JP2006225334A - チアゾール誘導体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高純度、安価かつ簡便なチアゾール誘導体の製造方法を提供すること。
【解決手段】 ケトン類(II)、チオアミド類(III)および4級アンモニウム過ハロゲン化物または4級ホスホニウム過ハロゲン化物を同時に反応させるチアゾール誘導体(I)の製法(R1は水素原子、置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換の芳香族基または置換もしくは無置換の複素環基、R2およびR3は、それぞれ独立に水素原子または置換基。)。ケトン類(V)と4級アンモニウム過ハロゲン化物または4級ホスホニウム過ハロゲン化物を反応させて、α−ハロケトン類(VI)を合成した後、該α−ハロケトン類を単離することなく、これにチオアミド類(VII)を添加して反応させるチアゾール誘導体(IV)の製法(Xはハロゲン原子、R4は水素原子、置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換の芳香族基または置換もしくは無置換の複素環基、R5およびR6は、それぞれ独立に水素原子または置換基)。
【化1】
Figure 2006225334

【選択図】 なし

Description

本発明は、チアゾール誘導体の製造方法に関するものである。より詳細には、本発明は、2−アミノチアゾール誘導体を高収率、高純度、安価かつ簡便に製造する方法に関するものである。
チアゾール誘導体は、写真用添加剤、増感色素、染料、電子材料、医農薬などの機能性化合物の合成中間体として有用な化合物である。一般式(I)または一般式(IV)で表されるチアゾール誘導体の合成法に関しては、古くから知られており代表的な合成法が非特許文献1に記載されている。
これらの中で最も一般的な2−アミノチアゾール誘導体の合成法は、α−ハロケトン化合物とチオアミド化合物による縮合反応であり、非常に多くの報告例がある。しかし、ここで用いられるα−ハロケトン化合物は、ケトン化合物の位置および数選択的なハロゲン化反応で得られるが、それほど簡単な反応ではない。例えば、アセトフェノンと臭素の反応では、ベンゼン核への臭素化とα位への臭素化との競争反応になるためα−ハロケトン化合物を選択的に得ることは難しいことが知られている。
一方、ケトン化合物にチオ尿素とハロゲン分子(塩素、臭素、ヨウ素)を反応させて、一挙に2−アミノチアゾール誘導体を得る合成法が非特許文献2に記載されている。この方法は、α−ハロケトン化合物の単離工程がないため簡便な合成法であるが、チオ尿素を過剰量使用することや基質汎用性に乏しいことなどの欠点がある。
しかし、近年、非特許文献3に記載されている4級アンモニウム過ハロゲン化物や4級ホスホニウム過ハロゲン化物が開発されて、ようやくケトン化合物から高収率でα−ハロケトン化合物が得られるようになった。
山中宏ほか著"ヘテロ環化合物の化学" R.M.Dodson;J.Amer.Chem.Soc;2242-2243(1945) Kajigaeshi Shoji;Bull.Chem.Soc.Jpn;1159-1160(1987)
このように、チアゾール誘導体の製造方法で鍵中間体になるα−ハロケトン類が、4級アンモニウム過ハロゲン化物や4級ホスホニウム過ハロゲン化物を用いて高収率で合成できるようになった。しかし、高価な4級アンモニウム過ハロゲン化物や4級ホスホニウム過ハロゲン化物の使用やα−ハロケトン化合物の単離工程を考えると、とても安価かつ簡便な製造方法とは言えない。従って、本発明の目的は、高純度、安価かつ簡便な一般式(I)または一般式(IV)で表されるチアゾール誘導体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、従来のこうした課題を克服すべく検討を行った結果、前記一般式(II)または一般式(V)で表されるケトン類を出発原料にして、4級アンモニウム過ハロゲン化物や4級ホスホニウム過ハロゲン化物の存在下で反応させることにより、前記一般式(VI)で表されるα−ハロケトン類を合成した後、このα−ハロケトン類を単離することなくチオアミド類と反応させることによりチアゾール誘導体を高純度、安価かつ簡便に合成できることを見出した。すなわち、本発明の上記目的は下記方法によって達成された。
1) 一般式(II)で表されるケトン類、一般式(III)で表されるチオアミド類および4級アンモニウム過ハロゲン化物または4級ホスホニウム過ハロゲン化物を同時に反応させることを特徴とする一般式(I)で表されるチアゾール誘導体の製造方法。
Figure 2006225334
(式中、R1は水素原子、置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換の芳香族基または置換もしくは無置換の複素環基を表し、R2およびR3は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。)
2) 一般式(V)で表されるケトン類と4級アンモニウム過ハロゲン化物または4級ホスホニウム過ハロゲン化物を反応させて、一般式(VI)で表されるα−ハロケトン類を合成した後、該α−ハロケトン類を単離することなく、これに一般式(VII)で表されるチオアミド類を添加して反応させることを特徴とする一般式(IV)で表されるチアゾール誘導体の製造方法。
Figure 2006225334
(式中、Xはハロゲン原子を表し、R4は水素原子、置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換の芳香族基または置換もしくは無置換の複素環基を表し、R5およびR6は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。)
3) 一般式(I)で表されるR3または一般式(IV)で表されるR6がNH2の2−アミノチアゾール誘導体であることを特徴とする上記1)または2)に記載のチアゾール誘導体の製造方法。
4) 前記4級アンモニウム過ハロゲン化物または4級ホスホニウム過ハロゲン化物は、塩素、臭素またはヨウ素とハロゲン化4級アンモニウムまたはハロゲン化4級ホスホニウムを同一反応系中で調製されたものであることを特徴とする上記1)〜3)の何れかに記載のチアゾール誘導体の製造方法。
5) 触媒量のハロゲン化4級アンモニウムまたはハロゲン化4級ホスホニウムを用いることを特徴とする上記4)に記載のチアゾール誘導体の製造方法。
6) ハロゲン化4級アンモニウムが臭化テトラブチルアンモニウムであることを特徴とする上記4)または5)に記載のチアゾール誘導体の製造方法。
7) 反応溶媒が水と有機溶媒の混合系または2層系であることを特徴とする上記1〜6の何れかに記載のチアゾール誘導体の製造方法。
本発明のチアゾール誘導体の製造方法によれば、前記一般式(I)または一般式(IV)で表されるチアゾール誘導体、特に2−アミノチアゾール誘導体が、高収率、高純度、安価かつ簡便に得られる。
以下、本発明のチアゾール誘導体の製造方法について説明する。
まず、本発明の製造方法で製造されるチアゾール誘導体について詳細に説明する。
本発明の製造方法で得られるチアゾール誘導体は、前記一般式(I)または一般式(IV)で表される化合物である。
一般式(I)から一般式(III)において、R1は水素原子、置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換の芳香族基または置換もしくは無置換の複素環基を表し、置換基としては以下の基が挙げられる。
例えば、ハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基を含む)、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキル及びアリールスルフィニル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール及びヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基が例として挙げられる。
更に詳しくは、ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基としては、直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルキル基が挙げられ、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、更に環構造が多いトリシクロ構造なども包含するものである。以下に説明する置換基の中のアルキル基(例えば、アルキルチオ基のアルキル基)もこのような概念のアルキル基を表す。詳細には、アルキル基としては、好ましくは、炭素数1から30のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、n−オクチル基、エイコシル基、2−クロロエチル基、2−シアノエチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられ、シクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換または無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基等が挙げられ、ビシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数5から30の置換もしくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル基等が挙げられる。
アルケニル基としては、直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルケニル基が挙げられ、シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を包含する。詳細には、アルケニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のアルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基、プレニル基、ゲラニル基、オレイル基等が挙げられ、シクロアルケニル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3から30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、2−シクロペンテン−1−イル基、2−シクロヘキセン−1−イル基等が挙げられ、ビシクロアルケニル基としては、置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5から30の置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル基等が挙げられる。
アルキニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のアルキニル基、例えば、エチニル基、プロパルギル基、トリメチルシリルエチニル基等が挙げられる。
アリール基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリール基、例えば、フェニル基、p−トリル基、ナフチル基、m−クロロフェニル基、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル基等が挙げられる。
ヘテロ環基としては、好ましくは、5または6員の置換もしくは無置換の芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素数3から30の5または6員の芳香族のヘテロ環基、例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−メトキシエトキシ基等が挙げられる。
アリールオキシ基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−t−ブチルフェノキシ基、3−ニトロフェノキシ基、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ基等が挙げられる。
ヘテロ環オキシ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のヘテロ環オキシ基、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、好ましくは、ホルミルオキシ基、炭素数2から30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、アセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
カルバモイルオキシ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、モルホリノカルボニルオキシ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ基、N−n−オクチルカルバモイルオキシ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ基、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。
アミノ基としては、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基を含み、好ましくは、アミノ基、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアニリノ基、例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アニリノ基、N−メチル−アニリノ基、ジフェニルアミノ基等が挙げられる。
アシルアミノ基としては、好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、アセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ラウロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アミノカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアミノカルボニルアミノ基、例えば、カルバモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ基、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ基、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ基、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
スルファモイルアミノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ基、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ基等が挙げられる。
アルキル及びアリールスルホニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、例えば、メチルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ基、p−メチルフェニルスルホニルアミノ基等が挙げられる。
アルキルチオ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基等が挙げられる。
アリールチオ基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、m−メトキシフェニルチオ基等が挙げられる。
ヘテロ環チオ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ基等が挙げられる。
スルファモイル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル基、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−アセチルスルファモイル基、N−ベンゾイルスルファモイル基、N−(N’−フェニルカルバモイル)スルファモイル基等が挙げられる。
アルキル及びアリールスルフィニル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルフィニル基、6から30の置換または無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、p−メチルフェニルスルフィニル基等が挙げられる。
アルキル及びアリールスルホニル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、6から30の置換または無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、p−メチルフェニルスルホニル基等が挙げられる。
アシル基としては、好ましくは、ホルミル基、炭素数2から30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基、炭素数2から30の置換もしくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合しているヘテロ環カルボニル基、例えば、アセチル基、ピバロイル基、2−クロロアセチル基、ステアロイル基、ベンゾイル基、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル基、2−ピリジルカルボニル基、2−フリルカルボニル基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル基、o−クロロフェノキシカルボニル基、m−ニトロフェノキシカルボニル基、p−t−ブチルフェノキシカルボニル基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−オクタデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
カルバモイル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモイル基、例えば、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル基、N−(メチルスルホニル)カルバモイル基等が挙げられる。
アリール及びヘテロ環アゾ基としては、好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3から30の置換もしくは無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ、p−クロロフェニルアゾ、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ等が挙げられる。
イミド基としては、好ましくは、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基等が挙げられる。
ホスフィノ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基、メチルフェノキシホスフィノ基等が挙げられる。
ホスフィニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル基、ジオクチルオキシホスフィニル基、ジエトキシホスフィニル基等が挙げられる。
ホスフィニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ基、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ基等が挙げられる。
ホスフィニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ基、ジメチルアミノホスフィニルアミノ基が挙げられる。
シリル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換もしくは無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、フェニルジメチルシリル等が挙げられる。
上記の官能基の中で、水素原子を有するものは、該水素原子が上記の官能基で置換されていても良い。そのような官能基の例としては、アルキルカルボニルアミノスルホニル基、アリールカルボニルアミノスルホニル基、アルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリールスルホニルアミノカルボニル基が挙げられる。その例としては、メチルスルホニルアミノカルボニル基、p−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル基、アセチルアミノスルホニル基、ベンゾイルアミノスルホニル基が挙げられる。
1として好ましくは、置換もしくは無置換の芳香族基または置換もしくは無置換の複素環基であり、特に好ましくは、置換もしくは無置換のフェニル基またはナフチル基である。
一般式(I)から一般式(III)においてR2は、水素原子または置換基を表し、置換基としてはR1で説明した置換基と同義である。R2の置換基として好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシル基またはイミド基であり、R2の置換基として特に好ましくは、アルキル基、アリール基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシカルボニル基、スルファモイル基またはカルバモイル基である。
一般式(I)から一般式(III)においてR3は、水素原子または置換基を表し、置換基としてはR1で説明した置換基と同義である。R3の置換基として好ましくは、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基またはアシルアミノ基であり、R3の置換基として特に好ましくは、アルキル基またはアミノ基であり、R3の置換基として最も好ましくは、NH2基である。
一般式(I)から一般式(III)において、R1〜R3の置換基として拡散性を低下させるために写真用素材で使用されるバラスト基や銀塩への吸着基や水溶性を付与する基を有していてもよいし、互いに重合してポリマーを形成してもよいし、置換基同士が互いに結合してビス型、トリス型、テトラキス型を形成してもよい。R1とR2は互いに結合して環状構造を形成していても良い。
一般式(IV)から一般式(VII)において、R4、R5、R6のそれぞれは、一般式(I)から一般式(III)におけるR1、R2、R3のそれぞれと同義である。すなわち、R1はR4に、R2はR5に、R3はR6にそれぞれ対応する。
特に、R3またはR6がNH2であることが好ましく、一般式(I)または一般式(IV)で表されるチアゾール誘導体を2−アミノチアゾール誘導体として好適に製造することができる。
次に具体例として一般式(I)または一般式(IV)の好ましい化合物例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2006225334
Figure 2006225334
前記チアゾール誘導体は、置換基の種類によっては、互変異性体として存在することがある。純粋な形態の任意の互変異性体、互変異性体の任意の混合物は、いずれも本発明の化合物に包含される。
前記チアゾール誘導体には、その合成過程や単離法などによって対塩を伴っているものも含まれる。対塩としてはいずれのものでもよいが、例えば、ハロゲン化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、炭酸イオン、スルホン酸イオン、リン酸イオン、酢酸イオン、金属イオン、アンモニウムイオンなどが挙げられる。構造によっては分子内塩を形成しても良い。
次に、前記一般式(I)および一般式(IV)で表される化合物の製造方法(本発明の製造方法ともいう)について詳しく述べる。
本発明の製造方法は、下記一般式(II)で表わされるケトン類と一般式(III)で表されるチオアミド類を過ハロゲン化4級アンモニウム化物または4級ホスホニウム過ハロゲン化物の存在下で反応させることを特徴とする。
本反応において用いられる4級アンモニウム過ハロゲン化物または4級ホスホニウム過ハロゲン化物としては、例えば、ピリジニウムハイドロブロミドパーブロミド(pyridinium hydrobromide perbromide)、フェニルトリメチルアンモニウムトリブロミド、ピロリドンハイドロトリブロミド(pyrrolidone hydrotribromide)、2−カルボキシエチルトリフェニルホスホニウムトリブロミド、アンバーリスト A−26-Br3 -、テトラブチルアンモニウムトリブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムジクロロアイオデート(Benzyltrimethylammonium dichloroiodate)などの(Q123-イオンを含む4級アンモニウムまたは4級ホスホニウム化合物が挙げられる。ここで表されるQ1、Q2、Q3は、それぞれ独立にフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表し、代表的な(Q123-イオンとしては、例えば、Br3 -イオン、Cl3 -イオン、I3 -イオン、Br2-イオンやCl2-イオンなどが挙げられる。その中でも好ましくは、Br3 -イオンまたはCl2-イオンである。
4級アンモニウム過ハロゲン化物または4級ホスホニウム過ハロゲン化物の使用量は適宜選択可能であるが、通常は一般式(II)または一般式(V)で表される化合物1モルに対して0.01〜5モル程度用いることができ、より好ましくは0.1〜2モル程度であり、特に好ましくは、0.5〜1.5モル程度を用いることができる。
上記4級アンモニウム過ハロゲン化物または4級ホスホニウム過ハロゲン化物は、塩素、臭素またはヨウ素とハロゲン化4級アンモニウムまたはハロゲン化4級ホスホニウムを同一反応系中で調製されたものであることが好ましい。
この反応において用いられるハロゲン化4級アンモニウムまたはハロゲン化4級ホスホニウムとしては、例えば、塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ジメチルジオクタデシルアンモニウム、臭化フェニルトリメチルアンモニウム、臭化トリメチルベンジルアンモニウム、ヨウ化トリメチルベンジルアンモニウム、ヨウ化メチルトリフェニルホスホニウム、臭化ベンジルトリフェニルホスホニウムなどが挙げられる。より好ましいのは、塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウムである。
ハロゲン化4級アンモニウムまたはハロゲン化4級ホスホニウムの使用量は適宜選択可能であるが、触媒量用いられることが好ましく、通常は一般式(II)または一般式(V)で表される化合物1モルに対して0.001〜10モル程度用いることができ、より好ましくは0.01〜5モル程度であり、特に好ましくは、0.05〜1モル程度を用いることができる。ここで、触媒量とはハロゲン化4級アンモニウムまたはハロゲン化4級ホスホニウムの使用量モル数に対してハロゲン(塩素、臭素またはヨウ素)の使用モル数が小さいことを意味する。
また、上記反応に用いられる該ハロゲンの使用量は適宜選択可能であるが、一般式(II)または一般式(V)で表される化合物1モルに対して0.1〜10モル程度用いることができ、より好ましくは0.5〜2モル程度であり、特に好ましくは、0.8〜1.2モル程度を用いることができる。
一般式(I)または一般式(IV)を製造するにあたり無溶媒でも反応は進行するが、水または有機溶媒を用いても同様に反応は進行する。
有機溶媒の種類は反応系に応じて適宜選択することが可能であるが、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、i−プロピルアルコール等)、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、又はN,N−ジメチルイミダゾリジノン(DMI)、スルホランが挙げられる。これらの有機溶媒を適宜組み合わせて混合物として用いてもよい。本発明の反応における有機溶媒として好ましくは、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、酢酸エチル、酢酸ブチル、テトラヒドロフランであり、特に好ましくは酢酸エチルである。
本発明は、反応溶媒が水と有機溶媒の混合系または2層系であることが好ましい。混合系とは、2種以上の溶媒を含む1層系であり、2層系の場合の各層は混合系であってもよい。
また、水と有機溶媒の混合比は、適宜選択することが可能であるが、通常は水に対して有機溶媒を体積比で0.01〜100であり、好ましくは0.1〜10であり、特に好ましくは0.5〜2である。
用いる反応溶媒の使用量は特に限定されず、反応系の種類などに応じて適宜選択することができるが、通常は一般式(II)または一般式(V)で表される化合物に対して有機溶媒を重量比でそれぞれ0〜100倍程度が適当であり、0.5〜50倍が好ましく、特に好ましくは1〜20倍程度である。
請求項4の方法を含む本発明の製造方法における反応温度は特に限定されず、反応系の種類や反応種の化合物の濃度などに応じて適宜選択できるが、通常は、−20℃〜150℃程度であり、好ましくは、0℃〜100℃、特に好ましくは10℃〜60℃である。
反応時間も特に限定されないが、通常は1分〜24時間、好ましくは5分から12時間、さらに好ましくは10分〜5時間程度である。
請求項1の製造方法において、一般式(II)および一般式(III)で表わされる化合物、4級アンモニウム過ハロゲン化物または4級ホスホニウム過ハロゲン化物は反応溶媒の反応系内への添加順序は任意であり、特に限定されない。
請求項2の製造方法において、一般式(V)で表わされる化合物、4級アンモニウム過ハロゲン化物または4級ホスホニウム過ハロゲン化物、反応溶媒の反応系内への添加順序は任意であり、特に限定されない。
また、請求項4の製造方法において、塩素、臭素またはヨウ素とハロゲン化4級アンモニウムまたはハロゲン化4級ホスホニウムを反応させて、同一反応系中で4級アンモニウム過ハロゲン化物または4級ホスホニウム過ハロゲン化物を調製する場合も、同一反応系内への添加順序は任意であり、特に限定されない。しかし通常は、一般式(V)で表わされる化合物、ハロゲン化4級アンモニウムまたはハロゲン化4級ホスホニウム、及び反応溶媒を含む反応系内に塩素、臭素またはヨウ素を添加することが好ましい。ここで、同一反応系とは、一般式(I)または(IV)で表わされる化合物が生成される反応系と同じ系であることを意味する。
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるべきものではない。まず、例示化合物D−8の合成例を示す。なお、HPLC純度とは、高速液体クロマトグラフィーを用いて検出波長254nmで測定したときの面積パーセントを意味する。
<合成例:例示化合物D−8の合成法(1)>
β−アセトナフトン34.04g(0.2mol)とチオ尿素13.7g(0.18mol)と臭化テトラブチルアンモニウム12.89g(0.04mol)に酢酸エチル200mLと水150mLを添加して内温35℃で加熱攪拌した。この混合液に臭素11.3mL(0.22mol)を20分かけて滴下後、内温40℃で1時間攪拌した。反応系から析出した結晶をろ取、水と酢酸エチルでかけ洗いした後、乾燥して例示化合物(D−8)のHBr塩を44.2g(白色結晶、収率72%、HPLC純度97.5%)で得た。
<合成例:例示化合物D−8の合成法(2)>
β−アセトナフトン34.04g(0.2mol)と臭化テトラブチルアンモニウム12.89g(0.04mol)に酢酸エチル200mLを添加して内温35℃で加熱攪拌した。この反応混合液に臭素11.3mL(0.22mol)を20分かけて滴下後、内温35℃で0.5時間攪拌した。さらに、この反応液に水150mLとチオ尿素13.7g(0.18mol)を添加した。この反応液を内温40℃で1時間攪拌した後、反応系から析出した結晶をろ取、水と酢酸エチルでかけ洗い、乾燥して例示化合物(D−8)のHBr塩を49.1g(白色結晶、収率80%、HPLC純度98.8%)で得た。
1H−NMR(400MHz、ジメチルスルホキシドd−6)
8.32(s,1H)、7.8−8.0(m,4H)、7.4−7.6(m,2H)、7.16(s,1H)、7.11(s,2H)
<合成例:例示化合物D−7の合成法>
アセトフェノン60.00g(0.5mol)と臭化テトラブチルアンモニウム32.24g(0.1mol)を酢酸エチル500mLに懸濁させて、内温35℃で加熱攪拌した(ほぼ溶解するが一部溶け残りあり)。この反応混合液に臭素26.5mL(0.514mol)を30分かけて滴下後、内温35℃で0.5時間攪拌した。この反応液にチオ尿素34.25g(0.45mol)を水374mLに溶解した液を30分かけて滴下した(40℃以下に保つ)。この反応液を内温40℃で1時間攪拌した後、水冷により内温25℃に冷却して2時間攪拌して、反応系から析出した結晶をろ取、水200mLとイソプロピルアルコール200mLでかけ洗い、70℃で12時間乾燥して例示化合物(D−7)のHBr塩を93.0g(白色結晶、収率72.3%、HPLC純度99.9%)で得た。
1H−NMR(400MHz、ジメチルスルホキシドd−6)
7.78(d=7.2Hz,2H)、7.36(t=7.6Hz,2H)、7.25(t=6.8Hz,1H)、7.06(s,2H)、7.00(s,1H)
<合成例:例示化合物D−11の合成法>
2−アセチルチオフェン12.60g(0.1mol)と臭化テトラブチルアンモニウム6.44g(0.02mol)を酢酸エチル100mLに懸濁させて、内温35℃で加熱攪拌した(ほぼ溶解するが一部溶け残りあり)。この反応混合液に臭素5.3mL(0.103mol)を30分かけて滴下後、内温35℃で0.5時間攪拌した。この反応液にチオ尿素6.85g(0.09mol)を水74.8mLに溶解した液を30分かけて滴下した(40℃以下に保つ)。この反応液を内温40℃で1時間攪拌した後、水冷により内温25℃に冷却して1時間攪拌して、反応系から析出した結晶をろ取、水50mLさらにイソプロピルアルコール50mLでかけ洗い、70℃で10時間乾燥して例示化合物(D−11)のHBr塩を15.4g(白色結晶、収率58.5%、HPLC純度94.9%)で得た。
1H−NMR(400MHz、ジメチルスルホキシドd−6)
7.3−7.4(m,2H)、7.0−7.1(m,1H)、6.85(s,1H)
上記の実施例に示される本発明の方法によれば、チアゾール誘導体を高収率,高純度かつ簡便に製造可能であることを見出した。特に、塩素、臭素またはヨウ素とハロゲン化4級アンモニウムから反応系中で4級アンモニウム過ハロゲン化物を調製することで安価に製造することができる。

Claims (7)

  1. 一般式(II)で表されるケトン類、一般式(III)で表されるチオアミド類および4級アンモニウム過ハロゲン化物または4級ホスホニウム過ハロゲン化物を同時に反応させること特徴とする一般式(I)で表されるチアゾール誘導体の製造方法。
    Figure 2006225334


    (式中、R1は水素原子、置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換の芳香族基または置換もしくは無置換の複素環基を表し、R2およびR3は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。)
  2. 一般式(V)で表されるケトン類と4級アンモニウム過ハロゲン化物または4級ホスホニウム過ハロゲン化物を反応させて、一般式(VI)で表されるα−ハロケトン類を合成した後、該α−ハロケトン類を単離することなく、これに一般式(VII)で表されるチオアミド類を添加して反応させることを特徴とする一般式(IV)で表されるチアゾール誘導体の製造方法。
    Figure 2006225334


    (式中、Xはハロゲン原子を表し、R4は水素原子、置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換の芳香族基または置換もしくは無置換の複素環基を表し、R5およびR6は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。)
  3. 一般式(I)で表されるR3または一般式(IV)で表されるR6がNH2の2−アミノチアゾール誘導体であることを特徴とする請求項1または2に記載のチアゾール誘導体の製造方法。
  4. 前記4級アンモニウム過ハロゲン化物または4級ホスホニウム過ハロゲン化物は、塩素、臭素またはヨウ素とハロゲン化4級アンモニウムまたはハロゲン化4級ホスホニウムを同一反応系中で調製されたものであることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のチアゾール誘導体の製造方法。
  5. 触媒量のハロゲン化4級アンモニウムまたはハロゲン化4級ホスホニウムを用いることを特徴とする請求項4に記載のチアゾール誘導体の製造方法。
  6. ハロゲン化4級アンモニウムが臭化テトラブチルアンモニウムであることを特徴とする請求項4または5に記載のチアゾール誘導体の製造方法。
  7. 反応溶媒が水と有機溶媒の混合系または2層系であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のチアゾール誘導体の製造方法。
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