JP2006226160A - 油冷式スクリュ圧縮機 - Google Patents

油冷式スクリュ圧縮機 Download PDF

Info

Publication number
JP2006226160A
JP2006226160A JP2005039279A JP2005039279A JP2006226160A JP 2006226160 A JP2006226160 A JP 2006226160A JP 2005039279 A JP2005039279 A JP 2005039279A JP 2005039279 A JP2005039279 A JP 2005039279A JP 2006226160 A JP2006226160 A JP 2006226160A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
rotor
side end
screw compressor
end wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005039279A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukihiro Kojima
幸裕 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokuetsu Industries Co Ltd
Original Assignee
Hokuetsu Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hokuetsu Industries Co Ltd filed Critical Hokuetsu Industries Co Ltd
Priority to JP2005039279A priority Critical patent/JP2006226160A/ja
Publication of JP2006226160A publication Critical patent/JP2006226160A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

【課題】 比較的簡単な構成により圧力差が最も大きい圧縮作用空間の間で圧縮気体の漏れを防止して圧縮効率の向上を図ることができる油冷式スクリュ圧縮機を提供する。
【解決手段】
油冷式スクリュ圧縮機において、オス、メス一対のスクリュロータ21,22を収容するケーシング12内に形成されたロータ室20の、ロータ軸23,24間における吐出側端壁20aに、前記ロータ軸23,24間方向を長さ方向としたラビリンス溝を形成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は油冷式スクリュ圧縮機に関し、より詳細には、ロータ室の吐出側端壁と、スクリュロータの吐出側端面間に形成された間隙を介した圧縮気体の漏出を防止し得るシール機構を備えた油冷式スクリュ圧縮機に関する。
スクリュ圧縮機は、ケーシング内に形成されたロータ室内に、オス、メス一対のスクリュロータを噛み合い回転可能に収容して、両スクリュロータの噛み合いにより圧縮作用空間内に導入された圧縮気体を圧縮して吐出する構造を備えている。
図1は、このようなスクリュ圧縮機1のうち、オス、メスの両スクリュロータ21,22を水平方向に並べて配置したものであり、スクリュロータ21,22の軸線長さ方向の一端側におけるケーシング12の上面に、被圧縮気体を吸入する吸入口13と、この吸入口13を介して被圧縮気体をロータ室20内に形成された圧縮作用空間に導入する吸入通路14を形成すると共に、スクリュロータ21,22の軸線長さ方向の他端側に設けられたロータ室20の端壁20a下方寄りに吐出口15を形成し、図示せざる駆動源によってロータ軸23,24を回転すると、スクリュロータ21,22が噛み合い回転を開始して吸入口13より被圧縮気体を吸入すると共に、この吸入された被圧縮気体を圧縮作用空間において圧縮し、前記吐出口15を介して吐出するように構成されている(図8参照)。
なお、本発明に関し、スクリュロータ21,22の軸線長さ方向の説明において前記吸入口13の形成側を「吸入側」、吐出口15の形成側を「吐出側」として説明する。
以上説明したスクリュ圧縮機1にあっては、スクリュロータ21,22の回転時にスクリュロータ21,22がロータ室20の内壁と干渉しないように両者間に微小な間隙が設けられている。
その一方で、圧縮作用空間内で圧縮された被圧縮気体(圧縮気体)が、この間隙を介して漏出しないように、この間隙を可及的に狭く形成すると共に、油冷式スクリュ圧縮機1では、圧縮作用空間内に潤滑油を導入して被圧縮気体をこの潤滑油と共に圧縮することで、圧縮作用空間の密封を行っている。
このように、油冷式スクリュ圧縮機1にあっては、ロータ室20の内壁とスクリュロータ21,22間の間隙を可及的に狭くすることと、潤滑油の導入によって圧縮気体の漏出を防止するものであるが、圧縮時に生じる熱膨張、軸受け部のガタやスクリュロータやケーシングの加工誤差等によりこの間隙の微小化には限界があり、完全に圧縮気体の漏出を防止することは困難である。
特に、スクリュロータ21,22は回転に伴って噛み合い位置が吸入側から吐出側に移動して圧縮作用空間内の被圧縮気体を吐出側に押し出す構造であるために、運転中、スクリュロータ21,22は圧縮作用空間内の圧力に押されて吸入側に押圧されていることから、前述の間隙がロータ室20の吐出側端壁20aとスクリュロータ21,22の吐出側端面21a,22a間に偏在してこの部分の間隙が比較的大きなものとなる。その結果、この部分の間隙を介して圧縮気体の漏れが生じ易いものとなっている。
このように、スクリュロータ21,22の吐出側端面21a,22aと、ロータ室20の吐出側端壁20aとの間隙を介した圧縮気体の漏出が生じることから、これを防止するための構成を備えた油冷式スクリュ圧縮機も提案されており、一例としてスクリュロータの吐出側の端面に、溝(圧力緩和溝)を設けたもの(特許文献1参照)、多数の空隙をハニカム状のパターンで形成したもの(特許文献2参照)、フライス盤等によって形成した凹部を備えるもの(特許文献3参照)等がある。
この発明の先行技術文献情報としては次のものがある。
特開昭59−176487号公報 特開2001−193678号公報 特開2003−278673号公報
前述の特許文献1〜3に示す油冷式スクリュ圧縮機にあっては、前述のようにいずれも回転するスクリュロータの端面に加工を施すものであるために、該加工は端面全体、又は全ての歯部側面に行う必要がある。
しかも、特許文献1に記載の油冷式スクリュ圧縮機にあっては、全ての歯部側面に歯部の外形形状に沿った複雑な形状の溝を形成するものであり、又、特許文献2に記載の油冷式スクリュ圧縮機にあってはスクリュロータの端面全体にハニカム状のパターンで空隙を形成するものであり、このような加工形状の複雑さとも相俟って加工時間が長大化し、加工コストが高くなる。
またスクリュ圧縮機は、スクリュロータの回転に伴って歯部の噛み合い位置(圧縮作用空間の閉じ込み位置)が吸入側から吐出側に移動して圧縮作用空間内の閉じ込み空間内の容積を減少させことにより被圧縮気体を圧縮するものであるために、噛み合い位置がスクリュロータの吐出側端面に至った後、さらに回転することにより吸入側より再度閉じ込みを開始する動作を繰り返す。
そのため、最も高圧となっている圧縮作用空間31Hの回転方向前方側には、吸気閉じ込み前、又は吸気閉じ込み直後の最も圧力の低い圧縮作用空間31Lが隣接して配置される。
そのため、このような高圧の圧縮作用空間31Hと低圧の圧縮作用空間31Lとの間に位置するスクリュロータの端面に形成された前述の圧力緩和溝、空隙、凹部内に流入した高圧の圧縮気体や潤滑油は、スクリュロータの回転によって溝、空隙、凹部内に留まったまま回転方向前方の低圧側に移動して低圧の圧縮作用空間内に流れ込むこととなる。
そのため、スクリュロータの吐出側端面にこのような溝、空隙、凹部を形成する従来の油冷式スクリュ圧縮機にあっては、圧縮気体や潤滑油の漏れを防止できず、十分な圧縮効率の向上が図れないものとなっている。
このように、従来の油冷式スクリュ圧縮機は、前述のようなシール構造を備えることによりこのようなシール構造を設けていない場合に比較すれば確かに圧縮気体の漏出が防止されているものと考えられるが、加工の労力、加工に要する時間、コスト等に比較して得られる効果はさほど大きなものとはなっていない。
なお、圧縮気体の漏出は、前述のように圧力差が最大となる圧縮作用空間の間において生じるものが殆どであり、この部分におけるシール性を向上することができれば圧縮効率を大幅に向上させることができる。
そこで本発明は、比較的簡単な構成により前述のように圧力差が最も大きい圧縮作用空間の間で圧縮気体の漏れが生じることを防止し得るシール機構を採用することにより、加工が容易で加工時間を短縮することができ、従って比較的低コストで圧縮効率を向上させることのできる構成を備えた油冷式スクリュ圧縮機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の油冷式スクリュ圧縮機1は、ケーシング12内に形成されたロータ室20にオス、メス一対のスクリュロータ21,22を収容し、前記一対のスクリュロータ21,22の噛み合い回転により被圧縮気体を潤滑油と共に圧縮する油冷式のスクリュ圧縮機1において、
前記一対のスクリュロータ21,22のロータ軸23,24間における前記ロータ室20の吐出側端壁20aに、複数のラビリンス溝16を設けたことを特徴とする(請求項1)。
前述のラビリンス溝16として、前記オス、メスのスクリュロータ21,22のロータ軸23,24間方向を長さ方向とする複数の凹条を、相互に平行に前記ロータ室20の吐出側端壁20aに刻設しても良い(請求項2)。
このような凹条は、ロータ室20の吐出側端壁20aに直接刻設するものとしても良く、又は、前記ロータ室20の吐出側端壁20aに例えばフッ素系〔テフロン(登録商標)系〕又は二硫化モリブデン系の潤滑性コーティング剤を塗布し、乾燥又は焼成する等して形成された潤滑性コーティング剤層を切削等することにより形成するものであっても良い(請求項3)。
さらに前記ロータ室20の吐出側端壁20aに前記オス、メスのスクリュロータ21,22のロータ軸23,24間方向を長さ方向とする凸条17を複数平行に形成し、該凸条17間を前記ラビリンス溝16としても良い(請求項4)。
このような凸条17は、前述したと同様潤滑性コーティング剤により形成することができ(請求項5)、例えば凸条17を形成する位置を除きロータ室20の吐出側端壁20aをマスク材で被覆して潤滑性コーティング剤を塗布、乾燥、焼成等した後に、前記マスク材を除去することにより、または、凸条17の形成範囲に潤滑性コーティング剤を塗布、乾燥焼成して潤滑性コーティング剤層を形成すると共に、この潤滑性コーティング剤層を凸条17の形成位置を除き切削等して除去することで、凸条17を形成しても良い。
なお、前述のラビリンス溝16は、これを長さ方向に分割して形成することもできる(請求項6)。
以上説明した本発明の構成により、オス、メスのスクリュロータ21,22が噛み合う位置、すなわち両スクリュロータ21,22のロータ軸23,24間においてロータ室20の吐出側端壁20aにラビリンス溝16を設けることにより、スクリュロータ21,22の吐出側端面21a,22aとロータ室20の吐出側端壁20a間の間隙のうち、最も圧力差の大きい圧縮作用空間31H,31Lの間に位置する間隙δを好適にシールすることができ、圧縮効率の向上された油冷式スクリュ圧縮機1を提供することができた。
しかも前述のラビリンス溝16を位置が固定されたロータ室20の吐出側端壁20aに形成したことにより、スクリュロータ21,22の端面全体を加工する必要があった従来のシール構造に比較して加工面積を大幅に狭めることができた。
また、ラビリンス溝16内に流入した高圧の圧縮気体や潤滑油は、ラビリンス溝16内で滞留することから、ラビリンス溝16内に流入した圧縮気体や潤滑油がスクリュロータ21,22の回転により低圧側の圧縮作用空間に流入することも好適に防止することができた。
さらに、ラビリンス溝を潤滑性コーティング剤層に、又はラビリンス溝を構成する凸条を潤滑性コーティング剤の塗布等により形成する場合には、ロータ室の端壁を直接切削加工等する場合に比較してラビリンス溝の形成が容易であると共に、高い潤滑性を付与することができ、さらにはスクリュロータの吐出側端面との接触等によりラビリンス溝16の形成部分が磨耗等した場合であっても、再度潤滑性コーティング剤の塗布等によりラビリンス溝16の再形成が可能である。
また、ラビリンス溝を長さ方向に分割した構成にあっては、ラビリンス溝の長さ方向に沿って流れる圧縮気体や潤滑油の流れを遮ることにより圧縮気体や潤滑油の漏出をより確実に防止することができる油冷式スクリュ圧縮機を提供することができた。
以下、本発明の油冷式スクリュ圧縮機1の構成を、前述のラビリンス溝16の構成中心に説明する。
なお、以下で説明する実施形態にあっては、本発明の油冷式スクリュ圧縮機を、オス、メスのスクリュロータを水平方向に並べて配置したものとして説明するが、本発明が適用される油冷式スクリュ圧縮機は、オス、メスのスクリュロータを垂直方法に並べて配置したものであっても良く、その他既知の各種の油冷式スクリュ圧縮機に適用可能である。
1.実施形態1
〔構成〕
図1に示す実施形態において、オス・メス一対のスクリュロータ21,22を噛み合い状態で回転可能に収容する前述のロータ室20を形成するケーシング12は、ケーシング本体12aと蓋体12bによって構成されており、ケーシング本体12aの吐出側端部を蓋体12bで被蓋することにより、ケーシング本体12aと蓋体12bとで囲まれた空間として形成されている。
そして、このロータ室20内に水平方向に並べて収容されたオス・メスの各スクリュロータ21,22は、各スクリュロータ21,22に形成された歯部の外周端がロータ室20の内周面に対して微少間隙を介して回転すると共に、吐出側における端面21a,22aをロータ室20の吐出側端壁20aと微少間隙δを介して対峙しながら回転することにより圧縮作用空間を形成し、前記ケーシング12の上部側に設けられた吸入口13およびこの吸入口13に連続して設けられた吸入通路14を介して吸入された被圧縮気体をこの圧縮作用空間内で圧縮して、ケーシング12の底部側に設けられた吐出口15を介して吐出可能に構成されている。
本実施形態において各スクリュロータ21,22は、図2に示すように吐出側よりスクリュロータ21,22を見た状態において図中右側に設けられたオスロータ21が時計回り方向に、図中左側に設けられたメスロータ22が反時計回り方向に、相対的に逆方向にに噛み合い回転するように構成されていると共に、前述の吐出口15を、ロータ室20の吐出側端壁20aの幅方向中央下寄りに設けている。
そして、オス及びメスのスクリュロータ21,22の噛み合い位置、すなわち両スクリュロータ21,22のロータ軸23,24間に位置するロータ室20の吐出側端壁20aにラビリンス溝16を設けている。
このラビリンス溝16は、図3及び図4に示す実施形態にあってはロータ室20の吐出側端壁20aを成す前述の蓋体12bの側面に直接凹溝を刻設したものであっても良く、又は、蓋体12bの前記吐出側端壁を成す部分の全体、又は一部に、例えばフッ素系(テフロン系)又は二硫化モリブデン系の潤滑性コーティング剤を塗布し、乾燥又は焼成する等して潤滑性コーティング剤層を形成し、この潤滑性コーティング剤層に凹条を刻設することにより形成しても良い。
このラビリンス溝16は、ラビリンス溝16の形成位置においてスクリュロータ21,22の吐出側端面21a,22aとロータ室20の吐出側端壁20a間に形成された間隙δを介して圧縮気体及び潤滑油が漏出することを防止し得るものであればその向き及び形状等は特に限定されるものではないが、図2に示す実施形態にあっては、高圧の圧縮作用空間31Hから低圧の圧縮作用空間31Lに漏出しようとする圧縮気体の流れに対してラビリンス溝16が直交方向となるようにスクリュロータ21,22のロータ軸23,24間、すなわち吐出側端壁20aに形成されたロータ軸23,24の軸孔25,26間を長さ方向とするラビリンス溝16を複数本平行に設けており、本実施形態にあっては加工の容易性を考慮して特に各ラビリンス溝16を直線状としている。
このラビリンス溝16はロータ室20の吐出側端壁20aに形成されたロータ軸23,24の軸孔25,26と連通しないように形成することが好ましく、図示の実施形態にあっては軸孔25,26の縁部に対していずれのラビリンス溝の端部共に一定の間隔が確保されるよう、ロータ軸23,24の軸孔25,26と同心円を成す円周上にその端部が配置されている。
〔作用〕
以上のように構成された油冷式スクリュ圧縮機1において、エンジンやモータ等図示せざる駆動源によってロータ軸23,24を回転すると、オス・メス一対のスクリュロータ21,22がロータ室内で噛み合い回転を開始して吸入口13より吸入通路14を介してロータ室20内へ被圧縮気体を吸入する。
ロータ室20内に吸入された被圧縮気体は、スクリュロータ21,22の回転に伴って各スクリュロータ21,22の歯間に形成された圧縮作用空間内に導入されると共に、オス、メスのスクリュロータ21,22の歯部が吸入側より噛み合いを開始して圧縮作用空間を閉じ込み、徐々に吐出側に噛み合い位置を移動して閉じ込み空間の容積を減少させて潤滑油と共に被圧縮気体を圧縮すると共に吐出側へ押し出し、圧縮作用空間内が吐出口15と連通し、吐出口15より圧縮気体が吐出される。
その後、さらにスクリュロータ21,22が回転すると、両スクリュロータ21,22の吐出側端面21a,22aが、オス、メス一対のスクリュロータ21,22のロータ軸23,24間の位置において噛み合い、この噛み合い部分を介して吐出口15に連通する高圧の圧縮空間31Hと、吸気閉じ込み前、又は吸気閉じ込み直後の低圧の圧縮作用空間31Lとが隣接する。
このように、最も圧力差の大きな圧縮作用空間31H,31Lが隣接することにより、高圧側の圧縮作用空間31H内の圧縮空気が低圧側の圧縮作用空間31Lに漏出しようとするが、スクリュロータ21,22の吐出側端面21a,22aとロータ室20の吐出側端壁20a間に形成された間隙δのうち、このような最も圧力差の大きな圧縮作用空間31H,31Lの間に位置する部分には、前述のようなラビリンス溝16が設けられていることから、このラビリンス溝16の存在により、高圧側の圧縮作用空間31Hから低圧側の圧縮作用空間31L側へ圧縮気体が漏れることが防止されている。
すなわち、前述のラビリンス溝16によりこの間隙δに流れ込んだ圧縮気体は、前述の微小な間隙δを抜けてラビリンス溝16に至る際に圧力降下を受け、この圧力降下がラビリンス溝16の形成本数に応じて繰り返されることにより低圧側の圧縮作用空間31Lに至ることができなくなる。
しかも、従来技術として説明した油冷式スクリュ圧縮機にあっては、スクリュロータの吐出側端壁に溝、空隙又は凹部を形成していたために、このような溝、空壁又は凹部に流れ込んだ高圧の圧縮気体や潤滑油がスクリュロータの回転と共にスクリュロータの回転方向前方に移動されて低圧側の圧縮作用空間に導入されるおそれのあるものとなっていたが、本発明の油冷式スクリュ圧縮機1にあっては、前述のようにその位置が固定されているロータ室20の吐出側端壁20aにラビリンス溝16を形成したことにより、ラビリンス溝16内に流れ込んだ圧縮気体や潤滑油は、ラビリンス溝16内で滞留することから、ラビリンス溝16内に流れ込んだ圧縮気体や潤滑油がスクリュロータの回転に伴って低圧側の圧縮作用空間に導入されることも防止されている。
2.実施形態2
本発明の油冷式スクリュ圧縮機1の別の構成例を図5及び図6を参照して説明する。
図1〜図4を参照して説明した前述の実施形態1の油冷式スクリュ圧縮機1にあっては、前述のラビリンス溝16をロータ室20の吐出側端壁20aに凹条として刻設するものとして説明したが、本実施形態のラビリンス溝16は、ロータ室20の吐出側端壁20aに複数本の凸条17を形成し、この凸条17間に前述のラビリンス溝16を形成したものであり、他の構成は前述の実施形態1の油冷式スクリュ圧縮機1と同様である。
このラビリンス溝16を形成する凸条17は、各種材質のものにより形成することができ、ロータ室20の吐出側端壁20aを成す蓋体12bと同一の材質により、また、ホワイトメタル、黄銅、ニッケル等、所謂「ラビリンス」の材質として既知の各種材質の凸条17を形成することもできるが、本実施形態にあっては、シール性に加え、潤滑性と加工の容易性を考慮してフッ素系(テフロン系)又は二硫化モリブデン系の潤滑性コーティング剤を塗布又は焼成することによりこの凸条17を形成している。
この凸条17の形成方法として、前述の潤滑性コーティング剤を使用する場合には、蓋体12bの側面の対応箇所を、前記凸条17の形成位置を除きマスク材で被覆し、このマスク材の上から潤滑性コーティング剤を塗布後、乾燥、焼成等した後に前述のマスク材を除去することにより形成しても良く、又は、蓋体12bの側面の対応箇所全体に前述のコーティング剤を塗布と、これを乾燥、焼成等して潤滑性コーティング剤層を形成し、この潤滑性コーティング剤層を切削する等して前述の凸条17を形成するものとしても良い。
この凸条17は、その高さを好ましくはスクリュロータ21,22の吐出側端面21a,22aとロータ室20の吐出側端壁20a間の間隙δとほぼ同じ高さに形成する。
〔作用〕
以上のようにして凸条17を形成することにより、この凸条17の間に形成された溝が前述のラビリンス溝16として機能し、その結果、圧縮気体の漏出を防止することができる点については前述の実施形態1の場合と同様である。
また、ラビリンス溝16内に流入した圧縮気体や潤滑油は、ラビリンス溝16内で滞留することから、ラビリンス溝16内に流入した圧縮気体や潤滑油がスクリュロータ21,22の回転により低圧側の圧縮作用空間に導入されることがない点についても実施形態1の説明と同様である。
本実施形態の油冷式スクリュ圧縮機1にあっては、前述の実施形態1で説明したラビリンス溝16を設けることにより得られる効果に加え、ラビリンス溝16を形成する凸条17の先端がスクリュ圧縮機の運転時にスクリュロータ21,22の熱膨張や、スクリュロータ21,22を支承する軸受のスラスト方向のガタ、スクリュロータ21,22の加工誤差によりロータ歯部側面と接触して一部が削られることにより、運転時における凸条17の先端とスクリュロータの吐出側端面21a,22aとの間隙δが無くなり、シール性がより一層向上するという効果を得ることができる。
特に、ラビリンス溝16を構成する凸条17を前述のように潤滑性コーティング剤で形成する場合には、凸条の先端がスクリュロータの吐出側端面と接触した場合に焼き付きが生じないばかりか、好適な潤滑性が得られるという効果を有する。
3.実施形態3
さらに本発明の油冷式スクリュ圧縮機1の別の構成例を図7を参照して説明する。
この図7に示す実施形態にあっては、前述の実施形態1及び実施形態2においてそれぞれ長さ方向に一連の溝として形成していたラビリンス溝16を、長さ方向に分割したものであり、その他の構成は前述した実施形態1及び実施形態2と同様である。
このようなラビリンス溝は、実施形態1又は実施形態2で説明した方法により形成したラビリンス溝16内に、この溝を分割する分離壁18を形成して分離したものであっても良く、又は、予め分割されたラビリンス溝16として形成しても良い。
以上のように構成されたラビリンス溝16を備えた油冷式スクリュ圧縮機1において、このラビリンス溝16の形成により圧縮気体の漏出を防止できる点は前述の実施形態1及び実施形態2の油冷式スクリュ圧縮機と同様である。
また、スクリュロータ21,22の回転によってもラビリンス溝16に流入した高圧の圧縮気体や潤滑油が低圧側の圧縮作用空間内に流入しない点についても前述した実施形態1及び実施形態2の場合と同様である。
本実施形態の油冷式スクリュ圧縮機にあっては、更に前述のようにラビリンス溝16を長さ方向に分離して長さ方向に複数の室に分割したことから、ラビリンス溝16の形成方向に沿って圧縮気体や潤滑油が流れることを防止することができ、その結果、圧縮気体や潤滑油が低圧側の圧縮作用空間へ漏出することをより一層確実に防止することができる。
油冷式スクリュ圧縮機の平面断面図(本願及び従来)。 図1のII−II線断面図(実施形態1)。 図1の部分拡大図(図1の一点鎖線で囲った部分:実施形態1)。 図3のIV−IV線断面における蓋体の部分拡大図(実施形態1)。 図1の部分拡大図(図1の一点鎖線で囲った部分:実施形態2)。 図5のV−V線断面における蓋体の部分拡大図(実施形態2)。 図1のII−II線断面図(実施形態3)。 図1のII−II線断面図(従来)。
符号の説明
1 油冷式スクリュ圧縮機
12 ケーシング
12a ケーシング本体
12b 蓋体
13 吸入口
14 吸入通路
15 吐出口
16 ラビリンス溝
17 凸条
18 分離壁
20 ロータ室
20a 吐出側端壁
21 オスロータ
22 メスロータ
21a 吐出側端面(オスロータの)
22a 吐出側端面(メスロータの)
23 ロータ軸(オスロータの)
24 ロータ軸(メスロータの)
25 軸孔(オスロータの)
26 軸孔(メスメータの)
31 圧縮作用空間
31H 高圧の圧縮作用空間
31L 低圧の圧縮作用空間

Claims (6)

  1. ケーシング内に形成されたロータ室にオス、メス一対のスクリュロータを収容し、前記一対のスクリュロータの噛み合い回転により被圧縮気体を潤滑油と共に圧縮する油冷式のスクリュ圧縮機において、
    前記一対のスクリュロータのロータ軸間における前記ロータ室の吐出側端壁に、複数のラビリンス溝を設けたことを特徴とする油冷式スクリュ圧縮機。
  2. 前記ラビリンス溝として、前記オス、メスのスクリュロータのロータ軸間方向を長さ方向とする複数の凹条を相互に平行に前記ロータ室の吐出側端壁に刻設したことを特徴とする請求項1記載の油冷式スクリュ圧縮機。
  3. 前記凹条を、前記ロータ室の吐出側端壁に塗布した潤滑性コーティング剤層に形成したことを特徴とする請求項2記載の油冷式スクリュ圧縮機。
  4. 前記ロータ室の吐出側端壁に、前記オス、メスのスクリュロータのロータ軸間方向を長さ方向とする凸条を複数平行に形成し、該凸条間を前記ラビリンス溝としたことを特徴とする請求項1記載の油冷式スクリュ圧縮機。
  5. 前記凸条を、前記ロータ室の吐出側端壁に塗布した潤滑性コーティング剤により形成したことを特徴とする請求項4記載の油冷式スクリュ圧縮機。
  6. 前記各ラビリンス溝を長さ方向に分割したことを特徴とする請求項2〜5いずれか1項記載の油冷式スクリュ圧縮機。
JP2005039279A 2005-02-16 2005-02-16 油冷式スクリュ圧縮機 Pending JP2006226160A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005039279A JP2006226160A (ja) 2005-02-16 2005-02-16 油冷式スクリュ圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005039279A JP2006226160A (ja) 2005-02-16 2005-02-16 油冷式スクリュ圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006226160A true JP2006226160A (ja) 2006-08-31

Family

ID=36987743

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005039279A Pending JP2006226160A (ja) 2005-02-16 2005-02-16 油冷式スクリュ圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006226160A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE1017582A3 (nl) * 2007-03-05 2009-01-13 Atlas Copco Airpower Nv Vloeistofgeinjecteerd schroefcompressorelement.
JP2009275567A (ja) * 2008-05-14 2009-11-26 Mitsubishi Electric Corp スクリュー圧縮機
CN103807178A (zh) * 2012-11-07 2014-05-21 株式会社日立产机系统 螺杆式压缩机
JP2016183631A (ja) * 2015-03-26 2016-10-20 大豊工業株式会社 ギアポンプ
CN108799113A (zh) * 2018-08-03 2018-11-13 天津商业大学 无油润滑螺杆制冷压缩机
WO2023243171A1 (ja) * 2022-06-17 2023-12-21 株式会社日立産機システム スクリュー圧縮機
US12110889B2 (en) 2020-12-18 2024-10-08 Hitachi Industrial Equipment Systems Co., Ltd. Screw compressor

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49118811U (ja) * 1973-02-09 1974-10-11
JPH051685A (ja) * 1991-02-01 1993-01-08 Hitachi Ltd スクリユー圧縮機
JP2000337280A (ja) * 1999-05-28 2000-12-05 Tochigi Fuji Ind Co Ltd ルーツ式流体機械
JP2002364570A (ja) * 2001-06-06 2002-12-18 Tochigi Fuji Ind Co Ltd ルーツ式流体機械
JP2005030360A (ja) * 2003-07-11 2005-02-03 Daikin Ind Ltd スクリュー圧縮機

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49118811U (ja) * 1973-02-09 1974-10-11
JPH051685A (ja) * 1991-02-01 1993-01-08 Hitachi Ltd スクリユー圧縮機
JP2000337280A (ja) * 1999-05-28 2000-12-05 Tochigi Fuji Ind Co Ltd ルーツ式流体機械
JP2002364570A (ja) * 2001-06-06 2002-12-18 Tochigi Fuji Ind Co Ltd ルーツ式流体機械
JP2005030360A (ja) * 2003-07-11 2005-02-03 Daikin Ind Ltd スクリュー圧縮機

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE1017582A3 (nl) * 2007-03-05 2009-01-13 Atlas Copco Airpower Nv Vloeistofgeinjecteerd schroefcompressorelement.
JP2009275567A (ja) * 2008-05-14 2009-11-26 Mitsubishi Electric Corp スクリュー圧縮機
CN103807178A (zh) * 2012-11-07 2014-05-21 株式会社日立产机系统 螺杆式压缩机
JP2014095296A (ja) * 2012-11-07 2014-05-22 Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd スクリュー圧縮機
JP2016183631A (ja) * 2015-03-26 2016-10-20 大豊工業株式会社 ギアポンプ
CN108799113A (zh) * 2018-08-03 2018-11-13 天津商业大学 无油润滑螺杆制冷压缩机
US12110889B2 (en) 2020-12-18 2024-10-08 Hitachi Industrial Equipment Systems Co., Ltd. Screw compressor
WO2023243171A1 (ja) * 2022-06-17 2023-12-21 株式会社日立産機システム スクリュー圧縮機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006226160A (ja) 油冷式スクリュ圧縮機
KR20070083469A (ko) 스크류 압축기 시일
EP0211514B1 (en) Rotary machine having screw rotor assembly
CN212690342U (zh) 旋转式压缩机
JP6707021B2 (ja) スクリュー圧縮機
JP4821660B2 (ja) シングルスクリュー圧縮機
JP7049473B2 (ja) スクリュー圧縮機
JP6130271B2 (ja) スクロール圧縮機
TW200304989A (en) Rotary compressor
US11421689B2 (en) Pump assembly with sealing protrusion on stator bore portion
JP4400689B2 (ja) スクリュー圧縮機
JP2009002326A (ja) スクリュー圧縮機
CN210127943U (zh) 螺旋式压缩机
JP2004092480A (ja) スクロール式流体機械
JP4325702B2 (ja) スクリュー圧縮機
JP5759125B2 (ja) スクリュ圧縮機本体の吸入部構造
JP4103709B2 (ja) スクリュー圧縮機
JP4320906B2 (ja) スクリュー圧縮機のロータ構造
JPS5996496A (ja) ベ−ン圧縮機
JP2007146659A (ja) 油冷式圧縮機
JP2002221175A (ja) 気体圧縮機
JP2007077813A (ja) ポンプの組立方法
JPH08210285A (ja) 回転形圧縮機
JPH09280181A (ja) ギヤポンプ
JP2006097509A (ja) ベーン式バキュームポンプ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080124

A977 Report on retrieval

Effective date: 20100526

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100604

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100727

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20101108

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20110301

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02