JP2004090508A - ラミネート装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ラミネートされた被記録材の後端部に、該被記録材の情報記録面を保護する保護層形成用部材がヒレ状に突出することのないラミネート装置を簡便な構成で提供することを可能にすることを目的としている。
【解決手段】被記録材22に密着されたラミネートフィルム21のプラスチックシート21aを剥離する固定ガイド25の下流側に配置された排出ローラ対26の圧接軸方向を、その搬送される被記録材22の搬送方向に対して傾斜して配置した構成であることを特徴とする。
【選択図】   図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ及びそれ等の複合機器等の記録装置から出力された被記録材の情報記録面をラミネートフィルムにより被覆するラミネート装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ及びそれ等の複合機器等の記録装置は、種々の情報に基づいて各種の被記録材上に例えばドットパターンからなる情報(例えば、画像)を記録するようになっている。記録装置は記録方法により、インクジェット式、サーマル式、レーザビーム式等に分けることが出来る。
【0003】
インクジェット式のインクジェット記録装置は、記録ヘッドの吐出口からインクの小滴を吐出飛翔させて、それを被記録材上に付着させ、情報を被記録材に記録するようになっている。このため、インクジェット記録装置は他の記録装置と比較して動作音が小さく、且つ基本的な構成が簡単であることから比較的コストを抑えることが出来、多方面に使用されている。
【0004】
このインクジェット記録装置に使用される被記録材には、普通紙、プラスチックシート等がある。被記録材の表面を各種微細な無機材料等でコーティングすると、被記録材の表面に細孔構造をもつインク吸収層が形成されて、被記録材上に付着したインクドットが滲まないようにすることが出来る。
【0005】
特に、フルカラープリンタや高品位の画像が求められているプリンタには、インク専用のコート紙が使用されている。最近では、写真調の印字が強く望まれていることから、インク吐出量も増える傾向にあり、被記録材は、最大給水率の状態で使用されることが多い。
【0006】
更に、被記録材には被記録材或いは画質の品位を向上させるために被記録材の記録済みの情報記録面に非可逆的に変化する透明な膜を形成して画質の向上、耐候性の優れた画質を連続的にプリント出来るようにしたものもある。
【0007】
また、非可逆的に変化する層を印字面側に有する被記録材には、例えば、印字面に保護層形成用部材である多孔質高分子層が形成されているものがある。この多孔質高分子層は加熱処理することによって透明な高分子膜になって印字面を被覆保護するようになっている。
【0008】
また、別の多孔質高分子層として、印字面側に樹脂多孔質層(保護層形成用部材)が形成された被記録材を加熱処理することによって、印字面を被覆する透明樹脂膜となって表面を保護するものである。
【0009】
いずれにしても、高温に加熱された加熱ローラと、高圧力を加えられた加圧ローラとの間を被記録材の情報記録面を加熱ローラに対向させて、被記録材を通すことで、被記録材は表面に透明な保護層が形成されるようになっている。
【0010】
このため、情報記録面と加熱ローラとが接触した際に加熱ローラの表面が被記録材の透明高分子膜または透明樹脂膜の表面に転写されることになる。この場合、加熱ローラの表面に傷があると、透明高分子膜または透明樹脂膜の表面に傷が転写されることになり画質の低下の原因になる。
【0011】
これ等の問題を解決しつつ、画質や耐候性を向上させる別の方法として、被記録材の表面に予め多孔質高分子層を設けておかないで、被記録材への印字後に透明高分子層を表面に形成する方法がある。
【0012】
上記従来例において、インク吸収層と多孔質高分子層とが一体である被記録材が、ここでは基材とインク吸収層から成る被記録材とプラスチックシート(耐熱性基材)と多孔質高分子層(保護層形成用部材)から成る転写材に分けられている。
【0013】
ここで、被記録材に多孔質高分子層を定着する方法について説明する。先ず、情報を印字した被記録材表面に転写材の多孔質高分子層面を対向させて、被記録材と転写材との両方を高温高圧に保持されたローラ対を通すと、熱と圧力によって被記録材と転写材とが一体化する。
【0014】
その後、一体化した転写材と被記録材とが十分に冷えてから、転写材のプラスチックシートのみを剥離する。この結果、被記録材表面に透明な多孔質高分子層(以下、「保護層」と称する)が形成される。
【0015】
この方法によれば、保護層は、ローラと直接接触せず、プラスチックシートを介して接触することになる。従って、ローラ表面の傷が保護層に転写されることがなく、良好な画質の印刷物が得られる。以降、この方式を「ラミネート方式」と称する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の従来例において、ラミネート方式によって、被記録材に保護層を形成する場合、加熱加圧によって一体化した被記録材からプラスチックシートを確実に剥離する機構や装置等が必要である。
【0017】
例えば、被記録材からプラスチックシートを確実に剥離する機構を備えたラミネート装置の従来例を図14に示す。図14に示すラミネート装置は、小さな曲率半径を有する固定ガイド25により形成された通過パスを、ラミネート後の被記録材22を通すことによって、剛性の高い被記録材22と保護層形成用部材21bとが、プラスチックシート21aから分離されるように構成されている(図16(a)参照)。
【0018】
即ち、図14に示すラミネート装置は、被記録材22の曲げ剛性の強さを利用して、被記録材22に密着した保護層形成用部材21bとプラスチックシート21aとを分離するようになっている。
【0019】
これ等のことを図14に基づいて説明する。図14のラミネート装置は、プラスチックシート21aと保護層形成用の多孔質高分子層から成るラミネートフィルム21の巻き出し側の巻き出しロール18と、図示しない駆動装置によって任意の方向に回転する巻き取り側の巻き取りロール17とを備えている。
【0020】
巻き取りロール17は、内部に組み込まれたクラッチ機構によって、動作時に、所定のテンションをプラスチックシート21aに加えながら定着ローラ対24a,24bに同期して回転するようになっている。
【0021】
ラミネート処理が行われる被記録材22は、基材とインク吸収層とで構成されている。被記録材22はラミネート処理前の段階で、既に印刷及び乾燥処理が完了しているものとする。被記録材22は搬送ローラ対75によって搬送され、定着ローラ対24a,24bに引き込まれ、該定着ローラ対24a,24bの加熱加圧によりラミネートフィルム21と一体化される。
【0022】
ラミネートフィルム21と一体化した被記録材22は、ヒートシンク78に接触しながら通過して、該ヒートシンク78によって冷却される。そして、ヒートシンク78によりラミネートフィルム21と被記録材22とを冷却することで、該被記録材22と一体化したラミネートフィルム21のプラスチックシート21a部分を保護層形成用部材21bから容易に剥離することが出来る。
【0023】
次に、被記録材22は、小さな曲率半径を有する固定ガイド25によって急角度で図14の上方に折り曲げられようとする。ラミネートフィルム21に密着した被記録材22が固定ガイド25を通過するとき、上面のプラスチックシート21aに対して被記録材22の剛性が高いため、プラスチックシート21aと被記録材22との剛性の差によって、プラスチックシート21aが保護層形成用部材21bから剥離する。
【0024】
保護層形成用部材21bから剥離した使用済みのプラスチックシート21aは巻き取りロール17に巻き取られる。一方、表面に保護層形成用部材21bが形成された被記録材22は、そのまま水平方向(図14の左右方向)に直進する。
【0025】
その後、保護層形成用部材21bの後端部は、ラミネート装置を一旦停止させて使用者が手で引き剥がしたり、図14に示すような排出ローラ対26を設け、該排出ローラ対26の引っ張り力によって、自動的に保護層形成用部材21bの後端部を引き千切ったりして、プラスチックシート21aに付着している保護層形成用部材21bから分離される。以上の一連の流れによって、ラミネート処理された被記録材22が得られる。
【0026】
しかし、排出ローラ対26の引っ張り力によって、自動的に保護層形成用部材21bの後端部を引き千切って分離する方法では、保護層形成用部材21bの後端部を完全に千切ることが出来ないことがある。このため、保護層形成用部材21bの後端部が最後までプラスチックシート21aから分離出来ず、被記録材22は、図15に示すように、そのままプラスチックシート21aと一緒に巻き取りロール17に巻き込まれて、ジャム状態になることがある。
【0027】
即ち、排出ローラ対26が磨耗等によってスリップする等して、該排出ローラ対26に十分なニップ力が得られなくなったり、または、保護層形成用部材21bの厚みが大きく、該保護層形成用部材21bの後端部を引き千切るための排出ローラ対26のトルクが不足している等の原因によって、被記録材22上の保護層形成用部材21bの後端部を引き千切ろうとする力が、保護層形成用部材21bとプラスチックシート21aとの接着力に負け、そのまま被記録材22と共に巻き取りロール17に巻き込まれて、ジャム部Xでジャム状態になる。被記録材22のジャムは、ラミネート装置のトラブルの発生原因になる場合がある。
【0028】
また、他の問題として、排出ローラ対26によって水平方向(図14の左右方向)に強制的に保護層形成用部材21bを引っ張ったとき、図16(c)に示すように、溶けた保護層形成用部材21bが糸を引く等して、引き千切られた保護層形成用部材21bの端部に、はみ出し部分であるヒレ部21b1が発生し、被記録材22の品質を低下させることもある。
【0029】
このヒレ部21b1の発生する様子を図16に基づいて説明する。図16(a)は、被記録材22が固定ガイド25に差しかかったときの様子である。被記録材22の表面には定着ローラ対24a,24bの加熱加圧によってラミネートフィルム21の透明膜形成用保護層形成用部材21bが密着している。図16(a)に示すようにラミネートフィルム21を急角度に曲げたパスを通過させることで、プラスチックシート21aと、保護層形成用部材21bと一体化した被記録材22とが分離して、該プラスチックシート21aが巻き取りロール17に巻き取られる。
【0030】
図16(b)において、保護層形成用部材21bを形成した被記録材22がプラスチックシート21aから遠ざかると、このときは、保護層形成用部材21bは、被記録材22とプラスチックシート21aを繋いでいる。多孔質高分子からなる保護層形成用部材21bは加熱されると流動性を有する材質のため定着ローラ対24a,24bの加熱加圧により粘着流動性を保っている。このため、図16(b)に示すように、保護層形成用部材21bは水平方向(図16(b)の右方向)に引っ張られて糸状に伸びる。
【0031】
図16(c)において、保護層形成用部材21bは尚も図16(b)の右方向に引っ張られて、伸びきった状態で千切れ、被記録材22の後端に糸状になって残る。短いものは、自然に収縮して目立たなくなるが、長いものはそのまま硬化して被記録材22の後端部のヒレ部21b1となって残る。
【0032】
上記ヒレ部21b1が発生する原因として、保護層形成用部材21bを構成する多孔質高分子の物性と、端部を引き剥がすときの温度と、そのときの引っ張り速度と、被記録材22の端面の状態に関係があることが実験的にわかっている。
【0033】
保護層形成用部材21bがまだ高温のときに引っ張ると、保護層形成用部材21bはまだ硬化していない柔らかい状態にあるため、端部を引っ張ることでヒレ部21b1が伸び易くなる。また、端部を引っ張る速度が遅いと、ヒレ部21b1の伸びに打ち勝つことが出来ず、ヒレ部21b1を引き伸ばしてしまう。
【0034】
また、被記録材22の端面の状態が、端面の荒れ、ニップ力のばらつき、しわ等により不均一であると、プラスチックシート21aから保護層形成用部材21bを引き剥がす力にもばらつきが生じ、その結果、局所に大きなヒレ部21b1が発生する原因になる。
【0035】
そのため、ヒレ部21b1の発生を抑えるためには、先ず、被記録材22とラミネートフィルム21の温度を十分に下げた状態にすることと、カッター等の切断手段により被記録材22の後端部を切断するとき、切断面が荒れないように高精度な刃を使用したり、排出ローラ対26のニップ力のばらつきを抑え、該排出ローラ対26の被記録材22に対する圧接力が両端部で均等になるように、ニップ力のバランスや、排出ローラ対26の精度を管理する必要がある。
【0036】
また、ヒレ部21b1の伸びに打ち勝って被記録材22の端部を引っ張るためには、該被記録材22の後端部が図16(b)に示す位置にきたときに、一気に排出ローラ対26の回転を加速させなければならない。そのためには、被記録材22の後端部の位置を検知するセンサと、瞬時の加速制御に耐え得るモータと、それ等の制御回路と電源回路等が必要になる。
【0037】
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、ラミネートされた被記録材の後端部に、該被記録材の情報記録面を保護する保護層形成用部材がヒレ状に突出することのないラミネート装置を簡便な構成で提供せんとするものである。
【0038】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明に係るラミネート装置は、耐熱性基材と保護層形成用部材とを分離可能に層状に形成したラミネートフィルムを走行させるラミネートフィルム走行手段と、少なくとも一方の面に情報が記録された被記録材の情報記録面と、前記保護層形成用部材とが対向した状態で、前記被記録材と、前記ラミネートフィルムとを加熱加圧して密着させる被記録材被覆手段と、前記被記録材被覆手段よりも前記被記録材に密着した前記ラミネートフィルムの走行方向下流側に配置され、該ラミネートフィルムを案内する案内部材と、前記案内部材よりも更に前記被記録材の搬送方向下流側に配置され、前記ラミネートフィルムがラミネート処理された被記録材を搬送する第1の搬送手段とを有し、前記被記録材被覆手段による被覆処理後、前記案内部材により前記被記録材が前記第1の搬送手段に搬送され、更に該被記録材の搬送方向下流側に搬送される過程において、前記第1の搬送手段による搬送力が、その搬送される被記録材の搬送方向に対して傾斜した状態で作用するように構成したことを特徴とする。
【0039】
本発明は、上述の如く構成したので、第1の搬送手段により被記録材を斜めに傾けるように引っ張ることによって、保護層形成用部材の後端部の引き千切りを、より軽い力で良好に行うことが出来る。そのため、従来に比べ、駆動機構等を簡略化、小型化することが出来る。
【0040】
また、本発明に係るラミネート装置の他の構成は、耐熱性基材と保護層形成用部材とを分離可能に層状に形成したラミネートフィルムを走行させるラミネートフィルム走行手段と、少なくとも一方の面に情報が記録された被記録材の情報記録面と、前記保護層形成用部材とが対向した状態で、前記被記録材と、前記ラミネートフィルムとを加熱加圧して密着させる被記録材被覆手段と、前記被記録材被覆手段よりも前記被記録材に密着した前記ラミネートフィルムの走行方向下流側に配置され、該ラミネートフィルムを案内する案内部材と、前記被記録材被覆手段よりも前記被記録材の搬送方向上流側に配置され、該被記録材を搬送する第2の搬送手段とを有し、前記第2の搬送手段により前記被記録材被覆手段に前記被記録材が搬送される過程において、前記被記録材の端辺が前記ラミネートフィルムの走行方向に対して傾斜した状態で搬送されることを特徴とする。
【0041】
上記構成によれば、第2の搬送手段により被記録材を斜めに傾けた状態で、ラミネートフィルムを被覆して、被記録材を引っ張ることによって、保護層形成用部材の後端部の引き千切りを、より軽い力で良好に行うことが出来る。そのため、従来に比べ、駆動機構等を簡略化、小型化することが出来る。
【0042】
【発明の実施の形態】
図により本発明に係るラミネート装置の一実施形態を具体的に説明する。図1は本発明に係るラミネート装置の概略断面正面図、図2(a)はラミネートフィルムを端部から見た拡大図、図2(b)は被記録材にラミネートフィルムを密着させた拡大図、図2(c)はラミネート処理された被記録材の拡大図である。
【0043】
図3は本発明に係るラミネート装置の動作説明図、図4は案内部材の周辺を示す部分拡大図、図5は本発明に係るラミネート装置の第1実施形態において、被記録材を搬送する様子を示す概略平面図である。
【0044】
図6は図5の補足説明図、図7は本発明に係るラミネート装置の第1実施形態における被記録材に密着したラミネートフィルム後端を分離する様子を示す図、図8は従来のラミネート装置で被記録材に密着したラミネートフィルム後端を分離する際に加えられる力の作用方向を示す図である。
【0045】
先ず、図1〜図8を用いて本発明に係るラミネート装置の第1実施形態の構成について説明する。図2は本発明に係るラミネート装置に使用される転写材としてのラミネートフィルム21及び被記録材22の構造の一例を示したものである。
【0046】
ラミネートフィルム21は、図2(a)に示すように、耐熱性に優れた耐熱性基材となるプラスチックシート21aと、少なくとも一方の面に情報が記録された被記録材22の情報記録面に対して透明な保護層になる保護層形成用部材21bとが分離可能に層状になって形成されている。
【0047】
ラミネートフィルム21は、耐熱性基材となるプラスチックシート21aに、保護層形成用部材21bとして単層または多層の熱可塑性フィルム層やラテックス層を設けて形成されている。
【0048】
プラスチックシート21aは、ラミネートフィルム21を被記録材22に高温高圧の条件下で圧着するとき、形状を安定して維持出来、且つ被記録材22のインク吸収層22a上に保護層形成用部材21bが密着されて透明な保護層になる段階で簡単に保護層形成用部材21bから剥離される。
【0049】
プラスチックシート21aは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)等の材料からなり、厚みが約18μmから約50μmの範囲内のフィルム状、或いはシート状に形成されている。
【0050】
保護層形成用部材21bとしてラテックス層を用いる構成の場合、プラスチックシート21a上に熱可塑性の粒子が、そのプラスチックシート21aから簡単に脱落しない程度に固着されて層を形成しており、過熱されると膜を作ることが出来るようになっている。
【0051】
ラテックス層の形成は、ラテックスを含む塗工液をロールコーティング法、ロードバーコーティング法、スプレーコーティング法、エアナイフコーティング法、スロットダイコーティング法等によりプラスチックシート21a上に塗工した後、乾燥して形成される。
【0052】
得られるラテックス層の層厚は最終的に被記録材22のインク吸収層22aに十分に密着し、気泡が存在しないように接着するのに必要な厚みを持たなければならない。例えば、ラテックス層は、被記録材22のインク吸収層22aの表面粗さをRmaxで表したとき、少なくともその量の約70%から150%、更に望ましくは約100%から約150%の厚みを持たせれば良い。
【0053】
このようなラミネートフィルム21によりその表面を改質されて、優れた画質を提供出来る被記録材22は、基材22bとインク吸収層22aとを有して構成されている。そして、インク吸収層22aには情報画像が記録されるようになっている。
【0054】
被記録材22の基材22bとしては、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のプラスチックフィルム、或いは上質紙、コート紙、ラミネート紙等の紙材からなるシート等を適用することが出来る。
【0055】
基材22bの表面に塗布されるインク吸収層22aとしては、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、アクリル、ウレタン等の水溶性高分子エマルジョンとそれ等の組み合わせ、及び、その中に更に合成シリカを分散した塗料を塗工したものを用いることが出来る。
【0056】
その塗工方法としては、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、スプレーコーティング法、スロットダイコーティング法等がある。これらの塗工方法を用いて、基材22bに上記の塗料を塗布後、乾燥することにより被記録材22が得られる。
【0057】
以上説明した構成の被記録材22への画像形成には、種々の記録方法を採用出来るが、インクジェット記録方式が最適である。インクジェット記録方式には、静電吸引方式、圧電素子を用いる方式、発熱素子を用いる方式等があり、これ等の何れであっても良い。
【0058】
インクジェット記録方式に用いるインクは、水溶媒体に、染料や顔料等の色材を含有させたもの等、インクジェット記録方式に適用出来るものであれば良い。カラー記録を行う場合は、シアン、マゼンダ及びイエロー、更には、必要に応じてブラックを用いた減色混合によりフルカラー画像を形成することが出来る。
【0059】
インク吸収層22aに接着された保護層形成用部材21bを被記録材22の情報記録面を保護する透明な層にするには、例えば、次のようにして行うことが出来る。
【0060】
先ず、被記録材22のインク吸収層22aに画像情報に応じてインクジェット記録方式により、インクを打ち込んで画像を形成したところで、被記録材22のインク吸収層22a側の面に保護層形成用部材21bを対向した状態で重ねて被記録材22とラミネートフィルム21とを一体化する。
【0061】
一体化された被記録材22とラミネートフィルム21とを被記録材被覆手段となる一対の対向する定着ローラ対24a,24b間に通して加熱加圧する。これによって、保護層形成用部材21bがインク吸収層22aに圧着される。図2(b)は、圧着状態にあるラミネートフィルム21と被記録材22を示したものである。
【0062】
その後、被記録材22とラミネートフィルム21とを冷却手段19によりで十分に冷やしてからプラスチックシート21aを保護層形成用部材21bから剥離する。保護層形成用部材21bは被記録材22側に残り、図2(c)に示すように、透明な層になって被記録材22の情報記録面を保護する。
【0063】
図1は、図2に示して前述した被記録材22にラミネートフィルム21をラミネート処理する本発明に係るラミネート装置の構成を示す概略正面断面図である。図1に示すラミネート装置1は被記録材22のインク吸収層22aの面にインクジェット記録方式によって情報画像を形成するインクジェット記録装置11と、その印字されたインク吸収層22aに透明な保護層を形成するラミネート処理部12とを有する。
【0064】
インクジェット記録装置11はインクジェット記録ヘッド20を有している。インクジェット記録ヘッド20は被記録材22のインク吸収層22aに対して画像情報に応じてインクを付与して画像を形成する。画像が形成された被記録材22は切断手段となるカッター13により所定の大きさに裁断される。
【0065】
被記録材22は裁断された後、搬送ローラ対14によって乾燥ローラ対15に送られる。被記録材22はラミネートフィルム21が定着可能な状態になるまで乾燥ローラ対15の加熱乾燥によって水分を除去される。乾燥した被記録材22は搬送手段となる中間ローラ対23を通過した後、被記録材被覆手段となる定着ローラ対24a,24bによってラミネートフィルム21を加熱加圧することによって被記録材22の情報記録面に透明保護層を形成する。
【0066】
定着ローラ対24a,24bは、それ等の軸内部に定着ローラ自身を加熱するためのハロゲンヒータを各々内蔵し、その回転軸上には該定着ローラの回転量を検知する図示しないロータリーエンコーダを有している。図1の下側の定着ローラ24bは図示しない加圧機構により所定の圧力で上側の定着ローラ24aに押し付けられている。
【0067】
以上の構成において、搬送ローラ対14によって搬送される被記録材22の先端がメディアセンサ16によって検出されると、下側の定着ローラ24bが図示しない加圧機構によって上側の定着ローラ24aに圧接されると共に、加熱加圧された定着ローラ対24a、24bとプラスチックシート21aの巻き取り回転体となる巻き取りロール17が図1の矢印方向に夫々所定の回転速度で回転を始める。
【0068】
図示しない駆動軸にクラッチ機構を備える巻取りロール17の円周速度は、定着ローラ対24a,24bの円周速度よりも若干速く設定されており、常時、プラスチックシート21aには所定の張力が加わっている。
【0069】
ラミネートフィルム21を送り出す供給回転体となる巻き出しロール18にも巻き取りロール17に設けてあるクラッチ機構と同様のクラッチ機構が設けられている。このため、巻き出しロール18は図1の矢印の回転方向とは逆方向にモータの回転力を受けている。この結果、巻き出しロール18側のラミネートフィルム21にも所定の張力が加わっている。
【0070】
巻き取りロール17と巻き出しロール18は耐熱性基材となるプラスチックシート21aと保護層形成用部材21bとを分離可能に層状に形成したラミネートフィルム21を走行させるラミネートフィルム走行手段を構成している。
【0071】
次に、図2(b)に示すように、画像形成された被記録材22のインク吸収層22aに保護層形成用部材21bが積層され、被記録材22とラミネートフィルム21とは積層状態を保ったまま被記録材被覆手段となる定着ローラ対24a,24bの間を通る。このとき、被記録材22とラミネートフィルム21とは必要に応じた熱、押圧力を受けて密着される。
【0072】
定着ローラ対24a,24bにおける加圧力や加熱温度は使用されるラミネートフィルム21の種類に応じて設定される。この処理によって保護層形成用部材21bはインク吸収層22aに圧着されて被記録材22の情報記録面上に透明な保護層として形成される。
【0073】
被記録材被覆手段となる定着ローラ対24a,24bよりも被記録材22に密着したラミネートフィルム21の走行方向下流側(図1の右側)には、密着した被記録材22とラミネートフィルム21とを冷却する冷却手段19が設けられている。この冷却手段19はラミネートフィルム21を案内する案内部材を兼ねる。
【0074】
密着したラミネートフィルム21と被記録材22とは、この冷却手段19によって急速に熱を奪われて該冷却手段19の温度に近い温度にまで下がる。この冷却手段19はラミネートフィルム21に接触するように配設されている。冷却手段19は定着ローラ対24a,24bで加熱されて熱をもったラミネートフィルム21と被記録材22とのうちラミネートフィルム21側から冷却するようになっている。
【0075】
この冷却過程は、冷却によりラミネートフィルム21のプラスチックシート21aと保護層形成用部材21bとの接着力を弱めて該プラスチックシート21aを被記録材22に密着した保護層形成用部材21bから剥離し易くするための処理である。
【0076】
ところで、この冷却過程における冷却が不十分のままプラスチックシート21aの剥離を行うと、該プラスチックシート21aを保護層形成用部材21bから確実に剥離することが出来ない。
【0077】
この結果、保護層形成用部材21bはプラスチックシート21aから離れることが出来ずに該プラスチックシート21aと一体のまま被記録材22を巻き取りロール17に巻き込み、ジャムを発生させることがある。
【0078】
また、保護層形成用部材21bとプラスチックシート21aとの接着力が、保護層形成用部材21bと被記録材22との接着力より強いためにプラスチックシート21aが保護層形成用部材21bから剥離した後にプラスチックシート21a上に剥離しなかった保護層形成用部材21bが部分的に残り、被記録材22の情報記録面上の保護層形成用部材21bが部分的に欠落して品位を低下させることがある。以上のようなことを防止するため、冷却過程が必要である。
【0079】
尚、以上の説明では、本実施形態のラミネートフィルム21が、低温にした方がプラスチックシート21aと保護層形成用部材21bとが綺麗に剥離し易い熱特性を有しているため冷却過程を必要としている。しかし、ラミネートフィルム21が高温で剥離し易い熱特性を有する場合には冷却過程は必ずしも必要としない。
【0080】
次に、以上のような過程を経て、ラミネートフィルム21と一体になった被記録材22からラミネートフィルム21のプラスチックシート21aを良好に剥離する動作について説明する。
【0081】
先ず、被記録材22の先端部の分離は、従来と同様に、冷却手段19よりも被記録材22の搬送方向下流側(図1の右側)に配設された案内部材となる小さな曲率半径を有する固定ガイド25からなる通過パスをラミネートフィルム21と一体化した被記録材22を通すことによってプラスチックシート21aが、剛性の高い被記録材22と、それに接着した保護層形成用部材21bから分離される。
【0082】
固定ガイド25はラミネートフィルム21を案内する案内部材を兼ねており、更にラミネートフィルム21のうちの耐熱性基材部分となるプラスチックシート21aの走行方向を変える走行案内部材を兼ねている。
【0083】
本実施形態のラミネート装置1は、ラミネートフィルム21と被記録材22との曲げ剛性の違いを利用して、該被記録材22の先端部の保護層形成用部材21bとプラスチックシート21aとを分離する。
【0084】
しかし、このままでは、被記録材22の後端部の保護層形成用部材21bをプラスチックシート21aから良好に分離させることが出来ないことがある。
【0085】
分離の初期過程から中間過程においては、ラミネートフィルム21と一体になった被記録材22から、一旦、被記録材22の先端部が分離してしまえば、後は、被記録材自身の剛性が高いことによりプラスチックシート21aを固定ガイド25を通して巻き取るだけで、被記録材22と、その表面の保護層形成用部材21bはプラスチックシート21aから自然に分離される。
【0086】
そのため、案内部材となる固定ガイド25よりも被記録材22の搬送方向下流側に配置され、ラミネートフィルム21がラミネート処理された被記録材22を搬送する第1の搬送手段となる排出ローラ対26においても、さほど高いニップ力とトルクは必要としない。
【0087】
また、この状態においては、被記録材22の未分離の部分が転写材となるラミネートフィルム21と面状に一体になっているため、図3に示すような水平方向(図3の右方向)の引張り力に対しては、端部は略完全に固定されている。この中間過程では排出ローラ対26は保護層形成用部材21bの分離にはあまり影響はなく、被記録材22に軽くテンションをかける程度の力で十分である。
【0088】
これに対して、保護層形成用部材21bの後端部を分離する過程については、被記録材22を大きなトルクで一気に引っ張らなければならない。これを図3及び図4を用いて説明する。
【0089】
図3に示すように、被記録材22の表面からプラスチックシート21aが全て分離され、被記録材22の後端の端面の保護層形成用部材21bのみがプラスチックシート21aに接合されている瞬間を考える。
【0090】
図3において、特に被記録材22の後端部分を拡大して示したものが図4である。図4に示すように、この状態では、ラミネートフィルム21及び被記録材22の剛性は無関係となり、被記録材22の表面に線状に残った保護層形成用部材21bの切断部位△をいかに良好に千切るかが問題になる。
【0091】
先に述べた中間過程では、一体化したラミネートフィルム21と被記録材22からプラスチックシート21aを固定ガイド25により面状に引き剥がしていく。この際、実際の引き剥がし力はプラスチックシート21aの巻き取りロール17と、被記録材22の剛性が大きいことによって作用する。
【0092】
また、プラスチックシート21aと保護層形成用部材21bとの接着面のはがれ方に微小なムラがあっても、剥離不良によりプラスチックシート21a側に保護層形成用部材21bが部分的に残ってしまうような事態を除けば、連続的に引き剥がしていくことで、最終的には全ての保護層形成用部材21bが被記録材22のインク吸収層22aに転写され、印刷品位への影響は現れ難い。
【0093】
しかし、被記録材22の後端部においては、このような微小な分離むらでも前述した従来例のように、そのまま後端部のヒレ部21b1となって固まってしまう。特に、プラスチックシート21aの走行速度に対して被記録材22の水平引き抜き速度が遅いと、図16(c)に示して前述したように、保護層形成用部材21bの端部が糸状に伸びて固まってしまったり、被記録材22の端面で保護層形成用部材21bが千切れずに、余分な保護層形成用部材21bをプラスチックシート21aから剥離してしまう等の原因によってヒレ部21b1が発生する。
【0094】
それを防ぐためには、被記録材22の後端部22cが図3に示す位置にきたときに、被記録材22をプラスチックシート21aの走行速度に対して、高速に且つ一気に引き抜いてやらなければならない。
【0095】
引き抜き力が不足した場合、例えば、被記録材22の後端部22cの保護層形成用部材21bが完全に分離出来なかった場合、図15に示して前述したように、被記録材22の後端部22cは、プラスチックシート21aと巻き取りロール17とに巻き込まれてジャムが発生する。また、上述の理由により、分離は成功しても、被記録材22の後端部22cに印字品位を損なうようなヒレ部21b1が発生する恐れがある。
【0096】
これを防ぐためには、先ず、被記録材22の後端部22cを引っ張る力と速度が十分に大きくなければならない。それには、出力の大きなモータや減速機構に加えて、被記録材22の後端部22cが所定の位置に来たことを検知するセンサや、瞬時に引っ張り力を加えるための制御回路等が必要になる。
【0097】
また、引き抜き力だけを強くしても、プラスチックシート21aのテンションがそれに負け、たるみを生じた場合はその効果は薄くなる。そのため、プラスチックシート21a側にも、強力なテンションと、クラッチ等によるたるみ防止機構が必要となる。
【0098】
本発明は、以上のような事情に鑑み、より簡便且つ小規模な構成で、良好な後端分離を実現するものである。
【0099】
図5は本実施形態のラミネート装置1において、切断手段となるカッター13を通過した後の被記録材22の通過パス43を上からみたときの概略図である。被記録材被覆手段となる定着ローラ対24a,24b及びその軸方向に対して垂直となる通過パス43との間に該定着ローラ対24a,24bの軸方向及び通過パス43に対して僅かに傾けた形になるように第1の搬送手段となる排出ローラ対26を配置する。
【0100】
定着ローラ対24a,24bの軸方向に対する排出ローラ対26の軸方向の傾き角度αは、各種機器のサイズと被記録材22の剛性、被記録材22の表面に形成された保護層形成用部材21bの特性、排出ローラ対26の材質とニップ力、及び、その後の搬送経路等の各種条件により設定する。
【0101】
図5において、41,42は、被記録材22の通過パス43の両側に設けられたガイド部材となるガイド板である。このガイド板41,42により被記録材22の両側端部がガイドされることで、傾斜した排出ローラ対26により傾斜角度αだけ傾けられて排出された被記録材22を再び通過パス43と平行になるように戻しながら、次工程に搬送する。
【0102】
その先は、排出トレイであっても良いし、更に何らかの後処理を加える工程であっても良い。図5に示す本実施形態では被記録材22の幅方向サイズ(搬送方向と直行する方向のサイズ)を一定と考え、通過パス43の両側にガイド板41,42を設けているが幅方向サイズが一定でない場合等は、例えば、一方のガイド板42を省略し、矯正ローラ44を用いて、ガイド板41に被記録材22の片辺を押し付ける等によって被記録材22の傾斜角度を修正するように構成しても良い。
【0103】
さて、カッター13により所定の長さに切断された被記録材22は通過パス43に沿って定着ローラ対24a,24bに搬送され、ラミネートフィルム21が加熱・圧接される。そして、冷却手段19を通過することで、プラスチックシート21aが剥離可能な温度までラミネートフィルム21と被記録材22との温度を下げる。
【0104】
次に、被記録材22の先端部が固定ガイド25の部分にさしかかると、被記録材22は剛性が高いためプラスチックシート21aのみが固定ガイド25により急角度に曲げられたガイドパスによって被記録材22に接着している保護層形成用部材21bから剥離されて巻き取りロール17によって巻き取られる。
【0105】
こうして、保護層形成用部材21bにより情報記録面に保護層が形成された被記録材22は、そのまま水平方向(図5及び図6の右方向)に進み、排出ローラ対26に達する。
【0106】
排出ローラ対26は、図示しない駆動モータの出力を図示しない減速ギアと、トルクリミッタを介して常に被記録材22の搬送速度となる定着ローラ対24a,24bの周速度よりも速い周速度で回転している。
【0107】
排出ローラ対26により被記録材22がニップされると、排出ローラ対26は高速で被記録材22を引っ張ろうとするが、図示しないトルクリミッタにより所定の力以上は被記録材22にかからないようになっている。
【0108】
排出ローラ対26のニップ力は、被記録材22を水平方向(図5及び図6の右側方向)への引っ張り力に対して負けないように強く設定する。これによって、被記録材22を常に一定のテンションで引っ張ると共に、過度のテンションによる引っ張りすぎによる被記録材22のしわや破れ等の悪影響を減らし、図示しないトルクリミッタの作用により排出ローラ対26が保護層形成用部材21bからなる保護層の上でスリップすることがないため、それ等による印字品質への悪影響を防ぐことが出来る。
【0109】
また、図示しないトルクリミッタを介して排出ローラ対26を回転させるため、該排出ローラ対26の回転速度を変化させる必要がないので、そのための制御回路が不要になる利点がある。もちろん、より正確な動作をするために、従来どおり、被記録材22の端部を検出するセンサと、速度制御の出来るモータの組み合わせや、他のメカ機構を用いても構わない。
【0110】
このようにして、排出ローラ対26が常に一定の力を被記録材22にかけながら保護層形成用部材21bによる保護層を形成した被記録材22をプラスチックシート21aから剥離していく。
【0111】
この際、被記録材22は、図6に示すように、その搬送方向上流側をラミネートフィルム21との接着力により固定されつつ、排出ローラ対26により斜め方向に引っ張られ続けられていることになる。そのため、実際には、被記録材22は排出ローラ対26を傾けた方向に対して短手方向端部22dは滑りなく引っ張られつつ、長手方向端部22eを滑らせながら引っ張られていることになる。
【0112】
よって、本実施形態では、被記録材22の保護層となる保護層形成用部材21b、排出ローラ対26の材質、及び、そのニップ圧は、滑りによって記録品質に影響が少ないものでなければならない。
【0113】
さて、プラスチックシート21aの剥離が進み、被記録材22の傾けた後端部22cが図7(a)に示す位置に到達したときを考える。図7(a)では、被記録材22の表面が完全にプラスチックシート21aと分離し、その後端部22cのみが線状に残っている状態である。
【0114】
実際には、図7(a)に示す状態になる前の段階から以下に説明する後端分離過程が連続的に進行しているが、ここでは説明のために一旦、図7(a)の状態になってから被記録材22の後端部22cが分離するものとする。
【0115】
図7(a)以前の状態では、被記録材22の後端部22cはラミネートフィルム21と面で接着され、水平方向の引き抜き力に対しては強固に固定されていた。そのため、前述のように、図示しないトルクリミッタの動作により被記録材22と排出ローラ対26は傾けた短手方向では密着して回転し、長手方向では滑りながら被記録材22を通過パス43に沿って搬送していた。
【0116】
ところが、被記録材22とラミネートフィルム21が僅かに線状に残った図7(b)の位置においては、前記のような固定力は望めない。そのため、図7(b)の位置においては、それまで空転していた長手方向部分での駆動力が回復し、排出ローラ対26は、被記録材22を通過パス43に対して傾斜角度αだけ傾けた方向に引っ張りはじめる。
【0117】
図7(a)の状態から、被記録材22を、斜めに傾けた排出ローラ対26で引っ張ることで、図8に示すような従来の排出ローラ対26を傾けない方法に比べて小さな力で良好な後端分離を行うことが出来る。
【0118】
図8では、従来どおり、排出ローラ対26を傾けることなく、被記録材22も傾けて搬送しない場合である。ここで、被記録材22の幅をw(mm)、被記録材22を水平方向に引く力をF(kg)とすると、単位幅あたりに被記録材22の後端部22cにかかる力はF/w(Kg/mm)となる。
【0119】
つまり、紙の後端が同時に分離する場合には単位幅あたりの引き抜き力(分離力)が少なくなり、被記録材22にあるシワや微小な厚みの違い、カッターによる端面の荒れ等の様々な要因の影響を受け易く、それがヒレ部21b1発生の原因となる。
【0120】
以上のように、第1実施形態のラミネート装置1は、ラミネート後の被記録材22をプラスチックシート21aから分離するとき、転写材となるラミネートフィルム21の通過パスを屈曲させて、被記録材22とラミネートフィルム21との剛性の違いによって、プラスチックシート21aと保護層形成用部材21bとを分離するようになっているので、被記録材22の先端部の保護層形成用部材21bをプラスチックシート21aから確実に分離することが出来る。
【0121】
また、本実施形態では、排出ローラ対26を傾けることにより、後端分離時の引き抜き力Fを面全体から一点に集中することで小さな力で良好な後端分離を行うことが出来る。
【0122】
即ち、被記録材22は被記録材被覆手段となる定着ローラ対24a,24bによりラミネートフィルム21が被覆処理された後、案内部材となる固定ガイド25により被記録材22が第1の搬送手段となる排出ローラ対26に搬送され、更に該被記録材22の搬送方向下流側に搬送される過程において、該排出ローラ対26による搬送力は、その搬送される被記録材22の搬送方向に対して傾斜した状態で作用する。
【0123】
本実施形態では、第1の搬送手段として、互いに圧接された一対の搬送ローラ対となる排出ローラ対26の圧接軸方向が、その搬送される被記録材22の搬送方向に対して傾斜して配置され、これにより、該排出ローラ対26による搬送力は、その搬送される被記録材22の搬送方向に対して傾斜した状態で作用する。
【0124】
尚、本実施形態では、排出ローラ対26を傾けて配置して、該排出ローラ対26による搬送力が、その搬送される被記録材22の搬送方向に対して傾斜した状態で作用するように構成したが、これ以外にも被記録材22の後端分離時の引き抜き力Fを集中させる他の方法を用いても同様の効果を得ることが出来る。
【0125】
また、本実施形態では、被記録材22はロール状に巻かれ、それを所定の長さに切断するカッター13を有する構成であるが、通常のインクジェットプリンタと同様に予めカットされた用紙を被記録材22として用いる場合には、カッター13は必ずしも必要としない。
【0126】
次に図9を用いて本発明に係るラミネート装置の第2実施形態の構成について説明する。図9は本発明に係るラミネート装置の第2実施形態における被記録材に密着したラミネートフィルム後端を分離する様子を示す図である。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0127】
図9では、第1の搬送手段となる排出ローラ対26は、従来通り傾けずに配置されているが、その排出ローラ対26の外径が、その軸方向において片方の端部に向かって傾斜した形状となるように構成したものである。即ち、排出ローラ対26の両側の外径直径がφA>φBとなるように構成している。
【0128】
この状態において、均一なニップ圧を排出ローラ対26に付加すると、その外径直径の違いにより排出ローラ対26の外径直径φB付近に比べて外径直径φA付近の面圧が高くなる。
【0129】
これによって、前述の第1実施形態と同様に、第1の搬送手段となる排出ローラ対26による搬送力は、その搬送される被記録材22の搬送方向に対して傾斜した状態で作用し、後端分離時に被記録材22を斜め方向に引き抜く力Fが働いて同様の効果を得ることが出来る。また、この場合、排出ローラ対26を傾けないので、機構的に無理のない設計を行えるという利点もある。
【0130】
また、図示しないが、図9に示すように排出ローラ対26の形状を変更する以外にも排出ローラ対26の圧接力が、その軸方向において均一でなく片側に偏って作用するように、例えば、排出ローラ対26を付勢する両端部のバネ力を異なるように構成しても良い。
【0131】
即ち、排出ローラ対26にかかる圧接力が、片側に集中するように、排出ローラ対26に圧力を付勢するバネ力を左右不均一になるように設定することで、前述の各実施形態と同様に第1の搬送手段となる排出ローラ対26による搬送力は、その搬送される被記録材22の搬送方向に対して傾斜した状態で作用し、後端分離時に被記録材22を斜め方向に引き抜く力Fが働いて同様の効果を得ることが出来る。
【0132】
次に図10〜図13を用いて本発明に係るラミネート装置の第3実施形態の構成について説明する。図10は本発明に係るラミネート装置の第3実施形態において、被記録材を搬送する様子を示す概略平面図、図11は第3実施形態における被記録材とラミネートフィルムの寸法構成図、図12は第3実施形態における被記録材に密着したラミネートフィルム後端を分離する様子を示す図、図13は第3実施形態で被記録材に密着したラミネートフィルム後端を分離する際に加えられる力の作用方向を示す図である。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0133】
本実施形態では、図10に示すように、被記録材被覆手段となる定着ローラ対24a,24bよりも被記録材22の搬送方向上流側に該被記録材22を搬送する第2の搬送手段となる斜送ローラ対51が配置されており、該斜送ローラ対51により定着ローラ対24a,24bに被記録材22が搬送される過程において、該被記録材22の端辺がラミネートフィルム21の走行方向に対して傾斜した状態で搬送される。
【0134】
斜送ローラ対51は、被記録材22の搬送経路上において、少なくとも切断手段となるカッター13と、被記録材被覆手段となる定着ローラ対24a,24bとの間に、転写材となるラミネートフィルム21の通過パスの走行方向に対して、その回転軸方向が僅かに傾けた方向になるように配置される。
【0135】
この傾斜角度βは、図11に示すように、ラミネートフィルム21の幅wと、被記録材22の幅wとのマージンmによるが、被記録材22の幅をw、ラミネートフィルム21の幅をw、被記録材22を傾斜角度βだけ傾けたときの通過パスに対する見かけの幅をwとすると、見かけの幅wに対して左右のマージン2mを加味したw+2mがラミネートフィルム21の幅wよりも小さくなるように傾斜角度βを設定する。
【0136】
ラミネートフィルム21の幅wと、被記録材22の幅wとが固定されている場合は、傾斜角度βは固定でも良いが、被記録材22の幅wが変わる場合等は、それに応じて傾斜角度βも変化するような機構を設けても良い。
【0137】
41,42は被記録材22の通過パス52の両側に設けられたガイド部材となるガイド板である。図10に示すように、ガイド板41,42により被記録材22の両側端部がガイドされることで傾斜角度βを保ったまま被記録材22を定着ローラ対24a,24bに搬送することが出来る。
【0138】
図10では、被記録材22の幅方向サイズを一定と考えて、通過パス52の両側にガイド板41,42を設けているが、被記録材22の幅方向サイズが一定でない場合には、一方のガイド板42を省略して片方のガイド板41だけで被記録材22をガイドするように構成しても良い。
【0139】
斜送ローラ対51は、被記録材22をラミネートフィルム21の走行方向に対して回転させる回転手段であって、被記録材22の端部のラミネートフィルム21の走行方向に対する投影幅(見かけの幅)wが、該ラミネートフィルム21の幅wよりも小さくなるように構成されている。
【0140】
そして、図1に示すように、インクジェット記録装置11により印字された被記録材22がカッター13により適当な長さに切断され、搬送ローラ対14により搬送されて乾燥ローラ対15により乾燥された後、斜送ローラ対51によりラミネートフィルム21の通過パスに対して傾斜角度βだけ回転した状態で被記録材22は定着ローラ対24a,24bによりラミネートフィルム21に加熱、圧接される。
【0141】
冷却手段19を通過することで、ラミネートフィルム21と被記録材22とを、プラスチックシート21aが剥離可能な温度まで下げる。そして、前記第1実施形態と同様にしてプラスチックシート21aの剥離が進み、被記録材22の傾けた後端部22cが図12に示す位置に到達したときを考える。
【0142】
被記録材22を傾けたため、この時点においても被記録材22の後端部22cと固定ガイド25とにより形成された三角領域22fがまだ剥離されないでラミネートフィルム21側に残っている。この三角領域22f部分が被記録材22の水平方向の引き抜き力に対して被記録材22の後端部22cを固定する作用を発揮し、図8に示したような従来の傾けない場合に比べて安定してヒレ部21b1の無い後端部22cの分離を行うことが出来る。
【0143】
図13に示す本実施形態のように、被記録材22を傾けた状態でラミネートフィルム21を圧着して搬送した場合には、被記録材22の後端部22cの分離中には、引き抜き力Fが一点に集中して分離が行われる。そのため、同じ引き抜き力Fで比較した場合には、明らかに安定してヒレ部21b1の少ない後端分離を行うことが出来る。
【0144】
また、この方式によれば、引き抜き力Fが小さくても被記録材22の後端部22cが良好に分離出来るため、従来例に対して排出ローラ対26のニップ力、及び、それを駆動するモータの出力、減速機構等を小さくすることが出来る。
【0145】
また、前記実施形態のラミネート装置1は被記録材22とラミネートフィルム21とを加熱加圧によって一体化する工程の前工程において、それまでの通過パスに対して被記録材22のみを傾ける。これによって、被記録材22からプラスチックシート21aを分離する工程の後端部22cを分離する工程において、従来よりも軽い力で被記録材22の後端部22cを良好に分離することが出来る。
【0146】
尚、他の実施形態として、斜送ローラ対51を使わずに、第2の搬送手段として被記録材22をラミネートフィルム21の走行方向に対して回転させる回転手段となるガイドコロ等を設置して被記録材22を回転させる等の構成でも良い。
【0147】
また、前記各実施形態では、回転手段によって被記録材22をラミネートフィルム21の走行方向に対して回転させることで傾斜させるように構成したが、例えば、ラミネートフィルム21の走行方向と、被記録材22の搬送方向とが平行でなく、即ち交差するように構成し、ラミネートフィルム21の走行方向と、被記録材22の搬送方向とがなす角度が、被記録材22の端部のラミネートフィルム21の走行方向に対する投影幅(見かけの幅)wが、該ラミネートフィルム21の幅wよりも小さくなるように構成して被記録材22をラミネートフィルム21の走行方向に対して傾斜させても良い。
【0148】
即ち、被記録材22をラミネートフィルム21の通過パスに対して傾斜角度βだけ傾けた状態で定着ローラ対24a,24bを通過させる構成であれば種々の手段が適用出来る。
【0149】
【発明の効果】
本発明は、上述の如き構成と作用とを有するので、保護層形成用部材の被記録材後端部の引き千切りを、被記録材を斜めに傾けるように引っ張ることによって、より軽い力で良好に引き千切ることが出来る。そのため、従来に比べて駆動機構等を簡略化及び小型化することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るラミネート装置の概略断面正面図である。
【図2】(a)はラミネートフィルムを端部から見た拡大図、(b)は被記録材にラミネートフィルムを密着させた拡大図、(c)はラミネート処理された被記録材の拡大図である。
【図3】本発明に係るラミネート装置の動作説明図である。
【図4】案内部材の周辺を示す部分拡大図である。
【図5】本発明に係るラミネート装置の第1実施形態において、被記録材を搬送する様子を示す概略平面図である。
【図6】図6は図5の補足説明図である。
【図7】本発明に係るラミネート装置の第1実施形態における被記録材に密着したラミネートフィルム後端を分離する様子を示す図である。
【図8】従来のラミネート装置で被記録材に密着したラミネートフィルム後端を分離する際に加えられる力の作用方向を示す図である。
【図9】本発明に係るラミネート装置の第2実施形態における被記録材に密着したラミネートフィルム後端を分離する様子を示す図である。
【図10】本発明に係るラミネート装置の第3実施形態において、被記録材を搬送する様子を示す概略平面図である。
【図11】第3実施形態における被記録材とラミネートフィルムの寸法構成図である。
【図12】第3実施形態における被記録材に密着したラミネートフィルム後端を分離する様子を示す図である。
【図13】第3実施形態で被記録材に密着したラミネートフィルム後端を分離する際に加えられる力の作用方向を示す図である。
【図14】従来のラミネート装置の概略正面図である。
【図15】従来のラミネート装置において、被記録材の後端部が巻き取りロールに巻き込まれる様子を示す図である。
【図16】ラミネート装置の動作を説明する図であって、(a)は被記録材の後端部が固定ガイドに接近している状態を示す図、(b)は保護層形成用部材の引き千切りが開始された状態を示す図、(c)は保護層形成用部材が引き千切られてヒレ部が形成された様子を示す図である。
【符号の説明】
1…ラミネート装置、11…インクジェット記録装置、12…ラミネート処理部、13…カッター、14…搬送ローラ対、15…乾燥ローラ対、16…メディアセンサ、17…巻き取りロール、18…巻き出しロール、19…冷却手段、20…インクジェット記録ヘッド、21…ラミネートフィルム、21a…プラスチックシート、21b…保護層形成用部材、21b1…ヒレ部、22…被記録材、22a…インク吸収層、22b…基材、22c…後端部、22d…短手方向端部、22e…長手方向端部、22f…三角領域、23…中間ローラ対、24a,24b…定着ローラ対、25…固定ガイド、26…排出ローラ対、41,42…ガイド板、43…通過パス、44…矯正ローラ、51…斜送ローラ対、52…通過パス

Claims (11)

  1. 耐熱性基材と保護層形成用部材とを分離可能に層状に形成したラミネートフィルムを走行させるラミネートフィルム走行手段と、
    少なくとも一方の面に情報が記録された被記録材の情報記録面と、前記保護層形成用部材とが対向した状態で、前記被記録材と、前記ラミネートフィルムとを加熱加圧して密着させる被記録材被覆手段と、
    前記被記録材被覆手段よりも前記被記録材に密着した前記ラミネートフィルムの走行方向下流側に配置され、該ラミネートフィルムを案内する案内部材と、
    前記案内部材よりも更に前記被記録材の搬送方向下流側に配置され、前記ラミネートフィルムがラミネート処理された被記録材を搬送する第1の搬送手段と、
    を有し、
    前記被記録材被覆手段による被覆処理後、前記案内部材により前記被記録材が前記第1の搬送手段に搬送され、更に該被記録材の搬送方向下流側に搬送される過程において、前記第1の搬送手段による搬送力が、その搬送される被記録材の搬送方向に対して傾斜した状態で作用するように構成したことを特徴とするラミネート装置。
  2. 前記第1の搬送手段は、互いに圧接された一対の搬送ローラ対により構成され、その圧接軸方向が、その搬送される被記録材の搬送方向に対して傾斜して配置されたことを特徴とする請求項1に記載のラミネート装置。
  3. 前記第1の搬送手段は、互いに圧接された一対の搬送ローラ対により構成され、該搬送ローラ対の圧接力が、その軸方向において片側に偏って作用するように構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のラミネート装置。
  4. 前記第1の搬送手段は、互いに圧接された一対の搬送ローラ対により構成され、該搬送ローラ対の外径が、その軸方向において片方の端部に向かって傾斜した形状となるように構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のラミネート装置。
  5. 耐熱性基材と保護層形成用部材とを分離可能に層状に形成したラミネートフィルムを走行させるラミネートフィルム走行手段と、
    少なくとも一方の面に情報が記録された被記録材の情報記録面と、前記保護層形成用部材とが対向した状態で、前記被記録材と、前記ラミネートフィルムとを加熱加圧して密着させる被記録材被覆手段と、
    前記被記録材被覆手段よりも前記被記録材に密着した前記ラミネートフィルムの走行方向下流側に配置され、該ラミネートフィルムを案内する案内部材と、
    前記被記録材被覆手段よりも前記被記録材の搬送方向上流側に配置され、該被記録材を搬送する第2の搬送手段と、
    を有し、
    前記第2の搬送手段により前記被記録材被覆手段に前記被記録材が搬送される過程において、前記被記録材の端辺が前記ラミネートフィルムの走行方向に対して傾斜した状態で搬送されることを特徴とするラミネート装置。
  6. 前記第2の搬送手段は、前記被記録材を前記ラミネートフィルムの走行方向に対して回転させる回転手段を有することを特徴とする請求項5に記載のラミネート装置。
  7. 前記回転手段による前記被記録材の回転角度は、該被記録材の端部の前記ラミネートフィルムの走行方向に対する投影幅が、該ラミネートフィルムの幅よりも小さくなるように構成したことを特徴とする請求項6に記載のラミネート装置。
  8. 前記ラミネートフィルムの走行方向と、前記被記録材の搬送方向とが交差するように構成したことを特徴とする請求項5に記載のラミネート装置。
  9. 前記ラミネートフィルムの走行方向と、前記被記録材の搬送方向とがなす角度は、該被記録材の端部の前記ラミネートフィルムの走行方向に対する投影幅が、該ラミネートフィルムの幅よりも小さくなるように構成したことを特徴とする請求項5または請求項8に記載のラミネート装置。
  10. 前記案内部材のうち、少なくとも1つは密着した前記被記録材と前記ラミネートフィルムとを冷却する冷却手段であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のラミネート装置。
  11. 前記案内部材のうち、少なくとも1つは前記ラミネートフィルムのうちの前記耐熱性基材部分の走行方向を変える走行案内部材であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のラミネート装置。
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