JP2006225646A - ビニル−ポリウレタンウレア樹脂水分散液の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 長期間放置しても相分離や粘度変化、不溶物の沈降が生じない等、貯蔵安定性に優れるビニル−ポリウレタンウレア樹脂水分散液を製造する方法を提供すること。
【解決手段】有機ポリイソシアネート化合物(a)、高分子ポリオール(b)、および必要に応じて、少なくとも一つの親水性官能基と少なくとも2個の活性水素含有基を有する化合物(c)を反応させてなるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と、親水性官能基を有するビニル系樹脂(B)を含有する組成物(C)を調製する工程の後に、該組成物(C)を分散媒に分散させる工程と、該組成物(C)中のウレタンプレポリマー(A)を鎖伸長剤で伸長する工程を、同時にまたはこの順で設けることを特徴とする、ビニル−ポリウレタンウレア樹脂水分散液の製造方法による。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ビニル系樹脂とポリウレタンウレア水性樹脂の複合化樹脂であるビニル−ポリウレタンウレア樹脂水分散液を製造する方法に関する。
近年普及が進む水系接着剤や水系印刷インキ、水系塗料のバインダー樹脂としては、基材への接着性や柔軟性、強度、耐薬品性等に優れることから、従来ポリウレタンウレア水性樹脂が利用されている。また、耐光性や耐候性等のさらなる高機能化を目指し、ポリウレタンウレア水性樹脂にビニル系樹脂を複合化したビニル−ポリウレタンウレア樹脂水分散液の検討がなされている。
例えば、水分散性のポリウレタンウレア樹脂を合成した後に、同じ反応系内でビニル系の重合性モノマーを重合して得られるものや(例えば、特許文献1を参照)、ポリウレタンウレア水性樹脂とビニル系樹脂を単に混合したものが知られている。しかし、これらは長時間放置すると相分離や粘度変化、不溶物の沈降が生じる等、貯蔵安定性に劣るという問題を有している。
また、従来のビニル−ポリウレタンウレア樹脂水分散液は、ポリウレタンウレア樹脂を構成するポリオール種としてポリエステルポリオールを用いた場合に、分散媒の水で加水分解されやすいという問題を有する。そのため、不溶物の発生が顕著である。
米国特許第4318833号明細書
本発明は、長期間放置しても相分離や粘度変化、不溶物の沈降が生じない等、貯蔵安定性に優れるビニル−ポリウレタンウレア樹脂水分散液の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、下記の製造方法により課題を解決しうるビニル−ポリウレタンウレア樹脂水分散液が得られることを見出した。
即ち本発明は;
有機ポリイソシアネート化合物(a)、高分子ポリオール(b)、および、必要に応じて、少なくとも一つの親水性官能基と少なくとも2個の活性水素含有基を有する化合物(c)を反応させてなるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A)(以下、プレポリマー(A)という)と、
親水性官能基を有するビニル系樹脂(B)(以下、ビニル系樹脂(B)という)を含有する組成物(C)を調製する工程の後に、
該組成物(C)を分散媒に分散させる工程と、
該組成物(C)中の該プレポリマー(A)を鎖伸長剤で伸長する鎖伸長反応工程を、
同時にまたはこの順で設けることを特徴とする、
ビニル−ポリウレタンウレア樹脂水分散液(以下、樹脂水分散液(I)という)の製造方法;
樹脂水分散液(I)の製造方法において、さらに、非親水性ラジカル重合性モノマーを添加する工程と、ラジカル重合反応工程を設けることを特徴とする、ビニル−ポリウレタンウレア樹脂水分散液(以下、樹脂水分散液(II)という)の製造方法;
樹脂水分散液(II)の製造方法において、前記ウレタンプレポリマー(A)として、水酸基含有ラジカル重合性モノマー、有機ポリイソシアネート化合物(a)、高分子ポリオール(b)、および必要に応じて前記化合物(c)を反応させてなる、炭素−炭素二重結合含有ウレタンプレポリマー(A’)を用いることを特徴とする、ビニル−ポリウレタンウレア樹脂水分散液(以下、樹脂水分散液(III)ということがある)の製造方法;
に関する。なお、以下、単に「樹脂水分散液」というときは、樹脂水分散液(I)〜(III)のいずれかをいう。
本発明の製造方法で得られる樹脂水分散液は、長期間放置しても相分離や粘度変化、不溶物の沈降が生じない等、貯蔵安定性や耐加水分解性に優れる。
また、当該樹脂水分散液を用いた皮膜は、強度、耐水性、基材への密着性、アルカリ性溶媒への溶解性(アルカリ再溶解性)が良好である。よって、該樹脂水分散液は、例えば水性接着剤、水性塗料、水性印刷インキ等のバインダー樹脂や、人工皮革、プラスチック、ガラス、金属、木、紙、床、コンクリート、ゴム、織物、不織布等の各種基材用の水性コーティング剤として好適に用いることができる。
[樹脂水分散液(I)の製造方法について]
プレポリマー(A)を構成する有機ポリイソシアネート化合物(a)としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。具体的には、有機ジイソシアネート化合物として、例えば、芳香族系有機ジイソシアネート化合物〔1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等〕;脂肪族系有機ジイソシアネート化合物〔ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等〕;脂環族系有機ジイソシアネート化合物〔シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ダイマージイソシアネート等〕等を例示できる。また、有機トリイソシアネート化合物として、例えば、トリフェニルメタントリイソシアネートやポリメチレンポリフェニルイソシアネート等を例示できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
高分子ポリオール(b)としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。具体的には、例えばポリエステルポリオール〔低分子ジオールまたはグリコール(エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4−ブチンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等)と各種二塩基酸(アジピン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等、ダイマー酸、あるいはこれらの無水物等)の脱水縮合物や、環状エステル化合物を開環重合して得られる高分子化合物〕;ポリエーテルポリオール〔酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロフラン等の重合体もしくは共重合体等〕;アルキルグリシジルエーテル〔n−ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル等〕;ビスフェノールAに酸化エチレンもしくは酸化プロピレンを付加して得られるグリコール;モノカルボン酸グリシジルエステル〔バーサティック酸グリシジルエステル等〕;ポリカーボネートポリオール;ポリブタジエングリコール等を例示できる。なお、本発明の製造方法によれば、一般に加水分解しやすいポリエステルポリオールを用いた場合にも、例えばポリエーテルポリオールを用いた場合と同様に、耐加水分解性に優れる被膜を与えるビニル−ポリウレタンウレア樹脂水分散液が得られる。
なお、高分子ポリオール(b)として、低分子ジオール・グリコールと二塩基酸を反応させて得られるポリエステルポリオールを用いる場合には、該低分子ジオール・グリコールの5〜30モル%までは、分子量300以下の各種低分子ポリオール〔グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール等〕を用いてもよい。
高分子ポリオール(b)の数平均分子量は特に制限されないが、樹脂水分散液の用途において要求される性能、例えば樹脂皮膜の乾燥性や耐ブロッキング性等を考慮して決めればよく、通常は500〜10000程度であるのがよい。数平均分子量が500より大きいと、例えば樹脂皮膜の強度や強靭性が向上しやすくなる。一方、数平均分子量が10000未満であると、作業性が向上しやすくなる。
化合物(c)としては、少なくとも一つの親水性官能基と少なくとも2個の活性水素含有基を有する化合物であれば、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。当該親水性官能基としては、カルボキシル基またはその中和塩、スルホン酸基またはその中和塩、リン酸基またはその中和塩、3級アンモニウム基、および4級アンモニウム基等を例示できる。なお、該親水性官能基の中でも、プレポリマー(A)の分散媒への溶解性や分散性が特に優れるため、カルボキシル基またはその中和塩であるのが好ましい。当該活性水素含有基としては、例えば水酸基(−OH)やアミノ基(−NH、−NH)等を例示できる。
前記中和塩は、各種公知の塩基性化合物を用いて形成することができる。具体的には、例えば、アルカリ金属水酸化物〔水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等〕;3級アミン〔トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン等〕;アルカノールアミン〔トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−アルキルジエタノールアミン、N,N’−ジアルキルモノエタノールアミン、N−アルキルジイソプロパノールアミン、N,N’−ジアルキルモノイソプロパノールアミン等〕;アンモニア等を例示できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
カルボキシル基またはその中和塩を有する化合物(c)としては、例えば2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロール吉草酸、2,2−ジメチロールペンタン酸、ジヒドロキシ安息香酸、ラノリン脂肪酸、酒石酸、グルコン酸、糖酸、粘液酸、4,4−ビス(ヒドロキシフェニル)酪酸、4,4−ビス(ヒドロキシフェニル)吉草酸、グルクロン酸や、これらの中和塩を例示できる。これらの中でも特に、イソシアネート基との反応性が優れることや、入手が容易であることから、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールプロピオン酸中和塩、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールブタン酸中和塩からなる群より選ばれる少なくとも一つであるのが好ましい。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
スルホン酸基またはその中和塩を有する化合物(c)としては、例えばスルホン酸基含有ポリカルボン酸〔5−ナトリウムスルホイソフタル酸、スルホイソフタル酸、ナトリウムスルホコハク酸等〕、その中和塩またはそのアルキレンオキサイド付加物;スルホン酸基含有ジオール〔ビス(ヒドロキシメチル)スルホン酸やビス(2−ヒドロキシエトキシメチル)スルホン酸等〕やその中和塩等を例示できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
リン酸基またはその中和塩を有する化合物(c)としては、例えば、リン酸基含有ポリカルボン酸〔メチル−2,3−ジカルボキシプロピルリン酸等〕、その中和塩またはそのアルキレンオキサイド付加物;リン酸基含有ジオール〔ビス(ヒドロキシメチル)リン酸、ビス(2−ヒドロキシエトキシメチル)リン酸等〕やその中和塩等を例示できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
3級または4級アンモニウム基を有する化合物(c)としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルエチルアミノ基を含有するジオール;当該ジオールを公知の4級化剤〔ハロゲン化アルキル(例えば、塩化メチル)、ハロゲン化ベンジル(例えば塩化ベンジル)、エピハロヒドリン(例えばエピクロロヒドリン)、ジアルキル硫酸(例えば硫酸ジメチル)等〕で4級化してなるジオール等を例示できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
プレポリマー(A)は、有機ポリイソシアネート化合物(a)、高分子ポリオール(b)、および、必要に応じて用いる化合物(c)を、各種公知の手段でウレタン化反応させて得られるものである。該(a)〜(c)の使用重量は特に制限されないが、反応性やハンドリングの観点より次の範囲とするのがよい。即ち、有機ポリイソシアネート化合物(a)の総イソシアネート基当量(NCO eq/g)と、高分子ポリオール(b)および化合物(c)に含まれる活性水素含有基の合計当量(X eq/g)の当量比(NCO/X)が、通常1.1/1〜4/1程度の範囲とするのがよい。該下限より低いと、反応性やハンドリングが低下しやすくなり、また該上限を超えると、樹脂水分散液を用いた樹脂被膜がもろくなりやすい。ここに、該Xは−OH、−NHおよび−NHから選ばれる1種の活性水素含有基を示す。なお、プレポリマー(A)の遊離イソシアネート基の含有量は、通常0.1〜10重量%程度である。
プレポリマー(A)の製造時の反応条件は特に制限されない。例えば前記(a)〜(c)を適当な反応容器に仕込み(仕込み順序は問わない)、通常50〜150℃程度の温度において、通常1〜10時間程度ウレタン化反応を進行させればよい。なお、反応系は窒素雰囲気とするのが好ましい。また、製造時に反応系の攪拌を容易にするため、必要に応じて各種公知の溶剤を用いることができる。溶剤としては、芳香族系溶剤〔トルエン、キシレン等〕、ケトン系溶剤〔アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等〕、エステル系溶剤〔酢酸エチル、酢酸ブチル等〕等を用いることができる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ビニル系樹脂(B)は、親水性官能基を有する高分子量重合物であり、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。ビニル系樹脂(B)の親水性官能基の含有量は、特に限定されないが、通常は、前記プレポリマー(A)における化合物(c)の使用の有無、即ちプレポリマー(A)における親水性官能基の含有量の有無に応じて設定すればよい。
例えば、プレポリマー(A)が化合物(c)を用いないもの(具体的には、親水性官能基の含有量が0meq/gであるもの)である場合には、ビニル系樹脂(B)の親水性官能基の含有量は通常1〜10meq/gであり、好ましくは2〜8meq/g程度、特に好ましくは2〜6meq/gである。この場合、本発明の樹脂水分散液は、特に被膜とした際にその耐水性が向上するので、塗料やコーティング剤等の用途に適する。
また、例えばプレポリマー(A)が化合物(c)を用いるもの(具体的には、親水性官能基の含有量が通常0.01以上、好ましくは0.1〜2.0meq/g程度、特に好ましくは0.2〜1meq/gであるもの)である場合には、ビニル系樹脂(B)の親水性官能基の含有量は通常0.1〜10meq/g程度、好ましくは0.5〜8meq/g程度、特に好ましくは1〜6meq/gである。この場合、本発明の樹脂水分散液は、被膜の耐水性の他、特に被膜の密着性やアルカリ再溶解性が求められる水性印刷インキ用バインダー等の用途に適する。
ビニル系樹脂(B)の数平均分子量は、通常300〜50000程度、好ましくは500〜30000である。また、ガラス転移温度は、通常−20〜120℃程度、好ましくは0〜100℃程度である。これらの物性は、樹脂水分散液の貯蔵安定性や耐加水分解性、バインダーとしての基材への密着性、プレポリマー(A)との相溶性等を考慮して決定することができる。
ビニル系樹脂(B)の親水性官能基は、化合物(c)の項で説明したものと同様である。該親水性官能基は、ビニル系樹脂(B)の分子内で、単一種あるいは複数種として存在することができる。該親水性官能基の中でも、ビニル系樹脂(B)の分散媒への溶解性や分散性に優れるため、3級アンモニウム基、4級アンモニウム基、カルボキシル基、カルボキシル基の中和塩から選ばれる1種、特にカルボキシル基またはその中和塩が好ましい。なお、該中和塩を形成する塩基性化合物も、化合物(c)の項で説明したものと同様である。塩基性化合物としては、アルカリ金属水酸化物、3級アミン、アンモニアが好ましい。
なお、ビニル系樹脂(B)の親水性官能基が、カルボキシル基、スルホン酸基およびリン酸基から選ばれる、未中和の官能基である場合には、組成物(C)を調製する前に、前記塩基性化合物を用いて、当該ビニル系樹脂(B)を予め中和しておくことができる。
ビニル系樹脂(B)は、各種公知の手段(例えば、塊状重合法や溶液重合法)により、各種ラジカル重合性モノマーを重合反応させることによって得ることができる。重合反応では、各種公知の重合開始剤や連鎖移動剤を用いることができる。また、溶液重合法の場合には前記溶剤を用いることができる。
ラジカル重合性モノマーとしては、親水性官能基を分子内に有する親水性のラジカル重合性モノマー(以下、親水性ラジカル重合性モノマーという)や、親水性官能基を分子内に有しない非親水性のラジカル重合性モノマー(以下、非親水性ラジカル重合性モノマーという)を例示できる。
親水性ラジカル重合性モノマーとしては、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。具体的には、例えば、カルボキシル基またはその中和塩を分子内に有するラジカル重合性モノマー(以下、カルボキシル基含有モノマーという)、スルホン酸基またはその中和塩を分子内に有するラジカル重合性モノマー(以下、スルホン酸基含有モノマーという)、ホスホン酸基またはその中和塩を有するラジカル重合性モノマー(以下、ホスホン酸基含有モノマーという)、カチオン性親水基を分子内に有するラジカル重合性モノマー(以下、カチオン性親水基含有モノマーという)等を例示することができる。該親水性ラジカル重合性モノマーとしては、本発明のビニル−ポリウレタンウレア樹脂から得た被膜の耐水性が得られやすいことから、カルボキシル基またはその中和塩を分子内に有するラジカル重合性モノマーが最も好ましい。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
カルボキシル基含有モノマーとしては、具体的には、例えば、α,β−不飽和ジカルボン酸〔マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、これらのハーフエステル(メタノール、エタノール、nーもしくはiープロパノール、nーもしくはiー、tertーブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、アリルアルコール等の低分子量の脂肪族アルコールとのエステル)、ハーフアミド(例えばイタコン酸モノアニリド)等〕やその中和塩;α,β−不飽和モノカルボン酸〔(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸等〕やその中和塩を例示できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、中和塩は前記塩基性化合物を用いて形成できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
スルホン酸基含有モノマーとしては、具体的には、例えば、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、アリルオキシベンゼンスルホン酸、p−ビニルベンゼンスルホン酸や、これらの中和塩等を例示できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ホスホン酸含有重合性モノマーとしては、具体的には、例えば、イソプロペニルホスホン酸、アリルホスホン酸、メタリルホスホン酸、ビニルホスホン酸や、これらの中和塩を例示できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
カチオン性親水基含有重合性モノマーとしては、3級アミノ基を有するものとして、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、メチルエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノスチレン、ジエチルアミノスチレン、メチルエチルアミノスチレン等を例示できる。また、第4級アンモニウム基を有するものとして、第3級アミノ基を有するラジカル重合性モノマーを前記4級化剤で4級化した化合物を例示できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
非親水性ラジカル重合性モノマーとしては、具体的には、例えば、アルキル(メタ)アクリレート〔メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−n−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、エトキシブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、シンナミル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等〕;脂環式(メタ)アクリレート〔2−シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等〕;芳香族基含有(メタ)アクリレート〔フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェニルエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレン等〕;ハロゲン元素含有(メタ)アクリレート〔トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレート、2−クロロエチル(メタ)アクリレート等〕;含窒素(メタ)アクリレート〔N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルカルバゾール等〕;アミル(メタ)アクリレート〔n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート等〕を例示できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
重合開始剤としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。具体的には、例えば、アゾ化合物〔アゾビスイソブチロニトリルやアゾビスイソブチルバレロニトリル等〕;有機過酸化物〔過酸化ベンゾイルやイソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、クミルパーオキシオクテート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシアセテート、ラウリルパーオキサイド、ジーtーブチルパーオキサイド、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジンカーボネイト等〕;無機パーオキサイド化合物〔過硫酸カリウムや過硫酸アンモニウム、過酸化水素等〕等を例示でき、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、該重合開始剤は、還元剤〔Lーアスコルビン酸、L−ソルビン酸、メタ重亜硫酸ナトリウム、硫酸第二鉄、塩化第二鉄、ロンガリット等〕と組み合わせることにより、レドックス系重合開始剤として用いることもできる。かかる重合開始剤の使用量は、ラジカル重合性モノマーの総重量100部に対して通常0.1〜5重量部程度である。
また、連鎖移動剤は、ビニル系樹脂(B)の分子量の調整を容易にするために、必要に応じて各種公知のものを特に制限なく用いることができる。具体的には、例えば、オクチルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、ターシャルドデシルメルカプタン、チオグリコール酸等を例示できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。該連鎖移動剤の使用量は、ラジカル重合性モノマーの総重量100部に対して通常0.1〜5重量部程度である。
樹脂水分散液(I)は、プレポリマー(A)とビニル系樹脂(B)を含有する組成物(C)を出発物質とする点に、製造工程上の特徴がある。組成物(C)における、プレポリマー(A)とビニル系樹脂(B)の固形分重量比は、樹脂水分散液の貯蔵安定性の観点より、通常、固形分重量比で、10:90〜97:3程度、好ましくは40:60〜90:10の範囲であるのがよい。
組成物(C)を調製する工程(以下、“調製工程”という)としては、例えば下記(1)、(2)の態様を示すことができる。特に(2)の工程によれば、組成物(C)がより均質な組成となり、水への分散が容易になる点で好ましい。なお、(1)、(2)の各工程においては、前記溶剤を用いてもよい。
(1) ビニル系樹脂(B)とプレポリマー(A)を、各種公知の手段で混合することにより、組成物(C)を得る方法。(例えば、プレポリマー(A)を合成した後に、同じ反応系内にビニル系樹脂(B)を練りこむ方法。)
(2) ビニル系樹脂(B)の存在下で、ウレタンプレポリマー(A)を製造することにより、組成物(C)を得る方法。
組成物(C)を分散媒に分散させる工程(以下、分散工程という)としては、例えば下記(1’)〜(4’)の態様を示すことができる。
(1’) 攪拌状態にある組成物(C)へ、分散媒を徐々に滴下しつつ、反応系全体を混合する方法。
(2’) 攪拌状態にある分散媒へ、組成物(C)を徐々に滴下しつつ、反応系全体を混合する方法。
(3’) 静置状態にある組成物(C)へ、いったん分散媒を供給しておき、その後反応系全体を混合する方法。
(4’) 静置状態にある分散媒へ、組成物(C)をいったん供給しておき、その後反応系全体を混合する方法。
分散媒としては、水やアルコール系溶剤を用いることができる。水としては、市水、蒸留水、脱イオン水等を例示でき、好ましくは脱イオン水を用いればよい。また、アルコール系溶剤としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。具体的には炭素数1〜6程度のモノアルコールが好ましく、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、sec−アミルアルコール、ジアセトンアルコール等を例示でき、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、組成物(C)に含まれるイソシアネート基と当該分散媒との副反応が生じにくいことから、イソプロピルアルコールやtert−ブチルアルコールが好ましい。なお、アルコール系溶剤を用いることで、該組成物(C)の分散媒への分散をより速やかに行うことができる。
なお、分散媒の使用量は特に制限されないが、作業上の観点より、組成物(C)の固形分濃度が通常10〜50重量%程度となる範囲で用いればよい。また、分散媒としてアルコール系溶剤を用いる場合には、組成物(C)の固形分重量に対して通常3〜40重量%程度、好ましくは10〜35重量%となる範囲で用いればよい。
また、分散工程時の条件(例えば、反応系の温度や圧力、攪拌速度等)は特に限定されないが、通常は常温以上、常圧とすればよい。また、分散工程に要する時間は、組成物(C)の固形分濃度にも依存するが、通常は1〜60分程度である。これ以上長い時間をかけると、プレポリマー(A)のイソシアネート基が分散媒で過度に消費されるおそれがある。なお、分散工程の完了の判断は、例えば、攪拌軸のトルク数が一定になった状態を目安に行えばよい。
なお、プレポリマー(A)が未中和のカルボキシル基を有する場合には、これを中和するために、(ア)分散媒や後述の鎖伸長剤水溶液に、予め塩基性化合物(好ましくは、アルカリ金属水酸化物やアンモニア)を溶存させておいたり、(イ)組成物(C)を分散媒へ分散する最中、あるいは分散させた後に、分散系内へ当該塩基性化合物を投入したりするのが好ましい。該塩基性化合物は、当該プレポリマー(A)の未中和のカルボキシル基1eqに対して通常0.5〜2.0eq程度、好ましくは0.8〜1.5eq程度となる量で用いればよい。当該数値範囲とすることで、樹脂水分散液の貯蔵安定性や耐加水分解性が向上し、また系の粘度を適度に保つことができるようになる。
また、ビニル系樹脂(B)が未中和のカルボキシル基を有する場合には、同様に(ア)、(イ)の方法を用いることができる。この場合も、該塩基性化合物は、当該ビニル系樹脂(B)の未中和のカルボキシル基1eqに対して通常0.5〜2.0eq程度、好ましくは0.8〜1.5eq程度となる量で用いればよい。当該数値範囲とすることで、樹脂水分散液の貯蔵安定性や耐加水分解性が向上し、また系の粘度を適度に保つことができるようになる。
組成物(C)を分散媒に分散させる工程と、組成物(C)中の該プレポリマー(A)を鎖伸長剤で伸長する工程(以下、伸長工程という)を、同時に設ける場合には(まとめて、“分散・伸長工程”という)、例えば下記(1’’)〜(5’’)の態様を示すことができる。得られる樹脂水分散液の貯蔵安定性や耐加水分解性を考慮すると、分散・伸長工程は、後述する伸長工程よりも好ましい。該分散・伸長工程としては、副反応の抑制を考慮して、下記(3’’)、(4’’)および(5’’)のいずれかの態様が好ましい。なお、該分散・伸長工程では、前記分散媒に後述する鎖伸長剤(および必要に応じて鎖長停止剤)や前記中和剤を含有させてなる“鎖伸長剤水溶液”を用いることで、分散と伸長反応を効率よく行える。鎖伸長剤水溶液は、組成物(C)の固形分濃度が前記範囲となるように用いればよい。また、鎖伸長剤水溶液におけるアルコール系溶剤や中和剤の使用量は前記同様である。
(1’’) 攪拌状態にある組成物(C)へ、分散媒を徐々に滴下すると同時に、別途鎖伸長剤(または鎖伸長剤水溶液)を滴下しつつ、反応系全体を混合する方法。
(2’’) 攪拌状態にある組成物(C)へ、鎖伸長剤水溶液を徐々に滴下しつつ、反応系全体を混合する方法。
(3’’) 攪拌状態にある鎖伸長剤水溶液へ、組成物(C)を徐々に滴下して、反応系全体を混合する方法。
(4’’) 静置状態にある組成物(C)へ、鎖伸長剤水溶液をいったん供給しておき、その後反応系全体を混合する方法。
(5’’) 静置状態にある鎖伸長剤水溶液へ、組成物(C)をいったん供給しておき、その後反応系全体を混合する方法。
なお、(3’’)、(4’’)および(5’’)の場合において、鎖伸長剤水溶液として、「ウレタンプレポリマー(A)中の遊離イソシアネート基の当量に対し、鎖伸長剤の活性水素合計当量が過剰となるような濃度に調製された鎖伸長剤水溶液」を用いることにより、プレポリマー(A)の鎖伸長反応を、プレポリマー(A)の副反応(イソシアネート基と水やアルコール系溶剤との反応)に優先して進行させることができる。その結果、目標とする分子設計(分子量や分子構造)に近い樹脂構造を得やすくなり、好ましい。
組成物(C)を分散媒に分散させる工程と伸長工程をこの順で設ける場合には、例えば下記(1’’’)、(2’’’)の態様を示すことができる。
(1’’’) 組成物(C)の分散液を、攪拌状態下にある鎖伸長剤水溶液の中へ徐々に滴下しつつ、反応系全体を混合する方法。
(2’’’) 攪拌状態にある組成物(C)の分散液へ、鎖伸長剤(水溶液)を徐々に滴下しつつ、反応系全体を混合する方法。
なお、分散・伸長工程および伸長工程において、鎖伸長反応の条件(反応温度、反応圧力、攪拌速度等)は特に限定されない。通常は反応系を混合した後、常温以上(好ましくは30〜90℃程度)、常圧で反応系を攪拌保持すればよい。また、反応時間も鎖伸長反応を完了できれば特に問わず、例えば10分〜10時間程度である。また、伸長工程時の反応系内の固形分濃度は特に制限されないが、作業上の観点より、通常10〜50重量%程度となるように調整すればよい。
鎖伸長剤としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。具体的には、例えば、脂肪族ジアミン〔エチレンンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4´−ジアミン等〕;分子内に水酸基を有するジアミン〔2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等〕;ダイマー酸のカルボキシル基をアミノ基に転化したダイマージアミン等、飽和または不飽和ジヒドラジン〔メチレンジヒドラジン、エチレンジヒドラジン、プロピレンジヒドラジン等のアルキレンジヒドラジンや、アジピン酸ジヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド等〕、高分子ポリオール(b)の項で述べた前記低分子ジオールまたはグリコール、もしくは低分子ポリオール等を例示できる。
なお、本発明では、樹脂水分散液を構成するポリウレタンウレア樹脂成分の分子量を調整する目的で、各種公知の鎖長停止剤を用いることができる。該鎖長停止反応は、前記分散・伸長工程や伸長工程の前後または同時に行えばよい。
該鎖長停止剤としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。具体的には、例えば、モノアルキルアミン〔モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノ−n−プロピルアミン、モノイソプロピルアミン、モノ−n−ブチルアミン、モノイソブチルアミン等〕;ジアルキルアミン〔ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン等〕;水酸基含有アミン〔モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、トリ(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール等〕;イミダゾール〔イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、4−ホルミルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等〕;ヒドラジド〔ホルムヒドラジド、アセトヒドラジド、ラウリン酸ヒドラジド等〕;アルキルヒドラジン〔モノメチルヒドラジン、1,1−ジメチルヒドラジン、ベンジルヒドラジン等〕等を例示できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
鎖伸長剤および、必要に応じて用いる鎖長停止剤の使用量は特に制限されない。具体的には、本発明の樹脂水分散液を構成するポリウレタンウレア樹脂成分の、目標数平均分子量(設計上の数平均分子量)を考慮して、適宜決定すればよい。例えば、得られる樹脂水分散液を、樹脂皮膜の強度が特に要求される水系印刷インキや水系塗料、水系接着剤等の用途に供する場合には、該目標数平均分子量が5000〜1000000程度となるような使用量とすればよい。そのためには、プレポリマー(A)のイソシアネート基当量(NCO eq/g)と、鎖伸長剤および鎖長停止剤(任意)の活性水素含有基の合計当量(X eq/g)との当量比比(NCO/X)が、通常1/1.01〜1/2程度となるような使用量とすればよい。ここに、該Xは−OH、−NHおよび−NHから選ばれる1種の活性水素含有基を示す。
[樹脂水分散液(II)の製造方法について]
本発明では、樹脂水分散液(I)の前記製造方法において、さらに非親水性ラジカル重合性モノマーを添加する工程(以下、添加工程という)と、ラジカル重合反応工程(以下、重合工程という)を設けることにより、貯蔵安定性や耐加水分解性等に優れるほか特に被膜の耐水性に優れた樹脂水分散液(II)を得ることができる。
該非親水性ラジカル重合性モノマーとしては、前記したものを特に制限なく用いることができる。好ましくは、前記アルキル(メタ)アクリレート、前記脂環式(メタ)アクリレート、前記芳香族基含有(メタ)アクリレート、前記ハロゲン元素含有(メタ)アクリレート、前記アミル(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも1種を用いるのがよい。
添加工程と重合工程はそれぞれ、前記した樹脂水分散液(I)を製造する工程の任意の時点で設けることができる。なお、添加工程は該重合工程と同時か、該重合工程より前に設ける必要がある。ゲル化や過度の高粘度化を回避するなど、樹脂水分散液(II)の安定製造の観点より、該ラジカル重合反応工程は、前記鎖伸長反応工程の後に設けるのが好ましい。樹脂水分散液(II)の製造工程としては、例えば下記の態様を例示できる。
(1’’’’) 組成物(C)を調製する工程と同時に添加工程を設け(非親水性ラジカル重合性モノマーの存在下で組成物(C)を調製することを意味する)、次いで分散工程を設け、続いて鎖伸長工程を設け、その後重合工程を設ける。
(2’’’’) 組成物(C)を調製する工程と同時に添加工程を設け、次いで分散工程と鎖伸長工程を同時に設け、その後重合工程を設ける。
(3’’’’) 組成物(C)を調製する工程の後に添加工程を設け(組成物(C)に、非親水性ラジカル重合性モノマーを添加することを意味する)、次いで分散工程、鎖伸長工程をこの順で設け、その後重合工程を設ける。
(4’’’’) 組成物(C)を調製する工程の後に添加工程を設け、次いで分散工程と鎖伸長工程を同時に設け、その後重合工程を設ける。
該非親水性ラジカル重合性モノマーの使用量は、通常は、樹脂水分散液(II)の固形分総重量に対して通常3〜50重量%程度、好ましくは10〜40重量%である。使用量を当該数値範囲内とすることで、樹脂水分散液(II)の貯蔵安定性を最適なものとすることができる。
重合工程で用いる重合開始剤は、前記したものと同様である。また、必要に応じて前記連鎖移動剤を用いることができる。また、重合工程の反応系の温度は60〜100℃程度である。
[樹脂水分散液(III)の製造方法について]
本発明では、樹脂水分散液(II)の前記製造方法において、前記プレポリマー(A)として、前記炭素−炭素二重結合含有ウレタンプレポリマー(A’)(以下、プレポリマー(A’)という)を用いることによって、固形成分中にグラフト結合が導入された樹脂水分散液(III)を得ることができる。該樹脂水分散液(III)は、貯蔵安定性や耐加水分解性が特に優れ、また被膜の耐水性に優れる。なお、該炭素−炭素二重結合は、プレポリマー(A’)の分子末端、分子鎖中、あるいはその両方に存在できる。
該水酸基含有ラジカル重合性モノマーとしては、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。具体的には、例えば、ヒドロキシ(メタ)アクリレート〔2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)エチルアクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクレート、3−クロル−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等〕;アルコ−ルアミド〔N−メチロ−ルアクリルアミド、N−ブトキシメチロ−ル(メタ)アクリルアミド等〕;アリルアルコ−ル等を例示できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、反応制御やハンドリングのしやすさという理由から、ヒドロキシ(メタ)アクリレート、特に水酸基が一または二つのヒドロキシ(メタ)アクリレートが好ましい。
プレポリマー(A’)の製造方法は特に限定されない。例えば、(i)前記方法でプレポリマー(A)を製造した後、同じ反応系に水酸基含有ラジカル重合性モノマーを、当該プレポリマー(A)のイソシアネート基当量(NCO eq)と該水酸基含有ラジカル重合性モノマーの水酸基当量(OH eq)の比(NCO/OH)が通常1/0.01〜1/1程度となるような範囲で添加し、50〜150℃程度の温度で反応系を攪拌混合する方法や、(ii)前記プレポリマー(A)を製造する際に、同じ反応系に、前記当量比(NCO/X)が1.1/1〜4/1程度となる範囲内で該水酸基含有ラジカル重合性モノマーを存在させておく方法等、を例示できる。
得られるプレポリマー(A’)の物性は特に限定されない。また、得られるプレポリマー(A’)の二重結合当量は、通常0.01〜1meq/g程度、好ましくは0.01〜0.5meq/gである。また、プレポリマー(A’)の遊離イソシアネート基含有量は、通常0.05〜10重量%程度である。また、プレポリマー(A’)が化合物(c)を用いない場合、または、プレポリマー(A’)が化合物(c)を用いる場合における、ビニル系樹脂(B)の親水性官能基の含有量は、前記同様である。
グラフト結合を導入するための工程としては、具体的には、下記の態様を例示できる。
(5’’’’) プレポリマー(A’)を用いて組成物(C)を調製する工程と同時に添加工程を設け(前記組成物(C’)を非親水性ラジカル重合性モノマーの存在下で調製する)、次いで分散工程を設け、続いて鎖伸長工程を設け、その後重合工程を設ける。
(6’’’’) プレポリマー(A’)を用いて組成物(C)を調製する工程と同時に添加工程を設け、次いで分散工程と鎖伸長工程を同時に設け、その後重合工程を設ける。
(7’’’’) プレポリマー(A’)を用いて組成物(C)を調製する工程の後に、添加工程を設け、次いで分散工程、鎖伸長工程をこの順で設け、その後重合工程を設ける。
(8’’’’) プレポリマー(A’)を用いて組成物(C)を調製する工程の後に、添加工程を設け、次いで分散工程と鎖伸長工程を同時に設け、その後重合工程を設ける。
以上の製造方法で得られる樹脂水分散液(I)〜(III)は、実用上の観点より、固形分濃度が20〜50重量%程度、また粘度が10〜10000mPa・s/25℃程度の範囲であるのが好ましい。また、固形分の数平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算値)は、通常1000〜1000000程度であるのが好ましい。また、樹脂水分散液の貯蔵安定性の観点より、pHは、通常6〜10程度に調整するのが好ましい。
本発明の樹脂水分散液は、例えば水性接着剤、水性塗料、水性印刷インキ等のバインダーや、人工皮革、プラスチック、ガラス、金属、木、紙、床、コンクリート、ゴム、織物、不織布等の各種基材用の水性コーティング剤として好適に用いることができる。特に水性印刷インキのバインダー樹脂として好適である。
例えば、水性印刷インキは、前記樹脂水分散液(I)〜(III)から選ばれる少なくとも1種をバインダーとし、他に着色剤や必要に応じてその他のバインダー樹脂等を含有する組成物である。
着色剤としては、水性印刷インキに使用できるものであれば、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。具体的には、例えば、無機顔料〔酸化チタン、ベンガラ、アンチモンレッド、カドミウムレッド、カドミウムイエロー、コバルトブルー、群青、紺青、カーボンブラック、黒鉛等〕、有機顔料〔溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料、縮合多環顔料等〕、耐湿顔料〔炭酸カルシウム、カオリン、クレー、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、タルク等〕を例示できる。また、その他のバインダー樹脂としては、各種公知のアクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂、エチレン−アクリル酸樹脂等を併用してもよい。他にも、本発明の水性印刷インキには、乾燥性や各種インキ性能の向上のために、必要に応じて前述した有機溶剤や分散媒を用いてもよい。その他、添加剤として、耐ブロッキング剤、シリコン系化合物、フッ素系化合物、消泡剤、架橋剤、静電気防止剤等の各種添加剤を用いてもよい。
また、水性印刷インキの塗布対象は特に制限されず、繊維製品、合成皮革、人工皮革、天然皮革、金属〔アルミ、鉄、銅等〕、ゴム、ガラス、紙、木材、プラスチックフィルム〔ポリエステル、ナイロン、ポリスチレン等〕等を例示できる。なお、これらは各種表面処理されたものであってもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例により何ら制限されるものではない。なお、以下、特に断らない限り「部」は重量部を意味する。
実施例1
攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、ポリエステルジオール(製品名「クラレポリオールP2010」、クラレ(株)製、数平均分子量2000)を1113.4重量部、イソホロンジイソシアネート315重量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸71.7重量部を仕込み、80℃で5時間ウレタン化反応を行い、遊離イソシアネート基の含有量が1.8重量%、カルボキシル基の含有量が0.36meq/gのプレポリマーを得た。次いで同フラスコに、分子内にカルボキシル基を有するビニル系樹脂(製品名「ジョンクリル680」、ジョンソンポリマー(株)製、カルボキシル基の含有量が3.8meq/g、数平均分子量4900)を375重量部仕込み、110℃まで昇温して攪拌混合し、組成物を得た。次いで、当該組成物1250部を、攪拌状態にある鎖伸長剤水溶液(トリエチルアミン132.8重量部、イソプロピルアルコール200重量部、イソホロンジアミン46重量部、水2691重量部)へ徐々に滴下して、反応系全体を混合した。その後、反応系を60℃で2時間攪拌保持して、鎖伸長反応を完了させた。こうして固形分が約30重量%の樹脂水分散液(I)−1を得た。このものの数平均分子量は16000、粘度は200mPa・s/25℃であった。
実施例2
実施例1と同様の4つ口フラスコに、前記「クラレポリオールP2010」を1113.4重量部、イソホロンジイソシアネート315重量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸71.7重量部を仕込み、80℃で5時間ウレタン化反応を行い、遊離イソシアネート基含有量が1.8重量%、カルボキシル基の含有量が0.36meq/gのプレポリマーを得た。次いで同フラスコに前記「ジョンクリル680」を375重量部仕込み、110℃まで昇温して攪拌混合し、組成物を得た。次いで、当該組成物1250部を、攪拌状態にある分散媒(トリエチルアミン132.8重量部、イソプロピルアルコール200重量部、水2691重量部)へ徐々に滴下して、反応系全体を混合した。次いで、攪拌状態にある分散液へ、イソホロンジアミン46重量部を徐々に滴下しつつ、反応系全体を混合した後、反応系を60℃で2時間攪拌保持して鎖伸長反応を完了させた。こうして固形分約30重量%の樹脂水分散液(I)−2を得た。このものの数平均分子量は15000、粘度は150mPa・s/25℃であった。
実施例3
実施例1と同様の4つ口フラスコに、前記「ジョンクリル680」を375重量部、前記「クラレポリオールP2010」を1113.4重量部仕込み、110℃で1時間混合した後、80℃まで冷却した。次いで同フラスコにイソホロンジイソシアネート315重量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸71.7重量部を仕込み、80℃で5時間ウレタン化反応を行い、遊離イソシアネート基含有量が1.8重量%、カルボキシル基の含有量が0.36meq/gのプレポリマーを含む組成物を得た。次いで当該組成物1250部を、攪拌状態にある鎖伸長剤水溶液(トリエチルアミン132.8重量部、イソプロピルアルコール200重量部、イソホロンジアミン46重量部、水2691重量部)へ徐々に滴下して、反応系全体を混合した。その後、反応系を60℃にて、2時間攪拌保持して鎖伸長反応を完了させた。こうして固形分約30重量%の樹脂水分散液(I)−3を得た。このものの数平均分子量は17000、粘度は250mPa・s/25℃であった。
実施例4
実施例1と同様の4つ口フラスコに、分子内にカルボキシル基を有するビニル系樹脂(製品名「ジョンクリル586」、ジョンソンポリマー(株)製、カルボキシル基の含有量が1.9meq/g、数平均分子量4600)を375重量部、前記「クラレポリオールP2010」を1113.4重量部仕込み、110℃で30分間混合した後、80℃まで冷却した。次いで同フラスコにイソホロンジイソシアネート315重量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸71.7重量部を仕込み、80℃で5時間ウレタン化反応を行い、遊離イソシアネート基含有量が1.8重量%、カルボキシル基の含有量が0.36meq/gのプレポリマーを含む組成物を得た。次いで当該組成物1250部を、攪拌状態にある鎖伸長剤水溶液(トリエチルアミン85重量部、イソプロピルアルコール200重量部、イソホロンジアミン46重量部、水2739重量部)へ徐々に滴下して、反応系全体を混合した。その後、反応系を60℃にて、2時間攪拌保持して鎖伸長反応を完了させた。こうして固形分約30重量%の樹脂水分散液(I)−4を得た。このものの数平均分子量は17000、粘度は200mPa・s/25℃であった。
実施例5
実施例1と同様の4つ口フラスコに、前記「ジョンクリル680」を375重量部、ポリエーテルジオール(製品名「PTMG2000」、三菱化学(株)製、数平均分子量2000)を1113.4重量部仕込み、110℃で30分間混合した後、80℃まで冷却した。次いで同フラスコにイソホロンジイソシアネート315重量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸71.7重量部を仕込み、80℃で5時間ウレタン化反応を行い、遊離イソシアネート基含有量が1.8重量%、カルボキシル基の含有量が0.36meq/gのプレポリマーを含む組成物を得た。次いで当該組成物1250部を、攪拌状態にある鎖伸長剤水溶液(トリエチルアミン132.8重量部、イソプロピルアルコール200重量部、イソホロンジアミン46重量部、水2691重量部)へ徐々に滴下して、反応系全体を混合した。その後、反応系を60℃にて、2時間攪拌保持して鎖伸長反応を完了させた。こうして固形分約30重量%のビニル−ポリウレタンウレア樹脂樹脂水分散液(I)−5を得た。このものの数平均分子量は17000、粘度は300mPa・s/25℃であった。
実施例6
実施例1と同様の4つ口フラスコに、分子内にカルボキシル基を有するビニル系樹脂(製品名「ジョンクリル682」、ジョンソンポリマー(株)製、カルボキシル基の含有量が4.2meq/g、数平均分子量1700)を375重量部、前記「クラレポリオールP2010」を1227.5重量部仕込み、110℃で30分間混合した後80℃まで冷却した。次いで同フラスコにイソホロンジイソシアネート272.5重量部仕込み、90℃で6時間ウレタン化反応を行い、遊離イソシアネート基含有量が3.4重量%のプレポリマーを含む組成物を得た。次いで当該組成物1250部を、攪拌状態にある鎖伸長剤水溶液(トリエチルアミン107重量部、イソプロピルアルコール300重量部、イソホロンジアミン79重量部、水2694重量部)へ徐々に滴下して反応系全体を混合した後、反応系を60℃にて、2時間攪拌保持して鎖伸長反応を完了させた。こうして固形分約30重量%の樹脂水分散液(I)−6を得た。このものの数平均分子量は16000、粘度は50mPa・s/25℃であった。
実施例7
実施例1と同様の4つ口フラスコに、前記「ジョンクリル682」を375重量部、前記「クラレポリオールP2010」を1227.5重量部仕込み、110℃で30分間混合した後80℃まで冷却した。次いで同フラスコにイソホロンジシソシアネート272.5重量部、ブチルメタクリレート300重量部を仕込み、80℃で6時間ウレタン化反応を行い、遊離イソシアネート基含有量が3.4重量%のプレポリマーを含む組成物を得た。次いで、当該組成物1450部を、攪拌状態にある鎖伸長剤水溶液(トリエチルアミン107重量部、イソプロピルアルコール300重量部、イソホロンジアミン79重量部、水2694重量部)へに徐々に滴下して反応系全体を混合した後、反応系を60℃にて、2時間攪拌保持して鎖伸長反応を完了させた。次いで、得られた水分散液を80℃に昇温し、過硫酸カリウムを4部加え、同温度で5時間保持して重合反応を行った。こうして固形分約30重量%の樹脂水分散液(II)−1を得た。このものの数平均分子量は100000、粘度は60mPa・s/25℃であった。
実施例8
実施例1と同様の4つ口フラスコに、前記「ジョンクリル682」を375重量部、前記「クラレポリオールP2010」を1227.5重量部仕込み、110℃で30分間混合した後80℃まで冷却した。次いで同フラスコにイソホロンジシソシアネート272.5重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート33重量部、ブチルメタクリレート375重量部を仕込み、80℃で6時間ウレタン化反応を行い、遊離イソシアネート基含有量が2.6重量%のプレポリマーを含む組成物を得た。次いで、当該組成物の1522部を、攪拌状態にある鎖伸長剤水溶液(トリエチルアミン107重量部、イソプロピルアルコール300重量部、イソホロンジアミン55重量部、水3273重量部)中へ攪拌下に徐々に加えて機械分散した後、反応系を60℃にて、2時間攪拌保持して鎖伸長反応を完了させた次いで、得られた水分散液を80℃に昇温し、過硫酸カリウムを4部加え、同温度で5時間保持して重合反応を行った。こうして固形分約30重量%の樹脂水分散液(III)−1を得た。このものの数平均分子量は120000、粘度は60mPa・s/25℃であった。
実施例9
実施例1と同様の4つ口フラスコに、前記「ジョンクリル682」を375重量部、前記「クラレポリオールP2010」を1113.4重量部仕込み、110℃で30分間混合した後80℃まで冷却した。次いで同フラスコにイソホロンジイソシアネート315重量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸71.7重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート33重量部、ブチルメタクリレート375重量部を仕込み、80℃で6時間ウレタン化反応を行い、遊離イソシアネート基含有量が1.8重量%、カルボキシル基の含有量が0.36meq/g(酸価20)のプレポリマーを含む組成物を得た。次いで、当該組成物の1522部を、攪拌状態にある鎖伸長剤水溶液(トリエチルアミン143重量部、イソプロピルアルコール300重量部、イソホロンジアミン23重量部、水3162重量部)へ攪拌下に徐々に加えて機械分散した後、反応系を60℃にて、2時間攪拌保持して鎖伸長反応を完了させた次いで、得られた水分散液を80℃に昇温し、過硫酸カリウムを4部加え、同温度で5時間保持して重合反応を行った。こうして固形分約30重量%の樹脂水分散液(III)−1を得た。このものの数平均分子量は120000、粘度は80mPa・s/25℃であった。
比較例1
実施例1と同様の4つ口フラスコに、前記「クラレポリオールP2010」を742.3重量部、イソホロンジイソシアネート210重量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸47.8重量部を仕込み、80℃で5時間ウレタン化反応を行い、遊離イソシアネート基含有量が1.8重量%、カルボキシル基の含有量が0.36meq/gのプレポリマーを得た。次いで当該プレポリマーに、前記「ジョンクリル680」を250重量部仕込み、110℃まで昇温して機械攪拌して混合し、組成物を得た。次いで、機械攪拌下にイソホロンジアミン46重量部を徐々に滴下し鎖伸長反応を行ったが、滴下途中より反応系がゲル状となり、攪拌不能となった。
比較例2
実施例1と同様の4つ口フラスコに、前記「クラレポリオールP2010」を1113.4重量部、イソホロンジイソシアネート315重量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸71.7重量部を仕込み、80℃で5時間ウレタン化反応を行い、遊離イソシアネート基含有量が1.8重量%、カルボキシル基の含有量が0.36meq/gのプレポリマーを得た。次いで当該混合物の1000部を、攪拌状態にある鎖伸長剤水溶液(トリエチルアミン36重量部、イソプロピルアルコール200重量部、イソホロンジアミン46重量部、水2205重量部)へ徐々に加えて反応系全体を混合した後、2時間系を攪拌保持して鎖伸長反応を完了させ、固形分約30重量%のポリウレタン樹脂の水分散液を調製した。一方、前記「ジョンクリル680」250重量部を、トリエチルアミンを97重量部含む水486重量部の中に溶解し、固形分約30重量%のビニル樹脂水溶液を調製した。次いで、当該ポリウレタン樹脂の水分散液1000重量部と当該ビニル樹脂水溶液250重量部とを攪拌下に混合した。しかし、混合直後から樹脂成分の析出による不溶物が発生してしまい、均質な分散液とはならなかった。
比較例3
実施例1と同様の4つ口フラスコに、前記「クラレポリオールP2010」を1113.4重量部、イソホロンジイソシアネート315重量部、2,2−ジメチロールプロピオン酸71.7重量部、ブチルメタアクリレート260部、アクリル酸116部を仕込み、80℃で6時間ウレタン化反応を行い、遊離イソシアネート基含有量が1.8重量%、カルボキシル基の含有量が0.36meq/gのプレポリマーを含む組成物を得た。次いで当該組成物の1250部をトリエチルアミン144重量部、イソプロピルアルコール200重量部、イソホロンジアミン23重量部、水2626重量部中へ攪拌下に徐々に加えて機械分散した後、反応系を60℃にて、2時間攪拌保持して鎖伸長反応を完了させた。次いで、得られた水分散液を80℃に昇温し、過硫酸カリウムを5部加え、同温度にて系を5時間保持して重合反応を行った。こうして固形分約30重量%のビニル−ポリウレタンウレア樹脂の水分散液を得た。このものの数平均分子量は50000、粘度は1000mPa・s/25℃であった。
〔貯蔵安定性の評価〕
上記実施例および比較例で得られた各樹脂水分散液を、40℃にて30日間放置した後、状態の変化を以下の基準で評価した。結果を表2に示す。
◎:外観変化無し。実質的に粘度変化無し。
○:外観変化無し。ほとんど粘度変化無し。
△:外観変化無し。やや粘度変化あり。
×:不溶物の析出がみられる。
〔水性印刷インキの調製および塗工フィルムの作製〕
上記実施例1で得られた各樹脂水分散液40部、チタン白(ルチル型)30部、水20部およびイソプロピルアルコール10部をペイントシェーカーにて1時間練肉し、次いでイソプロピルアルコール15部、水15部を加えてよく混合し、白色の印刷インキを調製した。次いで、得られた印刷インキを、No.8のバーコーターを用いて、コロナ放電処理ポリプロピレンフィルム(OPP)の放電処理面およびコロナ放電処理ポリエチレンテレフタレート(PET)の放電処理面にそれぞれ塗工し、40〜50℃で乾燥させて塗工フィルムを作製した。実施例2〜8、および比較例3についても同様にして、印刷インキと塗工フィルムを作製した。
(密着性)
その後、各フィルムに対する印刷インキ被膜の密着性および耐水性を、得られた塗工フィルムを24時間放置したのち、印刷面にセロハン粘着テープを貼り付けたのちに剥離し、塗工フィルムの外観を観察し、以下の基準に基づいて評価した。結果を表2に示す。
◎:皮膜が全く剥がれなかった
○:75%より多く皮膜が残った
○△:50〜75%の皮膜が残った
△:25〜50%の皮膜が残った
×:25%未満の皮膜しか残らなかった
(耐水性)
また、別途、各塗工フィルムを24時間放置したのち、該フィルムを水に1時間浸漬した。この塗工フィルムの表面を、水を含ませた綿棒でこすり、塗工フィルムの外観を観察した。評価基準を以下に示す。結果を表2に示す。
◎:皮膜が全く剥がれなかった
○:75%より多く皮膜が残った
○△:50〜75%の皮膜が残った
△:25〜50%の皮膜が残った
×:25%未満の皮膜しか残らなかった
(アルカリ再溶解性)
各印刷インキを、バーコーターNo.8を用いてガラス板に塗工し、ハンドドライヤーで数秒間乾燥させた。次いで、ガラス板を2.5%アンモニア水に数秒間浸漬し、塗膜の溶出状態を目視観察した。結果を表2に示す。
○:3回以下の浸漬で塗膜がほぼ溶解する
△:3〜10回の浸漬で塗膜が50%以上溶解する
×:10回より多く浸漬しても塗膜が溶解しない
Figure 2006225646
表中、JC680は「ジョンクリル680」を、JC682は「ジョンクリル682」を、JC586は「ジョンクリル586」を、IPDIはイソホロンジイソシアネートを、2,2−DMPAは2,2−ジメチロールプロピオン酸を、BMAはブチルメタクリレートを、2−HEMAは2−ヒドロキシエチルメタクリレートを、AAはアクリル酸をそれぞれ表す。
Figure 2006225646


表中、MnとVisは、それぞれ樹脂水分散液製造直後の数平均分子量と粘度を表す。










Claims (7)

  1. 有機ポリイソシアネート化合物(a)、高分子ポリオール(b)、および必要に応じて、少なくとも一つの親水性官能基と少なくとも2個の活性水素含有基を有する化合物(c)を反応させてなるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A)と、親水性官能基を有するビニル系樹脂(B)を含有する組成物(C)を調製する工程の後に、
    該組成物(C)を分散媒に分散させる工程と、
    該組成物(C)中のウレタンプレポリマー(A)を鎖伸長剤で伸長する工程を、
    同時にまたはこの順で設けることを特徴とする、
    ビニル−ポリウレタンウレア樹脂水分散液の製造方法。
  2. さらに、非親水性ラジカル重合性モノマーを添加する工程と、ラジカル重合反応工程を設けることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
  3. ラジカル重合反応工程を、前記鎖伸長反応工程の後に設けることを特徴とする、請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記ウレタンプレポリマー(A)として、水酸基含有ラジカル重合性モノマー、有機ポリイソシアネート化合物(a)、高分子ポリオール(b)、および必要に応じて前記化合物(c)を反応させてなる、炭素−炭素二重結合含有ウレタンプレポリマー(A’)を用いることを特徴とする、請求項2または3に記載の製造方法。
  5. 化合物(c)の親水性官能基が、カルボキシル基またはその中和塩である、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 化合物(c)が、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールプロピオン酸中和塩、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールブタン酸中和塩からなる群より選ばれる少なくとも一つである、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  7. ビニル系樹脂(B)の親水性官能基が、カルボキシル基またはその中和塩である、請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。




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