JP2008079907A - 消臭装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡便な構成により、高効率で光触媒反応による消臭処理を行うことができるとともに、使用者が高い消臭効果感を得ることができる消臭装置を提供する。
【解決手段】少なくとも光触媒を含有する消臭体2と、該消臭体2に対して光を照射する光源3と、消臭体2、及び光源3が内部に備えられているとともに、蛍光染料が混練された樹脂材料からなる筐体4とを有している。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも光触媒を含有する消臭体2と、該消臭体2に対して光を照射する光源3と、消臭体2、及び光源3が内部に備えられているとともに、蛍光染料が混練された樹脂材料からなる筐体4とを有している。
【選択図】図1
Description
本発明は、光触媒による酸化、分解作用を利用して、悪臭物質を含む空気を消臭するための消臭装置に関する。
近年、衛生意識の高まりや気密性の高い住宅の普及等によって、消費者の悪臭に対する意識が高くなり、また、悪臭に対する敏感さがより一層高まる傾向にある。
従来、一般に知られている消臭剤としては、活性炭等の吸着剤、或いは植物抽出物等の化学消臭剤を用いたものが挙げられる。しかしながら、これらの消臭剤は、空気中に存在する悪臭物質の量と、吸着する吸着剤の細孔数や反応量とが平衡となるまでは消臭効果を示すものの、近年問題となっている微弱な悪臭、つまり悪臭成分分子の空気中濃度が低い場合には消臭効果を発揮することができないという問題があった。
従来、一般に知られている消臭剤としては、活性炭等の吸着剤、或いは植物抽出物等の化学消臭剤を用いたものが挙げられる。しかしながら、これらの消臭剤は、空気中に存在する悪臭物質の量と、吸着する吸着剤の細孔数や反応量とが平衡となるまでは消臭効果を示すものの、近年問題となっている微弱な悪臭、つまり悪臭成分分子の空気中濃度が低い場合には消臭効果を発揮することができないという問題があった。
また、上述のような消臭剤を用いた消臭方法の他、芳香剤等の各種香料によるマスキング作用を用いた消臭方法があるが、この方法では使用開始から時間が経つにつれて香りが弱まり、消臭効果が低下するという問題があった。また、このような芳香剤等を用いた消臭方法では、香料及び該香料を溶解する溶媒等の化学物質が住居内等に拡散するため、健康への影響が懸念される等の問題がある。
上述のような、吸着剤や化学消臭剤、或いは芳香剤等を用いたマスキング作用による消臭方法が抱える問題を解決するため、近年、光触媒による悪臭成分の酸化分解反応を利用した消臭装置が用いられるようになっている。このような光触媒は、光を照射することによって酸化分解反応を繰り返して行なうことが可能なことから、消臭効果を長期間持続できるという優れた特性を有している。
しかしながら、光触媒による酸化分解反応には、一般に紫外線(UV)の照射が必要であるため、消臭装置を使用できる場所が、自然光に含まれる紫外線を利用することができる窓際や自動車内等、日中の自然光の取り入れが可能な場所に限られてしまうという問題があった。このような問題を解決し、消臭する場所を限定せず、自然光の取り入れが困難な暗所や夜間等であっても光触媒による消臭作用を得るため、紫外線ランプやLED等の紫外線光源が備えられた消臭装置が提案されている。(例えば、特許文献1)。
特開2003−42489号公報
特許文献1に記載の消臭装置では、不透明性の筐体を用い、内部の紫外線光源から出射される紫外線の外部への漏洩を防止する構成であるので、特に視覚的な面において、消臭装置が作動しているという感覚を使用者が得られにくいため、消臭効果感が低いという問題がある。
また、紫外線は、発光波長が可視光波長では無く、肉眼で確認することが困難であるため、特許文献1に記載の消臭装置において、例えば、筐体に透明性の材料を用いた場合であっても、視覚的な作動感覚や消臭効果感が得られない。
また、紫外線は、発光波長が可視光波長では無く、肉眼で確認することが困難であるため、特許文献1に記載の消臭装置において、例えば、筐体に透明性の材料を用いた場合であっても、視覚的な作動感覚や消臭効果感が得られない。
また、紫外線は、一般に肉眼に対して有害であるので、例えば、特許文献1の消臭装置において、筐体に透明の材料を用いるか、或いは内部を開放する構成とした場合、紫外線が消臭装置から漏洩し、使用者が気付かぬ間に長時間に渡って紫外線の照射を受ける虞がある。このような場合には、例えば角膜の炎症や皮膚の日焼け等、身体への悪影響が生じる可能性が大きいという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、簡便な構成により、高効率で光触媒反応による消臭処理を行うことができるとともに、使用者が高い消臭効果感を得ることができる消臭装置を提供することを目的とする。
本発明者等が、上記課題を解決するために鋭意検討したところ、光触媒を含有する消臭体に対して紫外線を照射して光触媒を活性化させ、光触媒反応によって消臭処理を行う場合に、前記消臭体並びに紫外線の光源が収容された筐体に蛍光染料が混練された樹脂材料を用いることにより、不可視波長である紫外線を可視波長の光として筐体外に照射する作用が得られ、特に視覚的な面での使用者の消臭効果感を高めることができることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、少なくとも光触媒を含有する消臭体と、該消臭体に対して光を照射する光源と、前記消臭体及び前記光源が内部に備えられているとともに、蛍光染料が混練された樹脂材料からなる筐体とを有していることを特徴とする。
また、本発明の消臭装置は、前記消臭体に含有される光触媒がアルミノ珪酸塩(ゼオライト)に担持されている構成とすることができる。
また、本発明の消臭装置は、前記光触媒が、200〜400nmの範囲の波長を有する光によって活性化するものとして構成することができる。
また、本発明の消臭装置は、前記光触媒が酸化チタンからなる構成とすることができる。
また、本発明の消臭装置は、前記光源の発光波長が、400nm以下の紫外線帯域を含む構成とすることができる。
また、本発明の消臭装置は、前記光触媒が、200〜400nmの範囲の波長を有する光によって活性化するものとして構成することができる。
また、本発明の消臭装置は、前記光触媒が酸化チタンからなる構成とすることができる。
また、本発明の消臭装置は、前記光源の発光波長が、400nm以下の紫外線帯域を含む構成とすることができる。
また、本発明の消臭装置は、前記蛍光染料が、下記一般式(1)で表されるビフェニル型蛍光染料及び/又は下記一般式(2)で表されるスチルベン型蛍光染料からなる構成とすることができる。
また、本発明の消臭装置は、前記筐体が、さらに、蛍光増白剤が1〜2000ppm、より好ましくは50〜300ppmの範囲で配合された樹脂材料からなる構成とすることができる。
また、本発明の消臭装置は、前記筐体の内部に、前記消臭体に向けて送風するファンが備えられた構成とすることができる。
また、本発明の消臭装置は、前記筐体の底部に防振体が備えられた構成とすることができる。
また、本発明の消臭装置は、前記筐体の内部に、前記消臭体に向けて送風するファンが備えられた構成とすることができる。
また、本発明の消臭装置は、前記筐体の底部に防振体が備えられた構成とすることができる。
本発明の消臭装置によれば、上記構成により、光源から出射される紫外線が、光触媒を含有する消臭体に照射され、光触媒が活性化された状態で消臭処理が行われるとともに、前記光源から出射される不可視光の紫外線が、筐体に混練された蛍光染料を励起して可視光が発せられ、この可視光が筐体外部、即ち消臭装置外部へ向けて出射される。
これにより、高効率で光触媒反応による消臭処理を行うことができるとともに、使用者が高い消臭効果感を得ることができ、消臭性能に優れた消臭装置を、簡便で安価な構成で実現することができる。
これにより、高効率で光触媒反応による消臭処理を行うことができるとともに、使用者が高い消臭効果感を得ることができ、消臭性能に優れた消臭装置を、簡便で安価な構成で実現することができる。
以下、本発明に係る消臭装置の実施の形態について、図1〜3を適宜参照しながら説明する。
本実施形態の消臭装置1は、図1に示すように、少なくとも光触媒を含有する消臭体2と、該消臭体2に対して光を照射する光源3と、消臭体2及び光源3が内部に備えられているとともに、蛍光染料が混練された樹脂材料からなる筐体4とを有し、概略構成されている。
また、図1に示す例の消臭装置1は、筐体4内部にファン5が備えられているとともに、該ファン5及び光源3に対して駆動電流を供給するための電源7が備えられている。
本実施形態の消臭装置1は、例えば、机上やタンス上等、室内の任意の場所に設置して消臭処理を行うものであり、図2の斜視図に示す例では、略直方体のコンパクトな形状に構成されている。
本実施形態の消臭装置1は、図1に示すように、少なくとも光触媒を含有する消臭体2と、該消臭体2に対して光を照射する光源3と、消臭体2及び光源3が内部に備えられているとともに、蛍光染料が混練された樹脂材料からなる筐体4とを有し、概略構成されている。
また、図1に示す例の消臭装置1は、筐体4内部にファン5が備えられているとともに、該ファン5及び光源3に対して駆動電流を供給するための電源7が備えられている。
本実施形態の消臭装置1は、例えば、机上やタンス上等、室内の任意の場所に設置して消臭処理を行うものであり、図2の斜視図に示す例では、略直方体のコンパクトな形状に構成されている。
消臭体2は、上述したように少なくとも光触媒を含有し、図3に示す例では、光触媒が含有された光触媒層2aが平板状の担持体2bに担持されてなる。
また、消臭体2は、図1に示すように、詳細を後述する筐体4の内部に、該筐体4の天板4aから吊り下げられるように取り付けられる。この際、消臭体2を、例えば図示略のカートリッジ枠体等を用いて天板4aに固定する方法とすることができる。
また、消臭体2は、図1に示すように、詳細を後述する筐体4の内部に、該筐体4の天板4aから吊り下げられるように取り付けられる。この際、消臭体2を、例えば図示略のカートリッジ枠体等を用いて天板4aに固定する方法とすることができる。
一般に、消臭処理に用いられる光触媒としては、Se、Ge、Si、Ti、Zn、Cu、Al、Sn、Ga、In、P、As、Sb、C、Cd、S、Te、Ni、Fe、Co、Ag、Mo、Sr、W、Cr、Ba、及びPb等の酸化物であるとともに、水に不溶なものが挙げられる。本実施形態では、消臭体2の光触媒層2aに用いる光触媒として、触媒活性の程度から、酸化チタン、酸化亜鉛、及び酸化タングステンから選ばれる少なくとも1種からなる構成とすることができる。
また、本実施形態では、消臭体2の光触媒層2aに含有される光触媒として、200〜400nmの範囲の波長を有する紫外線光によって活性化されるものを用いることが好ましい。このため、上述の光触媒の内、上記範囲の波長を有する紫外線光が照射された場合に高効率で活性化し、光触媒反応による高い消臭作用を得ることが可能な酸化チタンを用いることが特に好ましい。
また、本実施形態では、消臭体2の光触媒層2aに含有される光触媒として、200〜400nmの範囲の波長を有する紫外線光によって活性化されるものを用いることが好ましい。このため、上述の光触媒の内、上記範囲の波長を有する紫外線光が照射された場合に高効率で活性化し、光触媒反応による高い消臭作用を得ることが可能な酸化チタンを用いることが特に好ましい。
光触媒の微粒子の一次粒子径は0.001〜0.3μmの範囲であることが好ましく、0.003〜0.2μmの範囲であることがより好ましい。光触媒の微粒子の一次粒子径が0.3μmを超えると、光触媒としての機能が発揮できなくなる虞がある。
光触媒は、紫外線が照射されることにより、その表面で電子と正孔とが分離し、この正孔が、周囲の水、酸素等から強力な酸化作用を有する活性酸素を生成させる。そして、この活性酸素が、悪臭成分等の有機物を酸化分解する作用を有する。
光触媒は、紫外線が照射されることにより、その表面で電子と正孔とが分離し、この正孔が、周囲の水、酸素等から強力な酸化作用を有する活性酸素を生成させる。そして、この活性酸素が、悪臭成分等の有機物を酸化分解する作用を有する。
また、消臭体2は、アルミノ珪酸塩(ゼオライト)や活性炭等、多孔質で悪臭成分分子を吸着する機構を有する物質、及び、酸化チタンや酸化亜鉛、酸化タングステン等の、光触媒能によって悪臭成分分子を分解する機構をもつ物質の、それぞれ両方の機構並びに作用を有したものであることが好ましい。
この場合、光触媒層2aは、例えば、アルミノ珪酸塩(ゼオライト)粒子に光触媒の微粒子を含有させた粒子を高分子固体に含有させた構成とすることができ、これを担持体2bに担持させることができる。光触媒をアルミノ珪酸塩粒子に含有させて用いる場合、アルミノ珪酸塩は、鎖状、網状等の何れの構造を有していても構わないが、層状構造を有し、この層状構造の層間に光触媒微粒子が担持されていることが好ましい。具体的には、アルミノ珪酸塩として、いわゆるフィロ珪酸塩構造を有する層状アルミノ珪酸塩(アルミニウム含有フィロ珪酸塩)を用いることが好ましく、フィロ珪酸塩構造を有する層に八面体構造金属酸化物層が積層されてなる複合化アルミノ珪酸塩(アルミニウム含有複合フィロ珪酸塩)を用いることがより好ましい。
上述のアルミニウム含有複合フィロ珪酸塩は、基本構造として、SiO4を基本とする四面体構造層と、MO6(Mは亜鉛、銅、銀、コバルト、ニッケル、鉄、チタン、バリウム、スズ及びジルコニウムの群から選ばれる少なくとも一種の金属:以下同様)を基本とする八面体構造層とが、酸素原子を共有する形で積層された粘土鉱物型の二層構造を有している。なお、このアルミニウム含有複合フィロ珪酸塩は、通常、四面体構造層SiO4の一部のSiがAlにより置換されてなり、八面体構造層MO6の一部のAlによって置換される。アルミノ珪酸塩が層状構造を有することにより、層状アルミノ珪酸塩が積層して形成される層間に、光触媒の微粒子が安定して担持され得る。
なお、アルミノ珪酸塩粒子に光触媒の微粒子を含有させる場合、アルミノ珪酸塩が、実質的に、SiO2:5〜80%(mol%:以下同様)、MOn/2:5〜65%(Mの元素は上記同様)、及びAl2O3:1〜60%の組成を含有することが好ましく、SiO2:10〜70%、MOn/2:10〜60%、及びAl2O3:1〜50%の組成を含有することがより好ましい。なお、化学式中のMについては、上述したように、亜鉛、銅、銀、コバルト、ニッケル、鉄、チタン、バリウム、スズ、及びジルコニウムの群から選ばれる少なくとも一種の金属であるが、これらの中でも亜鉛が好ましい。
また、前記アルミノ珪酸塩は、白色或いは単色の粉体として得られ、上記組成物比に相当する量の水溶性珪酸塩、水溶性金属塩、更に水溶性アルミニウム塩、及び/又は、水溶性アルミン酸塩を、水の存在下で反応させ、更に必要に応じて、得られる沈殿を、水の存在下で加熱することにより製造される。前記アルミノ珪酸塩の粉体の粒子径は0.01〜30μmが好ましく、0.03〜10μmがより好ましく、0.05〜5μmであることが最も好ましい。前記アルミノ珪酸塩の粉体の粒子径が0.01μm未満だと、粒子が細かすぎるため、実用上、粉体を取り扱う際のハンドリング性に問題がある。また、アルミノ珪酸塩の粉体の粒子径が30μmを超えると、フィルムや塗料等に加工した際に粒子によるブツが発生し、外観を損なう虞がある。
本実施形態では、前記アルミノ珪酸塩粒子を、例えば、アルミノ珪酸塩と水からなる懸濁液から製造することができ、必要に応じて、さらに界面活性剤を配合しても良い。このような懸濁液中の各成分の混合比は、水:アルミノ珪酸塩=100:1〜1:3であることが好ましく(さらに好ましくは、水:アルミノ珪酸塩=100:1〜1:1)、アルミノ珪酸塩:界面活性剤=100:0〜1:10であることが好ましい(さらに好ましくは、アルミノ珪酸塩:界面活性剤=100:0〜1:3)。また、懸濁液のpHは、特に制限はないが、効率よく光触媒を担持させるため、必要に応じて、アンモニア水や塩酸等を添加することによってpHを調整しても構わない。
本実施形態では、上述のような懸濁液を攪拌しながら光触媒微粒子を添加するで、光触媒微粒子が含有されたアルミノ珪酸塩粒子が得られる。この際、添加する光触媒の微粒子の状態は、微粉状であってもスラリー状であってもよい。光触媒の微粒子の添加量は、添加後に得られる、光触媒微粒子を含有したアルミノ珪酸塩粒子中の光触媒微粒子含有率が0.01〜70質量%、好ましくは0.02〜50質量%、さらに好ましくは0.1〜50質量%、特に好ましくは0.2〜30質量%に相当する量である。光触媒の微粒子の含有率が0.01質量%未満だと、光触媒本来の性能が充分に発現されない。一方、光触媒の微粒子の含有率が70質量%超となると、光触媒の性能は発現されるものの、アルミノ珪酸塩中に含有されない余剰の光触媒が生じ、この余剰の光触媒が樹脂等と複合化することにより、紫外線を照射した際に樹脂等を劣化させる虞がある。
上述のような、懸濁液と、微粉状、スラリー状等の形態を有する光触媒の微粒子との混合は、一般的には常温、常圧の条件下で行われるが、必要に応じて、加圧下や減圧下、または加熱下や冷却下で実施してもよい。混合時間としては、特に制限はないが、30分程度の混合時間で充分である。
上述のようにして得られる、光触媒の微粒子を含有したアルミノ珪酸塩は、遠心分離や濾過等の固体分離操作によって分離、回収することができる。このようにして回収された粒子は、そのまま乾燥して製品とすることができ、また、水やアルコール等の洗浄液で1回から数回洗浄した後、乾燥処理や加熱処理を実施してから製品とすることもできる。
上述のようにして得られる、光触媒の微粒子を含有したアルミノ珪酸塩は、遠心分離や濾過等の固体分離操作によって分離、回収することができる。このようにして回収された粒子は、そのまま乾燥して製品とすることができ、また、水やアルコール等の洗浄液で1回から数回洗浄した後、乾燥処理や加熱処理を実施してから製品とすることもできる。
また、界面活性剤については、上述したように、光触媒をアルミノ珪酸塩粒子に含有させる際に使用しても、或いは使用しなくても、どちらでも良いが、効率良く含有させるためには界面活性剤を使用することが好ましい。この場合に用いる界面活性剤としては、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤等を用いることができ、特に制限はないが、カチオン界面活性剤を用いるが好ましく、下記一般式(3)で表されるカチオン界面活性剤を用いることがより好ましい。
ただし、一般式(3)中、X−はハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、または有機酸陰イオンであり、R1は、炭素数8〜22の直鎖状もしくは分岐鎖状の飽和または不飽和脂肪族炭化水素基であり、R2、R3およびR4は、それぞれ、R1、メチル基、エチル基または下記一般式(4)で表される有機基である。なお、R2〜R4は、それぞれの基が同一であっても異なっていてもよい。
ただし、一般式(4)中、mは1〜5の整数であり、Yは水素またはメチル基である。
用いることができる界面活性剤として、さらに具体的には、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ミリストイルトリメチルアンモニウムクロライド、パルミチルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オレイルトリメチルアンモニウムクロライド、エルシルトリメチルアンモニウムクロライド、ポリオキシエチレンミリストイルアンモニウムクロライド、ポリオキシエチレンパルミチルアンモニウムクロライド、ポリオキシエチレンオレイルアンモニウムクロライド、ポリオキシエチレンステアリルアンモニウムクロライド等が挙げられる。これらの界面活性剤は、2種以上を混合して用いても良いし、また、水溶液或いはアルコール溶液として用いても良い。
用いることができる界面活性剤として、さらに具体的には、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ミリストイルトリメチルアンモニウムクロライド、パルミチルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オレイルトリメチルアンモニウムクロライド、エルシルトリメチルアンモニウムクロライド、ポリオキシエチレンミリストイルアンモニウムクロライド、ポリオキシエチレンパルミチルアンモニウムクロライド、ポリオキシエチレンオレイルアンモニウムクロライド、ポリオキシエチレンステアリルアンモニウムクロライド等が挙げられる。これらの界面活性剤は、2種以上を混合して用いても良いし、また、水溶液或いはアルコール溶液として用いても良い。
そして、本実施形態の消臭体2に用いられる光触媒層2aは、上述のような光触媒の微粒子が含有されたアルミノ珪酸塩粒子を、樹脂、繊維、紙、不織布、塗膜(塗料)等の高分子固体中に含ませることにより構成することができる。本実施形態の光触媒層2aは、上記高分子固体の中でも、光触媒の微粒子が含有されたアルミノ珪酸塩粒子を、樹脂フィルム等の樹脂、不織布、紙、塗料に含ませた構成とすることが好ましい。
光触媒の微粒子が含有されたアルミノ珪酸塩粒子を樹脂に含有させる場合、樹脂としては、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、MS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等を用いることができる。この際の、光触媒の微粒子が含有されたアルミノ珪酸塩粒子の添加量としては、上記樹脂に対して0.1〜30質量%の範囲で添加することが好ましく、さらに好ましくは1〜25質量%の範囲である。
樹脂に、光触媒の微粒子が含有されたアルミノ珪酸塩粒子を含有させる方法としては、特に限定されないが、例えば、樹脂として樹脂フィルムを用いる場合には、以下に説明するような方法で行なうことができる。この場合、まず、樹脂と、光触媒の微粒子が含有されたアルミノ珪酸塩粒子とを混合し、2軸同方向押出機等を用いて混練することにより、コンパウンドを作製する。そして、インフレーション装置などを用いて、上述のコンパウンドを、適当な厚さを有するフィルムに加工することにより、光触媒層として得ることができる。
樹脂に、光触媒の微粒子が含有されたアルミノ珪酸塩粒子を含有させる方法としては、特に限定されないが、例えば、樹脂として樹脂フィルムを用いる場合には、以下に説明するような方法で行なうことができる。この場合、まず、樹脂と、光触媒の微粒子が含有されたアルミノ珪酸塩粒子とを混合し、2軸同方向押出機等を用いて混練することにより、コンパウンドを作製する。そして、インフレーション装置などを用いて、上述のコンパウンドを、適当な厚さを有するフィルムに加工することにより、光触媒層として得ることができる。
また、光触媒の微粒子が含有されたアルミノ珪酸塩粒子を不織布に含有させる場合、不織布としては、例えば、レーヨン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル等からなる不織布が挙げられる。また、光触媒の微粒子が含有されたアルミノ珪酸塩粒子を不織布に含有させる際に用いるバインダーとしては、特に限定されないが、アクリル系、ラテックス系のバインダーを用いることができる。
不織布に、光触媒の微粒子が含有されたアルミノ珪酸塩粒子を含有させる方法としては、該光触媒微粒子含有アルミノ珪酸塩粒子と、バインダーと、水とからなる塗布剤に、不織布を浸漬する方法で行なうことができる。この際、前記塗布剤のバインダー及び光触媒微粒子含有アルミノ珪酸塩粒子を含む固形分中には、前記光触媒微粒子含有アルミノ珪酸塩粒子が3〜90質量%の範囲で含有されていることが好ましい。
不織布に、光触媒の微粒子が含有されたアルミノ珪酸塩粒子を含有させる方法としては、該光触媒微粒子含有アルミノ珪酸塩粒子と、バインダーと、水とからなる塗布剤に、不織布を浸漬する方法で行なうことができる。この際、前記塗布剤のバインダー及び光触媒微粒子含有アルミノ珪酸塩粒子を含む固形分中には、前記光触媒微粒子含有アルミノ珪酸塩粒子が3〜90質量%の範囲で含有されていることが好ましい。
また、光触媒の微粒子が含有されたアルミノ珪酸塩粒子を紙に含有させる場合、紙としては、例えば、綿、リンター、竹、バガス、葦、わら、こうぞ、針葉樹、広葉樹等から得られる繊維等を用いることができる。
紙に、光触媒の微粒子が含有されたアルミノ珪酸塩粒子を含有させる方法としては、特に限定されないが、以下に説明するような方法で行なうことができる。まず、水に、パルプ、及び光触媒微粒子含有アルミノ珪酸塩粒子を混合する。この際の光触媒微粒子含有アルミノ珪酸塩粒子の割合は、紙に対して1〜40質量%の範囲であることが好ましい。そして、上述の混合スラリーを、スクリーン抄紙機を用いて抄紙した後、ドラム乾燥機を用いて乾燥させることにより、光触媒層として得ることができる。
紙に、光触媒の微粒子が含有されたアルミノ珪酸塩粒子を含有させる方法としては、特に限定されないが、以下に説明するような方法で行なうことができる。まず、水に、パルプ、及び光触媒微粒子含有アルミノ珪酸塩粒子を混合する。この際の光触媒微粒子含有アルミノ珪酸塩粒子の割合は、紙に対して1〜40質量%の範囲であることが好ましい。そして、上述の混合スラリーを、スクリーン抄紙機を用いて抄紙した後、ドラム乾燥機を用いて乾燥させることにより、光触媒層として得ることができる。
本実施形態の消臭体2は、経時変化等による消臭力の低下等が生じた際に、消臭体の交換時期を、使用者の視覚に対して効果的に伝えるため、紫外線或いは化学物質等に曝された時間に応じて色調が変化する色素等によって着色された構成とすることができる。このような色素としては、光や空気中に含まれる化学物質(例えば、二酸化炭素や酸素等)と反応し、その色調を変化させるものであれば、特に限定されない。好ましくは、紫外線、及び/又は、二酸化炭素と反応して色調が変化する色素が挙げられ、紫外線に反応して色調が変化する色素を用いることが特に好ましい。
なお、二酸化炭素によって色調が変化する色素としては、例えば、タイムインジケータ(登録商標:理研香料工業株式会社)が挙げられる。また、紫外線によって色調が変化する色素としては、Kayacyl Pure Blue FGA(登録商標:日本化薬株式会社)が挙げられる。
なお、二酸化炭素によって色調が変化する色素としては、例えば、タイムインジケータ(登録商標:理研香料工業株式会社)が挙げられる。また、紫外線によって色調が変化する色素としては、Kayacyl Pure Blue FGA(登録商標:日本化薬株式会社)が挙げられる。
なお、担持体2bの材質としては、特に限定されず、例えば、紙、不織布、布、樹脂等の内、少なくとも1種以上を含む材料から構成することができる。
このような担持体2bの一面側に、上述の光触媒層2aを塗布、浸透、或いは積層することにより、図3に示すような平板状の消臭体2を形成することができる。
このような担持体2bの一面側に、上述の光触媒層2aを塗布、浸透、或いは積層することにより、図3に示すような平板状の消臭体2を形成することができる。
また、本実施形態の消臭体2は、上述のような光触媒層2aを担持体2bに担持させた構成で説明しているが、これには限定されない。例えば、光触媒粒子をアルミノ珪酸塩粒子に含有させ、この粒子を、さらに紙の解裁パルプ等と混合する方法により、光微粒子が紙(解裁パルプ)に担持された構成としても良い。
光源3は、光触媒を含む消臭体2に光を照射することによって光触媒を活性化させ、光触媒反応による消臭作用の発現に用いられる。
図1に示すように、光源3と消臭体2とは、消臭体2の平面全体に紫外線を含む光が照射されるように適宜間隔をおいて配され、図示例では、詳細を後述する筐体4内において上部に配されている。また、光源3には、後述の電源7によって駆動電流が供給される。
図1に示すように、光源3と消臭体2とは、消臭体2の平面全体に紫外線を含む光が照射されるように適宜間隔をおいて配され、図示例では、詳細を後述する筐体4内において上部に配されている。また、光源3には、後述の電源7によって駆動電流が供給される。
本実施形態で用いられる光源3としては、特に限定されず、消臭体2に含有される光触媒を活性化できる発光波長を有する光源であれば、どんな光源を用いることもできる。また、光源3の発光波長としては、発光波長が短波長、具体的には400nm以下、より好ましくは200〜400nmの範囲の紫外線帯域を含むことが、光触媒を活性化する作用の点で好ましい。このような光源としては、例えば、発光ダイオード(LED)や紫外線ランプ等が挙げられる。
また、光源3として発光ダイオードを用いる場合、さらに具体的には、紫色LED、青色LED、紫外線LED等が挙げられ、紫外線発光量とコストとのバランスから、紫色LEDを用いることが特に好ましい。
また、光源3として発光ダイオードを用いる場合、さらに具体的には、紫色LED、青色LED、紫外線LED等が挙げられ、紫外線発光量とコストとのバランスから、紫色LEDを用いることが特に好ましい。
光源3と消臭体2との設置距離は、上述した光触媒の微粒子を含有するアルミノ珪酸塩粒子のような、多孔質の吸着体と光触媒とからなる粒子を、紙、不織布、布、樹脂の何れかに担持させた形態のものを消臭体2として用いた場合、光源3から照射される紫外線の発光強度と照射面積の大きさから規定される。
ここで説明する設置距離とは、筐体4内において、光源3と消臭体2とを対向させて配置した際の、光源3の先端31と消臭体2の表面との間の直線距離である。消臭体として、光触媒粉体を容器に充填した形態のものを用いた場合の設置距離とは、前記容器の開口部において気相と接触している表面部分と、対向して配置される光源3の先端31との間の距離であり、また、光触媒の微粒子を、紙、不織布等に担持させた形態のものを用いた場合は、紙や不織布等からなる消臭体の光源側の表面部分と、対向して配置される光源3の先端31との間の距離である。
ここで説明する設置距離とは、筐体4内において、光源3と消臭体2とを対向させて配置した際の、光源3の先端31と消臭体2の表面との間の直線距離である。消臭体として、光触媒粉体を容器に充填した形態のものを用いた場合の設置距離とは、前記容器の開口部において気相と接触している表面部分と、対向して配置される光源3の先端31との間の距離であり、また、光触媒の微粒子を、紙、不織布等に担持させた形態のものを用いた場合は、紙や不織布等からなる消臭体の光源側の表面部分と、対向して配置される光源3の先端31との間の距離である。
なお、光源3の発光面には、紫外線を含む出射光の照射角度を調整するためのレンズ等が設けられた構成としても良い。
また、光源3は、詳細を後述する筐体4に対して脱着可能に取り付けられていることがより好ましい。光源3を筐体4に対して脱着可能に構成することにより、例えば、光源の発光出力が、長期に渡る使用等の原因で低下した場合であっても、光源を交換することにより、消臭装置を継続して使用することができる。また、光源を脱着可能に構成する場合には、例えば、光源3を、筐体4内に嵌合可能とされた図示略の保持体に組み付けられた構成としても良いし、接着剤や粘着テープ等を用いて筐体4内に固定された構成としても良い。
また、光源3は、詳細を後述する筐体4に対して脱着可能に取り付けられていることがより好ましい。光源3を筐体4に対して脱着可能に構成することにより、例えば、光源の発光出力が、長期に渡る使用等の原因で低下した場合であっても、光源を交換することにより、消臭装置を継続して使用することができる。また、光源を脱着可能に構成する場合には、例えば、光源3を、筐体4内に嵌合可能とされた図示略の保持体に組み付けられた構成としても良いし、接着剤や粘着テープ等を用いて筐体4内に固定された構成としても良い。
筐体4は、その内部に、上述したような消臭体2及び光源3が備えられ、蛍光染料が混練された樹脂材料からなる筐体であり、図1に示す例では、略直方体に構成されている。また、筐体4内部には、消臭体2及び光源3の他、該筐体4の天板4aから吊り下げられるように取り付けられた消臭体2と向かい合うように、プレフィルタ21が設けられており、消臭体2及びプレフィルタ21の下方にはファン5が配されている。また、図1に示す例では、筐体4の底板4bの下面に防振体6が設けられている。
筐体4の側面4c、4d下部には、外気を取り入れる吸気口42が形成されており、また、吸気口42の位置に重ね合わせるように、筐体4の内部にプレフィルタ22が設けられている。また、筐体4内には、側面4c、4dに設けられた吸気口42よりも上方の位置(図1において上方向)に、筐体4内部の空間を上下に分割するように中板43が設けられており、この中板43には、詳細を後述するファン5が設置されるとともに、吸気口42から取り入れられた外気を筐体4内部の上方に導くためのスリット45が形成されている。
上述のプレフィルタ22は、吸気口42を通じて筐体4内に埃や塵等が侵入するのを防止するものである。これにより、消臭体2の表面に埃等が堆積するのが防止され、光触媒反応を用いた消臭作用が低下したり、多孔質の吸着体の吸着作用が低下するのを抑制することができる。
上述のプレフィルタ22は、吸気口42を通じて筐体4内に埃や塵等が侵入するのを防止するものである。これにより、消臭体2の表面に埃等が堆積するのが防止され、光触媒反応を用いた消臭作用が低下したり、多孔質の吸着体の吸着作用が低下するのを抑制することができる。
筐体4内部の側面には、光源3が、消臭体2に出射光を照射できるように、消臭体2と対向するように取り付けられており、図1に示す例では、平板状の消臭体2の両面の内、光源3と反対側にプレフィルタ21が配されている。
また、筐体4には、消臭装置1を構成する図示略の電源スイッチやパイロットランプ、交流電源に接続するための電源コード等が設けられる。
プレフィルタ21は、フィルタ機能(例えば、埃や塵等を除去する機能)を有していなくても良く、例えば、香料や精油を担持、含浸させた構成とすることによって香気を拡散させたり、除菌成分等の有効成分を担持、含浸させた構成としても良い。
また、筐体4には、消臭装置1を構成する図示略の電源スイッチやパイロットランプ、交流電源に接続するための電源コード等が設けられる。
プレフィルタ21は、フィルタ機能(例えば、埃や塵等を除去する機能)を有していなくても良く、例えば、香料や精油を担持、含浸させた構成とすることによって香気を拡散させたり、除菌成分等の有効成分を担持、含浸させた構成としても良い。
筐体4に用いられる樹脂材料としては、特に限定されないが、例えば、ABS樹脂やPP樹脂等を用いることができる。この内、PP樹脂は耐薬品性が高いことから、筐体4内に、プレフィルタ21等、香料成分等を担持、含浸させたものが収容された構成とした場合に有効である。
本実施形態の筐体4は、蛍光染料が混練された材料からなるので、光源3からの紫外線出射光の内、消臭体2に照射されずに筐体4に直接照射される不可視の紫外線が、筐体4に混練された蛍光染料によって可視光に変換される。これにより、使用者の肉眼には、可視光に変換された光が筐体4全体から出射されるように視認されるので、消臭装置1の動作状態の目視確認が容易になり、また、消臭装置1の視覚的な面での高い作動感が得られる。
また、使用者が、消臭装置1の動作状態を目視確認することが可能になるので、使用者が気付かぬままに紫外線を肉眼で直視するのを避けることが可能となり、ひいては、角膜の炎症等、肉眼に悪影響が及ぶのを防止することが可能となるという、波及的効果がある。
また、使用者が、消臭装置1の動作状態を目視確認することが可能になるので、使用者が気付かぬままに紫外線を肉眼で直視するのを避けることが可能となり、ひいては、角膜の炎症等、肉眼に悪影響が及ぶのを防止することが可能となるという、波及的効果がある。
本実施形態の筐体4をなす樹脂材料に混練される蛍光染料としては、紫外線を可視光に変換することができるとともに、樹脂の白さを強調する増白剤としての効果を有するものであれば、特に限定されない。このような蛍光染料として、一般に、下記一般式(1)で表されるビフェニル型蛍光染料、及び/又は、下記一般式(2)で表されるスチルベン型蛍光染料からなる構成とされていることが好ましい。
樹脂材料に混練される蛍光染料を、上記一般式(1)で表されるビフェニル型蛍光染料、及び/又は、一般式(2)で表されるスチルベン型蛍光染料からなる構成とすることにより、上述したような、紫外線が可視光に変換され、筐体4全体から光が出射するように視認することができるという効果が、より確実に得られる。
また、本実施形態では、蛍光染料を筐体4に混練して用いる構成としているが、これには限定されず、例えば、蛍光染料を混練したプレートやシール等が筐体表面に設置された構成としても良い。また、筐体表面に蛍光増白剤を塗布した構成としても良い。
また、筐体4は必ずしも透明である必要はなく、不透明の材料から構成した場合であっても、紫外線から可視光への変換は可能であるので、上述の視認性は得られる。
また、筐体4は必ずしも透明である必要はなく、不透明の材料から構成した場合であっても、紫外線から可視光への変換は可能であるので、上述の視認性は得られる。
また、筐体4は、上記樹脂材料に、さらに、蛍光増白剤が1〜2000ppmの範囲で配合されていることが好ましく、50〜300ppmの範囲で配合されていることがより好ましい。筐体4を、さらに、上記範囲で蛍光増白剤が配合された樹脂材料から構成することにより、光源3によって消臭体2に紫外線を含む光を照射し、消臭処理を行う際に、光源3から出射されて筐体4に照射された紫外線が、より高効率で可視光に変換され、筐体4外部、つまり消臭装置1外部に出射される。これにより、視覚的な面で、より高い装置作動感が得られ、ひいては高い消臭効果感を得ることが可能となる。
上記蛍光増白剤の配合量が1ppm未満だと、上述の効果が得られなくなり、また、蛍光増白剤を、2000ppmを超えて配合した場合でも効果は変わらず、また、その一方で筐体の強度が低下する虞がある。
上記蛍光増白剤の配合量が1ppm未満だと、上述の効果が得られなくなり、また、蛍光増白剤を、2000ppmを超えて配合した場合でも効果は変わらず、また、その一方で筐体の強度が低下する虞がある。
本実施形態の消臭装置1は、上述したように、机上やタンス上等の任意の場所に設置し、特に室内における消臭処理に用いられることから、図2に示す例において、筐体4は略直方体のコンパクトな形状に構成されているが、これには限定されない。例えば、筐体の形状を、円筒形等の他の形状としても良く、また、各種デザインを施した脱着可能なカバー等を用い、消臭装置を設置する場所の雰囲気等に合わせるように交換可能な構成としても良い。
また、本実施形態の消臭装置1では、筐体4の底板4bの下面に防振体6が設けられているため、後述のファン5の作動振動等が、棚や床等の設置場所に伝わるのを抑制できる構成としている。これにより、例えば、使用者の就寝時に寝室内やベッド周辺に消臭装置1を設置して作動させ、室内の消臭処理を行った場合でも、作動振動等に伴う騒音が発生するのを防止することができる。
ファン5は、図1に示すように、筐体4内において、該筐体4内の上方(図1の上方)へ向けて送風できるように設置されており、モータ51と、該モータ51によって回転されるプロペラ52とから構成されている。図1に示す例では、モータ51の下部にファン防振体53が取り付けられており、このファン防振体53が、筐体4内に備えられた中板43に取り付けられることにより、ファン5が固定される。また、モータ51には、後述の電源7からコード8を介して駆動電流が供給される。
ファン5は、図1中のU方向(上方向)に向けて、吸気口42から取り入れた空気を送風し、筐体4の天板4aに設けられた排気口41から排出する。また、中板43には、上述したように、吸気口42から導入された空気がファン5の方向へ向けて導かれるスリット45が形成されている。
本実施形態の消臭装置1に備えられたファン5は、電気的に回転作動するモータ51に取り付けたプロペラ52の回転により、消臭装置1が設置された場所の周囲(雰囲気中)に存在する悪臭成分を含む空気を、消臭装置1内へ吸引するものである。この際、筐体4の側面に設けられた吸気口42から、周囲の悪臭成分を含む空気を筐体4内に導入し、筐体4内に備えられた消臭体2に悪臭成分を強制的に接触させることにより、例えば、室内の自然対流のみで悪臭成分を消臭体2に接触させた場合に比べ、高効率で、より効果的に消臭処理を行うことが可能となる。
モータ51としては、家庭用交流電源、乾電池、太陽電池、自動車バッテリー等、何れか電源によって駆動可能なものであれば特に限定されない。本実施形態では、家庭用交流電源を用い、後述の電源7によって変圧、整流された駆動電流が、モータ51に印加される。
また、本実施形態のファン5は、プロペラ52を送風用ファンとして用いているが、これには限定されず、例えば、シロッコファン等を用いることもできる。プロペラ式のファンは、単位電力当たりの風量が大きい点で好ましいが、消臭装置の排気側(図1においてファン5よりも上方)の構造によっては送風の妨げ現象が生じ、これにより、ファンに対して外圧が発生する場合がある。このような場合には、外圧の影響を受け難いシロッコファンを用いることが好ましい。
本実施形態のファン5は、図1に示すように、筐体4内において、上方向(U方向)に向けた風の流れを作り出すように設けられ、上述した平板状の消臭体2は、このU方向の風の流れに対して平行に取り付けられる。そして、ファン5は、上方向(U方向)に向けた風の流れに対して平行に取り付けられた消臭体2に向けて、吸気口42から筐体4内に取り入れられた空気を吹き付ける構成とされているが、本発明に係る消臭装置はこれには限定されない。例えば、ファン5によって作り出される風の流れ(U方向)に対し、消臭体2を、水平面(天板4a)に対して0°〜45°の範囲で傾斜するような角度で取り付けることにより、風の流れ(U方向)に対して角度を持たせた構成とすることもできる。
なお、本実施形態のファン5は、上述したように、モータ51の下部に取り付けられたファン防振体53を介して、筐体4内に備えられた中板43に取り付けられた構成とされている。これにより、ファン5の作動振動等が筐体4に伝わるのを抑制することができ、また、上述したように、筐体4の底板4bの下面には防振体6が設けられていることから、装置の作動振動が棚や床等の設置場所に伝わるのをより効果的に抑制することが可能となる。
電源7は、図示略の電源コードから取り入れられた交流電圧を変圧、整流し、コード8を介して光源3及びファン5に駆動電流を供給するものである。
また、本実施形態の電源7は、光源3の発光時間や発光タイミングを制御したり、ファン5の回転送風動作を制御する制御回路を備えた構成とされていることがより好ましい。
また、本実施形態では、電源コードから取り入れられた交流電源を電源7で変圧、整流し、降圧(変圧)された駆動電流を用いて消臭装置1を駆動することにより、消臭処理を行う構成として説明しているが、これには限定されない。例えば、乾電池を用いて消臭装置を駆動する構成としても良いし、また、ACアダプター等の外付け電源を用いる構成とすることもできる。
また、本実施形態の電源7は、光源3の発光時間や発光タイミングを制御したり、ファン5の回転送風動作を制御する制御回路を備えた構成とされていることがより好ましい。
また、本実施形態では、電源コードから取り入れられた交流電源を電源7で変圧、整流し、降圧(変圧)された駆動電流を用いて消臭装置1を駆動することにより、消臭処理を行う構成として説明しているが、これには限定されない。例えば、乾電池を用いて消臭装置を駆動する構成としても良いし、また、ACアダプター等の外付け電源を用いる構成とすることもできる。
以下に、本実施形態の消臭装置1を用いて消臭処理を行う際の作用について説明する。
まず、消臭体2は、光源3によって不可視の紫外線光が照射された状態とされ、これにより、光触媒層2aに含有される光触媒が活性化された状態となる。
そして、ファン5のプロペラ52が、筐体4内の上方向(図1のU方向)へ向けて送風するように回転し、吸気口42から悪臭成分を含む空気が筐体4内に取り入れられ、この空気がスリット45を通過して筐体4内の上方へ導かれる。筐体4内上方へ導かれた空気は、この空気の流れと平行に設けられた平板状の消臭体2の光触媒層2a表面に沿って流れる。この際、光触媒層2aに含有され、紫外線の照射によって活性化された光触媒により、悪臭成分が酸化、分解され、消臭された空気が筐体4の上部に設けられた排出口41から排出される。
まず、消臭体2は、光源3によって不可視の紫外線光が照射された状態とされ、これにより、光触媒層2aに含有される光触媒が活性化された状態となる。
そして、ファン5のプロペラ52が、筐体4内の上方向(図1のU方向)へ向けて送風するように回転し、吸気口42から悪臭成分を含む空気が筐体4内に取り入れられ、この空気がスリット45を通過して筐体4内の上方へ導かれる。筐体4内上方へ導かれた空気は、この空気の流れと平行に設けられた平板状の消臭体2の光触媒層2a表面に沿って流れる。この際、光触媒層2aに含有され、紫外線の照射によって活性化された光触媒により、悪臭成分が酸化、分解され、消臭された空気が筐体4の上部に設けられた排出口41から排出される。
消臭装置1は、上述の消臭処理を継続して行なうことにより、消臭体2の光触媒層2aは、光源3から照射される紫外線光によって、常に悪臭成分の酸化、分解作用が維持されるので、空気中に含まれる悪臭成分を確実に処理して消臭できるように保たれる。
なお、消臭装置1を用いて消臭処理を行う際、光源3の発光状態、並びにファン5の回転状態については、消臭体2の光触媒層2aに含まれる光触媒の酸化、分解作用が維持される程度に制限して駆動すれば良い。例えば、上述したように、電源7に制御回路が備えられた構成とすることにより、光源3の総発光時間を制限したり、或いは点滅させたり、または、ファン5の回転時間を制限したりすることにより、光触媒による酸化、分解作用を維持しつつ、消臭装置1の消費電力の節約を図る構成としても良い。
以上説明したように、本実施形態の消臭装置1によれば、上記構成により、光源3から出射される紫外線が光触媒を含有する消臭体2に照射され、光触媒が活性化された状態で消臭処理が行われるとともに、光源3から出射される不可視光の紫外線が、筐体4に混練された蛍光染料により、可視光となって筐体4外部、即ち消臭装置1外部へ向けて出射される。
これにより、高効率で光触媒反応による消臭処理を行うことができるとともに、使用者が高い消臭効果感を得ることができ、消臭性能に優れた消臭装置を、簡便で安価な構成で実現することができる。
これにより、高効率で光触媒反応による消臭処理を行うことができるとともに、使用者が高い消臭効果感を得ることができ、消臭性能に優れた消臭装置を、簡便で安価な構成で実現することができる。
本実施形態の消臭装置1は、上述したように、筐体4が、蛍光染料が混練された材料からなるので、光源3からの紫外線出射光の内、消臭体2に照射されずに筐体4に直接照射される不可視の紫外線が、筐体4に混練された蛍光染料によって可視光に変換される。これにより、使用者の肉眼には、可視光に変換された光が筐体4全体から出射されるように視認されるので、消臭装置1の動作状態の目視確認が容易になり、また、消臭装置1の視覚的な面での高い作動感が得られる。また、使用者が、消臭装置1の動作状態を目視確認することが可能になるので、使用者が気付かぬままに紫外線を肉眼で直視するのを避けることが可能となり、ひいては、角膜の炎症等、肉眼に悪影響が及ぶのを防止することが可能となるという波及的効果がある。
また、本実施形態の消臭装置1は、平板状の消臭体2や小型のファン5、及び光源3等から構成されるので、簡便で安価であり、且つインテリア性を考慮した小型軽量な構成の消臭装置が得られる。
また、本実施形態の消臭装置1は、平板状の消臭体2や小型のファン5、及び光源3等から構成されるので、簡便で安価であり、且つインテリア性を考慮した小型軽量な構成の消臭装置が得られる。
本発明に係る消臭装置は、例えば、生ごみ臭や動物臭等、一般的に室内に存在する如何なる悪臭成分に対しても消臭効果を発揮できるが、特に、ペットから発生する動物臭に対して、優れた消臭効果を発揮することができるとともに、上述した本発明の作用により、使用者が高い消臭効果感を得ることが可能になる。
以下に、本発明の消臭装置を実証するための実施例について説明するが、本発明は本実施例によって限定されるものではない。
[実施例1]
本実施例では、恒温恒湿室内において、ナトリウムメチルスルフィド水溶液を用いて人工的に悪臭雰囲気を調整し、消臭効果の評価を行なった。
本実施例では、恒温恒湿室内において、ナトリウムメチルスルフィド水溶液を用いて人工的に悪臭雰囲気を調整し、消臭効果の評価を行なった。
<消臭装置の作製>
まず、消臭装置として、図1に示す断面図のような、光触媒を含有する消臭体2と、この消臭体2に対して光を照射する光源3と、消臭体2の方向に送風するように設けられたファン5とが、筐体4内に設けられてなる消臭装置1を作製した。
ここで、消臭体2としては、光触媒に酸化チタン粒子を用い、この酸化チタン粒子が多孔質のケイ酸塩に担持された光触媒複合基剤(酸化チタン/多孔質ケイ酸塩複合品:ライオン株式会社製;ライオナイトPC−301P)5gを、プリンタペーパー(キャノン製;EN−500:白色度約70%)111部、及び水2000部を離解機(熊谷理機工業株式会社製;パルプ離解機)に入れ、3000rpmにて約15分間運転して得られた解裁パルプ40.2g、及び水500gと混合し、超音波洗浄器(株式会社エスエヌデイ製US−3)で振動を10分問加えて均一に分散させた後、抄紙機(熊谷理機工業株式会社製TAPPI標準消臭抄紙機)にて直径16cmの円形に抄紙し、これを室温下で1日乾燥させて得られた光触媒担持紙を、一辺5cmの正方形に裁断したものを用いた。
まず、消臭装置として、図1に示す断面図のような、光触媒を含有する消臭体2と、この消臭体2に対して光を照射する光源3と、消臭体2の方向に送風するように設けられたファン5とが、筐体4内に設けられてなる消臭装置1を作製した。
ここで、消臭体2としては、光触媒に酸化チタン粒子を用い、この酸化チタン粒子が多孔質のケイ酸塩に担持された光触媒複合基剤(酸化チタン/多孔質ケイ酸塩複合品:ライオン株式会社製;ライオナイトPC−301P)5gを、プリンタペーパー(キャノン製;EN−500:白色度約70%)111部、及び水2000部を離解機(熊谷理機工業株式会社製;パルプ離解機)に入れ、3000rpmにて約15分間運転して得られた解裁パルプ40.2g、及び水500gと混合し、超音波洗浄器(株式会社エスエヌデイ製US−3)で振動を10分問加えて均一に分散させた後、抄紙機(熊谷理機工業株式会社製TAPPI標準消臭抄紙機)にて直径16cmの円形に抄紙し、これを室温下で1日乾燥させて得られた光触媒担持紙を、一辺5cmの正方形に裁断したものを用いた。
また、筐体4としては、本例では樹脂材料としてPP樹脂を用いたものを作製した。このPP樹脂材料には、蛍光増白剤「UVITEX OB−P」(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)をそれぞれ100ppm混練し、筐体を成形した。
そして、上記消臭装置の筐体4の表面に、さらに、蛍光増白剤「UVITEX OB−P」(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)を混練したPP樹脂板(150mm×100mm×2mm)を計4枚、筐体4の各側面4箇所に貼り合わせた。
<消臭効果評価方法>
消臭効果の評価空間として、恒温恒湿室(大きさ:237cm×439cm×230cm、壁面材質:ステンレス)を用い、この室内において、以下に説明するようなモデル悪臭雰囲気を調整した。
評価用のモデル悪臭雰囲気としては、3%ナトリウムメチルスルフィド水溶液125μLをNo.6濾紙(直径55mm)に含浸させてマグネットクリップに挟んで立たせた状態とし、市販の電池式ファン(3枚羽プロペラ(大創産業株式会社製))と用いて30分間の送風を行なった後、前記水溶液を含浸させたNo.6濾紙及び電動ファンを恒温恒湿室の外へ搬出し、モデル悪臭の初期雰囲気を調整した。なお、この際の臭気強度は、6段階臭気強度表示法における官能評価において、臭気強度=3であった。
消臭効果の評価空間として、恒温恒湿室(大きさ:237cm×439cm×230cm、壁面材質:ステンレス)を用い、この室内において、以下に説明するようなモデル悪臭雰囲気を調整した。
評価用のモデル悪臭雰囲気としては、3%ナトリウムメチルスルフィド水溶液125μLをNo.6濾紙(直径55mm)に含浸させてマグネットクリップに挟んで立たせた状態とし、市販の電池式ファン(3枚羽プロペラ(大創産業株式会社製))と用いて30分間の送風を行なった後、前記水溶液を含浸させたNo.6濾紙及び電動ファンを恒温恒湿室の外へ搬出し、モデル悪臭の初期雰囲気を調整した。なお、この際の臭気強度は、6段階臭気強度表示法における官能評価において、臭気強度=3であった。
そして、評価パネラーは、成人男性7名、及び、成人女性3名の計10名とし、上記初期雰囲気を調整した恒温恒湿室に評価パネラーを入室させ、各々悪臭の存在状況を把握した後に退室させ、本実施例で作製した消臭装置1を恒温恒湿室に搬入して通電し、約7時間、通電して消臭処理を行った。そして、評価パネラーを再度、恒温恒湿室に入室させ、各評価パネラーが室内における消臭効果を評価した。
[比較例1]
消臭装置の筐体をなす樹脂材料に、蛍光増白剤を混練しないものを用いた点を除き、実施例1と同様に消臭装置を作製し、また、同様の評価方法で消臭効果の評価を行なった。
実施例1及び比較例1の評価結果を表1に示す。
消臭装置の筐体をなす樹脂材料に、蛍光増白剤を混練しないものを用いた点を除き、実施例1と同様に消臭装置を作製し、また、同様の評価方法で消臭効果の評価を行なった。
実施例1及び比較例1の評価結果を表1に示す。
[実施例1及び比較例1の評価結果]
表1に示す結果のように、筐体をなす樹脂材料に蛍光増白剤を混練させた実施例1の消臭装置を用いた消臭効果の評価試験では、消臭効果感があると回答した人数が、評価パネラー10名中10名であり、全員が実施例1の消臭装置の消臭効果感が得られていることが確認できた。
これに対し、筐体をなす樹脂材料に蛍光増白剤を混練させなかった比較例1の消臭装置を用いた評価試験では、消臭効果感があると回答した人数が、評価パネラー10名中8名であり、また、消臭効果感が無いと回答した人数が2名となった。
これは、実施例1及び比較例1とも、同様の光触媒を含有した消臭体を備えた消臭装置を用いており、実質的な消臭処理に差は無いものと推測されるものの、比較例1の消臭装置は、肉眼で視認可能な発光等が生じないのに対し、実施例1の消臭装置は、上記構成によって光源3から出射される紫外線光が可視光に変換され、筐体全体が発光して視認できるので、このような作用が消臭効果感の向上につながっているものと考えられる。
表1に示す結果のように、筐体をなす樹脂材料に蛍光増白剤を混練させた実施例1の消臭装置を用いた消臭効果の評価試験では、消臭効果感があると回答した人数が、評価パネラー10名中10名であり、全員が実施例1の消臭装置の消臭効果感が得られていることが確認できた。
これに対し、筐体をなす樹脂材料に蛍光増白剤を混練させなかった比較例1の消臭装置を用いた評価試験では、消臭効果感があると回答した人数が、評価パネラー10名中8名であり、また、消臭効果感が無いと回答した人数が2名となった。
これは、実施例1及び比較例1とも、同様の光触媒を含有した消臭体を備えた消臭装置を用いており、実質的な消臭処理に差は無いものと推測されるものの、比較例1の消臭装置は、肉眼で視認可能な発光等が生じないのに対し、実施例1の消臭装置は、上記構成によって光源3から出射される紫外線光が可視光に変換され、筐体全体が発光して視認できるので、このような作用が消臭効果感の向上につながっているものと考えられる。
[実施例2]
本実施例では、室内において、ペット(犬、猫)による動物臭の存在する雰囲気中において、実施例1で作製した消臭装置と同様の装置を用い、消臭効果の評価を行なった。
なお、本例では、消臭装置の筐体に用いる樹脂として、PP樹脂を用いたもの、並びにABS樹脂を用いたものを作製し、それぞれ各評価パネラーに配布して行った。
また、本実施例では、評価パネラーを、自宅でペットを飼っている10名(犬:4名、猫:6名)とし、各評価パネラーがペットを飼っている各自宅を評価空間として、消臭効果の評価試験を行った。
本実施例では、室内において、ペット(犬、猫)による動物臭の存在する雰囲気中において、実施例1で作製した消臭装置と同様の装置を用い、消臭効果の評価を行なった。
なお、本例では、消臭装置の筐体に用いる樹脂として、PP樹脂を用いたもの、並びにABS樹脂を用いたものを作製し、それぞれ各評価パネラーに配布して行った。
また、本実施例では、評価パネラーを、自宅でペットを飼っている10名(犬:4名、猫:6名)とし、各評価パネラーがペットを飼っている各自宅を評価空間として、消臭効果の評価試験を行った。
まず、各評価パネラーを、ペットのいる空間へ入室させ、初期段階の臭気強度を、6段階臭気強度表示法にて各自が官能評価した。次いで、ペットの滞在位置から半径1m以内の場所に本実施例の消臭装置を設置して約12時間通電した後、評価パネラーを再入室させ、実施例1と同様に消臭効果の評価を行なった。
[比較例2]
消臭装置の筐体をなす樹脂材料に、蛍光増白剤を混練しないものを用いた点を除き、実施例1及び2と同様に消臭装置を作製し、また、実施例2と同様の評価方法で、ペットによる動物臭の消臭効果の評価を行なった。
消臭装置の筐体をなす樹脂材料に、蛍光増白剤を混練しないものを用いた点を除き、実施例1及び2と同様に消臭装置を作製し、また、実施例2と同様の評価方法で、ペットによる動物臭の消臭効果の評価を行なった。
[比較例3]
実施例2において、約12時間の消臭処理を行い、この時点における消臭効果の評価試験の後、室内にペットが滞在した状態で、消臭装置を停止した状態で約12時間放置した後、室内の臭気強度を確認した。
実施例2及び比較例2〜3の評価結果を表2に示す。
実施例2において、約12時間の消臭処理を行い、この時点における消臭効果の評価試験の後、室内にペットが滞在した状態で、消臭装置を停止した状態で約12時間放置した後、室内の臭気強度を確認した。
実施例2及び比較例2〜3の評価結果を表2に示す。
[実施例2及び比較例2の評価結果]
表2に示す結果のように、筐体をなす樹脂材料に蛍光増白剤を混練させた実施例2の消臭装置を用い、ペットによる動物臭の消臭効果を評価した試験では、評価パネラー10名の全員が、初期段階に比べて臭気強度が低くなっていると評価した。また、実施例2では、上述したように、消臭装置の筐体にPP樹脂を用いたもの、並びにABS樹脂を用いたものを、それぞれ各評価パネラーに配布して評価を行ったが、何れの樹脂材料を用いた消臭装置でも、表2に示すような評価結果となった。
表2に示す結果のように、筐体をなす樹脂材料に蛍光増白剤を混練させた実施例2の消臭装置を用い、ペットによる動物臭の消臭効果を評価した試験では、評価パネラー10名の全員が、初期段階に比べて臭気強度が低くなっていると評価した。また、実施例2では、上述したように、消臭装置の筐体にPP樹脂を用いたもの、並びにABS樹脂を用いたものを、それぞれ各評価パネラーに配布して評価を行ったが、何れの樹脂材料を用いた消臭装置でも、表2に示すような評価結果となった。
これに対し、筐体をなす樹脂材料に蛍光増白剤を混練させなかった比較例2の消臭装置を用いた評価試験では、初期段階に比べて臭気強度が低くなっていると評価した人数が、評価パネラー10名中6名(ペットが犬:2名、ペットが猫:4名)となり、一方、臭気強度に変化が無いと評価した人数が4名となった。
これは、上述した実施例1及び比較例1の場合と同様、実質的な消臭処理に差は無いものと推測されるものの、比較例2の消臭装置は肉眼で視認可能な発光等が生じないのに対し、実施例2の消臭装置は筐体全体が発光して視認することが可能なので、このような作用が消臭効果感の向上につながっているものと考えられる。
これは、上述した実施例1及び比較例1の場合と同様、実質的な消臭処理に差は無いものと推測されるものの、比較例2の消臭装置は肉眼で視認可能な発光等が生じないのに対し、実施例2の消臭装置は筐体全体が発光して視認することが可能なので、このような作用が消臭効果感の向上につながっているものと考えられる。
なお、実施例2における約12時間の消臭処理の後、室内にペットを滞在させ、消臭装置を停止した状態で約12時間放置した比較例3では、消臭処理前の初期段階に比べて臭気強度が低い状態であると評価した人数が、評価パネラー10名中3名(ペットが犬:1名、ペットが猫:2名)となり、初期段階と臭気強度が同程度と評価した人数が7名であった。また、約12時間の消臭処理後に比べて臭気強度が低い状態であると評価した人数は、評価パネラー10名中0名であり、消臭処理後と同程度と評価した人数は1名、消臭処理後よりも臭気強度が高くなっていると評価した人数が9名であった。これは、本例の消臭装置が、実施例1において明らかになった消臭効果感の有無に関わらず、基本的に優れた消臭効果を有しているため、消臭装置の稼動時と停止時とでは臭気強度に差が出るためと考えられる。
以上の結果により、本発明の消臭装置が、高効率で光触媒反応による消臭処理を行うことができるとともに、使用者が高い消臭効果感を得ることができることが明らかとなった。
1…消臭装置、2…消臭体、2a…光触媒層、2b…担持体、3…光源、4…筐体、5…ファン、6…防振体、7…電源
Claims (10)
- 少なくとも光触媒を含有する消臭体と、
該消臭体に対して光を照射する光源と、
前記消臭体及び前記光源が内部に備えられているとともに、蛍光染料が混練された樹脂材料からなる筐体とを有していることを特徴とする消臭装置。 - 前記消臭体に含有される光触媒がアルミノ珪酸塩に担持されていることを特徴とする請求項1に記載の消臭装置。
- 前記光触媒が、200〜400nmの範囲の波長を有する光によって活性化するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の消臭装置。
- 前記光触媒が酸化チタンであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の消臭装置。
- 前記光源の発光波長が、400nm以下の紫外線帯域を含むことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の消臭装置。
- 前記筐体は、さらに、蛍光増白剤が1〜2000ppmの範囲で配合された樹脂材料からなることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の消臭装置。
- 前記筐体は、さらに、蛍光増白剤が50〜300ppmの範囲で配合された樹脂材料からなることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の消臭装置。
- 前記筐体の内部に、前記消臭体に向けて送風するファンが備えられていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の消臭装置。
- 前記筐体の底部に防振体が備えられていることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の消臭装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006264509A JP2008079907A (ja) | 2006-09-28 | 2006-09-28 | 消臭装置 |
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JP2006264509A JP2008079907A (ja) | 2006-09-28 | 2006-09-28 | 消臭装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ITMI20090949A1 (it) * | 2009-05-29 | 2010-11-30 | Giovanni Moscatelli | Dispositivo multifunzionale per la purificazione dell'aria |
JP2015518380A (ja) * | 2012-02-03 | 2015-07-02 | アキダ ホールディングス, エルエルシーAkida Holdings, LLC | 空気処理システム |
KR20220136296A (ko) * | 2014-11-28 | 2022-10-07 | 서울바이오시스 주식회사 | 공기 정화기 |
-
2006
- 2006-09-28 JP JP2006264509A patent/JP2008079907A/ja not_active Withdrawn
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KR102636454B1 (ko) * | 2014-11-28 | 2024-02-15 | 서울바이오시스 주식회사 | 공기 정화기 |
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