JP2006223154A - 蓮根掘取装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】蓮田内の表面水層上を浮上した状態で移動可能とするフロート8上に載置し、泥水濾過装置10を介して取水した水を、高圧ポンプ22により吐出する構成の蓮根掘取装置1において、前記フロート8を後端のみを開口した平面視略U字型とし、前記フロート8の下方及び後方に、前記高圧ポンプ22からの圧力水を吐出するジェット推進装置55を配置した。
【選択図】図4
Description
また、特許文献2に記載の技術においては、着座用シートに座って蓮根等の収穫作業をする技術が開示されている。
蓮根Rは、上記の中で10〜20センチ幅の泥土層Fに、水平方向に這うように成育されているのである。この蓮根Rを掘り取る際には、通常は掘り取り器具として、圧搾空気の吐出ノズルや、圧力水の吐出ノズルからの、圧力空気や圧力水の吐出による、泥土の掻上げにより、蓮根Rを泥土層Fに保持しておく保持力を無くして、浮き上がらせるという作業により収穫するのである。
本発明においては、この足先での掘り取り作業を、圧力水を吐出することによる、泥土層Fの流動化により、蓮根Rが保持力を失って浮き上がってくるようにして収穫する装置を提供せんとするものである。
蓮田Tの横を通る農道Qにトラック等に載せた状態の、エンジン・ポンプセット装置120を配置し、該農道Qの側方を流れる灌漑水通路Nから取水口Lを介して水をエンジン・ポンプセット装置120により汲み上げて、これを延長ホース121を介して、蓮根掘取装置101に供給していたのである。
この蓮根掘取装置101には、ホース114を介して圧力水吐出ノズル119が設けられている。そして、図9にも示すように、該圧力水吐出ノズル119を作業者Mが操作することにより、泥土層Fに圧力水を吐出して、泥土層F内の蓮根Rの保持力を無くして、浮かせるという掘り取り作業をしていたのである。
即ち、蓮田Tにおいては、例えば特許文献3に示されているような肥料散布装置が用いられ一反当たり120kgという大量の蓮根Rを育てるための肥料が投入されており、この蓮田T内において、該大量の肥料が溶け込んでおり、泥水層Gも表面水層Wも泥土層Fも、この大量の肥料を含有した状態となっているのである。
この状態で圧力水吐出ノズル119により、蓮田Tの内部を掻き回すこととなるので、該蓮田Tの内部の水が流動することにより排水口Xから出ると、富栄養化した状態の排水が大量に排水路に流れ、湖水や河川を富栄養化するという環境問題が発生するのである。
この不具合を解消するためには、蓮田Tの内部の肥料を大量に含んだ表面水層Wの層の水を、圧力水吐出ノズル119からの吐出水とすることにより解消出来るのである。
しかし、蓮田Tには、蓮根Rの葉っぱの部分が枯れた状態で浮いており、またその他の多数の浮遊物が存在し、また、蓮田T内の泥水にも泥以外にも枯葉などの夾雑物が存在しているため、蓮田Tの内部の表面水層Wを取水すると、エンジン・ポンプセット装置120のポンプ等がすぐに詰まってしまうという不具合が発生するのである。すなわち、このようにポンプ等が詰まってしまうと、蓮根Rを掘り取るための水が安定して供給されず、蓮根Rの掘り取り作業性が低下するのである。
図1は本発明の蓮根掘取装置1による掘り取り状態を示す図、図2は本発明の蓮根掘取装置1の全体側面図、図3は同じく本発明の蓮根掘取装置1の後面図、図4は同じく本発明の蓮根掘取装置1の平面図、図5は高圧ポンプ22の給水回路を示すブロック図、図6は泥水濾過装置10の構成を示す図、図7は同じく別実施形態を示す図、図8は従来の蓮根掘取装置101による掘り取り状態を示す図、図9は蓮田Tにおける掘り取り作業を示す図、図10は蓮田Tの状況を示す断面図である。
蓮田Tにおいて、蓮根掘取装置1は、表面水層Wの部分において浮上させて、蓮田T内を容易に移動可能としているのである。
そして、蓮根掘取装置1には、表面水層Wの部分において浮上する浮力を得るためのフロート8が設けられている。該フロート8は平面視略U字型に構成され、後中央部から後方に開口し、該開口部分の内側に後述する泥水濾過装置10を配置している。こうして泥水濾過装置10を安定支持するとともに、吸水時にフロートにより前左右3方から浮遊するゴミ等が吸い込まれないようにしている。また、前左右方向から障害物等が泥水濾過装置10に当たることも防止している。なお、フロートの後端は左右連結することも可能であるが、水中に潜ると推進の抵抗となるので開放した構成としている。フロート8の前後中央部から前方は左右のフロート部分を連結するものであり、この連結部上にエンジン・ポンプセット装置20を配置している。フロート8前端は斜め前上方に突出し、前進時に前端が潜り込まないようにしている。
前記フロート8の上に、機体フレーム9を載置している。該機体フレーム9の上に、図6等の如く、防振装置6・6・・・を介装して、該防振装置6の上に、エンジン・ポンプセット装置20のセットフレーム7を載置している。
そして、前記フロート8の下に、ジェットノズル42・42を配設している。ジェットノズル42より、高圧ポンプ22で得られた加圧水をジェット水として噴出することにより、フロート8を前進させる。
前述の如く、エンジン・ポンプセット装置20は、エンジン21と高圧ポンプ22を一体的に構成している。そして、エンジン21により高圧ポンプ22を駆動すると共に、エンジン21には発電機30が付設されており、該発電機30により発電した電力で駆動される駆動モータ11が設けられている。該駆動モータ11は減速機12を介してフレキシブル駆動軸13に動力を伝達し、該フレキシブル駆動軸13が、泥水濾過装置10の目詰まり防止体3を回転する動力として、前記軸受けトレイ31に上下方向に軸支される入力カウンター軸18に動力伝達すべく構成している。
前記駆動モータ11と減速機12をセットとしたものが、セットフレーム7の上部に固定されている。なお、セットフレーム7には、前記発電機30により発電される電力を蓄えるバッテリ(図示略)を、前記載置板7bに載置すること等により搭載することもできる。
前述したように、圧力水吐出ノズル19からは、掘り取り作業を行うための圧力水が吐出されるのであるが、この吐出される水が泥土層Fの部分を崩して、泥水を巻き上げるので、泥土層Fの上方においては、表面水層Wは澄んだ水ではなくて、表面水層Wと泥水層Gとが混ざって泥水の層となる。前記泥水濾過装置10は、このような蓮田Tの中の水を取水する際に濾過するためのものである。すなわち、本発明に係る蓮根掘取装置1においては、この泥が混ざった状態の水を高圧ポンプ22により取水する構成としているが、この泥水には泥以外にも枯葉などの夾雑物が存在しているため、泥を含めこのような夾雑物も泥水濾過装置10において濾過する必要があるのである。
図4に示すように、フロート8は、左右に配置される左フロート8Lと右フロート8Rが前部で接続されて、平面視略U字型となっている。このように、左右のフロート8L・8Rを後部で接続してU字型とすることで、フロートの浮力が大きくなり、作業者はフロート上に乗ることも出来る。
また、本実施例おいては、手動で操作する切換弁43を用いているが、限定されるものではなく、切換弁43を電磁バルブで構成して、該切換弁の操作スイッチを圧力水吐出ノズル19のグリップ部に設けるように構成することも可能であり、この場合掘取作業中に本機を移動させたい場合等では操作が容易にでき、いちいち本機側に移動して操作する必要がなく作業性を向上できる。
さらに、本実施例においては、高圧ポンプ22の吐出口23に一箇所切換弁43を設けて、圧力水吐出ノズル19とジェットノズル42の切換を行う構成としたが、圧力水吐出ノズル19とジェットノズル42それぞれにコックを設ける構成とすることもできる。
8 フロート
9 機体フレーム
10 泥水濾過装置
17 吸水パイプ
19 圧力水吐出ノズル
20 エンジン・ポンプセット装置
21 エンジン
22 高圧ポンプ
43 切換弁
55 ジェット推進装置
R 蓮根
T 蓮田
Claims (4)
- 蓮田内の表面水層上を浮上した状態で移動可能とするフロート上に、エンジン・ポンプセット装置を載置し、前記フロートの後部に泥水濾過装置を配置し、該泥水濾過装置から吸水パイプを介して取水し、高圧ポンプにより高圧とした圧力水を、圧力水吐出ノズルから吐出するようにした蓮根掘取装置において、前記エンジン・ポンプセット装置の左右両側下方にフロートを配置し、該左右のフロートの間に前記泥水濾過装置を配置したことを特徴とする蓮根掘取装置。
- 請求項1記載の蓮根掘取装置において、前記フロートを後端のみを開口した平面視略U字型としたことを特徴とする蓮根掘取装置。
- 請求項1記載の蓮根掘取装置において、前記フロートの下方及び後方に、前記高圧ポンプからの圧力水を吐出するジェット推進装置を配置したことを特徴とする蓮根掘取装置。
- 請求項3記載の蓮根掘取装置において、前記高圧ポンプからの圧力水は、掘り取り時は前記圧力水吐出ノズルへ供給し、推進時には、前記ジェット推進装置に供給すべくポンプの吐出口に切換手段を設けたことを特徴とする蓮根掘取装置。
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