JP2006230568A - 電気かみそり - Google Patents

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Abstract

【課題】雑菌の繁殖を防ぐことができ、したがって異臭の発生を防ぐことができるとともに、外刃や内刃などの髭切断要素やその周辺部品などを衛生的に保つことができる電気かみそりを提供する。
【解決手段】外刃17の表裏面、外刃ホルダー18の内壁面、内刃小刃26の表裏面26a・26b、内刃小刃26の支持体25の表面、髭屑受面などに抗菌剤Aを配設する。特に、外刃17のカウンターシンク17a内に抗菌剤A(A2)を配設することで、内刃16の回転駆動に伴って抗菌剤A2が内刃小刃26の先端により少しずつ削られ、削れ落ちた抗菌剤A2は、髭屑とともにヘッド部3の内部空隙内に堆積するので、雑菌との接触機会が多くなり、抗菌効果を格段に向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内刃小刃と、内刃小刃の先端に摺接する外刃とを髭切断要素とする電気かみそりに関する。
この種の電気かみそりには、長期間髭屑を掃除せずに放置していると、蓄積された髭屑や、該髭屑に付着の脂肪分が雑菌により酸化・腐敗されて異臭が発生し、使用時に不快感を与えるという欠点がある。かかる不具合を解決するため、例えば特許文献1では、外刃、内刃等の髭屑が接する部品の表面に光触媒を配設して、雑菌を殺菌できるようにしている。
特開平11−216276号公報
しかし、髭屑が付着・堆積する外刃の裏面や内刃の配設箇所等は、元来自然光の届き難い箇所であるため、光触媒の殺菌作用は良好に発揮されない。このため、外刃の裏面や内刃の表面等に光触媒を配設しても、雑菌が繁殖して異臭が発生することが避けられない。電気かみそりのヘッド内に光源を配置すると、光触媒の殺菌作用を良好に確保できるが、光源を配した分だけヘッドの内部構造が複雑となって、電気かみそりの製造コストが増加することが避けられない。光源からの励起光を各種部品の表面に配設された光触媒に対して満遍なく照射することは容易でなく、光触媒の殺菌作用にムラができやすい点でも不利がある。光触媒の表面に髭屑が付着して堆積すると、光触媒による殺菌作用が著しく低下してしまう。
本発明の目的は、このような問題を解決するためになされたものであり、雑菌の繁殖を確実に防ぐことができ、したがって異臭の発生を防ぐことができるとともに、外刃や内刃などの髭切断要素やその周辺部品などを衛生的に保つことができる電気かみそりを提供することにある。
本発明は、外刃17の表面、外刃17の裏面、外刃ホルダー18の内壁面、内刃小刃26の表面26a、内刃小刃26の裏面26b、内刃小刃26の支持体25の表面、髭屑受面の少なくとも一箇所に抗菌剤Aを配設したことを特徴とする電気かみそりである。図1ないし図5は、本発明をロータリー式の電気かみそりに適用した例を示し、そこでは外刃17の裏面、内刃小刃26の表裏面26a・26b、および内刃小刃26の支持体25(胴部)の表面に、抗菌剤Aを配設している。図6は、本発明を往復摺動式の電気かみそりに適用した例を示し、そこでは内刃小刃26の表裏面26a・26b、および内刃小刃26の支持体25の表面に抗菌剤Aを配設している。尤も本発明は、これら図示例に限られず、外刃ホルダー18の内壁面や髭屑受面などに抗菌剤Aを配設することができる。なお、ここで言う髭屑受面とは、例えば内刃支持体29の上面を意味する(図1参照)。
本発明は、図1ないし図5に示すごとく、内刃小刃26と、内刃小刃26の先端に摺接する外刃17とを髭切断要素とする電気かみそりであって、図1に示すごとく、外刃17の内刃小刃26と接する裏面には、カウンターシンク17aが凹み形成されており、カウンターシンク17a内に抗菌剤Aが配設されていることを特徴とする。なお、この場合の電気かみそりは、図1ないし図5のようなロータリー式の電気かみそりに限られず、図6に示すような往復摺動式の可動内刃を切断要素とする電気かみそりにも適用できる。
図1に示すごとく、カウンターシンク17a内に、抗菌剤を外刃17の厚み方向に多層状に形成する。そして、各層を異なる色に着色することができる。具体的には、抗菌剤Aは、抗菌成分である抗菌粒子と、該抗菌粒子を保形するためのバインダー樹脂とを含むものとして、各層を構成するバインダー樹脂を異なる色に着色する。図示例には、抗菌剤Aを、上層49と下層50の二層に積層した例を示す。
本発明は、図1ないし図6に示すごとく、支持体25に埋設状に保持される多数本の内刃小刃26と、内刃小刃26の先端に摺接する外刃17とを髭切断要素とする電気かみそりであって、図3および図6に示すごとく、支持体25の表面に、抗菌剤Aが配設されており、内刃小刃26と支持体25とにより形成されるコーナー部に係る抗菌剤(A)がR状に形成されていることを特徴とする。図1ないし図5は、これをロータリー式の電気かみそりに適用した例を示し。図6は往復摺動式の電気かみそりに適用した例を示す。図5および図6には、抗菌剤A(A1)自身をR状とした形態を示すが、これとは別にコーナー部がR状となるように支持体25を成形したうえで、その表面に抗菌剤Aを形成した形態であってもよく、本発明は上記いずれの形態をも含む概念である。
前記抗菌剤Aは、ナノ粒子径の無機抗菌粒子を抗菌成分とすることが好ましい。この無機抗菌粒子の具体例としては、酸化チタンや酸化アルミナをベースに、銀を活性成分として担持した、5〜15nmの平均粒子径を有する微粒子を挙げることができる。かかる無機抗菌粒子は、良好な抗菌作用に加えて、消臭作用を有する点でも優れている。この無機抗菌粒子は、物理吸着、化学吸着、中和、およびマスキングとは異なり、触媒作用(酸化反応)により、良好な消臭作用を発現する。そのため、飽和することがなく、作用が長時間持続する点でも優れている。同無機抗菌粒子が、人体に対する影響がなく安全性が高い点でも優れている。かかる無機抗菌粒子の具体例としては、触媒化成工業株式会社製のATOMYBALLを挙げることができる(組成Ag−TiO2 ・SiO2 、平均粒子径5〜15nm)。
少なくとも外刃17及び/又は内刃小刃26の表裏面26a・26bに、加熱によって脱臭、抗菌作用を発現する熱酸化触媒を抗菌要素とする抗菌剤Aを配設することが好ましい。かかる熱酸化触媒の具体例としては、二酸化マンガン、五酸化バナジウム、四酸化オスミウム、三酸化ビスマス、酸化チタンなどの金属酸化物や、白金、パラジウム又はイリジウムなどの塩化物等が挙げられ、これらの中でも二酸化マンガンが特に好ましい。二酸化マンガンには、Ni、Co、Fe、Cr、V、Ti、Cu、Zn、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Pt、Irなどの種々の金属やその酸化物などの化合物を複合することができる。
外刃17の表裏面、外刃ホルダー18の内壁面、内刃小刃26の表裏面26a・26b、内刃小刃26の支持体25の表面、髭屑受面などに抗菌剤Aを配設してあると、該抗菌剤の有する抗菌作用により、雑菌の繁殖を抑えることができるので、髭屑やそれに付着の皮脂等が雑菌により酸化・腐敗することに防いで、異臭の発生を抑えることができる。抗菌剤Aの配設箇所を清潔な状態に維持できるので、衛生的でクリーンな電気かみそりが得られる。抗菌剤Aとして、ナノ粒子径の無機抗菌粒子を抗菌成分とするものを用いた場合には、抗菌作用に加えて脱臭作用も期待できる。
図1に示すように、外刃17のカウンターシンク17a内に抗菌剤A(A2)が配設されていると、該抗菌剤A2は内刃16の回転駆動に伴って、内刃小刃26の先端により少しずつ削られる。これにて、カウンターシンク17a内の抗菌剤A2の下端面には、常に新しい抗菌表面が現れるため、抗菌剤A2の抗菌作用が良好に発揮される。削れ落ちた抗菌剤A2は、髭屑とともにヘッド部3の内部空隙内に堆積するので、雑菌との接触機会が多くなり、抗菌効果が格段に向上する。削れ落ちた抗菌剤A2は、内刃16の表面だけでなく、外刃ホルダー18の内面、髭屑受面となる内刃支持台29の上面などにも行き渡るため、これらの箇所に付着・蓄積の髭屑に対しても、抗菌剤A2の抗菌作用が良好に発揮される点でも有利である。抗菌剤Aとして、ナノ粒子径の無機抗菌粒子を抗菌成分とするものを用いた場合には、抗菌作用に加えて脱臭作用も期待できる。
そのうえで抗菌剤A(A2)を多層構造として、各層を異なる色で着色してあると、最上層(図示例では上層49:図1)が現れて来ることにより、外刃17の寿命が来たことを使用者に視認させることができる。つまりここでは、外刃17が使用限界に至ったことを、使用者が容易に認識できるようにするために、各層を異なる色に着色してある。このことは電気かみそりの実用利便性の向上に資する。
図1および図6に示すごとく、胴部25の表面に形成された抗菌剤A(A1)が、内刃小刃26と支持体25とにより形成されるコーナー部がR状となるように形成されていると、抗菌剤A1を配設したことによる抗菌効果に加えて、内刃小刃26の胴部25からの突出基端に係るコーナー部に髭屑が溜まり難くなるため、刷毛等を使っての清掃作業を確実且つ迅速に行うことができる。
抗菌剤Aをナノ粒子径の無機抗菌粒子を抗菌成分とするものとしてあると、該無機抗菌粒子は、長期にわたり良好な抗菌性を発揮するものであるため、外刃や内刃などの髭切断要素やその周辺部品などを長期にわたって衛生的に保つことができる、また、かかる無機抗菌粒子は、先の抗菌作用に加えて、脱臭作用を発揮するものであるため、異臭防止効果も期待できる。この無機抗菌粒子が、物理吸着、化学吸着、中和、およびマスキングとは異なり、触媒作用(酸化反応)により、良好な消臭作用を発現するものであるため、飽和することがなく、脱臭作用が長時間持続する点でも優れている。
外刃17および内刃小刃26は、両者が摺接することにより熱を発する。このため、これら部品、具体的には、外刃17の表裏面や内刃小刃26の表裏面26a・26bなどに、加熱によって脱臭、抗菌作用を発現する熱酸化触媒を抗菌要素とする抗菌剤Aを配設してあると、内刃16の回転駆動時に、熱酸化触媒が活性化され、雑菌類に対する抗菌能が発現される。これにて、外刃17や内刃小刃26などに付着した髭屑や皮脂が雑菌により腐敗されることを防ぐことができるので、異臭の発生を効果的に阻止できる。
図1ないし図5は本発明をロータリー式の電気かみそりに適用した実施例を示す。図2において電気かみそりは、グリップ部を兼ねる卵形の本体部1と、本体部1に連続して上向きに突設されたU字状の支持腕2と、支持腕2で揺動支持されるヘッド部3とを備えている。支持腕2は僅かに後凸状に湾曲しており、これによりヘッド3は、本体部1の垂直中心軸線に対して僅かに傾斜している。
本体部1の内部には、回路基板6と2個の2次電池7とを収容してある。本体部1の前面には化粧パネル8が配置されており、その上下に押しボタン型のスイッチボタン9と、スイッチボタン9がオン操作されたときに点灯する第1表示灯10と、充電時に点灯する第2表示灯11などを配置してある。
図1および図3においてヘッド部3は、ヘッドケース15と、ヘッドケース15に組み込まれる内刃16と、外刃17および外刃ホルダー18と、内刃駆動用のモーター20と、モーター動力を内刃16に伝動するギヤ機構21を含む。
ヘッドケース15は、前後に分割される半円筒状の前ハーフ15aおよび後ハーフ15bを蓋合わせ状に結合してなる(図1参照)。ヘッドケース15の下面両側に左右一対の支持脚22を突設してあり、これら支持脚22はフロートばね23を介して支持脚22で支持することにより、ヘッド部3を左右傾動あるいは左右同時昇降可能に浮動支持できる(図3参照)。
図1、図3および図5に示すように、内刃16は、シリンダー状の胴部(支持体)25の外周面に、複数本のスパイラル状の内刃小刃26を備えるものであり、胴部25の左右両端に設けられた回転軸27が内刃支持台29で回転自在に軸支されている。胴部25はプラスチックからなり、内刃小刃26はステンレスなどの金属を素材とする。外刃17は、ニッケル−コバルトなどを素材として網状に形成されており、後述するように外刃ホルダー18によってアーチ状に保形して支持される。内刃小刃26の先端に接する外刃17の裏面には、内刃小刃26の回転摺動に伴う摺動負荷の軽減化を図ることを目的として、カウンターシンク17aが凹み形成されている。モーター20は前後周面が平坦に形成してあり、その一側に出力軸30を有し、他側から給電リード31が導出されている。この電気かみそりでは、先のスイッチボタン9を一度プッシュ操作すると、2次電池7からモーター20に給電リード31を介して電力が供給されてモーター20が駆動され、ギヤ機構21を介して内刃16が回転駆動される。さらにもう一度スイッチボタン9をプッシュ操作すると、モーター20の駆動が停止し、内刃16の回転駆動も停止されるようになっている。
ヘッド部3を水洗い可能とするために、モーター20をハウジング32内に収容して密封状に封止する。図3および図4においてハウジング32は、左右に分割される第1・第2の両ケース33・35と、両ケース33・35を分離可能に係合するクリップ36などで構成する。第1ケース33はモーター20の全体を収容できる有底筒状に形成してあり、第2ケース35は第1ケース33の開口を塞ぐ浅い皿形状に形成してある。クリップ36は、ばね板材を素材とするコ字状のプレス成形品であり、両ケース33・35の対向周面を同時に挟持して、両ケース33・35を分離不能に固定する。
第1ケース33の側端上面には、先の内刃支持台29を支持する内刃ブラケット37が一体に形成されている。第2ケース35の上面にも、同様の内刃ブラケット39を一体に形成し、これら内刃ブラケット37・39に内刃支持台29を橋絡状に載置し、図3に示すように内刃支持台29の底枠部分をビス40で締結することにより、内刃支持台29をハウジング32と一体化できる。
モーター20は、その出力軸30が側端壁から突出する状態で第1ケース33内に組み込まれ、出力軸30と第1ケース33の開口部分との間が第1パッキン41でシールされている(図3参照)。第1ケース33と第2ケース35の接合部分は、第2パッキン42でシールされている。両パッキン41・42はそれぞれ成形パッキンからなる。
上記のようにモーター20が収容されたハウジング33を、図1に示すように前ハーフ15aと後ハーフ15bとで前後に挟み、両ハーフ15a・15bの接合縁を互いに係合し、さらに上側接合面の左右を一対のビス43(図3参照)で締結することにより、ハウジング33をヘッドケース15と一体化できる。図3において給電リード31は第2ケース35の側端壁に開口した上下一対のリード穴からハウジング33の外へ導出され、支持客22を介して本体部1へと配線される。
ギヤ機構21は、平歯車群からなるギヤトレインで構成してあり、出力軸30の回転動力を、内刃16に固定した終段ギヤ45に減速した状態で伝動する。
ヘッドケース15に装着の外刃ホルダー18をロック保持するために、ヘッドケース15の側壁の内面にはロック解除ボタン46を配置し、同ボタン46を圧縮コイル形のばね47でロック付勢している。ばね47の付勢力に抗してロック解除ボタン46を押し込み操作すると、ロック解除ボタン46に設けたロック爪46aと、外刃ホルダー18に設けたロック凹部18aとの係合状態が解除されるので、外刃ホルダー18とヘッドケース15から取り外すことができる。
本実施形態は上記構造の電気かみそりにおいて、図5に示すごとく、髭屑が付着しやすい内刃小刃26の表面26aの先端部を除く全面(図示例では、回転軸27まわりに反時計方向に回転する内刃小刃26の切断面となる左側面)、内刃小刃26の裏面26b(右側面)の全面、および胴部25の外周面の全体に抗菌剤A1(A)を配設した。胴部25の表面に係る抗菌剤A1は、各内刃小刃26に近づくに従って漸次肉厚寸法が大きくなるようなR状とした。つまり、内刃小刃26と胴部25とにより形成されるコーナー部がR状となるように、抗菌剤A1を形成した。
抗菌剤A1は、ナノ粒子径の無機抗菌粒子を抗菌成分とする。この無機抗菌粒子は、酸化チタンや酸化アルミナをベースに、銀を活性成分として担持したものであり、5〜15nmの平均粒子径を有する。ここでは、溶解したバインダー樹脂中に、ナノ粒子抗菌剤(ATOMYBALL:触媒化成工業株式会社)の微粉末を混合して処理原液を形成し、この処理原液に内刃16を含浸させたのち、バインダー樹脂を固化することにより、内刃16の表面に抗菌剤A1を薄膜状に形成した。このとき、内刃小刃26の側面に沿うように処理原液が付着するため、胴部25の表面には、各内刃小刃26に近づくに従って漸次肉厚寸法が大きくなるようなR状に抗菌剤A1を形成することができた。内刃小刃26の表面26aに形成された抗菌剤A1は、その先端部のみを研磨処理により除去した。尤も処理原液への含浸に先立って内刃小刃26の表面26aの先端部にマスキングしておき、バインダー樹脂の固化後に、マスクごと抗菌剤A1を除去してもよい。内刃小刃26の表裏面26a・26bや胴部25の表面に対して、処理原液を吹き付け塗装することにより、抗菌剤A1を形成してもよい。
このように、髭屑が付着・堆積しやすい内刃小刃26の表裏面26a・26bおよび胴部25の外周面の全体に抗菌剤A1を配設してあると、雑菌の繁殖を効果的に防ぐことができるので、内刃16を長期にわたって清潔な状態に維持することができる。臭い成分が抗菌剤A1と接触することによる消臭効果も期待できる。胴部25の表面に形成された抗菌剤A1が、内刃小刃26と胴部25とにより形成されるコーナー部がR状となるように形成されていると、内刃小刃26の胴部25からの突出基端に係るコーナー部に髭屑が溜まり難く、刷毛等を使っての清掃作業を確実且つ迅速に行うことができる。
さらに本実施形態においては、外刃17の内刃小刃26と接する裏面に凹み形成されたカウンターシンク17a内に抗菌剤A2(A)を上下二層状に配設した。各層49・50を構成する抗菌剤A2は、先の内刃小刃26の裏面26b等に形成した抗菌剤A1と略同様である。すなわち、酸化チタンや酸化アルミナをベースに、銀を活性成分として担持した5〜15nmの平均粒子径を有する無機抗菌粒子(ATOMYBALL:触媒化成工業株式会社)を、溶解したバインダー樹脂中に混合して処理原液を形成する。ここでは、顔料等を混合することにより、各層49・50を構成するバインダー樹脂を互いに異なる色に着色した。かかる抗菌剤A2は、カウンターシンク17aの開口側が上方に向くような姿勢状態に外刃17を床面等の上に載置したうえで、上層49側の抗菌剤A2となる処理原液を吹き付け塗装し、次いで該上層49上に下層50側の抗菌剤A2となる処理原液を吹き付け塗装することにより形成した。外刃17の裏面のカウンターシンク17a以外の箇所に形成された抗菌剤A2はそのまま残した。尤も、当該部位に形成された抗菌剤A2は、内刃16の回転駆動に伴って、内刃小刃26の先端によって削られる(図1参照)。
外刃17のカウンターシンク17a内に配設された抗菌剤A2は、内刃16の回転駆動に伴って、内刃小刃26の先端により少しずつ削られる。これにて、カウンターシンク17a内の抗菌剤A2の下端面には、常に新しい抗菌表面が現れるため、抗菌剤A2の抗菌作用や消臭作用が良好に発揮される。削れ落ちた抗菌剤A2は、髭屑とともにヘッド部3の内部空隙内に堆積するので、雑菌や臭い成分との接触機会が多くなり、抗菌・脱臭効果が格段に向上する。削れ落ちた抗菌剤A2は、内刃16の表面だけでなく、外刃ホルダー18の内面、髭屑受面となる内刃支持台29の上面などにも行き渡るため、これらの箇所に付着・蓄積の髭屑に対しても、抗菌剤A2の抗菌作用や脱臭作用が発揮される点でも有利である。以上のように、内刃16の表面や外刃17のカウンターシンク17aに抗菌剤A1・A2を配設してあると、内刃16を長期にわたって清潔な状態に維持することができる。
抗菌剤A2を2層構造として、各層49・50を異なる色で着色してあると、上層49が現れてきたときに外刃17の寿命が来たことを使用者に視認させることができる。このことは、電気かみそりの実用利便性の向上に資する。尤も、三層以上に抗菌剤A2を形成してもよく、要は最上層の下端面の位置が、外刃17の使用限界となる厚み寸法位置に設定されていて、該最上層が現れたときに、外刃17の寿命が来たことを使用者が認識できればよい。
図6に本発明を往復摺動式の内刃16を切断要素とする電気かみそりに適用した例を示す。そこでは、内刃小刃26の先端部を除いて、表裏面の両方に抗菌剤A1を配設した。内刃小刃26を埋設状に支持する支持体51の上面には、内刃小刃26と支持体25とにより形成されるコーナー部がR状となるように抗菌剤A1を形成した。なお、内刃小刃26はステンレスなどの金属からなり、支持体51はプラスチックからなる。このように、髭屑が付着・堆積しやすい内刃小刃26の表裏面26a・26bおよび支持体51の上面に抗菌剤A1を配設してあると、髭屑を抗菌剤A1と接触させて、雑菌の繁殖や髭屑の酸化・腐敗などを効果的に防ぐことができるので、内刃16を長期にわたって清潔な状態に維持することができる。臭い成分が抗菌剤A1と接触することによる消臭効果も期待できる。コーナー部がR状となるように抗菌剤A1を形成してあると、該コーナー部に髭屑が溜まり難く、刷毛等を使っての清掃作業を確実且つ迅速に行うことができる。
上記実施形態においては、外刃17の裏面、内刃小刃26の裏面26b、および内刃小刃26の支持体25の表面などに、抗菌剤Aを配設した例を示したが、抗菌剤Aの配設箇所にこれに限られず、外刃ホルダー18の内壁面や髭屑受面などに抗菌剤Aを配設することができる。
外刃17の表裏面や内刃小刃26の表裏面26a・26bなどに、加熱によって脱臭、抗菌作用を発現する熱酸化触媒を抗菌要素とする抗菌剤Aを配設することができる。これによれば、内刃16の回転駆動時に、内刃小刃26が外刃17摺接することによる発熱により、熱酸化触媒が活性化され、雑菌類に対する抗菌能が発現される。したがって、外刃17や内刃小刃26などに付着した髭屑や皮脂が雑菌により腐敗されることを防ぐことができるので、異臭の発生を効果的に阻止できる。
上記実施形態においては、内刃小刃26と支持体25とにより形成されるコーナー部がR状となるように、抗菌剤A1を形成しているが(図5および図6参照)、支持体25自身のインサート成形時に、当該コーナー部がR状となるように支持体25を成形したうえで、その表面に抗菌剤A1を形成してもよい。このように内刃小刃26と胴部25とにより形成されるコーナー部がR状となるように形成されていると、内刃小刃26の胴部25からの突出基端に係るコーナー部に髭屑が溜まり難く、刷毛等を使っての清掃作業を確実且つ迅速に行うことができる。
なお、抗菌剤Aとしては、銀イオン、銅イオン、亜鉛イオンなどの抗菌作用を有する金属イオンをイオン交換によって担持したゼオライト微粒子を樹脂に混入して形成するものであってもよい。上記のゼオライトに替えて、1〜4μm程度の粒径を有する例えば銀、銅、亜鉛、カドミウム、水銀、スズ、ビスマス、クロムなどの金属微粒子を樹脂に混入して形成するものであってもよい。
ヘッド部の縦断側面図である。 電気バリカンの正面図である。 ヘッド部の縦断正面図である。 ヘッド部の縦断側面図である。 ロータリー内刃の縦断側面図である。 往復摺動式の内刃の正面図である。
符号の説明
16 内刃
17 外刃
17a カウンターシンク
18 外刃ホルダー
25 支持体(胴部)
26 内刃小刃
26a 内刃小刃の表面
26b 内刃小刃の裏面
A・A1・A2 抗菌剤

Claims (6)

  1. 外刃(17)の表面、外刃(17)の裏面、外刃ホルダー(18)の内壁面、内刃小刃(26)の表面(26a)、内刃小刃(26)の裏面(26b)、内刃小刃(26)の支持体(25)の表面、髭屑受面の少なくとも一箇所に抗菌剤(A)を配設したことを特徴とする電気かみそり。
  2. 内刃小刃(26)と、内刃小刃(26)の先端に摺接する外刃(17)とを髭切断要素とする電気かみそりであって、
    外刃(17)の内刃小刃(26)と接する裏面には、カウンターシンク(17a)が凹み形成されており、このカウンターシンク(17a)内に抗菌剤(A)が配設されていることを特徴とする電気かみそり。
  3. カウンターシンク(17a)内には、抗菌剤が外刃(17)の厚み方向に多層状に形成されており、
    各層が異なる色に着色されている請求項2記載の電気かみそり。
  4. 支持体(25)に埋設状に保持される多数本の内刃小刃(26)と、内刃小刃(26)の先端に摺接する外刃(17)とを髭切断要素とする電気かみそりであって、
    支持体(25)の表面には、抗菌剤(A)が配設されており、
    内刃小刃(26)と支持体(25)とにより形成されるコーナー部に係る抗菌剤(A)がR状に形成されていることを特徴とする電気かみそり。
  5. 前記抗菌剤(A)が、ナノ粒子径の無機抗菌粒子を抗菌成分とするものである請求項1ないし4のいずれかに記載の電気かみそり。
  6. 少なくとも外刃(17)及び/又は内刃小刃(26)の表裏面(26a・26b)に抗菌剤(A)が設けられており、
    この抗菌剤(A)が、加熱によって脱臭、抗菌作用を発現する熱酸化触媒である請求項1ないし5のいずれかに記載の電気かみそり。
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