やインクジェットの出力印画に対し、耐熱性基材上に塗布された透明樹脂層と接着層(この層が印画面と接する)の2層(或は接着層がなく、透明樹脂層のみの場合もある)を熱転写し、耐熱性基材のみを剥離して完成印画を得る方法がこれまで広く用いられている。従来から、全画面均一の条件で熱転写を行っており、例えば、特開昭62−161583号で開示されているように、ライン状のヘッドを用いて印字物をヘッドと直交方向に移動しながら熱転写を行っている。
【0006】
現在、インクジェット記録装置による印字の場合、インク色は粒状感の軽減等のために、従来の4色使用から淡インクを含む6色以上のインク色を用いることが普通となってきた。その結果、画面上の潜熱の分布が異なり、同一条件で熱転写を行おうとすると、インク打ち込み量の少ない部分(即ち、潜熱小の部分)とインク打ち込み量の多い部分(潜熱大の部分)の両方に、同一熱転写条件では対応が難しいことが多い。
【0007】
熱転写条件と潜熱の状態がマッチしない場合、付与熱量過大では熱収縮により、耐熱性基材にしわが入り、画質低下になったり、場合によっては、耐熱性基材の一部が溶解し、耐熱性基材から保護層(透明樹脂層と接着層)が剥離できないで、結局、印画表面に正常な保護膜が転写されず、逆転写が発生することもある。
【0008】
一方、付与熱量過小では、印画面に接する接着層が溶融するのに必要な温度に上がらず、接着が不十分で印画面と接着層の間に気泡が入り、画像濃度低下が生じる等の問題が発生する。
【0009】
ラミネート前の画質を考えた場合、一般的には画質を上げようとすると、打ち込み量が増えてしまい、上記問題(定着不良等)が発生するが、この問題を解決するため、画質を低下させることなく、打ち込み量を減少させる画像処理の手法も各種考案されている。
【0010】
又、インクジェット記録装置によって印字された印字物でも、時間の経過と共に記録材内部の水分は蒸発し、前記問題は発生しにくくなり、インクジェット記録装置以外の記録手段の場合、当然、インクに起因するこれらの問題は発生しない。
【0011】
最近、記録材の紙厚を厚くして品位を上げることが良く行われる。インクジェット記録装置用のインク受容紙(記録材)は、パルプ材から成る基材紙の上に、インクを吸収するインク受像層が形成されており、紙厚を厚くする場合、層の強度やコストの点でインク受像層を厚くすることができないため、比較的安価なパルプ材から成る基材部を厚くする。このような記録材の熱転写性は周囲の湿度の影響を受け易い。記録材周囲の湿度が低くなれば記録材の含水量は減り(潜熱小)、逆に湿度が高くなれば記録材の含水量は増えることになる(潜熱大)。
【0012】
つまり、同一条件で熱転写をしようとすると、記録材の含水量の少ない場合と、含水量の多い場合の両方に、同一熱転写条件では、対応が難しいことが多く、含水量の少ない場合は付与熱量過大による逆転写等の転写不良が発生し易く、含水量の多い場合は付与熱量過小による画像濃度低下等が発生し易い。
【0013】
又、記録材の熱転写性は周囲温度の影響も受け易い。記録材周囲の温度が低い場合と高い場合では、画面上の顕熱(物質の状態を変えないで温度を変化させるために費やされる熱量)が大きく異なり、同一条件で熱転写を行うと、記録材周囲の温度が高い場合においては、記録材のインク受容層と耐熱性基材上の保護層(透明樹脂層と接着層)の温度が必要以上に高くなり、付与熱量過大による逆転写等の転写不良が発生し易く、記録材周囲の温度が低い場合においては、付与熱量過小による画像濃度低下等が発生し易いことになる。
【0014】
上述の問題を解決する方法として、透明樹脂層をラミネートする熱転写工程の上流側に、記録材を加熱する乾燥機構を設けることが良く実施される。一般的な乾燥機構として使われるのは、図8に示すように、所定温度に加熱された2対のローラで挟み込んで乾燥させる方法である。
【0015】
図8において、400は芯金中央にハロゲンヒータ402等の発熱体を有する加熱ローラ、401は加熱ローラ400に圧接された加圧ローラである。このような乾燥機構に記録材404を通すことによって、
(1)打ち込まれたインクの水分を飛ばす。
【0016】
(2)周囲から吸収した水分を飛ばす。
【0017】
(3)記録材の温度を所定温度まで上げる。
ことが可能になり、透明樹脂層のラミネート工程において、付与熱量過小による画像濃度低下等の転写不良が防止できる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
図8において、面Aで切断した断面図を図9に示す。高温の2対のローラでニップされた記録材404は急激に加熱されるため、記録材404内部に含まれる水分は、蒸発して記録材404内部を伝わって外部に逃げようとする。図9内で矢印方向に逃げる水蒸気は、記録紙の端部がローラ対401,402でニップされており、外部には逃げれず、ニップから外れた時点で多少水蒸気は逃げるものの、殆どの水蒸気は記録材404の端部に蓄積され、含水量が上がることになる。
【0019】
一方、図10(図9の断面B−B)で矢印方向に逃げる水蒸気に関しては、ニップ内では当然外部に逃げることができないため、記録材内部を伝わるが、被記録媒体の搬送に伴って水分が封じ込まれた部分はニップから外れ、多少水分は逃げることになる。ニップ位置が記録材404の端部であれば(図11)、水蒸気が外部に逃げず、記録材404端部に蓄積されて含水量が他の部分より上がることになる。ニップ位置が端部から離れている場合、記録材404内部を伝わっていくため、ニップ位置の含水率は低下する。
【0020】
つまり、乾燥機構を通した記録材の周囲は、中央部と比較すると、含水量が高いことになる。この記録材に熱転写によって、透明樹脂材を付ける場合、記録材の周囲が付与熱量不足による画像濃度低下等の転写不良が発生する。又、記録材の周囲に印加エネルギを合わせて設定すると、含水量の少ない中央部が付与熱量過大による逆転写等の転写不良が発生する。
【0021】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、付与熱量過小による画像濃度低下や付与熱量過大による逆転写等の転写不良を防止するとともに、安定的なラミネートを行うことができるラミネート装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための、請求項1記載の発明は、少なくても一方が弾性体から成る部材で加圧して被記録媒体を乾燥する乾燥手段と、被定着媒体に対して耐熱性基材上に塗工された保護体を熱転写する熱転写手段と、前記熱転写手段の印加制御を行う熱転写制御手段と、を有するラミネート装置において、前記被記録媒体の領域に応じて印加エネルギを可変することを特徴とする。
【0023】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記被記録媒体の端部付近領域の印加エネルギは、該端部付近領域より内側の領域の印加エネルギより大きいことを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。 <実施の形態1>
先ず、本発明に係る透明フィルム層形成用部材(又は保護体と呼ぶ)と被記録体(又は被記録媒体と呼ぶ)の具体的な構成について説明する。
【0025】
保護体は耐熱性基材上に単層又は多層の熱可塑性樹脂のフィルム層を設けた構造である。
【0026】
耐熱性基材としては、保護層形成時における圧着条件下で、更に加熱加圧条件下で形状を安定して維持でき、且つ、インク吸収層上に透明保護層が形成された段階で分離が容易なものであれば、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の材料から成るフィルムやシートを用いることができる。その厚みについては、特に制限を受けるものではないが、経済性としわの生じ難さ等を考慮して4〜30μmが好ましい。
【0027】
耐熱性基材は、保護層が形成される面にエンボス加工やサンドブラスト等の粗面化処理又は紛体粒子を含む樹脂層による粗面化処理がされていても良い。粗面化処理しない場合にはラミネートフィルムをプリント物に張り合せた後、基材フィルムを剥離すると保護層を有する光沢画像が得られるが、この粗面化処理をすることにより半光沢或はマット調の画像が得られる。
【0028】
表面保護層は、高分子物質の有機溶媒溶液若しくは水懸濁系から成るエマルジョンを上記基材上に塗工することによって得られる。
【0029】
本発明に用いられる溶液若しくはエマルジョンを構成する高分子物質としては、アクリル系、スチレン系、塩化ビニル系、酢酸ビニル系等の樹脂或はそれらの共重合体樹脂が用いられる。
【0030】
このような保護体によりその表面を改質し、優れた画質を提供できる被記録体は、例えば次のように形成される。
【0031】
基材としては、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のプラスチックフィルム、上質紙、コート紙等の紙材から成るシートを挙げることができる。この表面に塗布されるインク吸収層としては、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、アクリル、ウレタン等の水溶性高分子エマルジョンとそれらの組み合わせ及びその中に更に合成シリカを分散した塗料を塗工したものを用いることができる。塗工方法して、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、スプレーコーティング法、スロットダイコーティング法等を用い、塗布後乾燥することにより被記録媒体が得られる。
【0032】
以上説明した構成の被記録媒体及び透明フィルム層形成用部材を用いて、画像形成を行うことができる。この画像形成には、種々の記録方法を採用できるが、インクジェット記録法を好適に利用し得る。インクジェット記録における記録方式は、静電吸引方式、圧電素子を用いる方式、発熱素子を用いる方式等、その記録方式に特に限定されない。
【0033】
インクジェット記録に用いるインクとしては、水溶媒体に、染料や顔料等の色材を含有させたもの等、インクジェット記録方式に適用できるものであれば良い。カラー記録を行う場合は、常法に従ってシアン、淡シアン、マゼンダ、淡マゼンダ及びイエロー、更には必要に応じてブラックを用いた減色混合によりフルカラー画像を形成することができる。
【0034】
基材上に透明フィルム層形成用材料層を設けた構成の部材を用いたインク吸収層上への透明フィルム層の形成は、例えば次のようにして行うことができる。
【0035】
被記録媒体のインク吸収層に画像情報に応じてインクジェット記録法により、インクを打ち込んで画像を形成したところで、被記録媒体のインク吸収層側の面に、基材上の透明フィルム層形成用材料層を重ね合わせ、熱転写ヘッドと、それに対向するローラ間に通す等の方法によって、加熱下に加圧することで、透明フィルム層形成用材料層をインク吸収層に圧着する。こうして形成されたインク吸収層上に透明フィルム層から透明フィルム層形成用部材の基材を分離して透明フィルム層で保護させたインク吸収層中に形成された画像を有する印刷物を得ることができる。
【0036】
図1は本実施の形態で、透明フィルム層の形成工程を含むインクジェット記録部を内蔵したラミネート装置の概略図を示す。
【0037】
図1に示す装置は、供給手段11のロール状に巻かれた被記録媒体4のインク吸収層側の面に対して、インクジェット記録を行うインクジェット記録部1と、その印字された被記録媒体4を乾燥する乾燥部400と、その乾燥された被記録媒体4のインク吸収層に透明記録層の形成を行うラミネート処理部2を有する。ロール状に巻かれた被記録媒体4は、樹脂製のロール紙カートリッジ24に収納されている。
【0038】
インクジェット記録部1は、主走査と副走査両方向共に2400dpiの解像力で印字を行うことができる。
【0039】
3は画面垂直方向にスキャンされて印字を行うインクジェット印字(記録)ヘッド、31は印字を行うためのプラテンである。22aは被記録媒体4を定尺走行させるためのラインフィードローラ、22bは被記録媒体4をラインフィードローラ22aに圧接する圧力ローラ、32aは被記録媒体4にテンションを与える所謂拍車ローラ、32bは被記録媒体4を拍車ローラ32aに圧接する圧力ローラである。
【0040】
被記録媒体4は、ラインフィードローラ22aと圧力ローラ22bに挟まれてプラテン31上に送り込まれ、印字ヘッド3の1スキャンごとに所定量給送されることで、図2(a)に示す被記録媒体4の基材4b上のインク吸収層4aに対して画像情報に応じインクを付与し、被記録媒体4の全域に印字が行われる。印字が終わった部分は、拍車ローラ32aと圧力ローラ32bによって下流に送り出され、カッター9により所定の大きさに裁断される。
【0041】
印字されていない側の被記録媒体4は、検出手段としてのメディアセンサ23により、被記録媒体4の先端が検出できるまで巻き戻される。連続の印字及びラミネートをする場合は、連続して処理が行われ、最後の1枚がカットされた後、未印字の被記録媒体4は、ロール紙カートリッジ24内に巻き戻される。
【0042】
一方、印字後カッター9で裁断された被記録媒体4は、不図示の搬送手段で下流の乾燥部400に搬送される。
【0043】
印字された被記録媒体4はハロゲンヒータ等の発熱体が内部に設けられた加熱ローラ400と、この加熱ローラ401の下側から所定の圧力で加圧された加圧ローラ402とで構成されるニップを通ることによって、被記録媒体4に含まれる水分を飛ばすことができる。従来例で説明したように、被記録媒体4内の水分量は、大方飛ばすことができるが、被記録媒体4の周囲端部は水分が逃げ切れず、中央部と比較すると、含水率が高くなる。ここでの乾燥部は、弾性体のゴムローラ対でニップしているが、一方が弾性体のローラで、他方が変形しにくい剛体のローラでも良い。
【0044】
ラミネート処理部2は、熱転写ヘッド6aを使って、被記録媒体4の表面に、透明樹脂材をラミネートする。
【0045】
熱転写ヘッド6aは、加熱するための抵抗体がヘッド表面に形成されている。当然、耐磨耗性を向上させるために、抵抗体の表面には保護膜がコーティングされている。加圧ローラ6bは不図示の加圧機構により、所定の圧力で、熱転写ヘッド6aに押し付けることができる。加圧ローラ6bの回転軸上には回転数を検知するロータリーエンコーダを持つ。
【0046】
検出手段としてのメディアセンサ21により、インクジェット記録部1で印字された被記録媒体4の先端が検出されると、加圧ローラ6bが不図示の加圧機構によって熱転写ヘッド6aに圧接するとともに、加圧ローラ6bと透明フィルム層形成用部材5の巻取り装置7が図1中矢印方向にそれぞれ所定の回転速度で回り始める。この時点では、熱転写ヘッド6aに駆動パルスは印加されておらず、加圧されているだけである。
【0047】
不図示の駆動軸にクラッチ機構を備える巻取り装置7の円周速度は、加圧ローラ6bの円周速度より若干速く設定されており、常時透明フィルム層形成用部材5には所定の張力が掛かることになる。透明フィルム層形成用部材5の供給手段を構成する巻出し装置10側にも同様のクラッチ機構を有しており、図1中矢印に巻き出されることにより、透明フィルム層形成用部材5に所定の張力が掛かることになる。
【0048】
図2(b)に示す画像形成させた被記録媒体4のインク吸収層4aに対して透明フィルム層形成用部材5が透明フィルム形成用材料層5a側から積層され、積層状態を保ったまま、熱転写ヘッド6aと加圧ローラ6bの間を通る時に、タイミング良く(メディアセンサ21によって検出された信号を元に)、被記録媒体4の先端から必要に応じた印加パルスが加わって加熱が行われることになる。この加熱加圧処理によって透明フィルム形成用材料層5aがインク吸収層4aに圧着される。
【0049】
この熱転写ヘッド6aと加圧ローラ6bにおける加熱条件(印加パルス幅や印加電圧)や加圧条件は、使われる透明フィルム層形成用材料層の種類や被記録媒体の材質に応じて設定することができる。
【0050】
その後、被記録媒体4は、その先端部から分離ガイド28を通過することで、透明フィルム層形成用部材の基材5bから分離される。つまり、先端は急激に折り曲げられたパスと先端分離機構の分離ガイド28によって、剛性の高い被記録媒体4と透明フィルム形成用材料層5a(接着した透明層)が、透明フィルム層形成用部材の基材5bと同じパスを通過できずに分離されることになる。
【0051】
被記録媒体4が分離ガイド28を通過するに連れて、被記録媒体4は、先端から徐々に透明フィルム層形成用部材5から分離されていき、透明フィルム層形成用部材5と被記録媒体4の密着面積は徐々に減っていく。最後には、透明フィルム形成用材料層5aだけで、透明フィルム層形成用部材5と被記録媒体4が繋がっているだけであるため、このとき、排紙ローラ29の軽いニップ力で引張るだけで外部に排紙可能となる。
【0052】
これで、図2(c)に示す画像を受像したインク吸収層4a上に透明フィルム層(保護層)5cを有する印刷物8を得ることができる。
【0053】
その後、不図示の加圧解除機構を備えた加圧ローラ6bは、ニップを解除する方向に稼動して非圧着位置(図1の破線位置)に退避する。
【0054】
図3及び図4は本発明の画像処理部及び熱転写の制御部の構成を示すブロック図である。
【0055】
先ず、図3を使って画像処理部について説明する。
【0056】
図中、100は本発明プリンターのホストであるところのコンピュータ、200はコンピュータ100から画像ファイルを受け入れるインタフェース部である。ここではコンピュータ100から送られる画像ファイルは解像度300dpi、RGB各8bitの形式であるが、他の形式を適用可能なのは言うまでもない。インタフェース部200は画像ファイルをコンピュータ100内で処理するためのデータ形式に変換する。
【0057】
210は画像データの色空間をコンピュータから送られた画像ファイルの色空間から、本発明のプリンターが搭載するインク色によって生成可能な色空間へ変換する色空間変換部である。色空間変換部から出力される画像データは本発明のプリンターの持つインク、即ち、シアン(C)、ライトシアン(LC)、マゼンタ(M)、ライトマゼンタ(LM)、イエロー(Y)、ブラック(K)の6色に対応した各8bitのデータを形成する。
【0058】
色空間変換部210の出力は、インク色6色それぞれ8ビットのデータを各3bit、即ち8値(インデックス)へ変換する8値変換部220に入る。8値変換部220の出力(矢印A)がインク各色3ビットデータとして入力される230は、8値のデータそれぞれを8×8ドットの配列に変換し、2400dpiの最終画像に対応したドット配列に変換する解像度変換/インデックス展開部である。ここまでのデータの並び順は画像上の並び順によるため、このまま印字ヘッドに与えて印字することはできない。
【0059】
そこで、240は画像データをバッファに蓄え、そこからヘッドによる印字順の印字ドット配列に変換するバッファ・並べ換え部である。ここから出力される1ビットのドット信号は、そのまま250の駆動回路でヘッド駆動パルス列に変換され、印字ヘッド3を駆動する。
【0060】
使用インク色の6色、中間ビット深度(インデックス)の8値、最終解像度の2400dpiの値は一例であり、本発明の本質に関する部分ではない。
【0061】
次に、図4に基づいて熱転写の制御部について説明する。
【0062】
21は熱転写ヘッド6aの印加タイミングを決めるメディアセンサ、330は印加パルスを生成し、被記録媒体1枚分の熱印加パターンを記憶するパルス生成記憶部、320はパルス生成部330で生成されたパルスに基づき、熱転写ヘッド6aを駆動するための熱転写ヘッド駆動パルスを出力する駆動回路である。ここで使う熱転写ヘッド6aは、50dpi(508μmピッチ)の熱転写解像度を有している。このパルス生成記憶部330では、予め3種類のパルス幅W1〜W3を記憶しており、必要に応じ組み合わせて、図5に示すような熱印加パターンを決定している。この例では、X方向は熱転写ヘッド6aの熱転写解像度が50dpi、Y方向は被記録媒体4の送り速度と印加周期により熱転写解像度が50dpiになっており、被記録媒体4は、碁盤の目のように区分けされ、印加されることになる。
【0063】
W1は被記録媒体4内の水分が低い領域(記録媒体の端部を除く領域)を印加する印加パルス幅、W3は被記録媒体4内の水分が高い領域(記録媒体の周囲端部)を印加する印加パルス幅、W2はW1とW3の中間領域を印加する印加パルス幅である。
【0064】
予め、図5のような、被記録媒体4全体の熱印加パターンを生成し記憶しておき、熱転写ヘッド6aと加圧ローラ6bで形成されるニップ(加熱位置)に被記録媒体4の先端が入ると同時に、その熱印加パターンに沿って、印加を加えることにより、水分の多い周囲端部は高い印加エネルギ(パルス幅W1)で印加され、端部より水分に少ない内側の領域は低い印加エネルギ(パルス幅W3)で印加されることになり、転写不良の無い安定したラミネートができる。
【0065】
ここで示した具体的な数値、熱転写解像度50dpiや3種類のパルス幅等はこれらに限定はされない。
【0066】
又、上記説明では、印加エネルギを変えるのにパルス幅を制御しているが、例えば、印加エネルギを変えるのにヘッドに印加する印加電圧を上下させても良い。
【0067】
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
【0068】
前記実施の形態1においては、被記録媒体4の面内の領域ごと(端部と中央部)に、熱転写ヘッド6aに印加するエネルギ(印加パルス幅)を可変することによって、転写(定着)不良を抑えている。
【0069】
本実施の形態では、別の方法で印加エネルギを可変して、転写不良を防止するやり方について図6及び図7を使って説明する。
【0070】
図6は印加エネルギを可変できる熱転写制御部である。
【0071】
21は熱転写ヘッド6aの印加タイミングを決めるメディアセンサ、330は印加パルスを生成し、被記録媒体1枚分の熱印加パターンを記憶するパルス生成記憶部、320はパルス生成記憶部330で生成されたパルスに基づいて熱転写ヘッド6aを駆動するための熱転写ヘッド駆動パルスを出力する駆動回路である。
【0072】
340は熱転写ヘッド6aに圧接する加圧ローラを回転させるためのステッピングモータ、350はステッピングモータ340を駆動するためのモータ駆動回路、360はパルス生成部である。
【0073】
ここで使う熱転写ヘッド6aは、50dpi(508μmピッチ)の熱転写解像度を有している。パルス生成記憶部330では、予め3種類のパルス幅W1〜W3を記憶しており、必要に応じ組み合わせて、図7のA−A面に示すように、被記録媒体の幅方向の熱転写解像度50dpiの熱印加パターンを決定している(X方向)。
【0074】
一方、Y方向(被記録媒体4の搬送方向)は印加パルス幅一定で、被記録媒体4の送り速度を可変させて、印加エネルギを、図7のB−B面に示すように、熱印加パターンを決定している。ここでは、被記録媒体の搬送速度を滑らかに可変しているので、エネルギも滑らかに変わっている。
【0075】
W1は被記録媒体4内の水分が低い領域(記録媒体の端部を除く領域)を印加するための印加パルス幅、W3は被記録媒体4内の水分が高い領域(記録媒体の周囲端部)を印加するための印加パルス幅、W2はW1とW3の中間領域を印加する印加パルス幅である。又、E1は印加パルス幅W1に対応する印加エネルギであり、E2,E3はそれぞれW2,W3に対応する印加エネルギである。
【0076】
予め、図7のような、被記録媒体4全体の熱印加パターンを生成し記憶しておき、熱転写ヘッド6aと加圧ローラ6bで形成されるニップ(加熱位置)に被記録媒体4の先端が入ると同時に、その熱印加パターンに沿って、印加を加え始めることにより、水分の多い周囲端部は高い印加エネルギE1(パルス幅W1)で印加され、端部より水分に少ない内側の領域は低い印加エネルギE3(パルス幅W3)で印加されることになり、転写不良の無い安定したラミネートができる。
【0077】
尚、ここでは、被記録媒体4全体の熱印加パターンを記憶しているが、X方向の1ライン分の熱印加パターン(A−A面)のみを記憶し、そのデータを繰り返し印加して、Y方向は被記録媒体の搬送速度を制御して、適正な印加エネルギを加える方法でも良い。
【0078】
本実施の形態では、印加エネルギを振るのに、印加パルス幅と被記録媒体の搬送速度を変えているが、その他、被記録媒体の両サイド部と中央部の位置に対応する熱転写ヘッドの抵抗値を変えたり、印加電圧を変えることにより、印加エネルギを制御する方法を採用しても良い。
【0079】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、被記録媒体の周囲端部を高めの印加エネルギで、被記録媒体の内側に向かってエネルギを下げていくことにより、付与熱量過小による画像濃度低下や付与熱量過大による逆転写等の転写不良を防止することができるとともに、安定的なラミネートを行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るラミネート装置の構成図である。
【図2】被記録媒体のインク吸収層上の透明フィルム層の形成工程を示す図である。
【図3】インクジェット部の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係るラミネート装置のラミネート部の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係るラミネート装置の印加パルスの例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係るラミネート装置のラミネート部の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係るラミネート装置の印加パルスの例を示す図である。
【図8】従来のラミネート装置の乾燥部の斜視図である。
【図9】従来のラミネート装置の乾燥部の正面図である。
【図10】図9のB−B線断面図である。
【図11】図9のB−B線断面図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録部
2 ラミネート処理部
3 インクジェット記録ヘッド
4 被記録媒体
4a インク吸収層
4b 基材
5 透明フィルム形成用部材
5a 透明フィルム形成用材料層
5b 基材
5c 透明化した透明フィルム層
6a 熱転写ヘッド
6b 加圧ローラ
7 巻取り装置
8 印刷物
9 カッター
10 巻出し装置
21 メディアセンサ
22a ラインフィードローラ
22b 圧力ローラ
23 メディアセンサ
24 ロール紙カートリッジ
28 分離ガイド
Claims (2)
- 少なくても一方が弾性体から成る部材で加圧して被記録媒体を乾燥する乾燥手段と、被定着媒体に対して耐熱性基材上に塗工された保護体を熱転写する熱転写手段と、前記熱転写手段の印加制御を行う熱転写制御手段と、を有するラミネート装置において、
前記被記録媒体の領域に応じて印加エネルギを可変することを特徴とするラミネート装置。 - 前記被記録媒体の端部付近領域の印加エネルギは、該端部付近領域より内側の領域の印加エネルギより大きいことを特徴とする請求項1記載のラミネート装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002324034A JP2004155103A (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | ラミネート装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002324034A JP2004155103A (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | ラミネート装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004155103A true JP2004155103A (ja) | 2004-06-03 |
Family
ID=32803743
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002324034A Pending JP2004155103A (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | ラミネート装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004155103A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013156282A (ja) * | 2012-01-26 | 2013-08-15 | Seiko I Infotech Inc | 重ね貼り方法、記録物の製造方法 |
CN112644141A (zh) * | 2020-12-21 | 2021-04-13 | 广溢(厦门)电子科技有限公司 | 热压膜单边折弯工艺 |
-
2002
- 2002-11-07 JP JP2002324034A patent/JP2004155103A/ja active Pending
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JP2013156282A (ja) * | 2012-01-26 | 2013-08-15 | Seiko I Infotech Inc | 重ね貼り方法、記録物の製造方法 |
CN112644141A (zh) * | 2020-12-21 | 2021-04-13 | 广溢(厦门)电子科技有限公司 | 热压膜单边折弯工艺 |
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