JP2006227315A - 撮像装置、撮像システム、共焦点顕微鏡、及び撮像方法 - Google Patents

撮像装置、撮像システム、共焦点顕微鏡、及び撮像方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 外部トリガ信号に同期した撮像動作を効率的に行うことが可能な撮像装置、撮像システム、共焦点顕微鏡、及び撮像方法を提供する。
【解決手段】 共焦点顕微鏡1の撮像装置20は、撮像部、及び読出部を含むCCD素子21と、CCD素子21の撮像部での画像の露光動作、及び読出部での電荷の読み出し動作を制御する撮像制御部22とを備える。撮像制御部22は、外部トリガ信号に同期するように撮像部での露光期間を制御するとともに、撮像部において第1の露光期間で取得された画像データについて、読出部において、撮像部での第1の露光期間に続く第2の露光期間と同時に第1の読み出し期間を開始するようにCCD素子21の動作を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、外部トリガ信号に同期して撮像動作を行う撮像装置、撮像システム、共焦点顕微鏡、及び撮像方法に関するものである。
共焦点顕微鏡は、共焦点光学系を用いることによって高分解能で試料の画像である共焦点像を取得する顕微鏡である。また、共焦点顕微鏡によって試料の共焦点像を取得するための走査方法については、シングルビーム走査法、及びニポウ円盤を用いたマルチビーム走査法が知られている。
これらのうち、マルチビーム走査法では、回転に対して所定の周期となる走査パターンでニポウ円盤に設けられた多数の微小開口のそれぞれを点光源として機能させ、そのニポウ円盤を回転させることで試料を走査して、試料の共焦点像を生成する。また、このような共焦点顕微鏡では、CCDカメラなどの撮像装置を用いて試料の共焦点像の取得を行っている(例えば、特許文献1〜6参照)。
特許第3019754号公報 特開平11−326770号公報 特開2003−43363号公報 特開平5−83640号公報 特開平6−14253号公報 特開平9−154068号公報
上記したニポウ円盤を用いる共焦点顕微鏡では、ニポウ円盤の回転と、試料の共焦点像を取得するCCDカメラなどの撮像装置での撮像動作とを同期させることが必要となる。例えば、高速、高感度の撮像装置を、ニポウ円盤を用いた共焦点顕微鏡と組み合わせて用いる場合、ニポウ円盤の回転ムラ等によって撮像装置での撮像動作との同期のずれが発生する。このような同期のずれは、得られる共焦点像におけるバンディングノイズの原因となる。
このような問題に対し、ニポウ円盤の回転に対応した外部トリガ信号を撮像装置に入力することで、撮像装置での撮像動作との同期をとる構成が考えられる(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、従来の外部同期方式の撮像装置では、CCD素子の撮像部における画像の露光と、読出部における画像データの読み出しとを時間的に別々に行っているため、試料の画像取得の効率が低下するという問題がある。このような問題は、撮像対象物に対して所定の撮像周期で撮像を行うような場合に一般に生じる。
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、外部トリガ信号に同期した撮像動作を効率的に行うことが可能な撮像装置、撮像システム、共焦点顕微鏡、及び撮像方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明による撮像装置は、2次元の画素構造を有する撮像部、及び撮像部の各画素で生成された電荷を読み出すための読出部を含むCCD素子と、CCD素子の撮像部における画像の露光動作、及び読出部における電荷の読み出し動作を制御する撮像制御手段とを備え、撮像制御手段は、外部から入力される外部トリガ信号に同期するように撮像部での露光期間を制御するとともに、撮像部において第1の露光期間で取得された画像データについて、読出部において、撮像部での第1の露光期間に続く第2の露光期間と同時に第1の読み出し期間を開始するようにCCD素子の動作を制御することを特徴とする。
また、本発明による撮像システムは、撮像対象物に対して所定の撮像周期で撮像を行う撮像システムであって、撮像対象物の画像を取得するための上記した撮像装置と、撮像対象物に対する撮像周期に対応するトリガ信号を、撮像装置へと入力される外部トリガ信号として供給する外部トリガ供給手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明による共焦点顕微鏡は、複数の微小開口からなる走査パターンが回転に対して所定の周期で設けられたニポウ円盤と、撮像対象物である試料を保持する試料保持手段と、ニポウ円盤によって生成される試料の共焦点像を取得するための上記した撮像装置と、ニポウ円盤の回転を検出し、ニポウ円盤による試料に対する走査周期に対応するトリガ信号を、撮像装置へと入力される外部トリガ信号として供給する外部トリガ供給手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明による撮像方法は、撮像対象物に対して所定の撮像周期で撮像を行う撮像方法であって、2次元の画素構造を有する撮像部、及び撮像部の各画素で生成された電荷を読み出すための読出部を含むCCD素子を撮像対象物の画像の取得に用いるとともに、撮像対象物に対する撮像周期に対応するトリガ信号を外部トリガ信号として供給する外部トリガ供給ステップと、CCD素子の撮像部における画像の露光動作及び読出部における電荷の読み出し動作を制御する撮像制御ステップとを備え、撮像制御ステップにおいて、外部トリガ信号に同期するように撮像部での露光期間を制御するとともに、撮像部において第1の露光期間で取得された画像データについて、読出部において、撮像部での第1の露光期間に続く第2の露光期間と同時に第1の読み出し期間を開始するようにCCD素子の動作を制御することを特徴とする。
上記した撮像装置、撮像システム、及び撮像方法においては、撮像部、及び読出部を含むCCD素子に対し、外部トリガ信号に同期するように撮像動作の制御を行うとともに、撮像部における画像の露光と、前回の露光で得られた画像データの読出部における読み出しとを同時に行う構成としている。これにより、外部トリガ信号に同期した撮像動作を効率的に行って、撮像対象物の画像を好適に取得することが可能となる。また、このような撮像装置を用いた共焦点顕微鏡によれば、ニポウ円盤の回転とCCD素子での撮像動作との同期を好適に実現して、バンディングノイズ等の発生が抑制された良好な状態の試料の共焦点像を効率良く取得することが可能となる。
ここで、撮像装置は、撮像制御手段が、外部トリガ信号の入力に応じて第1の露光期間を終了して、撮像部での第2の露光期間、及び読出部での第1の読み出し期間を開始するとともに、第1の読み出し期間が終了するまでの間、第2の露光期間を終了させるための外部トリガ信号を受け付けないように構成されていることが好ましい。
同様に、撮像方法は、撮像制御ステップにおいて、外部トリガ信号の入力に応じて第1の露光期間を終了して、撮像部での第2の露光期間、及び読出部での第1の読み出し期間を開始するとともに、第1の読み出し期間が終了するまでの間、第2の露光期間を終了させるための外部トリガ信号を受け付けないことが好ましい。
このように、CCD素子の読出部での画像データの読み出し期間中は外部トリガ信号を受け付けない構成とすることにより、外部トリガ信号の間隔が読み出し期間よりも短いような場合でも、CCD素子における画像の露光動作及び読み出し動作を好適に行うことが可能となる。
この場合、撮像装置の具体的な構成としては、例えば、撮像制御手段が、露光動作及び読み出し動作のタイミングを制御するタイミング制御手段、及びタイミング制御手段への外部トリガ信号の入力を制御するトリガ制御手段を備え、タイミング制御手段は、トリガ制御手段に対し、読出部での読み出し期間中は外部トリガ信号を受け付けないように指示するトリガ受付指示信号を送出する構成がある。また、これ以外の構成を用いても良い。
本発明による撮像装置、撮像システム、共焦点顕微鏡、及び撮像方法によれば、CCD素子に対し、外部トリガ信号に同期するように撮像動作の制御を行うとともに、撮像部における画像の露光と、前回の露光で得られた画像データの読出部における読み出しとを同時に行うことにより、外部トリガ信号に同期した撮像動作を効率的に行って、撮像対象物の画像を好適に取得することが可能となる。
以下、図面とともに本発明による撮像装置、撮像システム、共焦点顕微鏡、及び撮像方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
図1は、本発明による撮像装置を備える撮像システム、及び共焦点顕微鏡の一実施形態の構成を示すブロック図である。また、図2は、共焦点顕微鏡に用いられるニポウ円盤の構成の一例を示す上面図である。以下、本実施形態による撮像装置、撮像システム、及び共焦点顕微鏡の構成について、撮像方法とともに説明する。
本実施形態による共焦点顕微鏡1は、共焦点光学系を用いることによって試料Sの共焦点像を取得するものであり、マルチビーム走査法に用いられるニポウ円盤10と、共焦点像を取得するための撮像装置20とを備えている。また、共焦点像取得の対象となる試料Sは、試料保持手段である試料ステージ30上に、ニポウ円盤10に対して所定の位置関係となるように保持されている。なお、図1においては、計測光を供給する計測光源等については図示を省略している。
ニポウ円盤10には、図2に破線によって示すように、試料Sのマルチビーム走査に用いられる走査パターン部10bが、その回転軸10aを中心として設けられている。走査パターン部10bは、ニポウ円盤10の回転に対して所定の周期で設けられた複数の微小開口(ピンホール)の走査パターンからなる。ここでは、一例として、ニポウ円盤10の1回転に対して4周期の走査パターンが形成されていることとする。ただし、この走査パターンの周期は任意に設定してよく、例えば1回転に対して1周期としても良い。また、図2においては、走査パターンが形成されている領域に斜線を付して示し、具体的な走査パターンについては図示を省略している。
また、このニポウ円盤10には、回転軸10aを中心とした走査パターン部10bの外側に、走査始点検出用のピンホール10cが設けられている。図2の構成例においては、上記した4周期の走査パターンに対応して、回転軸10aからみて90°おきに合計4つの検出用ピンホール10cが設けられている。ニポウ円盤10の回転軸10aには、ニポウ円盤10を回転させる回転モータ11が接続されている。また、この回転モータ11の駆動は、モータコントローラ12によって制御されている。
ニポウ円盤10を用いたマルチビーム走査によって生成される試料Sの共焦点像は、撮像装置20によって取得される。本実施形態においては、撮像装置20は、フレーム転送(FT)型のCCD素子21と、撮像制御部22とを有している。FT型CCD素子21は、後述するように、2次元の画素構造を有する撮像部、及び撮像部の各画素で生成された電荷を読み出すための読出部である蓄積部を有している。また、撮像制御部22は、CCD素子21における撮像動作を制御する。
ここで、ニポウ円盤10及び撮像装置20を用いた共焦点顕微鏡1における試料Sの共焦点像の取得方法について簡単に説明しておく。ニポウ円盤10に対して試料ステージ30上に載置された試料Sとは反対側から計測光が照射されると、走査パターン部10bに設けられたピンポールを通過した光が対物レンズ36などの所定の光学系を介して試料Sに照射される。このとき、走査パターン部10bの複数のピンホールは、それぞれ点光源として機能する。
試料Sで反射された光は、再び対物レンズ36によって集束されてニポウ円盤10の同一のピンホールを通過する。そして、ピンホールを通過した光は、ビームスプリッタ35で直角方向に偏向され、リレーレンズ38を介して撮像装置20のCCD素子21によって検出される。また、試料Sを保持している試料ステージ30に対して、ステージコントローラ31が設けられている。このステージコントローラ31によって試料ステージ30を駆動することにより、試料Sにおける計測対象位置が変更される。このような計測を、ニポウ円盤10を回転させつつ行うことにより、試料Sがマルチビーム走査されて、その共焦点像が取得される。
図1に示した共焦点顕微鏡1においては、ニポウ円盤10の回転を検出し、ニポウ円盤10による試料Sの走査周期に対応するトリガ信号を、撮像装置20へと入力される外部トリガ信号として供給する外部トリガ供給部が設けられている。本実施形態においては、外部トリガ供給部は、回転センサ15によって構成されている。また、この外部トリガ供給部である回転センサ15と、CCD素子21を有する撮像装置20とによって、共焦点顕微鏡1に用いられる撮像システム2が構成されている。
回転センサ15は、例えばフォトダイオードなどの光検出器から構成され、図1に示すように、ニポウ円盤10の検出用ピンホール10cを通過した光を検出することによってニポウ円盤10の回転を検出する。そして、回転センサ15は、ニポウ円盤10による試料Sの走査周期の始点に対応するトリガ信号を生成し、撮像装置20への外部トリガ信号として出力する(外部トリガ供給ステップ)。図2に示した構成例では、ニポウ円盤10の1回転に対して、外部トリガ信号が4回出力される。
回転センサ15から出力された外部トリガ信号は、撮像装置20へと入力されている。撮像装置20の撮像制御部22は、回転センサ15からの外部トリガ信号を参照し、CCD素子21の撮像部における画像の露光動作、及び蓄積部(読出部)における電荷の読み出し動作を制御する(撮像制御ステップ)。また、本実施形態においては、回転センサ15からの外部トリガ信号は、モータコントローラ12へも入力されている。モータコントローラ12は、外部トリガ信号によって求められるニポウ円盤10の回転周期、試料Sに対する走査周期を参照し、回転モータ11での回転駆動を制御する。
図3は、図1に示した共焦点顕微鏡1に用いられるFT型CCD素子21の構成の一例を示す模式図である。FT型CCD素子21は、垂直シフトレジスタからなる撮像部211及び蓄積部212と、水平シフトレジスタ213とを有している。撮像部211において斜線の部分は、入射光の検出に用いられる単位画素210を示している。撮像部211は、図3に示すように、複数の画素210が2次元マトリクス状に配列された画素構造を有して構成されている。
また、蓄積部212は、撮像部211と同様の画素構造を有しており、撮像部211の各画素210で生成された電荷による画像データを読み出すための読出部として、撮像部211と水平シフトレジスタ213との間に設けられている。蓄積部212は、不透明な金属などによってマスクされて光の検出には用いられず、撮像部211の各画素210で生成された電荷の蓄積、及び水平シフトレジスタ213への電荷の転送に用いられる。なお、撮像部211、蓄積部212におけるマトリクス状の画素数は適宜設定して良いが、例えば、512×512画素の構成を用いることができる。
このような構成を有するFT型CCD素子21では、まず、撮像部211に対して光像が入射されると、複数の画素210のそれぞれにおいて入射光に対応する電荷が生成されることによって露光(画像取得)が行われる。次に、撮像部211の各画素210で生成された電荷が蓄積部212へと垂直転送され、撮像部211で取得された画像データが蓄積部212に蓄積される。
続いて、蓄積部212、及び出力レジスタである水平シフトレジスタ213による蓄積された画像データの読み出しが行われる。また、この電荷の読み出しと並行して、撮像部211において、次の露光が開始される。これらの撮像部211における露光動作、及び蓄積部(読出部)212における読み出し動作は、上記したように撮像制御部22によって制御される。具体的には、撮像制御部22は、外部トリガ信号に同期するように撮像部211での露光期間を制御するとともに、撮像部211において第1の露光期間で取得された画像データについて、蓄積部212において、撮像部211での第1の露光期間に続く第2の露光期間と同時に第1の読み出し期間を開始するようにCCD素子21の動作を制御する。
また、図3に示した構成例では、水平シフトレジスタ213に加えて、電子増倍機能を有する増倍レジスタ215が設けられている。これにより、CCD素子21は、電子増倍型CCD(EMCCD:Electron Multiplying CCD)の構成となっている。このような構成では、撮像部211の各画素210から水平シフトレジスタ213へと転送された電荷が、さらに接続レジスタ214を介して増倍レジスタ215へ転送されることにより所定の増倍率で増倍される。
FT型CCD素子21においては、上記した撮像部211での露光動作、及び蓄積部212での読み出し動作を繰り返して行うことにより、撮像対象物の画像が所定の撮像周期で取得される。また、撮像制御部22による上記した動作制御により、回転センサ15からの外部トリガ信号と同期をとりつつ、CCD素子21における露光動作と読み出し動作とが時間的に並行して行われる。なお、この撮像動作については具体的には後述する。
また、図1に示す構成では、撮像部211での露光期間の終了に対応して撮像装置20から供給される露光終了信号が、試料ステージ30を駆動制御するステージ制御手段であるステージコントローラ31へと入力されている。ステージコントローラ31は、撮像装置20から供給された露光終了信号を参照し、試料ステージ30の駆動、及びそれによる試料Sにおける計測対象位置の変更を制御する。これにより、試料Sの共焦点像を取得するためのニポウ円盤10による走査周期と、撮像装置20による撮像周期と、試料ステージ30の駆動周期との同期が取られる。
本実施形態による撮像装置、撮像システム、共焦点顕微鏡、及び撮像方法の効果について説明する。
上記した撮像装置20、撮像システム2、及び撮像方法においては、撮像部211、及び読出部である蓄積部212を含むFT型CCD素子21に対し、回転センサ15からの外部トリガ信号に同期するように撮像動作の制御を行うとともに、撮像部211における画像の露光と、前回の露光で得られた画像データの蓄積部212における読み出しとを同時に行う構成としている。
これにより、露光と読み出しとを時間的に別々に行う場合に比べ、外部トリガ信号に同期したCCD素子21の撮像動作を効率的に行って、撮像対象物の画像を好適に取得することが可能となる。また、このような撮像装置20を用いた共焦点顕微鏡1によれば、ニポウ円盤10の回転とCCD素子21での撮像動作との同期を好適に実現して、バンディングノイズ等の発生が抑制された良好な状態の試料Sの共焦点像を効率良く取得することが可能となる。
ここで、撮像対象物の画像取得に用いられる撮像装置としては、上記実施形態ではFT型CCD素子21を有する撮像装置20を示したが、一般には、2次元の画素構造を有する撮像部、及び撮像部の各画素で生成された電荷を読み出すための読出部を含むCCD素子と、CCD素子の撮像部における画像の露光動作、及び読出部における電荷の読み出し動作を制御する撮像制御手段とを備え、CCD素子の動作が上記したように制御される構成の撮像装置を用いることが好ましい。この場合のCCD素子としては、FT型CCD素子以外にも、例えばインターライン転送(IT)型CCD素子を用いることができる。
図1に示した共焦点顕微鏡1に用いられる撮像装置20の構成、及び撮像制御部22によるCCD素子21の撮像動作の制御方法について、さらに具体的に説明する。
図4は、撮像装置20での撮像制御部22の構成の一例を示すブロック図である。本構成例では、撮像制御部22は、AND回路221と、タイミング信号発生回路222と、CCDドライバ223とを有している。タイミング信号発生回路222は、CCD素子21での露光動作及び読み出し動作の開始、終了のタイミングを制御するタイミング制御手段である。このタイミング信号発生回路222から出力されるタイミング信号により、CCDドライバ223を介して、CCD素子21の撮像部211での露光期間、及び蓄積部212での読み出し期間が制御される。
タイミング信号発生回路222の前段には、AND回路221が設けられている。このAND回路221は、回転センサ15(図1参照)からの外部トリガ信号が入力されており、タイミング信号発生回路222への外部トリガ信号の入力を制御するトリガ制御手段として機能する。また、タイミング信号発生回路222は、図4に示すように、AND回路221に対し、CCD素子21の蓄積部212での読み出し期間中は外部トリガ信号を受け付けないように指示するトリガ受付指示信号を送出する。
また、撮像制御部22は、増幅回路224と、A/Dコンバータ225と、インターフェース(I/F)回路226とをさらに有している。CCD素子21から画像データとして出力された映像信号は、増幅回路224によって増幅され、A/Dコンバータ225によってデジタル信号に変換された後、I/F回路226を介して外部へと出力される。
図5は、CCD素子21での撮像動作の一例を示すタイミングチャートである。このタイミングチャートでは、(a)回転センサ15からの外部トリガ信号、(b)FT型CCD素子21の撮像部211における露光期間、(c)読出部である蓄積部212における読み出し期間、及び(d)タイミング信号発生回路222からAND回路221へと送出されるトリガ受付指示信号を示している。なお、ここでは、CCD素子21における撮像部211から蓄積部212への電荷の垂直転送期間については、露光期間、及び読み出し期間に比べて充分に短いものとしている。
回転センサ15からの外部トリガ信号は、ニポウ円盤10の回転周期、及びニポウ円盤10の走査パターン部10bに形成された走査パターンの1回転あたりの周期数によって決まる走査周期T1に対応して供給される。図5に示す動作例では、FT型CCD素子21において、外部トリガ信号A1(太線で表示)を始点として、撮像部211での第1の露光期間、及び前回の露光時間で取得された画像データを転送するための蓄積部212での読み出し期間を同時に開始する。
また、蓄積部212において読み出し期間が開始されると、撮像制御部22のタイミング信号発生回路222(図4参照)は、AND回路221へのトリガ受付指示信号を低レベルとする。これにより、読み出し期間中の外部トリガ信号(細線で表示)は、AND回路221によって受け付けられないこととなる。
続いて、読み出し期間T3が終了すると、タイミング信号発生回路222は、AND回路221へのトリガ受付指示信号を高レベルとする。さらに、タイミング信号発生回路222は、読み出し期間終了後で最初の外部トリガ信号A2(太線で表示)の入力に応じて第1の露光期間を終了する。そして、この外部トリガ信号A2を始点として、撮像部211での第1の露光期間に続く第2の露光期間、及び第1の露光期間で取得された画像データを転送するための蓄積部212での第1の読み出し期間を同時に開始する。なお、図5においては、撮像部211での露光期間T2はニポウ円盤10での走査周期T1の5倍でT2=5×T1となっている。
次に、蓄積部212において第1の読み出し期間が開始されると、タイミング信号発生回路222は、上記と同様に、AND回路221へのトリガ受付指示信号を再び低レベルとし、第1の読み出し期間が終了するまでの間、第2の露光期間を終了させるための外部トリガ信号を受け付けないようにする。以下、同様の動作を繰り返すことにより、撮像装置20において試料Sの画像が順次取得される。
このタイミングチャートに示したように、FT型CCD素子21に対し、回転センサ15からの外部トリガ信号に同期するように撮像動作の制御を行うとともに、撮像部211における画像の露光と、前回の露光で得られた画像データの蓄積部212における読み出しとを同時に行うことにより、外部トリガ信号に同期したCCD素子21の撮像動作を効率的に行って、撮像対象物の画像を好適に取得することが可能となる。
また、本動作例においては、撮像制御部22によるCCD素子21の撮像動作の制御において、外部トリガ信号の入力に応じて第1の露光期間を終了し、撮像部211での第2の露光期間、及び蓄積部(読出部)212での第1の読み出し期間を開始するとともに、第1の読み出し期間が終了するまでの間、第2の露光期間を終了させるための外部トリガ信号を受け付けない構成としている。このような構成とすることにより、図5の例のように外部トリガ信号の間隔T1が読み出し期間T3よりも短いような場合でも、CCD素子21における画像の露光動作及び読み出し動作を好適に行うことが可能となる。
また、図4に示した撮像制御部22の構成例では、このような撮像動作の制御を実現するための構成として、タイミング制御手段であるタイミング信号発生回路222と、トリガ制御手段であるAND回路221とを用い、タイミング信号発生回路222が、AND回路221に対してトリガ受付指示信号を送出する構成を用いている。これにより、上記したトリガ制御を好適に実現することができる。また、撮像制御部22の具体的な構成については、これ以外の構成を用いても良い。
本発明による撮像装置、撮像システム、及び撮像方法は、上記した共焦点顕微鏡以外にも、様々な装置に適用可能である。一般には、撮像装置を含む撮像システムは、撮像対象物に対して所定の撮像周期で撮像を行う撮像システムであって、上記構成の撮像装置と、撮像対象物に対する撮像周期に対応するトリガ信号を、撮像装置へと入力される外部トリガ信号として供給する外部トリガ供給手段とを備えて構成されていれば良い。以下、共焦点顕微鏡以外の装置の一例として、蛍光測定装置について説明する。
図6は、本発明による撮像装置を備える撮像システム、及び蛍光測定装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。
本実施形態による蛍光測定装置6は、生体サンプルなどの試料Sに励起光を照射したときに発生する蛍光を測定するものであり、励起光源60と、蛍光像を取得するための撮像装置70とを備えている。また、励起光源60から試料Sへの励起光の導光、及び試料Sから撮像装置70への蛍光の導光のための光学系として、ダイクロイックミラー61及びレンズ62が設けられている。なお、図6においては、見易さのため、励起光の光路及び蛍光の光路をずらして示している。
励起光源60は、試料Sに対し、所定の照射周期で所定波長のパルス光を励起光として供給する。励起光源60からの励起パルス光は、ダイクロイックミラー61で反射され、レンズ62を介して試料Sへと照射される。励起光の照射によって試料Sで発生した蛍光は、レンズ62及びダイクロイックミラー61を介して撮像装置70へと入射し、この撮像装置70によって蛍光像が取得される。本実施形態においては、撮像装置70は、図1に示した撮像装置20と同様に、CCD素子71と、撮像制御部72とを有している。
図6に示した蛍光測定装置6においては、励起パルス光の照射周期に対応して励起光源60から送出されるトリガ信号が、外部トリガ信号として撮像装置70へと入力されている。これにより、本構成例においては、励起光源60が外部トリガ供給手段として機能している。また、この励起光源60と、CCD素子71を有する撮像装置70とによって、蛍光測定装置6に用いられる撮像システム7が構成されている。
図7は、CCD素子71での撮像動作の一例を示すタイミングチャートである。このタイミングチャートでは、(a)励起光源60からの外部トリガ信号、(b)試料Sからの蛍光、(c)CCD素子71の撮像部における露光期間、(d)読出部における読み出し期間、及び(e)タイミング信号発生回路からAND回路へと送出されるトリガ受付指示信号を示している(図4及び図5参照)。
励起光源60からの外部トリガ信号は、励起光源60から試料Sへの励起パルス光の照射周期T6に対応して供給される。図7に示す動作例では、CCD素子71において、外部トリガ信号B1(太線で表示)を始点として、撮像部での第1の露光期間、及び読出部での読み出し期間を同時に開始する。
また、読出部において読み出し期間が開始されると、撮像制御部72のタイミング信号発生回路は、AND回路へのトリガ受付指示信号を低レベルとする。これにより、読み出し期間中の外部トリガ信号(細線で表示)は、AND回路によって受け付けられないこととなる。
続いて、読み出し期間T8が終了すると、タイミング信号発生回路は、AND回路へのトリガ受付指示信号を高レベルとする。さらに、タイミング信号発生回路は、読み出し期間終了後で最初の外部トリガ信号B2(太線で表示)の入力に応じて第1の露光期間を終了する。そして、この外部トリガ信号B2を始点として、撮像部での第1の露光期間に続く第2の露光期間、及び第1の露光期間で取得された画像データを転送するための読出部での第1の読み出し期間を同時に開始する。なお、図7においては、撮像部での露光期間T7は励起光源60による励起光の照射周期T6の3倍でT7=3×T6となっている。
次に、読出部において第1の読み出し期間が開始されると、タイミング信号発生回路は、上記と同様に、AND回路へのトリガ受付指示信号を再び低レベルとし、第1の読み出し期間が終了するまでの間、第2の露光期間を終了させるための外部トリガ信号を受け付けないようにする。以下、同様の動作を繰り返すことにより、撮像装置70において励起パルス光の照射によって発生する試料Sの蛍光像が順次取得される。
試料Sに対してパルス状の励起光を照射し、その蛍光像を観察する場合、複数の蛍光像をCCD上で蓄積して蛍光測定を行うことがある。このような場合、従来の露光と読み出しの期間を交互に設定する動作方法では繰返し時間が上がらず、また、励起パルス光による生体サンプルなどの試料Sへのダメージ、蛍光の退色などが問題となる。
これに対して、このタイミングチャートに示したように、CCD素子71に対し、励起光源60からの外部トリガ信号に同期するように撮像動作の制御を行うとともに、撮像部における画像の露光と、前回の露光で得られた画像データの読出部における読み出しとを同時に行うことにより、外部トリガ信号に同期したCCD素子71の撮像動作を効率的に行って、試料Sの蛍光像を好適に取得することが可能となる。また、トリガ受付指示信号を有効(高レベル)とするタイミングを制御すれば、CCD上に蓄積させる蛍光像の光量を制御することが可能である。また、励起パルス光の照射周期が読み出し期間よりも長い場合には、その照射周期がCCDの露光期間となるので、測定時間に無駄が生じない。
本発明による撮像装置、撮像システム、共焦点顕微鏡、及び撮像方法は、上記した実施形態及び構成例に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、撮像システムに用いられる外部トリガ供給手段の構成については、撮像装置を適用する装置の具体的な構成に応じて様々なものを用いて良い。また、撮像装置での具体的な撮像動作については、図5及び図7に示した動作例に限らず、様々な動作制御が可能である。また、ニポウ円盤を用いた共焦点顕微鏡の場合の具体例としては、ニポウ円盤が分速1500回転で、1回転中12個のトリガ信号が供給されるとし、CCDカメラのフレームレートが30フレーム/秒であるとすると、1フレームあたりのトリガ信号数は10となる。
本発明は、外部トリガ信号に同期した撮像動作を効率的に行うことが可能な撮像装置、撮像システム、共焦点顕微鏡、及び撮像方法として利用可能である。
撮像装置を備える撮像システム、及び共焦点顕微鏡の一実施形態の構成を示すブロック図である。 共焦点顕微鏡に用いられるニポウ円盤の構成の一例を示す上面図である。 共焦点顕微鏡に用いられるCCD素子の構成の一例を示す模式図である。 撮像装置での撮像制御部の構成の一例を示すブロック図である。 CCD素子での撮像動作の一例を示すタイミングチャートである。 撮像装置を備える撮像システム、及び蛍光測定装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。 CCD素子での撮像動作の一例を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1…共焦点顕微鏡、2…撮像システム、10…ニポウ円盤、10a…回転軸、10b…走査パターン部、10c…検出用ピンホール、11…ニポウ円盤回転モータ、12…モータコントローラ、15…回転センサ(外部トリガ供給部)、20…撮像装置、21…FT型CCD素子、211…撮像部、212…蓄積部(読出部)、213…水平シフトレジスタ、214…接続レジスタ、215…増倍レジスタ、22…撮像制御部、221…AND回路、222…タイミング信号発生回路、223…ドライバ、224…増幅回路、225…A/Dコンバータ、226…インターフェース回路、30…試料ステージ、31…ステージコントローラ、35…ビームスプリッタ、36…対物レンズ、38…リレーレンズ、6…蛍光測定装置、7…撮像システム、60…励起光源、61…ダイクロイックミラー、62…レンズ、70…撮像装置、71…CCD素子、72…撮像制御部。

Claims (7)

  1. 2次元の画素構造を有する撮像部、及び前記撮像部の各画素で生成された電荷を読み出すための読出部を含むCCD素子と、
    前記CCD素子の前記撮像部における画像の露光動作、及び前記読出部における電荷の読み出し動作を制御する撮像制御手段とを備え、
    前記撮像制御手段は、外部から入力される外部トリガ信号に同期するように前記撮像部での露光期間を制御するとともに、前記撮像部において第1の露光期間で取得された画像データについて、前記読出部において、前記撮像部での前記第1の露光期間に続く第2の露光期間と同時に第1の読み出し期間を開始するように前記CCD素子の動作を制御することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記撮像制御手段は、前記外部トリガ信号の入力に応じて前記第1の露光期間を終了して、前記撮像部での前記第2の露光期間、及び前記読出部での前記第1の読み出し期間を開始するとともに、前記第1の読み出し期間が終了するまでの間、前記第2の露光期間を終了させるための前記外部トリガ信号を受け付けないように構成されていることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記撮像制御手段は、前記露光動作及び前記読み出し動作のタイミングを制御するタイミング制御手段、及び前記タイミング制御手段への前記外部トリガ信号の入力を制御するトリガ制御手段を備え、
    前記タイミング制御手段は、前記トリガ制御手段に対し、前記読出部での読み出し期間中は前記外部トリガ信号を受け付けないように指示するトリガ受付指示信号を送出することを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
  4. 撮像対象物に対して所定の撮像周期で撮像を行う撮像システムであって、
    撮像対象物の画像を取得するための請求項1〜3のいずれか一項記載の撮像装置と、
    前記撮像対象物に対する撮像周期に対応するトリガ信号を、前記撮像装置へと入力される前記外部トリガ信号として供給する外部トリガ供給手段と
    を備えることを特徴とする撮像システム。
  5. 複数の微小開口からなる走査パターンが回転に対して所定の周期で設けられたニポウ円盤と、
    撮像対象物である試料を保持する試料保持手段と、
    前記ニポウ円盤によって生成される前記試料の共焦点像を取得するための請求項1〜3のいずれか一項記載の撮像装置と、
    前記ニポウ円盤の回転を検出し、前記ニポウ円盤による前記試料に対する走査周期に対応するトリガ信号を、前記撮像装置へと入力される前記外部トリガ信号として供給する外部トリガ供給手段と
    を備えることを特徴とする共焦点顕微鏡。
  6. 撮像対象物に対して所定の撮像周期で撮像を行う撮像方法であって、
    2次元の画素構造を有する撮像部、及び前記撮像部の各画素で生成された電荷を読み出すための読出部を含むCCD素子を撮像対象物の画像の取得に用いるとともに、
    前記撮像対象物に対する撮像周期に対応するトリガ信号を外部トリガ信号として供給する外部トリガ供給ステップと、
    前記CCD素子の前記撮像部における画像の露光動作、及び前記読出部における電荷の読み出し動作を制御する撮像制御ステップとを備え、
    前記撮像制御ステップにおいて、前記外部トリガ信号に同期するように前記撮像部での露光期間を制御するとともに、前記撮像部において第1の露光期間で取得された画像データについて、前記読出部において、前記撮像部での前記第1の露光期間に続く第2の露光期間と同時に第1の読み出し期間を開始するように前記CCD素子の動作を制御することを特徴とする撮像方法。
  7. 前記撮像制御ステップにおいて、前記外部トリガ信号の入力に応じて前記第1の露光期間を終了して、前記撮像部での前記第2の露光期間、及び前記読出部での前記第1の読み出し期間を開始するとともに、前記第1の読み出し期間が終了するまでの間、前記第2の露光期間を終了させるための前記外部トリガ信号を受け付けないことを特徴とする請求項6記載の撮像方法。
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