JP2006226451A - 動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プーリ式無段変速機等の動力伝達装置に用いられる動力伝達チェーンにおいて、駆動時の振動の抑制と伝動効率の向上とを達成すること。
【解決手段】チェーン1は、複数のリンク2と、これらのリンク2を連結する第1および第2のピン3,4とを備えている。第1のピン3は、対をなす第2のピン4に対して、リンク2間の屈曲に伴い転がり摺動接触する。第1のピン3の前部12に、曲面部25および延設部26が設けられている。延設部26は、直線状態の隣り合うリンク2同士がオーバーシュートすることを抑制するためのものであり、曲面部25の起部Jから曲面部25と逆方向V1に延びている。チェーン1の直線領域において、延設部26の略全面が、対応する第2のピン4の後部19と面接触している。
【選択図】 図5

Description

本発明は、動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置に関する。
例えば、自動車のプーリ式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)等の動力伝達装置に用いられる無端状の動力伝達チェーンには、チェーン進行方向に隣接するリンク同士を、互いに転がり運動可能なピンおよびインターピースで連結したものがある(例えば、特許文献1参照)。
隣り合うリンク同士の屈曲に連動して、対応するピンとインターピースとが互いに転がり運動し、当該対応するピンおよびインターピースの互いの接触位置が移動する。
特開平8−312725号公報
ピンの側面は、湾曲な面に形成されており、インターピースに対してピンの長手方向に沿って線接触している。したがって、動力伝達チェーンを側面からみたとき、ピンとインターピースとは、点接触した状態となっている。これにより、ピンとインターピースとが滑らかに転がり運動をして、リンク同士の滑らかな屈曲が達成されている。
しかしながら、チェーンの直線領域では、ピンもインターピースもプーリに係合していない(挟持されていない)ため、ピンとインターピースとがチェーン駆動時の慣性等によって不用意な転がり運動を起こし、リンク同士が不用意な屈曲をする傾向にある。
リンク同士の不用意な屈曲は、動力伝達チェーンの振動の原因となり、好ましくない。また、リンク同士が直線状態から本来の屈曲方向と反対の方向(負側)に屈曲する、いわゆるオーバーシュートを招き、伝動効率を向上する上で好ましくない。
同様の課題は、ピンおよびストリップを備える動力伝達チェーンに限らず、他の一般の構成を有する動力伝達チェーンにも存在する。
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、振動を抑制することができ、且つ伝動効率を向上することのできる動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、複数のリンク(2,2B)と、これらのリンクを互いに屈曲可能に連結する複数の連結部材(3,3A)とを備える動力伝達チェーン(1)において、各連結部材は、リンクまたはリンクとの間に介在する部材(4)の何れか一方からなる対偶部材に対してリンク間の屈曲に伴って転がり摺動接触する所定の動力伝達部材(3,3A)を含み、リンク間の屈曲に伴う上記所定の動力伝達部材と上記対偶部材とのチェーン幅方向(W)からみた接触点(T;TA)の移動軌跡は、所定の起点(J:JA)を持つ所定の曲線をなし、上記対偶部材に対する上記所定の動力伝達部材の対向部(12;12A)は、上記接触点の移動軌跡として上記所定の曲線を達成するための曲面部(25;25A)と、その曲面部の起点から曲面部と逆方向(V1)に延びる延設部(26)とを含み、動力伝達チェーンの直線領域において上記所定の動力伝達部材の対向部は、上記曲面部の起点および上記延設部で対偶部材と接触するようにしてあることを特徴とする。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
本発明によれば、直線領域の動力伝達部材は、対偶部材に対して、逆方向に移動することが抑制されている。その結果、直線領域のリンク同士が本来の屈曲方向と反対の方向(負側)に不用意に屈曲する、いわゆるオーバーシュートを抑制できる。したがって、例えば、動力伝達チェーンが一対のプーリに巻き掛けられて、動力伝達部材が各プーリと係合して動力の伝達を行う場合に、プーリに保持されていない直線領域のリンク同士がオーバーシュートすることを抑制でき、動力伝達チェーンの振動および騒音を抑制できる。また、オーバーシュートを抑制することにより、動力伝達チェーンに余分な負荷が作用することを抑制して高い伝動効率を達成することができる。
なお、転がり摺動接触とは、転がり接触およびすべり接触の少なくとも一方を含む接触のことをいう。また、逆方向とは、例えば、チェーン進行方向およびチェーン幅方向の双方に直交する方向の一方をいう。
また、本発明において、上記延設部は、上記対偶部材と面接触する場合がある。この場合、直線領域の動力伝達部材が対偶部材に対して逆方向に移動することを、より確実に防止することができる。
また、本発明において、上記複数のリンクは、チェーン進行方向(X)に並ぶ第1および第2の貫通孔(9,10;9B,10B)をそれぞれ含み、上記所定の動力伝達部材は、第1の貫通孔に相対移動可能に嵌め入れられる動力伝達部材(3,3A)と、第2の貫通孔に相対移動を規制されて嵌め入れられる動力伝達部材(3,3A)とをそれぞれ有する場合がある。この場合、動力伝達部材と対応するリンクとを確実に連結でき、動力伝達部材が有する、リンク同士の不用意な屈曲を抑制する効果を、確実に発揮することができる。
また、本発明において、上記所定の動力伝達部材は、上記対偶部材に対する転がり摺動接触の移動軌跡の相異なる複数種類の動力伝達部材(3,3A)を有する場合がある。この場合、例えば、動力伝達チェーンが一対のプーリに巻き掛けられて、動力伝達部材が各プーリと係合して動力の伝達を行う場合に、各動力伝達部材がプーリに順次に係合するときの係合音の発生周期をランダムにすることができる。これにより、当該係合音の周波数を広範囲に分布でき、動力伝達チェーンの駆動に伴う騒音をより低減することができる。
また、本発明において、相対向する一対の円錐面状のシーブ面(62a,63a,72a,73a)をそれぞれ有する第1および第2のプーリ(60,70)と、これらのプーリ間に巻き掛けられ、シーブ面に接触して動力を伝達する上記の動力伝達チェーンとを備える場合がある。この場合、振動が抑制されて静粛性にすぐれ、且つ伝動効率にすぐれた動力伝達装置を実現することができる。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る動力伝達チェーンを備える動力伝達装置としてのチェーン式無段変速機(以下では、単に無段変速機ともいう)の要部構成を模式的に示す斜視図である。図1を参照して、無段変速機100は、自動車等の車両に搭載されるものであり、第1のプーリとしての金属(構造用鋼等)製のドライブプーリ60と、第2のプーリとしての金属(構造用鋼等)製のドリブンプーリ70と、これらの両プーリ60,70間に巻き掛けられた無端状の動力伝達チェーン1(以下では、単にチェーンともいう)とを備えている。なお、図1中のチェーン1は、理解を容易にするために一部断面を示している。
図2は、図1のドライブプーリ60(ドリブンプーリ70)およびチェーン1の部分的な拡大断面図である。図1および図2を参照して、ドライブプーリ60は、車両の駆動源に動力伝達可能に連なる入力軸61に一体回転可能に取り付けられるものであり、固定シーブ62と可動シーブ63とを備えている。固定シーブ62および可動シーブ63は、相対向する一対のシーブ面62a,63aをそれぞれ有している。各シーブ面62a,63aは円錐面状の傾斜面を含んでいる。これらシーブ面62a,63a間に溝が区画され、この溝によってチェーン1を強圧に挟んで保持するようになっている。
また、可動シーブ63には、溝幅を変更するための油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、入力軸61の軸方向(図2の左右方向)に可動シーブ63を移動させることにより、溝幅を変化させるようになっている。それにより、入力軸61の径方向(図2の上下方向)にチェーン1を移動させて、プーリ60のチェーン1に関する有効半径R(以下、プーリ60の有効半径Rともいう)を、最小値R1(図3(A)参照。例えば、30mm。)から最大値R2(図3(B)参照。例えば、70mm。)までの間で変更できるようになっている。
一方、ドリブンプーリ70は、図1および図2に示すように、駆動輪(図示せず)に動力伝達可能に連なる出力軸71に一体回転可能に取り付けられており、ドライブプーリ60と同様に、チェーン1を強圧で挟む溝を形成するための相対向する一対のシーブ面73a,72aをそれぞれ有する固定シーブ73および可動シーブ72を備えている。
ドリブンプーリ70の可動シーブ72には、ドライブプーリ60の可動シーブ63と同様に油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、この可動シーブ72を移動させることにより溝幅を変化させるようになっている。それにより、チェーン1を移動させて、プーリ70のチェーン1に関する有効半径R(以下、プーリ70の有効半径Rともいう)を、最大値R2(図3(A)参照)から最小値R1(図3(B)参照)までの間で変更できるようになっている。
上記の構成により、無段変速機100の減速比が最も高い場合(アンダードライブ時)には、図3(A)に示すように、ドライブプーリ60の有効半径Rが最小値R1とされ、ドリブンプーリ70の有効半径Rが最大値R2とされる。
一方、無段変速機100の増速比が最も高い場合(オーバードライブ時)には、図3(B)に示すように、ドライブプーリ60の有効半径Rが最大値R2とされ、ドリブンプーリ70の有効半径Rが最小値R1とされる。
図4は、チェーン1の要部の断面図である。図5は、図4のII−II線に沿う断面図であり、チェーン1の直線領域を示している。図6は、チェーン1の屈曲領域の側面図である。
なお、以下では、図5を参照して説明するときは、チェーン1の直線領域を基準として説明し、図6を参照して説明するときは、チェーン1の屈曲領域を基準として説明する。
図4および図5を参照して、チェーン1は、複数のリンク2と、これらのリンク2を互いに屈曲可能に連結する複数対の第1および第2のピン3,4とを備えている。第1のピン3は、対をなす第2のピン4に対して、リンク2間の屈曲に伴い転がり摺動接触するようになっている。
なお、転がり摺動接触とは、転がり接触およびすべり接触の少なくとも一方を含む接触のことをいう。
また、以下では、チェーン1の進行方向に沿う方向をチェーン進行方向Xといい、チェーン進行方向Xに直交し且つ第1および第2のピン3,4の長手方向に沿う方向をチェーン幅方向Wといい、チェーン進行方向Xおよびチェーン幅方向Wの双方に直交する方向を直交方向Vという。
各リンク2は板状に形成されており、チェーン進行方向Xの前後に並ぶ一対の端部としての前端部5および後端部6、ならびにこれら前端部5および後端部6間に配置される中間部7を含んでいる。
前端部5および後端部6には、第1の貫通孔としての前貫通孔9、および第2の貫通孔としての後貫通孔10がそれぞれ形成されている。中間部7は、前貫通孔9および後貫通孔10間を仕切る柱部8を有している。この柱部8は、チェーン進行方向Xに所定の厚みを有している。各リンク2における周縁部は、滑らかな曲線に形成されており、応力集中の生じ難い形状とされている。
リンク2を用いて、第1〜第3のリンク列51〜53が形成されている。具体的には、第1のリンク列51、第2のリンク列52および第3のリンク列53はそれぞれ、チェーン幅方向Wに並ぶ複数のリンク2を含んでいる。第1〜第3のリンク列51〜53のそれぞれにおいて、同一リンク列のリンク2は、チェーン進行方向Xの位置が互いに同じとなるように揃えられている。第1〜第3のリンク列51〜53は、チェーン進行方向Xに沿って並んで配置されている。
第1〜第3のリンク列51〜53のリンク2はそれぞれ、対応する第1および第2のピン3,4を用いて、対応する第1〜第3のリンク列51〜53のリンク2と相対回転可能(屈曲可能)に連結されている。
具体的には、第1のリンク列51のリンク2の前貫通孔9と、第2のリンク列52のリンク2の後貫通孔10とは、チェーン幅方向Wに並んで互いに対応しており、これらの貫通孔9,10を挿通する第1および第2のピン3,4によって、第1および第2のリンク列51,52のリンク2同士がチェーン進行方向Xに屈曲可能に連結されている。
同様に、第2のリンク列52のリンク2の前貫通孔9と、第3のリンク列53のリンク2の後貫通孔10とは、チェーン幅方向Wに並んで互いに対応しており、これらの貫通孔9,10を挿通する第1および第2のピン3,4によって、第2および第3のリンク列52,53のリンク2同士がチェーン進行方向Xに屈曲可能に連結されている。
図4において、第1〜第3のリンク列51〜53は、それぞれ1つしか図示されていないが、チェーン進行方向Xに沿って第1〜第3のリンク列51〜53が繰り返すように配置されている。そして、チェーン進行方向Xに互いに隣接する2つのリンク列のリンク2同士が、対応する第1および第2のピン3,4によって順次に連結され、無端状をなすチェーン1が形成されている。
図4および図5を参照して、第1のピン3は、チェーン幅方向Wに延びる長尺(板状)の連結部材としての所定の動力伝達部材である。第1のピン3の周面11は、チェーン幅方向Wに平行に延びている。
この周面11は、滑らかな面に形成されており、チェーン進行方向Xの前方を向く対向部としての前部12と、チェーン進行方向Xの後方を向く背部としての後部13と、直交方向Vに相対向する一対の端部としての一端部14および他端部15とを有している。
前部12は、対をなす第2のピン4と対向しており、第2のピン4の後述する後部19と接触部T(チェーン幅方向Wからみて、接触点)で転がり摺動接触している。
後部13は、平坦面に形成されている。この平坦面は、チェーン進行方向Xと直交する所定の平面A(図5において、紙面に直交する平面)に対して、所定の傾斜角Bを有しており、チェーン内周側を向いている。
一端部14は、第1のピン3の周面11のうち、チェーン外周側(直交方向Vの一方)の端部を構成しており、チェーン外周側に向けて凸湾曲する曲面に形成されている。
他端部15は、第1のピン3の周面11のうち、チェーン内周側(直交方向Vの他方)の端部を構成しており、チェーン内周側に向けて凸湾曲する曲面に形成されている。
なお、以下では、直交方向Vのうち、一端部14から他端部15に向かう側をチェーン内周側といい、他端部15から一端部14に向かう側をチェーン外周側という。
第1のピン3の長手方向(チェーン幅方向W)に関する一対の端部16は、チェーン幅方向Wの一対の端部に配置されるリンク2からチェーン幅方向Wにそれぞれ突出している。これら一対の端部16には、一対の動力伝達部としての端面17がそれぞれ設けられている。
図2および図6を参照して、一対の端面17は、チェーン幅方向Wに直交する平面を挟んで相対向しており、互いに対称な形状を有している。これらの端面17は、各プーリ60,70の対応するシーブ面62a,63a,72a,73aに摩擦接触(係合)するためのものである。
第1のピン3は、上記対応するシーブ面62a,63a,72a,73a間に挟持され、これにより、第1のピン3と各プーリ60,70との間で動力が伝達される。第1のピン3は、その端面17が直接動力伝達に寄与するため、例えば、軸受用鋼(SUJ2)等の高強度耐摩耗材料で形成されている。
第1のピン3の端面17は、球面の一部を含む形状に形成され、チェーン幅方向Wの外側に凸湾曲している。また、第1のピン3の一端部14は、その他端部15よりも、チェーン幅方向Wに長手(幅広)に形成されており、これにより、端面17がチェーン内周側を向いている。チェーン幅方向Wからみて、端面17の頂部23の位置は、当該端面17の図心の位置と一致している。
端面17には、接触領域24が設けられている。端面17のうち、その接触領域24が、各プーリ60,70の対応するシーブ面62a,63a,72a,73aに接触するようになっている。
接触領域24は、例えば、楕円形形状をなしており、接触中心点C(接触領域24の図心に相当)を有している。チェーン幅方向Wからみて、接触中心点Cの位置は、頂部23の位置(端面17の図心の位置)と一致している。なお、接触中心点Cの位置は、端面17の図心に対してずれていても(オフセットしていても)よい。
ここで、前述した各プーリ60,70の有効半径Rは、以下のようにして定義される。すなわち、ドライブプーリ60の有効半径Rは、ドライブプーリ60に挟持された第1のピン3の動力伝達面17の接触中心点Cと、ドライブプーリ60の中心軸線F1との間のプーリ60の径方向の距離として定義される。
同様に、ドリブンプーリ70の有効半径Rは、ドリブンプーリ70に挟持された第1のピン3の動力伝達面17の接触中心点Cと、ドリブンプーリ70の中心軸線F2との間のプーリ70の径方向の距離として定義される。
チェーン幅方向Wに沿って見たときにおいて、接触領域24の長軸Dは、前述の平面Aに対して、所定の迎え角E(例えば、5〜12°。本実施の形態において、10°。)を有しており、チェーン外周側から内周側に向かうにしたがい、チェーン進行方向X側に進んでいる。
この迎え角Eは、例えば、第1のピン3の後部13の傾斜角Bと等しくされている(E=B)。なお、迎え角Eと傾斜角Bとは異なるようにされていてもよい。
図4および図5を参照して、第2のピン4(ストリップ、またはインターピースともいう)は、第1のピン3と同様の材料により形成された、チェーン幅方向Wに延びる長尺(板状)の部材であり、また、対をなす第1のピン3と対応するリンク2との間に介在する部材としての対偶部材である。
第2のピン4は、その一対の端部が上記各プーリのシーブ面に接触しないように、第1のピン3よりも短く形成されており、対をなす第1のピン3に対して、チェーン進行方向Xの前方に配置されている。チェーン進行方向Xに関して、第2のピン4は、第1のピン3よりも薄肉に形成されている。
第2のピン4の周面18は、チェーン幅方向Wに延びている。この周面18は、滑らかな面に形成されており、チェーン進行方向Xの後方を向く対向部としての後部19と、チェーン進行方向Xの前方を向く前部20と、直交方向Vに関する一対の端部としての一端部21および他端部22とを有している。
後部19は、チェーン進行方向Xと直交する平坦面に形成されている。前述したように、この後部19は対をなす第1のピン3の前部12と対向している。
前部20は、後部19と概ね平行な平坦面に形成されている。
一端部21は、第2のピン4の周面18のうち、チェーン外周側の端部を構成しており、チェーン外周側に向けて凸湾曲する曲面に形成されている。
他端部22は、第2のピン4の周面18のうち、チェーン内周側の端部を構成しており、チェーン内周側に向けて凸湾曲する曲面に形成されている。
チェーン1は、いわゆる圧入タイプのチェーンとされている。具体的には、第1のピン3は、各リンク2の前貫通孔9に相対移動可能に遊嵌されていると共に、各リンク2の後貫通孔10に相対移動を規制されるようにして圧入嵌合され、第2のピン4は、各リンク2の前貫通孔9に相対移動を規制されるようにして圧入嵌合されていると共に、各リンク2の後貫通孔10に相対移動可能に遊嵌されている。
換言すれば、各リンク2の前貫通孔9には、第1のピン3が相対移動可能に遊嵌されているとともに、この第1のピン3と対をなす第2のピン4が相対移動を規制されるようにして圧入嵌合され、各リンク2の後貫通孔10には、第1のピン3が相対移動を規制されるように圧入嵌合されているとともに、この第1のピン3と対をなす第2のピン4が相対移動可能に遊嵌されている。
上記の構成により、第1のピン3の前部12と対をなす第2のピン4の後部19とは、チェーン進行方向Xに隣接するリンク2間の屈曲に伴って、互いに転がり摺動接触する。
図5に示すように、チェーン1は、所定の連結ピッチPを有している。連結ピッチPとは、チェーン1の直線領域における、隣り合う第1のピン3間の距離をいう。具体的には、チェーン1の直線領域のリンク2の前貫通孔9内の第1および第2のピン3,4の互いの接触部T1と、当該リンク2の後貫通孔10内の第1および第2のピン3,4の互いの接触部T1との間の、チェーン進行方向Xの距離をいう。本実施の形態では、連結ピッチPは、例えば、8mmに設定されている。
図6に示すように、チェーン1の屈曲領域の、チェーン進行方向Xに隣り合うリンク2は、互いに所定の屈曲角φをなして相対的に屈曲している。屈曲角φは、第1の平面H1と、第2の平面H2とがなす角として定義される。
第1の平面H1は、屈曲領域の一のリンク2aの各貫通孔9,10のそれぞれに挿通された、一対の第1のピン3a,3bのそれぞれの接触中心点Cを含み、且つチェーン幅方向Wと平行な平面をいう。
第2の平面H2は、上記リンク2aとチェーン進行方向Xに隣り合う他のリンク2bの各貫通孔9,10のそれぞれに挿通された、一対の第1のピン3b,3cのそれぞれの接触中心点Cを含み、且つチェーン幅方向Wと平行な平面をいう。
設計上の屈曲角φ(許容屈曲角)の範囲は、例えば0°〜20°に設定されている。
図7は、第1のピン3の要部の拡大断面図である。図5および図7を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、隣接するリンク2同士の滑らかな屈曲を達成しつつ、チェーン1の直線領域のリンク2同士が、本来の屈曲方向と反対の方向(屈曲角φの負側)に不用意に屈曲すること(以下、オーバーシュートという。)を抑制している点にある。
具体的には、第1のピン3の前部12に、曲面部25および延設部26が設けられている。これら曲面部25および延設部26は、直交方向Vに並んでいる。
曲面部25のチェーン内周側の端部が、所定の起部J(チェーン幅方向Wからみて、所定の起点)とされている。起部Jの位置は、接触部T1の位置、すなわち、チェーン1の直線領域における第1のピン3の接触部Tと一致している。この起部Jは、前部12のうち、チェーン内周側寄りに配置されている。
チェーン幅方向Wからみて、曲面部25は、所定の起部J(起点)をもつ所定の曲線としてのインボリュート曲線からなる。このインボリュート曲線の基礎円Kは、中心M、半径Rb(基礎円半径、例えば、100mm)を有する円である。
中心Mは、チェーン進行方向Xに直交し且つ第1のピン3の接触部T1を含む平面上において、上記接触部T1よりもチェーン内周側に位置している。基礎円Kと起部Jとは、交差している。
上記の構成により、チェーン幅方向Wからみて、曲面部25は、対をなす第2のピン4の後部19と接触部Tで接触している。対応するリンク2間の屈曲に伴う接触部Tの移動軌跡は、第1のピン3を基準として、起部Jを持つインボリュート曲線をなしている。
すなわち、チェーン幅方向Wからみて、第1のピン3の曲面部25をインボリュート曲線に形成することで、接触部Tの移動軌跡を上記したインボリュート曲線にしている。この接触部Tは、対応するリンク2同士の屈曲角φ(図6参照)の増大に伴い、チェーン外周側に変位する。
なお、チェーン幅方向Wからみた、第1のピン3の曲面部25は、インボリュート曲線以外の曲線(例えば、単一または複数の曲率半径を有する曲線)に形成してもよい。
再び図5および図7を参照して、延設部26は、直線領域の隣り合うリンク2同士がオーバーシュートすることを抑制するためのものである。この延設部26は、前部12のうち、曲面部25よりもチェーン内周側の部分を構成しており、曲面部25の起部Jから曲面部25と逆方向V1(チェーン内周側方向)に延びている。
延設部26は、チェーン進行方向Xに直交する平坦面からなり、チェーン幅方向Wからみて、直交方向Vに沿って延びている。チェーン1の直線領域において、延設部26と第2のピン4の後部19とは、平行に相対向しており、延設部26の略全面が、後部19と面接触している。
したがって、チェーン1の直線領域をチェーン幅方向Wからみたとき、第1のピン3の前部12は、その曲面部25の起部Jおよび延設部26が、後部19と接触している。
直交方向Vに関する延設部26の長さNは、0.05mm〜0.8mmの範囲(本実施の形態において、例えば、0.8mm)にあることが好ましい。上記長さNが0.05mm未満であれば、延設部26の面積を十分に確保し難くなり、また、長さNが0.8mmを超えると、延設部26が大きくなりすぎて第1のピン3の大型化を招くためである。
なお、長さNの範囲の下限は、0.1mmであることがより好ましい。また、長さNの範囲の上限は、0.8mmであることが好ましいが、これより大きくてもよい。
以上が無段変速機100(図3(A)参照)の概略構成である。この無段変速機100の駆動時、チェーン1は、回転駆動されてドライブプーリ60およびドリブンプーリ70のそれぞれと動力の伝達を行う。このとき、図5に示すように、チェーン1の直線領域において、第1のピン3の前部12は、その曲面部25の起部J(接触部T)が対をなす第2のピン4の後部19と線接触するとともに、その延設部26が当該後部19と面接触する。
これにより、チェーン1の直線領域において、第1のピン3は、対応する第2のピン4に対して逆方向V1に転がり摺動接触することが抑制され、その結果、オーバーシュートが抑制される。
一方、図6に示すように、チェーン1の屈曲領域では、第1のピン3の前部12は、その曲面部25の接触部Tが、対をなす第2のピン4の後部19と線接触する。このとき、延設部26と後部19とは、接触していない。
これにより、チェーン1の屈曲領域では、対をなす第1および第2のピン3,4同士が滑らかに転がり摺動接触し、チェーン1は、直線領域から所定の屈曲角φをなす屈曲領域へスムーズに移行する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、チェーン1の直線領域の第1のピン3は、対応する第2のピン4に対して、逆方向V1に移動することが抑制されている。
その結果、チェーン1の直線領域のリンク2同士がオーバーシュートすることを抑制できる。したがって、各プーリ60,70の何れにも保持されていないチェーン1の直線領域のリンク2同士がオーバーシュートすることを抑制でき、チェーン1の振動および騒音を抑制できる。
また、オーバーシュートを抑制することにより、チェーン1に余分な負荷が作用することを抑制でき、高い伝動効率を達成することができる。
さらに、チェーン1の直線領域において、第1のピン3の延設部26は、対応する第2のピン4の後部19と面接触するので、第1のピン3が対応する第2のピン4に対して逆方向V1に移動することを、より確実に防止することができる。
しかも、面接触であることにより、対をなす第1および第2のピン3,4の互いの接触面積を十分に確保して、両者の接触時の圧力(面圧)をより低減することができる。したがって、各第1および第2のピン3,4が受ける負荷を低減してチェーン1の耐久性をより向上することができる。
また、各第1のピン3を対応するリンク2の後貫通孔10に圧入嵌合していることにより、各第1のピン3と対応すると対応するリンク2とを確実に連結できる。これにより、第1のピン3の延設部26が有する、リンク2同士の不用意な屈曲を抑制する効果を、確実に発揮することができる。
また、第1のピン3を各リンク2の前貫通孔9に遊嵌すると共に各リンク2の後貫通孔10に圧入嵌合し、さらに、第2のピン4を、各リンク2の前貫通孔9に圧入嵌合すると共に各リンク2の後貫通孔10に遊嵌している。
これにより、各第1のピン3の各端面17が各プーリ60,70の対応するシーブ面62a,63a,72a,73aに接触する際、対をなす第2のピン4が、上記第1のピン3に対して転がり摺動接触することにより、リンク2同士の屈曲が可能とされている。
この際、対をなす第1および第2のピン3,4間において、互いの転がり接触成分が多くてすべり接触成分が極めて少なく、するとその結果、各第1のピン3の各端面17が上記対応するシーブ面62a,63a,72a,73aに対してほとんど回転せずに接触することとなり、摩擦損失を低減してより高い伝動効率を確保できる。
さらに、第1のピン3を基準としたその接触部Tの軌跡が、チェーン幅方向Wからみてインボリュート曲線を描くようにされている。これにより、各第1のピン3が各プーリ60,70に順次噛み込まれる際に、チェーン1に弦振動的な運動が生じることを抑制できる。その結果、チェーン1の駆動時の騒音をより低減することができる。
このように、振動が抑制されて静粛性にすぐれ、且つ伝動効率および耐久性にすぐれた無段変速機100を実現することができる。
図8は、本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。なお、本実施の形態では、図1〜図7に示す実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成については、図に同様の符号を付してその説明を省略する。
図8を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、複数種類の第1のピンとして、第1のピン3,3Aが備えられており、第1のピン3を基準としたその接触部Tの転がり摺動接触の移動軌跡と、第1のピン3Aを基準としたその接触部TAの転がり摺動接触の移動軌跡とが相異なるようにされている点にある。
具体的には、第1のピン3Aの前部12Aの断面形状(チェーン幅方向Wからみた形状)が、第1のピン3の前部12の断面形状と相異なる形状にされている。チェーン1の直線領域をチェーン幅方向Wからみて、第1のピン3Aの曲面部25Aの基礎円KAの半径RbAが、第1のピン3の曲面部25の基礎円Kの半径Rbと異なるように(RbA≠Rb)されている。本実施の形態では、RbA<Rbとされている。これにより、曲面部25Aは曲面部25より大きく湾曲している。
なお、チェーン幅方向Wからみた、第1のピン3Aの曲面部25Aの形状は、インボリュート曲線以外の曲線(例えば、単一または複数の曲率半径を有する曲線)に形成してもよい。
チェーン1の直線領域をチェーン幅方向Wからみて、第1のピン3の接触部Tと第1のピン3Aの接触部TAとは、直交方向Vの位置が揃えられている。すなわち、これらの接触部T,TAは、チェーン進行方向Xに延びる直線上に配置されている。
なお、これらの接触部T,TAは、直交方向Vの位置がずれる(オフセットする)ようにして配置されていてもよいが、本実施の形態のように、揃えられていることが好ましい。上記のようにオフセットしていると、チェーン1の直線領域の第1のピン3,3Aを、対応する第2のピン4に対して転がそうとする不要なモーメントが発生するからである。
第1のピン3と第1のピン3Aとは、チェーン進行方向Xにランダムに配列されている。より具体的には、第1のピン3および第1のピン3Aの少なくとも一方が、チェーン進行方向Xの少なくとも一部に不規則に配置されている。
本実施の形態によれば、各第1のピン3,3Aが各プーリに順次に係合するときの係合音の発生周期をランダムにして、当該係合音の周波数を広範囲に分布でき、駆動時の騒音をより低減することができる。
なお、本実施の形態において、接触部T,TAを直交方向Vにオフセットして配置してもよい。この場合、各第1のピン3,3Aの形状を大型化することなく、接触部T,TA間の転がり摺動接触の軌跡をより大きく相異ならせることができる。各第1のピン3,3Aが各プーリに順次に係合するときの係合音の発生周期をよりランダムにでき、駆動時の騒音をより低減できる。
このとき、上記したように、チェーン1の直線領域の第1のピン3,3Aを対応する第2のピン4に対して転がそうとするモーメントが発生するが、当該チェーン1の直線領域における第1および第2のピン3,4を互いに面接触させて接触面積を十分に確保しているので、上記のモーメントを十分に受けることができ、両者の不用意な相対運動を良好に抑制できる。
図9は、本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。なお、本実施の形態では、図1〜図7に示す実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成については、図に同様の符号を付してその説明を省略する。
図9を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、1つの(単一の)第1のピン3によって、チェーン進行方向Xに隣り合う対偶部材としてのリンク2B同士が互いに相対回転可能に(屈曲可能に)連結されている点にある。具体的には、各リンク2Bの前貫通孔9Bに、対応する第1のピン3が相対移動可能に遊嵌され、各リンク2Bの後貫通孔10Bに、対応する第1のピン3が相対移動を規制されるように圧入嵌合されている。
前貫通孔9Bの周縁部30のチェーン進行方向Xに関する前部31(対向部)は、直交方向Vに延びる断面形状を有している。この前部31は、前貫通孔9Bに遊嵌された第1のピン3の前部12と対向している。第1のピン3の曲面部25の接触部Tは、前部31と転がり摺動接触している。
これにより、リンク2Bと当該リンク2Bに遊嵌された第1のピン3とは、互いに転がり摺動接触するようになっている。また、チェーン幅方向Wからみて、第1のピン3を基準とするその接触部Tの移動軌跡は、所定の起部J(起点)を持つ所定の曲線としてのインボリュート曲線をなす。
本実施の形態によれば、第1のピン3間の連結ピッチをより短くして各プーリに一時に噛み込まれる第1のピン3の数をより多くできる。これにより、第1のピン3の1本あたりの負荷を低減して各プーリとの衝突力を低減でき、騒音をより低減することができる。
なお、本実施の形態において、第1のピン3Aをさらに設け、第1のピン3と第1のピン3Aとをチェーン進行方向Xにランダムに配列してもよい。
以上、本発明の実施の形態について幾つか説明したが、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではない。例えば、図1〜図7に示す実施の形態、および図8に示す実施の形態のそれぞれにおいて、第1のピン3,3Aは、各リンク2の対応する後貫通孔10に遊嵌されていてもよい。また、第2のピン4は、各リンク2の対応する前貫通孔9に遊嵌されていてもよい。
さらに、第2のピン4が、各プーリ60,70に係合するようにされていてもよい。また、第1のピン3,3Aの前部25,25Aの形状と対をなす第2のピン4の後部19の形状とを入れ換えて、第2のピン4を所定の動力伝達部材としてもよい。
さらに、図9に示す実施の形態において、第1のピン3は、各リンク2Bの後貫通孔10Bに遊嵌されていてもよい。
また、上記各実施の形態において、インボリュート曲面からなる曲面部を有する第1のピンと、インボリュート曲面以外の曲面からなる曲面部を有する第1のピンとを組み合わせて用いてもよい。さらに、延設部が設けられていない第1のピンが含まれていてもよい。また、接触部の転がり摺動接触の軌跡の相異なる3種類以上の第1のピンが含まれていてもよい。
さらに、第1のピンの長手方向の一対の端部のそれぞれの近傍に、当該第1のピンの端面と同様の動力伝達部を有する部材を配置し、第1のピンと当該動力伝達面を有する部材とを含む動力伝達ブロックを設け、これを動力伝達部材としてもよい。
また、リンクの前貫通孔と後貫通孔の配置とを互いに入れ換えてもよい。さらに、リンクの前貫通孔と後貫通孔との間の柱部に連通溝(スリット)を設けてもよい。この場合、リンクの弾性変形量(可撓性)を増すことができ、リンクに生じる応力をより低減することができる。
また、ドライブプーリ60およびドリブンプーリ70の双方の溝幅が変動する態様に限定されるものではなく、何れか一方の溝幅のみが変動し、他方が変動しない固定幅にした態様であっても良い。さらに、上記では溝幅が連続的(無段階)に変動する態様について説明したが、段階的に変動したり、固定式(無変速)である等の他の動力伝達装置に適用しても良い。
本発明の一実施の形態に係る動力伝達チェーンを備える動力伝達装置としてのチェーン式無段変速機の要部構成を模式的に示す斜視図である。 図1のドライブプーリ(ドリブンプーリおよびチェーンの部分的な拡大断面図である。 無段変速機の模式的な断面図であり、(A)はドライブプーリの有効半径が最小とされると共にドリブンプーリの有効半径が最大とされた状態を示しており、(B)はドライブプーリの有効半径が最大とされると共にドリブンプーリの有効半径が最小とされた状態を示している。 チェーンの要部の断面図である。 図4のII−II線に沿う断面図であり、チェーンの直線領域を示している。 チェーンの屈曲領域の側面図である。 第1のピンの要部の拡大断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。
符号の説明
1…チェーン(動力伝達チェーン)、3,3A…第1のピン(連結部材、所定の動力伝達部材)、12,12A…前部(対向部)、25,25A…曲面部、26…延設部、J,JA…起部(起点)、T,TA…接触部(接触点)、V1…逆方向

Claims (5)

  1. 複数のリンクと、これらのリンクを互いに屈曲可能に連結する複数の連結部材とを備える動力伝達チェーンにおいて、
    各連結部材は、リンクまたはリンクとの間に介在する部材の何れか一方からなる対偶部材に対してリンク間の屈曲に伴って転がり摺動接触する所定の動力伝達部材を含み、
    リンク間の屈曲に伴う上記所定の動力伝達部材と上記対偶部材とのチェーン幅方向からみた接触点の移動軌跡は、所定の起点を持つ所定の曲線をなし、
    上記対偶部材に対する上記所定の動力伝達部材の対向部は、上記接触点の移動軌跡として上記所定の曲線を達成するための曲面部と、その曲面部の起点から曲面部と逆方向に延びる延設部とを含み、
    動力伝達チェーンの直線領域において上記所定の動力伝達部材の対向部は、上記曲面部の起点および上記延設部で対偶部材と接触するようにしてあることを特徴とする動力伝達チェーン。
  2. 請求項1において、上記延設部は、上記対偶部材と面接触することを特徴とする動力伝達チェーン。
  3. 請求項1または2において、上記複数のリンクは、チェーン進行方向に並ぶ第1および第2の貫通孔をそれぞれ含み、
    上記所定の動力伝達部材は、第1の貫通孔に相対移動可能に嵌め入れられる動力伝達部材と、第2の貫通孔に相対移動を規制されて嵌め入れられる動力伝達部材とをそれぞれ有することを特徴とする動力伝達チェーン。
  4. 請求項1,2または3において、上記所定の動力伝達部材は、上記対偶部材に対する転がり摺動接触の移動軌跡の相異なる複数種類の動力伝達部材を有することを特徴とする動力伝達チェーン。
  5. 相対向する一対の円錐面状のシーブ面をそれぞれ有する第1および第2のプーリと、これらのプーリ間に巻き掛けられ、シーブ面に接触して動力を伝達する請求項1,2,3または4記載の動力伝達チェーンとを備えることを特徴とする動力伝達装置。
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