以下、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態の遊技システムのシステム構成図である。
図1に示す遊技場の内部には内部ネットワークが設けられており、当該内部ネットワークには遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)1、リモコンキー管理装置2、遊技場内放送装置3、労務管理装置4及び中継装置(ルータ)6が接続されている。なお、リモンコンキー管理装置2及び労務管理装置4は、上記内部ネットワークに直接接続することなく、遊技場内部管理装置1とのみ直接接続してもよい。この場合、リモンコンキー管理装置2及び労務管理装置4は、遊技場内部管理装置1とのみ情報の通信を行う。
遊技場内に設けられた内部ネットワークは、例えば、Ethernet(登録商標、以下同じ)によって構成されている。当該内部ネットワークに接続された機器にはアドレスが設定されており、機器間の通信(例えば、特定の機器に対するデータの転送や指令信号の送信)や、複数の機器に対する同報通信(例えば、マルチキャストやブロードキャスト)を行うことができる。
遊技場内部管理装置1は、CPU、プログラム等を予め格納したROM、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM、各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)を備える。CPU、ROM、RAM及びHDDはバス(アドレスバス及びデータバス)によって接続されている。
バスには、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート、I/Oポート及び外部ネットワーク通信ポートが接続されている。ネットワーク通信ポートは、所定の通信プロトコル(例えば、TCP/IPプロトコル)に従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、内部ネットワークと接続されている。I/Oポートには、遊技場内部管理装置1で演算処理されたデータを表示する表示装置、及び遊技場内部管理装置1を操作するための入力装置が接続される。
外部ネットワーク通信ポートは、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、遊技場の外部に設けられた外部ネットワークと接続されている。よって、遊技場内部管理装置1は、外部ネットワークに接続された遊技場外部の機器と通信をすることができる。
遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置7を介して遊技用装置8から遊技情報を収集し、各遊技機8a(図3(C))の動作状態を監視する。また、遊技場内部管理装置1は、後述のように、遊技機8aで異常が発生した場合に出力されるエラー信号、遊技機8aに備えられた遊技球を貯留するための補給タンク(図示省略)から出力される補給信号、又は、呼出しランプ9に備えられた呼出しスイッチ93(図3(C))を操作することにより出力される信号を検出した場合、その他、遊技場内で対処すべき作業が発生した場合にその旨の信号が入力されると、対応する放送メッセージ21を遊技場内放送装置3に要求する。なお、情報収集端末装置7による遊技機8aの動作状態の監視結果に基づいて遊技機8aを異常と判断した場合や、管理者の操作によっても、メッセージの生成を要求することができる。
リモコンキー管理装置2は、CPU、プログラム等を予め格納したROM、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM、及び各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)を備える。CPU、ROM、RAM及びHDDはバス(アドレスバス及びデータバス)によって接続されている。
バスには、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート及びI/Oポートが接続されている。ネットワーク通信ポートは、所定の通信プロトコル(例えば、TCP/IPプロトコル)に従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、内部ネットワークと接続されている。I/Oポートには、リモコンキー管理装置2で演算処理されたデータ(例えば、リモコンキー35を携帯する作業者数、作業者IDとリモコンIDとを関連付けした情報)を表示する表示装置、及びリモコンキー管理装置2を操作するための入力装置が接続される。
リモコンキー管理装置2は、遊技場内で業務を行う作業者10が携帯するリモコンキー35の使用状態を管理する。リモコンキー管理装置2がリモコンキー35の使用状態を管理することによって、使用されているリモコンキー35の数、つまり、遊技場内でリモコンキー35を携帯する作業者数を把握することができる。
なお、リモコンキー35とは、遊技機8aの前面に取り付けられた前面枠(図示省略)を施錠又は開錠したり、作業者10の作業状態を連絡したり、遊技者の休憩時間を受け付けて呼出しランプ9に休憩状態の表示を指示したりするための操作鍵であって、複数のスイッチを備える操作部を有する。作業者10が操作部に備えられたスイッチを操作することによって、遊技場内放送装置3に当該作業者10の作業状態が伝達される。
リモコンキー管理装置2には、リモコンIDが記憶されている。そして、業務を開始する前に、労務管理装置4に記憶されている作業者IDとリモコンIDとを関連付けてリモコンキー管理装置2のRAMに記憶する。これにより、いずれのリモコンキー35をいずれの作業者10が携帯しているかを把握することができる。
遊技場内放送装置3は、CPU、プログラム等を予め格納したROM、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM、各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)、無線送受信部及びアンテナを備える。CPU、ROM、RAM及びHDDはバス(アドレスバス及びデータバス)によって接続されている。
バスには、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート及びI/Oポートが接続されている。ネットワーク通信ポートは、所定の通信プロトコル(例えば、TCP/IPプロトコル)に従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、内部ネットワークと接続されている。I/Oポートには、遊技場内のBGMや遊技者への案内放送を放送するスピーカ、又は、遊技場内放送装置3で演算処理されたデータを表示する表示装置(ディスプレイ)によって構成する出力装置、及び、遊技場内放送装置3を操作するための入力装置が接続される。
遊技場内放送装置3は、情報収集端末装置7を介して呼出しランプ9から作業者(従業員)10の確認応答や確認応答時間、作業者の位置情報を収集し、各作業者10の作業状態を監視する。
なお、確認応答とは、遊技場からの放送メッセージ21又は再送メッセージ25により指定された作業者10が、当該メッセージで指示された作業に対応できるか否かの応答(リモコンキーによる作業状態の連絡)である。確認応答時間とは、遊技場からの放送メッセージ21又は再送メッセージ25に対して、指定された作業者10が確認応答した時間である。位置情報とは、遊技場からの放送メッセージ21又は再送メッセージ25に対して、指定された作業者10が確認応答した位置の情報である。位置情報は、例えば、呼出しランプ9の設置位置に対応して予め設定された情報(遊技機8aの台番号等の遊技場内における位置が特定可能な情報、又は、当該情報に一意に対応する通信アドレスや機器ID等の情報)である。
また、遊技場内放送装置3は、他の装置(遊技場内部管理装置1、リモンコンキー管理装置2及び労務管理装置4)がそれぞれ管理する情報のうち、携帯端末(図3のリモコンキー35)に関する情報、作業者識別情報205、作業者職分情報206、作業者配置情報207(図2)等を受信して、それらの情報を管理する。なお、携帯端末に関する情報には、個々のリモコンキー35に割り当てられたID(リモコンID)を用いるとよい。
遊技場内放送装置3は、アンテナを介して作成した放送メッセージ21又は再送メッセージ25を、作業者10が携帯する端末装置(インカム)11へ自動放送する。なお、管理者の操作を受け付ける受付装置を設けて、当該装置の操作によっても放送することができる。なお、本明細書及び特許請求の範囲で用いられる「放送」には、単方向の送信の他、双方向の通信(送受信)も含まれるものとして用いる。
遊技場内放送装置3のHDDには、メッセージを構成する各種音声情報が記憶されている。そして、メッセージが生成されると、当該メッセージを構成する音声を抽出して、これらを連結してメッセージを生成し、作業者10が携帯するインカム11に出力する。このメッセージは、一つのチャンネルを用いて送信される。よって、遊技場内放送装置3から放送されたメッセージは、インカム11を携帯する全ての作業者10が受信する。
労務管理装置4は、CPU、プログラム等を予め格納したROM、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM、及び各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)を備える。CPU、ROM、RAM及びHDDはバス(アドレスバス及びデータバス)によって接続されている。
バスには、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート及びI/Oポートが接続されている。ネットワーク通信ポートは、所定の通信プロトコル(例えば、TCP/IPプロトコル)に従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、内部ネットワークと接続されている。I/Oポートには、カードリーダ5、労務管理装置4で演算処理されたデータを表示する表示装置、及び労務管理装置4を操作するための入力装置が接続される。
労務管理装置4は、遊技場に勤務する作業者10の勤務状態を管理する。作業者10がカードリーダ5を用いて記録した出勤時刻及び退勤時刻は労務管理装置4に送信される。労務管理装置4は、受信した出勤時刻及び退勤時刻を受信することによって、遊技場内で業務を行っている作業者10を把握することができる。
労務管理装置4のRAMには、作業者識別情報205、作業者職分情報206及び作業者配置情報207が記憶されている。
作業者識別情報205とは、遊技場に勤務する各作業者10を識別するための情報であって、例えば、各作業者10に割り当てられた作業者IDである。なお、リモコンキー管理装置2にリモコンIDと作業者IDとを関連付けて記憶することによって、作業者識別情報205としてリモコンIDを用いることもできる。
作業者職分情報206とは、各作業者10が対応可能な作業に関する情報、及び、各作業の難易度に関する情報である(図6(A))。作業者配置情報207とは、各作業者10に対して予め定められた遊技場内での配置に関する情報である(図7(A))。
中継装置6は、遊技場内の島設備毎に設けられており、当該島設備に設置された情報収集端末装置7からの情報を中継して、当該情報を内部ネットワークに向けて送信する。なお、中継装置6の設置は、島設備毎に限られず、フロア毎又は所定のブロック毎であってもよい。
情報収集端末装置7は、遊技用装置8及び呼出しランプ9に接続されており、遊技用装置8から送信される遊技情報及び呼出しランプ9から送信される作業者10の確認応答や確認応答時間、作業者10の位置情報を収集する。なお、複数(例えば、2台)の遊技用装置8に対して1台の情報収集端末装置7を接続する構成でもよい。
遊技用装置8は、島設備に複数台ずつ設置されており、遊技機8aに球貸ユニット8bなどの周辺装置が付加されて構成されている(図3(C))。遊技用装置8には呼出しランプ9が設けられている。呼出しランプ9は、作業者10が操作するリモコンキー35から各情報を受信して、情報収集端末装置7へ送信する。なお、呼出しランプ9は、情報収集端末装置7と一体に設けてもよい。
遊技場内では、インカム11を携帯した作業者10が業務を行う。インカム11はマイク及びイヤホンを備え、作業者10は、遊技場内放送装置3からのメッセージをイヤホンから聞くことができ、また、メッセージに対してマイクで応答できる。
第1の実施の形態では、情報収集端末装置7からの情報を中継する中継装置6を島設備毎に設けたが、中継装置6を設けることなく、情報収集端末装置7を内部ネットワークに直接接続するように構成してもよい。また、情報収集端末装置7の代わりにリモートIOを置き、中継装置6の代わりに複数の遊技用装置8に対応する情報収集端末装置7を設置することもできる。このように構成することで、従来、島コンピュータと称された方式での遊技システムにも対応することができる。
なお、遊技場内部管理装置1、遊技場内放送装置3、労務管理装置4はそれぞれ別に設けることなく、遊技場内部管理装置1にこれら全ての機能を備えて一体としてもよい。また、遊技場内放送装置3とリモコンキー35との通信は、遊技場内部管理装置1又はリモコンキー管理装置2が適宜中継する構成でもよい。
図2は、本発明の第1の実施の形態のメッセージ生成手段の機能ブロック図である。
作業者10に放送される放送メッセージ21は、遊技場内部管理装置1、労務管理装置4又は作業者10から送信される各情報に基づいて、メッセージ生成手段20によって生成される。
放送メッセージ21は、主メッセージ211及び呼掛メッセージ212よりなる。主メッセージ211は、作業者10へ作業内容及び作業場所を指示する。呼掛メッセージ212は、主メッセージ211で指示された作業を行う作業者10を指定する。
遊技場内部管理装置1は、遊技機8aでの異常や球切れ発生、又は、呼出しスイッチ93による呼び出しを検出すると、いずれかの作業者10へ作業を指示するために、メッセージ生成要求受付手段201へメッセージの生成を要求する。なお、上記のほか、遊技場を管理する管理者から作業者10へ伝達すべき連絡事項が発生し、又は、いずれかの作業者10が対処すべき作業が遊技場内で発生して、遊技場内部管理装置1にその旨の信号が送信された場合は、遊技場内部管理装置1は、メッセージ生成要求受付手段201へメッセージの生成を要求する。
遊技場内部管理装置1からメッセージの生成の要求があると、メッセージ生成要求受付手段201は、主メッセージ生成手段202によって主メッセージ211を生成する。主メッセージ生成手段202は、主メッセージ生成処理(図4)を遊技場内放送装置3のCPUで実行することで構成される。
具体的には、主メッセージ生成手段202は、遊技場内部管理装置1が生成を要求するメッセージの作業内容及び作業場所を決定して、主メッセージ211を生成する。
なお、作業内容とは、遊技機8aでの異常や球切れ発生又は呼出しスイッチ93による呼び出し等により要求される作業の内容である。作業場所とは、前記作業内容を実行する遊技場内の場所である。例えば、100番台の呼出しスイッチ93で呼び出しが発生した場合は、「100番台で」が作業場所に相当し、「呼び出しです。」が作業内容に相当する。よってこの場合、「100番台で呼び出しです。」という主メッセージ211が生成される。
主メッセージ211は、後述のように、指定した作業者10からの作業に対応できない旨の確認応答(NG応答)がメッセージ生成要求受付手段201へ送信された場合、又は、放送メッセージ21を放送してから所定時間内に指定した作業者10からの確認応答がメッセージ生成要求受付手段201へ送信されない場合は再送される。これにより、作業者10の都合によって指示された作業が放置されたり、作業者10が放送を聞き流すことによって指示された作業が放置されたりすることを防止する。なお、この場合の主メッセージ211は、前回生成した主メッセージ211と同一の内容であるため、新たに主メッセージ211を生成しないで、前回の主メッセージ211を用いて再送する。そのために、主メッセージ211は一時的に遊技場内放送装置3のRAMに蓄積される。
次に、呼掛メッセージ212の生成工程について説明する。呼掛メッセージ生成手段204は、呼掛メッセージ生成処理(図5)を遊技場内放送装置3のCPUで実行することで構成される。
主メッセージ生成手段202によって作業内容及び作業場所が決定されると、主メッセージ生成手段202は、呼掛メッセージ生成手段204へ決定した作業内容及び作業場所を通知する。呼掛メッセージ生成手段204は、通知された作業内容及び作業場所と、労務管理装置4から作業者情報受付手段203を介して送信される作業者識別情報205、作業者職分情報206及び作業者配置情報207とに基づいて、作業者10を決定する。そして、呼掛メッセージ生成手段204は、決定した作業者10に関する情報を用いて呼掛メッセージ212を生成する。ここで生成される呼掛メッセージ212は、それぞれの作業者10の固有の呼掛メッセージ212であって、具体的には、個人名を呼び掛けるメッセージが生成される。なお、これらの呼掛メッセージ212は、予め登録した個人名に基づいて音声情報を生成してもよく、また、予め登録した作業者10毎の個人名の音声情報を選択して生成に代えてもよい。
このように、特定の作業者10を決定して呼掛メッセージ212を生成し、当該呼掛メッセージ212を用いて放送メッセージ21を放送することによって、個々の作業者10が自身に関係する店内放送か否かを容易に把握でき、対象となる作業者10に対しては、放送内容をより適切に伝達でき、対象外の作業者10に対しては、通常の業務に集中できる環境を提供できる。また、放送内容に対する個々の作業者10の責任が明確になり、放送によって要求される作業に対して誰も対応しないか、又は複数人が対応に向かうという事態を防止できる。結果として、遊技場全体の作業の効率化を図ることができ、また、各作業者10が遊技者への対応に集中できるため、遊技者へのサービスも向上する。また、指定した作業者10の名前を呼び掛けて放送メッセージ21を送信することによって、作業者は、自身に関係しない放送であれば、放送内容を傾聴する責任から開放されて現在作業中の業務に専念できる。また、作業者は、自身に関係する放送であれば、より注意を払って次に続く放送内容を聴き、適切な対応ができる。
このようにして生成された呼掛メッセージ212は、主メッセージ211と連結して、放送メッセージ21として放送装置22によって放送される。放送装置22は、放送メッセージ21を放送するためのミキサ、アンプ及び送信装置により構成される。
後述のように、作業に対応できない旨の確認応答(NG応答)が指定した作業者10からメッセージ生成要求受付手段201へ送信された場合、又は、放送メッセージ21を放送してから所定時間内に指定した作業者10からの確認応答がメッセージ生成要求受付手段201へ送信されない場合、呼掛メッセージ212は再送される。このうち、指定した作業者10からNG応答があった場合は、前回決定した作業者10とは異なった作業者10を指定して呼掛メッセージ212を生成する必要があるため、新たに呼掛メッセージ212(以後、再送呼掛メッセージ252と称呼する。)を生成する。そして、再送呼掛メッセージ252は、主メッセージ211と連結して、再送メッセージ25として放送される。
なお、放送メッセージ21に対する作業者10からの確認応答は、NG応答のほか、指定された作業者10からの作業に対応できる旨の確認応答(OK応答)を含む。作業者10からメッセージ生成要求受付手段201へOK応答が送信されると、放送メッセージ21で指示した作業は当該作業者10が処理すると判断できるため、当該放送メッセージ21は再送しない。このように、メッセージ生成要求受付手段201は、作業者10から受信した確認応答の内容によって、前回放送した放送メッセージ21を再送するか否かを判断する。
なお、放送メッセージ21を放送してから所定時間内に指定した作業者10からの確認応答がメッセージ生成要求受付手段201へ送信されない場合の、放送メッセージ21の再送回数は、遊技場内放送装置3の記憶装置に予め設定する。そして、メッセージ生成要求受付手段201は、当該再送回数(例えば、2回)に応じて、再送メッセージ25を放送する。
また、作業者10が確認応答をすることによって、作業者情報受付手段203へ当該作業者10の位置情報が送信される。このように、作業者10からの確認応答時に、作業者10の位置情報を遊技場内放送装置3が受信することによって、作業者10の位置を把握できる。作業者情報受付手段203は、作業者10の位置情報を受信すると、作業者配置情報207を当該位置情報に更新する。なお、作業者配置情報207は、作業者10が業務を開始する前に労務管理装置4の記憶装置(RAM又はHDD)に初期値として設定され、業務が終了するまで変更されない。よって、放送メッセージ21に対して作業者10が確認応答した時点で、当該作業者10が、予め設定された配置と異なる位置に移動している場合は、作業者配置情報207を一時的に当該移動後の位置情報に更新する。ただし、更新時にタイマを設定して、所定時間(例えば、5分)経過すると作業者配置情報207を移動前の配置情報に戻すか、又は、作業者10が予め設定された配置に戻った時点で、自身の位置情報を作業者情報受付手段203に送信することによって作業者配置情報207を移動前の配置情報に戻す。
図3は、本発明の第1の実施の形態の遊技場内の設備及び遊技機8a周辺の構成図である。
図3(A)は、遊技場内の設備の概略的な構成図である。
遊技場内は、複数の遊技機8aが設置された遊技フロアエリア30、及び、獲得した遊技球を遊技者が景品に交換するためのカウンタエリア31からなる。
遊技フロアエリア30には、複数の遊技機8aを配設した、島と呼ばれる設備が複数設けられている。ここでは、一つの島設備が、一面に20台の遊技機8aを並置しており、合計で40台の遊技機8aによって構成される。
このように島設備の一面に並置された20台の遊技機8aを一つのコースとする。そして、1〜20番台の遊技機8aが配設されたエリアを1コース、21〜40番台の遊技機8aが配設されたエリアを2コース、41〜60番台の遊技機8aが配設されたエリアを3コースとし、以下同様に、20台の遊技機8a毎にコース名を割り当てる。本実施形態では、遊技場内に240台の遊技機8aが設けられており、それぞれ20台毎に1〜12コースとする。なお、遊技場内に設置される遊技機8aの台数は240台に限られず、また、一コース当りの遊技機8aの台数は20台に限られない。
なお、ここでは、1、2、11及び12コースを、一面を壁に接して設けられ、もう一面のみに遊技機8aが配設された壁島と呼ばれる設備とする。よって、遊技フロアエリア30内には、一方の壁に1コース及び2コースの壁島が設けられ、対峙するもう一方の壁には、1コース、2コースと対峙する位置にそれぞれ12コース及び11コースが設けられる。
また、遊技フロアエリア30内には、両壁に設けられた壁島の間に四つの島が二列になって設けられている。島と島(又は壁島)との間は、遊技者が遊技を行い、また、遊技者や作業者10が移動するための通路が設けられる。
1番台から240番台までの遊技機8aは、40台毎に折り返して遊技フロアエリア30内を蛇行するように配設される。つまり、1コースから12コースまでのコースは、2コース毎に折り返して遊技フロアエリア30内を蛇行するように配設される。よって、1コースと4コース、2コースと3コース、5コースと8コース、6コースと7コース、9コースと12コース、10コースと11コースとが、それぞれ通路を挟んで対峙する。図3(A)に示す作業者10は、図の破線部分のエリア、つまり、9コース及び12コース周辺に配置され、当該エリアの作業を担当する。
このほか、遊技フロアエリア30には、各所にジェットカウンタ(計数機)32、両替機33、券売機34が設けられる。
図3(B)は、作業者10とリモコンキー35との関連図である。
作業者10は、遊技フロアエリア30で業務を行う際に、一人につき一台のリモコンキー35を携帯する。そして、業務を開始する前に、各作業者10に割り当てられた作業者IDと、各作業者10が携帯するリモコンキー35に割り当てられたリモコンIDとが関連付けられて、リモコンキー管理装置2のRAMに記憶される。
リモコンキー35は、操作部にOKスイッチ36及びNGスイッチ37を備える。作業者10は、OKスイッチ36を操作することによって、放送メッセージ21で指示された作業に対して対応可能な旨の確認応答(OK応答)をすることができる。また、作業者10は、NGスイッチ37を操作することによって、放送メッセージ21で指示された作業に対して対応不可能な旨の確認応答(NG応答)をすることができる。なお、リモコンキー35は、これらのスイッチに限られず、例えば、指示された作業が完了した旨を伝達する完了スイッチをさらに備えてもよい。
また、リモコンキー35は発光部38を備える。そして、作業者10は、呼出しランプ9の受光部95(図3(C))へ発光部38を向けてOKスイッチ36又はNGスイッチ37を操作することによって、確認応答を遊技状内部管理装置1へ送信する。
図3(C)は、遊技用装置8及び呼出しランプ9の概略構成図である。
遊技用装置8は、遊技機8aに球貸ユニット8b及び補給タンクが付加されて構成されている。遊技機8aで異常が発生すると、遊技機8aから情報収集端末装置7を介して遊技場内部管理装置1へエラー信号が送信される。補給タンクに貯留された遊技球がなくなると、補給タンクから情報収集端末装置7を介して遊技場内部管理装置1へ補給信号が送信される。遊技場内部管理装置1は、エラー信号や補給信号を受信することによって、遊技機8aで異常又は球切れが発生したことを検出する。
呼出しランプ9は、略中央に情報表示画面91を備える。情報表示画面91は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で構成される。そして、情報表示画面91には、対応する遊技機8aの遊技成績や遊技場に関する種々の情報を表示される。
情報表示画面91の直下には、対応する遊技機8aの台番号が記載されたシール92が貼付されている。
シール92の左側には、呼出しスイッチ93及び表示切替スイッチ94が設けられる。呼出しスイッチ93は、遊技機8aで遊技を行う遊技者が、作業者10を呼び出すためのスイッチである。遊技者が呼出しスイッチ93を操作すると、呼出しランプ9から情報収集端末装置7を介して遊技場内部管理装置1へ作業者10を呼出す旨の信号が送信される。遊技場内部管理装置1は、当該信号を受信することによって、呼出しランプ9で呼び出しがあったことを検出する。
表示切替スイッチ94は、情報表示画面91に表示される内容を切り替えるためのスイッチである。
シール92の右側には、リモコンキー35の発光部38から送信される信号を受信するための受光部95を備える。つまり、作業者10は、リモコンキー35を受光部95へ向けて操作することによって、リモコンキー35と呼出しランプ9とで赤外線無線通信を行う。作業者10が、リモコンキー35を用いて呼出しランプ9へ確認応答すると、OK応答又はNG応答のほか、リモコンID及び当該作業者10が確認応答をした時点での位置情報(当該確認応答を受け付けた呼出しランプ9に予め設定されている設置位置が特定可能な情報)が、呼出しランプ9から情報収集端末装置7を介して遊技場内放送装置3へ送信される。そして、これらの情報は、作業者IDと関連付けられて遊技場内放送装置3の記憶装置に記憶される。
また、呼出しランプ9の左右には、装飾装置96を備える。装飾装置96は、ランプ、LED等の発光体よりなる。装飾装置96は、対応する遊技機8aで特賞が発生すると点滅し、遊技者によって呼出しスイッチ93の操作があると点灯する。
なお、応答情報受付装置としてリモコンキー35を用いて確認応答を送信する機器は、呼出しランプ9に限られず、遊技機8a毎に備えられ、遊技機8aの位置情報を設定可能な機器であって、作業者から視認可能な機器であれば、例えば、球貸ユニット8b、情報開示端末等でもよい。
図4は、本発明の第1の実施の形態の主メッセージ生成処理のフローチャートであり、遊技場内放送装置3のCPUで実行される。主メッセージ生成処理は、主メッセージ生成手段202として実行される。
遊技機8aで異常や球切れが発生すると、遊技場内部管理装置1にエラー信号又は補給信号が入力される。また、呼出しランプ9に備えられた呼出しスイッチ93が遊技者によって操作されると、遊技場内部管理装置1にその旨の信号が入力される。これらの信号に基づいて、遊技場内部管理装置1は遊技場内放送装置3に主メッセージ211の生成を要求する。その他、遊技場を管理する事務所から作業者10への連絡事項が発生したり、遊技場内で苦情等が発生したりすると、遊技場内放送装置3に備えられた受付装置を用いて、遊技場の放送担当者は主メッセージ生成を要求する操作を行い、遊技場内放送装置3に主メッセージ211の生成が要求される。
遊技場内放送装置3は、これらのうちのいずれかの要求があると、メッセージの生成を受け付ける(S11)。そして、メッセージIDを生成する。メッセージIDは、生成する主メッセージ211毎に付与される。また、後述のように、記憶した主メッセージ211を用いて再送メッセージ25を生成する際にも、新たなメッセージIDが付与される。これによって、生成される各放送メッセージ21又は各再送メッセージ25を識別することができる。
次に、各信号の種類に基づいて作業内容を決定する(S12)。作業内容は、例えば、エラー信号を受信した場合は「機械対応」、補給信号を受信した場合は「補給対応」、作業者10を呼出す旨の信号を受信した場合は「呼出ランプ」、その他、信号の種類に基づいて、「計数機対応」、「両替機」、「景品交換」、「不正」又は「苦情」の作業が決定される。各項目の詳説は後述する。なお、作業内容はこれらの項目に限られない。
次に、各信号の種類に基づいて作業場所を決定する(S13)。作業場所は、例えば、エラー信号、補給信号又は呼出し信号を受信した場合は、当該信号が送信された遊技機8a、又は、当該信号が送信された呼出しランプ9に対応する遊技機8aに決定される。また、カウンタエリア31や事務所からの信号を受信した場合は、当該信号の内容に応じて、「カウンタエリア31」「計数機32」「両替機33」又は該当する遊技機8aに決定される。
次に、ステップS12で決定された作業内容、及び、ステップS13で決定された作業場所を連結して、これらを内容とする主メッセージ211を生成する(S14)。生成された主メッセージ211は、遊技場内放送装置3のRAMに記憶される。
このようにして生成した主メッセージ211は、図5の呼掛メッセージ生成処理で生成された呼掛メッセージ212と連結して放送メッセージ21として放送される。そして、当該放送メッセージ21に対して指定された作業者10からNG応答が送信された場合、又は、放送メッセージ21を放送してから所定時間内に指定した作業者10からの確認応答がない場合は、再送メッセージ25を放送する。この再送メッセージ25は、上記放送メッセージ21に含まれる主メッセージ211を、遊技場内放送装置3のRAMから読み出して、新たに生成した再送呼掛メッセージ252と連結して生成する。なお、遊技場内放送装置3のRAMに記憶された主メッセージ211は、一定時間が経過した後に消去するが、放送メッセージ21の履歴はログとして保存される。
図5は、本発明の第1の実施の形態の呼掛メッセージ生成処理のフローチャートであり、遊技場内放送装置3のCPUで実行される。
主メッセージ生成処理で主メッセージ211が生成されると、ステップS12で決定された作業内容に基づいて作業候補者を抽出する(S21)。具体的には、まず、ステップS12で決定された作業内容に対応できる作業者10を、作業者職分情報206に基づいて抽出する。
作業者職分情報206は、図6(A)に示すように、「呼出ランプ」、「機械対応」、「補給対応」、「計数機対応」、「両替機」、「景品交換」、「不正」、「苦情」の各作業項目が設定されている。なお、設定項目はこれらの項目に限られない。
「呼出ランプ」は、遊技者からの呼び出しに対応する作業である。「機械対応」は、遊技機8aの一般的な不具合に対応する作業である。「補給対応」は、遊技機8aへの遊技球の補給作業である。「計数機対応」は、計数機32の操作作業や領収証の確認作業である。「両替機」は、両替機33における現金の取り扱い作業である。「景品交換」は、カウンタエリア31における精算作業や景品の交換作業である。「不正」は、不正が検出された場合の遊技者の監視作業である。「苦情」は、遊技者からの苦情への対応作業である。
そして、作業者10毎に、上記の各作業項目に対応可能か否かが記憶されている。ここでは、「1」は、該当する作業に対応可能であることを示し、「0」は、該当する作業に対応不可能であることを示す。例えば、作業者Aは、「呼出ランプ」、「機械対応」、「計数機対応」の各作業項目には「1」が記憶されているため、これらの作業には対応可能であることを示している。また、「補給対応」、「両替機」、「景品交換」、「不正」、「苦情」の各作業項目には「0」が記憶されているため、これらの作業には対応不可能であることを示している。作業者Bは、「呼出ランプ」、「機械対応」、「補給対応」、「計数機対応」、「両替機」、「景品交換」、「不正」、「苦情」のいずれの作業項目にも「1」が記憶されているため、いずれの作業にも対応可能であることを示している。作業者Cは、「景品交換」、「苦情」の各作業項目には「1」が記憶されているため、これらの作業には対応可能であることを示している。また、「呼出ランプ」、「機械対応」、「補給対応」、「計数機対応」、「両替機」、「不正」の各作業項目には「0」が記憶されているため、これらの作業には対応不可能であることを示している。
なお、作業者10が各作業に対応可能か否かの設定は「1」又は「0」の二段階に限られず、例えば、各作業者10の技量によって複数段階に評価して設定してもよい。この場合、技量が低い作業者10を指定して、当該作業者10からNG応答があった場合は、再送呼掛メッセージ252を生成する際に、技量の高い作業者10に決定するなど、技量の高低を作業者決定の判断基準としてもよい。
また、作業内容によって予め難易度(標準作業時間)を設定する。例えば、短時間で完了する作業であれば難易度1とし、完了するまでに長時間を要する作業であれば難易度5とする。このとき、難易度1は5秒、難易度3は20秒、難易度5は3分に設定する。ここでは、「呼出ランプ」は難易度4、「機械対応」は難易度4、「補給対応」は難易度3、「計数機対応」は難易度2、「両替機」は難易度1、「景品交換」は難易度3、「不正」は難易度5、「苦情」は難易度5に設定する。
そして、作業者10が、放送メッセージ21に対してOK応答を送信すると、指示された作業が難易度1の場合は、作業者10が、リモコンキー35で遊技場内放送装置3へOK応答を送信してから5秒間は、作業候補者から除外する。また、当該作業が難易度3の場合は、作業者10が、リモコンキー35で遊技場内放送装置3へOK応答を送信してから20秒間は、作業候補者から除外する。また、当該作業が難易度5の場合は、作業者10が、リモコンキー35で遊技場内放送装置3へOK応答を送信してから3分間は、作業候補者から除外する。
なお、各作業について難易度を設定しないで、指示された作業が完了すると、作業者10が、リモコンキー35に備えられた完了スイッチを操作することによって、作業が完了したことを送信してもよい。この場合、作業者10が、リモコンキー35でOK応答を送信してから、完了スイッチによって作業が完了したことを送信するまでの間は、当該作業者10を作業候補者から除外する。
また、前回放送した放送メッセージ21に対して作業者10からのNG応答を受信した場合は、再送呼掛メッセージ252の生成においては、当該作業者10を作業候補者から除外する。
ただし、作業候補者からの除外は、緊急を要する作業が発生した場合、例えば、遊技機8aで悪質な不正行為が発生し、複数の作業者10による監視が必要な場合は解除してもよい。
このように、作業者職分情報206として記憶されている各作業者10が対応可能か又は対応不可能かの情報、及び、各作業の難易度に基づいて、ステップS12で決定された作業内容に対応できる作業候補者を抽出する。例えば、ステップS12で決定された作業内容が「計数機対応」の場合であって、作業者A〜Cのいずれもが他の作業に対応していないときは、作業者A又は作業者Bが作業候補者として抽出される。これにより、作業を処理する適切な作業者10を指定でき、また、指定されなかった作業者10の負担を軽減できるとともに、各作業者10が遊技者への対応に集中できるため、遊技者へのサービスも向上する。
次に、ステップS13で決定された作業場所に基づいて、ステップS21で抽出した作業候補者の中から作業者10を決定する(S22)。具体的には、ステップS21で抽出した作業候補者の中からステップS13で決定された作業場所に最も近い位置に配置されている作業者10を、作業者配置情報207に基づいて決定する。
作業者配置情報207は、図7(A)に示すように、作業者IDが101の作業者10は1コース及び4コース周辺、作業者IDが102の作業者10は2コース及び3コース周辺、作業者IDが103の作業者10は5コース及び8コース周辺、作業者IDが104の作業者10は6コース及び7コース周辺、作業者IDが105の作業者10はカウンタエリア31のように記憶されている。また、各コースと遊技機8aの台番号の対応関係は、図7(B)に示すように、1コースは1〜20番台、2コースは21〜40番台、3コースは41〜60番台のように、遊技場内放送装置3のHDDに記憶されている。例えば、ステップS13で決定された作業場所が55番台の遊技機8aの場合、55番台の遊技機8aは3コースに含まれるため、作業者IDが102の作業者10が決定される。
なお、ステップS13で決定された作業場所に最も近い位置に配置されている作業者10を指定して呼掛メッセージ212を生成し、当該呼掛メッセージ212に基づいて放送メッセージ21を放送した場合に、当該作業者10からNG応答を受信すると、次に生成する再送呼掛メッセージ252を生成する際、当該作業者10は、ステップS21で作業候補者から除外される。よって、再送呼掛メッセージ252の生成の際には、上記作業場所に次に近い位置に配置されている作業者10が決定される。
作業場所と作業者10の配置とは、予め近さの順位を設定する。例えば、作業場所が55番台の遊技機8a(3コース)の場合、2コース及び3コースに配置されている作業者10(図7(A)では作業者ID102の作業者10)が最も近い作業者10に設定され、2番目に、1コース及び4コースに配置されている作業者10(図7(A)では作業者ID101の作業者10)が設定され、3番目に、5コース及び8コースに配置されている作業者10(図7(A)では作業者ID103の作業者10)が設定される。つまり、作業場所が55番台の遊技機8aの場合、作業者ID102の作業者10を指定して呼掛メッセージ212を生成する。そして、当該作業者10からNG応答があると、当該作業者10は作業候補者から除外されるため、次に作業者ID101の作業者10が決定され、再送呼掛メッセージ252が生成される。作業場所と作業者10の配置の近さの順位は、各作業場所について予め設定する。
このように、ステップS13で決定された作業場所に最も近い位置に配置されている作業者10を、作業に対応するための作業者10として決定することによって、作業を処理する適切な作業者10を指定でき、また、指定されなかった作業者10の負担を軽減できるとともに、各作業者10が遊技者への対応に集中できるため、遊技者へのサービスも向上する。また、遊技者からの呼び出しや遊技機8aでの異常発生から作業者10の対応までの時間を短縮することができ、遊技者へのサービスを向上することができる。
作業者10が決定すると、次に、当該作業者10の作業者IDに対応する呼掛メッセージ212を生成する(S23)。作業者IDと呼掛メッセージ212の対応関係は、図7(C)に示すように予め遊技場内放送装置3の記憶装置に設定する。ここでは、作業者IDが101であれば「まついさん」、作業者IDが102であれば「すずきさん」、作業者IDが103であれば「いとうさん」、作業者IDが104であれば「かとうさん」、作業者IDが105であれば「さとうさん」とする。そして、例えば、ステップS22で決定された作業者IDが102の場合、「すずきさん」という内容の呼掛メッセージ212が生成される。
再送呼掛メッセージ252は、新たに決定した作業者10が、前回指定された作業者10がいずれの作業者10であったかを判別できるように生成してもよい。例えば、前回指定した作業者10が作業者IDが101の「まついさん」であって、新たに決定した作業者10が作業者IDが102の「すずきさん」の場合、「すずきさん、まついさんが作業に対応できないため、」という再送呼掛メッセージ252を生成する。このように生成することで、作業者ID102の作業者10の代わりに作業者ID101の作業者10が決定されたことを、新たに指定された作業者ID101の作業者10が認識することができる。
図6(B)は、各管理装置に記憶された情報を収集して、関連付けて記憶した情報であり、遊技場内放送装置3の記憶装置に記憶される。
各作業者の作業者IDは、呼掛メッセージ212と当該各作業者10の作業者職分情報206と関連付けて記憶される。作業者職分情報206及び作業者配置情報207に基づいてステップS22で作業者IDが決定されると、当該作業者IDに対応する呼掛メッセージ212が生成される。
呼掛メッセージ212は、各作業者10を指定する場合に限られず、複数の作業者10を含むグループ(例えば、フロア係担当又はカウンタエリア担当)を指定してもよい。この場合、グループ毎にグループIDを設定して、各グループの呼掛メッセージ212(例えば、”フロア係担当の皆さん”又は”カウンタエリア担当の皆さん”)、及び、各グループを構成する作業者10の作業者IDを関連付けて記憶する。なお、この場合、グループ毎にグループ職分情報を設定する。そして、ステップS12で決定された作業内容に対応できるグループを、グループ職分情報に基づいて決定し、決定されたグループのグループIDに基づいて呼掛メッセージ212を生成する。
また、作業者配置情報207と、作業者IDとを関連付けて記憶する。つまり、遊技場内の特定の位置と、当該位置に配置されている作業者10とを、関連付けて記憶する。
図8は、本発明の第1の実施の形態のメッセージ放送処理のフローチャートであり、遊技場内放送装置3で実行される。
呼掛メッセージ212が生成されると、まず、当該呼掛メッセージ212を、繰返し回数分だけ設定する(S31)。繰返し回数は、任意の整数であって、遊技場内放送装置3に予め設定する。
次に、生成された主メッセージ211を設定する(S32)。そして、ステップS31で設定した呼掛メッセージ212と、ステップS32で設定した主メッセージ211と連結して、放送メッセージ21として放送を行う(S33)。
このとき、放送と同時に確認応答タイマを設定する(S34)。確認応答タイマには所定の時間(例えば、30秒)を設定して、放送メッセージ21の放送の時点から確認応答タイマがタイムアップするまでに、指定した作業者10からの確認応答がない場合は、ステップS33で放送した放送メッセージ21を再送する。なお、確認応答タイマに設定する時間は、一定の時間に限られず、例えば、再送メッセージを放送する場合は、新規の放送メッセージ21を放送する際の時間よりも短い時間を設定してもよい。
図9は、本発明の第1の実施の形態の放送メッセージ21の具体的な構成図である。
図9(A)は、作業者IDが101、作業内容が「機械対応(遊技機8aの点検)」、作業場所が「55番台の遊技機8a」の場合の放送メッセージ21である。この場合、インカム35へ出力される音声は、「まついさん、55番台を点検してください。」となる。
図9(B)は、作業者IDが102、作業内容が「機械対応(遊技機8aの点検)」、作業場所が「51番台の遊技機8a」、繰返し回数が2の場合の放送メッセージ21である。この場合、インカム35へ出力される音声は、「すずきさん、すずきさん、51番台を点検してください。」となる。このように、呼掛メッセージ212を、繰返し回数分だけ繰り返して出力することによって、一回だけ出力する場合と比較して、放送メッセージ21の識別性をより向上することができる。
図9(C)は、呼掛メッセージ212として、作業者10の名前ではなく役職名を用いた場合の放送メッセージ21である。この場合、作業者10の役職名は「主任」であるため、インカム35へ出力される音声は、「主任、休憩時間です。」となる。このように、呼掛メッセージ212は、特定の作業者10を指定できれば、役職名を用いてもよい。
図9(D)は、呼掛メッセージ212として、作業者10の名前ではなく音楽を用いた場合の放送メッセージ21である。作業者10毎に対応する音楽は、遊技場内放送装置3のHDDに予め設定される。そして、決定した作業者10に対応する音楽を、呼掛メッセージ212として出力する。この場合、インカム35へは、指定された作業者10に対応するメロディAが出力された後に、「休憩時間です。」の音声が出力される。このように、呼掛メッセージ212として各作業者10に対応する音楽を出力することによって、音楽の導入部(イントロ)の時点で識別が可能である。つまり、音楽を用いることによって識別性が向上して聞き間違えが少なくなり、また、作業者10の名前を出力する場合と比較して短時間で、指定された作業者10が確認応答できる。
図9(E)は、作業者IDではなくグループIDを指定して、呼掛メッセージ212が生成された場合の放送メッセージ21である。この場合、「フロア係担当」のグループIDが指定されているので、インカムへ出力される音声は、「フロア係担当の皆さん、まもなくお客様の入場時間です。」となる。
図10は、本発明の第1の実施の形態の作業者応答受付処理のフローチャートであり、遊技場内放送装置3で実行される。
作業者応答受付処理では、まず、前回放送した放送メッセージ21に対して、指定した作業者10からの確認応答があったか否かを判定する(S41)。確認応答がない場合は、ステップS34で設定した確認応答タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S42)。確認応答タイマがタイムアップしていない場合は、ステップS41へ戻る。
確認応答タイマがタイムアップした場合は、再送判定を行う(S43)。再送判定は、既に放送した放送メッセージ21を放送した回数が、予め設定した再送回数を越えているか否かを判定する。再送回数を越えていない場合は、前回放送した放送メッセージ21と同一内容の再送メッセージ25を用いて、メッセージ放送処理を行う(S45)。
一方、再送回数を越えている場合、又は、再送回数が予め0に設定されている場合は、呼掛メッセージ生成処理を行う(S44)。この場合の呼掛メッセージ生成処理では、前回決定した作業者10とは異なる新たな作業者10を決定して、再送呼掛メッセージ252を生成する。そして、生成した再送呼掛メッセージ252を用いて、メッセージ放送処理を行う(S45)。
ステップS41で確認応答があった場合は、当該確認応答時の作業者10の位置情報を取得する(S46)。そして、作業者配置情報207を、ステップS47で取得した作業者10の位置情報に更新する(S47)。このように、作業者配置情報207を更新することによって、作業者10が初期に設定された配置にいない場合に、他の適切な作業者10を指定できる。ただし、前述のように、このとき更新した作業者配置情報207は、その後、元の配置情報に戻すことが望ましい。
なお、ステップS46の位置情報の取得処理、及び、ステップS47の作業者配置情報207の更新処理は、作業者応答受付処理において行う必要はなく、作業者10からの確認応答に基づいて、別途、作業者配置情報更新処理を設けてもよい。また、確認応答がOK応答の場合、作業者10は放送メッセージ21で指示された作業場所へ移動するため、OK応答を受信することによって位置情報を更新してもよい。この場合、ステップS46の位置情報の取得処理を省略できる。
次に、受信した確認応答がOK応答かNG応答かを判定する(S48)。確認応答がNG応答であった場合、呼掛メッセージ生成処理で、前回決定した作業者とは異なる作業者10を決定して、再送呼掛メッセージ252を生成する(S44)。そして、生成した再送呼掛メッセージ252を用いて、メッセージ放送処理を行う(S45)。
ステップS41で確認応答がOK応答であった場合は、前回放送した放送メッセージ21又は再送メッセージ25で指示した作業が、指定した作業者10によって処理されると判断できるので、これらのメッセージは再送しないで、メッセージ処理履歴記録処理を行う(S49)。
図11は、本発明の第1の実施の形態のメッセージ処理履歴の構成図であり、遊技場内放送装置3の記憶装置に記録される。
図11(A)は、メッセージ処理履歴の基本構成である。
メッセージ処理履歴として、まず、メッセージID、放送メッセージ21又は再送メッセージ25の生成時間、作業内容、作業場所、及び、放送したメッセージが新規に生成された放送メッセージ21か再送メッセージ25かが記録される。これらの情報は、主メッセージ生成処理において決定される情報に基づいて確定する。
また、メッセージ処理履歴として、作業者10からの確認応答の内容、作業者ID、確認応答時の位置情報及び確認応答時間が記録される。これらの情報は、指定した作業者10からの確認応答があった場合、又は、確認応答タイマがタイムアップ場合に取得される。なお、記録されるメッセージ処理履歴は、これらの項目に限られない。
上記の情報は、メッセージ処理履歴記録処理を行う時点で、最初に放送した放送メッセージ21からこれに対する作業者10の確認応答まで、又は、再送メッセージ25が放送された場合は、最終的に放送された再送メッセージ25に対する作業者10の確認応答までを、一連のメッセージ処理履歴として記録される。
図11(B)は、最初に放送した放送メッセージ21に対して、指定した作業者10からOK応答があった場合のメッセージ処理履歴の具体例である。
ここでは、メッセージIDは415535、放送メッセージ21の生成時間は11時19分15秒、作業内容は「補給対応」、作業場所は120番台の遊技機8aであり、当該放送メッセージ21は新規に生成された放送メッセージ21であることが記録される。
また、これに対する確認応答はOK応答、作業者IDは101、確認応答時の位置情報は120番台の遊技機8a、確認応答時間は11時19分30秒であることが記録される。
図11(C)は、最初に放送した放送メッセージ21に対して、指定した作業者10から確認応答がなかった場合のメッセージ処理履歴の具体例である。
ここでは、メッセージIDは452837、放送メッセージ21の生成時間は12時18分39秒、作業内容は「苦情」、作業場所はカウンタエリア31であり、当該放送メッセージ21は新規に生成された放送メッセージ21であることが記録される。
また、これに対する確認応答はなく、つまり、作業者10からの確認応答がない状態で確認応答タイマがタイムアップし、作業者IDは101であることを示す。なお、この場合、作業者10からの確認応答はないため、確認応答時の位置情報及び確認応答時間は記録されない。
このように、確認応答タイマが経過するまでに作業者10からの確認応答がない場合、再送メッセージ25が生成される。
ここでは、メッセージIDは452838、再送メッセージ25の生成時間は12時23分40秒、作業内容及び作業場所は、前回放送した放送メッセージ21と同一内容、つまり、作業内容は「苦情」、作業場所はカウンタエリア31であることが記録される。そして、当該再送メッセージ25はメッセージIDが452837の放送メッセージ21の再送であることが記録される。
また、これに対する確認応答はOK応答、作業者IDは101、確認応答時の位置情報はカウンタエリア31、確認応答時間は12時24分05秒であることが記録される。
図11(D)は、最初に放送した放送メッセージ21に対して、指定した作業者10からNG応答があった場合のメッセージ処理履歴の具体例である。
ここでは、メッセージIDは546886、放送メッセージ21の生成時間は13時12分10秒、作業内容は「呼出ランプ」、作業場所は215番台の遊技機8aであり、当該放送メッセージ21は新規に生成された放送メッセージ21であることが記録される。
また、これに対する確認応答はNG応答、作業者IDは101、確認応答時の位置情報は122番台の遊技機8a、確認応答時間は13時12分20秒であることが記録される。
このように、指定した作業者10からの確認応答がNG応答の場合、再送メッセージ25が生成される。
ここでは、メッセージIDは546887、再送メッセージ25の生成時間は13時12分21秒、作業内容及び作業場所は、前回放送した放送メッセージ21と同一内容、つまり、作業内容は「呼出ランプ」、作業場所は215番台の遊技機8aであることが記録される。そして、当該再送メッセージ25はメッセージIDが546886の放送メッセージ21の再送であることが記録される。
また、これに対する確認応答はOK応答、作業者IDは121、確認応答時の位置情報は215番台の遊技機8a、確認応答時間は13時12分40秒であることが記録される。
図11(E)は、最初に放送した放送メッセージ21に対して、指示した作業場所と異なる位置において、指定した作業者10からOK応答があった場合のメッセージ処理履歴の具体例である。
ここでは、メッセージIDは623253、放送メッセージ21の生成時間は14時25分40秒、作業内容は「両替機」、作業場所は両替機33であり、当該放送メッセージ21は新規に生成された放送メッセージ21であることが記録される。
また、これに対する確認応答はOK応答、作業者IDは101、確認応答時の位置情報は122番台の遊技機8a、確認応答時間は14時25分50秒であることが記録される。
このように、指示した作業場所と異なる位置から作業者10の確認応答があった場合は、確認応答タイマがタイムアップするまで、再送メッセージ25の放送を待機する。そして、確認応答タイマがタイムアップする前に、指定した作業者10から確認応答があった場合に、最初に放送した放送メッセージ21に関する情報とあわせて、最終的に受信した確認応答から取得した情報を一連の情報として記録する。
ここでは、最終的な確認応答はOK応答、作業者IDは101、確認応答時の位置情報は両替機33、確認応答時間は14時26分05秒であることが記録される。
このように、放送メッセージ21又は再送メッセージ25、及び、これらに対する作業者10からの確認応答の内容を記録することによって、作業者10毎の作業に対する処理件数や確認応答までの時間、つまり、業務能力を評価することができ、また、業務を開始する前に予め設定した作業者10の配置が適正であるか否かを検討することができる。また、作業者10の配置を検討することによって、遊技場内の特定の位置での不正監視が緩くならないように作業者10の配置を設定してもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と異なり、作業者10はリモコンキー35の代わりにインカム13によって作業状態を遊技場内放送装置3へ伝達する。よってここでは、前述した第1の実施の形態と異なる構成のみ説明し、第1の実施の形態と同一の構成には同じ符号を付して、その説明を省略する。
図12は、本発明の第2の実施の形態の遊技システムのシステム構成図である。
本実施形態では、遊技場の内部ネットワークに第1の実施の形態のリモコンキー管理装置2の代わりにインカム管理装置12が接続される。
インカム管理装置12は、CPU、プログラム等を予め格納したROM、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM、及び各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)を備える。CPU、ROM、RAM及びHDDはバス(アドレスバス及びデータバス)によって接続されている。
バスには、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート及びI/Oポートが接続されている。ネットワーク通信ポートは、所定の通信プロトコル(例えば、TCP/IPプロトコル)に従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、内部ネットワークと接続されている。I/Oポートには、インカム管理装置12で演算処理されたデータ(例えば、インカム13を携帯する作業者数、作業者IDとインカムIDとの関連情報)を表示する表示装置、及びインカム管理装置12を操作するための入力装置が接続される。
インカム管理装置12は、遊技場内で業務を行う作業者10が携帯するインカム13の使用状態を管理する。インカム管理装置2がインカムの使用状態を管理することによって、使用されているインカムの数、つまり、遊技場内でインカムを携帯する作業者数を把握することができる。
インカム管理装置12には、インカムID(個々のインカム13に割り当てられたID)が記憶されている。そして、業務を開始する前に、図13(A)に示すように、労務管理装置4に記憶されている作業者IDとインカムIDとを関連付けてインカム管理装置12のRAMに記憶する。これにより、いずれのインカム13をいずれの作業者10が携帯しているかを把握することができる。
遊技場内放送装置3で放送メッセージ21又は再送メッセージ25が生成されると、放送装置22は、これらのメッセージを作業者10が携帯するインカム13に出力する。これに対し、作業者10は、インカム13を用いて確認応答する。
図13(B)は、本発明の第2の実施の形態のインカム13の構成図である。
インカム13は、イヤホン40及びマイク41のほか、複数のスイッチを備える本体部42を有する。
本体部42は、OKスイッチ46及びNGスイッチ47を備える。作業者10は、OKスイッチ46を操作することによって、放送メッセージ21で指示された作業に対して対応可能な旨の確認応答(OK応答)をすることができる。また、作業者10は、NGスイッチ47を操作することによって、放送メッセージ21で指示された作業に対して対応不可能な旨の確認応答(NG応答)をすることができる。なお、本体部42は、これらのスイッチに限られず、例えば、指示された作業が完了した旨を伝達する完了スイッチをさらに備えてもよい。
作業者10が本体部42に備えられた当該スイッチを操作すると、遊技場内放送装置3に当該作業者10の作業状態が無線信号により送信される。
なお、作業者10が本体部42に備えられた各スイッチを操作することによって、遊技場内放送装置3に送信される信号は、DTMF(Dial Tone Multi Frequency)信号、又は、人間の可聴域外の周波数を用いる。また、マイク部41から出力される作業者10の音声のアナログ信号と重畳させて送信する。
作業者10からの確認応答に基づいて、遊技場内放送装置3は、インカムID及び確認応答の内容を特定する。よって、遊技場内放送装置3は、受信したインカムIDによって、いずれの作業者10からの確認応答であるかを特定できる。
なお、インカム13からの確認応答では、遊技場内放送装置3は、確認応答時の作業者10の位置情報を取得することができない。よって、本実施形態では、作業者10からの確認応答があった場合であっても、作業者配置情報207は業務開始前に設定した各作業者10の配置情報を維持したまま更新されない。また、メッセージ処理履歴記録処理の際に、作業者10の位置情報を記録しない。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と異なり、作業者10を決定すると当該作業者10にのみ主メッセージ211(放送メッセージ21)を送信する。つまり、呼掛メッセージ212を生成しない。また、第3の実施の形態では、前述した第2の実施の形態と異なり、指定した作業者10が携帯するインカム13にのみ放送メッセージ21を送信する。よってここでは、前述した第1の実施の形態及び第2の実施の形態と異なる構成のみ説明し、第1の実施の形態又は第2の実施の形態と同一の構成には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図14は、本発明の第3の実施の形態の遊技システムと作業者10との構成図である。
本実施形態の遊技システムでは、複数の放送チャンネルを設けて放送メッセージ21を配信する。各放送チャンネルは、作業者10が携帯する個々のインカム13に割り当てられており、指定した放送チャンネルに切り替えることによって、遊技場内放送装置3は、特定の作業者10が携帯するインカム13にのみ、放送メッセージ21を送信することができる。
ここでは、n個(nは任意の整数)の放送チャンネルが設けられており、チャンネル1は作業者IDが101の作業者、チャンネル2は作業者IDが102の作業者、チャンネルnは作業者IDが10nの作業者に割り当てられている。よって、遊技場内放送装置3が、チャンネル1を選択して放送メッセージ21を出力すると作業者IDが101の作業者が携帯するインカム13のみに当該放送メッセージ21が送信され、チャンネル2を選択して放送メッセージ21を出力すると作業者IDが102の作業者が携帯するインカム13のみに当該放送メッセージ21が送信され、チャンネルnを選択して放送メッセージ21を出力すると作業者IDが10nの作業者が携帯するインカム13のみに当該放送メッセージ21が送信される。
図15は、本発明の第3の実施の形態のメッセージ生成手段の機能ブロック図である。
本実施形態では、主メッセージ生成手段202によって作業内容及び作業場所が決定されると、主メッセージ生成手段202は、チャンネル選択手段208へ作業内容及び作業場所を送信する。チャンネル選択手段208は、受信した作業内容及び作業場所と、作業者識別情報205、作業者職分情報206及び作業者配置情報207とに基づいて、作業者10を決定する。なお、作業内容及び作業場所に基づく作業者10の決定方法は、図2の呼掛メッセージ生成手段204において説明した方法と同様である。
作業者10を決定すると、チャンネル選択手段208は、当該作業者10に割り当てられた放送チャンネルを特定する。遊技場内放送装置3は、放送メッセージ21を、当該特定されたチャンネルで送信する。
遊技場内放送装置3から、チャンネル選択手段で決定した作業者10に割り当てられたチャンネルで送信することによって、当該作業者10にのみ、主メッセージ生成手段202で生成した主メッセージ211が送信される。よって、本実施形態では、作業者10を識別するための呼掛メッセージ212は生成されない。つまり、本実施形態のメッセージ生成手段で生成されるメッセージは主メッセージ211のみであって、放送メッセージ21の内容は主メッセージ211の内容と同一であって、作業者10が携帯するインカム10から出力されるのは、主メッセージ211のみである。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と異なり、無線LANを用いて遊技場内放送装置3と作業者10とが放送メッセージ21に関するデータ通信を行う。よってここでは、前述した第1の実施の形態と異なる構成のみ説明し、第1の実施の形態と同一の構成には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図16は、本発明の第4の実施の形態の遊技システムのシステム構成図である。
本実施形態では、遊技場内放送装置3は、アクセスポイント50が接続されている。また、本実施形態では、各作業者10は携帯通信端末51を所持する。この携帯通信端末51は、アクセスポイント50を介して遊技場内放送装置3から送信される通信データを受信するためのアンテナを備える。
遊技場内放送装置3は、生成された放送メッセージ21の音声信号をパケット信号に変換して、各作業者10が所持する携帯通信端末51へ送信する。携帯通信端末51には予めアドレスが設定されており、通信データの先頭には指定した作業者10が所持する携帯通信端末51のアドレスを付して送信する。例えば、作業者10として作業者Aが指定されている場合は、作業者Aに割り当てられたアドレスを先頭に付して通信データを送信する。
携帯通信端末51は、当該携帯通信端末51を所持する作業者10のアドレスが付された通信データのみを受信して、他の通信データは受信しない。よって、作業者Aに割り当てられたアドレスが付された通信データは、作業者Aのみが受信することができ、他の作業者10(例えば、作業者B又は作業者C)は受信しない。また、グループアドレスを用いることによって、複数の作業者10に同時にメッセージを送信することもできる。
図17は、本発明の第4の実施の形態のメッセージ生成手段の機能ブロック図である。
本実施形態では、主メッセージ生成手段202によって作業内容及び作業場所が決定されると、主メッセージ生成手段202は、宛先選択手段209へ作業内容及び作業場所を送信する。宛先選択手段209は、受信した作業内容及び作業場所と、作業者識別情報205、作業者職分情報206及び作業者配置情報207とに基づいて、作業者10を決定する。なお、作業内容及び作業場所に基づく作業者10の決定方法は、図2の呼掛メッセージ生成手段204において説明した方法と同様である。
作業者10を決定すると、宛先選択手段209は、当該作業者10に割り当てられたアドレスを選択して、遊技場内放送装置3から放送する放送メッセージ21の宛先を当該アドレスに設定する。
遊技場内放送装置3から送信する宛先を、宛先選択手段209で決定した作業者10に割り当てられたアドレスに設定することによって、当該作業者10にのみ、主メッセージ生成手段202で生成した主メッセージ211が送信される。よって、本実施形態では、作業者10を識別するための呼掛メッセージ212は生成されない。つまり、本実施形態のメッセージ生成手段で生成するメッセージは主メッセージ211のみであって、放送メッセージ21の内容は主メッセージ211の内容と同一であって、作業者10の携帯通信端末51へ送信されるのは、主メッセージ211のみである。
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。