JP2003312085A - ラミネータ、プリント装置、および、プリント済み記録媒体のラミネート方法 - Google Patents

ラミネータ、プリント装置、および、プリント済み記録媒体のラミネート方法

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JP2003312085A
JP2003312085A JP2002116876A JP2002116876A JP2003312085A JP 2003312085 A JP2003312085 A JP 2003312085A JP 2002116876 A JP2002116876 A JP 2002116876A JP 2002116876 A JP2002116876 A JP 2002116876A JP 2003312085 A JP2003312085 A JP 2003312085A
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Eiichi Adachi
栄一 安立
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント済み記録媒体に対して高速かつ確実
にラミネート処理し、画像を高品位に保つことを目的と
する。 【解決手段】 ラミネータ1の乾燥部20は、ラミネ
ート部2の上流側に配置されている。乾燥部20は、プ
リント済み記録媒体Pの一方の面を加熱する乾燥用加熱
ローラ21と、プリント済み記録媒体Pを乾燥用加熱ロ
ーラ21に対して押圧する乾燥用加圧ローラ22と、プ
リント済み記録媒体Pから発せられる水蒸気を除去する
排気ファン25と、乾燥用加熱ローラ21によって加熱
されたプリント済み記録媒体Pのプリント面に対して低
湿の気体を導入する吸気ファン26と、乾燥用加熱ロー
ラ21とラミネート部2との間におけるプリント済み記
録媒体Pの存在に応じて、排気ファン25及び吸気ファ
ン26の動作を制御するコントローラ29とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラミネータ、プリ
ント装置、および、プリント済み記録媒体のラミネート
方法に関し、特に、所定の画像がプリントされたプリン
ト済み記録媒体にラミネート処理を施す技術に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタは、小型、安価
であると共に比較的簡単な構造を有することから、従来
から様々な分野において幅広く使用されている。通常、
この種のインクジェットプリンタは、単にインク滴を紙
等の記録媒体の表面に吐出するだけのものである。従っ
て、プリント後に、プリント済みの記録媒体の画像が水
分の存在等に起因して乱れてしまったり、紫外線により
退色したりすることがあった。この点で、従来から、イ
ンクジェットプリンタにより得られるプリント済み記録
媒体は、長期間の保存にはあまり適してはいないという
指摘がなされている。また、画質の面からみると、イン
クジェットプリンタにより得られるプリント済み記録媒
体は、銀塩写真に対して平滑性や光沢性、耐光性の面で
若干劣っているという指摘もなされている。
【0003】このような指摘に鑑み、長期保存や画質の
改善を可能にすべく、プリント済み記録媒体にラミネー
ト処理を施すラミネータが実用化されている。この種の
ラミネータは、加熱手段を有する定着ローラを有し、定
着ローラにより樹脂フィルムあるいは樹脂フィルムに塗
布された粘着材を加熱する。そして、定着ローラにより
溶融させられた樹脂フィルムあるいは粘着材がプリント
済み記録媒体上で硬化すると、プリント済み記録媒体の
プリント面上に画像を保護するラミネート層が形成され
る。しかしながら、インクジェットプリンタによるプリ
ントが完了した直後、プリント済み記録媒体のプリント
面は、インクに含まれていた水分を大量に含んでいる。
このため、このような水分が乾燥する前に上述のラミネ
ート処理を施すと、次の(1)〜(3)のような不具合
を生じてしまう。
【0004】(1)定着ローラの温度低下 上述の樹脂フィルムや粘着材を定着ローラにより加熱す
る場合、同時にプリント済み記録媒体も加熱されるの
で、この際、記録媒体に含まれている水分が気化し、そ
の気化熱として定着ローラが発する熱量が失われてしま
う。この結果、樹脂フィルムや粘着材の加熱に必要な熱
量(温度)が不足し、ラミネート層をプリント済み記録
媒体にしっかりと定着させることが困難となってしま
う。
【0005】(2)プリント済み記録媒体の比熱増加 インクに含まれている水分の比熱は、記録媒体自体の比
熱よりも大きいことから、インクが大量に吐出された
(打ち込まれた)記録媒体の比熱は大きくなる。このよ
うなプリント済み記録媒体の比熱増加によっても、樹脂
フィルムや粘着材の加熱に必要な熱量(温度)が不足し
てしまい、ラミネート層をプリント済み記録媒体にしっ
かりと定着させるのが困難となってしまうことがある。
【0006】(3)水蒸気の発生 上述のように、ラミネート層を形成する際にプリント済
み記録媒体が加熱されると、記録媒体に含まれている水
分が気化し、水蒸気が発生する。この状態で、記録媒体
のプリント面が樹脂フィルム等のラミネート材により覆
われると、行き場を失った水蒸気が記録媒体とラミネー
ト材との間に封じ込められてしまう。この場合、記録媒
体とラミネート材との間の水蒸気は、記録媒体とラミネ
ート材との密着を妨げるので、ラミネート層をプリント
済み記録媒体にしっかりと定着させるのが困難となって
しまう。
【0007】上記(1)〜(3)の問題は、インクジェ
ットプリンタにより得られたプリント済み記録媒体に限
らず、高温多湿の環境下で他の方法によりプリントされ
たプリント済み記録媒体に対してラミネート処理を施す
場合においても、同様に生じ得る。そこで、多量の水分
を含むプリント済み記録媒体をラミネートするためのラ
ミネート装置に、ラミネート部の上流側に位置するよう
に乾燥部を組み込むことが提案されている。この場合、
プリント済み記録媒体は、それに含まれる水分が蒸発す
るように強制的に乾燥させられた後、ラミネート処理さ
れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年では、上述
のラミネート処理に対しても、より一層の高速処理が求
められているが、高速でラミネート処理を行う場合、短
時間のうちにプリント済み記録媒体を乾燥させることに
より、次のような問題が生じてしまうであろう。
【0009】すなわち、短時間のうちにプリント済み記
録媒体を乾燥させると、プリント済み記録媒体から急激
に水蒸気が発生することになる。この場合、記録媒体の
通過経路で結露が発生してしまい、プリント済み記録媒
体に水分が付着することにより、最終的な画像品位が損
なわれるおそれがある。従って、水蒸気が記録媒体とラ
ミネート材との間に封じ込められてしまうことを防止す
るために、短時間のうちにプリント済み記録媒体から発
せられる大量の水蒸気を除去する必要が生じる。しかし
ながら、プリント済み記録媒体から発せられる大量の水
蒸気を確実に辞去しようとすれば、乾燥部とラミネート
部との間の間の距離をある程度大きくする必要が生じ、
これでは、高速ラミネート処理はおろか、装置全体のコ
ンパクト化も損なわれてしまう。
【0010】また、プリント済み記録媒体を短時間で乾
燥させるためには、プリント済み記録媒体を急激に加熱
する必要がある。しかしながら、このような急速な加熱
処理は、乾燥部を通過したプリント済み記録媒体に必要
以上の熱を与えることから、ラミネート処理時にラミネ
ート材が過熱状態になってしまい、却ってラミネート不
良を招くこととなる。更に、乾燥部が、短時間のうちに
プリント済み記録媒体を乾燥させるべく高熱を発生する
加熱手段を含んでいると、乾燥部の周辺も不必要に高温
になってしまう。この場合、乾燥部を周辺装置から確実
に断熱するか、若しくは、乾燥部の周辺を冷却する必要
が生じる。
【0011】そこで、本発明は、プリント済み記録媒体
に対して高速かつ確実にラミネート処理し、画像を高品
位に保つことを可能にするラミネータ、プリント装置、
および、プリント済み記録媒体のラミネート方法の提供
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の一形態は、所定
の画像がプリントされたプリント済み記録媒体にラミネ
ート処理を施すラミネータに係る。このラミネータは、
プリント済み記録媒体のプリント面にラミネート層を形
成するラミネート部と、ラミネート部の上流側でプリン
ト済み記録媒体を乾燥させる乾燥部とを備える。そし
て、乾燥部は、ラミネート部の上流側に配置されてお
り、プリント済み記録媒体の一方の面を加熱する加熱手
段と、プリント済み記録媒体を加熱手段に対して押圧す
る加圧手段と、プリント済み記録媒体から発せられる蒸
気を除去する排気手段と、加熱手段によって加熱された
プリント済み記録媒体のプリント面に対して低湿の気体
を導入する給気手段と、加熱手段とラミネート部との間
におけるプリント済み記録媒体の存在に応じて、排気手
段及び給気手段の動作を制御する制御手段とを含んでい
る。
【0013】そして、好ましくは、制御手段は、加熱手
段とラミネート部との間にプリント済み記録媒体が存在
しない場合に、排気手段を作動させ、加熱手段とラミネ
ート部との間にプリント済み記録媒体が存在する場合
に、排気手段と給気手段とを作動させる。
【0014】このように、加熱手段とラミネート部との
間にプリント済み記録媒体が存在しない場合に、排気手
段を作動させることにより、乾燥部およびその周辺の高
温(および高湿)の空気が除去されるので、乾燥部は、
後段のラミネート部におけるプリント済み記録媒体のラ
ミネート処理に悪影響を及ぼさない適正な温度に保たれ
る。従って、乾燥部と周辺装置との断熱や、乾燥部周辺
の冷却は、必要最小限で足りる。
【0015】更に、本発明によるラミネータでは、加熱
手段とラミネート部との間にプリント済み記録媒体が存
在する場合、排気手段と給気手段との双方が作動され
る。これにより、排気手段によって、プリント済み記録
媒体から発せられる蒸気が除去される。また、給気手段
によってプリント済み記録媒体のプリント面に対して低
湿の気体が導入されることになる。従って、加熱手段と
ラミネート部との間にプリント済み記録媒体が存在する
間、プリント済み記録媒体の過熱が防止されると共にプ
リント済み記録媒体周辺の湿度が低下する。この結果、
プリント済み記録媒体およびその周辺は適正温度に保た
れ、結露の発生が確実に防止される。
【0016】このように、本発明によるラミネータによ
れば、プリント済み記録媒体は、乾燥部によって短時間
のうちに効率よく乾燥させられると共に、ラミネート処
理に適した温度、湿度に保たれる。従って、加熱手段と
ラミネート部との間の距離を短縮化して高速ラミネート
処理を実現することができ、かつ、装置全体をコンパク
ト化することができる。また、プリント済み記録媒体お
よびそれに伴うラミネート材の過熱も防止されるので、
ラミネート部において、ラミネート層をプリント済み記
録媒体に確実に定着させることができる。そして、上述
のように、乾燥部における結露の発生が防止されるの
で、プリント済み記録媒体に水分が付着することに起因
するラミネート不良や画像品位の低下を効果的に防止す
ることができる。
【0017】また、ラミネート部は、加熱手段とラミネ
ート部との間に配置されたダクトを更に備え、排気手段
は、ダクト内の気体を外部に排出可能な排気ファンであ
り、給気手段は、ダクト内に外気を導入可能な吸気ファ
ンであると好ましい。
【0018】更に、給気手段は、ダクト内に外気を導入
するように正転作動可能であると共にダクト内の気体を
外部に排出するように逆転作動可能な吸気ファンであっ
てもよい。この場合、制御手段は、加熱手段とラミネー
ト部との間にプリント済み記録媒体が存在しない場合、
排気ファンを作動させると共に吸気ファンを逆転作動さ
せ、加熱手段とラミネート部との間にプリント済み記録
媒体が存在する場合、排気手段を作動させると共に吸気
ファンを正転作動させると好ましい。
【0019】このように、排気ファンとしても機能し得
る吸気ファンを用いることにより、加熱手段やプリント
済み記録媒体の周辺の高温(および高湿)空気を効率よ
く確実に除去することが可能となる。従って、乾燥部
を、プリント済み記録媒体のラミネート処理に適した温
度および湿度に常時保つことができる。また、乾燥部と
周辺装置との断熱や、乾燥部周辺の冷却の必要性をより
一層低減することができる。
【0020】更に、加熱手段は、加熱ユニットを有する
加熱ローラであり、加圧手段は、プリント済み記録媒体
を加熱ローラに押圧する加圧ローラであると好ましい。
【0021】また、加熱手段は、平坦な加熱面を有する
加熱プレートであり、加圧手段は、プリント済み記録媒
体を加熱プレートの加熱面に押圧する加圧ローラである
と好ましい。
【0022】本発明の他の形態は、所定の画像を記録媒
体に形成可能なプリント装置に係る。このプリント装置
は、記録媒体に画像を形成するインクジェットプリント
部と、インクジェットプリント部によって所定の画像が
プリントされたプリント済み記録媒体のプリント面にラ
ミネート層を形成するラミネート部と、インクジェット
プリント部とラミネート部との間に配置されており、イ
ンクジェットプリント部からラミネート部に送られるプ
リント済み記録媒体を乾燥させる乾燥部とを備える。そ
して、乾燥部は、ラミネート部の上流側に配置されてお
り、プリント済み記録媒体の一方の面を加熱する加熱手
段と、プリント済み記録媒体を加熱手段に対して押圧す
る加圧手段と、プリント済み記録媒体から発せられる蒸
気を除去する排気手段と、加熱手段によって加熱された
プリント済み記録媒体のプリント面に対して低湿の気体
を導入する給気手段と、加熱手段とラミネート部との間
におけるプリント済み記録媒体の存在に応じて、排気手
段及び給気手段の動作を制御する制御手段とを含んでい
る。
【0023】このような本発明によるプリント装置によ
れば、記録媒体に対する画像形成、プリント済み記録媒
体の乾燥、そして、プリント済み記録媒体へのラミネー
ト処理という一連の作業が短時間のうちに実行され得る
と共に、高品位の画像を有する長期保存に適したプリン
ト済み記録媒体を容易かつ確実に得ることができる。
【0024】本発明の更に他の形態は、ラミネート部を
用いて、所定の画像がプリントされたプリント済み記録
媒体にラミネート処理を施すプリント済み記録媒体のラ
ミネート方法であって、ラミネート部の上流側にプリン
ト済み記録媒体の一方の面を加熱する加熱手段を配置す
ると共に、プリント済み記録媒体から発せられる蒸気を
除去する排気手段と、加熱手段によって加熱されたプリ
ント済み記録媒体のプリント面に対して低湿の気体を導
入する給気手段とを設け、加熱手段とラミネート部との
間にプリント済み記録媒体が存在しない場合に、排気手
段を作動させ、加熱手段とラミネート部との間にプリン
ト済み記録媒体が存在する場合に、排気手段と給気手段
とを作動させることを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0026】図1は、本発明によるラミネータの一実施
形態を示す概略構成図である。同図に示されるラミネー
タ1は、他のインクジェットプリンタ等の画像形成装置
により画像が形成されたプリント済み記録媒体Pのプリ
ント面(画像が形成された面)にラミネート層Lを形成
するラミネート部(定着部)2を有する。ラミネート部
2は、定着用加熱ローラ3と定着用加圧ローラ4とを含
む。定着用加熱ローラ3は、中空に形成されており、そ
の内部には、定着ヒータ3aが収容されている。また、
定着用加熱ローラ3には、シリコン系あるいはフッ素系
の素材により表面処理が施されている。一方、定着用加
圧ローラ4は、シリコン系の素材等からなる表面を有
し、その外周には、フッ素系の素材からなるチューブが
装着されている。定着用加熱ローラ3と定着用加圧ロー
ラ4とは互いに対向し合っており、プリント済み記録媒
体Pと転写シートSとが挟み込まれる定着ニップ5を形
成する。
【0027】また、図1および図2に示されるように、
ラミネート部2は、定着用加熱ローラ3および定着用加
圧ローラ4の側方に配置された繰出しローラ6と、定着
用加熱ローラ3および定着用加圧ローラ4を挟んで繰出
しローラ6と対向する巻取りローラ7とを含む。繰出し
ローラ6には、転写シートSが巻回されている。転写シ
ートSは、図3に示されるように、ベース材S1上に粘
着層S2および透明な樹脂等からなる表層S3を製膜し
たものである。転写シートSは、繰出しローラ6から繰
り出され、ガイドローラ8を介して、定着ニップ5に通
される。そして、巻取りローラ7は、ガイドローラ9を
介して、転写シートSのベース材S1のみを巻き取る。
【0028】更に、定着用加熱ローラ3および定着用加
圧ローラ4と、ガイドローラ9との間には、冷却ユニッ
ト(冷却部)10が転写シートSの上方に位置するよう
に配置されている。そして、ガイドローラ9の下流側に
は、排紙ローラ11a,11bと、排紙トレイ12とが
順番に配置されている。
【0029】上述のラミネート部2に対して、インクジ
ェットプリンタ等から、媒体ガイド14aおよび14b
によって案内されながらプリント済み記録媒体Pが送ら
れると、まず、プリント済み記録媒体Pの先端が転写シ
ートSの粘着層S2に当接する。転写シートSと当接し
たプリント済み記録媒体Pは 転写シートSと共に定着
ニップ5に挿入される。このように、プリント済み記録
媒体Pをまず転写シートSと当接させることにより、記
録媒体Pの先端が折れ曲がり、そのまま折り畳まれた状
態で加圧・加熱されることが防止される。
【0030】定着ニップ5において、プリント済み記録
媒体Pと転写シートSとは、定着用加熱ローラ3および
定着用加圧ローラ4によって互いに圧接させられる。こ
れと同時に、プリント済み記録媒体Pおよび転写シート
Sは、定着用加熱ローラ3の定着ヒータ3aによって加
熱され、これにより、転写シートSの粘着層S2および
表層S3が溶融し、プリント済み記録媒体Pと一体化す
る。定着ニップ5で一体化したプリント済み記録媒体
P、粘着材S2および表層S3は、ガイドローラ9の手
前で冷却ユニット10によって冷却され、これにより、
粘着層S2および表層S3が硬化して表層S3がプリン
ト済み記録媒体Pに固定される。
【0031】そして、ガイドローラ9および排紙ローラ
11a,11bからなる分離部13において、プリント
済み記録媒体Pからベース材S1が剥されると、プリン
ト済み記録媒体Pのプリント面がラミネート層Lにより
コーティングされる。ラミネートされたプリント済み記
録媒体Pは、排紙ローラ11aおよび11bを通過して
排紙トレイ12に送られる。これにより、良好な平滑性
や光沢性を有し、耐久性に優れるプリント済み記録媒体
Pを得ることができる。
【0032】なお、上述の繰出しローラ6は、図示しな
い駆動機構により、転写シートを繰り出す方向(図2の
矢印方向)に回転駆動される。また、繰出しローラ6
は、転写シートSを巻き取る方向に対して所定トルクで
回転規制が加えられるように構成されている。これに対
して、上述の巻取りローラ7は、図示しない駆動機構に
より、転写シートSのベース材S1を巻き取る方向(図
2の矢印方向)に回転駆動される。また、巻取りローラ
7は、ベース材S1を巻き戻す方向に対して所定トルク
で回転規制が加えられるように構成されている。
【0033】これにより、転写シートS(ベース材S
1)には、巻き取りおよび巻き戻しの双方の方向に張力
が加えられることになるので、転写シートSのシワの発
生が防止される。また、転写シートSの幅は、図2に示
されるように、プリント済み記録媒体Pの幅よりもわず
かに大きくされており、これにより、転写シートSと記
録媒体Pとの幅方向位置が多少ずれていても、記録媒体
Pのプリント面の全体が転写シートSにより覆われる。
【0034】ここで、上述の定着工程(ラミネート処
理)の際、転写シートSの幅がプリント済み記録媒体P
の幅よりも大きいことから、転写シートSの粘着層S2
の一部は、定着用加圧ローラ4の表面とも接触する。更
に、定着ニップ5に連続的にプリント済み記録媒体Pが
送られたとしても、連続するプリント済み記録媒体Pの
重なりを防止することを考慮すれば、記録媒体P同士の
間隔をゼロにすることはできない。従って、連続供給さ
れる記録媒体P同士の間に相当する粘着層S2の部分
も、定着用加圧ローラ4の表面に接触する。
【0035】一方、上述のように、定着用加圧ローラ4
は、フッ素系の素材からなるチューブで覆われており、
異物が付着し難く、付着した異物を除去しやすい表面特
性を有しているが、例えば、粘着層S2の一部等の異物
の付着を完全に防止することは困難である。このよう
に、定着用加圧ローラ4の表面に異物が付着している
と、定着用加圧ローラ4の回転に伴って異物が転写シー
トSの粘着層S2に混入し、最終的にはプリント済み記
録媒体Pの表面に残存し、画像品位が損なわれてしまう
おそれがある。このため、本実施形態のラミネータ1
は、定着用加圧ローラ4の表面から異物を除去するため
のクリーニング機構15を備えている。
【0036】図4に示されるように、クリーニング機構
15は、不織布151、不織布151を繰り出す繰出し
ローラ152、不織布151を巻き取る巻取りローラ1
53、および、不織布151を定着用加圧ローラ4に押
し当てる押圧ローラ154を含む。押圧ローラ154
は、発泡ゴム製であり、図示しない加圧機構により定着
用加圧ローラ4に対して付勢されており、これにより、
不織布151が定着用加圧ローラ4の表面と接触する。
定着用加圧ローラ4が回転すると、その表面に付着して
いる異物は、不織布151の繊維質間に取り込まれる。
また、巻取りローラ153は、不織布151の定着用加
圧ローラ4の表面に当接している部分に異物が相当量付
着した段階で図示しない駆動機構により間欠的に回転さ
せられる。このようなクリーニング機構15により、定
着用加圧ローラ4の表面は異物の付着のない状態に常時
保たれる。また、適切なタイミングで、不織布151の
異物を取り込んでいない面が定着用加圧ローラ4の表面
と当接させられる。
【0037】さて、上述したようなラミネート部2にお
いて、プリント済み記録媒体Pのプリント面にラミネー
ト層Lを形成する場合、ラミネート処理に先だって、プ
リント済み記録媒体Pを十分に乾燥させておくことが重
要である。また、高速ラミネート処理の実現、すなわ
ち、プリント完了からラミネート処理の完了までの時間
を短縮化するためには、プリント済み記録媒体Pを短時
間のうちに十分に乾燥させると共に、乾燥時に発生する
大量の水蒸気を確実に除去する必要がある。
【0038】このため、ラミネータ1には、以下に説明
される乾燥部20が備えられている。この乾燥部20
は、図1に示されるように、ラミネート部2(定着用加
熱ローラ3および定着用加圧ローラ4)の上流側に設け
られており、乾燥用加熱ローラ(加熱手段)21、乾燥
用加圧ローラ(加圧手段)22、および、ダクト23を
含んでいる。
【0039】乾燥用加熱ローラ21は、上流側の媒体ガ
イド14aの手前に配置されており、図示しない駆動機
構により、プリント済み記録媒体Pを下流側のラミネー
ト部2に送るように回転駆動される。また、乾燥用加熱
ローラ21は、中空に形成されており、その内部には、
図示しない温度制御装置によって温度調整される乾燥用
加熱ヒータ21aが収容されている。この加熱ヒータ2
1aによって、乾燥用加熱ローラ21の表面温度が、プ
リント済み記録媒体Pの良好なラミネート処理に要求さ
れる程度にまで乾燥させることができるように高温に保
たれる。
【0040】一方、乾燥用加圧ローラ22は、乾燥用加
熱ローラ21と対向するように回転自在に配置されてお
り、両者の間には、乾燥ニップ24が形成される。ま
た、乾燥用加圧ローラ22は、図示しない押圧機構によ
って乾燥用加熱ローラ21に対して付勢されている。乾
燥ニップ24にプリント済み記録媒体Pが存在していな
いとき、乾燥用加圧ローラ22は、乾燥用加熱ローラ2
1と接触し、ローラ21によって加熱され得る。乾燥用
加圧ローラ22は、乾燥ニップ24の幅を大きくするた
めに、発泡スポンジ等からなる柔軟な外周部を有してい
る。そして、乾燥用加圧ローラ22には、良好な離形性
を有するPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル共重合体)等からなるチュー
ブが装着されている。これにより、乾燥用加圧ローラ2
2の表面にプリント済み記録媒体Pのプリント面のイン
クが転写することを防止可能となる。
【0041】ダクト23は、乾燥用加熱ローラ21およ
び乾燥用加圧ローラ22と、定着用加熱ローラ3および
定着用加圧ローラ4との間に、転写シートS(プリント
済み記録媒体Pのプリント面)を覆うように配置されて
いる。このダクト23には、ダクト23内に外気を導入
する排気ファン(排気手段)25およびダクト23内の
気体をダクト23の外部に排出する吸気ファン(給気手
段)26とが装備されている。本実施形態では、排気フ
ァン25がダクト23の上流側の側面上部に取り付けら
れており、吸気ファン26が排気ファン25よりも下流
側に位置するようにダクト23の上部に取り付けられて
いる。
【0042】更に、乾燥部20には、先端検知センサ2
7、後端検知センサ28およびコントローラ29が含ま
れる。先端検知センサ27は、ダクト23(乾燥部2
0)の入口付近、すなわち、乾燥用加圧ローラ22と上
流側の媒体ガイド14aとの間に配置されており、プリ
ント済み記録媒体Pの先端を非接触で検出すると検出信
号をコントローラ29に送出する。一方、後端検知セン
サ28は、ダクト23(乾燥部20)の出口付近、すな
わち、下流側の媒体ガイド14bの上方に配置されてお
り、プリント済み記録媒体Pの後端を非接触で検出する
と検出信号をコントローラ29に送出する。コントロー
ラ29は、先端検知センサ27および後端検知センサ2
8からの信号に応じて、排気ファン25および吸気ファ
ン26の動作を制御する。
【0043】次に、図5を参照しながら、上述の乾燥部
20におけるプリント済み記録媒体Pの乾燥処理(乾燥
工程)について説明する。
【0044】この場合、インクジェットプリンタ等から
プリント済み記録媒体Pがラミネータ1に送られる前の
適切なタイミングで、まず、乾燥用加熱ヒータ21aの
電源に投入される。これと同時に、コントローラ29
は、排気ファン25の作動を開始させる(S10)。こ
れにより、乾燥用加熱ヒータ21aからダクト23内に
発せられる過剰な熱がダクト23外に排出され、ダクト
23内の温度は、後段のラミネート部2におけるプリン
ト済み記録媒体Pのラミネート処理に悪影響を及ぼさな
い適正な温度に保たれる。従って、乾燥部20(ダクト
23)と周辺装置との断熱や乾燥部20周辺の冷却は、
不要若しくは必要最小限で足りる。また、乾燥用加熱ヒ
ータ21aは、乾燥用加熱ローラ21の表面温度が適性
値に達した段階から、図示しないローラ表面温度検出セ
ンサの値に応じて間欠的に作動し、これにより、乾燥用
加熱ローラ21の表面温度が適性値に保たれる(S1
2)。
【0045】この段階で、乾燥部20における乾燥処理
の準備が完了し、インクジェットプリンタ等からプリン
ト済み記録媒体Pがラミネータ1(乾燥部20)に送ら
れる。一方、乾燥部20のコントローラ29は、ダクト
入口の先端検知センサ27からの信号の有無をモニタし
ている(S14)。そして、乾燥部20の先端検知セン
サ27は、プリント済み記録媒体Pの先端を検出した段
階で、検出信号をコントローラ29に送出する。コント
ローラ29は、センサ27からの検出信号を受け取る
と、吸気ファン26の作動を開始させる(S16)。
【0046】先端検知センサ27を通過したプリント済
み記録媒体Pは、図示しない搬送機構により乾燥ニップ
24へ進められる。また、乾燥部20のコントローラ2
9は、ダクト出口の後端検知センサ28からの信号の有
無をモニタしている(S18)。そして、乾燥部20の
後端検知センサ28は、プリント済み記録媒体Pの後端
を検出した段階で、検出信号をコントローラ29に送出
する。コントローラ29は、センサ28からの検出信号
を受け取ると、吸気ファン26の作動を停止させる(S
20)。このように、ラミネータ1の乾燥部20では、
1枚のプリント済み記録媒体Pがダクト23内を通過す
る間、つまり、乾燥用加熱ローラ21とラミネート部2
との間にプリント済み記録媒体Pが存在する間、吸気フ
ァン26が作動され、これにより、ダクト23内には、
外部の低湿な空気が導入される。これは、次のような理
由による。
【0047】すなわち、プリント済み記録媒体Pは、乾
燥用加圧ローラ22によって乾燥用加熱ローラ21に押
圧され、そのプリント面は乾燥用加熱ローラ21(乾燥
用加熱ヒータ21a)により急激に加熱される。このよ
うに乾燥ニップ24にてプリント済み記録媒体Pが急激
に加熱されて高温になると、記録媒体Pに含有されてい
る水分(インク中の水分)が蒸発し、ダクト23内に水
蒸気が大量に発生する。そして、このままプリント済み
記録媒体Pがラミネート部2に進行すると、水蒸気によ
りラミネート不良が引き起こされてしまう。
【0048】これに対して、ラミネータ1では、ダクト
23内、すなわち、乾燥用加熱ローラ21とラミネート
部2との間にプリント済み記録媒体Pが存在する場合、
排気ファン25と吸気ファン26との双方が作動され
る。これにより、排気ファン25によって、プリント済
み記録媒体Pから発せられる水蒸気が除去される。ま
た、吸気ファン26によってプリント済み記録媒体Pの
プリント面に対して低湿の外気が導入されることにな
る。従って、乾燥用加熱ローラ21とラミネート部2と
の間にプリント済み記録媒体Pが存在する間、プリント
済み記録媒体Pの過熱が防止されると共にプリント済み
記録媒体P周辺の湿度が低下する。この結果、プリント
済み記録媒体Pおよびその周辺は適正温度に保たれ、結
露の発生が確実に防止される。
【0049】上述のように、乾燥部20を有するラミネ
ータ1によれば、プリント済み記録媒体Pは、短時間の
うちに効率よく乾燥させられると共に、ラミネート処理
に適した温度、湿度に保たれる。従って、乾燥用加熱ロ
ーラ(加熱手段)21とラミネート部2との間の距離を
短縮化して高速ラミネート処理を実現することができ、
かつ、装置全体をコンパクト化することができる。ま
た、プリント済み記録媒体Pの過熱、および、それに伴
う転写シートSの過熱も防止されるので、ラミネート部
2において、ラミネート層Lをプリント済み記録媒体P
に確実に定着させることができる。そして、上述のよう
に、乾燥部20における結露の発生が防止されるので、
プリント済み記録媒体Pに水分が付着することに起因す
るラミネート不良や画像品位の低下を効果的に防止する
ことができる。
【0050】S20にて、吸気ファン26が停止される
と、ダクト23への外気の導入は行われなくなるが、排
気ファン25は依然として作動しているため、ダクト2
3内の空気は外部へ積極的に排出され、ダクト23内の
温度および湿度が適正に保たれる。なお、S20で吸気
ファン26が停止された後、プリント済み記録媒体Pが
連続してラミネータ1(乾燥部20)に搬送される場
合、上述のS12からS20までの処理が繰り返され
る。また、吸気ファン26の停止後、記録媒体Pの先端
が所定時間検出されない場合のように、乾燥処理を終了
すべき場合(S22)、乾燥用加熱ヒータ21aが停止
されると共に、コントローラ29によって排気ファン2
5が停止され(S24)、乾燥処理が終了する。
【0051】なお、上述した例では、吸気ファン26と
して、ダクト23内への外気導入のみを行うものが示さ
れたが、これに限られるものではない。すなわち、吸気
ファン(給気手段)として、ダクト23内に外気を導入
するように正転作動可能であると共にダクト23内の気
体を外部に排出するように逆転作動可能なものを用いて
もよい。このように排気ファンとしても機能し得る吸気
ファン26を有する乾燥部における乾燥処理の手順が図
6に示される。
【0052】この場合、排気ファン25の作動がS10
にて開始されるのは、図5の例と同様である。一方、コ
ントローラ29は、先端検知センサ27からの検出信号
を受け取ると、吸気ファン26の正転作動を開始させ
(S16A)、これにより、1枚のプリント済み記録媒
体Pがダクト23内を通過する間、つまり、乾燥用加熱
ローラ21とラミネート部2との間にプリント済み記録
媒体Pが存在する間、吸気ファン26によってダクト2
3内に低湿な外気が導入される。更に、コントローラ2
9は、後端検知センサ28からの検出信号を受け取る
と、吸気ファン26の逆転作動を開始させる(S20
A)。これにより、排気ファン25と吸気ファン26と
の双方によって、ダクト23内の気体が外部に排出され
る。
【0053】このように、排気ファンとしても機能し得
る吸気ファン26を用いることにより、ダクト23内や
プリント済み記録媒体P周辺の高温および高湿空気を効
率よく確実に除去することが可能となる。従って、乾燥
部20を、後段のラミネート部2におけるプリント済み
記録媒体Pのラミネート処理に悪影響を及ぼさない適正
な温度および湿度に常時保つことができる。また、乾燥
部20と周辺装置との断熱や、乾燥部20周辺の冷却の
必要性をより一層低減することができる。
【0054】図7は、本発明によるラミネータの他の実
施形態を示す概略構成図である。なお、上述の実施形態
において説明された要素と同一の要素には同一の符号が
付され、重複する説明は省略される。
【0055】図7に示されるラミネータ1Aでは、乾燥
用加熱ローラの代わりに、乾燥用加熱プレート30が乾
燥部20に備えられている。乾燥用加熱プレート30
は、図1のラミネータ1において媒体ガイド14aが配
置されている位置、すなわち、図1における乾燥用加熱
ローラ21とラミネート部2との間に、その表面がプリ
ント済み記録媒体Pの裏面(プリント面の裏面)と対向
するように配置される。乾燥用加熱プレート30は、図
示しない温度制御装置によって温度調整される乾燥用加
熱ヒータ30aを内蔵している。また、乾燥用加熱プレ
ート30の表面温度は、加熱ヒータ30aによって、プ
リント済み記録媒体Pの良好なラミネート処理に要求さ
れる程度にまで乾燥させることができるように高温に保
たれる。
【0056】また、ラミネータ1Aでは、乾燥用加圧手
段として、ダクト23(乾燥部20)の入口付近と出口
付近との2箇所に、乾燥用加圧ローラ22fおよび22
rが配置されている。各乾燥用加圧ローラ22fおよび
22rは、それぞれ、図示しない駆動機構によって個別
に回転駆動されると共に、図示しない押圧機構によって
乾燥用加熱プレート30に対して付勢されている。これ
により、ラミネータ1Aの乾燥部20においては、乾燥
ニップ24が2箇所に設けられる。各乾燥ニップ24に
プリント済み記録媒体Pが存在していないとき、乾燥用
加圧ローラ22は、乾燥用加熱ローラ21と接触し、ロ
ーラ21によって加熱され得る。
【0057】図7のラミネータ1Aでは、インクジェッ
トプリンタ等から乾燥部20に送られたプリント済み記
録媒体Pが、1本目の乾燥用加圧ローラ22fと2本目
の乾燥用加圧ローラ22rとによって乾燥用加熱プレー
ト30に押圧され、裏面から急激に加熱されることにな
る。このように、乾燥用加熱ローラの代わりに、乾燥用
加熱プレート30を用いても、第一の実施形態の場合と
同様の効果を得ることができる。
【0058】この場合、出口側の乾燥用加圧ローラ22
rの回転速度を入口側の乾燥用加圧ローラ22fの回転
速度よりも若干速く設定すると好ましい。これにより、
プリント済み記録媒体Pは乾燥部出口側の乾燥用加圧ロ
ーラ22rによって引っ張られ、張力が付与された状態
となるので、プリント済み記録媒体Pを乾燥用加熱プレ
ート30に確実に密着させることが可能となる。また、
乾燥用加熱プレート30のプリント済み記録媒体Pと当
接する面は、凸面として形成されていると好ましい。こ
のような構成を採用しても、プリント済み記録媒体Pを
乾燥用加熱プレート30に確実に密着させることが可能
となる。なお、図7では、上述のコントローラは省略さ
れている。
【0059】図8は、本発明によるプリント装置を示す
概略構成図である。なお、上述の各実施形態において説
明された要素と同一の要素には同一の符号が付され、重
複する説明は省略される。
【0060】図8のプリント装置50は、プリンタに上
述のラミネータ1を組み込んだものに相当する。すなわ
ち、プリント装置50は、ラミネータ1(乾燥部20)
の上流側に、プリント機構として、インクジェット記録
ヘッド51、搬送ローラ群52、記録媒体用のカートリ
ッジ53およびカッタ機構54とを備えている。プリン
ト装置50では、カートリッジ53の内部にロール状に
巻回されている記録媒体(プリント用紙)P’が搬送ロ
ーラ群52によって精度よく間欠的に送り出される。そ
して、この間欠送り速度に合わせてインクジェット記録
ヘッド51は、記録媒体P’の搬送方向に対して略直角
に動作し、インクを記録媒体P’の表面に吐出する。こ
れにより、記録媒体P’の表面に画像が形成される。プ
リント終了後、記録媒体P’は、カッタ機構54を通過
するように早送りされ、カッタ機構54によってカット
される。
【0061】このようにして得られるプリント済み記録
媒体Pは、図示しない搬送系によって乾燥部20に送ら
れる。そして、プリント済み記録媒体Pには、ラミネー
タ1について説明されたものと同様の手順により、乾燥
部20における乾燥処理とラミネート部2におけるラミ
ネート処理とが施される。また、カートリッジ53側に
残った記録媒体P’は、搬送ローラ群52およびカート
リッジ53の巻き取り装置の逆回転によりプリント準備
位置まで引き戻される。
【0062】このような本発明によるプリント装置50
によれば、記録媒体P’に対する画像形成、プリント済
み記録媒体Pの乾燥、そして、プリント済み記録媒体P
へのラミネート処理という一連の作業が短時間のうちに
実行され得ると共に、高品位の画像を有する長期保存に
適したプリント済み記録媒体Pを容易かつ確実に得るこ
とができる。もちろん、このようなプリント装置50に
おいて、乾燥部20に乾燥用加熱プレートを備えてもよ
く、乾燥部20に排気ファンおよび吸気ファンの双方と
して機能し得る給気手段を備えてもよい。なお、図8で
は、上述のコントローラは省略されている。
【0063】
【発明の効果】以上説明されたように、本発明によれ
ば、プリント済み記録媒体が乾燥部によって短時間のう
ちに効率よく乾燥させられると共に、ラミネート処理に
適した温度、湿度に保たれる。従って、加熱手段とラミ
ネート部との間の距離を短縮化して高速ラミネート処理
を実現することができ、かつ、装置全体をコンパクト化
することができる。また、プリント済み記録媒体および
それに伴うラミネート材の過熱も防止されるので、ラミ
ネート部において、ラミネート層をプリント済み記録媒
体に確実に定着させることができる。そして、上述のよ
うに、乾燥部における結露の発生が防止されるので、プ
リント済み記録媒体に水分が付着することに起因するラ
ミネート不良や画像品位の低下を効果的に防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるラミネータの一実施形態を示す概
略構成図である。
【図2】図1のラミネータにおけるラミネート処理を説
明する模式図である。
【図3】図1のラミネータにおけるラミネート処理を説
明する部分断面図である。
【図4】図1のラミネータに設けられているクリーニン
グ機構を説明する部分断面図である。
【図5】図1のラミネータにおける乾燥処理の手順を説
明するフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係るラミネータの変形例
における乾燥処理の手順を説明するフローチャートであ
る。
【図7】本発明によるラミネータの他の実施形態を示す
概略構成図である。
【図8】本発明によるプリント装置を示す概略構成図で
ある。
【符号の説明】
1,1A ラミネータ 2 ラミネート部 3 定着用加熱ローラ 3a 定着ヒータ 4 定着用加圧ローラ 5 定着ニップ 6 繰出しローラ 7 巻取りローラ 10 冷却ユニット 12 排紙トレイ 14a,14b 媒体ガイド 15 クリーニング機構 20 乾燥部 21 乾燥用加熱ローラ 21a 乾燥用加熱ヒータ 22,22f,22r 乾燥用加圧ローラ 23 ダクト 24 乾燥ニップ 25 排気ファン 26 吸気ファン 27 先端検知センサ 28 後端検知センサ 29 コントローラ 29 コントローラ 30 乾燥用加熱プレート 30a 乾燥用加熱ヒータ 50 プリント装置 51 インクジェット記録ヘッド L ラミネート層 P プリント済み記録媒体 S 転写シート S1 ベース材 S2 粘着層 S3 表層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 EA14 EC29 EC30 HA45 HA46 2C061 AQ05 CK02 4F211 AD08 AG01 AG03 AM30 AR14 SA07 SC06 SD01 SD11 SD12 SH06 SH11 SJ06 SJ11 SJ15 SP05 SP21 SP36 SP41 SP43 SW15

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の画像がプリントされたプリント済
    み記録媒体にラミネート処理を施すラミネータであっ
    て、 前記プリント済み記録媒体のプリント面にラミネート層
    を形成するラミネート部と、 前記ラミネート部の上流側で前記プリント済み記録媒体
    を乾燥させる乾燥部とを備え、 前記乾燥部は、 前記ラミネート部の上流側に配置されており、前記プリ
    ント済み記録媒体の一方の面を加熱する加熱手段と、 前記プリント済み記録媒体を前記加熱手段に対して押圧
    する加圧手段と、 前記プリント済み記録媒体から発せられる蒸気を除去す
    る排気手段と、 前記加熱手段によって加熱された前記プリント済み記録
    媒体のプリント面に対して低湿の気体を導入する給気手
    段と、 前記加熱手段と前記ラミネート部との間における前記プ
    リント済み記録媒体の存在に応じて、前記排気手段及び
    前記給気手段の動作を制御する制御手段とを含んでいる
    ことを特徴とするラミネータ。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記加熱手段と前記ラ
    ミネート部との間に前記プリント済み記録媒体が存在し
    ない場合に、前記排気手段を作動させ、前記加熱手段と
    前記ラミネート部との間に前記プリント済み記録媒体が
    存在する場合に、前記排気手段と前記給気手段とを作動
    させることを特徴とする請求項1に記載のラミネータ。
  3. 【請求項3】 前記加熱手段と前記ラミネート部との間
    に配置されたダクトを更に備え、前記排気手段は、前記
    ダクト内の気体を外部に排出可能な排気ファンであり、
    前記給気手段は、前記ダクト内に外気を導入可能な吸気
    ファンであることを特徴とする請求項1または2に記載
    のラミネータ。
  4. 【請求項4】 前記吸気ファンは、前記ダクト内に外気
    を導入するように正転可能であると共に前記ダクト内の
    気体を外部に排出するように逆転可能であり、前記制御
    手段は、前記加熱手段と前記ラミネート部との間に前記
    プリント済み記録媒体が存在しない場合に、前記排気フ
    ァンを作動させると共に前記吸気ファンを逆転作動さ
    せ、前記加熱手段と前記ラミネート部との間に前記プリ
    ント済み記録媒体が存在する場合に、前記排気手段を作
    動させると共に前記吸気ファンを正転作動させることを
    特徴とする請求項3に記載のラミネータ。
  5. 【請求項5】 前記加熱手段は、加熱ユニットを有する
    加熱ローラであり、前記加圧手段は、前記プリント済み
    記録媒体を前記加熱ローラに押圧する加圧ローラである
    ことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の
    ラミネータ。
  6. 【請求項6】 前記加熱手段は、平坦な加熱面を有する
    加熱プレートであり、前記加圧手段は、前記プリント済
    み記録媒体を前記加熱プレートの前記加熱面に押圧する
    加圧ローラであることを特徴とする請求項1から4の何
    れか一項に記載のラミネータ。
  7. 【請求項7】 所定の画像を記録媒体に形成可能なプリ
    ント装置であって、 前記記録媒体に画像を形成するインクジェットプリント
    部と、 前記インクジェットプリント部によって所定の画像がプ
    リントされたプリント済み記録媒体のプリント面にラミ
    ネート層を形成するラミネート部と、 前記インクジェットプリント部と前記ラミネート部との
    間に配置されており、前記インクジェットプリント部か
    ら前記ラミネート部に送られる前記プリント済み記録媒
    体を乾燥させる乾燥部とを備え、 前記乾燥部は、 前記ラミネート部の上流側に配置されており、前記プリ
    ント済み記録媒体の一方の面を加熱する加熱手段と、 前記プリント済み記録媒体を前記加熱手段に対して押圧
    する加圧手段と、 前記プリント済み記録媒体から発せられる蒸気を除去す
    る排気手段と、 前記加熱手段によって加熱された前記プリント済み記録
    媒体のプリント面に対して低湿の気体を導入する給気手
    段と、 前記加熱手段と前記ラミネート部との間における前記プ
    リント済み記録媒体の存在に応じて、前記排気手段及び
    前記給気手段の動作を制御する制御手段とを含んでいる
    ことを特徴とするプリント装置。
  8. 【請求項8】 ラミネート部を用いて、所定の画像がプ
    リントされたプリント済み記録媒体にラミネート処理を
    施すプリント済み記録媒体のラミネート方法であって、 前記ラミネート部の上流側に前記プリント済み記録媒体
    の一方の面を加熱する加熱手段を配置すると共に、前記
    プリント済み記録媒体から発せられる蒸気を除去する排
    気手段と、前記加熱手段によって加熱された前記プリン
    ト済み記録媒体のプリント面に対して低湿の気体を導入
    する給気手段とを設け、 前記加熱手段と前記ラミネート機構との間に前記プリン
    ト済み記録媒体が存在しない場合に、前記排気手段を作
    動させ、前記加熱手段と前記ラミネート機構との間に前
    記プリント済み記録媒体が存在する場合に、前記排気手
    段と前記給気手段とを作動させることを特徴とするプリ
    ント済み記録媒体のラミネート方法。
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