JP2006221152A - 電子写真感光体、画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導電性支持体上に少なくとも金属酸化物を含有しない下引き層(1)、金属酸化物及びバインダー樹脂を含有する下引き層(2)及び感光層を順次積層した電子写真感光体において、該金属酸化物及びバインダー樹脂を含有する下引き層(2)には少なくとも比抵抗が107Ω・cm以上の金属酸化物とブロックイソシアネート化合物が含有されていることを特徴とする電子写真感光体。
【選択図】図2
Description
例えば、特許文献1には硝酸セルロース系樹脂中間層が、特許文献2にはナイロン系樹脂中間層が、特許文献3にはマレイン酸系樹脂中間層が、特許文献4にはポリビニルアルコール樹脂中間層がそれぞれ開示されている。
しかしながら、これらの樹脂単独(単層)の中間層は電気抵抗が高いため、残留電位が上昇し、ネガ・ポジ現像においては画像濃度低下や階調性の低下を引き起こす。また、これらの中間層は、不純物等に起因するイオン伝導性を示すことから、低温低湿下では中間層の電気抵抗が特に高くなり、残留電位の環境依存性が大きくなる。それを軽減するためには、中間層を薄膜化する必要があり、地汚れと残留電位との両立が非常に困難であった。
例えば、特許文献5にはカーボン又はカルコゲン系物質を硬化性樹脂に分散した中間層が、特許文献6には四級アンモニウム塩を添加してイソシアネート系硬化剤を用いた熱重合体中間層が、特許文献7には抵抗調節剤を添加した樹脂中間層が、特許文献8には有機金属化合物を添加した樹脂中間層が開示されている。しかしながら、これら樹脂中間層単体では、近年のレーザー光のようなコヒーレント光を使用した画像形成装置においては、光干渉縞が画像に現れる、所謂モアレ発生するという問題点を有している。
例えば、特許文献9にはアルミニウム又はスズの酸化物を分散した樹脂中間層が、特許文献10には導電性粒子を分散した樹脂中間層が、特許文献11にはマグネタイトを分散した中間層が、特許文献12には酸化チタンと酸化スズを分散した樹脂中間層が、特許文献13〜18には、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等のホウ化物、窒化物、フッ化物、酸化物の粉体を分散した樹脂の中間層が開示されている。
一方、後者の構成としては、導電性支持体上に樹脂層を設け、その上に抵抗の低いフィラーもしくは電子伝導性のフィラーを分散したフィラー分散層を設けたものである。これらは、例えば、特許文献28、29等に記載されている。
このように、中間層を積層することにより、導電性支持体からの電荷注入性が抑制され、地汚れに対しては非常に有効な方法である。しかし、用いるバインダー樹脂やフィラーによっては残留電位上昇が顕著に見られたり、樹脂膜の抵抗が環境によって変化することにより、地汚れ抑制効果や残留電位の環境依存性が増加するなど、副作用も少なくなかった。
例えば、特許文献35には、ブロックシソシアネート化合物からなるウレタン樹脂と導電性粉末を含有させた中間層を設け、場合によってはその上に導電性粉末を含まない第2の樹脂層を形成させる方法が開示されている。この方法は、導電性支持体上の欠陥の隠蔽性に優れ、モアレ防止効果も得ることができる。但し、導電性粉末を分散させていることにより、残留電位への影響は軽減されるが、導電性支持体からの電荷の注入に関しては、薄膜の樹脂層だけで抑制することになるため、近年の電子写真感光体の地汚れ耐久性における高い要求に対しては十分とは言えない状況にあった。また、特許文献36には、下引き層として高純度の金属酸化物、オイルフリーアルキド樹脂とともにイソシアネート化合物を含有させる方法が開示されている。この方法は、導電性支持体の欠陥を隠蔽する上で有効であり、モアレの防止効果を狙ったものであり、その効果は高いが、感光体の高耐久化に必要な地汚れ抑制効果については言及されておらず、またその効果としても十分とは言えない。また、特許文献37には、特定の結晶型を有するチタニルフタロシアニン顔料を感光層に含有し、中間層にブロックイソシアネート化合物が含有されている方法が開示されている。しかし、長期繰り返し使用後における地汚れの増加を抑制し、高耐久化を実現することを目的とした本発明に対し、効果としては十分ではなかった。
このように、下引き層もしくは中間層を積層したり、N−アルコキシメチル化ナイロンを下引き層もしくは中間層に含有させたり、下引き層もしくは中間層にブロックイソシアネート化合物を含有させる方法は公知であり、導電性支持体からの電荷の注入を抑制し地汚れ抑制効果を高める手段としては有効である。しかしながら、その一方で残留電位の著しい上昇を引き起こしたり、環境依存性が大きかったり、地汚れ抑制効果が十分でないなど、副作用も多く効果としては十分ではなかった。したがって、感光体の高耐久化に対しては実現されたとは言えない状況にあった。
更に、(i)の耐摩耗性と耐傷性を改良するために多官能のアクリレートモノマー硬化物を含有させた感光体も知られている(特許文献41参照)。しかし、この感光体においては、感光層上に設けた保護層にこの多官能のアクリレートモノマー硬化物を含有させる旨の記載があるものの、この保護層においては電荷輸送物質を含有せしめてもよいことが記載されているのみで具体的な記載はなく、しかも、単に架橋型電荷輸送層に低分子の電荷輸送物を含有させた場合には、上記硬化物との相溶性の問題があり、これにより、低分子電荷輸送物質の析出、白濁現象が起こり、露光部電位の上昇により画像濃度が低下するばかりでなく機械強度も低下してしまうことがあった。さらに、この感光体は、具体的には高分子バインダーを含有した状態でモノマーを反応させるため、3次元網目構造が充分に進行せず、架橋結合密度が希薄となるため飛躍的な耐摩耗性を発揮できるまでには至っていない。
(1)導電性支持体上に少なくとも金属酸化物を含有しない下引き層(1)、金属酸化物及びバインダー樹脂を含有する下引き層(2)、感光層を順次積層した電子写真感光体において、該金属酸化物及びバインダー樹脂を含有する下引き層(2)には少なくとも比抵抗が107Ω・cm以上の金属酸化物とブロックイソシアネート化合物が含有されていることを特徴とする電子写真感光体。
(2)前記感光層が、電荷発生層と電荷輸送層とを順次積層した積層構成からなることを特徴とする前記第(1)項に記載の電子写真感光体。
(3)前記金属酸化物が、酸化チタンであることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の電子写真感光体。
(4)前記金属酸化物が、平均一次粒径の異なる2種以上の金属酸化物の混合物であり、最も大きな平均一次粒径を有する金属酸化物の平均一次粒径をD1、最も小さな平均一次粒径を有する金属酸化物の平均一次粒径をD2としたとき、0.2<(D2/D1)≦0.5の関係を満たすことを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(5)前記D2が、0.2μm未満であることを特徴とする前記第(4)項に記載の電子写真感光体。
(6)前記平均一次粒径の異なる2種以上の金属酸化物の混合比が、最も大きな平均一次粒径を有する金属酸化物の含有量をT1、最も小さな平均一次粒径を有する金属酸化物の含有量をT2としたとき、重量比で0.2≦T2/(T1+T2)≦0.8の関係を満たすことを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(7)前記金属酸化物及びバインダー樹脂を含有する下引き層(2)には、水酸基価が60以上のアルキド樹脂が含有され、ブロックイソシアネート化合物と硬化されていることを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(8)前記アルキド樹脂とブロックイソシアネート化合物との重量比が、1/1乃至4/1の範囲内であることを特徴とする前記第(7)項に記載の電子写真感光体。
(9)前記金属酸化物及びバインダー樹脂を含有する下引き層(2)に含まれる金属酸化物とバインダー樹脂との容積比が、1/1乃至3/1の範囲内であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(10)前記金属酸化物及びバインダー樹脂を含有する下引き層(2)に、さらに分散剤が含有されていることを特徴とする前記第(1)項乃至第(9)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(11)前記分散剤が、アミン価を有する共重合物であることを特徴とする前記第(10)項に記載の電子写真感光体。
(12)前記分散剤の含有量が、金属酸化物に対し0.1〜5重量%であることを特徴とする前記第(10)項又は第(11)項に記載の電子写真感光体。
(13)前記金属酸化物及びバインダー樹脂を含有する下引き層(2)に、さらに触媒が含有されていることを特徴とする前記第(1)項乃至第(12)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(14)前記触媒が、第3級アミンもしくは有機金属化合物から選択される少なくとも一種であることを特徴とする前記第(13)項に記載の電子写真感光体。
(15)前記硬化触媒の添加量が、バインダー樹脂に対し0.01〜5重量%であることを特徴とする前記第(13)項又は第(14)項に記載の電子写真感光体。
(16)前記金属酸化物及びバインダー樹脂を含有する下引き層(2)の膜厚が、1μm以上、10μm未満であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(15)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(17)前記金属酸化物を含有しない下引き層(1)には、ポリアミド樹脂が含有されていることを特徴とする前記第(1)項乃至第(16)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(18)前記ポリアミド樹脂が、N−メトキシメチル化ナイロンであることを特徴とする前記第(17)項に記載の電子写真感光体。
(19)前記金属酸化物を含有しない下引き層(1)の膜厚が、0.1μm以上、2.0μm未満であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(18)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(20)前記感光層もしくは電荷輸送層の上に、さらに保護層を形成したことを特徴とする前記第(1)項乃至第(19)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(21)前記保護層が、少なくとも金属酸化物、電荷輸送物質及びバインダー樹脂からなることを特徴とする前記第(20)項に記載の電子写真感光体。
(22)前記保護層に、さらに酸価を有する分散剤が含有されていることを特徴とする前記第(21)項に記載の電子写真感光体。
(23)前記保護層が、電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーと電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物とを硬化させた架橋型電荷輸送層であることを特徴とする前記第(20)項に記載の電子写真感光体。
(24)前記架橋型電荷輸送層が、電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物とを硬化することにより形成されることを特徴とする前記第(23)項に記載の電子写真感光体。
(25)前記架橋型電荷輸送層が有機溶剤に対し不溶性であることを特徴とする前記第(23)項又は第(24)項に記載の電子写真感光体。
(26)前記架橋型電荷輸送層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーの官能基が、アクリロイルオキシ基及び/又はメタクリロイルオキシ基であることを特徴とする前記第(23)項乃至第(25)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(27)前記架橋型電荷輸送層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーにおける官能基数に対する分子量の割合(分子量/官能基数)が、250以下であることを特徴とする前記第(23)項乃至第(26)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(28)前記架橋型電荷輸送層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の官能基が、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であることを特徴とする前記第(23)項乃至第(27)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(29)前記架橋型電荷輸送層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の電荷輸送構造が、トリアリールアミン構造であることを特徴とする前記第(23)項乃至第(28)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(30)前記架橋型電荷輸送層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物が、下記一般式(1)又は(2)で表わされる化合物の少なくとも一種以上であることを特徴とする前記第(23)項乃至第(29)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(31)前記架橋型電荷輸送層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物が、下記一般式(3)で表わされる化合物の少なくとも一種以上であることを特徴とする前記第(23)項乃至第(30)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(32)前記架橋型電荷輸送層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーの成分割合が、架橋型電荷輸送層全量に対し30〜70重量%であることを特徴とする前記第(23)項乃至第(31)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(33)前記架橋型電荷輸送層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の成分割合が、架橋型電荷輸送層全量に対し30〜70重量%であることを特徴とする前記第(23)項乃至第(32)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(34)前記架橋型電荷輸送層の硬化が加熱又は光エネルギー照射手段によって行われたことを特徴とする前記第(23)項乃至第(33)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(35)少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、及び電子写真感光体を具備してなる画像形成装置において、該電子写真感光体が前記第(1)項乃至第(34)項のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置。
(36)少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、及び電子写真感光体からなる画像形成要素を複数配列したことを特徴とする前記第(35)項に記載の画像形成装置。
(37)前記画像形成装置が、少なくとも電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、クリーニング手段から選ばれる少なくとも1つの手段とが一体となった画像形成装置用プロセスカートリッジを搭載し、該画像形成装置用プロセスカートリッジが装置本体と着脱自在に搭載可能であることを特徴とする前記第(34)項又は第(35)項に記載の画像形成装置。
(38)少なくとも電子写真感光体を備えた画像形成装置用プロセスカートリッジにおいて、該電子写真感光体が前記第(1)項乃至第(34)項のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジ。
また、上記感光体を用いることによって、繰り返し画像形成を行なっても地汚れの発生が少なく、露光部電位の変動が少なく、長期に渡って高画質画像を安定に出力可能な画像形成装置が提供される。また、このように感光体の高耐久化並びに高安定化が実現されたことにより、画像形成装置の小型化及び高速化が可能となり、特にタンデム方式の画像形成装置や高速の画像形成装置に対し有効に使用することができる。
図2(a)は、本発明に用いられる電子写真感光体の構成例を示す断面図であり、導電性支持体上に、金属酸化物を含有しない下引き層(1)と金属酸化物を含有する下引き層(2)及び感光層が積層された構成をとっている。
図2(b)は、本発明に用いられる電子写真感光体の別の構成例を示す断面図であり、導電性支持体上に、金属酸化物を含有しない下引き層(1)と金属酸化物を含有する下引き層(2)、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層が順に積層された構成をとっている。
図2(c)は、本発明に用いられる電子写真感光体の構成例を示す断面図であり、導電性支持体上に、金属酸化物を含有しない下引き層(1)と金属酸化物を含有する下引き層(2)、感光層、さらに少なくとも電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を硬化することにより形成される架橋型電荷輸送層が積層された構成をとっている。
図2(d)は、本発明に用いられる電子写真感光体の別の構成例を示す断面図であり、導電性支持体上に、金属酸化物を含有しない下引き層(1)と金属酸化物を含有する下引き層(2)、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層、さらに少なくとも電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を硬化することにより形成される架橋型電荷輸送層が順に積層された構成をとっている。
下引き層の役割は、感光体の帯電時に導電性支持体に誘起される逆極性の電荷の注入を抑制したり、モアレを防止したり、素管の欠陥を隠蔽したり、感光層の接着性を高めるなど多くの役割を有している。通常の下引き層が一層の場合には、導電性支持体からの電荷注入を抑制しようとすると残留電位が上昇する傾向を示し、逆に残留電位を低減させようとすると地汚れは悪化する。このようなトレードオフの関係を複数の下引き層を形成することによって機能分離した結果、残留電位に大きな影響を与えずに地汚れ抑制効果が顕著に向上できる。
このように、金属酸化物を含有しない下引き層(1)と積層されていても、残留電位低減の観点からそれは薄膜にする必要があり、そのために導電性支持体からの電荷のリークを抑制する上では、金属酸化物を含有する下引き層(2)の役割も非常に大きいことがわかった。従来、複数の下引き層を積層した感光体は公知であるが、モアレ防止や残留電位低減のために、導電性の金属酸化物を含有させた例が非常に多い。本発明においては地汚れ抑制と残留電位低減とを両立させるために、金属酸化物を含有しない下引き層(1)の上に金属酸化物を含有する下引き層(2)を積層する構成を採用し、さらに金属酸化物を含有する下引き層(2)に比抵抗が107Ω・cm以上の金属酸化物を用いること、好ましくは比抵抗107Ω・cm以上で下引き層(2)用バインダー樹脂の比抵抗以下の比抵抗を有する金属酸化物を用いること、又は比抵抗107Ω・cm以上で下引き層(2)用バインダー樹脂の比抵抗以下の比抵抗を有する金属酸化物混合物になるように調節して用いることで残留電位に大きな影響を与えずに、飛躍的な地汚れ耐久性の向上が実現された。
また、これらの平均一次粒径が異なる2種以上の金属酸化物の混合比は、最も大きな平均一次粒径を有する金属酸化物の含有量をT1、最も小さな平均一次粒径を有する金属酸化物の含有量をT2としたとき、重量で0.2≦T2/(T1+T2)≦0.8の関係を満たすことが好ましい。これよりも小さい場合には、地汚れ抑制効果が低下する恐れがあり、これよりも大きいとモアレ防止効果が低下する恐れがある。
感光層は電荷発生物質と電荷輸送物質を含む単層構成の感光層でも構わないが、前述のように電荷発生層と電荷輸送層で構成される積層型の方が感度、耐久性、地汚れ抑制において優れた特性を示し、本発明においては良好に使用される。
本発明に用いられる電荷輸送性を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーとは、例えばトリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾールなどの正孔輸送性構造、例えば縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基やニトロ基を有する電子吸引性芳香族環などの電子輸送構造を有しておらず、且つラジカル重合性官能基を3個以上有するモノマーを指す。このラジカル重合性官能基とは、炭素−炭素2重結合を有し、ラジカル重合可能な基であれば何れでもよい。これらラジカル重合性官能基としては、例えば、下記に示す1−置換エチレン官能基、1,1−置換エチレン官能基等が挙げられる。
〔2〕1,1−置換エチレン官能基としては、例えば以下の式(11)で表わされる官能基が挙げられる。
これらのラジカル重合性官能基の中では、特にアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基が有用であり、3個以上のアクリロイルオキシ基を有する化合物は、例えば水酸基がその分子中に3個以上ある化合物とアクリル酸(塩)、アクリル酸ハライド、アクリル酸エステルを用い、エステル反応あるいはエステル交換反応させることにより得ることができる。また、3個以上のメタクリロイルオキシ基を有する化合物も同様にして得ることができる。また、ラジカル重合性官能基を3個以上有する単量体中のラジカル重合性官能基は、同一でも異なっても良い。
すなわち、本発明において使用する上記ラジカル重合性モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンアルキレン変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシ変性(以後EO変性)トリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキシ変性(以後PO変性)トリアクリレート、トリメチロールプロパンカプロラクトン変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンアルキレン変性トリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、グリセロールトリアクリレート、グリセロールエピクロロヒドリン変性(以後ECH変性)トリアクリレート、グリセロールEO変性トリアクリレート、グリセロールPO変性トリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールカプロラクトン変性ヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、リン酸EO変性トリアクリレート、2,2,5,5,−テトラヒドロキシメチルシクロペンタノンテトラアクリレートなどが挙げられ、これらは、単独又は2種類以上を併用しても差し支えない。
前記一般式(1)、(2)において、R1の置換基中、アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が、アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基が、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等がそれぞれ挙げられ、これらは、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等により置換されていてもよい。
置換もしくは未置換のAr3、Ar4はアリール基であり、アリール基としては縮合多環式炭化水素基、非縮合環式炭化水素基及び複素環基が挙げられる。
(1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等。
(2)アルキル基、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基にはさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を有していてもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n−ブチル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−プロピル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキエチル基、2−エトキシエチル基、2−シアノエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(3)アルコキシ基(−OR2)であり、R2は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、ベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基であり、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基等が挙げられる。
(5)アルキルメルカプト基またはアリールメルカプト基であり、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)
具体的には、アミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(トリール)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジノ基等が挙げられる。
(7)メチレンジオキシ基、又はメチレンジチオ基等のアルキレンジオキシ基又はアルキレンジチオ基等が挙げられる。
(8)置換又は無置換のスチリル基、置換又は無置換のβ−フェニルスチリル基、ジフェニルアミノフェニル基、ジトリルアミノフェニル基等。
ビニレン基は、
置換もしくは未置換のアルキレン基としは、前記Xのアルキレン基と同様なものが挙げられる。
置換もしくは無置換のアルキレンエーテル2価基としては、前記Xのアルキレンエーテル基の2価基が挙げられる。
アルキレンオキシカルボニル2価基としては、カプロラクトン変性2価基が挙げられる。
ラジカル重合性オリゴマーとしては、例えば、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系オリゴマーが挙げられる。
熱硬化の場合、加熱温度は100〜170℃が好ましく、例えば加熱手段として送風型オーブンを用い、加熱温度を150℃に設定した場合、加熱時間は20分〜3時間である。
硬化終了後は、さらに残留溶媒低減のため100〜150℃で10分〜30分加熱して、本発明の感光体を得る。
図3は、本発明の画像形成プロセスおよび画像形成装置を説明するための概略図であり、下記に示すような変形例も本発明の範疇に属するものである。
図3において、感光体(21)は導電性支持体上に少なくとも金属酸化物を含有しない層と金属酸化物を含有する層の少なくとも2層の下引き層(1)(2)を有し、感光層及び特定の架橋型電荷輸送層が積層されてなる。感光体(21)はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。帯電ローラ(23)、転写前チャージャ(26)、転写チャージャ(29)、分離チャージャ(30)、クリーニング前チャージャ(32)には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラ、転写ローラを始めとする公知の手段が用いられる。
除電ランプ(22)等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。これらの光源のうち、発光ダイオード、及び半導体レーザーは照射エネルギーが高く、また600〜800nmの長波長光を有するため、前述の電荷発生材料であるフタロシアニン顔料が高感度を示すことから良好に使用される。かかる光源等は、図3に示される工程の他に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、感光体に光が照射される。
以上の図示した電子写真プロセスは、本発明における実施形態を例示するものであって、もちろん他の実施形態も可能である。
図5に示されるプロセスカートリッジにおいて、(101)は矢印方向に回転するドラムであって、その周辺部には、接触帯電装置(102)、露光装置からの像露光(103)、現像装置(104)、接触転写装置(106)、クリーニングユニット(107)等が設けられており、ここに転写体(105)が供給される。
図6において、符号(1C,1M,1Y,1K)はドラム状の感光体であり、感光体は本発明の感光体である。
この帯電部材(2C,2M,2Y,2K)と現像部材(4C,4M,4Y,4K)の間の感光体裏面側より、図示しない露光部材からのレーザー光(3C,3M,3Y,3K)が照射され、感光体(1C,1M,1Y,1K)に静電潜像が形成されるようになっている。
まず、本発明に用いた1官能の電荷輸送性構造を有する化合物の合成例について説明する。
本発明における1官能の電荷輸送性構造を有する化合物は、例えば特許第3164426号公報記載の方法にて合成される。また、下記にこの一例を示す。
(1)ヒドロキシ基置換トリアリールアミン化合物(下記構造式B)の合成
メトキシ基置換トリアリールアミン化合物(下記構造式A)113.85部(0.3mol)と、ヨウ化ナトリウム138部(0.92mol)にスルホラン240部を加え、窒素気流中で60℃に加温した。この液中にトリメチルクロロシラン99部(0.91mol)を1時間かけて滴下し、約60℃の温度で4時間半撹拌し反応を終了させた。この反応液にトルエン約1500部を加え室温まで冷却し、水と炭酸ナトリウム水溶液で繰り返し洗浄した。その後、このトルエン溶液から溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィー処理(吸着媒体:シリカゲル、展開溶媒:トルエン:酢酸エチル=20:1)にて精製した。得られた淡黄色オイルにシクロヘキサンを加え、結晶を析出させた。この様にして下記構造式Bの白色結晶88.1部(収率=80.4%)を得た。
その融点は64.0〜66.0℃であった。また、下記表1にその元素分析値を示す。
上記(1)で得られたヒドロキシ基置換トリアリールアミン化合物(構造式B)82.9部(0.227mol)をテトラヒドロフラン400部に溶解し、窒素気流中で水酸化ナトリウム水溶液(NaOH:12.4部,水:100部)を滴下した。この溶液を5℃に冷却し、アクリル酸クロライド25.2部(0.272mol)を40分かけて滴下した。その後、5℃で3時間撹拌し反応を終了させた。この反応液を水に注ぎ、トルエンにて抽出した。この抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液と水で繰り返し洗浄した。その後、このトルエン溶液から溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィー処理(吸着媒体:シリカゲル、展開溶媒:トルエン)にて精製した。得られた無色のオイルにn−ヘキサンを加え、結晶を析出させた。この様にして例示化合物No.54の白色結晶80.73部(収率=84.8%)を得た。
その融点は117.5〜119.0℃であった。下記表2にその元素分析値を示す。
<実施例1>
直径100mmのアルミニウムシリンダーに、下記組成の下引き層1用塗工液、下引き層2用塗工液、電荷発生層塗工液、電荷輸送層塗工液を、順次塗布・乾燥し、0.7μmの下引き層1、3.5μmの下引き層2、電荷発生層、28μmの電荷輸送層を積層し、電子写真感光体を作製した。これを電子写真感光体1とする。なお、各層の塗工後は指触乾燥を行なった後、下引き層1は130℃、下引き層2は140℃、電荷発生層は90℃、電荷輸送層は135℃で20分間加熱乾燥を行なった。
(下引き層1用塗工液)
N−メトキシメチル化ナイロン(FR101:鉛市製) 5部
メタノール 70部
n−ブタノール 30部
(下引き層2用塗工液)
酸化チタン(CR−EL、純度:99.7%、平均一次粒径:約0.25μm、
比抵抗:3.5×109Ω・cm、石原産業(株)製) 70部
アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50、固形分:50%、
水酸基価:130、大日本インキ化学工業(株)製) 14部
ブロックイソシアネート樹脂(バーノックB7−887−60、固形分:60%、
大日本インキ化学工業(株)製) 8部
2−ブタノン 90部
金属酸化物とバインダー樹脂の容積比は、約2/1である。また、アルキッド樹脂とブロックイソシアネート化合物の重量比は、約1.5/1である。
(電荷発生層用塗工液)
図7のXDスペクトルに示されるチタニルフタロシアニン 8部
ポリビニルブチラール(BX−1、積水化学工業(株)製) 5部
2−ブタノン 400部
(電荷輸送層用塗工液)
ポリカーボネート(TS2050、帝人化成(株)製) 10部
下記構造式の電荷輸送物質 7部
実施例1において、下引き層2塗工液を下記組成の塗工液に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体2を作製した。
(下引き層2用塗工液)
酸化チタン(CR−EL:純度:99.7%、平均一次粒径:約0.25μm、
比抵抗:3.5×109Ω・cm、石原産業(株)製) 80部
アルキッド樹脂(ベッコライトM6163−60、固形分:60%、
水酸基価:70、大日本インキ化学工業(株)製) 12部
ブロックイソシアネート樹脂(バーノックB3−867、固形分:70%、
大日本インキ化学工業(株)製) 10部
2−ブタノン 100部
金属酸化物とバインダー樹脂の容積比は、約1.9/1である。また、アルキッド樹脂とブロックイソシアネート化合物の重量比は、約1/1である。
実施例1において、下引き層2塗工液を下記組成の塗工液に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体3を作製した。
(下引き層2用塗工液)
酸化亜鉛(SAZEX2000、純度:99.8%、平均一次粒径:約0.6μm、
比抵抗:5.4×107Ω・cm、堺化学工業(株)製) 80部
アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50、固形分:50%、
水酸基価:130、大日本インキ化学工業(株)製) 20部
ブロックイソシアネート樹脂(バーノックB7−887−60、
固形分:60%、大日本インキ化学工業(株)製) 10部
2−ブタノン 100部
金属酸化物とバインダー樹脂の容積比は、約1.3/1である。また、アルキッド樹脂とブロックイソシアネート化合物の重量比は、約1.7/1である。
実施例1において、下引き層2塗工液を下記組成の塗工液に変更した以外は、すべて実
施例1と同様にして電子写真感光体4を作製した。
(下引き層2用塗工液)
酸化アルミニウム(アドバンストアルミナAA−03、純度:99.9%、
平均一次粒径:約0.3μm、比抵抗:1.6×107Ω・cm、
住友化学工業(株)製) 90部
アルキッド樹脂(ベッコライトM6163−60、固形分:60%、
水酸基価:70、大日本インキ化学工業(株)製) 14部
ブロックイソシアネート樹脂(バーノックB7−887−60、
固形分:60%、大日本インキ化学工業(株)製) 13部
2−ブタノン 110部
金属酸化物とバインダー樹脂の容積比は、約2.1/1である。また、アルキッド樹脂とブロックイソシアネート化合物の重量比は、約0.9/1である。
実施例1において、下引き層2塗工液を下記組成の塗工液に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体5を作製した。
(下引き層2用塗工液)
酸化チタン(CR97:純度:93%、平均一次粒径:約0.3μm、
比抵抗:6.6×108Ω・cm、石原産業(株)製) 70部
アルキッド樹脂(ベッコライトM6163−60、固形分:60%、
水酸基価:70、大日本インキ化学工業(株)製) 16部
ブロックイソシアネート樹脂(バーノックB3−867、固形分:70%、
大日本インキ化学工業(株)製) 6部
2−ブタノン 90部
金属酸化物とバインダー樹脂の容積比は、約2/1である。また、アルキッド樹脂とブロックイソシアネート化合物の重量比は、約2.2/1である。
実施例1において、下引き層2塗工液を下記組成の塗工液に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体6を作製した。
(下引き層2用塗工液)
酸化チタン(CR−EL:純度:99.7%、平均一次粒径:約0.25μm、
比抵抗:3.5×109Ω・cm、石原産業(株)製) 50部
酸化チタン(PT−401M、純度:99.9%、平均一次粒径:約0.07μm、
比抵抗:6.2×107Ω・cm、石原産業(株)製) 30部
アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50、固形分:50%、
水酸基価:130、大日本インキ化学工業(株)製) 16部
ブロックイソシアネート樹脂(バーノックB7−887−60、固形分:60%、
大日本インキ化学工業(株)製) 9部
2−ブタノン 90部
金属酸化物とバインダー樹脂の容積比は、約2/1である。また、アルキッド樹脂とブロックイソシアネート化合物の重量比は、約1.5/1である。また、D2/D1は0.28、金属酸化物の混合比は約0.38である。
実施例1において、下引き層2塗工液を下記組成の塗工液に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体7を作製した。
(下引き層2用塗工液)
酸化チタン(CR−EL:純度:99.7%、平均一次粒径:約0.25μm、
比抵抗:3.5×109Ω・cm、石原産業(株)製) 10部
酸化チタン(PT−401M、純度:99.9%、平均一次粒径:約0.07μm、
比抵抗:6.2×107Ω・cm、石原産業(株)製) 70部
アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50、固形分:50%、
水酸基価:130、大日本インキ化学工業(株)製) 16部
ブロックイソシアネート樹脂(バーノックB7−887−60、固形分:60%、
大日本インキ化学工業(株)製) 9部
2−ブタノン 90部
金属酸化物とバインダー樹脂の容積比は、約2/1である。また、アルキッド樹脂とブロックイソシアネート化合物の重量比は、約1.5/1である。また、D2/D1は0.28、金属酸化物の混合比は約0.13である。
実施例1において、下引き層2塗工液を下記組成の塗工液に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体8を作製した。
(下引き層2用塗工液)
酸化チタン(CR−EL:純度:99.7%、平均一次粒径:約0.25μm、
比抵抗:3.5×109Ω・cm、石原産業(株)製) 80部
アルキッド樹脂(アラキード9103、固形分:60%、水酸基価:57、
荒川工業(株)製) 16部
ブロックイソシアネート樹脂(バーノックB7−887−60、固形分:60%、
大日本インキ化学工業(株)製) 9部
2−ブタノン 90部
金属酸化物とバインダー樹脂の容積比は、約2/1である。また、アルキッド樹脂とブロックイソシアネート化合物の重量比は、約1.5/1である。
実施例1において、下引き層2塗工液を下記組成の塗工液に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体9を作製した。
(下引き層1用塗工液)
共重合ナイロン(アミランCM8000:東レ製) 5部
メタノール 70部
n−ブタノール 30部
実施例1において、下引き層1の膜厚を1.2μmにした以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体10を作製した。
実施例1において、下引き層1の膜厚を2.0μmにした以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体11を作製した。
実施例1において、下引き層1用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体12を作製した。
(下引き層1用塗工液)
アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50、固形分:50%、
水酸基価:130、大日本インキ化学工業(株)製) 4部
ブロックイソシアネート樹脂(バーノックB7−887−60、固形分:60%、
大日本インキ化学工業(株)製) 2部
2−ブタノン 120部
実施例1において、下引き層1を形成しなかった以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体13を作製した。
実施例1において、下引き層2を形成しなかった以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体14を作製した。
実施例1において、下引き層1と下引き層2をともに形成しなかった以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体15を作製した。
実施例1において、下引き層2の塗工液を下記組成に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体16を作製した。
(下引き層2用塗工液)
アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50、固形分:50%、
水酸基価:130、大日本インキ化学工業(株)製) 14部
ブロックイソシアネート樹脂(バーノックB7−887−60、固形分:60%、
大日本インキ化学工業(株)製) 8部
2−ブタノン 100部
金属酸化物は無添加である。アルキッド樹脂とブロックイソシアネート化合物の重量比は、約1.5/1である。
実施例1において、下引き層2の塗工液を下記組成に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体17を作製した。
(下引き層2用塗工液)
アンチモンドープ酸化錫(平均一次粒径:約0.02μm、
比抵抗:9.4×101Ω・cm、三井金属工業(株)製) 80部
アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50、固形分:50%、
水酸基価:130、大日本インキ化学工業(株)製) 18部
ブロックイソシアネート樹脂(バーノックB7−887−60、固形分:60%、
大日本インキ化学工業(株)製) 10部
2−ブタノン 90部
金属酸化物とバインダー樹脂の容積比は、約1.1/1である。また、アルキッド樹脂とブロックイソシアネート化合物の重量比は、約1.5/1である。
実施例1において、下引き層2の塗工液を下記組成に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体18を作製した。
(下引き層2用塗工液)
導電性酸化チタン(ET500W、平均一次粒径:約0.3μm、
比抵抗:4.3×102Ω・cm、石原産業(株)製) 70部
アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50、固形分:50%、
水酸基価:130、大日本インキ化学工業(株)製) 15部
ブロックイソシアネート樹脂(バーノックB7−887−60、固形分:60%、
大日本インキ化学工業(株)製) 7部
2−ブタノン 80部
金属酸化物とバインダー樹脂の容積比は、約2/1である。また、アルキッド樹脂とブロックイソシアネート化合物の重量比は、約1.8/1である。
実施例1において、下引き層2塗工液を下記組成の塗工液に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体19を作製した。
(下引き層2用塗工液)
酸化チタン(CR−EL:純度:99.7%、平均一次粒径:約0.25μm、
比抵抗:3.5×109Ω・cm、石原産業(株)製) 80部
アルキッド樹脂(ベッコライトM6163−60、固形分:60%、水酸基価:70、
大日本インキ化学工業(株)製) 14部
メラミン樹脂(L−145−60、固形分:60%、
大日本インキ化学工業(株)製) 10部
2−ブタノン 90部
金属酸化物とバインダー樹脂の容積比は、約2.1/1である。また、アルキッド樹脂とブロックイソシアネート化合物の重量比は、約1.2/1である。
実施例1において、下引き層1用塗工液を下記組成の塗工液に変更し、膜厚を1.0μmとした以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体20を作製した。
(下引き層1用塗工液)
酸化チタン(CR−EL:純度:99.7%、平均一次粒径:約0.25μm、
比抵抗:3.5×109Ω・cm、石原産業(株)製) 40部
N−メトキシメチル化ナイロン(FR101:鉛市製) 10部
メタノール 120部
n−ブタノール 50部
実施例1において、導電性支持体上に下引き層2用塗工液を使用して塗布を行い、その上に下引き層1用塗工液を塗布した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体21を作製した。
比較例5において、導電性支持体上に下引き層2用塗工液を使用して塗布を行い、その上に下引き層1用塗工液を塗布した以外は、すべて比較例5と同様にして電子写真感光体22を作製した。
実施例1において、電荷輸送層塗工液を下記の組成のものに変更した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体23を作製した。
(電荷輸送層塗工液)
塩化メチレン 100部
シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液(KF−50(100cs)、
信越化学工業(株)製) 0.2部
下記組成の高分子電荷輸送物質(重量平均分子量:約135000) 15部
実施例1において、電荷輸送層の膜厚を23μmに変更し、さらに電荷輸送層の上に下記組成の架橋型電荷輸送層を形成した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体24を作製した。なお、架橋型電荷輸送層の膜厚は5μmとした。架橋型電荷輸送層は、スプレー塗工してから20分間自然乾燥した後、メタルハライドランプ:160W/cm、照射強度:500mW/cm2、照射時間:60秒の条件で光照射を行なうことによって塗布膜を硬化させた。その後、架橋型電荷輸送層は130℃で加熱乾燥を行なった。
(架橋型電荷輸送層用塗工液)
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー 10部
(トリメチロールプロパントリアクリレート(KAYARAD
TMPTA、日本化薬製)分子量:296、官能基数:3官能、
分子量/官能基数=99)
1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物 10部
(例示化合物No.54)
光重合開始剤 1部
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製))
テトラヒドロフラン 100部
実施例14において、架橋型電荷輸送層に含有される電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマーを下記のモノマーに換え、1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を例示化合物No.138、10部に換えた以外は、すべて実施例14と同様にして電子写真感光体25を作製した。
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー 10部
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(SR−295,化薬サートマー製)
分子量:352、官能基数:4官能、分子量/官能基数=88
実施例14において、架橋型電荷輸送層用塗工液に含有される電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマーを下記のモノマーに換え、光重合開始剤を下記の化合物1部に換え、架橋型電荷輸送層の膜厚を5.5μmにした以外は、すべて実施例14と同様にして電子写真感光体26を作製した。
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー 10部
カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPCA−120、日本化薬製)
分子量:1947、官能基数:6官能、分子量/官能基数=325
実施例1において、電荷輸送層の膜厚を23μmに変更し、さらに電荷輸送層の上に下記組成の金属酸化物含有電荷輸送層を積層した以外は、すべて実施例1と同様にして電子写真感光体27を作製した。金属酸化物含有電荷輸送層の膜厚は5.0μmとした。
(金属酸化物含有電荷輸送層用塗工液)
アルミナ(スミコランダムAA−03、平均一次粒径:0.3μm、
住友化学工業(株)製) 2部
湿潤分散剤(固形分50%、BYK−P104、BYKケミー製)0.025部
ポリカーボネート(TS2050:帝人化成(株)製) 10部
下記構造式の電荷輸送物質 7部
シクロヘキサノン 500部
テトラヒドロフラン 150部
以上のようにして作製した電子写真感光体1〜27をプロセスカートリッジに装着し、(株)リコー製デジタル複写機にセットした。帯電部材にはスコロトロンを用い、画像露光光源は780nmの半導体レーザー(ポリゴン・ミラーによる画像書き込み)を用いた。帯電電位(VD)は900(−V)になるように印加電圧を設定し、現像バイアスは650(−V)に設定して、初期の露光部電位(VL)を測定し、出力した画像の画像評価を実施した。その後、連続50万枚の通紙ラン試験を実施し、ラン後についても同様に露光部電位(VL)測定及び出力した画像の画像評価を行なった。なお、画像評価のレベルは、以下の4段階で表わした。
◎:非常に良好なレベル
○:若干画質劣化が見られるが問題ないレベル
△:明らかに画像欠陥が認められるレベル
×:画像欠陥の影響が大きく画像品質が非常に悪いレベル。
これらの結果を表3に示す。
あり、また露光部電位の経時変動が非常に少なく、画像流れやフィルミング等の画像欠陥
の発生をも抑制でき、高画質画像を長期に渡って安定に出力可能であるため、画像形成装
置の小型化及び高速化を実現することが可能となった。特に、感光体の耐久性及び画質安定性の要求度が高い、タンデム方式のフルカラー画像形成装置や高速の画像形成装置に対し有効に使用することができる。
3 帯電ローラ
5 画像露光部
7 転写紙
8 給紙コロ
9 レジストローラ
10 転写搬送ベルト
12 定着装置
15 クリーニングブラシ
16 現像ローラ
17 転写ローラ
1C、1M、1Y、1K 感光体
2C、2M、2Y、2K 帯電部材
3C、3M、3Y、3K レーザー光
4C、4M、4Y、4K 現像部材
5C、5M、5Y、5K クリーニング部材
6C、6M、6Y、6K 画像形成要素
11C、11M、11Y、11K 転写ブラシ
21 感光体
22 除電ランプ
23 帯電ローラ
24 画像露光部
25 現像ユニット
26 転写前チャージャ
27 レジストローラ
28 転写紙
29 転写チャージャ
30 分離チャージャ
31 分離爪
32 クリーニング前チャージャ
33 ファーブラシ
34 クリーニングブレード
101 ドラム
102 接触帯電装置
103 像露光
104 現像装置
105 転写体
106 接触転写装置
107 クリーニングユニット
Claims (38)
- 導電性支持体上に少なくとも金属酸化物を含有しない下引き層(1)、金属酸化物及びバインダー樹脂を含有する下引き層(2)、感光層を順次積層した電子写真感光体において、該金属酸化物及びバインダー樹脂を含有する下引き層(2)には少なくとも比抵抗が107Ω・cm以上の金属酸化物とブロックイソシアネート化合物が含有されていることを特徴とする電子写真感光体。
- 前記感光層が、電荷発生層と電荷輸送層とを順次積層した積層構成からなることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記金属酸化物が、酸化チタンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
- 前記金属酸化物が、平均一次粒径の異なる2種以上の金属酸化物の混合物であり、最も大きな平均一次粒径を有する金属酸化物の平均一次粒径をD1、最も小さな平均一次粒径を有する金属酸化物の平均一次粒径をD2としたとき、0.2<(D2/D1)≦0.5の関係を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記D2が、0.2μm未満であることを特徴とする請求項4に記載の電子写真感光体。
- 前記平均一次粒径の異なる2種以上の金属酸化物の混合比が、最も大きな平均一次粒径を有する金属酸化物の含有量をT1、最も小さな平均一次粒径を有する金属酸化物の含有量をT2としたとき、重量比で0.2≦T2/(T1+T2)≦0.8の関係を満たすことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記金属酸化物及びバインダー樹脂を含有する下引き層(2)には、水酸基価が60以上のアルキド樹脂が含有され、ブロックイソシアネート化合物と硬化されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記アルキド樹脂とブロックイソシアネート化合物との重量比が、1/1乃至4/1の範囲内であることを特徴とする請求項7に記載の電子写真感光体。
- 前記金属酸化物及びバインダー樹脂を含有する下引き層(2)に含まれる金属酸化物とバインダー樹脂との容積比が、1/1乃至3/1の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記金属酸化物及びバインダー樹脂を含有する下引き層(2)に、さらに分散剤が含有されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記分散剤が、アミン価を有する共重合物であることを特徴とする請求項10に記載の電子写真感光体。
- 前記分散剤の含有量が、金属酸化物に対し0.1〜5重量%であることを特徴とする請求項10又は11に記載の電子写真感光体。
- 前記金属酸化物及びバインダー樹脂を含有する下引き層(2)に、さらに触媒が含有されていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記触媒が、第3級アミンもしくは有機金属化合物から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項13に記載の電子写真感光体。
- 前記硬化触媒の添加量が、バインダー樹脂に対し0.01〜5重量%であることを特徴とする請求項13又は14に記載の電子写真感光体。
- 前記金属酸化物及びバインダー樹脂を含有する下引き層(2)の膜厚が、1μm以上、10μm未満であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記金属酸化物を含有しない下引き層(1)には、ポリアミド樹脂が含有されていることを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記ポリアミド樹脂が、N−メトキシメチル化ナイロンであることを特徴とする請求項17に記載の電子写真感光体。
- 前記金属酸化物を含有しない下引き層(1)の膜厚が、0.1μm以上、2.0μm未満であることを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記感光層もしくは電荷輸送層の上に、さらに保護層を形成したことを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記保護層が、少なくとも金属酸化物、電荷輸送物質及びバインダー樹脂からなることを特徴とする請求項20に記載の電子写真感光体。
- 前記保護層に、さらに酸価を有する分散剤が含有されていることを特徴とする請求項21に記載の電子写真感光体。
- 前記保護層が、電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーと電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物とを硬化させた架橋型電荷輸送層であることを特徴とする請求項20に記載の電子写真感光体。
- 前記架橋型電荷輸送層が、電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物とを硬化することにより形成されることを特徴とする請求項23に記載の電子写真感光体。
- 前記架橋型電荷輸送層が有機溶剤に対し不溶性であることを特徴とする請求項23又は24に記載の電子写真感光体。
- 前記架橋型電荷輸送層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーの官能基が、アクリロイルオキシ基及び/又はメタクリロイルオキシ基であることを特徴とする請求項23乃至25のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記架橋型電荷輸送層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーにおける官能基数に対する分子量の割合(分子量/官能基数)が、250以下であることを特徴とする請求項23乃至26のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記架橋型電荷輸送層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の官能基が、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であることを特徴とする請求項23乃至27のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記架橋型電荷輸送層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の電荷輸送構造が、トリアリールアミン構造であることを特徴とする請求項23乃至28のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記架橋型電荷輸送層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物が、下記一般式(1)又は(2)で表わされる化合物の少なくとも一種以上であることを特徴とする請求項23乃至29のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記架橋型電荷輸送層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーの成分割合が、架橋型電荷輸送層全量に対し30〜70重量%であることを特徴とする請求項23乃至31のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記架橋型電荷輸送層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の成分割合が、架橋型電荷輸送層全量に対し30〜70重量%であることを特徴とする請求項23乃至32のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記架橋型電荷輸送層の硬化が加熱又は光エネルギー照射手段によって行われたことを特徴とする請求項23乃至33のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、及び電子写真感光体を具備してなる画像形成装置において、該電子写真感光体が請求項1乃至34のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置。
- 少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、及び電子写真感光体からなる画像形成要素を複数配列したことを特徴とする請求項35に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置が、少なくとも電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、クリーニング手段から選ばれる少なくとも1つの手段とが一体となった画像形成装置用プロセスカートリッジを搭載し、該画像形成装置用プロセスカートリッジが装置本体と着脱自在に搭載可能であることを特徴とする請求項34又は35に記載の画像形成装置。
- 少なくとも電子写真感光体を備えた画像形成装置用プロセスカートリッジにおいて、該電子写真感光体が請求項1乃至34のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジ。
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