以下、本発明の実施形態に係るラミネート装置について図面を参酌しつつ説明する。
<第一実施形態>
図1は本実施形態に係るラミネート装置の側面図である。図1に示すラミネート装置は、筐体1内に各種の機能部を内装し、画像記録を終えた被記録媒体Aをラミネート処理のために供給する被記録媒体供給部(供給部)10を筐体1の一方側に備えると共に、ラミネート処理を終えた被記録媒体Aを排出する完成品排出部(排出部)150を筐体1の他方側に備えて構成される。
被記録媒体供給部10は、筐体1の一方側において上部筐体1Aと下部筐体1Bとの境界部分に取り付けられた載置板11を備える。一方、完成品排出部150も、筐体1の他方側において上部筐体1Aと下部筐体1Bとの境界部分に取り付けられた載置板151を備える。載置板11は、被記録媒体Aを載置可能な水平位置を取る。載置板151は、下部筐体1Bに固定して取り付けられている。尚、幅方向に相対接離する一対の幅規制ガイドを載置板11に設けて、被記録媒体Aの幅サイズを問わず、常に被記録媒体Aの幅方向中心を合わせるようにするのが好ましい。
被記録媒体供給部10と完成品排出部150とを連絡する被記録媒体Aの搬送経路は、被記録媒体供給部10の載置板11及び完成品排出部150の載置板151と同様、上部筐体1Aと下部筐体1Bとの境界部分に沿って設定されている。
機能部は、大別すると、搬送経路上で搬送される被記録媒体Aの記録面(上面)側から、ベースとなる基材C及びラミネート層が積層されたシート状のラミネート材Bを供給するラミネート材供給部(供給部)20と、搬送経路上で搬送される被記録媒体Aの記録面とは反対の面(下面:ベース面)側から、被転写手段としてのシート状のアンダーフィルムEを供給するアンダーフィルム供給部(供給部)30と、供給されたラミネート材B及びアンダーフィルムEの間に被記録媒体Aが供給されて積層された積層体(ラミネート材B及びアンダーフィルムEとの間に被記録媒体Aを介在させた状態のもの)を加熱圧着する圧着部40と、加熱圧着後のラミネート材Bから基材Cを剥離する剥離部60と、剥離された基材Cを回収する基材回収部(回収部)70と、加熱圧着後のアンダーフィルムEを被記録媒体Aから分離させる分離部80と、離間させたアンダーフィルムEを回収するアンダーフィルム回収部(回収部)90とに分けられる。
ラミネート材供給部20は、ラミネート材Bをロールから連続シートとして供給するもので、ラミネート材Bのロールを保持するホルダー(ラミネート材原反保持体)21を備えるほか、ホルダー21と搬送経路との間に配置されるフリーローラ22を備える。
ホルダー21は、フリーローラ22と共にその両端が、筐体1の左右に配置された図示しない側方フレームに回転自在に支持されている。フリーローラ22は、所定の位置に配置されることにより、ロールから繰り出されるラミネート材Bを搬送経路に至るまでの所定区間にて所定角度範囲で巻き付かせ、圧着部40での圧着が解除された場合(後述する)には、圧着部40とラミネート材Bとが接触しないように規制する(図1のB’参照)規制ローラである。また、フリーローラ22は、圧着状態においては、ラミネート材Bが好適な圧着ポイントで圧着部40と接触できるように圧着部40に対するラミネート材Bの進入角度を決定する機能も有している。
本実施形態のラミネート装置に用いられるラミネート材Bは、図2に示す如く、被記録媒体Aの記録面をラミネートするラミネート層Dを備えている。該ラミネート層Dは、記録面に対して接着する接着層D’と、該接着層D’上に形成され、記録面を保護する保護層D''とからなる積層構造をなしている。本実施形態に係る保護層D''は、透過性を有するアクリル系樹脂で形成されている。接着層D’は、保護層D''との接着性を維持すべく、透過性を有するジョイント用のアンカーコート層D''' を介して保護層D''と積層状態をなしている。該接着層D’は、アンダーフィルムEに対する接着力が、保護層D''に対する基材Cの密着力よりも高く、且つ透過性を有する樹脂(本実施形態においては、熱を加えることで接着力を発揮する熱可塑性樹脂:ポリエステル系の樹脂)によって形成されている。
さらに、ラミネート材Bは、加熱圧着や搬送時にラミネート層Dに傷が付くのを防止すると共に、加熱圧着時にラミネート層Dにシワ等が発生するのを防止すべく、ラミネート層(保護層D'')D上にシート状の基材Cが剥離可能に積層されている。つまり、該ラミネート材Bは、ラミネート層D上に基材Cを積層することで、該ラミネート層Dの表面の傷付きを防止すると共に、当該ラミネート材B自身にコシを与え(厚みを厚くして当該ラミネート材Bにおける撓みの自由度を下げ)、加熱圧着時の圧力等の影響でラミネート層Dにシワが発生するのを防止できるように構成されている。基材Cは、ポリエチレンテレフタレート(PET)製のフィルムで構成されており、ラミネート層(保護層D'')Dに対して自らが保有する粘着性によって剥離可能に密着しており、ラミネート層Dと共に積層構造をなしている。
上記構成のラミネート材Bは、被記録媒体Aよりも大きなサイズ、即ち、ラミネート層Dを被記録媒体Aの記録面に対向させた状態で、該ラミネート材B(ラミネート層D)で被記録媒体Aを覆うことができるサイズに設定されている。本実施形態において、上述の如く、ラミネート材Bが長尺なものであるため、ラミネート材Bが被記録媒体Aの縦横の両方向からはみ出た状態で被記録媒体Aを覆う場合に一方向(搬送経路での進行方向)のサイズは問題とならず、幅(搬送経路での進行方向と直交する方向の寸法)が搬送経路上の被記録媒体Aの幅よりも広く設定されている。そのため、被記録媒体Aが搬送方向に対して平行である場合は勿論のこと、若干傾いている場合であったとしても、被記録媒体Aがラミネート材Bから幅方向にはみ出ることはなく、ラミネート材B(ラミネート層D)で被記録媒体Aの全面を確実に覆うことができるのである。尚、上記構成のラミネート材Bのロールは、基材Cが外側を向き、ラミネート層Dが内側を向くようにして巻かれており、そのため、フリーローラ22に対しては基材Cが接触するようになっている。
一方、図1に戻り、アンダーフィルム供給部30は、アンダーフィルムEをロールから連続シートとして供給するもので、アンダーフィルムEのロールを保持するホルダー(アンダーフィルム原反保持体)31を備える。ホルダー31は、その両端が側方フレームに回転自在に支持されている。
アンダーフィルムEは、積層された状態でベースとなる被転写材として機能するものであって、ラミネート材Bの接着層D’と熱接着性がある材質乃至該接着層D’と同質の材質からなる樹脂フィルムが用いられる。該アンダーフィルムEは、単層構造、積層構造のどちらも採用することができるが、本実施形態においては、PET(ポリエチレンテレフタレート)製の単層フィルムが採用されている。また、該アンダーフィルムEは、積層された状態でラミネート材B(ラミネート層D)がアンダーフィルムEの側縁から側方にはみ出すことのないよう、ラミネート材Bと同一か若しくはそれ以上の幅サイズのものが用いられる。
圧着部40は、駆動ローラ41と圧着ローラ43とを備え、また、これらローラ対の接離機構(圧着・解除機構)46も備える。駆動ローラ41は、被記録媒体Aのベース面側(搬送される被記録媒体Aの記録面側とは反対側)に配置され、圧着ローラ43は、被記録媒体Aの記録面側に配置されており、何れもその両端が側方フレームに回転自在に支持されている。両ローラ41,43間において、ラミネート材B及びアンダーフィルムE並びにその間に被記録媒体供給部10から供給された被記録媒体Aが積層される(以下、被記録媒体A、ラミネート材B(ラミネート材Bを構成する各層)、及びアンダーフィルムEの少なくとも二つ以上が積層されたものを総称して「積層体」という)。
両ローラ41,43は、積層体(A+B+E)に対して圧着作用を生じさせるものであり、例えば、駆動ローラ41には、金属ローラ又は極薄ゴムローラが採用され、圧着ローラ43には、シリコン系の耐熱ゴムローラが採用される。
圧着・解除機構46は、第一部位にてローラ(圧着ローラ43)を回転自在に支持して第二部位にて筐体1に揺動自在に支持されたアーム(カムフォロア)460と、該アーム460の第三部位に当接して、該アーム460の揺動位置を、圧着ローラ43が駆動ローラ41に密接する第一位置と圧着ローラ43が駆動ローラ41から離間する第二位置とに替えるカム461とを備える。該アーム460の揺動位置が第一位置になると、両ローラ41,43間の圧着力により積層体(A+B+E)に対して圧着作用を生じさせることになる。通常、この圧着力は、50〜120kgfの範囲内で設定される。尚、圧着・解除機構は、揺動式に限らず、直動式であってもよいし、また、圧着・解除機構は、方式を問わない。
また、両ローラ41,43は、軸芯部にヒータ42,44が存在しており、加熱ローラとなっている。ローラ41,43の表面における加熱温度は、駆動ローラ41では、60〜120℃の範囲内で設定され、圧着ローラ43では、80〜120℃の範囲内で設定される。駆動ローラ41は、被記録媒体A、ラミネート材B及びアンダーフィルムEの三者が加熱圧着されるポイント(ローラ41,43の理論的な接点)よりも前に、アンダーフィルム供給部30から供給されたアンダーフィルムEが所定角度で巻き付くように配置されており、アンダーフィルムEを加熱圧着ポイントに到達するのに先立って予熱できるようになっている。また、圧着ローラ43は、加熱圧着ポイントよりも前に、ラミネート材供給部20から供給されたラミネート材Bが所定角度で巻き付くように配置されており、ラミネート材Bを加熱圧着ポイントに到達するのに先立って予熱できるようになっている。尚、圧着部40におけるアンダーフィルムE側のローラ(駆動ローラ)41も、加熱ローラとし且つラミネート材B側のローラ(圧着ローラ)43のローラ表面での加熱温度より低く設定するのは、アンダーフィルムEに対する熱影響を抑えつつ、ラミネート層及びアンダーフィルムE間の熱溶着性を活性化させるためである。
剥離部60は、搬送経路の上流側に位置する圧着部40と、該圧着部40よりも搬送経路の下流側に位置する分離部80との間に配置され、搬送経路に対向して配置されたナイフエッジ(剥離ガイド体)61を備える。
即ち、剥離部60は、圧着部40で加熱圧着してから所定時間経過後に基材Cをラミネート層Dから分離させるべく、圧着部40から下流側に所定の距離をおいた位置にナイフエッジ61を備えている。このように、剥離部60を圧着部40から所定の距離をおいて配設しているのは、圧着部40で加熱圧着されることで活性化(粘性等を発揮)したラミネート層Dが通常の平衡状態(接着力が強くなった状態)になってからラミネート材B(ラミネート層D)に外力を作用させるようにするためである。
つまり、圧着部40における加熱から所定時間を経過すれば、被記録媒体Aに対するラミネート層Dの接着力が基材Cとラミネート層Dとの密着力よりも確実に増した状態となり、この状態で基材Cの剥離工程を行えば、ラミネート層Dが被記録媒体Aから不用意に剥がされることなく基材Cのみがきれいに剥がれるため、剥離部60と圧着部40との間隔を設けている。従って、剥離部60と圧着部40との間隔(所定距離)は、圧着部40を通過してから剥離部60に到達するまでの時間が、ラミネート層Dを活性状態から略通常の平衡状態に戻すのに必要な時間(所定時間)と略一致あるいはそれ以上となるように設定されている。
ナイフエッジ61は、その先端部が搬送経路側となって搬送経路に対して鋭角で傾斜するよう図示しないホルダーに保持されている。具体的に説明すると、ナイフエッジ61は、剥離部60における搬送経路と対向する下面61aと、該下面61aにおける搬送方向の下流側の端縁に接続され、該下面61aに対して鋭角をなすように上方に延びる傾斜面61bとを備える。また、下面61aと傾斜面61bとの接続線(稜線)は、搬送経路上での被記録媒体Aの搬送方向と略直交する方向に延びている。
基材回収部70は、ラミネート層Dから剥離させた連続シート状の基材Cをロール状に巻き取って回収するもので、基材Cのロールを保持するホルダー(回収基材保持体)71を備える。ホルダー71は、その両端が側方フレームに回転自在に支持されている。また、ホルダー71は、その巻き取り面がナイフエッジ61の先端部よりも搬送経路の上流側となるように配置されることにより、搬送経路から剥離される基材Cをナイフエッジ61の先端部に巻き付かせ、併せて搬送経路に対する基材Cの剥離角度を決定する。
分離部80は、剥離部60と、完成品排出部150との間に配置され、搬送経路に対向して配置されたナイフエッジ(分離ガイド体)81を備える。
ナイフエッジ81は、その先端部が搬送経路側となって搬送経路に対して鋭角で傾斜するよう図示しないホルダーに保持されている。具体的に説明すると、分離部80のナイフエッジ81は、当該分離部80における搬送経路と対向する上面81aと、該上面81aにおける搬送方向の下流側の端縁に接続され、該上面81aに対して鋭角をなすように下方に延びる傾斜面81bとを備える。また、上面81aと傾斜面81bとの接続線(稜線)は、搬送経路における搬送方向と略直角方向に延びている。
アンダーフィルム回収部90は、余分なラミネート層Dを転写させたアンダーフィルムEの連続シートをロール状に巻き取って回収するもので、アンダーフィルムEのロールを保持するホルダー(回収アンダーフィルム保持体)91を備える。ホルダー91は、その両端が側方フレームに回転自在に支持されている。また、ホルダー91は、その巻き取り面がナイフエッジ81の先端部(稜線)よりも搬送経路の上流側となるように配置されることにより、搬送経路から分離されるアンダーフィルムEをナイフエッジ81の先端部に巻き付かせ、併せて搬送経路に対する基材Cの剥離角度を決定する。
各機能部の構成は以上の通りである。ラミネート材供給部20、剥離部60の主たる構成要素及び基材回収部70は、同じ筐体(被記録媒体Aの記録面側に位置する上部筐体1A)に配置される一方、アンダーフィルム供給部30、分離部80の主たる構成要素及びアンダーフィルム回収部90も、同じ筐体(被記録媒体Aのベース面側に位置する下部筐体1B)に配置されている。また、圧着部40は、両方の筐体(上部筐体1A及び下部筐体1B)に跨って配置されている。
また、圧着部40の駆動ローラ41は、一方の筐体(下部筐体1B)に配置され、圧着ローラ(従動ローラ)43は、他方の筐体(上部筐体1A)に配置されている。
さらに、圧着部40の駆動ローラ41のみならず、基材回収部70及びアンダーフィルム回収部90のホルダー71,91の全てに対し、スプロケット、チェーン、ギアトレイン等の周知の駆動力伝達手段(図示せず)によって図示しないモータ(駆動源)の駆動力が同時に伝達されるようになっている。これらの同期駆動により、ラミネート材供給部20からラミネート材Bが引っ張られ、アンダーフィルム供給部30からアンダーフィルムEが引っ張られ、且つ積層体(A+B+E;A+B+E−C)が搬送経路に沿って下流側に搬送されるようになっている。
本実施形態に係るラミネート装置は、以上の構成からなり、次に、本装置におけるラミネート処理の各工程について説明する。
まず、被記録媒体Aに対するラミネート処理を行う前に、予めラミネート材供給部20からラミネート材Bを引き出し、該ラミネート材Bをフリーローラ22に巻き掛けて(基材Cを接触させて)圧着部40(駆動ローラ41と圧着ローラ43との間)に挿通し、先端部を基材回収部70のホルダー71に巻き付けておく。また、アンダーフィルム供給部30からアンダーフィルムEを引き出し、圧着部40(駆動ローラ41と圧着ローラ43との間)に挿通し、先端部をアンダーフィルム回収部90のホルダー91に巻き付けておく。この状態では、圧着部40と分離部60との間における搬送経路で、ラミネート材BとアンダーフィルムEとが重なりあった状態となっている。
この状態で、被記録媒体Aの記録面をラミネート材Bが供給される側(本実施形態においては、ラミネート材供給部20に配置に対応させて上方側)に向け、被記録媒体供給部10から被記録媒体Aを順次供給する。即ち、該ラミネート装置は、複数の被記録媒体Aを連続的にラミネート処理を行えるようになっており、先行する被記録媒体Aと後続の被記録媒体Aとの間に間隔をおいた状態で、これらの被記録媒体Aを被記録媒体供給部10から順次供給する。そうすると、順次供給される各被記録媒体Aは、記録面とラミネート層Dとが対向した状態でラミネート材BとアンダーフィルムEとの間に介在した状態となり、圧着部40でラミネート材B、被記録媒体A及びアンダーフィルムEが加熱圧着される。このようにラミネート材Bは被記録媒体Aの搬送方向及び幅方向における両端縁からはみ出るように供給されるため、圧着部40で加熱圧着されると、ラミネート層Dは軟化して被記録媒体の記録面及び端面を覆うように変形する。
そうすると、上述の如く、ラミネート材B及びアンダーフィルムEが被記録媒体Aよりも大きなサイズに設定されているので、被記録媒体Aがラミネート材B及びアンダーフィルムEに挟まれ、図3(イ)に示す如く、アンダーフィルムEに被記録媒体Aからはみ出る分のラミネート層Dが転写され、被記録媒体Aの記録面にラミネート層Dが密着したラミネート部分Daと、該ラミネート部分Daの被記録媒体Aを包囲するようにアンダーフィルムEにラミネート層Dが密着した非ラミネート部分Dbが形成されることになる。
即ち、図3(ロ)に示す如く、圧着部40でラミネート材B、被記録媒体A及びアンダーフィルムEが加熱圧着する(ラミネート材B、被記録媒体A及びアンダーフィルムEの三者が圧着部40を通過する)と、被記録媒体A、ラミネート材B及びアンダーフィルムEが積層されたラミネート部分Daと、ラミネート材B及びアンダーフィルムEが積層された非ラミネート部分Dbとが形成された積層体(A+B+E、B+E)が得られる。尚、アンダーフィルムEに転写されるラミネート層Dの転写幅Dbは、3mm程度以上に設定される。この値よりも小さいと、アンダーフィルムEとラミネート層Dとの接着面積が少なくて接着力が十分でないため、アンダーフィルムEとラミネート層Dとが剥がれるおそれがあり、それが原因となって、ラミネート層Dと記録面とが圧着した部分(ラミネート部分)Daと、ラミネート層DとアンダーフィルムEとが圧着した部分(非ラミネート部分)Dbとがきれいに切り離されないことがあるからである。
次に、圧着部40で得られた積層体(A+B+E、B+E)は、剥離部60に搬送される。該積層体(A+B+E、B+E)は、圧着部40にて加熱された後、時間(所定時間)の経過に伴ってある程度冷却された状態にあるため、ラミネート層Dの接着層D’は硬化を開始しており(活性状態から通常の平衡状態に戻りつつあり)、その結果、接着層D’が略硬化あるいはある程度硬化した状態(略通常の平衡状態)となり、剥離部60に到達した積層体(A+B+E、B+E)は、基材Cとラミネート層Dとの密着力がラミネート層Dと被記録媒体Aの記録面との密着力やラミネート層DとアンダーフィルムEとの密着力よりも小さくなる(ラミネート層Dと被記録媒体Aの記録面との密着力やラミネート層DとアンダーフィルムEとの密着力の方が基材Cとラミネート層Dとの密着力よりも大きくなる)。そのため、ナイフエッジ61を介して基材Cが搬送方向の上流側の上方に向けて引っ張られても、確実に基材Cのみが剥離され、従来のラミネート装置のように、ラミネート層Dの一部又は全部が基材Cと共に持ち去られるようなことはない。
しかも、剥離部60では、ナイフエッジ61の先端部が積層体(A+B+E)と摺接状態にあるため、基材Cの剥離に伴う積層体(A+B+E)の浮き上がりが防止され、基材Cの剥離角度は安定化される。
次に、剥離部60で基材Cが剥離された積層体(A+B+E−C)は、分離部80に搬送され、ここでアンダーフィルムEが分離される。具体的に説明すると、積層体(A+B+E−C)は、分離部80のナイフエッジ81の上面上を摺接しながら下流側に移動し、該ナイフエッジ81の稜線を通過するに際し、アンダーフィルムEがナイフエッジ81の先端部に巻き掛けられた状態でアンダーフィルムEがアンダーフィルム回収部90のホルダー91に巻き取られていく。この際、被記録媒体Aのベース面とアンダーフィルムEとが離間するように、被記録媒体A及びアンダーフィルムEは、相対移動することになる。即ち、被記録媒体Aは、更に搬送経路の下流側に向けて移動しようとするのに対し、アンダーフィルムEは、被記録媒体Aの移動方向とは異なる方向(被記録媒体Aのベース面から離間する方向)に引っ張られることになる。そのため、基材Cが剥離された非ラミネート部分Dbのラミネート層DもアンダーフィルムEと同方向に移動しようとするため、被記録媒体Aがある部分とない部分との境界(即ち、非ラミネート部分Dbとラミネート部分Daとの境界)において引っ張り力が集中的に作用することになる。そうすると、確実に非ラミネート部分Dbのみが切除されて、ラミネート部分Daの端縁は被記録媒体Aの端縁に沿ったきれいなものとなる。
尚、当然の如く、ラミネート部分Daから切り離された非ラミネート部分Dbのラミネート層Dは、アンダーフィルムEと共に持ち去られることになる。
そして、分離部80でアンダーフィルムEが分離された積層体(A+B−C)は、ガイド板83に導かれ、該被記録媒体Aが下流側の完成品排出部150に搬送されることになる。従って、完成品排出部150には、被記録媒体Aの端縁に沿ったきれいな端縁を有し、且つ被記録媒体Aとの間に空気等が介在することなく記録面に密着したラミネート層Dでラミネートされた被記録媒体Aが排出されることになる。
以上、本実施形態に係るラミネート装置によるラミネート処理の各工程について説明したが、本実施形態に係るラミネート装置は、圧着・解除機構46の機能によりラミネート材B及びアンダーフィルムEを効率的に使用できるという特徴も有する。
以下、かかる特徴について、一枚の被記録媒体Aのみをラミネート処理する場合を例にして説明する。
被記録媒体供給部10から供給された被記録媒体Aが、圧着部40を抜けると、作業者等によって、圧着・解除機構46が操作され、アーム460の揺動位置が第一位置から第二位置に切り替えられる。すると、アーム460の第一部位が移動(本実施形態では上部方向に移動)し、第一部位にて回転自在に支持された圧着ローラ43の位置も併せて上部に移動する(図1の43’)。これにより、圧着ローラ43と駆動ローラ41との間で生じる圧着力が解除される。従って、以降、ラミネートされた被記録媒体Aが完成品排出部150に排出されるまでの間、ラミネート材供給部20から繰り出された分のラミネート材Bが同じくアンダーフィルム供給部30から繰り出された分のアンダーフィルムEにラミネートされなくなる。
また、上記圧着力解除時において、圧着ローラ43とラミネート材Bとが接触しないように調整されている。即ち、アーム460の揺動位置が第二位置の場合、圧着ローラ43は、図1のラミネート材Bの軌跡B’よりも外方(上方)に位置し(43’)、ラミネート材B(ラミネート層)と接触することなく、ラミネート層への熱伝導が防止されているのである。これにより、ラミネート層が熱変容せず、品質が維持できるのである。
また、かかる調整(非接触調整)においては、アーム460による第二位置(アーム460の変位量)及びフリーローラ22の配置位置がそのパラメータ(要素)となり得るが、例えば、フリーローラ22の配置位置がほぼ固定される場合(圧着時におけるラミネート材Bの進入角度の許容幅が小さい場合等)は、アーム460による変位量で調整されることになり、これとは逆に、フリーローラ22の配置位置にある程度の許容幅があり、アーム460の変位量がほぼ固定されている場合には、フリーローラ22の配置位置が調整要素となる。
尚、フリーローラ22を非接触調整用のパラメータとせず、非接触調整専用の新たなローラを規制ローラとして設ける構成としてもよい。具体的には、この規制ローラを圧着時におけるフリーローラ22と圧着ローラ43の共通接線よりも外側(本実施形態では上方側)となるように、フリーローラ22と圧着ローラ43間に配置させ、圧着力解除時においては、当該規制ローラにラミネート材Bが接触し、規制ローラを経由した搬送経路に至るまでのラミネート材Bの軌跡より外側(本実施形態では上方側)に位置するように圧着ローラ43を離間させることで、ラミネート材Bとの接触を防止することができる。
次に、ラミネートされた被記録媒体Aが完成品排出部150に排出されると、ラミネートされずに繰り出された分のラミネート材B及びアンダーフィルムEを引き戻す処理が行われる。該処理において、ホルダー21(ホルダー31)をラミネート材B(アンダーフィルムE)を供給する方向とは逆方向に回転(逆回転)させることで、ラミネートされずに繰り出されたラミネート材B(アンダーフィルムE)が、搬送経路に沿って上流側に引っ張られ、ホルダー21(ホルダー31)に巻き取られる(巻き戻される)。
その際、作業者等が手動により、ホルダー21(ホルダー31)を逆回転させてもよいし、ホルダー21(ホルダー31)に対して、スプロケット、チェーン、ギアトレイン等の周知の駆動力伝達手段(図示せず)によって図示しないモータ(駆動源)の駆動力が伝達されるように構成し、当該モータの駆動力によってホルダー21(ホルダー31)を逆回転させるような構成にしてもよい。後者の場合は、ホルダー21及びホルダー31の駆動源を共通としてもよいし、別駆動としてもよい。また何れか一方のみをモータによる駆動としてもよい。
また、ラミネート材B及びアンダーフィルムEの引き戻し量(巻き戻す長さ)は、それぞれラミネートされずに繰り出された分を最大限とする任意の量であり、双方が必ずしも一致する必要はない。また、何れか一方のみを引き戻してもよい。
引き戻し処理が完了すると、作業者等によって、再度、圧着・解除機構46が操作されてアーム460の揺動位置が第二位置から第一位置に切り替えられ、次の被記録媒体Aに対するラミネート処理可能状態となる。
尚、センサ等の検出手段を搬送経路上の適宜箇所に設けることで、上記一連の処理(第一位置から第二位置への切替、引き戻し処理及び第二位置から第一位置への切替)の一部又は全部を自動的に行う仕様とすることも可能である。
以上のように、本実施形態に係るラミネート装置によれば、例えば一枚の被記録媒体Aのみをラミネート処理する場合、該被記録媒体Aが圧着部40を抜けた時点で圧着ローラ43を圧着解除し、その被記録媒体Aが完成品として排出されるまでにラミネート材供給部20から繰り出された分のラミネート材B及びアンダーフィルムEのラミネートを防止する。従って、ラミネートされずに繰り出されたラミネート材B及びアンダーフィルムEを巻き戻すことにより、次の被記録媒体Aのラミネート処理のために再利用することができ、ラミネート材B及びアンダーフィルムEの有効利用が図れるのである。
また、圧着力解除時において、圧着ローラ43とラミネート材Bとが接触しない構成となっている。これにより、圧着ローラ43の熱がラミネート材(ラミネート層)に伝わるのを防止でき、ラミネート層が熱による影響を受けないため(熱変容しないため)、全く品質を損なわないまま再利用することが可能になる。
<第二実施形態>
本実施形態に係るラミネート装置を図4に示す。第一実施形態に係るラミネート装置と異なる点は、アンダーフィルム供給部30、アンダーフィルム回収部90及び分離部80を備えておらず、被記録媒体Aを覆った状態で、該被記録媒体Aの周縁からはみ出たラミネート層D(非ラミネート部分Dbとなるラミネート層D)をアンダーフィルムEに密着(転写)させる代わりに、圧着部40のローラ(被記録媒体Aのベース面側に位置するローラ:駆動ローラ41)のローラ表面に転写させ、該圧着部40がラミネート部分Daと非ラミネート部分Dbとを分断する分離部としても機能するように構成されている点にある。その他は、基本的には第一実施形態と同じであるため、これらについては、第一実施形態における説明を準用乃至技術的に読み替えるものとし、併せて第一実施形態の構成要素と同一符号を採番するものとし、説明は割愛する。
本実施形態に係る圧着部40は、駆動ローラ41及び圧着ローラ43のローラ幅がラミネート材Bの幅と略一致しているかそれよりも幅広となっており、第一実施形態の圧着部40と同様に、駆動ローラ41が回転駆動することで、被記録媒体Aの記録面にラミネート層Dが密着すると共に、被記録媒体Aからはみ出たラミネート層Dが駆動ローラ41の表面に密着し、ラミネート材Bが被記録媒体A及び駆動ローラ41に対して加熱圧着されることになる。そして、駆動ローラ41が回転駆動することで加熱圧着されたラミネート材B及び被記録材料Aは、下流側(完成品排出部150)に向けて圧着搬送されることになるが、加熱圧着後に積層状態にある被記録媒体A及びラミネート材Bが駆動ローラ41及び圧着ローラ43で被記録媒体Aに圧着されるポイントを通過すると、該ポイントから下流側で駆動ローラ41の外周面と被記録媒体Aのベース面とが離間するように、駆動ローラ41及び被記録媒体Aが相対移動することになる。
この場合、図5に示す如く、駆動ローラ41の外周面がベース面から離間するに際し、被記録媒体Aの記録面上にラミネート層Dが密着したラミネート部分Daと、被記録媒体Aの周辺からはみ出たラミネート層Dが駆動ローラ41の外周面に密着した非ラミネート部分Dbとの境界に引っ張りが生じ、第一実施形態と同様に、ラミネート部分Daと非ラミネート部分Dbとの境界が被記録媒体Aの端縁に沿ってきれいに切断されることになる。従って、本実施形態に係るラミネート装置は、アンダーフィルムEに代えて駆動ローラ41を被転写手段として機能させることで、圧着部40を第一実施形態の分離部80として機能させるようになっている。
このように、駆動ローラ41の外周面上に余分なラミネート層D(非ラミネート部分Dbのラミネート層D)が付着したまま駆動ローラ41が回転すると、ラミネート材Bを圧着するポイントに到着する度にラミネート層Dが付着して堆積していくことになるので、本実施形態にかかるラミネート装置は、ラミネート材Bを被記録媒体Aに圧着するポイントよりも上流側で、外周面に付着したラミネート層Dの残滓を掻き落として除去すべく、先端部が駆動ローラ41の外周面に所定圧で接触したスクレーパー(除去手段)85が設けられており、被記録媒体Aの連続的なラミネート処理を可能としている。
以上の構成を有し、ラミネート処理を行う本実施形態に係るラミネート装置は、第一実施形態に係るラミネート装置と同様に、圧着・解除機構46の機能によりラミネート材Bを効率的に使用できるという特徴も持つ。以下、かかる特徴について、一枚の被記録媒体Aのみをラミネート処理する場合を例にして説明する。
被記録媒体供給部10から供給された被記録媒体Aが、圧着部40を抜けると、作業者等によって、圧着・解除機構46が操作され、アーム460の揺動位置が第一位置から第二位置に切り替えられる。すると、アーム460の第一部位が移動(本実施形態では上部方向に移動)し、第一部位にて回転自在に支持された圧着ローラ43の位置も併せて上部に移動する(図4の43’)。これにより、圧着ローラ43と駆動ローラ41との間で生じる圧着力が解除される。従って、以降、ラミネートされた被記録媒体Aが完成品排出部150に排出されるまでの間、ラミネート材供給部20から繰り出された分のラミネート材Bが駆動ローラ41のローラ表面に転写されなくなる。
また、第一実施形態と同様に、圧着力解除時において、圧着ローラ43とラミネート材Bとが接触しないように調整されている。したがって、圧着ローラ43の熱の影響により、ラミネート層の品質が損なわれるのを防止している。
次に、ラミネートされた被記録媒体Aが完成品排出部150に排出されると、ラミネートされずに繰り出された分のラミネート材Bを引き戻す処理が行われる。該処理において、ホルダー21をラミネート材Bを供給する方向とは逆方向に回転(逆回転)させることで、ラミネートされずに繰り出されたラミネート材Bが、搬送経路に沿って上流側に引っ張られ、ホルダー21に巻き取られる(巻き戻される)。
かかるホルダー21の逆回転については、第一実施形態と同様の手法が想定される。即ち、作業者等の手動によるものでも良いし、ホルダー21に連結された図示しないモータ(駆動源)の駆動力によるものであっても良い。
引き戻し処理が完了すると、作業者等によって、再度、圧着・解除機構46が操作されてアーム460の揺動位置が第二位置から第一位置に切り替えられ、次の被記録媒体Aに対するラミネート処理可能状態となる。
尚、第一実施形態同様にセンサ等の検出手段を搬送経路上の適宜箇所に設けることで、上記一連の処理(第一位置から第二位置への切替、引き戻し処理及び第二位置から第一位置への切替)の一部又は全部を自動的に行う仕様とすることも可能である。
以上のように、本実施形態に係るラミネート装置によれば、例えば一枚の被記録媒体Aのみをラミネート処理する場合、該被記録媒体Aが圧着部40を抜けた時点で圧着ローラ43を圧着解除し、その被記録媒体Aが完成品として排出されるまでにラミネート材供給部20から繰り出された分のラミネート材が駆動ローラ41の表面に転写されるを防止する。従って、ラミネート(転写)されずに繰り出されたラミネート材Bを巻き戻すことにより、次の被記録媒体Aのラミネート処理のために再利用することができ、ラミネート材Bの有効利用が図れるのである。
また、圧着力解除時において、圧着ローラ43の熱がラミネート材(ラミネート層)に伝わるのを防止でき、ラミネート層が熱による影響を受けないため(熱変容しないため)、全く品質を損なわないまま再利用することが可能になる。
<その他の実施形態>
本発明は、上記何れの実施形態にも限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、上記何れの実施形態も、主としてインクジェット記録方式で記録された被記録媒体Aをラミネート処理の対象としているが、熱転写記録方式は勿論、その他の印刷記録方式による被記録媒体であってもよいし、銀塩写真からなる被記録媒体をも対象とする。
また、上記何れの実施形態も、被記録媒体Aの記録面が上を向く搬送形態であるが、下を向く搬送形態であってもよいし、被記録媒体Aが上下方向に移動する搬送形態であってもよい。但し、上記何れの実施形態も圧着・解除機構46を設けることを考慮すれば、圧着ローラを被記録媒体の記録面側に配置し、駆動ローラを被記録媒体のベース面側に配置するのが好ましい。
また、上記実施形態においては、分離部81を介してアンダーフィルムEを搬送経路から引き出したり、回転するローラ表面を被転写手段とすることで、ラミネート部分Daと非ラミネート部分Dbとを自動的に切り離すようにしているが、例えば、上記第一実施形態における基材回収部70、アンダーフィルム回収部90、分離部80等を設けることなく、少なくとも圧着部40で被記録媒体A、ラミネート材B及びアンダーフィルムEを圧着し、被記録媒体Aがラミネート材AとアンダーフィルムEとに挟まれた(被記録媒体Aがサンドイッチ状態にある)長尺な積層体として排出するようにしてもよい。また、基材回収部70、アンダーフィルム回収部90、分離部80等を設けることなく、被記録媒体A、ラミネート材B及びアンダーフィルムEの積層体における被記録媒体A間を切断する切断装置を圧着部40の下流側に設け、被記録媒体A、ラミネート材B及びアンダーフィルムEの積層体を枚葉状態で排出するようにしてもよい。このようにすれば、図6に示す如く、作業者が手作業でアンダーフィルムEをラミネート材Bから剥離させる(アンダーフィルムEをめくる)ことで、上記実施形態と同様の作用が生じ、ラミネート部分Daと非ラミネート部分Dbとを切り離すことができる。
また、上記何れの実施形態も、ハンドリング性の良さから基材Cの付いたラミネート材Bを用いるようにしているが、基材は本発明においては必須ではない。この場合、基材回収部70は不要である。
また、上記何れの実施形態も、被記録媒体Aよりも幅が広い長尺なラミネート材Bを用い、ラミネート材Bで被記録媒体Aの縦横からはみ出るようにしたが、例えば、被記録媒体Aの幅(被記録媒体Aの搬送方向(ラミネート材Bの引き出し方向)と直交する方向の長さ)と同一幅の長尺なラミネート材Bを用いるようにしてもよい。この場合、先行する被記録媒体Aと後続の被記録媒体Aとの間に間隔があくように被記録媒体Aを順次供給し、搬送経路上で被記録媒体A、ラミネート材B(連続シート)及びアンダーフィルムEを幅規制ガイドでガイドしつつ搬送するようにすれば、被記録媒体Aの記録面の全面をラミネート材Bで覆ってラミネートすることができ、しかも、ラミネート材の消費量を少なくすることができる。このようにしても、アンダーフィルムEを被記録媒体Aから離間させることで、上記実施形態と同様に、ラミネート部分Daと非ラミネート部分Dbとが被記録媒体Aの進行方向の先端及び後端の端縁を境にして切り離されることになる。
また、上記第一実施形態では、アンダーフィルムEの分離部80が基材Cの剥離部60よりも下流側に配置されているが、第二実施形態と同様、分離部80(=圧着部40)を剥離部60よりも上流側に配置し、まだ基材Cが付いている状態でラミネート部分Daと非ラミネート部分Dbとを切り離すようにし、しかる後に基材Cをラミネート部分Daのみとなったラミネート層Dから剥離するようにしてもよい。
また、上記第二実施形態は、ローラ41のローラ表面に非ラミネート部分Dbを転写するようにしているが、例えば無端回転するベルトのベルト表面に非ラミネート部分Dbを転写するようにしてもよい。
また、上記第二実施形態は、ローラ表面に転写された非ラミネート部分Dbをスクレーパ85で除去するようにしているが、例えばローラ41を定期的に取り外して清掃したり、あるいは新しいローラ41に交換するようにしてもよい。